JP3482021B2 - 紙葉類識別装置の光学検出部 - Google Patents

紙葉類識別装置の光学検出部

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JP3482021B2
JP3482021B2 JP32218894A JP32218894A JP3482021B2 JP 3482021 B2 JP3482021 B2 JP 3482021B2 JP 32218894 A JP32218894 A JP 32218894A JP 32218894 A JP32218894 A JP 32218894A JP 3482021 B2 JP3482021 B2 JP 3482021B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば紙幣,証券,債
券等の紙葉類を識別するための紙葉類識別装置の光学検
出部に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙葉類識別装置の一例である紙幣
識別装置では、これが搭載される自動販売機等が屋外に
設置されるため、悪戯に対する対策が必要となってい
る。この紙幣識別装置における光学検出部は、発光部と
受光部とを含んでいるが、これらの構成としては、例え
ば図12に示すように、発光部として発光素子LS を装
備した基板と受光部として受光素子LR を装備した基板
とを紙幣1を挟んで対向するように配置した透過光量検
出型のものや、或いは図13に示すように受発光部とし
て発光素子LS ,受光素子LR を並設させて装備した基
板を紙幣1の一面側に配置した反射光量検出型のものが
一般的に用られている。因みに、透過光量検出型の光学
検出部には、図14に示すように発光部として複数の発
光素子LS を装備した大型の基板と、受光部として複数
の受光素子LR を装備した大型の基板とをそれぞれ紙幣
1を挟んで対向するように設けたタイプのものもある。
【0003】図15は、従来の紙幣識別装置の基本構成
を側面図により示したものである。この紙幣識別装置1
0では、紙幣挿入口より挿入された紙幣1がローラ等を
有する搬送機構により搬送されて搬送通路3を通り、搬
送通路3の途中に設けられた光学検出部(ここでは図1
2に示した透過光量検出型のものを用いて搬送通路3の
上面と下面とにそれぞれ発光部,受光部を配置してい
る)による光学的な検出を受けた後、その結果により正
規のものであると判定された場合、紙幣1は装置本体の
中央部分で挟まれて紙幣収納部2に収納されるようにな
っている。尚、光学検出部による検出結果で紙幣1が正
規のものでないと判定された場合、その紙幣1は搬送機
構により逆方向に搬送されて紙幣挿入口へと返却され
る。
【0004】ところで、近年では道路からのはみ出しが
問題視されるため、自動販売機には薄型化の要求が強
く、これに搭載される紙幣識別装置においても小型化の
具現が必要であると共に、屋外に設置されるために上述
した悪戯への対策の他、雨水の進入等の耐久性の対策も
要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した紙葉類識別装
置の光学検出部の場合、紙葉類識別の検出精度を向上さ
せるためには、紙葉類からより多くの光学的データをサ
ンプリングすることが望まれるが、例えば自動販売機に
搭載される紙幣識別装置のように小型化が要求され、し
かも駆動系や引き抜き防止機構等の設置スペースが必要
であると、光学検出部のための設置スペースが規制され
てしまう。又、自動販売機用の紙幣識別装置の場合、雨
水の進入等の対策するためには電子回路を含む光学検出
部を紙幣挿入口付近から遠避けて配置させることが望ま
れるため、こうした点で設置場所にも制約がある。従っ
て、自動販売機用の紙幣識別装置の場合、小規模な構成
で紙幣等から効率良く光学的データをサンプリングでき
ることが要求されるが、光学検出部を限られたスペース
に設置することは、紙幣を切断等により変造した変造紙
幣や紙幣引き抜きによる悪戯を対策する上で重要な意味
を持つ。
【0006】ところが、図14に示したような構成の光
学検出部では、紙幣を挟んで搬送通路の両側に大型の基
板を配置しなければならず、占有スペースが大きくなっ
て自動販売機用の紙幣識別装置には適用し難く、又図1
2や図13に示した構成の光学検出部では紙葉類から十
