JP3478120B2 - 棒状体の研磨方法および研磨装置 - Google Patents

棒状体の研磨方法および研磨装置

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JP3478120B2 JP07990398A JP7990398A JP3478120B2 JP 3478120 B2 JP3478120 B2 JP 3478120B2 JP 07990398 A JP07990398 A JP 07990398A JP 7990398 A JP7990398 A JP 7990398A JP 3478120 B2 JP3478120 B2 JP 3478120B2
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  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、棒状体の研磨方
法、およびこの研磨方法を容易に実施するための研磨装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、情報記録体としてのVTR,D
AT用磁気テープ、あるいはコンピュータ用のフロッピ
ーディスク等は、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)等のプラスチックフィルム上に、Ni基合金やCo
基合金等を、例えば、電子ビームによる蒸着法等により
薄膜として付着している。この場合、Ni基合金やCo
基合金は、板や棒状の形態で素材として用いられるか、
あるいはペレットの形態で素材として用いられている。
【0003】そして、この棒状素材の製造方法として
は、従来、不純物の混入を防止するために、真空中で溶
解・精練を行い、耐火物を表面にライニングしたインゴ
ットケースによってインゴットとして鋳造した後に、分
塊鍛造などの一次加工(粗加工)及び仕上鍛造、圧延な
どの二次加工(仕上加工)を施して、所定の最終製品形
状を得ているのが知られている。続いて、この圧延品を
研磨等により酸化皮膜を除去し棒状素材が得られる。
【0004】ところで、この丸棒状の棒状素材の外周面
を研磨するには、例えば図7に示すように、支持体10
1上に支持した棒状素材Wを載せ、その両側より互いに
同方向に回転する研磨ホイール102およびゴムローラ
103により挟み込むことにより、棒状素材Wを回転さ
せつつその外周面を研磨ホイール102により研磨する
変形センタレス方式(心無し方式)の研磨方法を採用し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術においては、特に加工する素材が熱間加工後の棒状素
材で形状的に安定しない上に、さらにこの棒状素材を回
転させつつその外周面を研磨するので、研磨中に棒状素
材が振れ(あばれ)たりして、前記外周面を良好に研磨
できないという問題点がある。この問題点は、特に棒状
素材の外径や長さが増加するほど顕著になり、前記振れ
(あばれ)の低減が安全上からも強く要望されていた。
【0006】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、従来のセンタレス研磨と違
い、棒状体を回転させずにその外周面を研磨することに
より、研磨中の棒状体の振れをなくし、前記外周面を短
時間で良好に研磨してその真円度を向上させることので
きる、棒状体の研磨方法および研磨装置を提供すること
を目的としている。
【0007】また、従来技術においては、ゴムローラが
棒状体を一点で支持しているため、研磨ホイールの棒状
体への研磨圧力には限界があって、研磨圧力を高く設定
できず、結果的に、研磨に長時間を要し、生産性が低い
という問題点もある。
【0008】そこで、本発明の他の目的は、棒状体の外
周面を短時間で研磨でき、生産性が向上する、棒状体の
研磨方法および研磨装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、被研磨物としての棒状体の外周面を研磨す
る方法であって、前記棒状体の外周面の周方向における
一部位、この棒状体の軸方向と垂直な方向の軸線回り
に回転する弾性研磨体を押圧するとともに、前記棒状体
および前記弾性研磨体の少なくとも一方を、前記軸方向
に相対的に移動させることにより、前記弾性研磨体によ
