JP3491370B2 - 車両用経路誘導装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、鳥瞰図方式の道路地図
上に目的地までの経路を表示して乗員を誘導する車両用
経路誘導装置に関する。

【０００２】

【従来の技術とその問題点】車両の後方上空から進行方
向の道路を見下ろすように表示する、いわゆる鳥瞰図方
式の道路地図をディスプレイに表示するようにした車両
用経路誘導装置が知られている（例えば、特開平１−２
６３６８８号公報参照）。この種の車両用経路誘導装置
では、ＣＤ−ＲＯＭなどの大容量の記憶装置に記憶され
ている道路地図データの中から、表示画面全体に鳥瞰図
方式の道路地図を表示するのに必要な道路地図データを
すべてＲＡＭなどの一時記憶用メモリに読み込み、鳥瞰
図方式の道路地図に変換してディスプレイに描画してい
る。

【０００３】ところで、従来の車両用経路誘導装置で広
い範囲の道路地図を表示する場合は、いったん広い表示
領域の道路地図データをすべて一時記憶用メモリに読み
込み、読み込んだ道路地図データに対して圧縮処理を行
なっている。例えば、道路地図データの中から市庁村道
や細街路などの道路地図上の狭い範囲に対応するデータ
を除き、高速道路や国道などの道路地図上の広い範囲に
対応するデータだけを抽出している。しかしながら、従
来の車両用経路誘導装置では、広い範囲の道路地図を表
示する場合は一時記憶用メモリに読み込む表示領域の道
路地図データが大容量になるので、大容量のメモリを用
意しなければならず、装置のコストが増加する上に、大
容量のデータを読み込むためにマイクロコンピューター
の負担が大きくなるという問題がある。また、装置のコ
ストを抑制するために、一時記憶用メモリの容量を一般
的な使用法方を想定した表示領域を基準にして選定する
と、その表示領域を越える道路地図データを読み込むこ
とができないので、想定した使用方法よりも広い範囲の
道路地図を表示するとができなくなる。さらに、車両が
高速で移動する場合や、交差点などで進行方向を転換す
る場合には、新しい表示領域の道路地図データをすべて
読み込んでから鳥瞰図方式の道路地図を描画するので、
描画時間がかかり、車両の移動や回転時に表示遅れが生
じるという問題もある。

【０００４】本発明の目的は、重要度の高い領域の道路
地図を優先的に表示する車両用経路誘導装置を提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の発明は、平面道路地図を記憶する記憶手
段と、鳥瞰図方式の道路地図を表示する表示手段と、前
記記憶手段に記憶されている平面道路地図を鳥瞰図方式
の道路地図に変換して前記表示手段に描画する描画手段
とを備えた車両用経路誘導装置に適用される。そして、
一枚の鳥瞰図道路地図を表示する前記表示手段の表示画
面を横方向の線分により上下の領域に分割し、下部の領
域を優先的に道路地図を表示する優先表示領域に設定す
るとともに、上部の領域を非優先表示領域に設定する領
域設定手段を備え、前記描画手段は、前記記憶手段に記
憶されている平面道路地図の内の前記優先表示領域に対
応する領域の道路地図を前記非優先表示領域に優先して
鳥瞰図方式の道路地図に変換し、前記表示手段に描画す
る。請求項２の発明は、平面道路地図を記憶する記憶手
段と、車両の後方上空の所定の位置に設定した視点から
所定の見下ろし角の視線に沿って平面道路地図を見下ろ
し、視線と垂直な面上に表示手段の表示画面を設定し、
前記表示画面を通して見た平面道路地図上の表示領域を
演算する表示領域演算手段と、前記記憶手段に記憶され
ている平面道路地図の内の、前記表示領域演算手段によ
り演算された表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図道路地
図に変換する地図変換手段と、前記地図変換手段により
変換された鳥瞰図道路地図を前記表示手段の表示画面に
描画する描画手段とを備えた車両用経路誘導装置に適用
される。そして、前記表示手段の表示画面を上下の領域
に分割し、下部の領域を優先的に道路地図を表示する優
先表示領域に設定するとともに、上部の領域を非優先表
示領域に設定する領域設定手段を備え、前記表示領域演
算手段は、前記表示画面の中の優先表示領域を通して見
た平面道路地図上の優先表示領域を演算し、前記地図変
換手段は、前記記憶手段に記憶されている平面道路地図
の内の、前記表示領域演算手段により演算された優先表
示領域内の平面道路地図を非優先表示領域に優先して鳥
瞰図道路地図に変換し、前記描画手段は、前記地図変換
手段により変換された鳥瞰図道路地図を前記表示画面の
優先表示領域に描画する。請求項３の車両用経路誘導装
置は、車両の現在地を含む領域を前記優先表示領域とし
たものである。請求項４の車両用経路誘導装置は、任意
の地点を含む領域を前記優先表示領域としたものであ
る。請求項５の車両用経路誘導装置は、前記優先表示領
域を、鳥瞰図の視点を平面道路地図上へ投影した地点に
近い領域としたものである。請求項６の車両用経路誘導
装置は、前記優先表示領域を、前記表示画面の横方向の
線分により分割された領域としたものである。請求項７
の車両用経路誘導装置は、前記表示画面の優先表示領域
に鳥瞰図道路地図が描画された後に、前記表示領域演算
手段によって、前記表示画面の中の非優先表示領域を通
して見た平面道路地図上の非優先表示領域を演算し、前
記地図変換手段によって、前記記憶手段に記憶されてい
る平面道路地図の内の、前記表示領域演算手段により演
算された非優先表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図道路
地図に変換し、前記描画手段によって、前記地図変換手
段により変換された鳥瞰図道路地図を前記表示画面の非
優先表示領域に描画するようにしたものである。請求項
８の車両用経路誘導装置は、車両の走行距離を検出する
距離検出手段と、車両の進行方位を検出する方位検出手
段とを備え、前記表示画面の優先表示領域に鳥瞰図道路
地図が描画された後に、前記距離検出手段により所定距
離以上の車両の走行が検出されるか、または前記方位検
出手段により所定角度以上の車両の回転が検出される
と、前記非優先表示領域に対する鳥瞰図道路地図の描画
を行なわず、前記表示領域演算手段、前記地図変換手段
および前記描画手段により前記優先表示領域の鳥瞰図道
路地図を更新するようにしたものである。請求項９の発
明は、地域メッシュ単位の平面道路地図を記憶する記憶
手段と、前記記憶手段から読み出された平面道路地図を
一時的に記憶する一時記憶手段と、車両の後方上空の所
定の位置に設定した視点から所定の見下ろし角の視線に
沿って平面道路地図を見下ろし、視線と垂直な面上に表
示手段の表示画面を設定し、前記表示画面を通して見た
平面道路地図上の表示領域を演算する表示領域演算手段
と、前記表示領域演算手段により演算された表示領域の
平面道路地図を含む地域メッシュ単位の平面道路地図を
前記記憶手段から読み出して前記一時記憶手段に記憶す
る読み出し手段と、前記一時記憶手段に記憶されている
平面道路地図の内の、前記表示領域演算手段により演算
された表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図道路地図に変
換する地図変換手段と、前記地図変換手段により変換さ
れた鳥瞰図道路地図を前記表示手段の表示画面に描画す
る描画手段とを備えた車両用経路誘導装置に適用され
る。そして、前記表示手段の表示画面を横方向の線分に
より上下の領域に分割し、下部の領域を優先的に道路地
図を表示する優先表示領域に設定するとともに、上部の
領域を非優先表示領域に設定する領域設定手段を備え、
前記表示領域演算手段は、前記表示画面の中の優先表示
領域を通して見た平面道路地図上の優先表示領域を演算
し、前記地図変換手段は、前記一時記憶手段に記憶され
ている平面道路地図の内の、前記表示領域演算手段によ
り演算された優先表示領域内の平面道路地図を非優先表
示領域に優先して鳥瞰図道路地図に変換し、前記描画手
段は、前記地図変換手段により変換された鳥瞰図道路地
図を前記表示画面の優先表示領域に描画する。請求項１
０の車両用経路誘導装置は、前記表示画面の優先表示領
域に鳥瞰図道路地図が描画された後に、前記表示領域演
算手段によって、前記表示画面の中の非優先表示領域を
通して見た平面道路地図上の非優先表示領域を演算し、
前記地図変換手段は、前記一時記憶手段に記憶されてい
る平面道路地図の内の、前記表示領域演算手段により演
算された非優先表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図道路
地図に変換し、前記描画手段によって、前記地図変換手
段により変換された鳥瞰図道路地図を前記表示画面の非
優先表示領域に描画するようにしたものである。請求項
１１の車両用経路誘導装置は、前記地図変換手段によっ
て、前記非優先表示領域に対応する平面道路地図が一部
しか前記一時記憶手段に読み出されていない時は、前記
読み出されている一部の平面道路地図を鳥瞰図道路地図
に変換し、前記描画手段によって、前記地図変換手段に
より変換された鳥瞰図道路地図を前記表示画面の非優先
表示領域に描画するようにしたものである。請求項１２
の車両用経路誘導装置は、車両の走行距離を検出する距
離検出手段と、車両の進行方位を検出する方位検出手段
とを備え、前記表示画面の優先表示領域に鳥瞰図道路地
図が描画された後に、前記距離検出手段により所定距離
以上の車両の走行が検出されるか、または前記方位検出
手段により所定角度以上の車両の回転が検出されると、
前記非優先表示領域に対する鳥瞰図方式の道路地図の描
画を行なわず、前記表示領域演算手段、前記地図変換手
段および前記描画手段により前記優先表示領域の鳥瞰図
道路地図を更新するようにしたものである。