分な光学的データをサンプリングできず、返却等の誤動
作を起こし易いため、検出精度に問題がある。
【0007】本発明は、かかる問題点を解決すべくなさ
れたもので、その技術的課題は、限られた狭い設置スペ
ースに設置でき、紙葉類から効率良く光学的データをサ
ンプリングし得る紙葉類識別装置の光学検出部を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、紙葉類
に照射する照射光を発光する発光素子,及び該照射光を
受光する受光素子を含む紙葉類識別装置の光学検出部に
おいて、発光素子及び受光素子は、紙葉類が搬送される
搬送通路近傍の異なる位置に並設されて複数の反射検出
部を成し、更に、複数の反射検出部の所定のもの同士を
光学的に結合すると共に、該複数の反射検出部のうちの
特定のものの発光素子による照射光を他のものの受光素
子へ導く導光部材と、複数の反射検出部の発光素子のう
ちから特定のものを選択して発光を制御する発光制御手
段とを含み、複数の反射検出部及び導光部材は、協働し
て搬送中の紙葉類から照射光に関する反射光及び透過光
を検出可能に構成され、搬送通路は、互いに平行して延
びた通路部間に紙葉類駆動部を挟んで成り、複数の反射
検出部は、通路部の外側の異なる位置に配置され、導光
部材は、紙葉類駆動部内に配置された紙葉類識別装置の
光学検出部が得られる。
【0009】又、本発明によれば、上記紙葉類識別装置
の光学検出部において、複数の反射検出部は、通路部の
外側の互いに対向する異なる位置に並設された紙葉類識
別装置の光学検出部、或いは複数の反射検出部は、通路
部のうちの一部の外側における異なる位置に並設されて
おり、導光部材は、複数個が組み合わされて紙幣駆動部
内及び通路部の他部の外側に延びて配置された紙葉類識
別装置の光学検出部が得られる。
【0010】これらの何れか一つの紙葉類識別装置の光
学検出部において、複数の反射検出部の発光素子をそれ
ぞれ発光波長特性が異なるものとしたり、或いは複数の
反射検出部の受光素子をそれぞれ分光感度特性が異なる
ものとすること(或いはこれらの双方を適用させる)こ
とは好ましい。
【0011】
【作用】本発明の紙幣識別装置の光学検出部では、小規
模な構成で紙幣から効率良く光学的データをサンプリン
グするために、紙幣が搬送される搬送通路近傍の異なる
位置にそれぞれ発光素子及び受光素子が並設されて成
射検出部を配置し、更に各反射検出部同士を導光部材
で光学的に結合して反射検出部のうちの特定のものの発
光素子による照射光を他のものの受光素子へ導くように
して搬送中の紙幣から照射光に関する反射光及び透過光
を検出可能とした上、各反射検出部を互いに平行して延
びた通路部間に紙葉類駆動部を挟んで成る搬送通路にお
ける通路部の外側の異なる位置に配置し、導光部材を紙
葉類駆動部内に配置している。この光学検出部では各反
射検出部と導光部材とが協働して紙幣から照射光に関す
る反射光及び透過光を検出可能にする。導光部材は、狭
い設置スペースや漏電の可能性が高い箇所に配置できる
ので、設置スペースの効率が向上され、省線化にも寄与
する。又、この光学検出部では、発光波長特性や分光感
度特性が異なる素子を用いると紙幣の表裏面から得られ
る反射光並びに透過光の光学的データが異なる状態でサ
ンプリングでき、効率良く高精度な検出を行うことがで
きる
【0012】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明の紙葉類識別装
置の光学検出部について、図面を参照して詳細に説明す
る。
【0013】図1は、本発明の基になる紙幣識別装置の
光学検出部の要部構成を部分断面により示したものであ
る。この光学検出部では、紙幣1が搬送される搬送通路
3を挟んで互いに対向する位置(搬送通路3の上面及び
下面の双方)に発光素子L及び受光素子Lを各々基
板に並設して成る2つの反射検出部40,50を配置
し、各反射検出部40,50で搬送中の紙幣1から各発
光素子Lによる照射光に関する反射光量及び透過光量
のデータを検出できるようにしている。又、この光学検
出部には、各反射検出部40,50の発光素子Lのう
ちから特定のものを選択して発光を制御する発光制御手
段(図示せず)が含まれている。更に、この光学検出部
の場合、各発光素子Lや各受光素子Lに発光波長特
性や分光感度特性が同じものを用いて搬送通路3内に搬
