JP3479215B2 - マーク検出による自走ロボット制御方法および装置 - Google Patents

マーク検出による自走ロボット制御方法および装置

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JP3479215B2
JP3479215B2 JP09827098A JP9827098A JP3479215B2 JP 3479215 B2 JP3479215 B2 JP 3479215B2 JP 09827098 A JP09827098 A JP 09827098A JP 9827098 A JP9827098 A JP 9827098A JP 3479215 B2 JP3479215 B2 JP 3479215B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マーク検出による
自走ロボット制御方法および装置に関し、特に、与えら
れた領域内に予め配設されたマークを自走ロボットのマ
ークセンサで検出した信号に基づいて渦巻き走行を開始
することにより、前記領域をできるだけ短時間で、なる
べく網羅的に走行できるマーク検出による自走ロボット
制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】掃除ロボット、芝刈りロボット、左官ロ
ボット、および農業用散布ロボット等、与えられた領域
を自動走行して予め定められた作業をする自走ロボット
が知られている。例えば、特開平5−46246号公報
に記載された掃除ロボットは、掃除に着手する前に部屋
内を周回し、部屋の大きさ、形状および障害物を検出し
て走行領域つまり掃除領域のマッピングを行う。その
後、このマッピング動作によって得られた座標情報に基
づき、ジグザグ走行や周回走行の半径を一周毎に小さく
していく螺旋走行を行って部屋全体を掃除する。このロ
ボットは、接触センサおよび超音波センサで壁面を検知
して進路を判定するとともに、距離計によって周回の終
了を検出する。同様に、床面全体を網羅的に走行するロ
ボットは、特開平5−257533号公報にも開示され
ている。
【0003】上述のようにな従来のロボットでは、多数
のセンサで検出された情報に基づいて走行領域の状況を
十分把握し、走行領域を精度良くかつ効率的に網羅して
走行するように、モータなどの各種駆動系アクチュエー
タが制御される。このため制御システムが極めて複雑化
し、かつ高価なものになるとともに、処理速度も遅くな
る。さらにマッピング、ティーチングおよび各種処理の
ための閾値の設定などの初期設定に長時間や熟練を要し
たり、また障害物回避動作が遅れるなどの問題があっ
た。
【0004】本発明者らは、掃除ロボットや草刈りロボ
ットなどでは、対象の全領域を漏れなく、かつ高精度で
走行する必要はなく、多少の未作業領域が残ったり、走
行軌跡が重なったりしても大きな支障は生じない場合も
ある点に着目し、より簡単な構成で、与えられた領域を
ほぼ網羅的に走行できるロボット走行制御方法および装
置を、さきに提案した(特願平9−29768号)。
【0005】前記提案の自走ロボットは、作業領域の境
界や障害物を検出する各種センサ、車輪回転数センサな
どを備え、前記領域内の任意の地点を中心にして、その
旋回半径を徐々に大きくするような渦巻き走行モード
(図6のa、c)と、境界または障害物までの距離が予
定値以内になったときは渦巻き走行を中止し、前記領域
の境界から遠ざかるように予定角度で旋回して直進し、
それ以後さらに、前記領域の境界を検出する毎に旋回お
よび直進を予定回数だけ繰り返す(ファインチューニン
グ)ランダム走行モード(図6のb)とを有する。この
場合、領域内を網羅的に、より速く走行できるようにす
る効率(以下、「作業効率」という)の向上を図るため
に最適な旋回角度αは135°であることが、シミュレ
ーションの結果分かった。ここでは、このように旋回角
度αを135°にした走行パターンをファインチューニ
ングランダム走行と呼ぶ。
【0006】動作時には、図6(a)〜(c)のよう
に、渦巻き走行を行なった後ランダム走行モードに移行
し、その最後の旋回から予定距離直進した位置で再び前
記渦巻き走行を開始する。前記旋回の予定回数および最
後の直進距離は、所望の網羅率に達する時間が極小にな
るように、シミュレーションモデルによって予め決定さ
れる。
【0007】図18は、上記のロボットによる作業時間
と作業の進み度合をシュミレーションした結果を示すグ
ラフであり、縦軸は与えられた領域においてロボットが
走行して網羅した領域の面積の割合、横軸は走行開始か
らの経過時間を示す。ロボットの平面積は直径20cm
の円で代表させ、その走行速度は13cm/秒に設定し
た。走行領域は図(a)の場合が4.2m×4.2mの
正方形であり、図(b)の場合は4.2m×8.4mの
矩形である。
【0008】なお、同図にいう座標系走行とは、作業領
域を網羅して走行するように予め設定されたコースに沿
って走行する方式であり、該走行方式によれば時間の経
過に直線的に比例して網羅した領域の割合は増大する。
これと比較して、渦巻き走行を含む他の走行方式では、
作業済み面積の伸びが鈍化するため、領域の完全な網羅
を目指すことは困難である。
【0009】そこで、一例として領域の80%を網羅し
て走行するのに要した時間で能率の比較をすると、図1
8(a)の場合、座標系走行を除く3つの走行方式の中
では、図6(a)〜(c)に示したように、ファインチ
ューニングランダム走行を組合せた渦巻き走行/ランダ
