JP3488524B2 - 電子ビーム照射設備の照射窓装置 - Google Patents

電子ビーム照射設備の照射窓装置

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JP3488524B2 JP30796794A JP30796794A JP3488524B2 JP 3488524 B2 JP3488524 B2 JP 3488524B2 JP 30796794 A JP30796794 A JP 30796794A JP 30796794 A JP30796794 A JP 30796794A JP 3488524 B2 JP3488524 B2 JP 3488524B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボイラ燃焼排ガス等の
比較的高濃度の有害成分を含有する排ガスの浄化処理を
行うための電子ビーム照射設備の照射窓装置に関する。
より詳しくは、電子ビーム発生器の加速管内で加速され
た電子ビームが、走査管内で走査され、走査管端部の一
次窓箔、冷却空間及び二次窓箔を透過し、反応容器内の
排ガスを照射する電子ビーム照射設備の照射窓装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】有害物質を含む排ガスに電子ビームを照
射することにより有害物質を除去する電子ビーム照射設
備が、例えば特開昭52ー140499号公報により知
られる。同公報は、SOx又はNOxを含む排ガスにN
3を添加し、電子ビーム等の放射線を照射し、SOx
又はNOxを(NH42SO4(硫安)又はNH4NO3
(硝安)に変え分離する設備を開示する。
【0003】電子ビームは、加速管及び加速管に連通す
る走査管から成る電子ビーム発生器から供給される。電
子ビーム発生器において、加速管の真空空間に設けたフ
ィラメントを通電加熱することにより熱電子が発生さ
れ、熱電子が高電圧により加速されて電子ビームとな
る。電子ビームは、加速管に連通する走査管の真空空間
において変化する磁界により走査され、走査管の端部に
配置した照射窓箔を透過し、照射窓箔に隣接して配置さ
れる反応室へ供給される。
【0004】照射窓箔は、電子ビームが透過可能な金属
薄膜により作られ、走査管の真空空間と反応器のほぼ大
気圧の内部空間の間を気密に区画する。照射窓箔は、透
過する電子ビームにより加熱されるので、焼損を防止す
るため冷却気体により冷却される。冷却気体は、照射窓
箔の縁部付近に配置される供給口から反応器内を照射窓
箔の表面に沿って流れるように供給される。
【0005】電子ビーム照射設備は、高分子の化学反応
の促進、医療器具の減菌、研究開発等の多くの分野で用
いられる外、石炭、石油等の化石燃料の燃焼排ガスの浄
化にも利用可能である。X線やガンマ線の利用と比較し
電子ビームを利用する利点は、電子ビーム発生器は大容
量とすることができ排ガス処理量を多くすることができ
ることである。電子ビームを発生する真空空間へ被照射
物を出し入れすることは、照射設備を複雑高価にし工程
数を増加するから、被照射物からの散乱電子を検出する
必要のある、例えば、電子顕微鏡等の場合に限られる。
そのような場合を除き、被照射物を真空空間へ出し入れ
せず、電子ビーム発生器から照射窓箔を介し電子ビーム
をほぼ大気圧の反応室へ供給し、反応室内において被照
射物に当てるようにした電子ビーム照射設備が実用的で
ある。
【0006】照射窓箔の厚さは、電子ビーム発生器の内
部のほぼ真空に近い圧力と反応室の内部のほぼ大気圧と
の圧力差に耐える強度を備える寸法であることが必要で
あるが、照射窓箔を透過することによる電子ビームのエ
ネルギ損失を小さくするため厚さを大にできない。排ガ
スの浄化等に利用される電子ビームは、高出力を有する
ことが必要であるので、どのような材料の照射窓箔であ
っても、そのような高出力の電子ビームを通すと極めて
短時間で焼損する。照射窓箔は、圧力差に耐えるよう
に、細長い長方形とされその中央部分が真空空間側へ突
出する曲面とされる。また照射窓箔の焼損を回避するた
め、電子ビームは、磁界により照射窓箔の長手方向に走
査され、照射窓箔の単位面積単位時間当たりのエネルギ
吸収量を一定以下にすると共に、照射窓箔の表面に冷却
空気を吹き付け冷却される。特公昭60ー10600号
公報は、照射窓箔に沿って流れる冷却風が準定常渦を形
成するようにして冷却能力を高める冷却方法を開示す
る。
【0007】反応室へ導入され処理される排ガスが、S