り前記棒状体の前記一部位を前記軸方向の全域において
研磨する研磨工程と、前記棒状体をその軸線回りに所定
の角度回転させることにより、前記棒状体の周方向にお
ける他の部位を前記弾性研磨体に対して相対的に位置決
めする位置決め工程とを有し、前記研磨工程および前記
位置決め工程を順次繰り返すことにより、前記棒状体の
外周面の全域を研磨することを特徴とするものである。
【0010】この発明においては、棒状体を研磨中にこ
の棒状体を回転させないので、研磨中に棒状体の触れや
あばれが起こらず、棒状体を良好に研磨できる。また、
棒状体の外周面の一部位に、この棒状体の軸方向と垂直
な回転軸回りに回転する弾性研磨体を押圧するととも
に、棒状体および弾性研磨体を相対的に軸方向に移動さ
せることにより、前記棒状体の外周面の一部位を前記軸
方向の全域において研磨することができる。この一領域
の研磨が終了したら、棒状体を所定の角度だけ回転させ
て、棒状体の他の部位を弾性研磨体に位置決めし、この
他の部位を弾性研磨体により前記軸方向の全域において
研磨する。これを繰り返すことにより、棒状体の全ての
外周面を均等に研磨する。
【0011】
【0012】
【0013】また、前記棒状体をその軸方向の複数箇所
において、それぞれ複数点で支持することにより、棒状
体を安定に支持して、弾性研磨体の研磨圧力を高く設定
できる。さらに、研磨中に、前記棒状体の前記弾性研磨
の両側部位を押えることにより、ワークをさらに安定
に支持してその撓みを防止できる。前記棒状体の一例と
しては、高純度の金属あるいは合金からなる圧延後の棒
状素材を挙げることができる。
【0014】上記方法を容易に実施するための本発明の
研磨装置は、前記棒状体を支持するとともにその軸線回
りの回転位置を任意に設定できるワーク支持手段と、前
記棒状体の軸方向と垂直な方向の軸線回りに回転する
性研磨体、およびこの弾性研磨体を前記棒状体の外周面
の一部位に押圧するための押圧手段を有するワーク研磨
手段と、前記ワーク支持手段および前記ワーク研磨手段
の少なくとも一方を、前記軸方向に相対的に送り移動さ
せるための移動手段と、を備えたことを特徴とするもの
である。
【0015】また、前記ワーク支持手段は、互いに平行
に配置された一対の軸と、前記一対の軸を互いに同方向
に回転させるための回転駆動機構とを有し、この一対の
軸に、互いの間で前記ワークを支持するための支持ロー
ラが複数個ずつ設けられていることを特徴とするもので
ある。さらに、前記棒状体の、前記弾性研磨体の両側部
位を前記ワーク支持手段に押え付けるためのワーク押え
手段を備えている。そして、研磨前の棒状体を複数本貯
蔵するとともに、ワークを前記ワーク支持手段に一本ず
つ供給するためのワーク供給手段と、研磨後のワークを
複数本貯蔵可能なワーク貯蔵手段と、前記ワーク支持手
段より研磨後のワークを前記ワーク貯蔵手段に搬送する
ためのワーク搬送手段と、を備えていることを特徴とす
る。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態につい
て、図1乃至図6を参照して説明する。
【0017】先ず、棒状素材(棒状体の一例)の製造方
法の一例の概略について説明する。真空溶解炉を用い、
溶解・精練した純金属や合金をインゴットに鋳湯し、こ
のインゴットを所定の加熱温度や加工方法により所定形
状の中間素材を得る。この中間素材をさらに冷間・熱間
加工し、所望の寸法に加工後、本発明の研磨装置により
研磨加工後、製品として使用される。すなわち、本実施
形態における棒状素材は冷間・熱間加工後の素材であ
り、形状的に安定しないものである。
【0018】次に、本発明に係わる棒状体の研磨装置の
一実施形態について、図1乃至図5を参照して説明す
る。なお、図1および図2はそれぞれ本発明に係わる棒
状体のの研磨装置の平面図および側面図であり、図3は
図1に示したワーク研磨手段およびワーク支持手段等の
正面図、図4および図5は図1のC−C線断面図および
D−D線断面図である。なお、図1においてワーク供給
手段およびワーク貯蔵手段は不図示とされている。
【0019】先ず、本実施形態の研磨方法の概略として
は、図6(a),(b)に示すように、水平状態に支持
された棒状態としての棒状素材W(以下、「ワーク」と
いう)の外周面の一部位に、このワークWの軸方向(矢
印X方向)と垂直な回転軸回りに回転する(矢印B方向
参照)研磨ホイール28を上方より押圧し、この状態で
