JP3493073B2 - 偏向コイル - Google Patents

偏向コイル

Info

Publication number
JP3493073B2
JP3493073B2 JP08822595A JP8822595A JP3493073B2 JP 3493073 B2 JP3493073 B2 JP 3493073B2 JP 08822595 A JP08822595 A JP 08822595A JP 8822595 A JP8822595 A JP 8822595A JP 3493073 B2 JP3493073 B2 JP 3493073B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire guide
ferrite core
neck
electric wire
deflection coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08822595A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08287844A (ja
Inventor
豊 小野
正雄 野口
勝政 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP08822595A priority Critical patent/JP3493073B2/ja
Publication of JPH08287844A publication Critical patent/JPH08287844A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3493073B2 publication Critical patent/JP3493073B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスプレイやテレビな
どの陰極線管に用いられる偏向コイル(または偏向ヨー
クともいう。)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図25は、例えば特開平4−87239
号公報に記載されている従来の偏向ヨークの構成を示す
斜視図である。図26は、図25に示した偏向コイルの
組立工程を説明するための図である。図26において、
(a)は上ガイドと下ガイドとをフェライトコアに取り
付ける組立状態を示す側面図、(b)は上ガイドの斜視
図、(c)は下ガイドの斜視図を示している。
【0003】図25に示した偏向ヨーク、上ガイド及び
下ガイドは半分に分割された一方の側だけである。図2
5において、1はスクリーン側よりもネック側の方が狭
い断面形状がハ字型のコア、2はコア1のネック側に取
り付けられ巻線を固定するための上ガイド、3はコア1
のスクリーン側に取り付けられ上ガイド2と協働して巻
線を固定するための下ガイド、4は上ガイド2の基部上
面2a上に基部の内周に沿って複数設けられ電線を巻く
時に電線を引っかけるための断面形状がL字を倒立させ
たような形(以下逆L字型という。)のガイドフック、
5は下ガイド3の基部下面3b上に基部の内周に沿って
複数設けられ電線を巻くときに電線を引っかけるための
断面形状がL字型のガイドフック、6は上ガイド2の基
部下面2bに上ガイド2の内周に沿って設けられ基部下
面2bから下向きに突出した壁、7は下ガイド3の基部
上面3aに下ガイド3の内周に沿って設けられ基部上面
3aから上向きに突出した壁、8はガイドフック4,5
に引っかけて巻回された電線である。コア1の内面側に
電線が巻かれるため、ガイドフック4,5の端部は外周
側へ向いている。
【0004】この図には示されていないが、上ガイド
2、および下ガイド3はフェライトコア1に直接接着剤
などを用いて接着する。つまり、上ガイド2の基部下面
2bとコア1が接する部分及び下ガイド3の基部上面3
aとコア1の接する部分には接着剤が塗布されている。
【0005】このような従来の偏向コイルの組立方法は
次の通りである。まず、上ガイド2、および下ガイド3
またはフェライトコア1に直接接着剤を塗布し、図26
(a)中の上ガイド2が備えるコア1の位置決め用壁
6、及び図26(b)中の下ガイド3が備えるコア1の
位置決め用壁7を利用してフェライトコア1との位置関
係を注意しながら図26(a)に示すように、上ガイド
2および下ガイド3はフェライトコア1に接着される。
そしてその後、接着剤が充分に固まった後、電線ガイド
に電線を巻回してサドル型偏向コイルを形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
偏向コイルは、別途準備された巻線を用いてコイルを別
に製作する必要がないスリット式巻線方式の偏向コイル
である。この偏向コイルは、上ガイド、下ガイドをフェ
ライトコアに直接接着し取り付けることで、電線を巻回
して偏向コイルを形成することができるが、次のような
問題点を持っている。まず第一に、図25及び図26に
見られる上ガイド、下ガイドをフェライトコアに直接取
り付ける際に、前記両ガイドとフェライトコアを固定す
るために接着剤が必要となるという問題がある。
【0007】また、前記接着剤が十分に両ガイドとフェ
ライトコアを固定するまでにかなりの時間を要するた
め、両ガイドとフェライトコアを固定するまでにかなり
の時間を要し、その間コイルを巻回することができない
という偏向コイルの製造上の大きな問題がある。
【0008】また、上ガイドと下ガイドが精度良く取り
付けにくいので偏向ヨークとしての性能面にも悪影響を
及ぼす恐れがあるが、フェライトコアを基準として上ガ
イドと下ガイドとの位置関係が決定されるため、分割さ
れたフェライトコアに上ガイド、下ガイドを取り付ける
際にフェライトコアの分割面と両ガイドの端面を精度良
く取り付ける必要があり、製造が困難になるという問題
がある。
【0009】また、上ガイドと下ガイド間には、成型品
が無いため、上ガイドと下ガイドの中間に構造部材を設
けることが困難であるという問題がある。
【0010】この発明は上記のような問題を解決するた
めになされたもので、接着剤を使用せず、上ガイドと下
ガイド間の位置関係を特定できるように上ガイドと下ガ
イド間を構造部材で接続することにより、スリットサド
ル巻線方式の利点を活かしながら、偏向コイルの製造を
簡易にするとともに、組立精度を向上させることを目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る偏向コ
イルは、ネック側よりスクリーン側の方が漸次広がった
ほぼ中空回転体状のフェライトコアと、前記フェライト
コアの前記ネック側の端面に沿って設けられた環状のネ
ック側電線ガイドと、前記フェライトコアの前記スクリ
ーン側の端面に沿って設けられ前記ネック側電線ガイド
と協働して前記フェライトコアの内面に沿って巻かれる
電線の位置を定める環状のスクリーン側電線ガイドとを
備える偏向コイルであって、前記ネック側電線ガイドま
たは前記スクリーン側電線ガイドは繋止部を有し、前記
繋止部を有していない電線ガイドに結合される一方端と