Ox成分やNOx成分等の有害物質を多量に含む燃焼排
ガス等である場合は、冷却気体を通す空間の外側に二次
窓箔(反応室入射窓箔)が設けられる。これは照射窓箔
が破損した場合に電子ビーム発生器内部が、比較的清浄
な冷却気体とだけ接触し、排ガスに直接触れることを防
止するためである。二次窓箔も電子ビームによる焼損を
回避するため冷却気体により冷却される。特開昭52ー
37553号公報の第2図は、照射窓箔及び二次窓箔を
それぞれの窓箔に沿って同一方向の冷却風を流すものを
開示する。排ガス処理設備を通る排ガスの圧力は、通常
は、設備の出口付近に配置した吸引ファンにより大気圧
より僅かに低圧にし、周囲への漏れを防止する。二次窓
箔冷却気体は、普通は、ブロワにより大気圧以上の圧力
により供給されるから、一次窓箔及び二次窓箔の冷却気
体の通る空間の各窓箔の長手方向に垂直の断面は、走査
管側及び反応室側の両方へ突出する両凸レンズ形状とな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】有害成分を多量に含む
排ガスを処理する場合、一次窓箔及び二次窓箔は、それ
らにより形成される両凸レンズ形状の空間を通過する冷
却気体により適当な冷却がされねばならない。冷却が不
足すると窓箔の焼損が生じる。また二次窓箔を過剰に冷
却すると排ガスによる二次窓箔の腐食を促進させること
となる。一次窓箔及び二次窓箔をそれぞれ適切に冷却す
るためには、各窓箔に個別に冷却風を吹き付けることが
必要であるが、特開昭52ー37553号公報の第2図
のように、両凸レンズ形状の空間の一方から2つの冷却
風を吹き出すと、2つの冷却風が相互に影響しあって部
分的に冷却不良を生じる場合がある。それ故、本発明の
目的は、二次窓箔を設けるタイプの電子ビーム照射設備
の照射窓装置の改良にあり、比較的簡単な構造により、
一次窓箔及び二次窓箔をそれぞれ適切に冷却することが
できる照射窓装置を提供することである。本発明は、ま
た冷却気体の供給排出のための構造部分を一体的とし取
り外し容易にした照射窓装置を提供することを目的とす
る。本発明のその他の目的は、実施例の説明において明
らかにされる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電子ビームの照
射窓装置においては、電子ビーム発生器の加速管内で加
速された電子ビームが、走査管内で走査され、走査管端
部の一次窓箔、冷却空間及び二次窓箔を透過し、反応容
器内の排ガスを照射するようにされる。一次窓箔は、走
査管の真空の内部空間とほぼ大気圧の冷却空間の間を気
密に区画し、二次窓箔は冷却空間と反応容器の内部空間
を気密に区画し、一次窓箔及び二次窓箔は、冷却空間の
冷却気体により冷却される。照射窓装置は、一次窓箔の
長手方向に相互に向い合う平行の一次窓箔冷却気体吹出
しスリット及び一次窓箔冷却気体排気スリットを有する
第1フレーム、並びに二次窓箔の長手方向に相互に向い
合う平行の二次窓箔冷却気体吹出しスリット及び二次窓
箔冷却気体排気スリットを有する第2フレームを有す
る。一次窓箔、第1フレーム、第2フレーム、二次窓箔
は、順に配置される。一次窓箔冷却気体吹出しスリット
及び二次窓箔冷却気体排気スリットは、冷却空間の一方
の側に配置され、一次窓箔冷却気体排気スリット及び二
次窓箔冷却気体吹出しスリットは、冷却空間の他方の側
に配置される。
【0010】好ましくは、本発明の照射窓装置におい
て、二次窓箔は、第2フレームの外面と反応容器の一部
を形成するフランジにより固定される。また、第1フレ
ーム及び第2フレームは、一体に構成されても良い。一
次窓箔冷却気体及び二次窓箔冷却気体は、共通の熱交換
機及び送風機を介して循環される。一次窓箔は、走査管
内部において一次窓箔の長手方向に伸長する中央桟によ
り支持されるダブルウインドウ型であっても良い。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の照射窓装置が使用可能な電
子ビーム照射設備の全体的概略図である。図1の設備に
おいて、ボイラ2から排出されSOx及びNOx成分を
含む排ガスは、電気集塵器4、熱回収器6、冷却水添加
器8を備える冷却塔7を経て、導入管11により反応室
16へ案内される。反応器16に入る排ガス10の流れ
にアンモニア(NH3)を添加するため反応器の入口付
近にアンモニア添加器12が配置される。反応器16の
上方に電子ビーム発生器30が配置され、発生された電
子ビームが照射窓装置を透過し、反応器16内に入る。
