JP3476604B2 - 薬剤を付着・コーティングしたステントの製造方法 - Google Patents

薬剤を付着・コーティングしたステントの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薬剤、特に動脈内膜
肥厚を抑制し得る薬剤をステントに付着及びコーティン
グする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生活習慣の欧米化に伴い、我が国
でも、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)が急速に増加
しつつある。虚血性心疾患は、主として、心表面を走行
する太い冠動脈の動脈硬化症を基盤に、これに冠動脈血
栓や冠れん縮が加わり惹起される。今日、冠動脈硬化病
変を軽減させる確実な方法として、冠動脈形成術(perc
utaneous transuluminal coronary angioplasty 、以
下、PTCAと略す。)の有効性が確立されつつある
が、PTCAにより冠狭窄病変の開大に成功した例の約
30〜40%に再狭窄が生じる。この再狭窄は、再PT
CAを要することから、その予防法、治療法の確立は世
界的な緊急課題である。
【0003】この課題を解決するため、近年開発された
のが血管内のステントである。ここで言う「ステント」
とは、血管内に挿入されて所望の場所に保持されるいか
なる器具をも含むものである。ステントは、金属または
高分子よりなる器具で、金属の冠状のもの、金属製また
は高分子製の糸を編み上げ筒状に成形したもの等、種々
の形態のものが知られている。ステントは末梢もしくは
冠状動脈内へ膨らんだ形で埋め込まれるものである。ス
テントの目的は、血管狭窄の予防であるが、これまでの
臨床成績では、ステントのみでは狭窄を顕著に抑制する
ことが出来ていないのが現状である。
【0004】またこれまでに、PTCA後の再狭窄を予
防するため、世界中で、実に様々な薬剤の試みが行われ
てきた。例えば、抗血小板薬(アスピリン、ジピリミダ
モール、ヘパリン、抗トロンビン製剤、魚油等)、血管
平滑筋の増殖を重視する立場から増殖抑制薬(低分子ヘ
パリン、アンギオテンシン変換酵素阻害薬など)、炎症
性変化を重視する立場から抗炎症薬(ステロイド等)、
カルシウムイオンの役割を重視する立場からカルシウム
拮抗薬、脂質の役割を重視する立場から脂質改善薬(ロ
バスタチン、魚油など)等の使用が試みられているが、
これらの臨床治験の多くは治療に関し、満足できる結果
を与えていないのが現状である。これらの薬剤が十分に
治療効果を発揮し得ない理由は明らかでないが、副作用
により十分量の薬剤を投薬できない場合や、薬剤の血管
局所での濃度が薬効を発揮するために十分量得られない
場合があるものと推察されている。このような情況に鑑
み、血管の再狭窄が発生する局所に薬物を送達すること
ができれば、薬剤の有効性が向上し、毒性軽減にも結び
つくことが期待される。米国ウオルフ ロドニー ジー
らは、このような発想に基づき、ステントに薬剤を付
着、又はコーティングすることにより、治療を必要とす
る血管局所に必要量の薬剤をデリバリーする器具を提案
している。彼らの提案によるステントへの薬剤の付着、
又はコーティングする方法としては、高分子物質の官能
基に薬剤をリンクさせる方法、生分解性または生体適合
性高分子物質を用いて薬剤をステントに含浸、付着又は
コーティングする方法等が開示されている(特表平5−
502179号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、動脈内