被繋止部を持った他方端とを有する連結支柱が前記フェ
ライトコアの外面よりも外側に設けられ、前記繋止部に
より前記被繋止部を繋止することによって前記フェライ
トコアを前記ネック側電線ガイドと前記スクリーン側電
線ガイド間に所定の位置関係を保ったまま保持した状態
で前記ネック側電線ガイドと前記スクリーン側電線ガイ
ドとを連結し、前記ネック側電線ガイドまたは前記スク
リーン側電線ガイドは、前記フェライトコアの内面に当
接するように突出した突出部を有し、前記突出部は、前
記フェライトコアに当接する少なくとも4つの箇所に突
起を持ち、前記フェライトコアを挿入する際に、4つの
前記突起の一部が前記フェライトコアの内面に削り取ら
れながら挿入されることを特徴とする。
【0012】 第2の発明に係る偏向コイルは、第1の
発明の偏向コイルにおいて、前記繋止部と前記被繋止部
とで構成される連結部は、前記フェライトコアの外面及
び該外面に当接する部材と接触しないように前記フェラ
イトコア及び前記部材より外側に配置されたことを特徴
とする。
【0013】 第3の発明に係る偏向コイルは、第1の
発明の偏向コイルにおいて、前記ネック側電線ガイドま
たは前記スクリーン側電線ガイドが水平偏向コイルボビ
ンの外面に接することを特徴とする。
【0014】 第4の発明に係る偏向コイルは、第1の
発明の偏向コイルにおいて、前記フェライトコアが非分
割コアであることを特徴とする。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【作用】第1の発明における連結支柱にて、ネック側電
線ガイド及びスクリーン側電線ガイドを結合固定できる
とともに、ネック側電線ガイドとスクリーン側電線ガイ
ドの間にフェライトコアを保持することができ、接着剤
が不要となる。
【0028】そして、フェライトコアとネック側電線ガ
イドとスクリーン側電線ガイドからなる組立体の固定に
接着剤を使用した場合は接着剤が完全に乾燥するまで
は、巻回することができないが、接着剤を使用しないた
め、フェライトコアがネック側電線ガイドとスクリーン
側電線ガイド間に保持されるように組み立てた後、すぐ
に巻回が可能となり、製造時間の短縮が図れる。
【0029】また、接着剤をしようしないため、接着剤
を塗布する工程を省くことができる。
【0030】 また、フェライトコアとネック側及びス
クリーン側の両電線ガイドを組み合わせた後の精度とい
う点において、接着剤を使用せず直接スクリーン側電線
ガイドとネック側電線ガイドとを接続することにより精
度が向上し、巻回コイルの品質が安定し、製造バラツキ
の低減が図れる。また、第1の発明における電線ガイド
の突出部に設けられ、フェライトコアの挿入時に一部が
削り取られる小突起によって、フェライトコアの内面を
支えるためにフェライトコアの内径と電線ガイドの突出
部の外径が一致する構造としたことにより、フェライト
コアの内径がばらついた場合であっても、電線ガイドと
フェライトコアを精度良く組み立てることができる。
【0031】 第2の発明における連結支柱の被繋止部
と電線ガイドの繋止部を結合する結合部が、フェライト
コアの外面及びそれに当接する部分から距離を置いた外
側に設けられていることにより、フェライトコアの外径
がばらついても、連結部へ影響は及ばないのでネック側
電線ガイドとスクリーン側電線ガイドからなるコイルボ
ビンの組立精度の向上が図れる。
【0032】 第3の発明における電線ガイドは、水平
偏向コイルボビンの外面に接する構造とすることによ
り、水平偏向コイルボビンとの間に隙間が生じないため
水平偏向コイルボビンに対して電線ガイドはガタがなく
組み込まれる。
【0033】 第4の発明におけるフェライトコアは、
フェライトコアが分割されていないため、組立が容易に
なるとともに組み立て精度が向上する。
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の第1実施例について図1な
いし図3を用いて説明する。図1はこの発明の第1実施
例によるサドル型偏向コイルの一部を形成しているフェ
ライトコアとネック側電線ガイドとスクリーン側電線ガ
イドの組立体の構成を示す図である。図1(a)にはこ
の組立体の上面図、図1(b)にはこの組立体の側面図
を示す。図1(b)において、上方向をネック側、下方
向をスクリーン側という。図1において、11はネック
側及びスクリーン側に開口部を有し全体的にネック側か
らスクリーン側へ漸次広がったラッパ状でネック側が円
筒状のフェライトコア、12はフェライトコア11のネ
ック側の端面に当接するように配置されフェライトコア
11の内側に巻回される電線を固定するためのネック側
電線ガイド、13はフェライトコア11のスクリーン側
の端面に当接するように配置されネック側電線ガイドと
協働して電線を固定するためのスクリーン側電線ガイ
ド、14はネック側電線ガイド12の基部上面12a上
に基部の内周に沿って複数設けられ巻回される電線を引
っかけるため断面形状が逆L字型をしたガイドフック、
15はネック側電線ガイド12の基部上面12a上に基
部の内周に沿ってガイドフック14と並べて設けられ巻
回される電線の間隔を広げるためにガイドフック14よ
り幅が広く断面形状が逆L字型のガイドフック、16は
スクリーン側電線ガイド13の基部下面13b上に基部
の内周に沿って複数設けられ巻回される電線を引っかけ
るため断面形状がL字型をしたガイドブック、19はス
クリーン側電線ガイド13と一体的に形成され先端部分
が膨らんだ繋止片、20はネック側電線ガイド12の基
部下面12bから下向きに突出したリブ12cに一体的
に結合された上端部20aと上端部20aから下に延び
る基部20bと基部20bに続く下端部20cとその下
端部20cに設けられ繋止片19と係わってスクリーン
側電線ガイド13への連結を実現するための筒状の被繋
止部20dとを有する連結支柱、21は連結支柱20の
下端部20cと一体的に形成され複数の連結支柱20を
結合するリブである。
【0042】なお、図1において、ガイドフック16は
図を簡略化するために中心部分のみを記載し他は省略し
た。ガイドフック14,15,16の先端は、ネック側
電線ガイド13あるいはスクリーン側電線ガイド14の
基部の内周から外周に向けて放射状に配置されている。
【0043】図1に示すように、ネック側電線ガイド1
2とスクリーン側電線ガイド13とは4本の連結支柱2
0によって連結されている。連結支柱20とネック側ガ
イド12とは一体的に成形することによって連結されて
おり、連結支柱20とスクリーン側電線ガイド13とは
繋止部19と被繋止部20dとが繋がることによって連
結されている。これら4本の連結支柱20は、上面図に
示されたとおり上から見てほぼリング状のネック側電線
ガイド12等を90度づつ回転した位置に設けられてい
る。ここでは4カ所で結合しており、繋止片19と被繋
止部20で構成される結合部は2箇所以上設けること
で、両電線ガイド12,13を確実に固定することがで
きる。特に、この2箇所の結合部を軸対象に設けること
で、より確実に固定できる。しかし、4箇所以上配置す
る際に結合部が等しい角度づつ回転したところに設けら