ム走行が最も短時間(約1800秒)で領域の80%を
網羅していることが分かる。また面積を2倍に拡張した
図18(b)の場合も、ほぼ同様の傾向が得られた。ま
たこの場合、単位時間(1秒)に全走行領域の何%を平
均的に網羅するかを示す作業効率を最大にするための旋
回の回数は5回、また旋回後の直進時間は15〜30秒
であり、また前記時間および旋回回数は互いに他方に影
響を与えないことが、前記のシュミレーションの結果分
かった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記提案のロボットで
も、ある程度(全面積の約80%程度)の網羅または塗
りつぶしまでは比較的効率よく作業ができるが、網羅の
割合をそれ以上に高めようとすると非常に長時間を要す
るようになるという問題がある。
【0011】本発明は比較的短時間で、網羅の割合を9
0%程度にまで高めることが比較的容易なマーク検出に
よる自走ロボット制御方法および装置を提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】走行予定領域の境界を検
出するセンサを具備し、前記領域内の任意の位置から旋
回走行を開始して、前記センサによって前記境界および
障害物を検出しながら、その旋回半径を徐々に大きくす
る渦巻き走行、および所望に応じてはランダム走行を組
合せて行ない、これらの走行中に前記予定領域に予め設
けられたランドマークを、ロボットのマークセンサが検
出したときは、渦巻き走行を開始する(渦巻き走行を行
っているときは、その先頭へ復帰する)ことにより、可
及的網羅的に前記走行予定領域を塗り潰すようにする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を
詳細に説明する。図2は本発明の一実施形態に係る自走
ロボットの概略平面図、図3は概略側面図である。これ
らの図において、ロボット1は、本体ケース2の左右両
側にそれぞれ配置され、別個のモータ(図示せず)によ
って駆動される(無限軌道付きまたは単純な)車輪3,
4によって前進、後退、停止および旋回の各動作を行え
るように構成されている。前記車輪3、4にはそれぞれ
の回転数検出用のセンサ(図示せず)が設けられる。本
体ケース2は可撓性材でほぼ半截卵殻形状に構成され、
その内周とその内部の主枠との間には、前後左右での障
害物との接触を検出する接触センサ25F、25B、2
5L、25Rが取り付けられている。これらの接触セン
サを総括的に呼称する場合は、単に「センサ25」とい
う。
【0014】さらに、ロボット1には、境界や障害物を
非接触で検知するための複数対の赤外線センサからなる
境界センサが左右対称に設けられている。すなわちロボ
ット1の進行方向前方にセンサ26R,26L、斜め前
方に26MR,26ML、また後方に26RR,26R
Lがそれぞれ配置される。前記各符号中の添字Rは走行
方向に対して右側の障害物検出用であり、添字Lは走行
方向に対して左側の障害物検出用であることを意味す
る。なお以下の説明では、すべての境界センサを総括的
に呼称する場合は、単に「センサ26」という。これら
のセンサは赤外線センサが望ましいが、予定の短距離
(例えば、10〜15cm)以内の障害物を検出できる近
接センサであれば、超音波または他の光学的センサ等の
どのような形式のセンサを使用してもよい。前記自走ロ
ボットの本体の構成や接触センサ、接触スイッチの詳細
に関しては、本出願人の別件特許出願(特願平9−36
4774号)に詳述されているので、その明細書の記述
を引用し、ここに統合する。
【0015】図1は本発明による1実施形態の自走ロボ
ットの制御装置のハード構成を示すブロック図である。
【0016】制御装置7はCPU8を具備し、駆動回路
16は赤外線センサなどの近接センサ26の入出力を管
理する。正面、後方、斜め前方などに向けて配置された
複数対の近接センサ26、本体周囲のバンパーなどに配
置された接触センサ25および左右の車輪3、4を駆動
するモータ14、15の回転数センサ(エンコーダ)1
0の検出信号がデジタル入力部9を介してCPU8に入
力される。
【0017】一方、CPU8には、デジタル出力部11
を介して右車輪用電磁ブレーキ12、左車輪用電磁ブレ
ーキ13、右車輪モータ(以下、「右モータ」という)
14、および左車輪モータ(以下、「左モータ」とい
う)15が接続されている。そして、CPU8での処理
に基づく各種指示は該デジタル出力部11を通じてそれ
ぞれ右および左車輪用電磁ブレーキ12、13、右およ
び左モータ14、15等に入力される。デジタル出力部
11を通じて右および左モータ14、15に供給される
のは回転方向指示信号である。また右および左モータ1
4、15には、D/Aコンバータ17を通じてCPU8
から回転速度指示が入力される。
【0018】上記構成により、近接センサ26および接
触センサ25からの近接、接触情報に基づき、CPU8
は右および左モータ14、15等の駆動系の動作を決定
する。当該ロボットは上述のように前進、後退、停止、
および旋回の各動作を行うが、そのための制御機能はモ
ジュールとして個別にCPU8の機能で実現される。各
センサ25、26からの情報の入力処理や動作判断処理
は常時動作しているが、超信地旋回、停止、後退の各制
御モジュールは通常はスリープ状態になっていて、直進
制御のみが起動されている。なお、容易に理解されるよ
うに、超信地旋回以外の旋回は直進制御モジュールの機
能に含まれる。
【0019】CPU8の動作判断部18は、各センサ2