膜肥厚の機構とその予防・治療法に関し研究を継続して
おり、既に3−フェニルチオメチルスチレン誘導体が動
脈の内膜肥厚の予防、治療効果を有し、冠動脈硬化、特
にPTCA後における冠動脈再狭窄の予防、治療に有用
であることを見出している(第59回日本循環器学会、
講演番号250)。更に、本薬剤を血管局所へ送達する
方法を確立するため、本薬剤をステントへ付着、又はコ
ーティングする方法を検討したところ、公知の方法で
は、ステントに付着又はコーティングされ得る薬剤の量
が極めて微量であること、ステントに付着及び/又はコ
ーティングした薬剤が容易にステントより脱離、剥落す
ることより、薬剤を含浸、付着又はコーティングしたス
テントの取扱いが極めて困難であることが明らかとなっ
た。また、公知の方法では付着、又はコーティングした
薬剤は、血清等の体液中で速やかに溶出されてしまい、
長時間持続的に溶出させることが困難であることが判明
した。
【0006】 従って、本発明の目的は、動脈の内膜肥
厚の予防、治療効果を有する薬剤を強固に付着し、かつ
該薬剤を体液中で徐放することができるように生体適合
性ポリマーや生分解性ポリマーでコーティングしたステ
トの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を克服するため、鋭意検討を重ねた結果、薬剤、
特に動脈内膜肥厚を抑制し得る薬剤、更に詳しくは3−
フェニルチオメチルスチレン誘導体及びその造塩可能な
ものの塩のステントへの付着を生体適合性ポリマー又は
生分解性ポリマーを用いて補強することにより、ステン
トの薬剤保持力を向上でき、薬剤付着量を格段に増加さ
せ得ること、及び該薬剤の放出を徐放性にできることを
発見し、更に検討を重ねることにより本発明を完成する
に至った。
【0008】 即ち、本発明の要旨は (1) 生体適合性ポリマーおよび/または生分解性ポ
リマーの溶液に薬剤を溶解または懸濁して得られる液で
ステントを塗布し乾燥させる操作または当該液にステン
トを浸漬し乾燥させる操作を少なくとも1回以上繰り返
すことにより、あるいは少なくとも1回以上繰り返して
薬剤の溶液をステントに塗布・乾燥させた後または薬剤
の溶液にステントを浸漬・乾燥した後、生体適合性ポリ
マーおよび/または生分解性ポリマーの溶液への浸漬・
乾燥を少なくとも1回以上行うことにより、ステントへ
の薬剤の付着および生体適合性ポリマーおよび/または
生分解性ポリマーによるコーティングをすることを特徴
とする、薬剤の付着・コーティングしたステントの製造
方法、 (2) 薬剤が一般式(I)
【0009】
【化学式3】
【0010】〔式中、xは水素原子、−OR(但し、
はC〜Cのアルキル基を示す。)で表されるア
ルコキシ基、C〜Cのアルキル基、ニトロ基、アミ
ノ基、水酸基、ハロゲン原子、又は−COOR(但
し、RはC〜Cのアルキル基を示す。)で表され
るアルコキシカルボニル基を表し、Rは水素原子、C
〜Cのアルキル基、又はRCO−(但し、R
ェニル基、又はC〜Cのアルキル基を示す。)で表
されるアシル基を表し、Rは水素原子、又はC〜C
のアルキル基を表し、Rは−COOR(但し、R
は水素原子、又はC〜Cのアルキル基を示す。)
で表される基、又はアミドを表し、Rはシアノ基、又
はRSO−(但し、RはC〜Cのアルキル基
を示す。)で示されるアルキルスルフォニル基を表し、
又はRとRは互いに結合して−CO−Y−CH(R
10)−CH−もしくは−CO−Y−CH−CH
(R10)−(但し、R10は水素原子、又はC〜C
のアルキル基を示し、Yは酸素原子又はNH基を示
す。)、又は−CO−N(C)−NH−CO−を