れなくてもよく上記実施例と同様の効果を奏する。これ
ら繋止片19の幅は被繋止部20の中空部分の幅に一致
している。そのため円周方向の両電線ガイド12,13
の位置関係が精度良く決定され、決定された後に位置関
係が狂うことがない。繋止片19が被繋止部20に挿入
されるときに繋止片19の先端の膨出部が弾性変形によ
って圧縮され、被繋止部20が弾性変形によって拡張さ
れる。繋止片19の膨出部が被繋止部20の中空部を通
り抜けたときに、繋止片19及び被繋止片20が元の形
状に戻り、繋止片19と被繋止部20とが連結される。
繋止片19の膨出部はその前部(先端)が楔状に尖って
おり繋止片19の挿入をスムーズにするとともに、膨出
部後部の角度が急になっているため、繋止片19の膨出
部後部と被繋止部20の上部端面とが当接して止まり、
所定の位置で連結されるため精度の良い組立が可能にな
る。
【0044】また、フェライトコア11がラッパ状に広
がっているため、連結支柱20の上端部20aと基部2
0b及び基部20bと下端部20cがそれぞれ所定の角
度を持つように形成されている。これらネック側電線ガ
イド12、スクリーン側電線ガイド13及び連結支柱2
0は、樹脂を主材として形成されており、例えば、ポリ
プロピレンまたはポリフェニレンオキサイドで形成する
ことができる。
【0045】連結支柱20によって物理的にネック側電
線ガイド12とスクリーン側電線ガイド13とがフェラ
イトコア11を挟んで連結されているため、フェライト
コア11とネック側電線ガイド12及びフェライトコア
11とスクリーン側電線ガイド13を固定するための接
着剤が不要となる。接着剤を使用しないため、接着剤を
塗布する工程を省くことができる。
【0046】そして、フェライトコア11とネック側電
線ガイド12とスクリーン側電線ガイド13からなる組
立体の固定に接着剤を使用した場合は接着剤が完全に乾
燥するまでは、巻回することができないが、接着剤を使
用しないため、この組立体を組み立てた後、すぐに巻回
が可能となり、製造時間の短縮が図れる。
【0047】また、フェライトコア11とネック側及び
スクリーン側の両電線ガイド12,13を組み合わせた
後の精度において、フェライトコア11を仲介せず直接
スクリーン側電線ガイド13とネック側電線ガイド12
とを接続するため電線ガイド間の位置決め精度が向上
し、巻回コイルの品質が安定し、製造バラツキの低減が
図れる。以上のことから組み立て精度の向上が実現でき
る。また、フェライトコア11として分割型を用いても
良いが、一体型のフェライトコアを用いることにより、
更なる組立精度の向上,製造工程の短縮が可能となる。
【0048】図2は図1に示した組立体に相当する組立
体を組み立てる前の状態を示す側面図である。図2
(a)にネック側電線ガイドとそれと一体的に形成され
た連結支柱、図2(b)にフェライトコア、図2(c)
にスクリーン側電線ガイドの側面が示されている。図2
において、17はスクリーン側電線ガイド13に設けら
れガイドフック16より幅広のガイドフック、18はフ
ェライトコア11とスクリーン側電線ガイド13との位
置関係を決定する位置決め用壁であり、その他図1と同
一符号のものは図1の同一符号の部分と同一または相当
する部分である。図2のスクリーン側電線ガイド13は
図1のそれと違って側面に幅広のガイドフック17を備
えているが、その他の構造は図1と同様である。図2
(a)〜(c)に示したものを中心線が一致するように
組み立てることで、組立体が完成する。すなわち、フェ
ライトコア11の下側にある外面下部11cが、位置決
め用壁18の内面に当たるように填め込まれる。そし
て、フェライトコア11を覆うように、連結支柱20と
ネック側電線ガイド12からなる成型品が填め込まれ
る。この時、図には現れていないネック側電線ガイド1
2の位置決め用壁の外面がフェライトコア11の円筒部
11bの内面に当たり、フェライトコア11とネック側
電線ガイド及び連結支柱20との位置関係が決定され
る。
【0049】図2(a)のように、ネック側電線ガイド
12と一体的に形成された4本の連結支柱20の間は、
連結支柱20の下端部20cと一体的に形成されたリブ
21によってほぼ環状に結合された構造としたので、組
立体の組立強度が増し、電線を巻回する際、安定して巻
回することができる。
【0050】図3は図1のIV−IV線断面図である。
図3において、22はネック側電線ガイド12の基部下
面12bの内周に接して基部から下向きに突出するよう
に形成された位置決め用壁であり、その他図1または図
2と同一符号のものは図1または図2と同一または相当
する部分を示す。図3から分かるように、フェライトコ
ア11の円筒部11bが、位置決め用壁22に当たるよ
うに填め込まれて、ネック側電線ガイド12との位置関
係が決定される。
【0051】ネック側電線ガイド12と一体化した連結
支柱20がスクリーン側電線ガイド13の結合部に結合
する構造になっている。ところが、図3のようにネック
側及びスクリーン側電線ガイド12,13と連結支柱2
0とを結合するための連結部を構成する繋止片19及び
被繋止部20dは、フェライトコア11の外面に位置決
め用壁18を介して接する環状のリブ21及び連結支柱
20の下端部20cと接触しないようそれらの外側に設
けられているので、フェライトコア11の外径がバラツ
キを持っていても、スクリーン側電線ガイド13の繋止
片19と連結支柱20の被繋止部20dの連結部は、リ
ブ21及び連結支柱20の変形などの影響を受けないた
め組立精度が上がる。
【0052】実施例2.図4は、この発明の第2実施例
によるフェライトコアとネック側電線ガイドとスクリー
ン側電線ガイドで構成された組立体の側面図である。図
4に示した組立体と図1のそれとが異なる点は、スクリ
ーン側電線ガイド13、ネック側電線ガイド12を連結
する連結支柱20の数である。図1に示した連結支柱2
0は4本であったが、図4に示されている連結支柱は、
上から見てほぼ環状をしているネック側電線ガイド12
等を45度づつ回転した位置に8本設けられている。ネ
ック側電線ガイド12及びスクリーン側電線ガイド13
を連結結合するために連結支柱20の本数を増やすこと
により、ネック側及びスクリーン側電線ガイド12,1
3を確実に固定することができ精度良く組み立てること
ができる。
【0053】なお、上記各実施例では、ネック側電線ガ
イド12がフェライトコア11と嵌合される部分の断面
がL字型をしており、フェライトコア11の内面から押
しつけるような構成をとっていた。しかし、ネック側電
線ガイド12とフェライトコア11との位置決めを行う
ためには、ネック側が円筒形をしているフェライトコア
11の外面あるいは内面と外面の両側からネック側電線
ガイド12の位置決め用壁あるいは連結支柱に当接して
いても良い。例えば、図5(a)に示すように、ネック
側電線ガイド12に下向きに突出する位置決め用壁24
を設け、この位置決め用壁24の内周側の面をフェライ
トコア11の外面に当てることによってフェライトコア
11とネック側電線ガイド12との位置関係を決定する
ことができる。
【0054】また、図5(b)に示すように、フェライ