【０００６】

【作用】請求項１の車両用経路誘導装置では、一枚の鳥
瞰図道路地図を表示する表示手段の表示画面を横方向の
線分により上下の領域に分割し、下部の領域を優先的に
道路地図を表示する優先表示領域に設定するとともに、
上部の領域を非優先表示領域に設定し、記憶手段に記憶
されている平面道路地図の内の優先表示領域に対応する
領域の道路地図を非優先表示領域に優先して鳥瞰図方式
の道路地図に変換し、表示手段に描画する。請求項２の
車両用経路誘導装置では、車両後方上空の視点から平面
道路地図を見下ろした視線と垂直な面上に表示画面を設
定し、視点から表示画面を通して見た平面道路地図上の
表示領域を演算するとともに、この表示領域内の平面道
路地図を鳥瞰図道路地図に変換して表示画面に描画する
場合に、表示画面を上下の領域に分割し、下部の領域を
優先的に道路地図を表示する優先表示領域に設定すると
ともに、上部の領域を非優先表示領域に設定し、表示画
面の優先表示領域を通して見た平面道路地図上の優先表
示領域を演算するとともに、この優先表示領域内の平面
道路地図を非優先表示領域に優先して鳥瞰図道路地図に
変換し、表示画面の優先表示領域に描画する。請求項３
の車両用経路誘導装置では、平面道路地図の内の車両の
現在地を含む優先表示領域に対応する領域の平面道路地
図を非優先表示領域に優先して鳥瞰図道路地図に変換
し、表示画面の優先表示領域に描画する。請求項４の車
両用経路誘導装置では、平面道路地図の内の任意の地点
を含む優先表示領域に対応する領域の平面道路地図を非
優先表示領域に優先して鳥瞰図道路地図に変換し、表示
画面の優先表示領域に描画する。請求項５の車両用経路
誘導装置では、平面道路地図の内の、鳥瞰図の視点を平
面道路地図上へ投影した地点に近い優先表示領域に対応
する領域の平面道路地図を非優先表示領域に優先して鳥
瞰図道路地図に変換し、表示画面の優先表示領域に描画
する。請求項６の車両用経路誘導装置では、平面道路地
図の内の、表示画面の横方向の線分により分割された優
先表示領域に対応する領域の平面道路地図を非優先表示
領域に優先して鳥瞰図道路地図に変換し、表示画面の優
先表示領域に描画する。請求項７の車両用経路誘導装置
では、表示画面の優先表示領域に鳥瞰図道路地図が描画
された後に、表示画面の中の非優先表示領域を通して見
た平面道路地図上の非優先表示領域を演算するととも
に、この非優先表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図道路
地図に変換し、表示画面の非優先表示領域に描画する。
請求項８の車両用経路誘導装置では、表示画面の優先表
示領域に鳥瞰図道路地図が描画された後に、所定距離以
上の車両の走行が検出されるか、または所定角度以上の
車両の回転が検出されると、非優先表示領域に対する鳥
瞰図道路地図の描画を行なわず、平面道路地図上の優先
表示領域を演算するとともに、優先表示領域内の平面道
路地図を鳥瞰図道路地図へ変換し、表示画面の優先表示
領域の鳥瞰図道路地図を更新する。請求項９の車両用経
路誘導装置では、車両後方上空の視点から平面道路地図
を見下ろした視線と垂直な面上に表示画面を設定し、視
点から表示画面を通して見た平面道路地図上の表示領域
を演算するとともに、この表示領域の平面道路地図を含
む地域メッシュ単位の平面道路地図を記憶手段から読み
出して一時記憶手段に記憶し、一時記憶手段に記憶され
ている平面図道路地図の内の表示領域内の平面道路地図
を鳥瞰図道路地図に変換して表示画面に描画する場合
に、表示画面を横方向の線分により上下の領域に分割
し、下部の領域を優先的に道路地図を表示する優先表示
領域に設定するとともに、上部の領域を非優先表示領域
に設定し、表示画面の優先表示領域を通して見た平面道
路地図上の優先表示領域を演算するとともに、一時記憶
手段に記憶されている平面道路地図の内の優先表示領域
内の平面道路地図を非優先表示領域に優先して鳥瞰図道
路地図に変換して表示画面の優先表示領域に描画する。
請求項１０の車両用経路誘導装置では、表示画面の優先
表示領域に鳥瞰図道路地図が描画された後に、表示画面
の中の非優先表示領域を通して見た平面道路地図上の非
優先表示領域を演算するとともに、一時記憶手段に記憶
されている平面道路地図の内の非優先表示領域内の平面
道路地図を鳥瞰図道路地図に変換し、変換した鳥瞰図道
路地図を表示画面の非優先表示領域に描画する。請求項
１１の車両用経路誘導装置では、非優先表示領域に対応
する平面道路地図が一部しか一時記憶手段に読み出され
ていない時は、読み出されている一部の平面道路地図を
鳥瞰図道路地図に変換し、変換した鳥瞰図道路地図を表
示画面の非優先表示領域に描画する。請求項１２の車両
用経路誘導装置では、表示画面の優先表示領域に鳥瞰図
道路地図が描画された後に、所定距離以上の車両の走行
が検出されるか、または所定角度以上の車両の回転が検
出されると、非優先表示領域に対する鳥瞰図道路地図の
描画を行なわず、平面道路地図上の優先表示領域を演算
するとともに、優先表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図
道路地図へ変換し、表示画面の優先表示領域の鳥瞰図道
路地図を更新する。