5、26からの情報に基づいて、図17に示す制御動作
を条件反射的に行わせるように構成される。動作判断部
18は各センサ25、26からの信号の状態に応じた行
動計画を生成して実行要求を出力する。この実行要求に
基づいて右および左車輪用電磁ブレーキならびに右およ
び左モータからなる駆動系(アクチュエータ)が制御さ
れる。こうして、ロボット全体の動作、すなわち前進、
後退、停止、および緩旋回、急旋回、信地旋回、超信地
旋回などの動作が決定される。もっとも、本発明の実施
形態においても、前記各センサからの出力に基づいて生
成された行動計画を直ちに実行するのではなく、予め設
定した緊急度に基づいて優先付けをし、緊急度の高い行
動計画を優先的に実行する。この優先度は、先に本発明
者らが提案したロボットと同じであり、前記接触センサ
による障害物検出のときの停止制御を除けば、後退、超
信地旋回、信地旋回の順である。
【0020】本発明の実施形態におけるロボットの走行
パターンの特徴は、前述のランダム走行、ファインチュ
ーニングランダム走行、渦巻き走行パターンに加えて、
走行領域に予め設けたマークを検知したときに新たなマ
ーク応答渦巻き走行パターンを開始する点である。
【0021】本発明によるロボットの各走行パターンを
説明する。まず、ロボット1の基本的な走行パターンで
あるランダム走行について説明する。ランダム走行にお
いては、図5に示すように、境界または壁面Bで囲まれ
た領域Aに置かれたロボット1は直進して壁面Bから予
定距離以内に入ると、一時停止・予定角度旋回(必要に
応じては、その前に予定距離だけ後退してもよい)とい
う折返し動作をした後、再び直進して別の壁面Bに向か
う。このとき、壁面Bの近傍での折返し動作のための旋
回角度α(図5(b)参照)は、折返し動作のつどラン
ダムに選択されて設定されることができる。
【0022】本発明者等は、ランダム走行に渦巻き走行
を組合せて、ランダム走行(なるべくはファインチュー
ニングランダム走行)を予定回数繰り返した時点で渦巻
き走行をするという、図6の渦巻き/ランダム走行パタ
ーンに、さらにマーク応答渦巻き走行(詳細は後述)を
組合せると一層の作業効率の改善ができることを発見し
た。
【0023】ここで渦巻き/ランダム走行についてさら
に詳細に説明する。図6において、ロボット1を領域A
内に置く。この領域Aは壁面Bで囲まれた矩形の部屋を
想定する。最初にロボット1を置く位置は任意である。
図6(a)のように、ロボット1は置かれた位置で渦巻
き走行を開始する。渦巻き走行は、旋回走行において徐
々に旋回半径を予定量ずつ大きくする走行パターンであ
り、後で図10を参照して詳述するように、直進、超信
地旋回、後退等とは別の動作判断に基づいて制御され
る。
【0024】ここでは、走行軌跡に隙間ができないよう
に左右の車輪3,4の速度つまりモータ14,15のそ
れぞれの回転速度を計算し、これらの速度を更新して旋
回半径を徐々に増大する。渦が拡大し、センサ26の出
力に基づいて、ロボット1が壁面Bに対して予定距離以
内に近付いたことが認識されると、渦巻き走行を停止
し、次の渦巻き走行開始位置まで移動するためのランダ
ム走行(好ましくは、ファインチューニング走行)を開
始する(図6b)。図6(b)および(c)中の影付部
分はロボット1の走行軌跡、すなわち走行によって塗り
潰された領域である。
【0025】渦巻き走行を止めて次の渦巻き走行の開始
位置まで移動する契機は次のとおりである。ロボット1
が壁面Bに接近して、センサ26によって壁Bがロボッ
トから予定距離以内にあることが検知されたときは、図
5で説明した折返し動作をする。例えば、ロボット1が
壁面Bを検出したときは、その位置で停止し、必要に応
じては予定距離後退した後、135°(または、その他
の任意角度)の超信地旋回をして折り返し、該壁面Bか
ら遠ざかるように直進する。この場合、もちろん信地旋
回や角度の小さい急旋回をして壁面Bを回避してもよ
い。
【0026】こうして、壁面Bで折返して直進し、他の
壁面Bに接近すると、再び該壁面Bから遠ざかるよう
に、後退と超信地旋回または単なる旋回により進行方向
を変えて直進する。こうして予め定められた回数Nだけ
壁面Bで折返し動作をしたならば、最後に折返し動作を
した壁面から遠ざかるように予定時間T(予定距離Dに
相当)だけ直進して停止し、その位置で最初と同様の渦
巻き走行を再開する(図6のc)。それ以後は、これら
の動作を繰り返す。以下の説明では、最後に折返し動作
をした壁面から遠ざかるように直進する距離Dは時間T
で代表して説明するが、距離Dおよび時間Tのいずれを
使用して制御するかは、設計者または使用者が任意に選
択できる。
【0027】前記回数Nと時間T(または、距離D)と
はいずれも適当な値に設定しておく必要がある。回数N
が少ないと、前回の渦巻き走行範囲に近すぎるため、同
一範囲を走行する確率が大きくなって作業効率がよくな
いし、逆に、回数Nが多い場合は直進時間(距離)が長
くなりすぎて効率がよくない。また、前記時間Tが短か
すぎても長すぎても、壁面の比較的近くで渦巻き走行を
開始し、すぐに壁面に近づいて渦巻き走行が中断されて
しまうので、効率がよくない。
【0028】最も効率のよい時間Tや折返し回数Nはシ
ミュレーションによって決定することができ、その結果
の1例は、本出願人の先の出願である特願平9−297
68号の明細書に開示されている。
【0029】制御装置7の動作をフローチャートを参照
して説明する。まず、接触センサ25、近接(境界)セ