トコア11の円筒部11bが、連結支柱20の上端部2
0aまたはネック側電線ガイド12のリブ12cと位置
決め用壁22とを含むコ字型の部分に填め込まれて、上
端部20aと位置決め用壁22の弾性力によっては両側
から押しつけられることでネック側電線ガイド12に固
定される。この時、図24に示すように連結支柱20と
位置決め用壁として働くリブ12cを分離して連結支柱
20がフェライトコア11の外周のばらつきの影響を受
けない様にすることも可能であり、そうすることで精度
良く組み立てることができる。フェライトコアとネック
側電線ガイド12との位置決めを上述のように行えるこ
とについては、以下の実施例でも同様である。
【0055】また、上記各実施例では、フェライトコア
11のネック側が円筒形になっているものについて説明
したが、フェライトコアの形状はネック側が円筒形にな
っているものに限られるものではなく、例えば、従来と
同様の断面ハ字型の形状であっても良く、この場合にも
上記実施例と同様の効果を奏する。
【0056】また、上記各実施例では、図6(a)に図
5(b)で説明した位置決め用壁22及び位置決め用壁
として働くリブ12cの関係を示す。図6に示している
のは、例えば、図2のV−V線断面に相当する断面図で
ある。位置決め用壁20,24は環状に形成されている
が、図6(b)に示すように、全周わたって設ける必要
はなく、少なくとも円の位置及び形状が固定できるよう
にフェライトコアの内面あるいは外面の3点が決定でき
ればよい。
【0057】同様に、スクリーン側電線ガイドとフェラ
イトコアの位置関係の決定に用いられる位置決め用壁に
おいても、図7の位置決め用壁18´のように、フェラ
イトコア11の外周の一部に当接するように設けても良
く、上記実施例と同様の効果を奏する。位置決め用壁の
上述のような形状については、以下の実施例でも同様に
適用可能である。
【0058】実施例3.図8は、この発明の第3実施例
によるフェライトコアとネック側電線ガイドとスクリー
ン側電線ガイドで構成された組立体の側面図である。図
8において、20´はネック側電線ガイド12と一体的
に形成された連結支柱、21´は連結支柱20´のほぼ
中央部で連結支柱20´をほぼ環状に結合する環状リブ
であり、その他図1と同一符号のものは図1の同一符号
のものに相当する部分である。
【0059】図8のように、両電線ガイド12,13間
にある連結支柱20´間は、前記両電線ガイド12,1
3間の中間部において連結支柱20´と一体化した成型
品であるリブ21´によりほぼ環状に結合された構造と
し、連結支柱20は互いにリブ21´によってフェライ
トコア11の外面から所定の位置のところに固定され、
組み立てられたときに連結支柱20´とスクリーン側電
線ガイド13とが連結されているために組立強度が増
し、電線を巻回する際、安定して巻回することができ
る。
【0060】実施例4.図9は、この発明の第4実施例
によるフェライトコアとネック側電線ガイドの一部を示
す部分断面図である。図9(a)には、フェライトコア
に取り付けられるネック側電線ガイドの部分断面図が示
され、図9(b)には、図9(a)に示したネック側電
線ガイドの一部26を拡大した部分断面図が示されてい
る。
【0061】図9に示したネック側電線ガイド12の内
周に沿って下向きに突出した内壁25は、内壁25の外
面(左側)を延長するように上に彫り込まれた溝28に
よって、ネック側電線ガイド12の外周側あるいは内周
側(図における左右方向)に向けて変形し易い構成とな
っている。また、壁25の下端部には下側にいくほど膨
らみが増す膨出部27が設けられている。膨出部27の
膨らみが下にいくほど大きくすることで、フェライトコ
ア11をネック側電線ガイド12に差し込む際に、フェ
ライトコア11が当たる部分を溝28の底部から遠くで
き押し広げる力を小さくできる。
【0062】弾性変形によりネック側電線ガイド12が
フェライトコア11の内面に接する部分が動くが、溝2
8によって動き易くした。ネック側電線ガイドの壁25
にフェライトコア11側に向かいやや膨らみを持たせ
た。フェライトコア11にネック側電線ガイド12を挿
入する際にネック側電線ガイド12の一部が弾性変形す
ることにより膨出部27が矢印方向に動き、膨出部27
によってフェライトコア11の内面を支える構造とし
た。そのため、フェライトコア11の内径にばらつきが
あっても、フェライトコア11の上面11dをネック側
電線ガイド12の基部下面12bに確実に接触させた状
態でネック側電線ガイド12がフェライトコア11を確
実に把持することができ、組立精度が向上する。
【0063】実施例5.図10はこの発明の第5実施例
によるフェライトコアとネック側電線ガイドの一部を示
す部分断面図である。図10(a)には、フェライトコ
アに取り付けられるネック側電線ガイドの部分断面図が
示され、図10(b)には、図10(a)に示したネッ
ク側電線ガイドの一部51を拡大した部分断面図が示さ
れている。
【0064】第4実施例では、フェライトコア11の内
径のばらつきを許容するため外周側で位置決めを行い、
フェライトコア11の内面へ押しつける側で余裕を持た
せる例を示したが、第5実施例によるネック側電線ガイ
ドでは、フェライトコアの内面を用いて位置決めを行
い、フェライトコアの外形のばらつきを許容するものと
した。
【0065】つまり、ネック側電線ガイド12の環状の
リブ49をフェライトコア11の外面に接する構造に
し、第4実施例と同様に、リブ49の一部がフェライト
コア11側に向かい、やや傾きを持たせることでフェラ
イトコア11に接する側に膨出部を設けるとともに、リ
ブ49の内面(右側)を延長するように上に彫り込まれ
た溝50によって、ネック側電線ガイド12の外周側あ
るいは内周側(図における左右方向)に向けて変形し易
い構成となっている。このことにより、フェライトコア
11にネック側電線ガイド12を挿入する際、ネック側
電線ガイド12の環状リブ49が矢印方向に弾性変形す
ることによりフェライトコア11の外面を支え、第4実
施例同様にフェライトコア11の外径のバラツキを吸収
することができ、組立精度が向上する。
【0066】実施例6.図11は、この発明の第6実施
例によるフェライトコアとネック側電線ガイドの一部を
示す部分断面図である。図11(a)には、フェライト
コアに取り付けられるネック側電線ガイドの部分断面図
が示され、図11(b)には、図11(a)に示したネ
ック側電線ガイドの一部31を拡大した部分断面図が示
されている。
【0067】このようにネック側電線ガイド12の内面
で上から見てほぼ環状をしているネック側電線ガイド1
2を90度づつ回転した位置に、少なくとも4つの小突
起30が設けられている。4つの小突起の設けられる位
置は90度づつ回転した位置に限られるものではなく、
十分に離れて設けられていれば上記実施例と同様の効果
を奏する。この小突起30は、上下方向に長く、先端が
尖っている。先端が尖っているのは、先端部分が削れや
すくするためであり、上下方向に長いのは、挿入後に小
突起30がフェライトコア11と接触する面積を大きく
して把持を確実にするためであるが、上下方向の長さが