【０００７】

【実施例】図１は一実施例の構成を示す機能ブロック図
である。この実施例の車両用経路誘導装置はマイクロコ
ンピューターを中心に構成される。方位センサー１は車
両の進行方位を検出し、検出した進行方位情報をＡ／Ｄ
変換器２およびインタフェース回路３を介してＣＰＵ４
へ送る。車速センサー５は車両の所定の走行距離ごとに
パルス信号を発生し、インタフェース回路３を介してＣ
ＰＵ４へ出力する。ＣＰＵ４は、このパルス信号のパル
ス数をカウントして車両の走行距離を検出する。ＧＰＳ
受信機６は衛星を利用した位置検出システムの受信機で
あり、車両の現在地および進行方向などの情報をインタ
フェース回路３を介してＣＰＵ４へ送る。キー７は車両
の目的地などを設定するための操作部材であり、インタ
フェース回路３を介してＣＰＵ４へ接続される。

【０００８】ＣＤ−ＲＯＭ８は道路地図データを格納す
る記憶装置であり、インタフェース用ＳＣＳＩコントロ
ーラー９を介してＣＰＵ４に接続され、ＣＰＵ４からの
道路地図読み出し指令に応答して指定範囲の道路地図デ
ータをＣＰＵ４へ送る。道路地図を表示するディスプレ
イ１０はグラフィックコントローラー１１を介してＣＰ
Ｕ４へ接続され、鳥瞰図方式の道路地図上に目的地まで
の最適経路と車両の現在地マークを重畳して表示する。
Ｖ−ＲＡＭ１２は鳥瞰図方式の道路地図データを記憶
し、ＣＰＵ４からの表示指令にしたがってグラフィック
コントローラー１１を介してディスプレイ１０へ出力す
る。さらにＣＰＵ４には、各種データの一時格納用ＲＡ
Ｍ１３や後述する制御プログラムを格納するＲＯＭ１４
などが接続される。ＣＰＵ４は、後述する処理プログラ
ムを実行して二次元平面の道路地図データを鳥瞰図方式
の道路地図データに変換し、その鳥瞰図方式の道路地図
をディスプレイ１０に描画するとともに、その地図上に
文字情報と車両の現在地と目的地までの最適経路とを重
畳して描画する。

【０００９】ここで、平面道路地図から鳥瞰図方式の道
路地図への変換処理を説明する。図２は、二次元平面の
道路地図と鳥瞰図方式の道路地図との関係を示す。平面
道路地図を、東を＋Ｘ軸方向にとり北を＋Ｙ軸方向にと
ってＸＹ平面上に表わし、このＸＹ平面上の道路の上空
をＸＹ平面と直交するＺ軸の正の方向にとったＸＹＺの
三次元座標系を考える。車両の現在地から目的地と反対
方向へ所定距離離れた地点の上空に視点Ｅ（ＶX，ＶY，
ＶZ）を設定し、この視点Ｅから視線ＥＦに沿ってＸＹ
平面上の道路地図を見下ろすものとする。視線ＥＦとＸ
Ｙ平面とのなす角度を見下ろし角θと呼び、視線ＥＦを
ＸＹ平面上に投影した直線Ｅ’Ｆと、＋Ｘ軸とのなす角
度を視線方向φと呼ぶ。視線ＥＦと垂直な面上にディス
プレイ１０の表示枠ａｂｃｄを設定し、視点Ｅ（ＶX，
ＶY，ＶZ）から表示枠ａｂｃｄを通してＸＹ平面上の道
路地図を見下ろした時、台形状のＡＢＣＤの範囲の道路
地図を見ることができる。この範囲ＡＢＣＤが道路地図
の表示領域である。

【００１０】視線ＥＦがディスプレイ１０の表示枠ａｂ
ｃｄの中心を通り、且つ車両を見下ろすように設定する
と、表示枠ａｂｃｄの中心に車両の現在地が表示され
る。このようにした場合、ディスプレイ１０の下部表示
枠ａｂｇｈは表示領域ＡＢＧＨに対応し、この下部表示
枠ａｂｇｈに狭い領域ＡＢＧＨの道路地図が表示され
る。また、上部表示枠ｇｈｄｃは表示領域ＧＨＤＣに対
応し、この上部表示枠ｇｈｄｃに広い領域ＧＨＤＣの道
路地図が表示される。すなわち、視点Ｅに近い範囲の道
路地図が拡大されて表示され、視点Ｅから遠ざかるにし
たがって道路地図が縮小されて表示される。なお、車両
の現在地をＦ（ＣX，ＣY）とする。この車両の現在地Ｆ
（ＣX，ＣY）は辺ＧＨの中央に位置する。

【００１１】次に、表示領域ＡＢＣＤの各頂点を計算す
る。図３は、図２に示す三次元座標系のＺ＝０における
ＸＹ平面を示す。視点Ｅ（ＶX，ＶY，ＶZ）のＸＹ平面
への投影点Ｅ’（ＶX，ＶY）を次式により算出する。

【数１】 なお、車両の現在地を表示枠ａｂｃｄの中央以外の位置
に表示する場合にも、視点高さＶZと視線方向φが一定
であるから視点Ｅと表示領域ＡＢＣＤの相対関係も一義
的に定まり、数式１にわずかな修正を加えるだけで投影
点Ｅ’を計算できる。例えば、車両の現在地を表示枠ａ
ｂｃｄの左右中心線上の上下中心より下側に表示する場
合は、数式１の（Ｖｚ／ｔａｎθ）の項が小さくなるよ
うなθを選べばよい。

【００１２】ここで、図３に示すＸＹ座標系を視点投影
点Ｅ’（ＶX，ＶY）が原点になるように平行移動して、
図４に示すようにＸ’Ｙ’座標系を設定する。さらに、
このＸ’Ｙ’座標系を視線方向がＹ軸上に来るように回
転して、Ｘ”Ｙ”座標系を設定する。なお、図５に示す
ように、ディスプレイ１０の表示枠ａｂｃｄの横幅を１
とした時の縦幅をＳとし、視点Ｅ（ＶX，ＶY，ＶZ）か
ら表示枠ａｂｃｄまでの距離をＤＳとし、視線ＥＦと直
線Ｅｇとのなす角を半見開き角αとする。図３に示すＸ
Ｙ座標系の表示領域ＡＢＣＤは、図４に示すＸ”Ｙ”座
標系の表示領域Ａ”Ｂ”Ｃ”Ｄ”に対応する。この新し
いＸ”Ｙ”座標系における表示領域Ａ”Ｂ”Ｃ”Ｄ”の
各頂点の座標は次式により与えられる。

【数２】

【００１３】次に、視線方向φを考慮したＸ’Ｙ’座標
系における表示領域Ａ’Ｂ’Ｃ’Ｄ’の各頂点の座標を
求める。Ｘ’Ｙ’座標系はＸ”Ｙ”座標系を回転したも
のであるから、数式２により算出された表示領域Ａ”
Ｂ”Ｃ”Ｄ”の各頂点座標を座標軸の回転により変換す
る。

【数３】 さらに、算出されたＸ’Ｙ’座標系における表示領域
Ａ’Ｂ’Ｃ’Ｄ’の各頂点座標に基づいて、ＸＹ座標系
における表示領域の各頂点を計算する。ＸＹ座標系は
Ｘ’Ｙ’座標系を平行移動したものであるから、数式３
により算出された表示領域Ａ’Ｂ’Ｃ’Ｄ’の各頂点座
標をＸ軸方向にＶX、Ｙ軸方向にＶYだけ平行移動して座
標変換する。