送された紙幣1から4つの光学的データをサンプリング
できるようになっている。
【0014】因みに、各反射検出部40,50は、図2
に示すように発光素子LS 及び受光素子LR を並設した
構成に代えてそれぞれ発光素子LS 及び受光素子LR
一体化した反射センサ4,5を用いても同等に構成する
ことができる。
【0015】図3(a)〜(f)は、図1で説明した光
学検出部による検出動作をタイミングチャートによって
示したもの(但し、ここでは実際の紙幣検出時でなく、
各光学素子における非紙幣検出時のタイミングを示して
いる)である。
【0016】ここでは、発光制御手段が反射検出部40
の第1の発光素子LS の発光を選択制御した場合、第1
の発光素子LS から照射光が図3(a)に示すような周
期で照射されると、これに呼応して図3(c)に示すよ
うに反射検出部40の第1の受光素子LR で紙幣1から
の反射光が受光検出されると共に、図3(f)に示すよ
うに反射検出部50の第2の受光素子LR で紙幣1から
の透過光が受光検出される。次に、発光制御手段が反射
検出部50の第2の発光素子LS の発光を選択制御した
場合、第2の発光素子LS から照射光が図3(b)に示
すような周期で照射されると、これに呼応して図3
(d)に示すように反射検出部40の第1の受光素子L
R で紙幣1からの透過光が受光検出されると共に、図3
(e)に示すように反射検出部50の第2の受光素子L
R で紙幣1からの反射光が受光検出される。この光学検
出部ではこうした動作が交互に繰り返される。
【0017】このように発光制御手段による切り替えを
繰り返し行うことにより、紙幣1に対して照射した照射
光に関して反射光及び透過光を検出する。尚、ここでは
各発光素子LS ,各受光素子LR が同じ特性の発光波
長,分光感度のものを用いたため、各受光素子LR によ
って受光検出される透過光量に関するデータは検出時間
差や素子間のばらつきによる若干の特性差を有するが、
これら差値は極少であるので、ほぼ同等な検出量とな
る。
【0018】ところで、識別の検出精度を一層向上させ
るためには、各発光素子LS や各受光素子LR として発
光波長特性や分光感度特性が異なるものを用いて同じ透
過光量を2つの受光素子LR で検出せず、紙幣1の印字
部の波長による吸収差も利用して異なる2種類の透過光
量のデータをサンプリングする構成とすれば良い。
【0019】図4は、本発明の基になる他の紙幣識別装
置の光学検出部の基本構成を示したものである。この光
学検出部では、各反射検出部40,50同士を導光部材
としての光ファイバ6で光学的に結合し、各反射検出部
40,50のうちの特定のものの発光素子Lによる照
射光を他のものの受光素子Lへ導くようにして、各反
射検出部40,50及び光ファイバ6の協働により紙幣
1から照射光に関する反射光及び透過光が検出されるよ
うにしている。ここでは、各反射検出部40,50が同
じ基板に取り付けられて搬送通路3近傍の一方側におけ
る異なる位置に配置され、その搬送通路3近傍の一方側
と対向する他方側の位置に光ファイバ6が配置されてい
る。又、ここでも各反射検出部40,50の発光素子L
から特定のものを選択して発光を制御する発光制御手
段が備えられる。この発光制御手段は各反射検出部4
0,50の発光素子Lに接続された発光制御部11
と、各反射検出部40,50の受光素子Lにそれぞれ
接続されたA/D変換部12,13と、これらの各部に
接続されて反射光及び透過光に関するデータを含む各種
のデータを処理するためのCPU14と、このCPU1
4によるデータ処理に必要な情報を記憶したメモリ15
とを合わせた機能によって構成される。
【0020】この光学検出部では各反射検出部40,5
0における各発光素子LS がCPU14の指示により定
期的に発光を選択制御される。そこで、CPU14の指
示により発光制御部11を通して反射検出部40の第1
の発光素子LS を選択制御すると、第1の発光素子LS
より照射された照射光の光エネルギーは搬送中の紙幣1
で一部吸収されて他部は反射し,残りは透過して光ファ
イバ6を通過するが、このとき第1の受光素子LR では
反射光量が第1の紙幣データとして受光検出されると共
に、反射検出部50の第2の受光素子LR では光ファイ
バ6において端部Aから端部Bへと伝達された透過光が
再度紙幣1を透過した透過光量が第2の紙幣データとし