短くても良く上記実施例と同様の効果を奏する。
【0068】フェライトコア11にネック側電線ガイド
12を挿入する際に小突起30の一部がフェライトコア
11の内面で削り取られながら挿入される構造としたの
で、フェライトコア11の内径にバラツキがある場合で
も、小突起30が削り取られる量が変わることで、フェ
ライトコア11の上面11dを基部下面12bに接触し
た状態で確実にフェライトコア11をネック側電線ガイ
ド12が把持することができ、組立精度が向上する。
【0069】実施例7.図12は、この発明の第7実施
例によるフェライトコアとネック側電線ガイドの一部を
示す部分断面図である。図12(a)には、フェライト
コアに取り付けられるネック側電線ガイドの部分断面図
が示され、図12(b)には、図12(a)に示したネ
ック側電線ガイドの一部55を拡大した部分断面図が示
されている。
【0070】第6実施例では、フェライトコア11の内
径のばらつきを許容するため外周側で位置決めを行い、
フェライトコア11の内面へ向けて小突起30で押しつ
ける例を示したが、第7実施例によるネック側電線ガイ
ドでは、フェライトコアの内面を用いて位置決めを行
い、フェライトコアの外形のばらつきを許容するものと
した。
【0071】つまり、環状リブ52の内面に少なくとも
4個の小突起53を設け、ネック側電線ガイド12の環
状リブ52を小突起53を介してフェライトコア11の
外面に接する構造とした。小突起53は先端が尖ってい
る三角錐状の突起である。フェライトコア11にネック
側電線ガイド12を挿入する際、小突起53の一部がフ
ェライトコア11の外径で削り取られながら挿入される
ので、フェライトコア11の外径がバラツキいても、小
突起54の削り取られる量が変わることでネック側電線
ガイド12がフェライトコア11を確実に把持すること
ができ、ネック側電線ガイド12とフェライトコア11
の組立精度を向上されることができる。
【0072】実施例8.図13は、この発明の第8実施
例によるフェライトコアとネック側電線ガイドの一部を
示す部分断面図である。図13(a)には、フェライト
コアに取り付けられるネック側電線ガイドの部分断面図
が示され、図13(b)には、図13(a)に示したネ
ック側電線ガイドの一部34を拡大した部分断面図が示
されている。
【0073】図13において、33は内壁25に外周側
に突出して設けられた屈曲自在の棒状の小突起であり、
その他図9と同一符号のものは図9の同一符号部分に相
当する部分である。棒状小突起33は、上から見て円状
をしたネック側電線ガイド12を90度づつ回転した位
置に、少なくとも4つ設けられ、それぞれの棒状突起3
3は、フェライトコア11をネック側電線ガイド12に
填めた時にフェライトコア11の内径よりも外周側にそ
の先端がくるような長さを有する。4つの小突起の設け
られる位置は90度づつ回転した位置に限られるもので
はなく、十分に離れて設けられていれば上記実施例と同
様の効果を奏する。
【0074】ネック側電線ガイド12をフェライトコア
11に挿入する際に小突起33が矢印方向に折れ曲がっ
て弾性変形することによりネック側電線ガイド12がフ
ェライトコア11の内径に一致する構造としたので、上
記実施例同様にフェライトコア11の内径のバラツキを
吸収することができ、組立精度が向上する。
【0075】実施例9.図14は、この発明の第9実施
例によるフェライトコアとネック側電線ガイドの一部を
示す部分断面図である。図14(a)には、フェライト
コアに取り付けられるネック側電線ガイドの部分断面図
が示され、図14(b)には、図14(a)に示したネ
ック側電線ガイドの一部57を拡大した部分断面図が示
されている。
【0076】図14において、56はリブ57の内面側
に突出して設けられた棒状の小突起であり、その他図1
2と同一符号のものは図12の同一符号部分に相当する
部分である。棒状小突起56は、上から見て円状をした
ネック側電線ガイド12を90度づつ回転した位置に、
少なくとも4つ設けられ、それぞれの棒状突起56は、
フェライトコア11をネック側電線ガイド12に填めた
時にフェライトコア11の外径よりも内周側にその先端
がくるような長さを有する。4つの小突起の設けられる
位置は90度づつ回転した位置に限られるものではな
く、十分に離れて設けられていれば上記実施例と同様の
効果を奏する。
【0077】ネック側電線ガイド12をフェライトコア
11に挿入する際に小突起56が折れ曲がって弾性変形
することによりネック側電線ガイド12がフェライトコ
ア11の外径に一致する構造としたので、上記実施例同
様にフェライトコア11の内径のバラツキを吸収するこ
とができ、組立精度が向上する。
【0078】実施例10.図15は、この発明の第10
実施例によるフェライトコアとネック側電線ガイドの一
部を示す部分断面図である。図15において、47はフ
ェライトコア11の外面に接する環状リブ12cの内面
のネック側電線ガイド12の基部下面12b側に形成さ
れた立方体状の凸部、48は凸部47が填め込まれるよ
うにフェライトコア11の上面11dと外面とが接する
ところに形成され凸部47と同じ形状をした凹部であ
る。
【0079】このように、環状リブ12cの内面に凸部
47、フェライトコア11の外面に凹部48を設け、フ
ェライトコア11をネック側電線ガイド12の環状リブ
12cに結合する際に凹部48と凸部47とが結合する
構造としたことにより、フェライトコア11がネック側
電線ガイド12に取り付けられた後、管軸に対して円周
方向のガタつきを無くすことができ、組立精度が向上す
る。
【0080】なお、凸部47及び凹部48が設けられる
ところは、上記の場所に限られるものではない。また、
形状も場合に応じて任意に選択されるものである。ま
た、フェライト11側に凸部を設け、ネック側電線ガイ
ド12に凹部を設けても良い。
【0081】実施例11.図16は、巻線された偏向コ
イルと水平偏向コイルボビンの組立工程を示す側面図で
ある。図16において、35は底部がラッパ状に広がっ
た筒状の水平偏向コイルボビンであり、その他図8と同
一符号のものは図8の同一符号部分に相当する部分であ
る。巻線がされた組立体は、筒状になっており、内部の
中空部分に水平偏向コイルボビン35が収納される。
【0082】水平偏向コイルボビン35が収納されたと
き、ネック側電線ガイド12が水平偏向コイルボビン3
5の外面に接することで、組立体の水平偏向コイルボビ
ン35に対する前後左右の位置が決定され、スクリーン
側電線ガイド13が水平偏向コイルボビン35と接する
ことで組立体の水平偏向コイルボビン35に対する上下
方向の位置が決定される。
【0083】図17は、ネック側電線ガイド12が水平
偏向コイルボビン35に接する部分の構造を示す断面図
である。図17(a)には、水平偏向コイルボビンに組
立体を填めた時のフェライトコアに取り付けられたネッ
ク側電線ガイドの部分断面図が示され、図17(b)に
は、図17(a)に示したネック側電線ガイドの一部3
8を拡大した部分断面図が示されている。
【0084】ネック側電線ガイド12と水平偏向コイル
ボビン35との位置関係を決定するために、ネック側電
