JP3485079B2 - 駆動装置 - Google Patents

駆動装置

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JP3485079B2
JP3485079B2 JP2000258146A JP2000258146A JP3485079B2 JP 3485079 B2 JP3485079 B2 JP 3485079B2 JP 2000258146 A JP2000258146 A JP 2000258146A JP 2000258146 A JP2000258146 A JP 2000258146A JP 3485079 B2 JP3485079 B2 JP 3485079B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形状記憶合金をア
クチュエータ部材として用いた駆動装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】チタンおよびニッケルを含む材料からな
る形状記憶合金部材は、通電することにより被駆動体を
直線移動させることができる。図16は従来の駆動装置
を示しており、形状記憶合金部材1000とバイアスば
ね1003は、被駆動体1004に対して連結されてい
る。バイアスばね1003は被駆動体1004を常にJ
方向に引張っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】形状記憶合金部材10
00に電流Iを通電することで、自己発熱により被駆動
体1004をK方向に引張る。しかし被駆動体1004
の位置を所定の位置に決めたりすることは不可能である
とともに、引張っている間は、形状記憶合金部材100
0に対して常に通電しなければならなかった。従って、
被駆動体1004をK方向に沿って多段階に位置の決め
を行うような高度な操作をすることはできない。また、
このような駆動装置を備えた携帯機器等の電子機器を、
たとえば真夏の自動車の車内に置いた場合には、車内は
たとえば90℃程度になる場合があるので形状記憶合金
部材は通電しても車内の温度状態により力量が変化して
しまう。このことから、高温の車内では形状記憶合金部
材1000の力量が低下して、移動体1004が所定の
位置から移動してずれてしまうことがあり、しかも形状
記憶合金部材1000のライフが極端に落ちることもあ
る。そこで本発明は上記課題を解消し、外的温度による
影響をキャンセルすることにより被駆動体を正しい位置
に位置決めすることができる駆動装置を提供することを
目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、被駆
動体を第1固定部と第2固定部の間で駆動するための駆
動装置であり、前記被駆動体と前記第2固定部を連結し
て、前記第2固定部に対してバイアス力を与えるバイア
スばねと、前記被駆動体と前記第1固定部を連結して、
通電することで前記バイアスばねのバイアス力に抗して
前記被駆動体を前記第1固定部に対して移動するための
通電型形状記憶合金部材と、前記被駆動体と前記第2固
定部を連結して、常時通電しない非通電型形状記憶合金
部材と、を備えることを特徴とする駆動装置である。
【0005】請求項1では、通電型形状記憶合金部材
は、被駆動体と第1固定部を連結して、この通電型形状
記憶合金部材に通電することで、被駆動体を第1固定部
に対して移動するようになっている。非通電型形状記憶
合金部材は、常時通電しないものであり、被駆動体と第
2固定部を連結している。バイアスばねは、被駆動体と
第2固定部を連結しており、第2固定部に対してバイア
ス力を与えるものである。これにより、非通電型形状記
憶合金部材は、通電型形状記憶合金部材に対して反発す
る位置にあるので、たとえばこの駆動装置が真夏の自動
車の車内に置かれたとしても、被駆動体は、通電型形状
記憶合金部材と、非通電型形状記憶合金部材の力量の釣
り合いにより、正しい位置に位置決めすることができ
る。そして、通電型形状記憶合金部材に通電すること
で、バイアスばねのバイアス力に抗して被駆動体を第1
固定部に対して移動することができる。従って、外的要
因による影響は、通電型形状記憶合金部材と非通電型形
状記憶合金部材の力量の相殺によりキャンセルすること