表し、nはxがハロゲン原子のとき、1〜5の整数を表
し、xがその他の基のときは1を表し、mは0〜3の整
数を表す。〕で表される3−フェニルチオメチルスチレ
ン誘導体、又はその造塩可能なものの塩である前記
(1)記載の製造方法、 () 薬剤が一般式(II)
【0011】
【化学式4】
【0012】(式中、x、R、n及びmは一般式
(I)におけるx、R、n及びmと同一の意義を表
す。)で表されるα−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸ア
ミド誘導体、又はその造塩可能なものの塩である前記
(1)記載の製造方法
【0013】() 薬剤が、α−シアノ−3−エトキ
シ−4−ヒドロキシ−5−フェニルチオメチル桂皮酸ア
ミドである前記()記載の製造方法、 () 生体適合性ポリマーが、ポリウレタン、ポリア
クリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンカ
ーボネート、ポリプロピレンカーネート、およびフィ
ブリンからなる群より選択される1以上である前記
)〜()いずれかに記載の製造方法、並びに () 生分解性ポリマーが、ポリ乳酸、ポリグリコー
ル酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸との共重合体、コラ
ーゲン、ゼラチン、キチン、キトサン、ヒアルロン酸、
ポリ−L−グルタミン酸、澱粉、ポリ−ε−カプロラク
トン、ポリエチレンサクシネート、ポリ−β−ヒドロキ
シアルカノエート、ポリアミノ酸、及びエポキシド共重
合体からなる群より選択される1以上である前記(
〜()いずれかに記載の製造方法、に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる動脈内膜肥厚を抑制し得る薬剤とし
ては、実質的にヒトにおいて動脈内膜肥厚を抑制し得る
薬剤であれば何れの薬剤でも適用可能であり、単独で用
いることも、複数の薬剤を適宜組み合わせて用いること
もできる。動脈内膜肥厚を抑制し得る薬剤としては、例
えば、既にヒト及び/又は実験動物で血管内膜肥厚の抑
制作用が報告されているところの抗血小板薬(アスピリ
ン、ジピリミダモール、ヘパリン、抗トロンビン製剤、
魚油など)、血管平滑筋増殖抑制薬(低分子ヘパリン、
アンギオテンシン変換酵素阻害薬など)、抗炎症薬(ス
テロイド等)、カルシウム拮抗薬(ニフェジピン等)、
脂質改善薬(ロバスタチン、シンバスタチン、魚油な
ど)、抗アレルギー剤(トラニラストなど)、及び試験
管内で血管平滑筋の増殖または走化性を抑制することが
示されている、DNA合成阻害剤(マイトマイシンC、
アドリアマイシンなど)、チロシンキナーゼ阻害剤(ゲ
ニステイン、チルフォスチン、アーブスタチンなど)、
更には、一般式(I)で示される3−フェニルチオメチ
ルスチレン誘導体、又はその造塩可能なものの塩、好ま
しくは一般式(II)で示されるα−シアノ−4−ヒドロ
キシ桂皮酸アミド誘導体、又はその造塩可能なものの
塩、さらに好ましくは、α−シアノ−3−エトキシ−4
−ヒドロキシ−5−フェニルチオメチル桂皮酸アミド
(以下、ST638と略称する。)等が挙げられる。
【0015】上記、抗血小板薬(アスピリン、ジピリミ
ダモール、ヘパリン、抗トロンビン製剤、魚油など)、
血管平滑筋増殖抑制薬(低分子ヘパリン、アンギオテン
シン変換酵素阻害薬など)、抗炎症薬(ステロイド
等)、カルシウム拮抗薬(ニフェジピン等)、脂質改善
薬(ロバスタチン、シンバスタチン、魚油など)、抗ア
レルギー剤(トラニラストなど)、DNA合成阻害剤