ワークWをその軸方向に移動させることにより、研磨ホ
イール28によりワークWの前記一部位を前記軸方向の
全域aにおいて研磨する。そして、ワークWをその軸線
回りに所定角度回転させてその次の部位を研磨ホイール
28の周面に対向させ、上記と同様にして、ワークWの
他の領域bを研磨し、この後、同様にして領域c〜hを
順次研磨することにより、ワークWの外周面の全域を研
磨することができる。
【0020】そして、図1乃至図5に示すように、本実
施形態の研磨装置の主な構成は、研磨すべき複数本のワ
ークWを傾斜したワーク支持テーブル9上に貯蔵し、こ
のワークWを一本ずつ後述するワーク支持手段2に供給
するためのワーク供給手段1と、互いに平行な一対の回
転軸16a,16bに、それぞれ複数のゴムローラ19
a〜19g,ゴムローラ20a〜20gが同軸に設けら
れてなり、この両側の複数のゴムローラ19a〜19
g,20a〜20g間に研磨すべきワークWを水平状態
で支持するとともに、ワークWをその軸線回りに所定角
度回転させて回転位置を任意に設定するワーク支持手段
2と、回転する研磨ホイール28を備え、この研磨ホイ
ール28をワーク支持手段2に支持されているワークW
の上面に押圧してこれを研磨するためのワーク研磨手段
3と、研磨すべきワークWを支持するワーク支持手段2
を前記ワークWの軸方向に送り移動させるための移動手
段4と、研磨後のワークWを貯蔵するためのワーク貯蔵
手段5と、研磨後のワークWを持ち上げて前記ワーク貯
蔵手段5に搬送するためのワーク搬送手段6と、であ
る。
【0021】次に、研磨装置を構成する上記各手段1〜
6の詳細について順次説明する。先ず、ワーク供給手段
1について、基台7上に起立された支柱8には、複数本
のワークWを並列状態で載せるためのワーク支持テーブ
ル9が傾斜した状態で取り付けられている。このワーク
支持テーブル9の下方先端には、このワーク支持テーブ
ル9とで段差部11を形成するように先端傾斜板12が
備えられている。ワーク支持テーブル9に載っている複
数本のワークWのうち最下方のワークWは前記段差部1
1に支持されていることにより、全てのワークWはワー
ク支持テーブル9に支持される。なお、ワーク支持テー
ブル9には複数本のワークWの各一端面(基準面)を当
接させることにより、複数本のワークWの基準面を揃え
るための基準面出し部材(不図示)が設けられている。
段差部11近傍にはワーク押し上げ部材13が設けられ
ており、このワーク押し上げ部材13は、適宜の駆動手
段により一旦上昇したときに、ワーク支持テーブル9上
の前記最下方のワークWを斜め上方に押し上げて、これ
を前記先端傾斜板12上に供給するものである。先端傾
斜板12上に供給されたワークWは、転がって後述する
ワーク支持手段2のゴムローラ19a〜19g,20a
〜20g間に供給されて支持される。このようにして、
ワーク支持テーブル9上のワークWを1本ずつワーク支
持手段2に供給することができる。
【0022】次に、ワーク支持手段2の構造について
は、ワーク供給手段1の基台7と並設された基台14上
には、テーブル15がリニアガイド機構15aによりワ
ークWの軸方向(矢印X方向)に移動自在に搭載されて
いる。このテーブル15は、モータ4a等の移動手段4
により実線で示す位置と二点鎖線で示す位置との間を往
復移動される。なお、この移動ストロークS(図3参
照)は例えば最大2.7m程度とされるが、ワークWの
長さや設備設計により変更される。このテーブル15に
は一対の回転軸16a,16bが、それぞれ複数の軸受
け17,18を介して、水平状態でかつ回転自在に支持
されている。各回転軸16a,16bにはそれぞれ複数
(本例では7つ)のゴムローラ(支持ローラ)19a〜
19g,20a〜20gが同軸に固定されている。両側
それぞれ7個のゴムローラ19a〜19g,20a〜2
0gの間に、最大長さL(図3参照)が2m程度のワー
クWを載せて水平状態で支持することができる。そし
て、電動モータ21の回転が伝動機構(不図示)を介し
て、一対の回転軸16a,16bに伝動されることによ
り、一対の回転軸16a,16bを互いに同方向(図4
中、矢印A参照)に所定角度回転させることができ、こ
れにより、ワークWの回転位置を任意に設定できる。こ
の電動モータ21および前記伝動機構(不図示)等によ
り、一対の回転軸16a,16bの回転駆動機構が構成
されている。なお、ワークWは、ゴムローラ19a〜1