ができ、被駆動体は正しい位置に位置決めできる。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載の駆動
装置において、前記第1固定部と前記第2固定部は、対
向して配置されている。
【0007】請求項3の発明は、請求項1に記載の駆動
装置において、前記通電型形状記憶合金部材は、通電す
ることで引っ張り力を発揮するか押しつけ力を発揮す
る。請求項3では、通電型形状記憶合金部材は、通電す
ることで引っ張り力を発揮するかあるいは押しつけ力を
発揮することができる。
【0008】請求項4の発明は、請求項1に記載の駆動
装置において、前記被駆動体を所定の位置に固定するス
トッパを有し、前記ストッパは、ストッパ用の通電型形
状記憶合金部材とストッパ用の非通電型形状記憶合金部
材により保持されており、前記ストッパ用の通電型形状
記憶合金部材が通電されると、前記ストッパが前記被駆
動体にかみ合って前記被駆動体を所定の位置に固定す
る。請求項4では、ストッパは、ストッパ用の通電型形
状記憶合金部材と、ストッパ用の非通電型形状記憶合金
部材により保持されており、ストッパ用の通電型形状記
憶合金部材が通電されると、ストッパが被駆動体にかみ
合って被駆動体を所定の位置に固定する。これにより、
被駆動体はストッパにより所定の位置に固定することが
できる。
【0009】請求項5の発明は、請求項4に記載の駆動
装置において、前記被駆動体には凹部が形成されてお
り、前記凹部には前記ストッパの凸部がはめ込まれる。
請求項5では、被駆動体の凹部には、ストッパの凸部が
はめ込まれる構成である。
【0010】請求項6の発明は、請求項5に記載の駆動
装置において、前記被駆動体には複数の凹部が形成され
ており、前記ストッパの凸部が前記凹部のいずれかには
め込まれることで、前記被駆動体が多段階の位置で位置
決めして固定される。請求項6では、被駆動体には複数
の凹部が形成されており、ストッパの凸部がこれらの凹
部のいずれかにはまり込むことで、被駆動体が多段階の
位置で正しく位置決めして固定することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0012】図1と図2は、本発明の駆動装置の好まし
い実施の形態を備える電子機器の一例を示している。図
1と図2において、電子機器はビデオカメラレコーダで
ある。ビデオカメラレコーダ10は、たとえばデジタル
ビデオカメラレコーダであり、本体の筐体12を有して
おり、この本体の筐体12には、ビデオカセットの収容
部14を有している。この収容部14の中にはビデオカ
セットを着脱可能に装填することができる。
【0013】本体の筐体12の上部16の中には、レン
ズ鏡筒18が収容されている。上部16にはステレオマ
イク20やモニター22が設けられている。このモニタ
ー22は、図1と図2に示すように所望の方向に向ける
ことで、たとえば撮影しているカラー画像を表示した
り、再生する際のカラー画像を表示したりすることがで
きる。レンズ鏡筒18の前側にはマニュアル式のフォー
カスレンズ31が配置されており、レンズ鏡筒18の後
側にはカラービューファインダー32が設けられてい
る。その他、本体の筐体12の横には、バッテリーパッ
ク34が着脱可能に取り付けられている。
【0014】本発明の駆動装置50は、たとえば具体的
には図1のレンズ鏡筒18の中に収容されている。駆動
装置50は、被駆動体(移動体とも呼ぶ)60を、F方
向に駆動するための装置である。被駆動体60は、プレ
ート62を有しており、このプレート62にはたとえば
光学的なフィルタ64がはめ込まれている。このフィル
タ64は、レンズ鏡筒18の中でF方向に移動すること
で、フィルタ64はレンズ鏡筒18の光軸OPに位置決
めされたり、光軸OPの外の位置Pに位置決めすること
ができる。
【0015】図3と図1に示すように、駆動装置50
は、第1固定部70と第2固定部72の間に位置されて
いる。第1固定部70と第2固定部72は、たとえばレ
ンズ鏡筒18の一部分である。駆動装置50は、概略的
にはバイアスばね80、通電型形状記憶合金部材90、
非通電型形状記憶合金部材100を有している。バイア
スばね80は、被駆動体60のプレート62の他端部6
2Bと第2固定部72を連結しており、バイアス力を発
揮する。通電型形状記憶合金部材90は、プレート62
の一端部62Aと第1固定部70を連結している。非通
電型形状記憶合金部材100は、プレート62の他端部