(マイトマイシンC、アドリアマイシンなど)、チロシ
ンキナーゼ阻害剤(ゲニステイン、チルフォスチンな
ど)は市販医薬品または試薬として入手可能である。ま
た、一般式(I)、(II)で示される誘導体およびST
638の製造法は、それぞれ特開昭62−111962
号公報、特開昭62−29570号公報、特開昭62−
39564号公報、及びケミカル・ファマシュテイカル
・ブルテン(Chem. Pharm. Bull.) 36,974-981, 1988に
記載されている。
【0016】本発明に用いられるステントは、金属製の
ものであれ、高分子よりなるものであれ、血管内に留置
することによって血管の開在を補助する器具であればよ
く、形態としては冠状のもの、糸を編み上げ筒状に成形
したもの等、種々の形態のものが用いられる。このよう
なステントの代表例としては、パルマッツ−シャッツ
(Palmaz-Schatz)ステント、ストレッカー(Strecker)
ステント、ウォルステント(Wallstent)等が挙げられ
る。
【0017】本発明に用いられる生体適合性ポリマーと
しては、本質的に血小板が付着し難く、組織に対しても
刺激性を示さず、薬剤の溶出が可能なものであれば何れ
の生体適合性ポリマーでも利用しうるが、例えば合成ポ
リマーとしては、ポリエーテル型ポリウレタンとジメチ
ルシリコンのブレンド或いはブロック共重合体、セグメ
ント化ポリウレタン等のポリウレタン、ポリアクリルア
ミド、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンカーボネー
ト、ポリプロピレンカーボネート等のポリカーボネート
等が、また天然生体適合性ポリマーとしてはフィブリ
ン、ゼラチン、コラーゲン等が利用しうる。これらのポ
リマーは単独でも、適宜組み合わせても利用しうる。
【0018】本発明に用いられる生分解性ポリマーとし
ては、生体内で酵素的、非酵素的に分解され、分解産物
が毒性を示さず、薬物の放出が可能なものであれば、何
れの生分解性ポリマーも利用可能である。例えば、ポリ
乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸
との共重合体、コラーゲン、ゼラチン、キチン、キトサ
ン、ヒアルロン酸、ポリ−L−グルタミン酸、ポリ−L
−リジン等のポリアミノ酸、澱粉、ポリ−ε−カプロラ
クトン、ポリエチレンサクシネート、ポリ−β−ヒドロ
キシアルカノエート等から適宜選択された物を使用し得
る。これらのポリマーは単独でも、適宜組み合わせても
利用しうる。
【0019】本発明において、薬剤は溶液状態でステン
トに添加した後、溶媒を除去することによって、ステン
トに付着させることができる。生体適合性ポリマー及び
生分解性ポリマーは、液状または適切な溶媒、例えば、
水、緩衝液、酢酸、塩酸等の酸溶液、メタノール、エタ
ノール、アセトン、アセトニトリル、塩化メチレン等の
溶液としてステントに接触させた後、溶媒を除去するこ
とにより薬剤の付着したステントをコーティングするこ
とができる。具体的には、生体適合性ポリマーおよび/
または生分解性ポリマーを低沸点溶媒に溶解して調製し
た溶液に薬剤を溶解または懸濁して得られる液でステン
トを塗布し乾燥させる操作または当該液にステントを浸
漬し乾燥させる操作を少なくとも1回以上繰り返すこと
により、あるいは少なくとも1回以上繰り返して薬剤の
溶液をステントに塗布・乾燥させた後または薬剤の溶液
にステントを浸漬・乾燥した後、薬剤の溶解し難い低沸
点溶媒に溶解して調製した生体適合性ポリマーおよび/
または生分解性ポリマーの溶液への浸漬・乾燥を少なく
とも1回以上行うことにより、ステントへの薬剤の付着