て受光検出される。このように、反射検出部50の第2
の発光素子LR では紙幣1を2箇所透過した透過光量に
関する光学的データがサンプリングされる。
【0021】次に、CPU14が発光制御部11を通し
て反射検出部50の第2の発光素子LS を選択制御する
と、第2の発光素子LS より照射された照射光の光エネ
ルギーは搬送中の紙幣1で一部吸収されて他部は反射
し,残りは透過して光ファイバ6を通過するが、このと
き第2の受光素子LR では反射光量が第3の紙幣データ
として受光検出されると共に、反射検出部40の第1の
受光素子LR では光ファイバ6において端部Bから端部
Aへと伝達された透過光が再度紙幣1を透過した透過光
量が第2の紙幣データとして受光検出される。このよう
に、反射検出部40の第1の発光素子LR では紙幣1を
2箇所透過した透過光量に関する光学的データがサンプ
リングされる。
【0022】尚、ここでは光導波部材として、1本の光
ファイバ6を用いて各反射検出部40,50の間を光学
的に結合したが、これに代えて図5に示すように、反射
検出部40の第1の発光素子L及び反射検出部50の
第2の受光素子Lと、反射検出部50の第2の発光素
子L及び反射検出部40の第1の受光素子Lとを2
本の光ファイバ6a,6bを用いてそれぞれ光学的に結
合した構成としても良い。但し、ここでは各光ファイバ
6a,6bの両端部がそれぞれ発光素子L及び受光素
子Lの光軸の延長線上に配置される。又、ここで光軸
が合わない場合の対策としては、各光ファイバ6a,6
bの入光部に集光レンズ等を設ければ良い。又、導光部
材を用いた構成ついても、各発光素子Lや各受光素
子Lとして発光波長特性や分光感度特性が同じものを
用いた場合を説明したが、ここでも識別の検出精度を一
層向上させるために各発光素子Lや各受光素子L
して発光波長特性や分光感度特性が異なるものを用いて
異なる2種類の透過光量のデータをサンプリングする構
成とすることができる。一例としては、各発光素子L
の発光可能な波長が900〜1000[nm]よりも大
きい範囲の素子を選定し、第1の受光素子Lとしてピ
ーク分光感度が900nmのフォトダイオードを用いる
と共に、第2の受光素子Lとしてピーク分光感度が1
000nmのフォトダイオードを用いて紙幣1の印字部
の波長による吸収係数の差を利用して識別精度を向上さ
せる場合が挙げられる。
【0023】図6は、図4に示した光学検出部における
各反射検出部40,50をそれぞれ離間させて配置させ
た場合の要部構成を斜視図により示したものである。こ
こで、各反射検出部40,50における幅方向における
間隔Wyは搬送時の紙幣1の幅寸法よりも小さく、各反
射検出部40,50における搬送方向Sに一致した間隔
Wxは、搬送時の紙幣1の長手方向寸法よりも小さい例
を示している。
【0024】この光学検出部によれば、搬送時の紙幣1
から透過光量を順次サンプリングした場合、紙幣1上で
は図7に示すような検出領域が形成される。即ち、搬送
される紙幣1が反射検出部40に到達した直後では検出
領域E1における透過光量及び反射光量の変化がサンプ
リングされ、紙幣1が反射検出部50に到達すると検出
領域E2,E3の両方で吸収されて合成された透過光
量,検出領域E2の反射光量,及び検出領域E3の反射
光量が検出される。引き続き、搬送された紙幣1の後端
が反射検出部40を通過した位置から以降の検出は検出
領域E4の透過光量と検出領域E4の反射光量との変化
となる。
【0025】図8は、この光学検出部により検出される
紙幣データのパターンDXを紙幣1の搬送時における時
間経過に伴う移動量Mと検出領域E1〜E4との関係で
示したものである。但し、ここで移動量Mに関して、M
1は紙幣1が反射検出部40に到達したとき,M2は紙
幣1が反射検出部50に到達したとき,M3は紙幣1が
反射検出部40を通過したとき,M4は紙幣1が反射検
出部50を通過したときを示す。この光学検出部におい
ても上述したような第1から第4までの紙幣データD1
〜D4が得られるが、第1の紙幣データD1としては検
出領域E1及び検出領域E2における紙幣1からの反射
光量に関するデータが得られ、第2の紙幣データD2と
しては検出領域E1における透過光量のデータと、検出
領域E2及び検出領域E3における合成透過光量に関す
るデータと、検出領域E4における透過光量のデータと
が連続して得られる。又、第3の紙幣データD3として