ンサ26の入力処理を説明する。図7において、ステッ
プS100ではセンサ26が境界(壁)や障害物(以
下、壁という)を感知したかどうかが判定される。前述
のように、これらのセンサは境界や障害物までの距離が
10〜20cmになると感知出力を発生し、この出力は近
接信号としてステップS110で制御装置に取り込まれ
る。前記センサの近接信号にしたがって、ランダム走行
時の折返し(および旋回)方向が決定される。具体的に
いえば、左右どちら側のセンサが近接信号を発生したか
に応じて、通常は、信号発生センサとは反対側へ旋回
し、左右両側のセンサが近接信号を発生したときは、時
間的に先に検知したセンサとは反対の方向へ旋回する指
示が発生される。
【0030】図8は接触センサ25の入力処理を示すフ
ローチャートである。ステップS80では接触センサが
検出信号を発生したか否かが判断され、検出信号が発生
されたときは、ステップS90でロボットの停止指示を
発生し、左右のモータ14、15に速度ゼロを出力する
と共に、左右車輪ブレーキ12、13を付勢する。これ
らの近接センサ25L、26や接触センサの入力処理
は、例えば10m秒毎のタイマ割り込みで実行される。
【0031】図9のゼネラルフローを参照して上記各セ
ンサの出力信号に基づくロボットの走行制御動作を説明
する。作業の初めのステップS1では、例えば0に初期
設定された走行モードポインタを更新して1にし、最初
に実行すべき走行モードを読み出す。本発明において
は、前述のように、渦巻きおよびランダムの走行モード
が準備される。これらの走行モードをどの順に実行する
かは、走行予定の領域の大きさ、形状、障害物の有無な
どによって異なるが、本発明者らはシミュレーションに
よって、最初に渦巻き走行を実行する場合に、後述する
ような良好な結果が得られることを確認した。したがっ
て、以下の説明では、ステップS1では渦巻き走行が設
定されるものとする。
【0032】ステップS2では、停止指示がなされたか
どうかが判定され、停止指示がなされておれば、ステッ
プS47で走行を停止する。停止指示がなければ、前記
ポインタに基づいて、ステップS3で現在実行すべき走
行パターンを判断し決定する。前述のように、本実施態
様では現行パターンは渦巻き走行であるので、ステップ
S5へ進んで図10の渦巻き処理を実行する。
【0033】図10を参照して本発明の渦巻き走行処理
を説明する。ステップS20では、CPU8の動作判断
部18から渦巻き処理開始指示を受けるのを待つ。ロボ
ット1の渦巻き走行は図6に関して説明した作業開始の
時、およびランダム走行または際沿い走行に続いて実行
されるが、いずれにしても前述のステップS1で更新さ
れるポインタが指定するメモリ内のデ−タによって指定
される。なお走行中における渦巻き走行への移行は、ラ
ンダム走行の最後の折返し動作から予定時間Tが経過し
たとき(または予定距離前進したとき)、または際沿い
走行の終了から領域内部へ向かう旋回をし、その後ある
程度直進したところで行なわれる。
【0034】渦巻き処理開始指示があったならば、ステ
ップS21で前記時間Tつまり最後の超信地旋回の後、
渦巻き開始までの直進時間として、例えば26秒をタイ
マに設定して該タイマを起動する。渦巻き処理開始指示
は最後の、つまりN回目の超信地旋回処理開始とほぼ同
時に出力されるので(図11のステップS33参照)、
ステップS21の時間Tには、超信地旋回のための後退
時間と超信地旋回時間(図11のステップS35参照)
とが含まれている。ステップS22では前記時間Tが経
過したか否かを判別し、時間Tが経過したならば、ステ
ップS24に進む。時間Tが経過するまではステップS
23に進んで処理中止の指示の有無を判断し、時間Tが
経過する前に処理中止の指示があった場合は、ステップ
S20に戻って待機する。
【0035】ステップS24では、渦巻きが終了したか
否かを判断する。センサ26または25Lが境界、壁面
または障害物を検知するか、接触スイッチの検出信号に
基づく停止指示があれば、ステップS24の判断は肯定
となる。なお本実施形態では、ロボット1が壁面から1
0〜20cm以内にまで近付いたときに壁面を検知して渦
巻き走行を終了することにしたが、この数値は、作業の
種類と要求にしたがってセンサの感知限度を選択調整す
ることによって適当に設定することができる。ステップ
S24の判断が肯定となれば停止指示をして処理を終了
するが、否定のときはステップS25に進む。ステップ
S25では、渦巻きの大きさをすなわち旋回半径を定す
るための左右車輪3,4の速度を計算し、セットする。
セットされた左右の車輪3,4の速度に従って、左右モ
ータ14,15に回転速度の指示が与えられ、渦巻き走
行が実行される。
【0036】ステップS26では渦巻きが滑らかに拡大
するように前記各車輪3,4の速度の更新時間tを計算
し、その時間tをタイマに設定して該タイマを起動す
る。ステップS27では前記時間tが経過したか否かを
判断し、時間tが経過したならばステップS24に進
む。ステップS28では処理中止指示の有無を監視し、
中止の指示がない場合は前記時間tが経過するまでステ
ップS27,S28を繰り返す。一方、中止の指示があ
ったときは走行停止を指示する。
【0037】図9に戻り、ステップS3で、現在実行す
べき走行パターンがランダム走行であると判断されたと
きは、ステップS8へ進んで、次に行なうべき動作が、
ランダム走行のための後退、前進、超信地旋回のいずれ
であるかを判定する。なお説明は省略しているが、渦巻
き走行からランダム走行へ移行する場合は、通常はまず