9g,20a〜20g間に支持された状態で研磨ホイー
ル28により研磨されるが、この際、ワークWはその周
方向に回転させず、軸方向(矢印X方向)に移動するの
みである。
【0023】ワーク研磨手段3の詳細構成については、
ワーク支持手段2の基台14の一端部側方に配置された
基台22には、テーブル23が前記矢印X方向と垂直な
矢印Y方向に移動自在に設けられている。このテーブル
23は例えばシリンダ24により前記矢印Y方向に移動
させて、研磨ホイール28がワークWの真上にくるよう
に所定の位置に固定することができる。このテーブル2
3には支柱25が立設されており、この支柱25には研
磨ユニット26が支持されている。すなわち、前記支柱
25にユニット本体27が設けられており、このユニッ
ト本体27には、研磨ホイール28(研磨部材)の回転
軸28aが支持されているとともに、この研磨ホイール
28の回転軸28aを回転させるための電動モータ29
が備えられている。研磨ホイール28は、ワークWの軸
方向と垂直な回転軸28a回りに回転駆動される。研磨
ホイール28としては、フラップホイール等の弾性研磨
体が使用されているが、砥石等の研磨ホイールを使用し
てもよい。なお、電動モータ29の回転を研磨ホイール
28に電動するための伝動機構は不図示となっている。
また、研磨ユニット26は、押圧用シリンダ30(押圧
手段)により上下方向(矢印Z方向)に移動させること
ができるので、研磨ホイール28を、ワーク支持手段2
上のワークWに所定の研磨圧力で押し付けることができ
るとともに、ワークWより退避させることができる。な
お、符号31は、研磨ホイール28の下端部以外を覆う
ための安全カバーを示している。
【0024】次に、ワーク押え手段32について、ワー
ク支持手段2の基台14の一側面ににそれぞれ立設され
た支持体33a,33b(ブラケット)に、シンリダ3
4a,34bがそれぞれ固定されており、各シリンダ3
4a,34bの下方を向くロッド35a,35bには小
径のゴムローラ(押えローラ)36a,36bがそれぞ
れ回転自在に支持されている。2つのゴムローラ36
a,36bは研磨ホイール28の両側に位置しており、
それぞれの回転軸線は研磨ホイール28の回転軸線と平
行である。各シリンダ34a,34bのロッド35a,
35bをそれぞれ下降させると、ゴムローラ36a,3
6bにより研磨中のワークWを上方より押え付けること
ができる。なお、それぞれのシリンダ34a,34bの
ロッド35a,35bを上昇させると、各ゴムローラ3
6a,36bをワークWより退避して、前記押え付けを
解除することができる。
【0025】研磨後のワークWを貯蔵するためのワーク
貯蔵手段5については、ワーク供給手段2の基台14に
は、支柱37が立設されており、この支柱37には傾斜
台38が支持されている。この傾斜板38は、前記ワー
ク供給手段2のワーク支持テーブル9の上方に位置し、
ワーク支持テーブル9とは反対側に傾斜している。
【0026】最後に、ワーク搬送手段6については、ワ
ーク支持手段2の基台14を基準にして、ワーク供給手
段1の基台7とは反対側に、基台39が配置されてお
り、この基台39には、図示しない移動機構により矢印
Y方向に移動可能な移動支柱40が立設している。この
移動支柱40には、移動体41がリニアガイド機構42
を介して上下方向(矢印Z方向)に移動自在に支持され
ており、この移動体41は、例えばシリンダ43により
下降位置と上昇位置(二点鎖線参照)との間を移動す
る。この移動体41には軸体44が前記矢印X方向に延
びる形態で回転自在に支持されている。この軸体44に
は、棒状の複数本のワーク持ち上げ部材45の一端がそ
れぞれ固定されている。前記移動体41には、前記軸体
44をその軸芯回りに回転させるためのシリンダ46が
設けられており、このシリンダ46の直線運動がリンク
47を介して軸体44に伝動し、これを回転させること
ができる。
【0027】上記の構成のワーク搬送手段6において
は、各ワーク持ち上げ部材45がほぼ水平状態のとき
に、移動支柱40を、ワーク支持テーブル2上のワーク
W側に移動させて、各ワーク持ち上げ部材45をワーク
Wの下方に位置させ、この状態で、シリンダ43により
各ワーク持ち上げ部材45をそれぞれ傾斜させて、各ワ
ーク持ち上げ部材45によりワークWを若干持ち上げ、
この状態で、シリンダ43により移動体41を上昇させ