は検出領域E3及び検出領域E4における紙幣1の反射
光量のデータが得られ、第4の紙幣データD4としては
検出領域E1における透過光量のデータと、検出領域E
2及び検出領域E3における合成透過光量のデータと、
検出領域E4における透過光量のデータとが連続して得
られる。
【0026】因みに、ここでの第2の紙幣データD2及
び第4の紙幣データD4は、各発光素子Lを波長の異
なるものとして選定すれば、紙幣1から異なる透過光量
のデータが得られる。従来の反射光量検出式の光学検出
部の場合、第1の紙幣データD1及び第3の紙幣データ
D3の2種類しか得られないので、両者を比較すると、
この光学検出部では光学的データのサンプリング数が増
加されているので、検出精度が向上される効果が大き
い。尚、ここでの例の場合、検出領域E2及び検出領域
E3においては合成透過光量が得られるが、各反射検出
部40,50の間隔を搬送時の紙幣1の長手方向寸法と
同等以上にすれば合成されない透過光量のデータが得ら
れる。
【0027】ところで、自動販売機用の紙幣識別装置
は、図15にも示したが、多くは縦長で紙幣1の詰まり
時の反応として搬送通路3を開放できる構造となってい
る。又、雨水等の進入を防ぐため、搬送通路3における
紙幣1用の挿入口の後部は紙幣1を一旦上部に搬送して
方向を変えて下部の紙幣収納部2へと収納できるような
構造になっている。更に、このような紙幣識別装置の場
合、図15に示すように中央付近に紙幣1を搬送するた
めのベルト等を含む紙幣駆動部7が本体に挟み込まれて
いる。即ち、搬送通路3は紙幣駆動部7及び本体の隙間
に設けられ、紙幣駆動部7は搬送通路3の通路部3a,
3b間に挟まれて配置される。
【0028】ここで、光学検出部を設ける場合、従来で
は紙幣駆動部7内と搬送通路3の外側の本体側とに発光
素子L,受光素子Lを配置して狭い紙幣駆動部7内
にも基板に素子を取り付けて成る発光部,受光部の何れ
かを設ける必要があったが、図9に示すように本発明
一実施例に係る紙葉類識別装置の光学検出部では反射検
出部40,50を紙幣通路の外側に配置し、紙幣通路に
挟み込まれた搬送通路3内部に光ファイバ6cを配置し
ている図9の光学部の断面は、図10に示すように搬送
通路3の通路部3a,3bの外側の本体側にそれぞれ一
対の反射検出部40,40´を並設した基板と、これと
は別に一対の反射検出部50,50´を並設した基板と
を設け、両端にベルト8,9が配備された紙幣駆動部7
内に2本の光ファイバ6c,6dを設けることにより、
各反射検出部40,50と各反射検出部40´,50´
とをそれぞれ各光ファイバ6c,6dで光学的に結合し
た構成の光学検出部を配設すれば良い。
【0029】即ち、ここでは各反射検出部40,40´
と各反射検出部50,50´とがそれぞれ搬送通路3の
通路部3a,3bの外側の互いに対向する異なる位置に
並設された構成となっている。
【0030】この光学検出部の場合、各反射検出部4
0,40´側の一方の通路部3aに紙幣1が搬送された
場合と各反射検出部50,50´側の他方の通路部3b
に紙幣1が搬送された場合とでは、透過光量が検出され
る紙幣1の走査位置が変わり、2つの走査位置による異
なる透過光量のデータを検出できる。これにより、従来
よりも光学的データのサンプリング数が増加されて優れ
た検出が可能となる。
【0031】この他にも、例えば図11に示すように搬
送通路3の通路部3a,3bのうちの一方の通路部3a
の外側に各反射検出部40,50を並設した基板を設
け、3本の光ファイバ6c,6d,6eを組み合わせて
紙幣駆動部7内及び他方の通路部3bの外側に延びるよ
うに配置させることにより、各反射検出部40,50を
各光ファイバ6c,6d,6eで光学的に結合した構成
の光学検出部を配設することもできる。
【0032】この光学検出部では3本の光ファイバ6
c,6d,6eを用いることによって図10のものと比
べて基板の数を減らすことができる。
【0033】尚、上述した何れの光学検出部において
も、各反射検出部の発光素子L,受光素子Lとして
発光波長特性や分光感度特性を異なるものを使用するこ
とができる。又、各反射検出部に代えてそれぞれ発光素
子L及び受光素子Lを一体化した反射センサを用
も、全く同等な光学検出部を構成できる。更に、上述
した何れの光学検出部についても、各反射検出部におけ
る発光素子L,受光素子Lの数は1個ずつに限定さ