62Bと第2固定部72を連結している。
【0016】バイアスばね80は、たとえばコイル状の
金属製のばねであり、たとえばSUSやリン青銅、ベリ
リウム銅、銅、SWCH(冷間圧造用炭素鋼線)、SW
P(ピアノ線)等の金属や樹脂、その他の弾性変形可能
な部材を使用することができる。通電型形状記憶合金部
材90と非通電型形状記憶合金部材100は、たとえば
Ni(ニッケル)、Ti(チタン)およびCu(銅)か
らなる3元合金部材である。しかしこれに限らず通電型
形状記憶合金部材90と非通電型形状記憶合金部材10
0は、NiとTiの2元合金部材であってもよい。通電
型形状記憶合金部材90は、制御部200から通電する
ことによりたとえば図3と図4の例では超弾性を呈して
引っ張りコイルばねとして機能を発揮するものである。
これに対して、非通電型形状記憶合金部材100には全
く通電しない。
【0017】図3に示すように、通電型形状記憶合金部
材90の一端部91と他端部92は、通電端子93と9
4にそれぞれ接続されている。通電端子93と94は、
通電用の制御部200に接続されている。通電型形状記
憶合金部材90と非通電型形状記憶合金部材100およ
びバイアスばね80は、引っ張りコイルばねである。図
3に示すように非通電型形状記憶合金部材100は、通
電型形状記憶合金部材90に反発する位置に配置されて
いる。図3に示すような通電型形状記憶合金部材90に
対して制御部200から通電していない状態では、非通
電型形状記憶合金部材100の力量とバイアスばね80
のバイアス力の合計の力量と、通電型形状記憶合金部材
90の力量のつり合いにより、被駆動体60は、位置P
に位置している。
【0018】しかし、図4に示すように通電型形状記憶
合金部材90のみに制御部200から通電することで電
流iが流れると、通電型形状記憶合金部材90は引っ張
り力を発揮するので、通電型形状記憶合金部材90は、
非通電型形状記憶合金部材100の力量とバイアスばね
80のバイアス力の合計の力量に抵抗して、被駆動体6
0を位置Pから光軸OPに対応する位置までF方向に移
動することができる。このようにして、フィルタ64が
図1のレンズ鏡筒18の光軸OPに位置決めすることが
できる。図3の状態では、フィルタ64はレンズ鏡筒1
8の光軸OPから離れている。
【0019】図1と図2に示すようなビデオカメラレコ
ーダ10は、このような駆動装置50を有しているが、
形状記憶合金部材は周囲の温度によりその力量が変化す
ることが知られている。図5は、形状記憶合金部材の材
質が、3元合金で作られている場合のタイプAと、熱処
理を行って変態温度を改善した3元合金のタイプBおよ
び2元合金のタイプCの例を示している。3元合金のタ
イプAと3元合金のタイプBは、2元合金のタイプCよ
りも低い温度で力量が変化する。このような2元合金あ
るいは3元合金で作られた形状記憶合金部材を含む駆動
装置が、図1と図2に示すような携帯機器に組み込まれ
ていると、このような携帯機器がたとえば真夏の自動車
の車内に置かれた場合を考えると、その車内温度はたと
えば86℃程度にまで上昇する。またセット(装置)の
形態によっては、セット内の温度上昇により形状記憶合
金部材の変態温度付近まで上昇する可能性がある。
【0020】しかし、3元合金のタイプAや3元合金の
タイプBでは、その変態温度が50℃〜60℃程度であ
り、真夏の自動車の車内では力量が極端に落ちるため
に、図3において通電型形状記憶合金部材90の力量が
下がり、非通電型形状記憶合金部材100が設けられて
いないと被駆動体60の位置が位置Pからずれてしまう
恐れがある。しかし、本発明の図3に示す実施の形態で
は、通電型形状記憶合金部材90に反発するようにし
て、反対側に非通電型形状記憶合金部材100を設けて
いることから、通電型形状記憶合金部材90と非通電型
形状記憶合金部材100が被駆動体60を釣り合うよう
に保持していることから、温度が上昇しても通電型形状
記憶合金部材90の力量の低下と、非通電型形状記憶合
金部材100の力量の低下が相殺して、被駆動体60の
位置の変化を防ぐことができる。すなわち外的温度によ
る被駆動体60の位置の変化の影響をキャンセルするこ
とができるのである。
【0021】図6は、2元合金の形状記憶合金部材の変
位に対する力量の例を示している。図7は、3元合金の
形状記憶合金部材の変位に対する力量を示している。図
7と図6を比較して明らかなように、図7の3元合金型
