JP3489368B2 - 内燃機関の負圧制御装置 - Google Patents

内燃機関の負圧制御装置

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JP3489368B2
JP3489368B2 JP01661397A JP1661397A JP3489368B2 JP 3489368 B2 JP3489368 B2 JP 3489368B2 JP 01661397 A JP01661397 A JP 01661397A JP 1661397 A JP1661397 A JP 1661397A JP 3489368 B2 JP3489368 B2 JP 3489368B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の負圧制
御装置に係り、詳しくは、負圧に基づいて制動力を確保
するブレーキブースタを備えてなる内燃機関の負圧制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的に使用されているエンジン
においては、燃料噴射弁からの燃料は吸気ポートに噴射
され、燃焼室には予め燃料と空気との均質混合気が供給
される。かかるエンジンでは、アクセル操作に連動する
スロットル弁によって吸気通路が開閉され、この開閉に
より、エンジンの燃焼室に供給される吸入空気量(結果
的には燃料と空気とが均質に混合された気体の量)が調
整され、もってエンジン出力が制御される。
【0003】しかし、上記のいわゆる均質燃焼による技
術では、スロットル弁の絞り動作に伴って大きな吸気負
圧が発生し、ポンピングロスが大きくなって効率は低く
なる。これに対し、スロットル弁の絞りを小とし、燃焼
室に直接燃料を供給することにより、点火プラグの近傍
に可燃混合気を存在させ、当該部分の空燃比を高めて、
着火性を向上するようにしたいわゆる「成層燃焼」とい
う技術が知られている。
【0004】例えば特開平8−164840号公報に開
示された技術においては、燃料を燃焼室内に均一に分散
して噴射供給するための均質燃焼用の燃料噴射弁と、点
火プラグ周りに向けて燃料を直接噴射供給する成層燃焼
用の燃料噴射弁とが設けられている。そして、エンジン
の低負荷時には、成層燃焼用の燃料噴射弁から燃料が噴
射され、点火プラグ周りに偏在供給されるとともに、ス
ロットル弁が開かれて成層燃焼が実行される。これによ
り、ポンピングロスの低減が図られるとともに、燃費の
向上が図られる。
【0005】また、この技術では、制動力を増大させ、
ブレーキペダルの踏込み力を軽減するためのブレーキブ
ースタが搭載されている。このブレーキブースタの動力
源としては、スロットル弁下流の吸気管内に発生する負
圧が利用される。すなわち、スロットル弁下流から分岐
する導圧管を介して、負圧がブレーキブースタに導かれ
る。そして、ブレーキペダルの踏込み量に応じた負圧
が、ブレーキブースタに内蔵されたダイヤフラムに作用
することによってブレーキ操作力が増加するのである。
【0006】しかし、かかる成層燃焼を行いうるエンジ
ンにおいては、成層燃焼時には、吸気管負圧の程度が小
さくなり、ブレーキブースタを作動させるための負圧が
不足しうる。
【0007】このため、上記公報に記載された技術で
は、ブレーキブースタ負圧が不足した場合には、スロッ
トル弁を強制的に閉じる制御を行い、吸気管負圧を発生
させ、もってブレーキ用の負圧を確保するようにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記技術で
は、ブレーキブースタに作用する圧力を、該ブレーキブ
ースタに連通した接続配管に設けられた圧力センサによ
り絶対圧として検出し、その検出された圧力が、基準圧
力以上の場合に、負圧の程度が低い(負圧が不足してい
る)ものと判断するようにしていた。
【0009】これに対し、運転者が急激にブレーキペダ
ルを踏み込んだ場合の如く、ブレーキブースタ内の負圧
が急減してしまうような場合には、早めに負圧を発生さ
せる必要がある。つまり、上記技術において、検出され
た圧力が基準圧力以上となる前にも負圧を確保する必要
があった。
【0010】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、負圧に基づいて制動力
を確保するブレーキブースタを備えてなる内燃機関にお
いて、ブレーキの操作度合いに応じて、ブレーキブース
タの作動に必要な負圧を充分に確保することのできる内
燃機関の負圧制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明においては、図1に示すよう
に、自身に作用する負圧に基づいて、内燃機関M1の回
転に基づき走行しうる車両M2の制動力を確保するため
のブレーキブースタM3と、前記ブレーキブースタM3
に負圧を作用させる負圧作用手段M4と、前記ブレーキ
ブースタM3内に作用する負圧の量を認識する負圧認識
手段M5と、前記負圧認識手段M5により認識される負
圧の減少変化量が所定量よりも大きい場合に、前記負圧
作用手段M4を制御して前記ブレーキブースタM3に負
圧を作用させる負圧制御手段M6とを備えたことをその
要旨としている。
【0012】また、請求項2に記載の発明においては、
自身に作用する負圧に基づいて、内燃機関の回転に基づ
き走行しうる車両の制動力を確保するためのブレーキブ
ースタと、前記ブレーキブースタに負圧を作用させる負
圧作用手段と、前記ブレーキブースタ内に作用する負圧
の量を認識する負圧認識手段と、前記負圧認識手段によ
り認識される負圧が基準値よりも不足している場合に、
前記負圧作用手段を制御して前記ブレーキブースタに負
圧を作用させる第1の負圧制御手段とを備えた内燃機関