て、各ワーク持ち上げ部材45をワーク貯蔵手段5の傾
斜板38の上端近傍まで位置させ、ここで、シリンダ4
3により各ワーク持ち上げ部材45をそれぞれ水平状態
に戻すことにより、各ワーク持ち上げ部材45に支持さ
れていたワークWが転がって前記傾斜板38上に載り移
る。
【0028】次に、上述した研磨装置の動作、すなわち
研磨方法の一例の詳細について説明する。先ず、ワーク
供給手段1のワーク支持テーブル9上に複数本のワーク
Wを載せる。この際、複数本のワークWの各一端面を、
ワーク支持テーブル9の基準面出し部材(不図示)に当
接させることにより、各ワークWの軸方向(矢印X方
向)における位置を揃えておく。ワーク押し上げ部材1
3を一旦上昇させることにより、ワーク支持テーブル9
上の最下方のワークWのみを先端傾斜板12に移動させ
ると、このワークWは、先端傾斜板12上を転がって、
待機位置(図3中実線で示す位置)にあるワーク支持手
段2の両側の複数(本例では7つ)のゴムローラ19a
〜19g,20a〜20g間に供給されて、水平状態で
支持される。なお、ワークWは一対のゴムローラ19
a,20aにより2点支持されるので、7組の一対のゴ
ムローラ19a〜19g,20a〜20gにより合計1
4点で安定に支持される。
【0029】ワークWを支持したワーク支持手段2を、
前記移動手段4によりワーク研磨手段3の方へ移動させ
るとともに、予め待機位置にあったワーク研磨手段3の
テーブル23を、シリンダ24によりワーク支持手段2
の基台14側へ移動させることにより、ワーク研磨手段
3の研磨ホイール28をワークWの真上に位置させる。
ここで、押圧用シリンダ30により研磨ユニット26全
体を下降させることにより、研磨ホイール28を、ワー
ク支持手段2上のワークWの外周面の一部位に所定の研
磨圧力で押圧するとともに、一対の押えローラ36a,
36b(例えばゴムローラ)を下降させることにより、
この一対の押えローラ36a,36bにより、ワークW
の研磨ホイール28の両側の部位を上方より押え付け
る。本例では、上述のとおりワークWは、複数のゴムロ
ーラ19a〜19g,20a〜20gにより多点で安定
に支持されているので、上記研磨圧力を高く設定できる
上に、一対の押えローラ36a,36bによりワークW
の撓みをも防止できる。
【0030】次に、ワーク支持手段2を前記ストローク
間を送り移動させることにより(その送り速度は例えば
0.5〜5m/min程度)、研磨ホイール28により
前記ワークWの一部位を軸方向の全域(図6における研
磨領域a参照)において万遍無く研磨する。この際、ワ
ークWの研磨ホイール28の両側は押えローラ36a,
36bにより押えられるので、ワークWが撓まず、良好
な研磨を達成できる。この研磨終了後、ワーク支持手段
2を一旦待機位置まで移動させ、ここで、その電動モー
タ21により、支持ローラ19a〜19g,20a〜2
0gの回転軸16a,16bをそれぞれ同方向に所定角
度(本例では45゜)回転させることにより、ワークW
の次の研磨すべき部位を真上に向ける。そして、上述と
同様に、ワーク支持手段2を送り移動させることによ
り、研磨ホイール28をワークWの次の部位に押圧させ
て、その軸方向全域の研磨領域b(図6参照)を研磨す
る。
【0031】この後、上記と同様に、ワークWの研磨領
域c〜hを順次研磨することにより、ワークWの外周面
の全域を研磨する。本実施形態の研磨装置は、ワークW
の外径が変更された場合でも、設計変更等を必要とせ
ず、種々の外径のワークを研磨できる。なお、本例で
は、ワークWの周方向における研磨領域a〜hの数が8
つとなっているが、これに限定されず、ワークWおよび
研磨ホイール28のそれぞれの外径により、適宜決定さ
れる。本実施形態の研磨装置は、ワークWを研磨中にこ
のワークWを回転させないので、ワークWが振れず、ワ
ークWを短時間でかつ良好に研磨できる。また、ワーク
Wを2点支持する一対の支持ローラ19a,20aが複
数組(本例では7組)設けられているので、ワークWを
安定に支持して、研磨ホイール28により研磨圧力を高
く設定でき、結果的に、研磨時間をさらに短縮して生産
性の向上を図ることができる。
【0032】ワークWの全外周面の研磨終了後、ワーク
支持手段2を待機位置に移動させ、ここで、ワーク搬送
手段6の移動支柱40を、ワーク支持手段2上のワーク
W側に移動させることにより、水平状態の複数本のワー