【数４】

【００１４】次に、ＸＹ座標系における平面道路地図デ
ータからディスプレイ１０に表示する鳥瞰図方式の道路
地図データへの座標変換について説明する。図６は、視
点Ｅ（ＶX，ＶY，ＶZ）を原点とし視線ＥＦを−Ｚ軸に
とするＥXＥYＥZ座標系と、ディスプレイ１０の表示枠
ａｂｃｄの中心を原点とするＳXＳY表示座標系と、表示
領域ＡＢＣＤとの関係を示す。ここで、ＸＹ座標系にお
ける任意の道路地図データＰの座標を（ＭX，ＭY）とす
ると、図４に示すように、点Ｅ’（ＶX，ＶY）が原点と
なるように平行移動し（Ｘ’Ｙ’座標系）、さらに視線
（Ｅ’Ｆ）がＹ軸と重なるように回転させたＸ”Ｙ”座
標系における上記任意のデータＰの座標（ＭX”，Ｍ
Y”）は、

【数５】 で求められる。次に、このＸ”Ｙ”座標系におけるデー
タＰの座標（ＭX”，ＭY”）を、次式によりＥXＥYＥZ
座標系の座標（ＥX1，ＥY1，ＥZ1）に変換する。

【数６】 なお、上記数式６に数式５を代入して変形すると次のよ
うに表わされる。

【数７】 さらに、ＥXＥYＥZ座標系におけるデータＰの座標（ＥX
1，ＥY1，ＥZ1）を、次式によりＳXＳY座標系の座標
（ＳX1，ＳY1）に変換する。

【数８】ＳX1＝−ＤＳ・ＥX1／ＥZ1， ＳY1＝−ＤＳ・ＥY1／ＥZ1

【００１５】ここで、ディスプレイ１０の表示枠ａｂｃ
ｄ内に鳥瞰図方式の道路地図を優先的に表示する領域
（以下では優先表示領域と呼ぶ）を設定する。図７
（ａ）はディスプレイ１０の表示枠ａｂｃｄの領域分割
例を示し、（ｂ）は表示枠ａｂｃｄの分割領域に対応す
るＸＹ平面地図座標系の分割表示領域を示す。この実施
例では、表示枠ａｂｃｄの最上部の所定の位置にＳｘ軸
に並行な地平線Ｈを設定し、その地平線Ｈよりも下方の
表示画面領域を、Ｓｘ軸に並行な線分Ｌにより表示画面
領域の７／８に相当する領域と１／８に相当する領域
とに分割する。上述したようにこの実施例では、Ｓｘ
Ｓｙ表示画面座標系の原点に車両の現在地を表示してい
るので、車両の現在地は表示画面領域に含まれ、この
領域には領域よりも優先して鳥瞰図方式の道路地図
を表示する。表示枠ａｂｃｄの表示画面領域，はそ
れぞれ、（ｂ）に示すＸＹ平面地図座標系の分割表示領
域’，’に対応し、２つの表示領域を分割するＸ軸
に並行な線分Ｌ’は表示枠ａｂｃｄの線分Ｌに対応す
る。

【００１６】つまり、この実施例ではＸＹ平面地図座標
系の表示領域ＡＢＣＤの内の、領域’内の道路地図を
領域’内の道路地図よりも優先して鳥瞰図方式の道路
地図に変換し、ディスプレイ１０の領域に描画する。
このように、ＸＹ平面地図座標系のＸ軸に並行な線分
Ｌ’によって表示領域ＡＢＣＤを分割することにより、
ＸＹ平面地図座標系の優先表示領域’とＳｘＳｙ表示
画面座標系の優先表示領域との対応が明確になるとと
もに、線分Ｌ’とＹ軸との交点をＹ１とした時、表示領
域ＡＢＣＤに含まれる道路地図データの内のＹ≦Ｙ１の
データだけを優先して鳥瞰図方式の道路地図データに変
換すればよいので、優先表示領域’のデータを抽出す
るための演算が簡単になり、変換時間が短縮されて鳥瞰
図の描画時間が短縮される。また、図７（ａ），（ｂ）
から明らかなように、ディスプレイ１０の優先表示領域
は表示枠ａｂｃｄの大部分を占めているが、平面道路
地図上の対応する優先表示領域’は表示領域ＡＢＣＤ
内の小さい領域である。つまり、二次元平面の道路地図
上の小さな領域’内のデータを鳥瞰図方式の道路地図
データに変換するだけで、車両の現在地を含むディスプ
レイ１０の大部分の鳥瞰図を描画することができ、乗員
にとって最も重要な現在地周辺の詳細な道路地図が短時
間の内に表示される。

【００１７】なお、この実施例ではＳｘ軸に並行な線分
Ｌにより表示枠ａｂｃｄを分割し、車両の現在地を含む
領域を優先表示領域とする例を示したが、他の方法によ
り領域を分割して優先表示領域を設定してもよい。例え
ば、変換時間が多少多くかかるが、現在地周辺の任意の
形状の領域を優先表示領域としてもよい。また、分割割
合は１：７に限定されず、任意の割合としてもよい。さ
らに、領域を空としたが、特に空の領域を設定しなく
てもよい。

【００１８】図８〜図１０は、一実施例の道路地図表示
プログラムを示すフローチャートである。これらのフロ
ーチャートにより、一実施例の動作を説明する。キー７
のメインスイッチが投入されるとＣＰＵ４はこの表示プ
ログラムの実行を開始する。ステップ１００において、
キー７により設定された目的地情報を読み込み、続くス
テップ１０２で車両の現在地と進行方位を検出する。車
両の現在地は自立航法により計算してもよいし、ＧＰＳ
航法により検出してもよい。また、両者を併用してもよ
い。前者は、方位センサー１により検出された進行方位
と、車速センサー５からのパルス信号をカウントして測
定された走行距離とに基づいて走行軌跡を計算し、マッ
プマッチングにより現在地を特定する。後者は、ＧＰＳ
受信機６により算出された現在地と進行方位を用いる。
ステップ１０４で、周知の経路探索方法により現在地か
ら目的地までの最適経路を計算する。

【００１９】ステップ１０６において視線ＥＦの方向φ
を計算する。この視線方向φには、例えばディスプレイ
１０に表示される最適経路の距離が最大となる方向を設
定してもよいし、単に車両の進行方向を設定してもよ
い。あるいはまた、単に目的地の方向を設定してもよ
い。続くステップ１０８で、車両の現在地Ｆ（ＣX，Ｃ
Y）がディスプレイ１０の表示枠ａｂｃｄの中央に表示
されるように、視点Ｅの位置と視線ＥＦを決定する。な
お、この実施例では視点ＥのＺ座標ＶZと見下ろし角θ
は予め設定した所定値とする。ステップ１１０で上述し
た方法により表示領域の頂点Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄの座標を計
算し、続くステップ１１２で線分Ｌ’により分割される
優先表示領域’の頂点Ｒ，Ｓの座標を計算する。ステ
ップ１１４で、ＲＡＭ１３に優先表示領域’内のデー
タを読み込めるか否か、すなわちＲＡＭ１３の容量が領
域’の容量よりも大きいか否かを判別し、ＲＡＭ１３
の容量の方が小さくて優先表示領域’内のデータを読
み込めない時はステップ１１６へ進み、ブザーを吹鳴さ
せるとともに表示器に警告表示を行なって処理を終了す
る。