の形状記憶合金部材の方が、図6の2元合金型の形状記
憶合金部材に比べて、通電時と非通電時の間における力
量の変化、すなわち図7の使用できる力量の範囲L1
が、図6のL2に比べて大きく取ることができることか
ら、通電型形状記憶合金部材90と非通電型形状記憶合
金部材100の材質としては、好ましくは3元合金の形
状記憶合金部材を用いるのがよい。
【0022】次に、図3と図4の駆動装置50の動作に
ついて説明する。図3に示すように通電型形状記憶合金
部材90が非通電の時には、通電型形状記憶合金部材9
0と非通電型形状記憶合金部材100が、外乱であるた
とえば高温に影響されずに釣り合っているために、バイ
アスばね80の力量が勝り、被駆動体60は第2固定部
72側に寄っており、フィルタ64は位置Pに位置して
いる。
【0023】図4に示すように、通電型形状記憶合金部
材90に対して制御部200から電流iを通電すること
で、通電型形状記憶合金部材90は、非通電型形状記憶
合金部材100の力量とバイアスばね80のバイアス力
の合計の力量に勝り、被駆動体60は、F方向に移動し
て、フィルタ64は光軸OPに位置決めされる。なお、
このような図1と図2に示すような携帯機器(電子機
器)としてのビデオカメラレコーダの動作補償温度は、
たとえば0℃〜90℃としている。
【0024】図4において通電型形状記憶合金部材90
に対して電流iの通電を停止すると、再び図3に示すよ
うにバイアスばね80のバイアス力が勝り、被駆動体6
0は光軸OPから元の位置Pに戻されることになる。
【0025】図8は、本発明の駆動装置の別の実施の形
態を示している。図8の駆動装置150は、通電型形状
記憶合金部材190と、非通電型形状記憶合金部材30
0およびバイアスばね180を有している。通電型形状
記憶合金部材190は、被駆動体60のプレート62の
一端部62Aと第1固定部70を連結している。非通電
型形状記憶合金部材300も、プレート62の一端部6
2Aと第1固定部70を連結している。これに対して、
バイアスばね180がプレート62の他端部62Bと第
2固定部72を連結している。
【0026】通電型形状記憶合金部材190と非通電型
形状記憶合金部材300およびバイアスばね180は、
共に圧縮コイルばねである。通電型形状記憶合金部材1
90は、制御部200から通電端子193と194を介
して通電することにより、E方向の引っ張り力を発揮す
る。すなわち通電型形状記憶合金部材190に対して制
御部200から電流iを通電することにより、通電型形
状記憶合金部材190は、非通電型形状記憶合金部材3
00の力量とバイアスばね180の合計の力量に抗し
て、被駆動体60をF方向に移動し、フィルタ64は位
置Pから光軸OPに移動することになる。
【0027】次に、図9〜図11を参照して、本発明の
駆動装置のさらに別の実施の形態について説明する。図
9〜図11は、駆動装置350を示しており、第1固定
部70に凹部70Aが形成されている。同様にして第2
固定部72にも凹部72Aが形成されている。被駆動体
60はプレート62とフィルタ64を有している。プレ
ート62の一端部62Aと第1固定部70の凹部70A
は通電型形状記憶合金部材90で連結されている。第2
固定部72の凹部72Aとプレート62の他端部62B
は、非通電型形状記憶合金部材100とバイアスばね8
0により連結されている。プレート62には、一つの凹
部400が形成されている。第1固定部70の内面は、
被駆動体60を停止する停止壁部70Bであり、第2固
定部72の内面は、被駆動体60を停止させる停止壁部
72Bになっている。
【0028】ストッパ430は、バイアスばねでありた
とえば金属の板ばねを使用することができる。ストッパ
430のロック部431が、プレート62の凹部400
にはまり込むようになっている。ストッパ430は、ス
トッパ用の通電型形状記憶合金部材480と、ストッパ
用の非通電型形状記憶合金部材490により釣り合うよ
うにして保持されている。
【0029】図9では通電型形状記憶合金部材480に
は制御部200から電流iが通電されていないが、図1
0に示すように通電型形状記憶合金部材480の端子4
98,499に対して制御部200から電流i1を通電
することにより、通電型形状記憶合金部材480が引張
り力を発揮して、ロック部431がプレート62の凹部
400から外れる。これにより被駆動体60はロック部
431によるロックを解除できる。
【0030】次に、図11に示すように通電型形状記憶
合金部材90に対して制御部200から通電端子93,
94を介して通電することにより、被駆動体60は図9
に示す位置Pから図11に示す光軸OPまでF方向に移
動することになる。この移動形式は、図3と図4に示す
駆動装置と同様である。
【0031】次に、図12〜図15を参照して、本発明
の駆動装置のさらに別の実施の形態について説明する。
図12の駆動装置550が、図9の駆動装置350と異
なるのは、プレート62に対して複数の位置決め用の凹
部410,420が形成されていることである。これら
の凹部410,420の形成方向は、F方向に沿ってい
る。ストッパ430はストッパ用の非通電型形状記憶合
金部材490とストッパ用の通電型形状記憶合金部材4
80により保持されている。図12では、ロック部43
1が凹部420にはまり込んでいる。この場合のロック
状態では、通電型形状記憶合金部材90には通電する必
要がない。
【0032】図13に示すようにストッパ用の通電型形
状記憶合金部材480の端子498,499に制御部2
00から電流i3が制御部200から通電されると、通
電型形状記憶合金部材480は引張り力を発揮してロッ
ク部431は凹部420から外れる。そして通電型形状
記憶合金部材90に対して図14に示すように制御部2
00から電流i4を通電することにより、被駆動体60
はF方向に移動する。
【0033】図15に示すように、被駆動体60が第1
固定部70の停止壁部70Bに当たった状態で、ストッ
パ用の通電型形状記憶合金部材480に対して電流i3
の通電を止めると、ロック部431は被駆動体60のも
う一つの凹部410に対してはまり込むことになる。こ
れにより、被駆動体60は第1固定部70側に確実に固
定でき、フィルタ64は光軸OPに位置決めされる。こ
の場合のロック状態では、通電型形状記憶合金部材90
には通電する必要がない。逆に図12に示すようにフィ
ルタ64を位置Pに位置決めする場合には、図15、図
14および図13そして図12の順番に、ストッパ用の
通電型形状記憶合金部材480に通電すればよい。
【0034】上述の駆動装置では、ストッパ430は、
ストッパ用の通電型形状記憶合金部材480に加えて非
通電型形状記憶合金部材490により支持されており、
これらの合金部材480,490が力量のバランスを取
っていることから、外的な温度上昇などによる影響を受
けないようにしている。
【0035】ところで、本発明の通電型形状記憶合金部
材、非通電型形状記憶合金部材およびストッパ用の通電
型形状記憶合金部材およびストッパ用の非通電型形状記
憶合金部材490は、引っ張りコイルではなく圧縮コイ
ルや捻じりコイルあるいは板ばね等各種のばね形状のも
のを採用することができ、コイルではなく単純なワイヤ
状のものであっても勿論構わない。
【0036】以上説明したように本発明の駆動装置の実
施の形態では、形状記憶合金部材を用いて被駆動体を移
動させるので、低消費電力化を図り、小型化および薄型
化を図ることができる。また通電型形状記憶合金部材に
対応して非通電型形状記憶合金部材を配置することによ
り、駆動装置を備える携帯機器のような電子機器が、真
夏の自動車の車内に置かれたような場合に、外乱である
高温下にさらされても、通電型形状記憶合金部材と非通
電型形状記憶合金部材がその温度の影響を排除して、被
駆動体の位置がずれないようにすることができる。この
ような簡単な構造であるので、駆動装置の低コスト化を
図ることができる。また図12のように、被駆動体のプ
レートに対して複数の凹部を設けることにより、ストッ
パ430を用いて、複数段階で位置決めを正確に行うこ
とができる。
【0037】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではない。本発明の駆動装置は、図1と図2に
示すような携帯型のビデオカメラレコーダに搭載してい
るが、これに限らず他の携帯機器のような電子機器に搭
載することも勿論可能である。被駆動体に搭載する対象
物としては、フィルタに限らず他の種類のものであって
も勿論よい。被駆動体に設ける凹部の数は3つ以上であ
ってもよい。被駆動体の凹部は、凸部形状であってもよ
く、その場合にはロック部は凹形状になる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