および生体適合性ポリマーおよび/または生分解性ポリ
マーによるコーティングをすることができる。
【0020】本発明に使用する動脈内膜肥厚予防剤の有
効成分は、治療を必要とする患者(動物およびヒト)に
対し、毒性を示さない用量であり、ステントの本来の機
能に悪影響を及ぼさない量であれば、任意の量をステン
トに付着・コーティングしうるが、好ましくは、ステン
ト当たり0.1〜100mg、さらに好ましくはステン
ト当たり0.1〜10mgの範囲で付着・コーティング
するのが望ましい。また、本発明に使用する生分解性ポ
リマーは、治療を必要とする患者(動物およびヒト)に
対し、毒性を示さない用量であり、実質的に血管内膜肥
厚予防剤のステントへの付着を増強し得る量を用いるこ
とができるが、ステント当たり0.1〜100mg、好
ましくはステント当たり0.1〜10mgの範囲で使用
するのが望ましい。
【0021】本発明に使用する動脈内膜肥厚予防剤の有
効成分は単独あるいは適宜組み合わせて用いることもで
きる。また、動脈内膜肥厚予防剤を単独でステントへ付
着・コーティングしても良く、あるいは動脈内膜肥厚予
防剤の安定化剤、保存剤等の補助剤と共に付着・コーテ
ィングしてもよい。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定
されるものではない。
【0023】実施例1α−シアノ−3−エトキシ−4−ヒドロキシ−5−フェ
ニルチオメチル桂皮酸アミド(ST638)を付着・コ
ーティングしたステントの調製 α−シアノ−3−エトキシ−4−ヒドロキシ−5−フェ
ニルチオメチル桂皮酸アミド(ST638)のアセトン
溶液(20mg/ml)10μlをステンレス製ステン
ト(パルマッツ−シャッツ ステント、米国 Johnson &
Johnson社製)上に乗せ、熱風により素早く風乾させる
操作を10回繰り返した。この操作によりステント上に
ST638が析出付着した。次いで、ポリ乳酸/ポリグ
リコール酸(1/1)共重合体LGA5005(平均分
子量5000、和光純薬工業製)の塩化メチレン溶液
(40mg/ml)に浸漬後、素早く取り出し風乾、次
いで減圧乾燥させることにより、ST638をコーティ
ングしたステントを得た。
【0024】このようにして得たステントをジメチルス
ルフォキシド1ml中に浸漬攪拌することにより、ステ
ントにコーティングされたST638及びLGA500
5を可溶化し、溶液中のST638量を高速液体クロマ
トグラフィーを用いて定量した(カラム:コスモジル5
C18−AR、移動層溶媒:60%(v/v)アセトニ
トリル水溶液、流速:1ml/ml、検出:253n
m)。その結果、ステントに付着・コーティングされた
ST638は1.5mgであった。また、ステントに付
着・コーティングさせた物質の乾燥後、総重量からST
638の重量を差し引いた重量(付着したLGA500
5量に相当)は0.9mgであった。対照として、LG
A5005処理を省略したステントを同様にして調製し
た。
【0025】実施例2ポリ乳酸を用いてST638を付着・コーティングした
ステントの調製 実施例1と同様にして、パルマッツ−シャッツ ステン
トにST638を付着させた後、LGA5005の代わ
りに、ポリ乳酸LA−0005(平均分子量5000、
和光純薬工業製)、ポリ乳酸LA−0015(平均分子
量15000、和光純薬工業製)、あるいはポリ乳酸L
A−0020(平均分子量20000、和光純薬工業
製)を用いて処理することにより、ST638をコーテ
ィングしたステントを得た。実施例1と同様にして得ら
れたST638の付着量はステント当たりそれぞれ1.