の負圧制御装置において、さらに、前記負圧認識手段に
より認識される負圧の減少変化量が所定量よりも大きい
場合に、前記負圧作用手段を制御して前記ブレーキブー
スタに負圧を作用させる第2の負圧制御手段を設けるよ
うにしたことをその要旨としている。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明では、請求
1に記載の内燃機関の負圧制御装置において、前記負
圧制御手段は、前記負圧認識手段により認識される負圧
の減少変化量に応じて前記負圧作用手段の制御量を可変
とするものであることをその要旨としている。また、請
求項4に記載の発明では、請求項2に記載の内燃機関の
負圧制御装置において、前記第2の負圧制御手段は、前
記負圧認識手段により認識される負圧の減少変化量に応
じて前記負圧作用手段の制御量を可変とするものである
ことをその要旨としている。併せて、請求項5に記載の
発明では、請求項1又は3に記載の内燃機関の負圧制御
装置において、前記内燃機関は、成層燃焼を行いうるも
のであり、かつ、前記負圧制御手段による制御は、成層
燃焼が行われているときに行われうるものであることを
その要旨としている。また、請求項6に記載の発明で
は、請求項2又は4に記載の内燃機関の負圧制御装置に
おいて、前記内燃機関は、成層燃焼を行いうるものであ
り、かつ、前記第2の負圧制御手段による制御は、成層
燃焼が行われているときに行われうるものであることを
その要旨としている。
【0014】併せて、請求項に記載の発明では、請求
項1からのいずれかに記載の内燃機関の負圧制御装置
において、前記負圧認識手段は、大気圧検出センサによ
り検出された大気圧と、圧力検出センサにより検出され
た前記ブレーキブースタ内に導入される圧力との差に基
づいて前記ブレーキブースタ内に作用する負圧を認識す
るものであることをその要旨としている。
【0015】加えて、請求項に記載の発明では、請求
項1からのいずれかに記載の内燃機関の負圧制御装置
において、前記負圧作用手段は、前記ブレーキブースタ
に導入される負圧を、前記内燃機関の吸気通路内に発生
させるための負圧発生手段を有していることをその要旨
としている。
【0016】また、請求項に記載の発明では、請求項
に記載の内燃機関の負圧制御装置において、前記負圧
発生手段は、前記吸気通路の開口面積を絞り込むことに
より負圧を発生させるものであることをその要旨として
いる。
【0017】さらに、請求項10に記載の発明では、請
求項又はに記載の内燃機関の負圧制御装置におい
て、前記負圧発生手段は、前記吸気通路に設けられたス
ロットル弁及び該スロットル弁を開閉するためのアクチ
ュエータよりなる電子制御式スロットル機構、吸気通路
に設けられたスロットル弁をバイパスするバイパス吸気
通路に設けられたアイドルスピードコントロールバルブ
及び該バルブを開閉するためのアクチュエータよりなる
ISC機構、並びに、前記内燃機関の排気通路と吸気通
路とを連通する排気ガス再循環通路及び当該排気ガス再
循環通路を開閉するためのEGRバルブを有し、前記内
燃機関から排出される排気の一部を当該内燃機関に取り
込まれる吸気へ再循環させるためのEGR機構のうち少
なくとも1つによって構成されていることをその要旨と
している。
【0018】
【0019】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
図1に示すように、車両M2は、内燃機関M1の回転に
基づいて走行しうる。また、ブレーキブースタM3に作
用する負圧に基づいて車両M2の制動力が確保される。
このブレーキブースタM3には、負圧作用手段M4によ
って負圧が作用させられる。
【0020】本発明では、前記ブレーキブースタM3内
に作用する負圧の量が負圧認識手段M5により認識され
る。そして、その負圧認識手段M5により認識される負
圧の減少変化量が所定量よりも大きい場合には、負圧制
御手段M6によって前記負圧作用手段M4が制御され、
ブレーキブースタM3に負圧が作用させられる。
【0021】このため、例えば、急ブレーキ等により、
ブレーキブースタM3内の負圧が急激に減少してしまう
場合であっても、比較的早めに負圧が確保されることと
なる。
【0022】また、請求項2に記載の発明によれば、負
圧認識手段により認識される負圧が基準値よりも不足し
ている場合に、第1の負圧制御手段によって、負圧作用
手段が制御され、ブレーキブースタに負圧が作用させら
れる。また、負圧認識手段により認識される負圧の減少
変化量が所定量よりも大きい場合にも、第2の負圧制御
手段によって、負圧作用手段が制御され、ブレーキブー
スタに負圧が作用させられる。
【0023】このため、上記請求項1に記載の発明の作
用に加えて、負圧が基準値よりも不足している場合に
も、第1の負圧制御手段によってブレーキブースタに負
圧が作用させられることとなる。従って、より一層確実
に負圧の不足を解消することが可能となる。
【0024】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
請求項1に記載の発明の作用に加えて、前記負圧制御手
段によって、前記負圧認識手段により認識される負圧の
減少変化量に応じて前記負圧作用手段の制御量が可変と
される。また、請求項4に記載の発明によれば、請求項
2に記載の発明の作用に加えて、前記第2の負圧制御手
段によって、前記負圧認識手段により認識される負圧の
減少変化量に応じて前記負圧作用手段の制御量が可変と
される。従って、負圧の減少変化量が大きい場合には、
より多くの負圧が確保されることとなる。併せて、請求
項5に記載の発明によれば、請求項1又は3に記載の発
明の作用に加えて、前記内燃機関は、成層燃焼を行いう