ク持ち上げ部材45をワークWの下方に位置させ、この
状態で、シリンダ43により各ワーク持ち上げ部材45
をそれぞれ傾斜させて、各ワーク持ち上げ部材45によ
りワークWを若干持ち上げ、さらに、シリンダ43によ
り移動体41を上昇させて、各ワーク持ち上げ部材45
をワーク貯蔵手段5の傾斜板38の上端近傍まで位置さ
せ、ここで、シリンダ43により各ワーク持ち上げ部材
45をそれぞれ水平状態に戻すことにより、各ワーク持
ち上げ部材45に支持されていたワークWが転がって傾
斜板38上に載り移る。このようにして、研磨後のワー
クWはワーク貯蔵手段5に搬送される。
【0033】本実施形態の研磨装置は、ワーク支持手段
2へのワークWの供給、ワークWの研磨、および研磨後
のワークWのワーク貯蔵手段5への搬送等の全ての工程
を自動的に行え、省力化を図れる。そして、以上のよう
な工程を繰り返すことにより、ワーク供給手段1上の複
数本のワークWを順次研磨できる。
【0034】上記実施形態においては、ワーク支持手段
を送り移動させることにより、定位置にある研磨ホイー
ルによりワークを研磨したが、これに限らず、ワーク研
磨手段のみ、あるいはワーク支持手段およびワーク研磨
手段の両方を送り移動させることにより、ワークおよび
研磨ホイールの相対移動を確保してもよい。また、支持
ローラおよび押えローラの個数は上記のものに限らず、
例えばワークの長さや径に応じて適宜設定する。さら
に、研磨部材として研磨ホイールを使用するものに限ら
ず、棒状体の外周面に研磨部材(例えば研磨布)を押圧
し、この棒状体および研磨布の少なくとも一方を、前記
棒状体の軸方向に往復移動させることにより、この棒状
体の外周面の全域を研磨してもよい。そして、ワークと
して、電子ビームによる蒸着法によってフィルム表面に
薄膜を形成する際に用いられる蒸着用棒状素材を例に挙
げたが、これに限らず、一般的な金属棒あるいは樹脂棒
等の棒状体でもよい。また、断面円形のものに限らず、
断面多角形のものでもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおりに構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。請
求項1に記載の発明は、研磨中に棒状体を回転させない
ので、棒状体が熱間加工後で形状的に安定しない素材で
あっても、センタレス方式の研磨方法でありながら、研
磨中に棒状体が振れ(あばれ)ず、棒状体を容易かつ良
好に研磨できる。また、棒状体の外周面の一部位に、こ
の棒状体の軸方向と垂直な回転軸回りに回転する弾性研
磨体を押圧するとともに、棒状体および弾性研磨体を相
対的に軸方向に移動させることにより、前記棒状体の外
周面の一部位を前記軸方向の全域において研磨すること
ができる。この一領域の研磨が終了したら、棒状体を所
定の角度だけ回転させて、棒状体の他の部位を弾性研磨
体に位置決めし、この他の部位を弾性研磨体により前記
軸方向の全域において研磨する。これを繰り返すことに
より、棒状体の全ての外周面を均等に研磨できて、その
真円度を著しく向上させることができる。
【0036】
【0037】請求項の発明は、前記棒状体をその軸方
向の複数箇所において、それぞれ複数点で支持すること
により、棒状体を安定に支持して、弾性研磨体の研磨圧
力を高く設定でき、結果的に、研磨時間を短縮して生産
性を大幅に向上させることができる。請求項の発明
は、研磨中に、前記棒状体の前記弾性研磨体の両側部位
を押えることにより、ワークの撓みを防止して、研磨工
程をさらに安定化できる。
【0038】請求項および請求項の発明のように、
前記棒状体を、高純度の金属あるいは合金からなり、か
つ真円度を高く要求される圧延後の棒状素材とすること
により、本発明がさらに有用なものとなる。
【0039】請求項乃至請求項の発明は、請求項
乃至請求項のそれぞれの研磨方法を容易かつ確実に実
施できる研磨装置を提供できる。請求項の発明は、ワ
ーク支持手段へのワークの供給、ワークの研磨、および
研磨後のワークのワーク支持手段からの取り出し等の全
ての工程を自動的に行え、省力化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる棒状体の研磨装置の一実施形
態の平面図であ、ワーク供給手段およびワーク貯蔵手段
は不図示とされている。
【図2】 図1の左側面図である。
【図3】 図1に示したワーク研磨手段およびワーク支