4mg、1.3mg、1.4mgであった。
【0026】実施例3ポリグリコール酸を用いてST638を付着・コーティ
ングしたステントの調製 実施例1と同様にして、パルマッツ−シャッツ ステン
トにST638を付着させた後、ヘキサフロロプロパノ
ールに溶解したポリグリコール酸(ポリグリコライド、
シグマ社製、平均分子量100,000〜125,00
0)をコーティングすることによりST638を付着・
コーティングしたステントを得た。実施例1と同様にし
て得られたST638の付着量はステント当たり1.0
mgであった。
【0027】実施例4 実施例1と同様に調製したST638アセトン溶液に、
パルマッツ−シャッツステント、ストレッカー(Streck
er) ステント、およびウォルステント(Wallstent)を5
回浸漬乾燥を繰り返した。各ステントへのST638の
付着量はそれぞれ2.5mg、2.0mg、及び1.8
mgであった。次いで、実施例1と同様のLGA500
5塩化メチレン溶液に2回浸漬乾燥を繰り返すことによ
り目的とするST638付着・コーティングしたステン
トを得た。
【0028】実施例5 実施例1において、ST638の代わりに、4−(3−
エトキシ−4−ヒドロキシ−5−フェニルチオメチルベ
ンジリデン)−1−フェニルピラゾリジン−3,5−ジ
オン、3−(3−エトキシ−4−ヒドロキシ−5−フェ
ニルチオメチルベンジリデン)−2−ピロリジンを用
い、実施例1と同様にしてこれらの薬剤を含浸・付着さ
せ、ついでLGA5005をコーティングすることによ
り、これらの薬剤を付着・コーティングしたパルマッツ
−シャッツ ステントを得た。各ステントへの4−(3
−エトキシ−4−ヒドロキシ−5−フェニルチオメチル
ベンジリデン)−1−フェニルピラゾリジン−3,5−
ジオンおよび3−(3−エトキシ−4−ヒドロキシ−5
−フェニルチオメチルベンジリデン)−2−ピロリジン
の付着量は1.8mgおよび1.6mgであった。
【0029】実施例6 実施例1において、ST638の代わりに、ゲニステイ
ン(コスモバイオ株式会社、東京)、チルフォスチンA
1(コスモバイオ株式会社、東京)、チルフォスチンA
9(コスモバイオ株式会社、東京)、チルフォスチンA
46(コスモバイオ株式会社、東京)、チルフォスチン
B42(コスモバイオ株式会社、東京)、チルフォスチ
ン50(コスモバイオ株式会社、東京)を用い、実施例
1と同様にして各薬剤を付着させ、さらにLGA500
5をコーティングしてパルマッツ−シャッツ ステント
を得た。ゲニステイン、チルフォスチンA1、チルフォ
スチンA9、チルフォスチンA46、チルフォスチンB
42、およびチルフォスチン50のステントへの付着量
は、ステント当たりそれぞれ1.2mg、1.3mg、
1.5mg、1.4mg、1.3mg、および1.0m
gであった。
【0030】実施例7 パルマッツ−シャッツ ステントをマイトマイシンCの
水懸濁液(10mg/ml)またはアドリアマイシンの
エタノール溶液(10mg/ml)に浸漬後、取り出し
乾燥し、次いで1%ゼラチン水溶液(40℃)に浸漬し
乾燥することにより、マイトマイシンCまたはアドリア
マイシンを付着・コーティングしたステントを得た。マ
イトマイシンCおよびアドリアマイシンのステントへの
付着量は、ステント当たりそれぞれ0.2mgおよび
0.3mgであった。
【0031】実施例8ポリ乳酸、ポリグリコール酸、あるいはポリ乳酸−ポリ
グリコール酸共重合体処理ステントのST638保持力
に対する効果 実施例1で得たステントを用い、ST638の保持特性
に対するLGA5005処理の効果を評価した。LGA
5005処理をしたステントとLGA5005処理なし
のステントを1m上空よりガラス板上に自然落下させ、
衝撃によるST638の剥落の程度を、ステントに残存
付着しているST638量の定量と目視判定により行っ
た。ステントに残存付着しているST638量の定量
は、ステントをジメチルスルフォキシド1ml中に浸漬
し、可溶化したST638量を高速液体クロマトグラフ
ィーを用いて定量した(カラム:コスモジル5C18−
AR、移動層溶媒:60%(v/v)アセトニトリル水
溶液、流速:1ml/ml、検出:253nm)。その
結果、LGA5005処理なしのステントでは、明らか
にST638の剥落が認められ保持されているST63
8量は約75%減少した。一方、LGA5005処理を
したステントでは、落下処置後も重量および残存付着し
ているST638量に変化は認められず、目視的にもS
T638の剥落は全く認められなかった。
【0032】同様にして、実施例2、及び実施例3で調
製したポリ乳酸LA−0005(平均分子量5000、
和光純薬工業製)、ポリ乳酸LA−0015(平均分子
量15000、和光純薬工業製)、ポリ乳酸LA−00
20(平均分子量20000、和光純薬工業製)、及び
ポリグリコール酸(ポリグリコライド、シグマ社製、平
均分子量100,000〜125,000)を用いてS
T638をコーティングしたステントを1m上空よりガ
ラス板上に自然落下させ、ステントに残存付着している
ST638量を測定した(但し、ポリグリコール酸では
処理したステントはヘキサフロロイソプロパノール1m
l中に浸漬し、ST638を可溶化し定量した)。その
結果、何れのポリマーを用いた場合も、ST638はス
テントから殆ど剥落が認められなかった。
【0033】実施例9ポリ乳酸、ポリグリコール酸、あるいはポリ乳酸−ポリ
グリコール酸共重合体処理のST638の徐放性に対す
る効果 ステントを血清中に保持した場合のステントからのST
638溶出速度を比較検討した。実施例1で調製したL
GA5005処理をしたステントとLGA5005処理
なしのステントを、牛胎児血清(Flow社製)1ml
中に浸漬し、室温で12時間放置した。その後、ステン
トを取り出し、少量の同血清で洗浄後、新鮮な血清1m
l中に浸漬し、同様に放置した。血清中に溶出したST
638量は、352nmの吸光度を測定することにより
行った。その結果、LGA5005処理なしの場合は、
最初の1日目で90%以上のST638が溶出し、5日
目では殆ど溶出が認められなくなったのに対し、LGA
5005処理ステントでは、1日目で30%の溶出に留
まり、1週間後でも引き続きST638の溶出が認めら
れた。この結果は本発明の方法が薬剤のステントからの
放出を徐放性にすることを示している。
【0034】同様の実験を、実施例2および実施例3で
得たステントを用いて検討した。その結果、何れのポリ
マーで処理したステントにおいても、LGA5005を
用いた場合とほぼ同様に、ST638の血清中への溶出
が徐放性になっていることが認められた。
【0035】実施例10フィブリンを用いて薬剤をコーティングしたステントの
調製 生理的組織接着剤ベリプラスR P(ベーリングベルケ
社)セット中の塩化カルシウム溶液中にST638結晶
を懸濁(20mg/ml)し、その懸濁液の0.5ml
をトロンビン(150単位)末の入っているバイアルに
添加後、予めアプロチニン(500KIE)溶液を添加
したフィブリノーゲン(40mg)溶液に添加し、直ち
にパルマッツ−シャッツ ステントにコーティングし、
フィブリンを固化させた。その後、風乾することにより
水分を除去し、ST638をコーティングしたステント
を得た。ステントへのST638の付着量はステント当
たり0.5mgであった。
【0036】同様にして、ST638の代わりにST6
38アナログである4−(3−エトキシ−4−ヒドロキ
シ−5−フェニルチオメチルベンジリデン)−1−フェ
ニルピラゾリジン−3,5−ジオンまたは3−(3−エ
トキシ−4−ヒドロキシ−5−フェニルチオメチルベン
ジリデン)−2−ピロリジンを用いて、それぞれの薬剤
をフィブリンでコーティングしたパルマッツ−シャッツ
ステントを得た。4−(3−エトキシ−4−ヒドロキ
シ−5−フェニルチオメチルベンジリデン)−1−フェ
ニルピラゾリジン−3,5−ジオンおよび3−(3−エ
トキシ−4−ヒドロキシ−5−フェニルチオメチルベン
ジリデン)−2−ピロリジンのステントへの付着量はそ
れぞれステント当たり0.6mgおよび0.4mgであ
った。このようにして得たステントは、実施例8、及び