るものであり、かつ、前記負圧制御手段による制御は、
成層燃焼が行われているときに行われうる。また、請求
項6に記載の発明によれば、請求項2又は4に記載の発
明の作用に加えて、前記内燃機関は、成層燃焼を行いう
るものであり、かつ、前記第2の負圧制御手段による制
御は、成層燃焼が行われているときに行われうる。ここ
で、成層燃焼が実行されているときには、吸入空気流量
が大きいものとなるため、吸気通路内の負圧の程度が比
較的小さいものとなる。したがって、本発明によれば、
かかる負圧の程度が小さくなりがちな場合において、よ
り確実に負圧の確保が可能となる。
【0025】併せて、請求項に記載の発明によれば、
請求項1からに記載の発明の作用に加えて、前記負圧
認識手段では、大気圧検出センサにより検出された大気
圧と、圧力検出センサにより検出された前記ブレーキブ
ースタ内に導入される圧力との差に基づいて前記ブレー
キブースタ内に作用する負圧が認識される。従って、例
えば高地で走行しているような場合には、圧力検出セン
サにより検出された前記ブレーキブースタ内に導入され
る圧力は比較的低くなるものの、実際にはブレーキブー
スタを作動させるのに必要な負圧が不足している場合が
生じうる。しかし、本発明によれば、負圧認識手段によ
り認識される負圧は、相対圧となることから、負圧の確
保が必要な場合には、必ず負圧が確保されることとな
る。
【0026】加えて、請求項に記載の発明によれば、
請求項1からに記載の発明の作用に加えて、前記負圧
作用手段は、負圧発生手段を有しており、この負圧発生
手段により、前記内燃機関の吸気通路内に負圧が発生さ
れ、その負圧がブレーキブースタに導入されることとな
る。
【0027】また、請求項に記載の発明によれば、請
求項に記載の発明の作用に加えて、前記負圧発生手段
は、前記吸気通路の開口面積を絞り込むことにより負圧
を発生させるものである。このため、吸気通路の開口面
積を絞り込みうる既存の装置を用いて負圧を発生させる
ことが可能となる。
【0028】さらに、請求項10に記載の発明によれ
ば、請求項及びに記載の発明の作用に加えて、前記
負圧発生手段は、前記吸気通路に設けられたスロットル
弁及び該スロットル弁を開閉するためのアクチュエータ
よりなる電子制御式スロットル機構、吸気通路に設けら
れたスロットル弁をバイパスするバイパス吸気通路に設
けられたアイドルスピードコントロールバルブ及び該バ
ルブを開閉するためのアクチュエータよりなるISC機
構、並びに、前記内燃機関の排気通路と吸気通路とを連
通する排気ガス再循環通路及び当該排気ガス再循環通路
を開閉するためのEGRバルブを有し、前記内燃機関か
ら排出される排気の一部を当該内燃機関に取り込まれる
吸気へ再循環させるためのEGR機構のうち少なくとも
1つによって構成されている。このため、上記請求項
に記載の発明の作用がより確実に奏される。
【0029】
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明における内燃機関の
負圧制御装置を具体化した一実施の形態を図面に基づい
て詳細に説明する。
【0031】図2は本実施の形態において、車両に搭載
された筒内噴射式エンジンの負圧制御装置を示す概略構
成図である。エンジン1は、例えば4つの気筒1aを具
備し、これら各気筒1aの燃焼室構造が図3に示されて
いる。これらの図に示すように、エンジン1はシリンダ
ブロック2内にピストンを備えており、当該ピストンは
シリンダブロック2内で往復運動する。シリンダブロッ
ク2の上部にはシリンダヘッド4が設けられ、前記ピス
トンとシリンダヘッド4間には燃焼室5が形成されてい
る。また、本実施の形態では1気筒1aあたり、4つの
弁が配置されており、図中において、符号6aとして第
1吸気弁、6bとして第2吸気弁、7aとして第1吸気
ポート、7bとして第2吸気ポート、8として一対の排
気弁、9として一対の排気ポートがそれぞれ示されてい
る。
【0032】図3に示すように、第1の吸気ポート7a
はヘリカル型吸気ポートからなり、第2の吸気ポート7
bはほぼ真っ直ぐに延びるストレートポートからなる。
また、シリンダヘッド4の内壁面の中央部には、点火プ
ラグ10が配設されている。この点火プラグ10には、
図示しないディストリビュータを介してイグナイタ12
からの高電圧が印加されるようになっている。そして、
この点火プラグ10の点火タイミングは、イグナイタ1
2からの高電圧の出力タイミングにより決定される。さ
らに、第1吸気弁6a及び第2吸気弁6b近傍のシリン
ダヘッド4内壁面周辺部には燃料噴射弁11が配置され
ている。すなわち、本実施の形態においては、燃料噴射
弁11からの燃料は直接的に気筒1a内に噴射されるよ
うになっており、いわゆる成層燃焼及び均質燃焼が行わ
れるようになっている。
【0033】図2に示すように、各気筒1aの第1吸気
ポート7a及び第2吸気ポート7bは、それぞれ各吸気
マニホルド15内に形成された第1吸気路15a及び第
2吸気路15bを介してサージタンク16内に連結され
ている。各第2吸気通路15b内にはそれぞれスワール
コントロールバルブ17が配置されている。これらのス
ワールコントロールバルブ17は共通のシャフト18を
介して例えばステップモータ19に連結されている。こ
のステップモータ19は、後述する電子制御装置(以下
単に「ECU」という)30からの出力信号に基づいて
制御される。なお、当該ステップモータ19の代わり
に、エンジン1の吸気ポート7a,7bの負圧に応じて
制御されるものを用いてもよい。
【0034】前記サージタンク16は、吸気ダクト20
を介してエアクリーナ21に連結され、吸気ダクト20
内には、ステップモータ22によって開閉される負圧作
用手段(負圧発生手段)を構成するスロットル弁23が