反応器16内において、排ガス中のNOx成分及びSO
x成分が、電子ビームの照射を受けて硝酸及び硫酸とな
り、排ガスに添加されたアンモニアと反応し、硝酸アン
モニウム(硝安)及び硫酸アンモニウム(硫安)の粉体
に変わる。
【0012】反応器16内の硝安及び硫安の粉末を含む
排ガスは、反応器16から電気集塵器18へ導入され、
電気集塵器18及びその下流に設けたバグフィルター2
0において、硝安及び硫安の粉末並びに粉塵等の固体粒
子を分離除去される。電気集塵器18及びバグフィルタ
ー20において分離された固体粒子は、副生品処理器1
9へ導入され、副生品としての硝安及び硫安が生成され
る。バグフィルター20を通過した排ガスは、誘引ファ
ン21を経て再加熱器22により加熱され、煙突24か
ら大気へ排出される。図1の設備において、排ガスは、
再加熱器22、誘引ファン21及び煙突24により設備
から吸引排出されるため、反応器16、電気集塵器1
8、バグフィルター20内において、排ガスの圧力は、
周囲の大気圧より低く、排ガスがそれらから漏洩して周
囲を汚染することがない。
【0013】電子ビーム発生器30は、電源38から電
力を供給される。電子ビームの出力値は、加速電圧と電
子ビーム出力電流値の積に相当する。加速電圧は、排ガ
ス中の電子ビームの透過距離に対応するので、反応器1
6の寸法により制限される。例えば、透過距離が2.6
mの反応器の場合、加速電圧は約800kVでよく、そ
れより高くすると電子ビームの一部が2.6mを越え、
反応器壁面に衝突し、反応に役立たず無駄となる。反応
器16の寸法から加速電圧が固定されるので、電子ビー
ム出力値を変更するには、電流値を変化させる。
【0014】図2は、本発明を実施する電子ビーム照射
設備の要部を図解的に示す配置図である。図2におい
て、反応器16及び電子ビーム発生器30は、図1のほ
ぼA−A線に沿う断面により示される。電子ビーム発生
器30の加速管34内で加速された電子ビームが、イオ
ンポンプ32を備える走査管35内で走査され、照射窓
装置50の一次窓箔60、冷却空間53、及び二次窓箔
80を透過し反応器16内の排ガスを照射する。反応器
16内において電子ビーム31は、排ガス中のNOx及
びSOxと添加されたアンモニアを反応させ、硝安及び
硫安の粒子を生じさせる。照射窓装置50は、空気、ヘ
リウム、窒素ガス等の冷却気体により冷却される。冷却
気体は、ブロワ42から供給管44内を矢印Rの方向へ
流れ、冷却気体入口46、47を介し、冷却空間53へ
供給される。冷却気体は、冷却空間53において、矢印
で示すように、一次窓箔60に沿う流れ及び二次窓箔8
0に沿う流れを形成し、それらの流れの方向は、互いに
逆方向とされる。その後、冷却気体は、冷却空間53か
ら冷却気体出口48、49を経て、排出管51内を矢印
Sの方向へ流れ、熱交換器52へ導入される。冷却気体
は、熱交換器52内で冷却水Cと熱交換され冷却された
後、ブロワ42に吸引され加圧され、供給管44を経て
照射窓装置50へ循環される。
【0015】図3は、照射窓装置の一次窓箔60の長手
方向に垂直の断面における照射窓装置を分解した各部材
の断面図である。照射窓装置は、一次窓箔を固定するた
めの第1フランジ62、一次窓箔60、一次窓箔冷却気
体吹出しスリット72及び同排気スリット76を有する
第1フレーム70、二次窓箔冷却気体吹出しスリット9
2及び同排気スリット98を有する第2フレーム90、
二次窓箔80、二次窓箔固定用の第2フランジ82から
成り、この順序で組合わせられる。即ち、一次窓箔60
の縁部が、第1フランジ62と第1フレーム70の外面
64の間に気密に把持され、第1フレームの内方壁68
と第2フレームの内方壁88が隙間が生じないように密
着され、二次窓箔80の縁部が、第2フランジ82と第
2フレーム90の外面84の間に気密に把持されること
により、照射窓装置が構成される。
【0016】一次窓箔冷却気体吹出しスリット72は、
図2の冷却気体入口46に連通する供給ダクト71から
流路73を介し冷却気体を供給され、一次窓箔60の冷
却空間側の凹曲面に沿って流れるように冷却気体を吹出
す。一次窓箔冷却気体排気スリット76は、一次窓箔の
長手方向軸線を挟み一次窓箔冷却気体吹出しスリット7
2と向い合うように平行に配置され、冷却気体を受け入
れ、流路77から排気ダクト78を介し、図2の冷却気
体出口48へ排出する。同様に、二次窓箔冷却気体吹出
しスリット92は、図2の冷却気体入口47に連通する
供給ダクト91から流路93を介し冷却気体を供給さ