線ガイド12の内壁22よりも内周側に下向きに突出し
た位置決め用壁36が設けられている。位置決め用壁3
6は水平偏向コイルボビン35側に向かう面に膨出部3
7を持っている。膨出部37は下に行くほどその張り出
しが大きくなっている。水平偏向コイルボビン35に電
線が巻かれた組立体を挿入する際、ネック側電線ガイド
12の位置決め用壁36が矢印方向に弾性変形すること
により水平偏向コイルボビン35外面を支える構造とし
たので、偏向コイル(巻線が施された組立体)と水平偏
向コイルボビン35の組立精度が向上する。水平偏向コ
イルボビン35の外径がばらついて、外径が小さいとき
でも、弾性変形する割合が小さくなることで隙間ができ
ず、外径が大きいときには、弾性変形する割合が大きく
なることで水平偏向コイルボビン35に組立体がはまら
なくなることを防止することができる。なお、位置決め
用壁22,36の間に設けられた溝は、位置決め用壁3
6を弾性変形によって動かす際の力をてこの原理を応用
して小さくするためのものであり、この溝がない場合に
は外径の違いから弾性変形させる力が大きくなりすぎ組
立体がはまらなくなる恐れもある。
【0085】実施例12.図18は、この発明の第12
実施例によるネック側電線ガイドが水平偏向コイルボビ
ンに接する部分の構造を示す部分断面図である。図18
(b)には、図18(a)の一部42を拡大した部分断
面図を示している。第11実施例によるネック側電線ガ
イドに設けた膨出部に替えて第12実施例によるネック
側電線ガイドは小突起を設けたものである。図18にお
いて、39はフェライトコア11とネック側電線ガイド
12の位置決めを行うための位置決め用壁、40はネッ
ク側電線ガイド12と水平偏向コイルボビン35との位
置関係を決定するためにネック側電線ガイド12の位置
決め用壁39の内周側がさらに下向きに突出した位置決
め用壁、41は位置決め用壁40の内周側に設けられた
円錐状の突起である。
【0086】このように偏向コイル(電線が巻かれたフ
ェライトコアとネック側電線ガイドとスクリーン側電線
ガイドからなる組立体)のネック側電線ガイド12の内
面に少なくとも4個の小突起41が上から見てほぼ環状
をしているネック側電線ガイド12を90度づつ回転し
た位置にそれぞれ設けられている。4つの小突起の設け
られる位置は90度づつ回転した位置に限られるもので
はなく、十分に離れて設けられていれば上記実施例と同
様の効果を奏する。水平偏向コイルボビン35に偏向コ
イルを挿入する際、小突起41の先端部が水平偏向コイ
ルボビン35の外面に削り取られながら挿入される。そ
のため、水平偏向コイルボビン35の外径あるいは偏向
コイルの内径のばらつきがあっても、そのばらつきを小
突起41の削れる量で調整することができ、偏向コイル
と水平偏向コイルボビン35の組立精度が向上する。
【0087】実施例13.図19は、この発明の第13
実施例によるネック側電線ガイドが水平偏向コイルボビ
ンに接する部分の構造を示す部分断面図である。図19
(b)には、図19(a)の一部を拡大した部分断面図
を示している。第11実施例によるネック側電線ガイド
に設けた膨出部に替えて第13実施例によるネック側電
線ガイドは屈曲自在の棒状の小突起を設けたものであ
る。
【0088】このように偏向コイル、つまり電線が巻か
れたフェライトコアとネック側電線ガイドとスクリーン
側電線ガイドからなる組立体のネック側電線ガイド12
の壁45の内面に少なくとも4個の小突起46が上から
見てほぼ環状をしているネック側電線ガイド12を90
度づつ回転した位置にそれぞれ設けられている。4つの
小突起の設けられる位置は90度づつ回転した位置に限
られるものではなく、十分に離れて設けられていれば上
記実施例と同様の効果を奏する。そして、4個の小突起
46は、図19に示すように水平偏向コイルボビン35
がネック側電線ガイド12と接する部分の外径よりも内
周側へ小突起46の先端が入る長さを有する突起であ
る。
【0089】水平偏向コイルボビン35に偏向コイルを
挿入する際、小突起46が矢印方向に折れ曲がるように
弾性変形するため、外寸の違いによって小突起46の変
形量が変わり、ネック側電線ガイド12が水平偏向コイ
ルボビン35の外面に常に一致する構造としたので、偏
向コイルと水平偏向コイルボビン35の組立精度が向上
する。なお、棒状の小突起46は水平に対して予め90
度より小さい角度φを有している。これは、予め上方向
に折り曲げておくことにより水平偏向コイルボビン35
へのはめ込みがスムーズに行えるようにするためのもの
である。
【0090】なお、上記第11ないし第13実施例で
は、主にネック側電線ガイド12とコア、水平偏向コイ
ルボビン35について説明してきたが、フェライトコア
11、水平偏向コイルボビン35についてもスクリーン
側電線ガイドと水平偏向コイルボビン35との位置関係
を決定するため前後左右の関係を特定する小突起や膨出
部を有する位置決め用壁を上記実施例と同様にスクリー
ン側電線ガイド13に設けても良い。
【0091】実施例14.なお、上記各実施例では、ス
クリーン側電線ガイドを連結支柱に繋止する構成につい
て説明したが、スクリーン側電線ガイドと連結支柱とを
一体的に形成し、ネック側電線ガイドを連結支柱に繋止
するように構成することも可能である。
【0092】図20は、ネック側電線ガイドをスクリー
ン側電線ガイドに一体的に成形された連結支柱に繋止す
る組立工程を示す側面図である。図20において、60
はフェライトコアのネック側の上面に当接するように配
置されフェライトコアの内側に巻回される電線を固定す
るためのネック側電線ガイド、61はフェライトコアの
スクリーン側の下面に当接するように配置されネック側
電線ガイドと協働して電線を固定するためのスクリーン
側電線ガイド、14はネック側電線ガイド60の基部上
面60a上に基部の内周に沿って複数設けられ巻回され
る電線を引っかけるため断面形状が逆L字型をしたガイ
ドフック、16はスクリーン側電線ガイド61の基部下
面61b上に基部の内周に沿って複数設けられ巻回され
る電線を引っかけるため断面形状がL字型をしたガイド
ブック、65はネック側電線ガイド60の基部下面60
bにネック側電線ガイド60と一体的に形成され先端部
分が膨らんだ繋止片、62はスクリーン側電線ガイド6
1の基部上面61aから上向きに突出したリブ61cに
一体的に結合され繋止片19と係わってスクリーン側電
線ガイド13への連結を実現するための筒状の被繋止部
64を有する連結支柱、63は連結支柱62の上端部と
一体的に形成され複数の連結支柱62を環状に結合する
リブである。
【0093】図20は、フェライトコアにネック側電線
ガイド60及びスクリーン側電線ガイド61と一体型と
なった支柱62が結合部である繋止片65と被繋止部6
4で連結結合されると同時にフェライトコアに取り付け
ようとするものである。図には示されていないが、フェ
ライトコアを収納するため、リブ63は嵌合部を有して
おり、リング状の一部がフェライトコアを収納する際に
分割でき、収納した後に連結できるような構成となって
いる。嵌合部は例えば後述する電線ガイドを分割すると