【００２０】ＲＡＭ１３の容量が優先表示領域’内の
データ容量よりも大きい時は、ステップ１２０へ進み、
ＲＡＭ１３にすでに道路地図データが読み込まれている
か否かを判別する。すでにデータが読み込まれていれば
ステップ１２２へ進み、そうでなければステップ１２４
へ進む。ＲＡＭ１３にすでにいずれかの道路地図データ
が読み込まれている時は、ステップ１２２で、ＲＡＭ１
３内のデータに優先表示領域’のデータが含まれてい
るか否かを判別し、優先表示領域’のデータが含まれ
ていればステップ１２６へ進み、そうでなければステッ
プ１２４へ進む。なお、ステップ１２２における判別は
ＲＡＭ１３内のデータに優先表示領域’のデータがす
べて含まれていなくても、例えば欠落量が全体の数％く
らいであれば含まれていると見なしても実用上、支障は
ない。ＲＡＭ１３に道路地図データが記憶されていない
時、または、記憶されていても優先表示領域’のデー
タが含まれていない時は、ステップ１２４で、優先表示
領域’を含む地域メッシュ単位の道路地図データをＲ
ＡＭ１３へ読み込む。

【００２１】道路地図データは、全国をＪＩＳ−Ｘ０４
１０に規定される小区画（以下、地域メッシュと呼ぶ）
に区分して管理されており、ＣＤ−ＲＯＭ８からの道路
地図データの読み込みは地域メッシュ単位で行なわれ
る。道路地図データは、道路を交差点や屈極点などを示
すノードと、ノードとノードとを結ぶリンクによりデー
タ化されており、各ノードおよび各リンクの位置座標や
道路種別に基づく階層化レベル情報とともに記憶されて
いる。また、この道路地図データには道路情報の他に鉄
道、湖沼、公園などの線で表わされる情報が含まれてい
る。さらにこの道路地図データには行政界とその地名、
鉄道と駅名、主要施設、湖沼、名所旧跡などの文字情報
が含まれている。この実施例では、図１１に示すよう
に、優先表示領域’を含む地域メッシュＭ１〜Ｍ４の
道路地図データをＲＡＭ１３に読み込むものとする。ス
テップ１２６で、ＲＡＭ１３に読み込まれている優先表
示領域’内の平面道路地図データを上述した手順によ
り鳥瞰図方式の道路地図データに変換する。鳥瞰図への
変換が終了したら、ステップ１２８で、直ちに優先表示
領域’の鳥瞰図方式の道路地図データをグラフィック
コントローラー１１へ転送し、ディスプレイ１０の優先
表示領域に鳥瞰図方式の道路地図を描画する。

【００２２】ステップ１３０で、車両が所定距離以上移
動したか、あるいは車両が所定角度以上回転したか否か
を判別し、車両の移動または回転があればステップ１０
６へ戻って優先表示領域の描画処理を繰り返し、鳥瞰図
方式の道路地図を更新する。ここで、上記所定距離に
は、車両の移動または回転にともなってディスプレイ１
０上の車両の現在地が予め設定した位置（この実施例で
はディスプレイ１０の中央）から所定距離以上ずれる移
動距離を設定すればよい。また、上記所定角度には車両
の回転にともなって鳥瞰図方式の道路地図を更新すべき
適当な角度を設定すればよい。車両の移動および回転が
ともに所定値より小さい時は、鳥瞰図を更新する必要が
ないのでステップ１３１以降へ進み、非優先表示領域
’のデータの変換と描画処理を行なう。ステップ１３
１において、非優先表示領域’のデータがすべてＲＡ
Ｍ１３に読み込まれているか否かを判別する。この時点
でＲＡＭ１３には、図１１に示すように地域メッシュＭ
１〜Ｍ４の道路地図データが読み込まれており、その中
の優先表示領域’のデータに対しては鳥瞰図への変換
が終了し、ディスプレイ１０の優先表示領域に描画さ
れている。ところが、ＲＡＭ１３内には非優先表示領域
’のすべての道路地図データが読み込まれておらず、
図１２に示すように、非優先表示領域’のデータは地
域メッシュＭ３のデータとして読み込まれているが、非
優先表示領域’のデータは地域メッシュＭ５，Ｍ７，
Ｍ８に含まれるのでＲＡＭ１３には読み込まれていな
い。

【００２３】非優先表示領域’のデータがすべてＲＡ
Ｍ１３に読み込まれていればステップ１３２へ進み、そ
うでなければステップ１３４へ進む。視点Ｅの高さＶZ
が高く、見下ろし角θが大きい場合は、図１１に破線で
示すように地域メッシュＭ１〜Ｍ４の範囲内に表示領域
ＡＢＣＤがすべて入るので、このような場合にはステッ
プ１３２へ進み、非優先表示領域’のデータを鳥瞰図
方式の道路地図データに変換し、続くステップ１３３で
ディスプレイ１０の非優先表示領域に描画する。この
場合は、ディスプレイ１０の表示枠ａｂｃｄ全体に鳥瞰
図方式の道路地図が描画される。その後、ステップ１４
８へ進み、車両が所定距離以上移動したか、あるいは車
両が所定角度以上回転したか否かを判別し、車両の移動
または回転があればステップ１０６へ戻って優先表示領
域の描画処理を繰り返し、鳥瞰図方式の道路地図を更新
する。

【００２４】一方、図１１および図１２に示すように、
優先表示領域の描画時に読み込んだ地域メッシュＭ１
〜Ｍ４の範囲内に非優先表示領域’が含まれない場合
は、ステップ１３４へ進み、ＲＡＭ１３に非優先表示領
域’のデータの一部でも読み込まれていないかを判別
する。非優先表示領域’の一部のデータがＲＡＭ１３
に読み込まれている場合はステップ１３５へ進み、例え
ば図１２に示すようにＲＡＭ１３にすでに読み込まれて
いる非優先表示領域’のデータを鳥瞰図方式の道路地
図データに変換する。そしてステップ１３６で、ディス
プレイ１０の非優先表示領域へ鳥瞰図方式の道路地図
を描画する。この時点でディスプレイ１０の優先表示領
域の全範囲と非優先表示領域の一部に鳥瞰図方式の
道路地図が描画される。その後、ステップ１３８へ進
み、車両が所定距離以上移動したか、あるいは車両が所
定角度以上回転したか否かを判別し、車両の移動または
回転があればステップ１０６へ戻って優先表示領域の描
画処理を繰り返し、鳥瞰図方式の道路地図を更新する。
車両の移動および回転がともに所定値以下の時はステッ
プ１４０へ進み、表示領域ＡＢＣＤの未描画領域の道路
地図データを読み込むだけの記憶容量がＲＡＭ１３にあ
るか否かを判別する。ＲＡＭ１３の記憶容量がなければ
ステップ１４８へ進み、車両が所定距離以上移動した
か、あるいは車両が所定角度以上回転したか否かを判別
し、車両の移動または回転があればステップ１０６へ戻
って優先表示領域の描画処理を繰り返し、鳥瞰図方式の
道路地図を更新する。

【００２５】ＲＡＭ１３に未描画領域のデータを読み込
むだけの記憶容量がある時はステップ１４２へ進み、非
優先表示領域’の内の未描画領域の道路地図データを
読み込む。この実施例の表示例では、図１２に示すよう
に非優先表示領域’が未描画領域であるから、その領
域の道路地図データをＲＡＭ１３に読み込む。この時、
先に優先表示領域’と非優先表示領域’とを描画す
るために読み込んだ地域メッシュＭ１〜Ｍ４のデータを
消去して記憶容量を確保することも考えられるが、そう
すると車両のわずかな移動または回転時に表示優先領域
’のデータから改めて読み込まなければならないの
で、この実施例では少なくとも表示優先領域’を含む
地域メッシュのデータを消去しないこととする。ステッ
プ１４４で、表示領域ＡＢＣＤの未描画領域のデータを
鳥瞰図方式の道路地図データに変換し、続くステップ１
４６で、ディスプレイ１０の非優先表示領域に描画す
る。この時点でディスプレイ１０の表示枠ａｂｃｄ全体
に鳥瞰図方式の道路地図が描画される。その後、ステッ
プ１４８へ進み、車両が所定距離以上移動したか、ある
いは車両が所定角度以上回転したか否かを判別し、車両
の移動または回転があればステップ１０６へ戻って優先
表示領域の描画処理を繰り返し、鳥瞰図方式の道路地図
を更新する。