れ、冷却気体を二次窓箔80の冷却空間側の凹曲面に沿
って流れるように吹出す。二次窓箔冷却気体排気スリッ
ト98は、二次窓箔の長手方向軸線を挟み二次窓箔冷却
気体吹出しスリット92と向い合うように平行に配置さ
れ、冷却気体を受け入れ、流路99から排気ダクト10
0を介し、図2の冷却気体出口49へ排出する。
【0017】一次窓箔60は、電子ビームの透過可能な
金属薄膜により作られ、走査管の真空の内部空間とほぼ
大気圧の冷却空間の間を気密に区画する。金属薄膜は、
例えば、純チタン又はチタン合金の厚さ数10μmの薄
膜である。一次窓箔60は、圧力差に耐え得るように、
細長い長方形とされその中央部分が走査管側へ突出し、
冷却空間側が凹曲面となる。二次窓箔80は、同様に電
子ビームの透過可能な金属薄膜により作られ、反応器1
6と冷却空間53の間を気密に仕切る。二次窓箔80
は、その表裏面に加わる圧力の差が一次窓箔60の場合
より小さく、従って厚さが同じ場合、一次窓箔より大き
な寸法にできる。
【0018】電子ビームは、照射窓箔の長手方向に平行
に変化する磁界により走査される。即ち、図2におい
て、電子ビーム31は、紙面に垂直に扇形を形成するよ
うにスイング(走査)され、加速管34がそのスイング
の扇形の要を形成する。透過する電子ビームを走査する
ことにより、一次及び二次窓箔の単位面積単位時間当た
りのエネルギ吸収量が一定以下にされ、且つ冷却空間を
通る冷却気体の流れにより熱量が除去されることによ
り、一次及び二次窓箔の焼損が回避される。
【0019】図4は、図3の部品を組立てた照射窓装置
を図3の矢印Bの方向から見た平面図であり、それ故、
図3に示される断面は、図4の照射窓装置の線E−Eに
沿う断面である。図4において、図3の実施例と対応す
る部分は、図3と同じ参照符号により指示され、説明が
省略される。図4から明瞭なように、第1フランジ62
が長方形の一次窓箔60の周囲を囲む縁部に一致した形
状を有し、一次窓箔の縁部を第1フレーム70へ押圧す
るように配置される。第1フランジ62は、第1フレー
ム70へ多数のねじ61により固定される。一次窓箔6
0の寸法は、例えば、図4において幅wが100mm、
長さdは、電子ビーム電流値により定まる。
【0020】図5は、本発明の別の実施例の照射窓装置
50を、図3と同様に一次窓箔の長手方向に垂直の断面
図により示す。図5において、図3の実施例と対応する
部分は、図3と同じ参照符号により指示され、説明が省
略される。図5の一次窓箔60の走査管側の中央部分
は、一次窓箔の長手方向の軸線に沿う中央梁63により
支持される。それ故、図5において一次窓箔60の幅
(図5の左右に描かれたフランジ62の間の一次窓箔6
0の紙面に平行な寸法)は、例えば、100mm×2と
することができ、多量の電子ビームを透過させることが
可能である。二次窓箔80は、その表裏面に加わる圧力
の差が一次窓箔60の場合より小さいため、一次窓箔よ
り大きな幅寸法であるに拘わらず、一次窓箔と同じ厚さ
の場合に中央梁により支持する必要がない。図5の照射
窓装置50においては、図3の第1フレームの内方壁6
8と第2フレームの内方壁88に相当する内方壁部が一
体に形成され、第1フレーム70と第2フレーム90が
一体にされる。
【0021】一次窓箔冷却気体吹出しスリット72は、
図2の冷却気体入口46に連通する供給ダクト71から
流路73を介し供給される冷却気体を一次窓箔60の冷
却空間側の凹曲面に沿って流れるように吹出す。一次窓
箔冷却気体排気スリット76は、一次窓箔の長手方向軸
線を挟み一次窓箔冷却気体吹出しスリット72と向い合
うように配置され、冷却気体を流路77から排気ダクト
78を介し、図2の冷却気体出口48へ排出する。同様
に、二次窓箔冷却気体吹出しスリット92は、図2の冷
却気体入口47に連通する供給ダクト91から流路93
を介し供給される冷却気体を二次窓箔80の冷却空間側
の凹曲面に沿って流れるように吹出す。二次窓箔冷却気
体排気スリット98は、二次窓箔の長手方向軸線を挟み
二次窓箔冷却気体吹出しスリット92と向い合うように
配置され、冷却気体を流路99から排気ダクト100を
介し、図2の冷却気体出口49へ排出する。
【0022】図5に示すように、冷却空間53における
一次窓箔冷却気体吹出しスリット72から同排気スリッ
ト76へ流れる一次窓箔冷却気体の流れ74と、二次窓
箔冷却気体吹出しスリット92から同排気スリット98
へ流れる二次窓箔冷却気体の流れ96は、冷却空間53
の周囲を互いに逆方向に流動するから、冷却空間53の
中央部分において、図4の紙面に垂直方向の軸線を有す
る円筒形の渦流102を生じる。この渦流102によ
り、一次窓箔冷却気体の流れ74と二次窓箔冷却気体の
流れ96がそれぞれ一次窓箔60及び二次窓箔80の方
へ押し出され、冷却気体の流れが一次及び二次窓箔に連
続的に衝突することにより窓箔の冷却を効果的に行うこ
とができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の照射窓装置は、一次窓箔の縁部
が第1フランジと第1フレームの間に挟まれて支持さ
れ、また二次窓箔の縁部が第2フランジと第2フレーム
の間に挟まれて支持され、これらが重ね合わせられ固着
されて成る。第1フレームは一次窓箔冷却気体吹出しス
リット及び同排気スリットを具備し、第2フレームは二
次窓箔冷却気体吹出しスリット及び同排気スリットを具
備する。従って、一次窓箔及び二次窓箔が、冷却気体の
供給排出用の部材から容易に取外すことができ、各部材
の保守交換が容易である。
【0024】本発明の照射窓装置においては、一次窓箔
冷却気体吹出しスリットと二次窓箔冷却気体排気スリッ
トが重ねられ冷却空間の一方の側に配置され、それらに
向い合うように一次窓箔冷却気体排気スリットと二次窓
箔冷却気体吹出しスリットが重ねられ冷却空間の他方側
に配置される。従って、一次窓箔冷却気体の流れと、二
次窓箔冷却気体の流れとは、逆方向に流動し、冷却空間
において円筒形の渦流を生じ、それにより冷却気体の流
れが一次窓箔及び二次窓箔の方へ押し出され窓箔に連続
的に接触し、窓箔の冷却が効果的に行われる。
【0025】一次窓箔が中央桟により長手方向中央にお
いて支持され、一次窓箔の冷却空間側の形状が2つの凹
曲面である場合においても、本発明の照射窓装置は、冷
却空間に円筒形の渦流を生じ冷却気体の流れを窓箔の方
へ向けるので、一次窓箔の一方の側面から冷却気体を吹
出すだけで一次窓箔を効果的に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照射窓装置が使用可能な電子ビーム照
射設備の全体的概略図。
【図2】本発明を実施する電子ビーム照射設備の要部を
図解的に示す配置図。
【図3】照射窓装置の一次窓箔の長手方向に垂直の断面
における照射窓装置の分解した各部材の断面図。
【図4】図3の部品を組立てた照射窓装置を図3の矢印
B方向から見た平面図。
【図5】本発明の別の実施例の照射窓装置の一次窓箔の
長手方向に垂直の断面図である。
【符号の説明】
2:ボイラ、4:電気集塵器、6:熱回収器、7:冷却
塔、10:排ガス、12:アンモニア添加器、16:反
応器、18:電気集塵器、19:副生品処理器、20:
バグフィルター、21:誘引ファン、22:再加熱器、
24:煙突、30:電子ビーム発生器、31:電子ビー
ム、34:加速管、35:走査管、38:電源、42:
ブロワ、44:供給管、46、47:冷却気体入口、4
8、49:冷却気体出口、50:照射窓装置、51:排
出管、52:熱交換器、53:冷却空間、60:一次窓
箔、62:第1フランジ、63:中央梁、64:外面、
70:第1フレーム、71:供給ダクト、72:一次窓
箔冷却気体吹出しスリット、73、77:流路、76:
一次窓箔冷却気体排気スリット、78:排気ダクト、8
0:二次窓箔、84:外面、90:第2フレーム、9
1:供給ダクト、92:二次窓箔冷却気体吹出しスリッ
ト、93、99:流路、98:一次窓箔冷却気体排気ス
リット、100:排気ダクト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南波 秀樹 群馬県高崎市綿貫町1233番地 日本原子 力研究所高崎研究所内 (72)発明者 田中 雅 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番 地の1 中部電力株式会社 電力技術研 究所内 (72)発明者 小倉 義己 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番 地の1 中部電力株式会社 電力技術研 究所内 (72)発明者 土居 祥孝 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会 社 荏原製作所内 (72)発明者 井筒 政弘 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会 社 荏原製作所内 (72)発明者 青木 慎治 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会 社 荏原製作所内 (56)参考文献 特開 昭53−46598(JP,A) 特開 昭52−37553(JP,A) 実開 昭63−168900(JP,U) 実開 平4−29900(JP,U) 実公 昭36−20429(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21K 5/00 B01D 53/32 B01D 53/34 ZAB B01D 53/60 B01D 53/74 H01J 37/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビーム発生器の加速管内で加速され
    た電子ビームが、走査管内で走査され、走査管端部の一
    次窓箔(60)、冷却空間及び二次窓箔(80)を透過
    し、反応容器内の排ガスを照射するようにされ、一次窓
    箔は、走査管の真空の内部空間とほぼ大気圧の冷却空間
    の間を気密に区画し、二次窓箔は冷却空間と反応容器の
    内部空間を気密に区画し、一次窓箔及び二次窓箔が冷却
    空間の冷却気体により冷却される電子ビーム照射設備の
    照射窓装置において、 一次窓箔(60)の長手方向に伸長し相互に向い合う平
    行の一次窓箔冷却気体吹出しスリット(72)及び一次
    窓箔冷却気体排気スリット(76)を有する第1フレー
    ム(70)、並びに二次窓箔(80)の長手方向に伸長
    し相互に向い合う平行の二次窓箔冷却気体吹出しスリッ
    ト(92)及び二次窓箔冷却気体排気スリット(98)
    を有する第2フレーム(90)を有し、 一次窓箔(60)、第1フレーム(70)、第2フレー
    ム(90)、二次窓箔(80)が順に配置されると共
    に、一次窓箔冷却気体吹出しスリット(72)及び二次
    窓箔冷却気体排気スリット(98)が冷却空間の一方の
    側に配置され、一次窓箔冷却気体排気スリット(76)
    及び二次窓箔冷却気体吹出しスリット(92)が冷却空
    間の他方の側に配置され、一次窓箔(60)の縁部が第1フランジ(62)と第1
    フレーム(70)の外面(64)の間に気密に把持さ
    れ、二次窓箔(80)の縁部が第2フランジ(82)と
    第2フレーム(90)の外面(84)の間に気密に把持
    され、 一次窓箔冷却気体吹出しスリット(72)から同排気ス
    リット(76)へ流れる一次窓箔冷却気体の流れ(7
    4)と、二次窓箔冷却気体吹出しスリット(92)から
    同排気スリット(98)へ流れる二次窓箔冷却気体の流
    れ(96)は、冷却空間(53)の周囲を互いに逆方向
    に流動して冷却空間(53)の中央部分において円筒形
    の渦流(102)を生じ、この渦流(102)により一
    次窓箔冷却気体の流れ(74)と二次窓箔冷却気体の流
    れ(96)がそれぞれ一次窓箔(60)及び二次窓箔
    (80)の方へ押し出され、一次及び二次窓箔に沿って
    連続的に流動することを特徴とする照射窓装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の照射窓装置において、
    二次窓箔が第2フレームの外面(84)と反応容器の一
    部を形成するフランジ(82)により固定されることを
    特徴とする照射窓装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれか1項に記載の
    照射窓装置において、第1フレーム及び第2フレームが
    一体に構成されることを特徴とする照射窓装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    照射窓装置において、一次窓箔冷却気体及び二次窓箔冷
    却気体が共通の熱交換器及びブロワを介して循環される
    ことを特徴とする照射窓装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    照射窓装置において、一次窓箔は、走査管内部において
    一次窓箔の長手方向に伸長する中央桟により支持されて
    いるダブルウインドウ型であることを特徴とする照射窓
    装置。
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