きに用いる図22に示すような構成のものである。
【0094】実施例15. また、連結支柱がネック側電線ガイドと一体型となった
ものについて説明してきたが、ネック側電線ガイドとは
別の成型品で構成されたものについて適用できる。例え
ば図21は、フェライトコア11にネック側電線ガイド
60、スクリーン側電線ガイド13が連結支柱70によ
り結合部である繋止片65と被繋止部75及び繋止片1
9と被繋止部73で連結結合されると同時にフェライト
コア11に取り付けるようとするものである。連結支柱
70はリブ72,74で環状に結合されており、組立が
容易な構成となっている。
【0095】実施例16.次に、この発明の第16実施
例による電線ガイドについて図22を用いて説明する。
上記各実施例では、ネック側電線ガイド12及びスクリ
ーン側電線ガイド13は一体型であった。第14実施例
による電線ガイドは、分割された電線ガイドであり、図
20に示すように分割型ネック側電線ガイド12A,1
2Bにそれぞれ嵌合部58,59を設け、それぞれの嵌
合部58に相手の嵌合部59を嵌合させて組み立てるこ
とで一体型と同様に取り扱える。従って、上記各実施例
を分割型の電線ガイドに適用することができることはい
うまでもない。
【0096】これにより従来技術で使用されていた分割
型電線ガイドの一部に嵌合部を設けるのみで一体型構造
となり、あらたに非分割電線ガイド用の金型を起こす必
要がない。なお、リブについても同様に嵌合部58,5
9を設けることができ、上記実施例と同様の効果を奏す
る。
【0097】なお、上記各実施例では、連結支柱20の
基部に図23に示すような幅広の部分76を設けても良
い。連結支柱20の基部76に構造部材80を取り付け
る図である。
【0098】このように連結支柱20に構造部材取付部
76を設けることにより、簡単に前記構造部材80を取
り付ける事ができる。取付方法の1例としては、連結用
の爪を用いる。また、構造部材80は、例えば電線を絡
げる端子板や差動コイルボビンなどである。基部76の
面積を広げることにより、取り付ける端子板の面積を広
くすることができ、端子間隔等に余裕ができる。
【0099】図23(a)には、軸線に対して斜めの取
付面を有する基部76を示したが、図23(b),
(c)には取付面が軸線に対して平行な基部77,78
を有する連結支柱20を示している。取付面が軸線に対
して平行なため製造が容易になる。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
の偏向コイルによれば、連結支柱の繋止部と電線ガイド
の被繋止部とを連結することによって、ネック側電線ガ
イドとスクリーン側電線ガイドを結合するサドル型コイ
ルボビンとなる構造としたので、ネック側電線ガイドと
フェライトコア及びスクリーン側電線ガイドとフェライ
トコアの取付時に用いていた接着剤が不要となるため、
製造精度が向上するとともに、製造が容易になるという
効果がある。さらに、フェライトコアの内径がばらつい
ても、ネック側電線ガイドまたはスクリーン側電線ガイ
ドとの位置関係を確実に決定することができ、電線ガイ
ドとフェライトコアの組立精度が向上するという効果が
ある。
【0101】 請求項2記載の発明の偏向コイルによれ
ば、リブから距離を置いた外側に設けたことにより、フ
ェライトコアの外径がばらついても、連結部へ影響が及
ばないため偏向コイルの組立精度が向上するという効果
がある。
【0102】 請求項3記載の発明の偏向コイルによれ
ば、ネック側電線ガイドまたはスクリーン側電線ガイド
が水平偏向コイルボビンの外面に接するため、ネック側
電線ガイド、スクリーン側電線ガイド及びフェライトコ
アからなる組立体と水平偏向コイルボビンが精度良く取
り付けられ、軸ズレが起こりにくいという効果がある。
【0103】 請求項4記載の発明の偏向コイルによれ
ば、フェライトコアが非分割コアであるため、分割面な
どの位置を気にせず簡単に取付が可能であり、フェライ
トコアを用いたスリットサドルコイルボビンであって
も、そのコイル製造を良好に保つことができ、またコア
自体の変形が小さくでき、精度良く両電線ガイドとの組
立ができるという効果がある。
【0104】
【0105】
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例によるフェライトコア
とネック側電線ガイドとスクリーン側電線ガイドの組立
体の構成を示す図である。
【図2】 この発明の第1実施例による組立体の組立工
程を示す側面図である。
【図3】 図1に示した偏向コイルの断面図である。
【図4】 この発明の第2実施例によるフェライトコア
とネック側電線ガイドとスクリーン側電線ガイドの組立
体の構成を示す側面図である。
【図5】 この発明に用いられるネック側電線ガイドの
他の構成を示す断面図である。
【図6】 この発明に用いられるネック側電線ガイドの
他の構成を示す断面図である。
【図7】 この発明に用いられるスクリーン側電線ガイ
ドの構成を示す図である。
【図8】 この発明の第3実施例によるネック側電線ガ
イドとフェライトコアとスクリーン側電線ガイドの組立
体の構成を示す側面図である。
【図9】 この発明の第4実施例によるネック側電線ガ
イドとフェライトコアの一部を示す部分断面図である。
【図10】 この発明の第5実施例によるネック側電線
ガイドとフェライトコアの一部を示す部分断面図であ
る。
【図11】 この発明の第6実施例によるフェライトコ
アとネック側電線ガイドの一部を示す部分断面図であ
る。
【図12】 この発明の第7実施例によるフェライトコ
アとネック側電線ガイドの一部を示す部分断面図であ
る。
【図13】 この発明の第8実施例によるフェライトコ
アとネック側電線ガイドの一部を示す部分断面図であ
る。
【図14】 この発明の第9実施例によるフェライトコ
アとネック側電線ガイドの一部を示す部分断面図であ
る。
【図15】 この発明の第10実施例によるネック側電
線ガイドとフェライトコアの一部を示す部分断面図であ
る。
【図16】 巻線された偏向コイルと水平偏向コイルボ
ビンの組立工製を示す側面図である。
【図17】 この発明の第11実施例によるネック側電
線ガイドが水平偏向コイルボビンに接する部分の構造を
示す部分断面図である。
【図18】 この発明の第12実施例によるネック側電
線ガイドと水平偏向コイルボビンに接する部分の構造を
示す部分断面図である。
【図19】 この発明の第13実施例によるネック側電
線ガイドとスクリーン側電線ガイドと支柱を示す断面図
である。
【図20】 この発明の第14実施例によるスクリーン
側電線ガイドと連結支柱を有するネック側電線ガイドの
組立工程を示す側面図である。
【図21】 この発明の第15実施例によるネック側電
線ガイドと連結支柱とフェライトコアとスクリーン側電
線ガイドとを組み合わせる組立工程を示す側面図であ
る。
【図22】 この発明の第16実施例によるネック側電
線ガイドの構成を示す図である。
【図23】 この発明の連結支柱の構成の一例を示す図
である。
【図24】 この発明に用いられるネック側電線ガイド
の他の構成を示す断面図である。
【図25】 従来の偏向コイルの構成を示す斜視図であ