外的温度による影響をキャンセルすることにより被駆動
体を正しい位置に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被駆動体の好ましい実施の形態を備え
る電子機器の一例を示す斜視図。
【図2】図1の電子機器の後側から見た斜視図。
【図3】本発明の駆動装置の好ましい実施の形態を示し
ており、通電型形状記憶合金部材に対して通電されてい
ない状態を示す図。
【図4】図3の通電型形状記憶合金部材に対して通電さ
れた状態を示す図。
【図5】3元合金や2元合金の形状記憶合金部材の温度
に対する力量の例を示す図。
【図6】2元合金における変位と力量の関係を示す図。
【図7】3元合金における変位と力量の関係を示す図。
【図8】本発明の駆動装置の別の実施の形態を示す図。
【図9】本発明の駆動装置のさらに別の実施の形態を示
しており、被駆動体がストッパにより第2固定部側に位
置決めされた様子を示す図。
【図10】図9の被駆動体からストッパが離れた様子を
示す図。
【図11】図10の状態から被駆動体が第1固定部側に
移動した状態を示す図。
【図12】本発明の駆動装置のさらに別の実施の形態を
示しており、ストッパが被駆動体の1つ目の凹部にはめ
込まれて、被駆動体が第2固定部側に位置決めされた様
子を示す図。
【図13】図12の被駆動体からストッパが外れた状態
を示す図。
【図14】図13の被駆動体が第1固定部側に移動した
様子を示す図。
【図15】図14の被駆動体のもう1つの凹部に対して
ストッパがかみ合った状態を示す図。
【図16】従来の駆動装置の例を示す図。
【符号の説明】
10・・・ビデオカメラレコーダ(電子機器)、50・
・・駆動装置、60・・・被駆動体、70・・・第1固
定部、72・・・第2固定部、80・・・バイアスば
ね、90・・・通電型形状記憶合金部材、100・・・
非通電型形状記憶合金部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/225

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被駆動体を第1固定部と第2固定部の間
    で駆動するための駆動装置であり、 前記被駆動体と前記第2固定部を連結して、前記第2固
    定部に対してバイアス力を与えるバイアスばねと、 前記被駆動体と前記第1固定部を連結して、通電するこ
    とで前記バイアスばねのバイアス力に抗して前記被駆動
    体を前記第1固定部に対して移動するための通電型形状
    記憶合金部材と、 前記被駆動体と前記第2固定部を連結して、常時通電し
    ない非通電型形状記憶合金部材と、を備えることを特徴
    とする駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記第1固定部と前記第2固定部は、対
    向して配置されている請求項1に記載の駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記通電型形状記憶合金部材は、通電す
    ることで引っ張り力を発揮するか押しつけ力を発揮する
    請求項1に記載の駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記被駆動体を所定の位置に固定するス
    トッパを有し、 前記ストッパは、ストッパ用の通電型形状記憶合金部材
    とストッパ用の非通電型形状記憶合金部材により保持さ
    れており、 前記ストッパ用の通電型形状記憶合金部材が通電される
    と、前記ストッパが前記被駆動体にかみ合って前記被駆
    動体を所定の位置に固定する請求項1に記載の駆動装
    置。
  5. 【請求項5】 前記被駆動体には凹部が形成されてお
    り、前記凹部には前記ストッパの凸部がはめ込まれる請
    求項4に記載の駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記被駆動体には複数の凹部が形成され
    ており、前記ストッパの凸部が前記凹部のいずれかには
    め込まれることで、前記被駆動体が多段階の位置で位置
    決めして固定される請求項5に記載の駆動装置。
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