【００２６】ここで、交差点で進行方向を大きく転換す
る場合の上記実施例の表示動作を説明する。今、車両が
図１３に示すように三叉路を鋭角に方向転換して目的地
へ進むものとする。三叉路の直前において、第１表示領
域を含む地域メッシュＭ１〜Ｍ４のデータを読み込み、
優先表示領域’内のデータ変換と描画処理を行なう。
次に、車両が三叉路に差しかかって所定角度以上回転す
ると、第１表示領域の非優先表示領域’のデータ変換
と描画処理を行なわず、視点Ｅと視線方向φを変更する
とともに、第２表示領域の優先表示領域’のデータ変
換と描画処理を開始する。この第２表示領域の優先表示
領域’のデータはすでにメモリに読み込まれているの
で、改めてデータを読み込む必要はない。続いて車両が
所定角度以上回転して三叉路での方向転換が終了する
と、第２表示領域の非優先表示領域’のデータ変換と
描画処理を行なわず、視点Ｅと視線方向φを変更すると
ともに、第３表示領域の優先表示領域’のデータ変換
と描画処理を行なう。この第３表示領域の優先表示領域
’のデータもすでにメモリに読み込まれているので、
改めてデータを読み込む必要はない。

【００２７】第３表示領域の優先表示領域’を描画し
た後、所定距離以上の走行と所定角度以上の方向転換が
ない時は、第３表示領域の非優先表示領域’を描画す
る必要がある。しかし、第３表示領域の非優先表示領域
’では、図１４に示すように非優先表示領域’のデ
ータ（地域メッシュＭ４，Ｍ３のデータ）しか読み込ま
れておらず、非優先表示領域’のデータ（地域メッシ
ュＭ５，Ｍ６のデータ）は読み込まれていない。そこ
で、上述したように、とりあえず非優先表示領域’の
データ変換と描画処理を行ない、その後、車両の移動お
よび回転がともに所定値より小さければ、メモリ内の必
要がなくなった地域メッシュＭ１，Ｍ２のデータを消去
し、改めて地域メッシュＭ５，Ｍ６の道路地図データを
読み込んで未描画の非優先表示領域’のデータ変換と
描画処理を行なう。なお、メモリの容量が十分に大きい
時は地域メッシュＭ１，Ｍ２のデータの消去を行なわな
くてもよい。

【００２８】このように、ディスプレイ１０の表示枠ａ
ｂｃｄの中に車両の現在地を含む優先的に道路地図を表
示する優先表示領域を設定し、平面道路地図の内の優
先表示領域に対応する領域’の道路地図を他の領域
’に優先してＣＤ−ＲＯＭ８からＲＡＭ１３に読み出
し、鳥瞰図方式の道路地図に変換してディスプレイ１０
に描画するとともに、優先表示領域に鳥瞰図方式の道
路地図を描画した後に、平面道路地図の内の優先表示領
域以外の非優先表示領域に対応する領域’の道路地
図を鳥瞰図方式の道路地図に変換し、ディスプレイ１０
に描画するようにしたので、乗員にとって重要度の高い
領域の道路地図を優先的に表示することができる。ま
た、ディスプレイ１０の表示枠ａｂｃｄの中に表示画面
の横方向の線分Ｌにより分割された優先表示領域を設
定し、平面道路地図の内の優先表示領域に対応する領
域’の道路地図を他の領域’に優先して鳥瞰図方式
の道路地図に変換し、ディスプレイ１０に描画するよう
にしたので、平面道路地図上の表示領域ＡＢＣＤの中か
ら優先表示領域に対応する領域’のデータを簡単な
計算で抽出することができ、鳥瞰図の描画時間を短縮で
きる。優先表示領域に鳥瞰図方式の道路地図を描画し
た後に、所定距離以上の車両の走行が検出されるか、ま
たは所定角度以上の車両の回転が検出されると、非優先
表示領域に対する鳥瞰図方式の道路地図の描画を行な
わず、優先表示領域の鳥瞰図方式の道路地図を更新す
るようにしたので、車両が高速で移動する場合や交差点
などで大きく方向転換をする場合でも、乗員にとって重
要度の高い領域の道路地図を車両の移動および回転にと
もなってリアルタイムに表示できる。

【００２９】なお、上述した実施例では視点Ｅの位置と
見下ろし角θを一定とする例を示したが、走行中にキー
７により視点位置と見下ろし角を変更する場合は、図８
〜図１０のステップ１３０，１３８，１４８において車
両の移動および回転を判別するとともに、視点位置およ
び見下ろし角が変更されたか否かを判別し、視点位置と
見下ろし角がそれぞれ所定値以上変更されたらステップ
１０６へ戻り、優先表示領域の描画処理を行なうように
すればよい。また、上述した実施例では車両の現在地が
表示優先領域に含まれる例を示したが、表示画面上のク
ロスラインを移動して任意の地点を中心とした鳥瞰図方
式の道路地図を描画する場合は、指定した地点が優先表
示領域に含まれるようにすればよい。さらに、視点投影
点Ｅ’に近い領域を優先表示領域としてもよい。