る。
【図26】 従来の上ガイド、下ガイド及びフェライト
コアの組立工程を示す図である。
【符号の説明】
11 フェライトコア、12 ネック側電線ガイド、1
2c リブ、13 スクリーン側電線ガイド、19 繋
止片、20 連結支柱、20d 被繋止部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−85815(JP,A) 実開 平4−119950(JP,U) 実開 昭50−103520(JP,U) 実開 昭48−48522(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/76

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネック側よりスクリーン側の方が漸次広
    がったほぼ中空回転体状のフェライトコアと、前記フェ
    ライトコアの前記ネック側の端面に沿って設けられた環
    状のネック側電線ガイドと、前記フェライトコアの前記
    スクリーン側の端面に沿って設けられ前記ネック側電線
    ガイドと協働して前記フェライトコアの内面に沿って巻
    かれる電線の位置を定める環状のスクリーン側電線ガイ
    ドとを備える偏向コイルにおいて、 前記ネック側電線ガイドまたは前記スクリーン側電線ガ
    イドは繋止部を有し、 前記繋止部を有していない電線ガイドに結合される一方
    端と被繋止部を持った他方端とを有する連結支柱が前記
    フェライトコアの外面よりも外側に設けられ、 前記繋止部により前記被繋止部を繋止することによって
    前記フェライトコアを前記ネック側電線ガイドと前記ス
    クリーン側電線ガイド間に所定の位置関係を保ったまま
    保持した状態で前記ネック側電線ガイドと前記スクリー
    ン側電線ガイドとを連結し、前記ネック側電線ガイドま
    たは前記スクリーン側電線ガイドは、前記フェライトコ
    アの内面に当接するように突出した突出部を有し、 前記突出部は、前記フェライトコアに当接する少なくと
    も4つの箇所に突起を持ち、 前記フェライトコアを挿入する際に、4つの前記突起の
    一部が前記フェライトコアの内面に削り取られながら挿
    入されることを特徴とする偏向コイル。
  2. 【請求項2】 前記繋止部と前記被繋止部とで構成され
    る連結部は、前記フェライトコアの外面及び該外面に当
    接する部材と接触しないように前記フェライトコア及び
    前記部材より外側に配置されたことを特徴とする請求項
    1に記載の偏向コイル。
  3. 【請求項3】 前記ネック側電線ガイドまたは前記スク
    リーン側電線ガイドが水平偏向コイルボビンの外面に接
    することを特徴とする請求項1に記載の偏向コイル。
  4. 【請求項4】 前記フェライトコアが非分割コアである
    ことを特徴とする請求項1に記載の偏向コイル。
JP08822595A 1995-04-13 1995-04-13 偏向コイル Expired - Fee Related JP3493073B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08822595A JP3493073B2 (ja) 1995-04-13 1995-04-13 偏向コイル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08822595A JP3493073B2 (ja) 1995-04-13 1995-04-13 偏向コイル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08287844A JPH08287844A (ja) 1996-11-01
JP3493073B2 true JP3493073B2 (ja) 2004-02-03

Family

ID=13936938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08822595A Expired - Fee Related JP3493073B2 (ja) 1995-04-13 1995-04-13 偏向コイル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3493073B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10172473A (ja) * 1996-12-12 1998-06-26 Toshiba Corp 偏向ヨーク装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08287844A (ja) 1996-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10172473A (ja) 偏向ヨーク装置
JP3493073B2 (ja) 偏向コイル
JPH10188847A (ja) 分割型コイルセパレータ
JPH09320490A (ja) 偏向ヨークのコンバーゼンス補正機構の結合構造
JP2002042689A (ja) 偏向ヨーク装置
JPH08322231A (ja) ステッピングモータのコイルボビン
JP3153838B2 (ja) 偏向ヨーク
JP2001167714A (ja) 垂直偏向ボビン
JPS587583Y2 (ja) 偏向ヨ−ク
KR100465103B1 (ko) 편향 요크 및 컬러 음극선관 장치
JPS6314370Y2 (ja)
JP3219126B2 (ja) 偏向ヨーク締付バンド、偏向ヨーク、及び、陰極線管表示装置
KR200228837Y1 (ko) 편향요크조립체
JPH0896730A (ja) 偏向ヨーク
JPH11126567A (ja) 偏向ヨーク
JP2001325896A (ja) 偏向コイル用支持体、偏向ヨーク装置、陰極線管、およびディスプレイ装置
JPH103865A (ja) 陰極線管用偏向ヨーク
JP2000357471A (ja) 偏向ヨーク装置
KR20050031667A (ko) 편향요크용 코일세퍼레이터
JP2002050308A (ja) 偏向ヨーク
JP3019141B2 (ja) 偏向ヨーク
JP3061936U (ja) 電子ビ―ム偏向装置
JPH0785815A (ja) 偏向ヨーク
KR100805147B1 (ko) 음극선관용 편향 장치
JP2002237263A (ja) 偏向ヨーク及びカラー陰極線管装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081114

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081114

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091114

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees