JP3485992B2 - スプール弁装置 - Google Patents

スプール弁装置

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JP3485992B2
JP3485992B2 JP05171295A JP5171295A JP3485992B2 JP 3485992 B2 JP3485992 B2 JP 3485992B2 JP 05171295 A JP05171295 A JP 05171295A JP 5171295 A JP5171295 A JP 5171295A JP 3485992 B2 JP3485992 B2 JP 3485992B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば油圧ショベル、
油圧クレーン等の建設機械に適用されるスプール弁装置
に関し、特に、スプールの位置を検出するスプール位置
検出機構を備えたスプール弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スプール弁装置は、スプール摺
動穴が形成されたケーシングと、該ケーシングのスプー
ル摺動穴内に摺動可能に設けられたスプールと、該スプ
ールを初期位置に常時付勢する付勢手段と、該付勢手段
に抗して前記スプールを摺動変位させる油圧パイロット
部、電磁アクチュエータまたは手動レバー等の駆動手段
とから大略構成されている。
【0003】そして、前記ケーシングにはスプール摺動
穴に開口する複数の流体通路が設けられ、前記スプール
をスプール摺動穴内で軸方向に変位させることによって
流体の圧力や流量を制御したり、流体の流通経路(流れ
方向)を切換えたりするようになっている。
【0004】また、前記スプール弁装置には、流体の制
御を高精度に行なうために、変位するスプールの摺動位
置を検出するスプール位置検出機構を備えたものがあ
り、例えば、1990年6月15日付発行の『機械技術
者のためのセンサ技術入門』(著者 佐野清人,発行所
日刊工業新聞社 第17〜23頁)によって知られて
いる。
【0005】ここで、この種の従来技術によるスプール
位置検出機構としては、ケーシングの外部に位置してス
プールと同軸に設けられた一次側コイルおよび二次側コ
イルと、一端側がスプールに固着され、他端側がケーシ
ングから摺動可能に突出し該各コイルに対するコアとな
った移動軸とからなる差動トランスが広く用いられてい
る。
【0006】そして、このスプール位置検出機構は、ス
プールと共に移動軸が軸方向に変位すると、この移動軸
のコアが各コイル内を移動(変位)することにより、前
記二次コイルに電圧変化が生じ、この電圧変化からスプ
ールの摺動位置を検出するというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるスプール弁装置では、スプール位置検出機
構をケーシングの外部に設け、スプールの変位を移動軸
を介してケーシング外に取出すようにしているから、ケ
ーシング外に各コイルや移動軸のコア等が突出してしま
い、スプール弁装置全体が大型化してしまうという問題
がある。
【0008】また、スプールの変位を移動軸を介してケ
ーシング外に取出す構成であるから、ケーシングの端部
には移動軸との間にシール部材を設ける必要があり、長
期の使用に伴ない該シール部材が摩耗すると、油液等の
流体がケーシング外に漏出する上に、この漏出油等によ
って各コイル等が損傷し寿命が低下するという問題があ
る。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、スプールの変位を長期に亘って正確に検
出でき、耐久性や寿命を大幅に延ばすことができる上
に、全体をコンパクトに形成でき、小型化を図ることが
できるようにしたスプール弁装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明が採用するスプール弁装置は、内部がス
プール摺動穴となったケーシングと、該ケーシングのス
プール摺動穴内に摺動可能に設けられたスプールと、該
スプールの摺動位置を検出するスプール位置検出機構と
からなる。
【0011】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記スプール位置検出機構は、前記スプールを
初期位置に向けて常時付勢し、前記スプールの摺動変位
に応じてばね力が変化するばね部材と、前記スプールか
ら離間して前記ケーシング内に設けられ、前記スプール
摺動穴の軸方向で前記ばね部材と対向して配置されるダ
イヤフラムと、該ダイヤフラムと前記ばね部材との間に
配設され、該ダイヤフラムに当接することにより前記
ね部材のばね力に応じて該ダイヤフラムを押圧変位させ
る押圧部材と、前記ダイヤフラムの一側面に設けられ、
前記押圧部材によるダイヤフラムの変位を検出する歪ゲ
ージとにより構成したことにある。
【0012】
【0013】また、請求項の発明によると、前記押圧
部材は、前記ばね部材のばね力を受承する大径のアダプ
タとして形成し、該アダプタには先端側が前記ダイヤフ
ラムに当接し、該ダイヤフラムを押圧変位させる小径の
押圧突起を設ける構成としている
【0014】さらに、請求項の発明によると、前記ダ
イヤフラムは、前記押圧部材が当接する中央部を厚肉部
とし、該厚肉部の外側を環状の薄肉部として形成し、該
薄肉部には前記歪ゲージを設ける構成としている
【0015】
【作用】請求項1の発明の構成により、スプールが摺動
変位すると、該スプールの変位に応じてばね部材が伸縮
してそのばね力が変化する。そして、スプール位置検出
機構は、スプールの摺動変位によってばね部材のばね力
変化すると、押圧部材によるダイヤフラムの押圧力が
変化するから、該ダイヤフラムの変位量を歪ゲージで検
出し、該歪ゲージからばね部材のばね力に応じた電気信
号が出力され、この電気信号によってスプールの摺動位
置を検出することができる。
【0016】
【0017】また、請求項の発明の構成により、ばね
部材のばね力は大径のアダプタで受承され、小径の押圧
突起でダイヤフラムに押圧力が作用るから、該ダイヤ
フラムを大きく押圧変位させることができる。
【0018】さらに、請求項の発明の構成により、肉
厚部を押圧部材に当接させているから、押圧部材によっ
て薄肉部に応力集中が生じるのを防止して該薄肉部の損
傷を防止できる上に、薄肉部の単位面積当りの変位量を
大きくできる。
【0019】
【実施例】以下、図1ないし図4に基づき本発明の実施
例によるスプール弁装置を、油圧アクチュエータ用の方
向切換弁として用いた場合を例に挙げて説明する。
【0020】まず、図1ないし図3に本発明の第1の実
施例を示す。
【0021】図中、1は本実施例によるスプール弁装置
を示し、該スプール弁装置1は、後述するケーシング
2、スプール8、スプール位置検出機構9から大略構成
されている。
【0022】2はスプール弁装置1の外殻をなす筒状の
ケーシングを示し、該ケーシング2は内部がスプール摺
動穴3となり、該スプール摺動穴3の一端側は、段部2
Aを介して雌ねじ部2Bとなっている。また、該ケーシ
ング2には、油圧ポンプに接続されるポンプポート4
と、タンクに接続されるタンクポート5と、油圧アクチ
ュエータに接続される出力ポート6と、パイロット弁
(いずれも図示せず)に接続されるパイロットポート7
とが軸方向に所定寸法離間して形成され、該ポート4,
5,6はそれぞれスプール摺動穴3に開口し、パイロッ
トポート7は該スプール摺動穴3に形成された後述のパ
イロット室Aに開口している。
【0023】8はケーシング2のスプール摺動穴3内に
軸方向に摺動可能に挿嵌されたスプールを示し、該スプ
ール8は、前記スプール摺動穴3の穴径とほぼ対応する
外径寸法をもって円柱状に形成され、その外周側には軸
方向に所定寸法離間して一対の環状溝8A,8Bが形成
されている。そして、該スプール8は、スプール摺動穴
3内を矢示B方向に摺動変位することにより、環状溝8
Aを介してポンプポート4と出力ポート6を連通させ、
矢示C方向に摺動変位することにより、環状溝8Bを介
してタンクポート5と出力ポート6を連通させるもので
ある。
【0024】9はケーシング2の一端側に設けられたス
プール位置検出機構を示し、該スプール位置検出機構9
は、後述するホルダ10、ダイヤフラム形成部材11、
歪ゲージ12、アダプタ13、コイルばね14等から大
略構成されている。
【0025】10はケーシング2の一端側に装着された
蓋体としてのホルダを示し、該ホルダ10は大径に形成
された大径筒部10Aと、該大径筒部10Aからテーパ
状の蓋部10Bを介して他側に伸長した小径筒部10C
とから大略構成され、該小径筒部10Cと大径筒部10
Aとの間はテーパ状の蓋部10Bによって閉塞されてい
る。そして、前記大径筒部10Aの内周側は後述する増
幅器15を収容する収容部10Dとなり、外周側はケー
シング2の雌ねじ部2Bに螺着される雄ねじ部10Eと
なっている。
【0026】また、前記小径筒部10Cには図2に示す
如く、先端側内周にダイヤフラム形成部材11が取付け
られる嵌合段部10Fが形成され、軸方向中間部には径
方向の油穴10G,10Gが穿設されている。そして、
該各油穴10Gは小径筒部10C内をパイロット室Aに
常時連通させ、該小径筒部10C内をパイロット室Aと
同圧状態に保持するものである。
【0027】11はホルダ10の小径筒部10C先端側
に取付けられたダイヤフラム形成部材を示し、該ダイヤ
フラム形成部材11は図3に示すように、筒部11A
と、該筒部11Aの他端側に位置してホルダ10の嵌合
段部10Fに嵌合される鍔部11Bと、前記筒部11A
の一端側を閉塞するように設けられた薄肉円板状のダイ
ヤフラム11Cとから構成され、該ダイヤフラム11C
はアダプタ13で押圧されることにより歪み(撓み)変
形するようになっている。
【0028】12はダイヤフラム11Cの一側面に貼着
されたフィルム状の歪ゲージで、該歪ゲージ12は、ダ
イヤフラム11Cの歪みを検出することにより、歪みの
大きさ(歪量)に応じた電気信号を出力するものであ
る。そして、該歪ゲージ12は、ダイヤフラム形成部材
11およびアダプタ13と共に変位検出手段を構成し、
コイルばね14のばね力からスプール8の変位をダイヤ
フラム11Cの変位として検出する。なお、この歪ゲー
ジ12としては、例えば金属ストレンゲージ、半導体ス
トレンゲージ、感圧ダイオードまたは感圧トランジスタ
等が用いられている。
【0029】13はスプール8とダイヤフラム形成部材
11との間に位置してスプール摺動穴3内に設けられた
押圧部材としてのアダプタを示し、該アダプタ13はコ
イルばね14のばね力を受承すべく段付円板状に形成さ
れ、その一端側中央には小径の押圧突起13Aが一体形
成されている。ここで、該アダプタ13はパイロット室
A内に移動可能に配設され、その押圧突起13Aは、先
端部がダイヤフラム11Cの中央部に常時当接するよう
になっている。そして、該アダプタ13はコイルばね1
4のばね力を受承することにより、このばね力を小径の
押圧突起13Aで増幅し、該押圧突起13Aの先端部で
ダイヤフラム11Cを押圧するときのダイヤフラム11
Cの変位量(歪量)を増大させる構成となっている。ま
た、該アダプタ13には、ダイヤフラム形成部材11内
をパイロット室Aに連通させる油穴13Bが軸方向に穿
設されている。
【0030】ここで、前記パイロット室Aは、スプール
8とダイヤフラム形成部材11との間に画成され、パイ
ロットポート7を介して圧油が供給されることによりス
プール8を矢示C方向に摺動変位させる。また、スプー
ル8の他側には、該パイロット室Aに対向するように他
のパイロット室(図示せず)が画成され、この他のパイ
ロット室に圧油を供給してスプール8を矢示B方向に摺
動変位させたときには、パイロット室A内の圧油はパイ
ロットポート7を介してタンク内に排出させるようにな
っている。そして、パイロット室A、パイロットポート
7および他のパイロット室等によって駆動手段となる油
圧パイロット部を構成している。
【0031】14はパイロット室A内に位置してスプー
ル8とアダプタ13との間に配設されたばね部材として
のコイルばねで、該コイルばね14はスプール8を図1
に示す中立位置(初期位置)に向けて常時付勢し、スプ
ール8が中立位置から図1中の矢示B,C方向に変位す
るときでも、アダプタ13を介してダイヤフラム11C
を押圧できるようにパイロット室A内に配設されてい
る。そして、該コイルばね14はスプール8が矢示B,
C方向に変位するときに、その変位量に応じてばね力が
増減し、このときのばね力をアダプタ13を介してダイ
ヤフラム11Cに伝えるようになっている。
【0032】15はホルダ10の収容部10D内に配設
された増幅器で、該増幅器15は、入力側が複数本の信
号線16,16,…を介して歪ゲージ12に接続され、
出力側は複数本のリード線17,17,…を介してケー
シング2外のコントロールユニット(図示せず)に接続
されている。また、前記各信号線16は、途中部分がホ
ルダ10の成型時に同時に鋳込まれており、これによっ
てホルダ10は該各信号線16の周囲から油液が漏出す
るのを確実に防止している。そして、該増幅器15は、
歪ゲージ12から入力された電気信号を増幅してコント
ロールユニットに出力するものである。
【0033】18はホルダ10の収容部10D開口側に
取付けられ、該収容部10D内への雨水等の浸入を防止
するゴム栓、19はケーシング2の段部2Aとホルダ1
0の蓋部10Bとの間に設けられ、スプール摺動穴3内
からの油液の漏出を防止するOリングをそれぞれ示して
いる。
【0034】本実施例によるスプール弁装置1は上述の
如き構成を有するもので、他のパイロット室に圧油を供
給することによりスプール8をコイルばね14に抗して
矢示B方向に摺動変位させるときには、該スプール8の
環状溝8Aによりポンプポート4が油圧アクチュエータ
側の出力ポート6に連通され、これにより、油圧ポンプ
からの圧油が出力ポート6を介して油圧アクチュエータ
に供給される。
【0035】また、パイロット室Aにパイロットポート
7を介して圧油を供給してスプール8を矢示C方向に摺
動変位させるときには、該スプール8の環状溝8Bによ
り油圧アクチュエータ側の出力ポート6がタンクポート
5に連通するようになり、これにより、油圧アクチュエ
ータからの戻り油がタンクポート5を介してタンク内に
排出される。
【0036】次に、上述した動作時におけるスプール位
置検出機構9によるスプール8の位置検出について説明
する。
【0037】まず、スプール8が矢示B方向に摺動変位
するときには、該スプール8の変位量に応じてコイルば
ね14が圧縮変形され、該コイルばね14のばね力が大
きくなるから、このばね力の増大によりアダプタ13の
押圧突起13Aがダイヤフラム形成部材11のダイヤフ
ラム11Cをより大きな押圧力をもって押圧するように
なる。そして、小径の押圧突起13Aは、その先端側で
ダイヤフラム11Cに大きな押圧力を与え、該ダイヤフ
ラム11Cをこのときの押圧力で大きく歪み変形させる
ことにより、歪ゲージ12はダイヤフラム11Cの歪量
を、スプール8の変位として検出し、このときの電気信
号を増幅器15等を介してコントロールユニットに出力
する。
【0038】また、スプール8が矢示C方向に摺動変位
するときには、該スプール8の変位量に応じてコイルば
ね14が伸長し、該コイルばね14のばね力が小さくな
るから、このばね力の減少によりアダプタ13の押圧突
起13Aによるダイヤフラム11Cの押圧力が小さくな
る。そして、小径の押圧突起13Aは、その先端側でダ
イヤフラム11Cに小さな押圧力を与え、該ダイヤフラ
ム11Cをこのときの押圧力で小さく歪み変形させるこ
とにより、歪ゲージ12はダイヤフラム11Cの歪量
を、スプール8の変位として検出し、このときの電気信
号を増幅器15等を介してコントロールユニットに出力
する。
【0039】この結果、スプール8の変位に応じた電気
信号を歪ゲージ12から出力させることができ、この電
気信号に基づいてスプール8の変位位置を検出すること
ができる。
【0040】また、コイルばね14のばね力は大径のア
ダプタ13で受承され、該アダプタ13に形成された小
径の押圧突起13Aを介してダイヤフラム11Cに伝え
られることにより、コイルばね14のばね力は小径の押
圧突起13Aで増幅された状態でダイヤフラム11Cに
伝えられるから、ばね力の変動が小さい場合でもダイヤ
フラム11Cを大きく変位させることができる。
【0041】さらに、ホルダ10の小径筒部10Cに各
油穴10Gを形成することにより、該小径筒部10C内
にパイロット室A内の圧油を導くようにしているから、
ダイヤフラム11Cの両面側に常時同圧を作用させるこ
とができ、パイロット圧によってダイヤフラム11Cが
変位するのを防止することができる。
【0042】かくして、本実施例によれば、スプール8
の変位をコイルばね14でばね力(押圧力)に変換し、
これをアダプタ13を介してダイヤフラム11Cに伝え
ると共に、該ダイヤフラム11Cの歪み変形を歪ゲージ
12で検出することにより、該歪ゲージ12からスプー
ル8の変位量に応じた電気信号を出力させる構成とした
から、コイルばね14のばね力に基づいてスプール8の
変位位置を検出することができ、従来技術のようにスプ
ールの変位量を取出すための移動軸等を別途設ける必要
がなくなり、スプール位置検出機構9をコンパクトに形
成でき、小型軽量化を図ることができる上に、様々なス
プール8に対応可能として、適応範囲を大幅に拡大する
ことができる。
【0043】また、スプール位置検出機構9をケーシン
グ2のスプール摺動穴3内に配設することにより、従来
技術のように移動軸とケーシングとの間にシール部材等
を設ける必要がなくなるから、スプール摺動穴3内の圧
油(油液)等がシール部材の摺動摩耗によって外部に漏
出するのを確実に防止でき、スプール位置検出機構9の
耐久性や寿命を延ばすことができると共に、信頼性を大
幅に向上できる。
【0044】また、コイルばね14のばね力を大径のア
ダプタ13で受承させ、該アダプタ13に形成された小
径の押圧突起13Aを介してダイヤフラム11Cに伝え
られるようにしているから、コイルばね14のばね力を
小径の押圧突起13Aで増幅した状態でダイヤフラム1
1Cに伝えることができ、ばね力の変動が小さい場合で
もダイヤフラム11Cを大きく変位させて、検出精度を
大幅に向上することができる。
【0045】さらに、コイルばね14をスプール8に当
接させ、ばね力の変化により該スプール8の変位量を検
出するようにしているから、該コイルばね14の長さや
ばね定数等を適宜変更することにより、スプール位置検
出機構9の軸方向寸法を大きくすることなく、測定範囲
を簡単に拡大することができる。
【0046】一方、ホルダ10の小径筒部10Cに形成
された各油穴10Gにより該小径筒部10C内に圧油を
導いて、ダイヤフラム11Cの両面側を同圧に保持する
ことができるから、パイロット圧によるダイヤフラム1
1Cの変位で誤検出が生じるのを防止でき、スプール8
の変位量を高精度に検出することができる。
【0047】次に、図4は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例の特徴は、ダイヤフラムの中央部を厚肉と
し、その外周側を薄肉状に形成したことにある。なお、
本実施例では、前述した第1の実施例と同一の構成要素
に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0048】図中、21は本実施例によるダイヤフラム
形成部材を示し、該ダイヤフラム形成部材21は、前記
第1の実施例で述べたダイヤフラム形成部材11とほぼ
同様に、筒部21Aと、該筒部21Aの他端側に位置し
てホルダ10の嵌合段部10Fに嵌合される鍔部21B
と、前記筒部21Aの一端側を閉塞するように設けられ
たダイヤフラム22とから構成されている。
【0049】しかし、該ダイヤフラム形成部材21では
ダイヤフラム22が、中央部が他側に向けて突出するよ
うに厚肉となった円板状の厚肉部22Aと、該厚肉部2
2Aの外周から径方向外向きに薄肉状に延び筒部21A
との間を閉塞するように設けられた円環状の薄肉部22
Bとから構成され、前記厚肉部22Aにはアダプタ13
の押圧突起13Aが当接するようになっている。
【0050】23はダイヤフラム22の一側面に貼着さ
れたフィルム状の歪ゲージで、該歪ゲージ23は、円環
状の薄肉部22Bに対応するように円環状に形成され、
該薄肉部22Bが歪むことにより、この歪みの大きさ
(歪量)に応じた電気信号を出力するものである。
【0051】かくして、このように構成された本実施例
においても、前述した第1の実施例とほぼ同様の作用効
果を得ることができるものの、特に、本実施例では、ア
ダプタ13の押圧突起13Aを厚肉部22Aに当接させ
るようにしているから、小径の押圧突起13Aからの押
圧力によりダイヤフラム22が損傷されるのを長期に亘
って防止することができ、信頼性や寿命を大幅に向上す
ることができる。しかも、薄肉部22Bの単位面積あた
りの変位量を大きくすることができるから、検出精度を
高めることができる。
【0052】なお、第1の実施例では、ホルダ10の小
径筒部10Cに各油穴10Gを形成し、該小径筒部10
C内にパイロット室A内の圧油を導くことによってダイ
ヤフラム11Cの両面側を同圧に保持するものとして述
べたが、例えば、図3中に点線で示す如く、ダイヤフラ
ム形成部材11の筒部11Aに軸方向に貫通する油穴3
1を穿設することにより、パイロット室A側と小径筒部
10C内との間を同圧に保持するようにしてもよい。
【0053】また、スプール8をパイロット室Aと他の
パイロット室に圧油を給排することによって摺動変位さ
せるものとして述べたが、例えば他のパイロット室のみ
を設け、コイルばね14を復帰用のばねとして用いても
よく、この場合にはパイロット室Aはばね室となり、パ
イロットポート7はタンクに接続されたドレンポートと
なる。
【0054】さらに、実施例では、スプール8を摺動変
位させる駆動手段としてパイロット室A、パイロットポ
ート7および他のパイロット室等からなる油圧パイロッ
ト部を例示したが、例えば電磁アクチュエータ、手動レ
バー等の他の駆動手段を適用してもよい。
【0055】一方、スプール弁装置1を油圧アクチュエ
ータと油圧ポンプ、タンクとを選択的に切換える切換弁
として例示したが、これに限るものではなく、例えば圧
力制御弁や流量制御弁等の他のスプール弁装置に適用し
てもよい。
【0056】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、スプールが摺動変位したときには、該スプールの
変位に応じてばね部材を伸縮させてそのばね力を変化さ
せ、スプール位置検出機構は、ダイヤフラム、押圧部材
および歪みゲージによってこのばね部材のばね力の変
化を取出すことにより、ばね力からスプールの摺動位置
を検出することができる。このため、従来技術のように
スプールの変位量を取出すための移動軸等を別途設ける
必要がなくなり、スプール位置検出機構をコンパクトに
形成でき、当該スプール弁装置の小型軽量化を図ること
ができる上に、様々なスプールに対応可能として、適応
範囲を拡大することができる。
【0057】この場合、スプール位置検出機構の押圧部
材は、ダイヤフラムに当接することによりばね部材のば
ね力に応じて該ダイヤフラムを押圧変位させるため、
プールの摺動変位によってばね部材のばね力が変化した
ときには、押圧部材によるダイヤフラムの押圧力変化
させることができ、該ダイヤフラムの変位量を歪ゲージ
で検出できると共に、該歪ゲージからばね力に応じた電
気信号を出力させることにより、この電気信号によって
スプールの摺動位置を検出することができる
【0058】また、請求項の発明によれば、ばね部材
のばね力を大径のアダプタで受承させ、小径の押圧突起
でダイヤフラムに押圧力を作用させることにより、該ダ
イヤフラムを大きく押圧変位させることができるから、
歪ゲージによる検出精度を向上することができる。
【0059】さらに、請求項の発明によれば、ダイヤ
フラムの肉厚部を押圧部材に当接させているから、押圧
部材によってダイヤフラムの薄肉部に応力集中が生じる
のを防止でき、長期に亘って薄肉部が損傷するのを防止
して耐久性や寿命を延ばすことができる上に、薄肉部の
単位面積あたりの変位量を大きくできるから、検出精度
を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例によるスプール弁装置を示す縦断
面図である。
【図2】図1中のスプール位置検出機構等を示す要部拡
大縦断面図である。
【図3】図1中のダイヤフラム形成部材、歪ゲージを拡
大して示す縦断面図である。
【図4】第2の実施例によるダイヤフラム形成部材、歪
ゲージを拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 スプール弁装置 2 ケーシング 3 スプール摺動穴 8 スプール 9 スプール位置検出機構 11,21 ダイヤフラム形成部材 11C,22 ダイヤフラム 12,23 歪ゲージ(変位検出手段) 13 アダプタ(押圧部材) 13A 押圧突起 14 コイルばね(ばね部材) 22A 厚肉部 22B 薄肉部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大平 修二 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (56)参考文献 特開 平8−14435(JP,A) 特開 平5−147895(JP,A) 実開 昭62−156682(JP,U) 実開 昭62−174184(JP,U) 実開 昭62−203404(JP,U) 実開 昭62−163678(JP,U) 国際公開90/001153(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 3/00 - 3/36 F16K 37/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部がスプール摺動穴となったケーシン
    グと、該ケーシングのスプール摺動穴内に摺動可能に設
    けられたスプールと、該スプールの摺動位置を検出する
    スプール位置検出機構とからなるスプール弁装置におい
    記スプール位置検出機構は 記スプールを初期位置に向けて常時付勢し、前記スプ
    ールの摺動変位に応じてばね力が変化するばね部材と 前記スプールから離間して前記ケーシング内に設けら
    れ、前記スプール摺動穴の軸方向で前記ばね部材と対向
    して配置されるダイヤフラムと、 該ダイヤフラムと前記ばね部材との間に配設され、該ダ
    イヤフラムに当接することにより前記 ばね部材のばね力
    に応じて該ダイヤフラムを押圧変位させる押圧部材と、 前記ダイヤフラムの一側面に設けられ、前記押圧部材に
    よるダイヤフラムの変位を検出する歪ゲージとにより
    成したことを特徴とするスプール弁装置。
  2. 【請求項2】 前記押圧部材は、前記ばね部材のばね力
    を受承する大径のアダプタとして形成し、該アダプタに
    は先端側が前記ダイヤフラムに当接し、該ダイヤフラム
    を押圧変位させる小径の押圧突起を設けてなる請求項
    に記載のスプール弁装置。
  3. 【請求項3】 前記ダイヤフラムは、前記押圧部材が当
    接する中央部を厚肉部とし、該厚肉部の外側を環状の薄
    肉部として形成し、該薄肉部には前記歪ゲージを設ける
    構成としてなる請求項1または2に記載のスプール弁装
    置。
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