配設されている。つまり、本実施の形態のスロットル弁
23は、いわゆる電子制御式のものであり、基本的に
は、同じく負圧作用手段を構成するアクチュエータとし
てのステップモータ22が前記ECU30からの出力信
号に基づいて駆動されることにより、スロットル弁23
が開閉制御される。そして、このスロットル弁23の開
閉により、吸気ダクト20を通過して燃焼室5内に導入
される吸入空気量が調節されるようになっているととも
に、その吸気ダクト20内で発生する負圧が調整される
ようになっている。なお、本実施の形態では、吸気ダク
ト20、サージタンク16並びに第1吸気路15a及び
第2吸気路15b等により、吸気通路が構成されてい
る。
【0035】また、スロットル弁23の近傍には、その
開度(スロットル開度TA)を検出するためのスロット
ルセンサ25が設けられている。なお、前記各気筒の排
気ポート9には排気マニホルド14が接続されている。
そして、燃焼後の排気ガスは当該排気マニホルド14を
介して図示しない排気管へ排出されるようになってい
る。
【0036】さらに、本実施の形態では、公知の排気ガ
ス再循環(EGR)機構51が設けられている。このE
GR機構51は、排気ガス再循環通路としてのEGR通
路52と、同通路52の途中に設けられたEGRバルブ
53とを含んでいる。EGR通路52は、スロットル弁
23の下流側の吸気ダクト20と、排気ダクトとの間を
連通するよう設けられている。また、EGRバルブ53
は、弁座、弁体及びステップモータ(いずれも図示せ
ず)を内蔵している。EGRバルブ53の開度は、ステ
ップモータが弁体を弁座に対して断続的に変位させるこ
とにより、変動する。そして、EGRバルブ53が開く
ことにより、排気ダクトへ排出された排気ガスの一部が
EGR通路52へと流れる。その排気ガスは、EGRバ
ルブ53を介して吸気ダクト20へ流れる。すなわち、
排気ガスの一部がEGR機構51によって吸入混合気中
に再循環する。このとき、EGRバルブ53の開度が調
節されることにより、排気ガスの再循環量が調整される
のである。
【0037】また、図2,4に示すように、本実施の形
態では、車両の制動力を確保するための装置としてブレ
ーキブースタ71が設けられている。このブレーキブー
スタ71によって、ブレーキペダル72の踏込み力が増
幅されるとともに、油圧に変換され、各車輪のブレーキ
アクチュエータ(図示せず)が駆動される。このブレー
キブースタ71は、スロットル弁23よりも下流側の吸
気ダクト20に対し、接続配管73を介して接続されて
おり、該ダクト20内で発生する負圧を駆動力として利
用するように構成されている。さらに、接続配管73に
は、吸気ダクト20内に負圧により開く逆止弁74が設
けられている。すなわち、ブレーキブースタ71は、そ
の内部において、ダイヤフラムを備えている。そして、
ダイヤフラムの一側部が大気に開放されており、他側部
に対し、前記ダクト20内で発生した負圧が接続配管7
3を介して作用するようになっている。また、前記接続
配管73には、ブレーキブースタ内圧力PBK(絶対
圧)を検出するための圧力検出センサとしての圧力セン
サ63が設けられている。
【0038】さて、上述したECU30は、デジタルコ
ンピュータからなっており、双方向性バス31を介して
相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)3
2、ROM(リードオンリメモリ)33、マイクロプロ
セッサからなるCPU(中央処理装置)34、入力ポー
ト35及び出力ポート36を具備している。本実施の形
態においては、当該ECU30により、負圧認識手段及
び負圧制御手段が構成されている。
【0039】前記アクセルペダル24には、当該アクセ
ルペダル24の踏込み量に比例した出力電圧を発生する
アクセルセンサ26Aが接続され、該アクセルセンサ2
6Aによりアクセル開度ACCPが検出される。当該ア
クセルセンサ26Aの出力電圧は、AD変換器37を介
して入力ポート35に入力される。また、同じくアクセ
ルペダル24には、アクセルペダル24の踏込み量が
「0」であることを検出するための全閉スイッチ26B
が設けられている。すなわち、この全閉スイッチ26B
は、アクセルペダル24の踏込み量が「0」である場合
に全閉信号XIDLとして「1」の信号を、そうでない
場合には「0」の信号を発生する。そして、該全閉スイ
ッチ26Bの出力電圧も入力ポート35に入力されるよ
うになっている。
【0040】また、上死点センサ27は例えば1番気筒
1aが吸気上死点に達したときに出力パルスを発生し、
この出力パルスが入力ポート35に入力される。クラン
ク角センサ28は例えばクランクシャフトが30°CA
回転する毎に出力パルスを発生し、この出力パルスが入
力ポートに入力される。CPU34では上死点センサ2
7の出力パルスとクランク角センサ28の出力パルスか
らエンジン回転数NEが算出される(読み込まれる)。
【0041】さらに、前記シャフト18の回転角度はス
ワールコントロールバルブセンサ29により検出され、
これによりスワールコントロールバルブ17の開度が測
定される。そして、スワールコントロールバルブセンサ
29の出力はA/D変換器37を介して入力ポート35
に入力される。
【0042】併せて、前記スロットルセンサ25によ
り、スロットル開度TAが検出される。このスロットル
センサ25の出力はA/D変換器37を介して入力ポー
ト35に入力される。
【0043】加えて、本実施の形態では、サージタンク
16内の圧力(吸気圧PiM)を検出する吸気圧センサ
61が設けられている。但し、エンジン1の始動時等に
おいて、該吸気圧センサ61により検出される吸気圧P
iMは、大気圧PAにほぼ等しいことが明らかであるた
め、本実施の形態では、該吸気圧センサ61により大気
圧PAも検出されるものとして以後説明を行ってゆく。
つまり、本実施の形態では、吸気圧センサ61により大
気圧検出センサが構成されている。
【0044】さらに、本実施の形態では、エンジン1の
冷却水の温度(冷却水温THW)を検出する水温センサ
62が設けられている。併せて、車両の速度(車速)S
PDを検出するための車速センサ64も設けられてい
る。そして、これら各センサ61,62,64の出力も
A/D変換器37を介して入力ポート35に入力される
ようになっている。また、前記圧力センサ63の出力も
A/D変換器37を介して入力ポート35に入力される
ようになっている。
【0045】本実施の形態において、これらスロットル
センサ25、アクセルセンサ26A、全閉スイッチ26
B、上死点センサ27、クランク角センサ28、スワー
ルコントロールバルブセンサ29、吸気圧センサ61、
水温センサ62、圧力センサ63、車速センサ64等に
より、エンジン1の運転状態が検出される。
【0046】一方、出力ポート36は、対応する駆動回
路38を介して各燃料噴射弁11、各ステップモータ1
9,22、イグナイタ12及びEGRバルブ53(ステ
ップモータ)に接続されている。そして、ECU30は
各センサ等25〜29,61〜64からの信号に基づ
き、ROM33内に格納された制御プログラムに従い、
燃料噴射弁11、ステップモータ19,22、イグナイ
タ12(点火プラグ10)及びEGRバルブ53等を好
適に制御する。
【0047】次に、上記構成を備えたエンジン1の負圧
制御装置における本実施の形態に係る各種制御に関する
プログラムについて、フローチャート等を参照して説明
する。すなわち、図5,6は、本実施の形態におけるス
ロットル弁23(ステップモータ22)を制御してブレ
ーキブースタ71に導入される負圧の制御を実行するた
めの「負圧制御ルーチン」を示すフローチャートであっ
て、現在成層燃焼での運転が実行されていることを前提
として、ECU30により実行される。
【0048】処理がこのルーチンに移行すると、ECU
30は先ずステップ101において、大気圧PAから、
現在圧力センサ63にて検出されている最新のブレーキ
ブースタ内圧力PBKを減算した値を、ブレーキブース
タ内相対圧DPBKとして設定する。
【0049】次に、ステップ102においては、今回読
み込んだ車速SPDが所定速度(例えば「20km/
h」)未満であるか否かを判断する。そして、車速SP
Dが所定速度よりも大きい場合には、ステップ103へ
移行する。
【0050】ステップ103においては、現在エンジン
1の運転状態が定常状態(例えば、エアバッグ1の暖機
後、エンジン回転数NEが安定となった状態、或いは、
エンジン1が加減速していない状態等)にあり、かつ、
ブレーキブースタ内相対圧DPBKが、予め定められた
成層ブレーキ制御開始負圧量tKPBKL(例えば「3
00mmHg」)よりも小さいか否かを判断する。そし
て、上記いずれかの条件を1つでも満たさない場合に
は、ブレーキ負圧を確保するための制御を行わないもの
として、その後の処理を一旦終了する。
【0051】一方、エンジン1の運転状態が定常状態に
あり、かつ、ブレーキブースタ内相対圧DPBKが成層
ブレーキ制御開始負圧量tKPBKLよりも小さい場合
には、ブレーキ負圧を確保する必要があるものとしてス
テップ104へ移行する。
【0052】ステップ104において、ECU30は、
スロットル弁23の閉じ込み制御を実行する。より詳し
く説明すると、ECU30は、走行に支障のない範囲で
スロットル弁23の開度を小とし、スロットル弁23下
流に負圧を強制的に発生させる。
【0053】さらに、続くステップ105において、再
度、大気圧PAから、現在圧力センサ63にて検出され
ている最新のブレーキブースタ内圧力PBKを減算し、
その値を、ブレーキブースタ内相対圧DPBKとして設
定する。
【0054】そして、ステップ106においては、最新
のブレーキブースタ内相対圧DPBKが、予め定められ
た成層ブレーキ制御終了負圧量tKPBKO(例えば
「350mmHg」)を超えているか否かを判断する。
そして、ブレーキブースタ内相対圧DPBKが成層ブレ
ーキ制御終了負圧量tKPBKOを超えていない場合に
は、上述したステップ104へ移行する。そして、ブレ
ーキブースタ内相対圧DPBKが成層ブレーキ制御終了
負圧量tKPBKOを超えるまでステップ104,10
5の処理、すなわち、スロットル弁23の閉じ込み制御
を実行する。
【0055】また、前記ステップ106において、ブレ
ーキブースタ内相対圧DPBKが成層ブレーキ制御終了
負圧量tKPBKOを超えている場合には、必要な負圧
は充分に確保されたものとして、スロットル弁23の閉
じ込み制御を終了させるべくその後の処理を一旦終了す
る。
【0056】一方、前記ステップ102において、今回
読み込んだ車速SPDが所定速度(例えば「20km/
h」)未満の場合には、ステップ107へ移行する。ス
テップ107においては、全閉スイッチ26Bからの全
閉信号XIDLが「1」であり(アクセルペダル24の
踏込み量が「0」であり)、かつ、現在エンジン1の運
転状態が定常状態にあり、かつ、ブレーキブースタ内相
対圧DPBKが前記成層ブレーキ制御開始負圧量tKP
BKLよりも小さいか否かを判断する。そして、上記各
条件を全て満たす場合には、ステップ108へ移行す
る。
【0057】ステップ108において、ECU30は、
スロットル弁23を閉じ込み、アイドル制御を実行す
る。より詳しく説明すると、ECU30は、スロットル
弁23の開度をアイドリングに必要な程度までに絞り、
スロットル弁23下流に負圧を強制的に発生させる。
【0058】さらに、続くステップ109において、再
度、大気圧PAから、現在圧力センサ63にて検出され
ている最新のブレーキブースタ内圧力PBKを減算し、
その値を、ブレーキブースタ内相対圧DPBKとして設
定する。
【0059】そして、ステップ110においては、最新
のブレーキブースタ内相対圧DPBKが、予め定められ
た成層ブレーキ制御終了負圧量tKPBKO(例えば
「350mmHg」)を超えているか否かを判断する。
ここで、ブレーキブースタ内相対圧DPBKが成層ブレ
ーキ制御終了負圧量tKPBKOを超えていない場合に
は、上述したステップ108へ移行する。そして、ブレ
ーキブースタ内相対圧DPBKが成層ブレーキ制御終了
負圧量tKPBKOを超えるまでステップ108,10
9の処理、すなわち、スロットル弁23の閉じ込みによ
るアイドル制御を実行する。
【0060】また、前記ステップ110において、ブレ
ーキブースタ内相対圧DPBKが成層ブレーキ制御終了
負圧量tKPBKOを超えている場合には、必要な負圧
は充分に確保されたものとして、スロットル弁23の閉
じ込みによるアイドル制御を終了させるべくその後の処
理を一旦終了する。
【0061】さて、上記ステップ107において、各条
件のうちいずれか1つでも満たさない場合には、ステッ
プ111(図6参照)へ移行する。ステップ111にお
いては、前回のブレーキブースタ内相対圧DPBKi-1
から今回算出されたブレーキブースタ内相対圧DPBK
i を減算し、その値を負圧差ΔPBとして設定する。
【0062】また、続くステップ112においては、上
記負圧差ΔPBが、予め定められた所定量αよりも大き
いか否かを判断する。そして、負圧差ΔPBが所定量α
よりも大きくない場合には、何らの処理をも行うことな
くその後の処理を一旦終了する。これに対し、負圧差Δ
PBが所定量αよりも大きい場合には、ブレーキが操作
され、急激に負圧が減少し、不足しているものとしてス
テップ113へと移行する。
【0063】ステップ113においては、ブレーキブー
スタ内相対圧DPBKが前記成層ブレーキ制御開始負圧
量tKPBKLよりも小さいか否かにかかわらず、スロ
ットル弁23を急激に閉じ込むよう(アイドル制御時と
同等レベルにまで閉じ込むよう)制御する。これによ
り、ステップ弁23下流には、負圧が強制的に発生する
こととなる。そして、ECU30はその後の処理を一旦
終了する。
【0064】次に、本実施の形態の作用及び効果につい
て説明する。 (イ)本実施の形態によれば、ブレーキブースタ71の
作動のための負圧を確保する必要性があるか否かの判断
がなされ(ステップ103,107等)、その判断結果
が負圧を確保する必要性がある場合には、スロットル弁
23の開度の閉じ込み制御が実行される。このため、当
該閉じ込みによって、負圧の発生量が増大させられるこ
ととなり、ブレーキブースタ71の作動を確保すること
ができる。
【0065】(ロ)また、本実施の形態では、ブレーキ
ブースタ内相対圧DPBKが成層ブレーキ制御開始負圧
量tKPBKLよりも小さいか否かにかかわらず、負圧
差ΔPBが所定量αよりも大きい場合には、負圧が不足
する蓋然性が高いものとして、スロットル弁23を急激
に閉じ込むよう制御することとした。このため、例え
ば、図7に示すように、急ブレーキ等により、ブレーキ
ブースタ71内の負圧(ブレーキブースタ内相対圧DP
BK)が急激に減少してしまう場合であっても、比較的
早めに負圧が確保されることとなる。
【0066】すなわち、急激にブレーキペダルが踏み込
まれた場合には、急激にブレーキブースタ内相対圧DP
BKに低下してしまう。この場合において、成層ブレー
キ制御開始負圧量tKPBKLよりも小さくなるまで何
も行わないと、同図2点鎖線で示すように、ブレーキブ
ースタ内相対圧DPBK(負圧)は不足しがちとなる。
これに対し、本実施の形態では、負圧が不足する前にス
ロットル弁23の閉じ込み制御が実行されることから、
同図実線で示すように、早めに負圧を確保することがで
きる。その結果、負圧が不足することによる不具合を回
避することが可能となる。
【0067】さらに、スロットル弁23が閉じられるこ
とにより、エンジン1のポンピングロスが増加し、エン
ジンブレーキの効果も得られる。 (ハ)また、本実施の形態では、ブレーキブースタ71
の作動のための負圧を確保する必要性があるか否かの判
断に際し、大気圧PAと、圧力センサ63により検出さ
れるブレーキブースタ内圧力PBKとの差(ブレーキブ
ースタ内相対圧DPBK)を考慮することとした。この
ため、例えば高地で走行しているような場合には、大気
圧PAが低下することによって、ブレーキブースタ内圧
力PBKは、低地で走行している場合に比べて低くな
る。従って、実際にはブレーキブースタ71を作動させ
るのに必要な負圧が不足しているにもかかわらず、ブレ
ーキブースタ内圧力PBKが低くなる場合が生じうる。
しかし、本実施の形態によれば、ブレーキブースタ内圧
力PBKではなく、ブレーキブースタ内相対圧DPBK
が、成層ブレーキ制御開始負圧量tKPBKLよりも小
さい場合等に、スロットル弁23の閉じ込み制御が実行
されて負圧が作用させられることとなる。そのため、高
地で走行する等、大気圧PAに変動があったとしても、
負圧の確保が必要な場合には、必ずブレーキブースタの
作動に必要な負圧を確保することができる。
【0068】(ニ)また、本実施の形態では、ブレーキ
ブースタ内相対圧DPBKが、成層ブレーキ制御開始負
圧量tKPBKLよりも小さい場合に、スロットル弁2
3の閉じ込み制御を実行するようにするとともに、ブレ
ーキブースタ内相対圧DPBKがそれよりも大きな基準
値(成層ブレーキ制御終了負圧量tKPBKO)よりも
大きくなった場合に、閉じ込み制御を終了させるように
した。つまり、基準値に、ヒステリシスをもたせるよう
にした。従って、ブレーキブースタ内相対圧DPBK
が、基準値よりも小さくなったり基準値以上となったり
することを繰り返すことにより、閉じ込み制御が実行さ
れたりされなかったりするのを繰り返す、いわゆるハン
チングを抑制することが可能となる。その結果、運転状
態が不安定となってしまうのを防止することができる。
【0069】(ホ)さらに、本実施の形態では、負圧を
確保するための手段として、吸気通路の開口面積を絞り
込むことにより負圧を発生させるもの、特に、スロット
ル弁23及びステップモータ22よりなる電子制御式ス
ロットル機構を採用することとした。このため、既存の
装置を用いて負圧を発生させることが可能となり、ひい
ては、コストの増大を抑制することが可能となる。
【0070】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものではなく、例えば次の如く構成してもよい。 (1)上記実施の形態では、負圧差ΔPBが所定量αよ
りも大きい場合には、スロットル弁23を急激に閉じ込
むよう制御することとしたが、そのときの閉じ込みの度
合いを、負圧差ΔPBに応じて可変としてもよい。すな
わち、ブレーキブースタ内圧力PBKが急激に増大する
程(ブレーキブースタ内相対圧DPBKが急激に減少す
る程)、スロットル弁23の閉じ込み量を大きいものと
してもよい。
【0071】或いは、現在のブレーキブースタ内相対圧
DPBKが成層ブレーキ制御終了負圧量tKPBKOに
対してどの程度足りているのか(若しくは、どの程度不
足しているのか)に応じてスロットル弁23の閉じ込み
量を可変としてもよい。このような制御を採用すること
により、閉じ込み制御を開始した直後には、閉じ込み速
度が大きくなり、速やかに負圧を確保することが可能と
なる。また、逆に、負圧が確保された段階では、閉じ込
み速度が小さくなり、ひいては負圧発生のオーバーシュ
ートを抑制することができる。
【0072】(2)上記実施の形態では、負圧作用手段
(負圧発生手段)として、吸気通ダクト20に設けられ
たスロットル弁23及び該スロットル弁23を開閉する
ためのアクチュエータとしてのステップモータ22より
なる電子制御式スロットル機構により構成したが、その
他にも、スロットル弁23をバイパスするバイパス吸気
通路に設けられたアイドルスピードコントロールバルブ
及び該バルブを開閉するためのアクチュエータよりなる
ISC機構により構成してもよい。
【0073】また、上記EGRバルブ53等を備えたE
GR機構51により構成してもよい。さらに、図示しな
い負圧発生機構を別途設けるようにしてもよい。これら
の場合には、いわゆる電子制御式のスロットル弁23に
代えて、アクセルペダル24にリンクしたメカニカル式
のスロットル弁を用いるようにしてもよい。
【0074】さらにまた、これらを適宜に組み合わせる
ことにより負圧発生手段を構成するようにしてもよい。 (3)上記実施の形態では、筒内噴射式のエンジン1に
本発明を具体化するようにしたが、その他のいわゆる成
層燃焼、弱成層燃焼を行うタイプの内燃機関であっても
よい。例えば吸気ポート7a,7bの吸気弁6a,6b
の傘部の裏側に向かって噴射するタイプのものも含まれ
る。また、吸気弁6a,6b側に燃料噴射弁が設けられ
てはいるが、直接シリンダボア(燃焼室5)内に噴射す
るタイプのものも含まれる。或いは、成層燃焼を行わな
い内燃機関にも具体化してもよい。
【0075】(4)また、上記実施の形態では、ヘリカ
ル型の吸気ポートを有し、いわゆるスワールを発生させ
ることが可能な構成としたが、かならずしもスワールを
発生しなくともよい。従って、例えば上記実施の形態に
おけるスワールコントロールバルブ17、ステップモー
タ19等を省略することもできる。
【0076】(5)さらに、上記実施の形態では、内燃
機関としてガソリンエンジン1の場合に本発明を具体化
したが、その外にもディーゼルエンジン等の場合等にも
具体化できる。
【0077】(6)上記実施の形態では、吸気圧センサ
61により大気圧PAを検出するようにしたが、別途大
気圧センサを設け、これにより大気圧を検出するように
してもよい。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
負圧に基づいて制動力を確保するブレーキブースタを備
えてなる内燃機関の負圧制御装置において、ブレーキの
操作度合いに応じて、ブレーキブースタの作動に必要な
負圧を充分に確保することができるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の基本的な概念構成図で
ある。
【図2】一実施の形態におけるエンジンの負圧制御装置
を示す概略構成図である。
【図3】エンジンの気筒部分を拡大して示す断面図であ
る。
【図4】ブレーキブースタ等を示す構成図である。
【図5】ECUにより実行される「負圧制御ルーチン」
を示すフローチャートである。
【図6】ECUにより実行される「負圧制御ルーチン」
を示すフローチャートであって図5の続きを示す図であ
る。
【図7】時間の経過に対するブレーキブースタ内相対圧
の挙動例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのエンジン、11…燃料噴射弁、2
0…吸気ダクト、22…負圧作用手段(負圧発生手段)
を構成するステップモータ、23…負圧作用手段(負圧
発生手段)を構成するスロットル弁、30…負圧認識手
段及び負圧制御手段を構成するECU、61…大気圧検
出センサを構成する吸気圧センサ、63…圧力検出セン
サとしての圧力センサ、71…ブレーキブースタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−73039(JP,A) 特開 平11−182278(JP,A) 特開 平8−164840(JP,A) 特開 平7−247866(JP,A) 特開 平10−148150(JP,A) 特開 平10−151970(JP,A) 特開 平10−151971(JP,A) 特開 平10−151972(JP,A) 特開 平10−157606(JP,A) 特開 平10−167047(JP,A) 特開 平10−175464(JP,A) 特開 平10−310049(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 17/00 F02D 9/02 F02D 29/02 341

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自身に作用する負圧に基づいて、内燃機
    関の回転に基づき走行しうる車両の制動力を確保するた
    めのブレーキブースタと、 前記ブレーキブースタに負圧を作用させる負圧作用手段
    と、 前記ブレーキブースタ内に作用する負圧の量を認識する
    負圧認識手段と、 前記負圧認識手段により認識される負圧の減少変化量が
    所定量よりも大きい場合に、前記負圧作用手段を制御し
    て前記ブレーキブースタに負圧を作用させる負圧制御手
    段とを備えたことを特徴とする内燃機関の負圧制御装
    置。
  2. 【請求項2】 自身に作用する負圧に基づいて、内燃機
    関の回転に基づき走行しうる車両の制動力を確保するた
    めのブレーキブースタと、 前記ブレーキブースタに負圧を作用させる負圧作用手段
    と、 前記ブレーキブースタ内に作用する負圧の量を認識する
    負圧認識手段と、 前記負圧認識手段により認識される負圧が基準値よりも
    不足している場合に、前記負圧作用手段を制御して前記
    ブレーキブースタに負圧を作用させる第1の負圧制御手
    段とを備えた内燃機関の負圧制御装置において、 さらに、前記負圧認識手段により認識される負圧の減少
    変化量が所定量よりも大きい場合に、前記負圧作用手段
    を制御して前記ブレーキブースタに負圧を作用させる第
    2の負圧制御手段を設けるようにしたことを特徴とする
    内燃機関の負圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記負圧制御手段は、前記負圧認識手段
    により認識される負圧の減少変化量に応じて前記負圧作
    用手段の制御量を可変とするものであることを特徴とす
    る請求項1に記載の内燃機関の負圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の負圧制御手段は、前記負圧認
    識手段により認識される負圧の減少変化量に応じて前記
    負圧作用手段の制御量を可変とするものであることを特
    徴とする請求項2に記載の内燃機関の負圧制御装置。
  5. 【請求項5】 前記内燃機関は、成層燃焼を行いうるも
    のであり、かつ、前記負圧制御手段による制御は、成層
    燃焼が行われているときに行われうるもので あることを
    特徴とする請求項1又は3に記載の内燃機関の負圧制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記内燃機関は、成層燃焼を行いうるも
    のであり、かつ、前記第2の負圧制御手段による制御
    は、成層燃焼が行われているときに行われうるものであ
    ることを特徴とする請求項2又は4に記載の内燃機関の
    負圧制御装置。
  7. 【請求項7】 前記負圧認識手段は、大気圧検出センサ
    により検出された大気圧と、圧力検出センサにより検出
    された前記ブレーキブースタ内に導入される圧力との差
    に基づいて前記ブレーキブースタ内に作用する負圧を認
    識するものであることを特徴とする請求項1から6のい
    ずれかに記載の内燃機関の負圧制御装置。
  8. 【請求項8】 前記負圧作用手段は、前記ブレーキブー
    スタに導入される負圧を、前記内燃機関の吸気通路内に
    発生させるための負圧発生手段を有していることを特徴
    とする請求項1から7のいずれかに記載の内燃機関の負
    圧制御装置。
  9. 【請求項9】 前記負圧発生手段は、前記吸気通路の開
    口面積を絞り込むことにより負圧を発生させるものであ
    ることを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の負圧制
    御装置。
  10. 【請求項10】 前記負圧発生手段は、前記吸気通路に
    設けられたスロットル弁及び該スロットル弁を開閉する
    ためのアクチュエータよりなる電子制御式スロットル機
    構、 吸気通路に設けられたスロットル弁をバイパスするバイ
    パス吸気通路に設けられたアイドルスピードコントロー
    ルバルブ及び該バルブを開閉するためのアクチュエータ
    よりなるISC機構、並びに、 前記内燃機関の排気通路と吸気通路とを連通する排気ガ
    ス再循環通路及び当該排気ガス再循環通路を開閉するた
    めのEGRバルブを有し、前記内燃機関から排出される
    排気の一部を当該内燃機関に取り込まれる吸気へ再循環
    させるためのEGR機構のうち少なくとも1つによって
    構成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載
    の内燃機関の負圧制御装置。
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