持手段等の正面図である。
【図4】 図1のC−C線断面図である。
【図5】 図1のD−D線断面図である。
【図6】 (a)および(b)はそれぞれワークの要部
斜視図および横断面図である。
【図7】 従来技術に係わる棒状素材の研磨装置の概略
図である。
【符号の説明】
W ワーク(棒状素材) 1 ワーク供給手段 2 ワーク支持手段 3 ワーク研磨手段 4 移動手段(送り手段) 5 ワーク貯蔵手段 6 ワーク搬送手段 19a〜19g,20a〜20g ゴムローラ(支持ロ
ーラ) 28 研磨ホイール(研磨部材) 30 押圧手段(押圧用シリンダ) 32 ワーク押え手段 36a,36b 小径のゴムローラ(押えローラ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 5/00 - 5/50

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被研磨物としての棒状体の外周面を研磨
    する方法であって、 前記棒状体の外周面の周方向における一部位、この棒
    状体の軸方向と垂直な方向の軸線回りに回転する弾性研
    磨体を押圧するとともに、前記棒状体および前記弾性研
    磨体の少なくとも一方を、前記軸方向に相対的に移動さ
    せることにより、前記弾性研磨体により前記棒状体の前
    記一部位を前記軸方向の全域において研磨する研磨工程
    と、 前記棒状体をその軸線回りに所定の角度回転させること
    により、前記棒状体の周方向における他の部位を前記弾
    性研磨体に対して相対的に位置決めする位置決め工程と
    を有し、 前記研磨工程および前記位置決め工程を順次繰り返すこ
    とにより、 前記棒状体の外周面の全域を研磨することを
    特徴とする棒状体の研磨方法。
  2. 【請求項2】 前記棒状体をその軸方向の複数箇所にお
    いて、それぞれ複数点で支持する請求項1記載の棒状体
    の研磨方法。
  3. 【請求項3】 研磨中に、前記棒状体の前記弾性研磨体
    の両側部位を押えることを特徴とする請求項1または2
    記載の棒状体の研磨方法。
  4. 【請求項4】 前記棒状体が、高純度の金属あるいは合
    金からなる圧延後の棒状素材である請求項1乃至請求項
    3のいずれか1項に記載の棒状体の研磨方法。
  5. 【請求項5】 棒状体の外周面を研磨する研磨装置であ
    って、 前記棒状体を支持するとともにその軸線回りの回転位置
    を任意に設定できるワーク支持手段と、 前記棒状体の軸方向と垂直な方向の軸線回りに回転する
    弾性研磨体、およびこの弾性研磨体を前記棒状体の外周
    面の一部位に押圧するための押圧手段を有するワーク研
    磨手段と、 前記ワーク支持手段および前記ワーク研磨手段の少なく
    とも一方を、前記軸方向に相対的に送り移動させるため
    の移動手段と、 を備えたことを特徴とする棒状体の研磨装置。
  6. 【請求項6】 前記ワーク支持手段は、互いに平行に配
    置された一対の軸と 、前記一対の軸を互いに同方向に回
    転させるための回転駆動機構とを有し、この一対の軸
    に、互いの間で前記ワークを支持するための支持ローラ
    が複数個ずつ設けられていることを特徴とする請求項5
    記載の棒状体の研磨装置。
  7. 【請求項7】 前記棒状体の、前記弾性研磨体の両側部
    位を前記ワーク支持手段に押え付けるためのワーク押え
    手段を備えている請求項5または6記載の棒状体の研磨
    装置。
  8. 【請求項8】 研磨前の棒状体を複数本貯蔵するととも
    に、ワークを前記ワーク支持手段に一本ずつ供給するた
    めのワーク供給手段と、研磨後のワークを複数本貯蔵可
    能なワーク貯蔵手段と、前記ワーク支持手段より研磨後
    のワークを前記ワーク貯蔵手段に搬送するためのワーク
    搬送手段と、を備えていることを特徴とする請求項5乃
    至請求項7のいずれか1項に記載の棒状体の研磨装置。
  9. 【請求項9】 前記棒状体が、高純度の金属あるいは合
    金からなる圧延後の棒状素材である請求項5乃至請求項
    8のいずれか1項に記載の棒状体の研磨装置。
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