後退動作をするのが望ましい。渦巻きが中止されてラン
ダム走行へ移行するのは、ロボットが境界(壁面)Bに
十分近付いたときであり、その位置で直ちに通常の旋回
や(超)信地旋回動作をすると壁面Bに突き当たってし
まうことが多く、一旦後退して余裕空間を作った後で、
予定角度(超)信地旋回・前進という手順をとるのが望
ましいからである。
【0038】ステップS8で選定された次の動作が「後
退」のときは、ステップS9に進んで現在後退している
か否かを判断する。渦巻きや際沿い走行を中止した直後
は後退していないので、この判断は否定となり、ステッ
プS10に進んで瞬時(20〜30ms)停止した後、
ステップS11に進む。ステップS9の判断が肯定の場
合は、ステップS10はスキップしてステップS11に
進む。ステップS11では後退処理開始要求をする。後
退処理については後述する(図12参照)。ステップS
11での後退処理要求に応答して後退処理が開始される
と、ステップS9の判定が肯定となるのでステップS1
0はスキップされ、後退動作が続行される。
【0039】またステップS8で超信地旋回の判断がさ
れたならばステップS12に進む。ステップS12では
現在超信地旋回が行われているか否かを判断する。最初
は判断が否定となり、ステップS13に進んで瞬時(2
0〜30ms)停止する。ステップS14では超信地旋
回処理の開始要求が発せられる。その後の処理サイクル
ではステップS12の判断が肯定となり、ステップS1
5に進んで脱出モード処理を行う。ロボット1が領域の
隅部にはまってしまうと、通常の後退と超信地旋回のみ
では隅部から抜け出せない状態が生じることに鑑み、超
信地旋回時にはこの脱出モード処理を行う。脱出モード
処理は本発明の要部ではないので、詳細の説明は省略す
るが、特願平9−42879号の詳細説明を援用し、こ
こに統合する。
【0040】超信地旋回によって予定角度(1例として
135°)の旋回を完了すると、次の処理サイクルにお
けるステップS8の判断は「前進」になる。これにより
処理はステップS16に進み、現在前進中か否かが判断
される。最初はステップS17に進んで瞬時(20〜3
0m秒)停止した後、ステップS18のハンチング防止
処理を経てステップS19に進み、前進処理開始要求が
発せられる。この前進処理開始要求に従ってロボット1
は前進し、前方センサ26または側方センサ25Lによ
って壁面の存在が検知されたときは、これに従って次に
行なうべき動作(際沿いまたはランダム走行)モードが
決定される。前記ハンチング防止処理は本発明の要部で
はないので、詳細の説明は省略するが、念のため特願平
9−42878号の詳細説明を援用し、ここに統合す
る。
【0041】図11の超信地旋回処理においては、ステ
ップS30で処理開始指示を待つ。ステップS31では
超信地旋回回数(以下、単に「超信地回数」という)n
をインクリメント(+1)する。ステップS32では超
信地回数nが予定の折返し回数Nに達したか否かを判別
する。超信地回数nの初期値は「0」に設定してあるの
で、最初のルーチンでは超信地回数nは「1」であり、
該ステップS32の判断は否定となり、ステップS34
をスキップしてステップS35にジャンプする。ステッ
プS35では旋回時間を算出する。
【0042】明らかなように、旋回時間でロボットの旋
回角度が決定されるので、この実施態様ではファインチ
ューニングランダム走行のための旋回角度135°に対
応する時間を算出する。旋回時間を計算したならば、ス
テップS36に進んで、右車輪3および左車輪4が互い
に逆転するように指示をする。ここで、右車輪3および
左車輪4を正回転および逆回転のいずれにするかは、セ
ンサ出力に依存する「旋回方向」で決定される。前述の
ように、旋回方向は本体の左右どちら側のセンサが先に
壁などの障害物を検知したかによって、障害物を先に検
出したセンサとは反対側へ旋回するように設定される。
【0043】ステップS37では、中止指示の有無を判
定し、中止が指示されたときはステップS30に戻る。
中止指示がないときは、ステップS38へ進んで超信地
旋回終了か否かを判断する。超信地旋回が終了すると、
ステップS39に進んで、左右の車輪3,4に正回転の
指示を与え、基本走行モードである直進走行に戻す。
【0044】超信地回数nが予定の折返し回数Nに達し
たならば、ステップS32からステップS33に進み、
渦巻き処理(または、進行モードポインタで決まる他の
走行処理)開始の指示をする。そして、ステップS34
では超信地旋回をするか否かの判断に用いた超信地回数
nをクリアにする。続いて、ステップS35〜S39で
超信地旋回の処理を終えて、次回の超信地旋回の処理開
始指示を待つ。
【0045】図12の後退処理において、ステップS5
0では処理開始指示を待つ。ステップS51では右車輪
3および左車輪4を逆転させる指示をする。ステップS
52では、中止指示があったかどうかを判断し、中止が
指示されたときはステップS50へ戻る。中止指示がな
いときは、ステップS53へ進んで予定の後退時間が経
過したか否かを判断し、後退が終了するとステップS5
4に進み、左右両車輪3,4に正回転の指示を与える。
【0046】図4に、本発明の1実施形態にしたがっ
て、ロボット1の下面に取り付けられたマークセンサ5
(5a、5b、5c、5d、5e)と前記ロボット1の
予定走行領域の床面に配置されるランドマーク(以下、
単に「マーク」と言う)6との相対位置関係を示す。こ
の例では、マーク6は6重の同心円状に形成され、マー