れず、複数個ずつとしても良い。加えて、上述した何れ
の光学検出部についても、搬送通路の形態によって様々
な変形が可能であり、しかも紙幣識別装置以外の紙葉類
識別装置にも適用可能であるため、本発明の紙葉類識別
装置は実施例で説明した構成のものに限定されない。
【0034】
【発明の効果】以上に述べた通り、本発明の紙葉類識別
装置の光学検出部によれば、紙葉類が搬送される搬送通
近傍の異なる位置にそれぞれ発光素子及び受光素子を
並設して成る複数の反射検出部を配置し、更に各反射検
出部間を導光部材で光学的に結合して各反射検出部のう
ちの特定のものの発光素子による照射光を他のものの受
光素子へ導くようにして搬送中の紙葉類から照射光に関
する反射光量及び透過光量のデータを検出できるように
た上、各反射検出部を互いに平行して延びた通路部間
に紙葉類駆動部を挟んで成る搬送通路における通路部の
外側の異なる位置に配置し、導光部材を紙葉類駆動部内
に配置しているので、従来のように紙葉類駆動部内に発
光部や受光部が有する基板を設ける必要が無くなり、
規模で構成されて限られた狭い設置スペースに設置でき
ると共に、紙葉類から効率良く多数の光学的データをサ
ンプリングできるようになり、この結果として光学検出
部の検出精度が向上されるようになる。
【0035】即ち、この光学検出部の場合、特に自動販
売機の紙幣識別装置用として適用した場合には様々な長
所を奏するもので、具体的には自動販売機の紙幣識別装
置の場合、中央部付近に存在する紙幣駆動部内に基板を
配備する代わりに導光部材を設け、発光素子及び受光素
子から成ると共に、基板を含む反射検出部を全て搬送通
路外側の紙幣識別装置本体側に配置することができるた
め、簡素に構成されて設置スペースが少なくて済み、省
線化やコストの低減化が図られるようになる。又、光学
検出部において、通路部の一方の外側の異なる位置に各
反射検出部を配置させ、複数個の導光部材を組み合わせ
て紙幣駆動部内及び通路部の他方の外側を延びるように
配置させた構成とすれば、導光部材を雨水が進入され易
い部分に配置させることによって、電子部品から離すこ
とができるため、動作上のトラブルが回避されて信頼性
が向上するようになる。更に、各反射検出部の発光素子
や受光素子における発光波長特性や分光感度特性を異な
るものとすれば、多種類の異なる光学的データが検出で
きるようになって識別の検出精度が一層向上するように
なる。
【0036】
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基になる紙幣識別装置の光学検出部の
要部構成を示した部分断面図である。
【図2】図1に示す光学検出部に備えられる発光素子及
び受光素子に代えて反射センサを用いて構成した光学検
出部の要部構成を示した部分断面図である。
【図3】図1に示す光学検出部による検出動作をタイミ
ングチャートにより示したもので、(a)は第1の発光
素子の照射光に関するもの、(b)は第2の発光素子の
照射光に関するもの、(c)は第1の受光素子の紙幣か
らの反射光に関するもの、(d)は第1の受光素子の紙
幣からの透過光に関するもの、(e)は第2の受光素子
の紙幣からの反射光に関するもの、(f)は第2の受光
素子の紙幣からの透過光に関するものである。
【図4】本発明の基になる他の紙幣識別装置の光学検出
部の基本構成を示したものである。
【図5】図4に示す光学検出部を2本の導光部材を用い
て変形した場合の要部構成を示した部分断面図である。
【図6】図4に示した光学検出部における各反射検出部
をそれぞれ搬送時の紙幣に関する搬送面に含まれる所定
位置に離間させて配置させた場合の構成を示した斜視図
である。
【図7】図6に示した光学検出部により検出される搬送
時の紙幣に関する透過光量の検出領域を示したものであ
る。
【図8】図6に示した光学検出部により検出される紙幣
データのパターンを紙幣の時間経過に伴う移動量と図7
に示した検出領域との関係で示したものである。
【図9】搬送通路の通路部間に挟まれて紙幣駆動部が設
けられた構造の自動販売機用の紙幣識別装置に図4に示
した構造の光学検出部を変形して設けた場合の本発明の
一実施例に係る紙幣識別装置の光学検出部の基本構成を
示した側面図である。
【図10】図9に示した光学検出部の要部構成を示した
部分断面図である。
【図11】図10に示した光学検出部の要部構成を別に
変形した場合の構成を示した部分断面図である。
【図12】従来の紙幣識別装置に備えられる透過光量検
出式の光学検出部の要部構成を示した部分断面図であ
る。
【図13】従来の紙幣識別装置に備えられる反射光量検
出式の光学検出部の要部構成を示した側面断面図であ
る。
【図14】従来の紙幣識別装置に備えられる他の透過光
量検出式の光学検出部の要部構成を示した部分断面図で
ある。
【図15】搬送通路の通路部間に挟まれて紙幣駆動部が
設けられた構造の自動販売機用の紙幣識別装置に図12
に示した光学検出部を設けた場合の構成を示した側面図
である。
【符号の説明】
1 紙幣 2 紙幣収納部 3 搬送通路 3a,3b 通路部 4,5 反射センサ 6,6a,6b,6c,6d,6e 光ファイバ 7 紙幣駆動部 8,9 ベルト 10 紙幣識別装置 11 発光制御部 12,13 A/D変換部 14 CPU 15 メモリ 40,50,40´,50´ 反射検出部 L 発光素子 L 受光素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 7/12 G06T 1/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉類に照射する照射光を発光する発光
    素子,及び該照射光を受光する受光素子を含む紙葉類識
    別装置の光学検出部において、前記発光素子及び前記受
    光素子は、前記紙葉類が搬送される搬送通路近傍の異な
    る位置に並設されて複数の反射検出部を成し、更に、前
    記複数の反射検出部の所定のもの同士を光学的に結合す
    ると共に、該複数の反射検出部のうちの特定のものの発
    光素子による照射光を他のものの受光素子へ導く導光部
    材と、前記複数の反射検出部の発光素子のうちから特定
    のものを選択して発光を制御する発光制御手段とを含
    み、前記複数の反射検出部及び前記導光部材は、協働し
    て搬送中の前記紙葉類から前記照射光に関する反射光及
    び透過光を検出可能に構成され、前記搬送通路は、互い
    に平行して延びた通路部間に紙葉類駆動部を挟んで成
    り、前記複数の反射検出部は、前記通路部の外側の異な
    る位置に配置され、前記導光部材は、前記紙葉類駆動部
    内に配置されたことを特徴とする紙葉類識別装置の光学
    検出部。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の紙葉類識別装置の光学検
    出部において、前記複数の反射検出部は、前記通路部の
    外側の互いに対向する異なる位置に並設されたことを特
    徴とする紙葉類識別装置の光学検出部。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の紙葉類識別装置の光学検
    出部において、前記複数の反射検出部は、前記通路部の
    うちの一部の外側における異なる位置に並設されてお
    り、前記導光部材は、複数個が組み合わされて前記紙幣
    駆動部内及び前記通路部の他部の外側に延びて配置され
    たことを特徴とする紙葉類識別装置の光学検出部。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか一つに記載の紙葉
    類識別装置の光学検出部において、前記複数の反射検出
    部の発光素子は、それぞれ発光波長特性が異なることを
    特徴とする紙葉類識別装置の光学検出部。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れか一つに記載の紙葉
    類識別装置の光学検出部において、前記複数の反射検出
    部の受光素子は、それぞれ分光感度特性が異なることを
    特徴とする紙葉類識別装置の光学検出部。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3の何れか一つに記載の紙葉
    類識別装置の光学検出部において、前記複数の反射検出
    部の発光素子は、それぞれ発光波長特性が異 なり、前記
    複数の反射検出部の受光素子は、それぞれ分光感度特性
    が異なることを特徴とする紙葉類識別装置の光学検出
    部。
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