【００３０】 以上の実施例の構成において、ＣＤ−Ｒ
ＯＭ８およびＲＡＭ１３が記憶手段を、ディスプレイ１
０が表示手段を、ＣＰＵ４が描画手段、読み出し手段お
よび領域設定手段を、ＲＡＭ１３が一時記憶手段を、車
速センサー５が距離検出手段を、方位センサー１が方位
検出手段をそれぞれ構成する。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように請求項１の発明によ
れば、一枚の鳥瞰図道路地図を表示する表示手段の表示
画面を横方向の線分により上下の領域に分割し、下部の
領域を優先的に道路地図を表示する優先表示領域に設定
するとともに、上部の領域を非優先表示領域に設定し、
平面道路地図の内の優先表示領域に対応する領域の道路
地図を非優先表示領域に優先して鳥瞰図方式の道路地図
に変換し、表示手段に描画するようにしたので、乗員に
とって重要度の高い領域の道路地図を優先的に表示する
ことができる。請求項２の発明によれば、車両後方上空
の視点から平面道路地図を見下ろした視線と垂直な面上
に表示画面を設定し、視点から表示画面を通して見た平
面道路地図上の表示領域を演算するとともに、この表示
領域内の平面道路地図を鳥瞰図道路地図に変換して表示
画面に描画する場合に、表示画面を上下の領域に分割
し、下部の領域を優先的に道路地図を表示する優先表示
領域に設定するとともに、上部の領域を非優先表示領域
に設定し、表示画面の優先表示領域を通して見た平面道
路地図上の優先表示領域を演算するとともに、この優先
表示領域内の平面道路地図を非優先表示領域に優先して
鳥瞰図道路地図に変換し、表示画面の優先表示領域に描
画するようにしたので、乗員にとって重要度の高い領域
の道路地図を優先的に表示することができる。請求項３
の発明によれば、優先表示領域を車両の現在地を含む領
域としたので、乗員にとって重要度の高い車両の現在地
周辺の道路地図を優先的に表示することができる。請求
項４の発明によれば、優先表示領域を任意の地点を含む
領域としたので、任意の地点の周辺の道路地図を優先的
に表示することができる。請求項５の発明によれば、優
先表示領域を鳥瞰図の視点を平面道路地図上へ投影した
地点に近い領域としたので、乗員にとって重要度の高い
視点投影点付近の道路地図を優先的に表示することがで
きる。請求項６の発明によれば、優先表示領域を表示画
面の横方向の線分により分割された領域としたので、平
面道路地図上の表示領域の中から優先表示領域に対応す
る領域のデータを簡単な計算で抽出することができ、鳥
瞰図の描画時間を短縮できる。請求項７の発明によれ
ば、表示画面の優先表示領域に鳥瞰図道路地図が描画さ
れた後に、表示画面の中の非優先表示領域を通して見た
平面道路地図上の非優先表示領域を演算するとともに、
この非優先表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図道路地図
に変換し、表示画面の非優先表示領域に描画するように
したので、乗員にとって重要度の高い領域の道路地図を
優先的に表示することができる。請求項８の発明によれ
ば、表示画面の優先表示領域に鳥瞰図道路地図が描画さ
れた後に、所定距離以上の車両の走行が検出されるか、
または所定角度以上の車両の回転が検出されると、非優
先表示領域に対する鳥瞰図道路地図の描画を行なわず、
平面道路地図上の優先表示領域を演算するとともに、優
先表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図道路地図へ変換
し、表示画面の優先表示領域の鳥瞰図道路地図を更新す
るようにしたので、車両が高速で移動する場合や交差点
などで大きく方向転換をする場合でも、乗員にとって重
要度の高い領域の道路地図を車両の移動および回転にと
もなってリアルタイムに表示できる。請求項９の発明に
よれば、車両後方上空の視点から平面道路地図を見下ろ
した視線と垂直な面上に表示画面を設定し、視点から表
示画面を通して見た平面道路地図上の表示領域を演算す
るとともに、この表示領域の平面道路地図を含む地域メ
ッシュ単位の平面道路地図を記憶手段から読み出して一
時記憶手段に記憶し、一時記憶手段に記憶されている平
面図道路地図の内の表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図
道路地図に変換して表示画面に描画する場合に、表示画
面を横方向の線分により上下の領域に分割し、下部の領
域を優先的に道路地図を表示する優先表示領域に設定す
るとともに、上部の領域を非優先表示領域に設定し、表
示画面の優先表示領域を通して見た平面道路地図上の優
先表示領域を演算するとともに、一時記憶手段に記憶さ
れている平面道路地図の内の優先表示領域内の平面道路
地図を非優先表示領域に優先して鳥瞰図道路地図に変換
して表示画面の優先表示領域に描画するようにしたの
で、装置のコストを下げるのために一時記憶手段の記憶
容量を少なくしても、乗員にとって重要度の高い領域の
道路地図を優先的に表示することができる。請求項１０
の発明によれば、表示画面の優先表示領域に鳥瞰図道路
地図が描画された後に、表示画面の中の非優先表示領域
を通して見た平面道路地図上の非優先表示領域を演算す
るとともに、一時記憶手段に記憶されている平面道路地
図の内の非優先表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図道路
地図に変換し、変換した鳥瞰図道路地図を表示画面の非
優先表示領域に描画するようにしたので、乗員にとって
重要度の高い領域の道路地図を優先的に表示することが
できる。請求項１１の発明によれば、非優先表示領域に
対応する平面道路地図が一部しか一時記憶手段に読み出
されていない時は、読み出されている一部の平面道路地
図を鳥瞰図道路地図に変換し、変換した鳥瞰図道路地図
を表示画面の非優先表示領域に描画するようにしたの
で、乗員にとって重要度の高い領域の道路地図を優先的
に表示することができる上に、表示画面の大部分の領域
に鳥瞰図方式の道路地図を短時間で描画することができ
る。請求項１２の発明によれば、表示画面の優先表示領
域に鳥瞰図道路地図が描画された後に、所定距離以上の
車両の走行が検出されるか、または所定角度以上の車両
の回転が検出されると、非優先表示領域に対する鳥瞰図
道路地図の描画を行なわず、平面道路地図上の優先表示
領域を演算するとともに、優先表示領域内の平面道路地
図を鳥瞰図道路地図へ変換し、表示画面の優先表示領域
の鳥瞰図道路地図を更新するようにしたので、車両が高
速で移動する場合や交差点などで大きく方向転換をする
場合でも、乗員にとって重要度の高い領域の道路地図を
車両の移動および回転にともなってリアルタイムに表示
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の構成を示すブロック図。

【図２】二次元平面の道路地図と鳥瞰図方式の道路地図
との関係を示す図。

【図３】ＸＹ二次元平面上の道路地図の表示領域を示す
図。

【図４】図３に示すＸＹ二次元平面地図座標系を、視点
が原点となるように平行移動したＸ’Ｙ’座標系と、さ
らに視線方向がＹ軸と重なるように回転したＸ”Ｙ”座
標系を示す図。

【図５】視点Ｅとディスプレイの表示枠ａｂｃｄとの関
係を示す図。

【図６】視点Ｅを原点とし視線ＥＦを−Ｚ軸とするＥX
ＥYＥZ座標系と、ディスプレイの表示枠の中心を原点と
するＳXＳY表示座標系と、表示領域ＡＢＣＤとの関係を
示す図。

【図７】ディスプレイの優先表示領域の分割例と平面道
路地図上の表示領域との関係を示す図。

【図８】一実施例の道路地図表示プログラムを示すフロ
ーチャート。

【図９】図８に続く、一実施例の道路地図表示プログラ
ムを示すフローチャート。

【図１０】図９に続く、一実施例の道路地図表示プログ
ラムを示すフローチャート。

【図１１】平面道路地図の読み込み例を示す図。

【図１２】平面道路地図上の表示領域と地域メッシュと
の関係を示す図。

【図１３】車両が大きく方向変換した時の一実施例の動
作を説明する図。

【図１４】図１３に続く、車両が大きく方向変換した時
の一実施例の動作を説明する図。

【符号の説明】

１ 方位センサー ２ Ａ／Ｄ変換器 ３ インタフェース回路 ４ ＣＰＵ ５ 車速センサー ６ ＧＰＳ受信機 ７ キー ８ ＣＤ−ＲＯＭ ９ ＳＣＳＩコントローラー １０ ディスプレイ １１ グラフィックコントローラー １２ Ｖ−ＲＡＭ １３ ＲＡＭ １４ ＲＯＭ １５ 受信機 １６ 拡張Ｉ／Ｏ

フロントページの続き (56)参考文献 特開 平５−46084（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−118864（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−244188（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−101163（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−263688（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G09B 29/00 - 29/14 G01C 21/00 G06T 17/50 G08G 1/0969