クセンサ(以下、単に「センサ」という)5は5個のホ
ール素子5a〜5eからなり、本体1の比較的前方に、
かつ中心線に対して垂直な直線上に等間隔に、前記中心
線に関して対称に複数個配置される。なるべくは、図示
のように、中央のセンサ5cが本体1の中心線上にある
のが望ましいが、もちろん、これに限られるわけではな
い。
【0047】この実施態様では、センサ5が約5mm幅の
感知面を有するホール素子であるので、マーク6は幅が
約5mmの薄いマグネット板で線状に構成される。また隣
接する2つの円形マグネット線(マーク円)の間隔は5
mm以上である。なお当業者には容易に理解されるよう
に、マ−クは、この例のようなマグネット材に限定され
るものではなく、光や電磁波放射源や磁性材(透磁率
材)でもよく、これに対応してマ−クセンサは光/電磁
波検知素子、誘導コイルなどで構成できる。
【0048】図示したように、最内側のマーク円の直径
をL、最外側のマーク円の直径をR、またロボット本体
1の幅方向(前進方向と垂直な方向)での、センサ5a
〜5eの配置間隔をDとするとき、 D+α<L、 R
<5D の関係が成立するようにするのが良い。αはマ
ーク円の線幅である。この条件が満足されると、隣接す
る2つのセンサが最内側のマーク円内を通過したとき、
および中央のセンサ5cが最内側マ−ク円内をぎりぎり
で通過したときを確実に検知することができる。
【0049】図13のフローチャートを参照して、図4
のように配置されたマ−クの通過検知手法を説明する。
ここでは、図14(a),(b)に示すように、少なく
とも1つのセンサが最内側のマーク円内を通過したと
き、換言すれば、少なくとも1つのセンサのマ−ク円通
過(検出)回数が同心円個数の2倍(この例では、6×
2=12)のときに、マ−ク通過と判定するものとす
る。少なくとも1つのセンサが最内側のマーク円内を通
るためには、5個のセンサのうちの少なくとも3個のセ
ンサが磁気を検出する必要がある。図13のマ−クセン
サ処理は、センサ5a〜5eのうちのどれか1つがマ−
ク検出出力を発生したときに起動される。
【0050】ステップS71では、予定数以上(この例
では、3個以上)のセンサが検出出力を発生したかどう
かが判定され、結果が肯定ならばステップS72へ進ん
で、マ−ク最大検出数Ni が2nに等しいかどうかが判
定される。ここで、nはマ−クの多重円の個数である。
前述のように、少なくとも1つのセンサが最内側のマー
ク円内を通過したときに、この条件が満足され、ロボッ
ト1がマ−クを通過したと判定される。判定が肯定なら
ステップS73へ進み、マ−ク最大検出数Niが既に登
録されているかどうかを判定する。この判定は、同じマ
−クを2回以上通過したときに、マ−ク応答渦巻き走行
がダブって起動されると、渦巻きの軌跡がほぼ完全に垂
畳してしまい、却って対象領域の塗り潰し効率を低下さ
せてしまうので、このような事態を避けるための処理で
ある。最初の通過時には、この判定は否定になるので、
次のステップS74で渦巻き走行開始(または、図10
の渦巻き走行処理の先頭への復帰)の割込み指示を発生
すると共に、前記最大検出数Ni を登録してこの処理を
終了する。
【0051】一方ステップS73の判定が肯定、すなわ
ち前記Ni が登録済みのときはステップS75で全マ−
クが通過され終ったかどうかが判定され、全マ−クが通
過され終ったときはステップS76で走行停止を指示し
てロボット1の全動作を停止させる。ステップS75お
よびS71、S72のいずれかの判定が否定のときは、
そのまま処理を終了する。
【0052】以上の説明から分かるように、この実施態
様では、1つのランドマ−クを構成する多重円の個数を
異ならせることによって各マ−クの識別を行なうように
したが、線幅および線間間隔の少なくとも一方を異なら
せたり、周知のバーコ−ドのように線幅と線間間隔との
組み合わせによって、あるいはこれらにさらに多重円の
個数を組み合わせることによって識別することもでき
る。線間間隔を異ならせる場合は、例えば、最大と2番
目(および/または3番目)のマ−ク検出数の組合わせ
を対比することによってマ−ク識別が可能である。
【0053】ランドマ−クは、上述したような同心円配
置に限定されない。多重楕円状のように、外側に凸状で
ある任意の閉曲線を多重に配置した形状でもよいこと
は、容易に理解されるであろう。
【0054】つぎに、対象領域内におけるランドマ−ク
の配置位置と個数について説明する。前に述べたよう
に、ランドマ−ク6はマ−ク応答渦巻き走行の開始点を
決めるものであり、対象領域内におけるランドマ−クの
配置位置はつぎのような観点に基づいて決定される。
【0055】(a)本発明のマ−ク応答渦巻き走行は、
従来のランダム/渦巻き走行では領域の隅部を塗り潰す
能力が比較的弱かったのを改善するものであるから、ラ
ンドマ−クは比較的隅の部分に配置するのがよいであろ
う。 (b)対象領域の中心部から渦巻きを開始すれば、より
大きい渦巻きを連続して描くことができ、塗り潰し効率
を向上できるから、なるべく中心部に配置するのがよい
であろう。
【0056】本発明者らは、以上の観点に基づき図15
(a)〜(d)に示す4種類のランドマ−ク配置につい
て、作業時間の経過に伴なう塗り潰し面積の増加状況の
シュミレーションを行なった。前記シュミレーションの
結果を図16に曲線A〜Dで示し、比較のために従来の
ランダム/渦巻き走行のデ−タを曲線Pで示す。このシ
ミュレーションにおける作業対象領域およびロボットの
形状、寸法や、ロボットの走行速度などの諸条件は、図
18(b)の場合と同じである。
【0057】図15(a)は、4個のマ−クを矩形領域
Aの4隅近傍に配置した例で、曲線Aから分かるよう
に、領域の80%を塗り潰す時間は従来のランダム/渦
巻き走行に比べて約11%長くなったが、90%を塗り
潰す時間は約15%短縮された。
【0058】同図(b)は、5個のマ−クを矩形領域の
長手方向(進行方向)の中心線上に、中心に対象に配置
した例で、曲線Bから分かるように、領域の80%を塗
り潰す時間は従来のランダム/渦巻き走行に比べて約7
%短縮され、90%を塗り潰す時間も約10%短縮され
た。
【0059】同図(c)は、上記(a)と(b)とを併
合して9個のマ−クを矩形領域の4隅近傍と長手方向の
中心線上に配置した例で、曲線Cから分かるように、領
域の80%を塗り潰す時間は従来のランダム/渦巻き走
行に比べて約12%短縮され、90%を塗り潰す時間も
約14%短縮された。
【0060】同図(d)は、上記(c)に加えてさら
に、矩形領域の4隅近くにそれぞれ2個のマ−クを追加
し、総計17個のマ−クを使用した例で、曲線Dから分
かるように、領域の80%を塗り潰す時間は従来のラン
ダム/渦巻き走行に比べて約10%短縮され、90%を
塗り潰す時間は約32%短縮された。
【0061】以上を総合すると、本発明によれば、従来
のランダム/渦巻き走行に比べて、塗り潰し率が60〜
70%付近では低下するが、80〜90%の範囲では相
当改善されることが分かる。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が期待
できる。予め設定した走行経路情報に従って自己位置を
検出しつつ精度良く移動体を走行制御するのと異なり、
走行領域内で渦巻き走行や旋回・直進等のランダム走行
をさせるだけで、領域内をほぼ網羅的に、効率よく走行
させることができる。
【0063】ロボットの前方および側方にそれぞれ設け
られた近接センサによる検出結果と、走向領域内に予め
配設されたマークの検出結果の組合せのみに基づいて、
実行すべき走行モードおよび走行パラメータが決定され
るので、制御が簡素化され、大変安価なものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る制御装置のハード構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るロボットの概略平面図
である。
【図3】本発明の実施形態に係るロボットの概略側面図
である。
【図4】本発明の実施形態によるマークセンサと作業対
象領域に配設されるランドマークの位置関係を示す概略
平面図である。
【図5】本発明によるロボットの基本的走行パターンで
あるランダム走行パターンを示す模式図である。
【図6】ランダム/渦巻き走行パターンを示す模式図で
ある。
【図7】近接センサ入力処理のフローチャートである。
【図8】接触センサ入力処理のフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態による走行制御処理のゼネラ
ルフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態による渦巻き走行処理を示
すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態による超信地旋回処理を示
すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態による後退処理を示すフロ
ーチャートである。
【図13】本発明の実施形態によるマーク応答渦巻き走
行を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態におけるマークセンサのラ
ンドマーク通過状態の例を示す概略平面図である。
【図15】ランドマークの幾つかの配置例を示す概略平
面図である。
【図16】本発明による種々のランドマークパターンに
よる作業の進み度合と経過時間との関係を示すシミュレ
ーション結果の1例を示す図である。
【図17】本発明における各センサの出力と起動される
制御との関係の1例を示す図である。
【図18】本発明者らが先に提案したロボットの渦巻き
/ランダム走行の作業効率を他の走行モードと対比して
示すグラフである。
【符号の説明】
1…ロボット、 3…右車輪、 4…左車輪、 25、
26…センサ、 7…制御装置、 18…動作判断部、
20…選択部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 1/02

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行予定領域の境界を検出する境界セン
    サ、および前記領域内の適所に配設されたマークを検出
    するマークセンサを有し、可及的網羅的に前記走行予定
    領域を塗り潰すように走行する自走ロボットの制御方法
    であって、 前記領域内の任意の位置から渦巻き走行を開始して、前
    記境界センサによって前記境界が検出されるまでは、そ
    の旋回半径を徐々に大きくする渦巻き走行と、 前記マークセンサのマーク検出信号に応答して新たに開
    始されるマーク応答渦巻き走行とを行わせることを特徴
    とする自走ロボットの制御方法。
  2. 【請求項2】渦巻き走行中に前記境界センサによって境
    界が検出された時は前記渦巻き走行を中止し、境界検出
    に応答した予定角度の旋回およびこれに続く予定距離の
    前進を含むランダム走行を予定回数繰り返した後に、渦
    巻き走行を行なうことを特徴とする請求項1に記載の自
    走ロボットの制御方法。
  3. 【請求項3】境界が検出された時に行なう旋回の前に、
    予定距離の後退を実行することを特徴とする請求項2に
    記載の自走ロボットの制御方法。
  4. 【請求項4】前記旋回の角度が進行方向に対してほぼ1
    35°であることを特徴とする請求項2または3に記載
    の自走ロボットの制御方法。
  5. 【請求項5】走行の開始時には、渦巻き走行モードが実
    行されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
    に記載の自走ロボットの制御方法。
  6. 【請求項6】その検出信号に応答してマーク応答渦巻き
    走行が開始されたマークがその後に再度検出されたとき
    は、当該マークの検出に応答するマーク応答渦巻き走行
    が禁止されることを特徴とする請求項1ないし5のいず
    れかに記載の自走ロボットの制御方法。
  7. 【請求項7】マ−クは多重閉曲線で構成され、マ−クセ
    ンサはロボット本体の進行方向に対して直角な方向に、
    互いに予定距離隔離して複数個設けられ、ロボットの進
    行に伴なって、少なくとも1つのセンサが最内側の閉曲
    線の内側を通過したことが検知されたとき、マ−ク検出
    信号が発生されることを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれかに記載の自走ロボットの制御方法。
  8. 【請求項8】少なくとも2個のマ−クセンサの検出出力
    の組合わせに基づいてマ−ク検出の判定および検出マ−
    クの識別がなされることを特徴とする請求項1ないし7
    のいずれかに記載の自走ロボットの制御方法。
  9. 【請求項9】前記マ−クセンサの1つはロボット本体の
    中心線上に配置されたことを特徴とする請求項1および
    6〜8のいずれかに記載の自走ロボットの制御方法。
  10. 【請求項10】前記マ−ク応答渦巻き走行は、制御手段
    への割込みによって実行されることを特徴とする請求項
    1ないし9のいずれかに記載の自走ロボットの制御方
    法。
  11. 【請求項11】マ−クセンサは磁気感応センサであり、
    マ−クは磁石で構成されたことを特徴とする請求項1な
    いし10のいずれかに記載の自走ロボットの制御方法。
  12. 【請求項12】予定の走行予定領域を可及的網羅的に塗
    り潰すように走行する自走ロボットの制御装置であっ
    て、 ロボット本体の周縁に配置されており、前記ロボットが
    前記走行予定領域の境界からそれぞれ予定された距離以
    内に近付いたことを検出して近接出力を発生する複数の
    境界センサと、 ロボット本体の周縁に配置されて、前記ロボットが前記
    走行予定領域の境界と接触したときに接触出力を発生す
    る接触センサと、 ロボット本体の下方に配置されて、前記ロボットが前記
    走行予定領域内の適所に配設されたマークを通過したと
    きにマーク検出信号を発生するマークセンサと、 前記近接出力に応答して旋回信号を発生し、マーク検出
    信号に応答してマ−ク応答渦巻き走行開始信号を発生す
    る制御手段とを具備したことを特徴とする自走ロボット
    の制御装置。
  13. 【請求項13】マ−クセンサは、ロボット本体の進行方
    向に対して垂直な方向に、互いに予定距離隔離して複数
    個設けられたことを特徴とする請求項12に記載の自走
    ロボットの制御装置。
  14. 【請求項14】前記マ−クセンサの1つはロボット本体
    の中心線上に配置されたことを特徴とする請求項13に
    記載の自走ロボットの制御装置。
  15. 【請求項15】その検出信号に応答してマーク応答渦巻
    き走行開始信号が発生されたマークがその後に再度検出
    されたときは、当該マークの検出に応答するマーク応答
    渦巻き走行が禁止されることを特徴とする請求項12な
    いし14のいずれかに記載の自走ロボットの制御装置。
  16. 【請求項16】その検出信号に応答してマーク応答渦巻
    き走行開始信号が発生されたマークを登録する記憶手段
    をさらに具備し、前記制御手段は、マ−クセンサがマ−
    クを検出したときに、検出されたマ−クが前記記憶手段
    に登録されているかどうかを検索する手段をさらに具備
    したことを特徴とする請求項12ないし15のいずれか
    に記載の自走ロボットの制御装置。
  17. 【請求項17】前記マークは多重閉曲線状に構成され、
    各マークは相互に多重個数を異にすることを特徴とする
    請求項12ないし16のいずれかに記載の自走ロボット
    の制御装置。
  18. 【請求項18】前記マ−クは、前記走行予定領域の隅部
    近傍に配置されたことを特徴とする請求項12ないし1
    7のいずれかに記載の自走ロボットの制御装置。
  19. 【請求項19】前記マ−クは、前記走行予定領域の長手
    方向に沿った中心線上に互いに隔離されて複数個配置さ
    れたことを特徴とする請求項12ないし18のいずれか
    に記載の自走ロボットの制御装置。
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