Claims (12)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 平面道路地図を記憶する記憶手段と、 鳥瞰図方式の道路地図を表示する表示手段と、 前記記憶手段に記憶されている平面道路地図を鳥瞰図方
   式の道路地図に変換して前記表示手段に描画する描画手
   段とを備えた車両用経路誘導装置において、 一枚の鳥瞰図道路地図を表示する前記表示手段の表示画
   面を横方向の線分により上下の領域に分割し、下部の領
   域を優先的に道路地図を表示する優先表示領域に設定す
   るとともに、上部の領域を非優先表示領域に設定する領
   域設定手段を備え、 前記描画手段は、前記記憶手段に記憶されている平面道
   路地図の内の前記優先表示領域に対応する領域の道路地
   図を前記非優先表示領域に優先して鳥瞰図方式の道路地
   図に変換し、前記表示手段に描画することを特徴とする
   車両用経路誘導装置。
2. 【請求項２】 平面道路地図を記憶する記憶手段と、 車両の後方上空の所定の位置に設定した視点から所定の
   見下ろし角の視線に沿って平面道路地図を見下ろし、視
   線と垂直な面上に表示手段の表示画面を設定し、前記表
   示画面を通して見た平面道路地図上の表示領域を演算す
   る表示領域演算手段と、 前記記憶手段に記憶されている平面道路地図の内の、前
   記表示領域演算手段により演算された表示領域内の平面
   道路地図を鳥瞰図道路地図に変換する地図変換手段と、 前記地図変換手段により変換された鳥瞰図道路地図を前
   記表示手段の表示画面に描画する描画手段とを備えた車
   両用経路誘導装置において、 前記表示手段の表示画面を上下の領域に分割し、下部の
   領域を優先的に道路地図を表示する優先表示領域に設定
   するとともに、上部の領域を非優先表示領域に設定する
   領域設定手段を備え、 前記表示領域演算手段は、前記表示画面の中の優先表示
   領域を通して見た平面道路地図上の優先表示領域を演算
   し、 前記地図変換手段は、前記記憶手段に記憶されている平
   面道路地図の内の、前記表示領域演算手段により演算さ
   れた優先表示領域内の平面道路地図を非優先表示領域に
   優先して鳥瞰図道路地図に変換し、 前記描画手段は、前記地図変換手段により変換された鳥
   瞰図道路地図を前記表示画面の優先表示領域に描画する
   ことを特徴とする車両用経路誘導装置。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の車両用経路誘導装置に
   おいて、 前記優先表示領域は車両の現在地を含む領域であること
   を特徴とする車両用経路誘導装置。
4. 【請求項４】 請求項２に記載の車両用経路誘導装置に
   おいて、 前記優先表示領域は任意の地点を含む領域であることを
   特徴とする車両用経路誘導装置。
5. 【請求項５】 請求項２に記載の車両用経路誘導装置に
   おいて、 前記優先表示領域は、鳥瞰図の視点を平面道路地図上へ
   投影した地点に近い領域であることを特徴とする車両用
   経路誘導装置。
6. 【請求項６】 請求項２〜５のいずれかの項に記載の車
   両用経路誘導装置において、 前記優先表示領域は前記表示画面の横方向の線分により
   分割された領域であることを特徴とする車両用経路誘導
   装置。
7. 【請求項７】 請求項２〜６のいずれかの項に記載の車
   両用経路誘導装置において、 前記表示画面の優先表示領域に鳥瞰図道路地図が描画さ
   れた後に、 前記表示領域演算手段は、前記表示画面の中の非優先表
   示領域を通して見た平面道路地図上の非優先表示領域を
   演算し、 前記地図変換手段は、前記記憶手段に記憶されている平
   面道路地図の内の、前記表示領域演算手段により演算さ
   れた非優先表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図道路地図
   に変換し、 前記描画手段は、前記地図変換手段により変換された鳥
   瞰図道路地図を前記表示画面の非優先表示領域に描画す
   ることを特徴とする車両用経路誘導装置。
8. 【請求項８】 請求項７に記載の車両用経路誘導装置に
   おいて、 車両の走行距離を検出する距離検出手段と、 車両の進行方位を検出する方位検出手段とを備え、 前記表示画面の優先表示領域に鳥瞰図道路地図が描画さ
   れた後に、前記距離検出手段により所定距離以上の車両
   の走行が検出されるか、または前記方位検出手段により
   所定角度以上の車両の回転が検出されると、前記非優先
   表示領域に対する鳥瞰図道路地図の描画を行なわず、前
   記表示領域演算手段、前記地図変換手段および前記描画
   手段により前記優先表示領域の鳥瞰図道路地図を更新す
   ることを特徴とする車両用経路誘導装置。
9. 【請求項９】 地域メッシュ単位の平面道路地図を記憶
   する記憶手段と、 前記記憶手段から読み出された平面道路地図を一時的に
   記憶する一時記憶手段と、 車両の後方上空の所定の位置に設定した視点から所定の
   見下ろし角の視線に沿って平面道路地図を見下ろし、視
   線と垂直な面上に表示手段の表示画面を設定し、前記表
   示画面を通して見た平面道路地図上の表示領域を演算す
   る表示領域演算手段と、 前記表示領域演算手段により演算された表示領域の平面
   道路地図を含む地域メッシュ単位の平面道路地図を前記
   記憶手段から読み出して前記一時記憶手段に記憶する読
   み出し手段と、 前記一時記憶手段に記憶されている平面道路地図の内
   の、前記表示領域演算手段により演算された表示領域内
   の平面道路地図を鳥瞰図道路地図に変換する地図変換手
   段と、 前記地図変換手段により変換された鳥瞰図道路地図を前
   記表示手段の表示画面に描画する描画手段とを備えた車
   両用経路誘導装置において、 前記表示手段の表示画面を横方向の線分により上下の領
   域に分割し、下部の領域を優先的に道路地図を表示する
   優先表示領域に設定するとともに、上部の領域を非優先
   表示領域に設定する領域設定手段を備え、 前記表示領域演算手段は、前記表示画面の中の優先表示
   領域を通して見た平面道路地図上の優先表示領域を演算
   し、 前記地図変換手段は、前記一時記憶手段に記憶されてい
   る平面道路地図の内の、前記表示領域演算手段により演
   算された優先表示領域内の平面道路地図を非優先表示領
   域に優先して鳥瞰図道路地図に変換し、 前記描画手段は、前記地図変換手段により変換された鳥
   瞰図道路地図を前記表示画面の優先表示領域に描画する
   ことを特徴とする車両用経路誘導装置。
10. 【請求項１０】 請求項９に記載の車両用経路誘導装置
    において、 前記表示画面の優先表示領域に鳥瞰図道路地図が描画さ
    れた後に、 前記表示領域演算手段は、前記表示画面の中の非優先表
    示領域を通して見た平面道路地図上の非優先表示領域を
    演算し、 前記地図変換手段は、前記一時記憶手段に記憶されてい
    る平面道路地図の内の、前記表示領域演算手段により演
    算された非優先表示領域内の平面道路地図を鳥瞰図道路
    地図に変換し、前記描画手段は、前記地図変換手段によ
    り変換された鳥瞰図道路地図を前記表示画面の 非優先表示領域に描画することを特徴とする車両用経路
    誘導装置。
11. 【請求項１１】 請求項１０に記載の車両用経路誘導装
    置において、 前記地図変換手段は、前記非優先表示領域に対応する平
    面道路地図が一部しか前記一時記憶手段に読み出されて
    いない時は、前記読み出されている一部の平面道路地図
    を鳥瞰図道路地図に変換し、 前記描画手段は、前記地図変換手段により変換された鳥
    瞰図道路地図を前記表示画面の非優先表示領域に描画す
    ることを特徴とする車両用経路誘導装置。
12. 【請求項１２】 請求項１０または請求項１１に記載の
    車両用経路誘導装置において、 車両の走行距離を検出する距離検出手段と、 車両の進行方位を検出する方位検出手段とを備え、 前記表示画面の優先表示領域に鳥瞰図道路地図が描画さ
    れた後に、前記距離検出手段により所定距離以上の車両
    の走行が検出されるか、または前記方位検出手段により
    所定角度以上の車両の回転が検出されると、前記非優先
    表示領域に対する鳥瞰図方式の道路地図の描画を行なわ
    ず、前記表示領域演算手段、前記地図変換手段および前
    記描画手段により前記優先表示領域の鳥瞰図道路地図を
    更新することを特徴とする車両用経路誘導装置。