実施例9に記載したのと同様の試験において、それぞれ
ST638、4−(3−エトキシ−4−ヒドロキシ−5
−フェニルチオメチルベンジリデン)−1−フェニルピ
ラゾリジン−3,5−ジオン、または3−(3−エトキ
シ−4−ヒドロキシ−5−フェニルチオメチルベンジリ
デン)−2−ピロリジンの保持力、及び血清中でのこれ
らの薬剤の徐放性が改善されていた。
【0037】実施例11 1%(w/w)ヒアルロン酸水溶液5mlに乳鉢で十分
磨砕したST638(100mg)を添加し十分攪拌し
た後、その20μlをパルマッツ−シャッツステント表
面に付着させ乾燥させた。ST638の付着量はステン
ト当たり0.4mgであった。このようにして得られた
ステントは、実施例8と同様の試験において、ST63
8の剥落を示さなかった。同様に、1%(w/w)コラ
ーゲン水溶液、1%(w/w)ゼラチン水溶液溶液、1
%(w/w)ポリ−L−グルタミン酸水溶液、或いは1
%(w/w)キトサン酢酸水溶液にST638微粉末を
添加攪拌後、懸濁液の1部をステント表面に付着させ乾
燥させることにより、ST638をコーティングしたス
テントを得た。ST638の付着量は、コラーゲン処
理、ゼラチン処理、ポリ−L−グルタミン酸処理、キト
サン処理のそれぞれに対し、ステント当たり0.3m
g、0.4mg、0.3mg、0.3mgであった。こ
のようにして得たステントは、実施例8と同様の試験に
おいて、ST638の剥落を示さなかった。
【0038】実施例12 ST638のアセトン溶液(20mg/ml)10μl
をパルマッツ−シャッツ ステントに乗せ、熱風により
素早く風乾させる操作を10回繰り返した。この操作に
よりステント上にST638が析出した。このようにS
T638が付着したステントに、ポリエチレンカーボネ
ートの塩化メチレン溶液(40mg/ml)、あるいは
ポリプロピレンカーボネートの塩化メチレン溶液(5m
g/ml)の20μlを静かに添加し、風乾することに
より、ST638を付着・コーティングしたステントを
得た。ST638の付着量は、ポリエチレンカーボネー
ト処理、ポリプロピレンカーボネート処理のそれぞれに
対し、ステント当たり0.2mg、0.1mgであっ
た。このようにして得たステントは、実施例8と同様の
試験において、ST638の剥落を示さなかった。
【0039】実施例13 30%(w/w)アクリルアミドと0.8%(w/w)
N,N−メチレンビス(アクリルアミド)を溶解した水
溶液3.3mlに、水1.75ml、乳鉢で十分磨砕し
たST638(200mg)、0.5%(w/w)N,
N,N,N−テトラメチルエチレンジアミン水溶液0.
5ml、及び過硫酸アンモニウム25mgを順次添加
し、十分攪拌した後、20μlをステント表面に付着さ
せゲル化させた後、風乾しST638をコーティングし
たステントを得た。ST638の付着量はステント当た
り0.4mgであった。このようにして得たステント
は、実施例8と同様の試験において、ST638の剥落
を示さなかった。
【0040】実施例14 ST638のアセトン溶液(20mg/ml)10μl
をパルマッツ−シャッツ ステントに乗せ、熱風により
素早く風乾させる操作を10回繰り返した。この操作に
よりステント上にST638が析出した。このST63
8が付着したステントに、5%(w/v)ポリウレタン
のクロロホルム/ジオキサン(1容/1容)溶液を繰り
返し噴霧することにより、ST638をコーティングし
たステントを得た。ST638の付着量はステント当た
り1.6mgであった。このようにして得たステント
は、実施例8と同様の試験において、ST638の剥落
を示さなかった。尚、使用したポリウレタンは、ポリエ
チレングリコール(平均分子量:2000)/プロピレ
ングリコール=50/50(w/w)に、m,m’−ジ
ヒドロキシアゾベンゼンを3.5モル%添加し、バルク
重合法(神原 周編、重縮合と重付加反応、共立出版、
p.327(1958)により調製した。
【0041】
【発明の効果】本発明により、動脈内膜肥厚を抑制し得
る薬剤の治療必要量を強固に付着・コーティングしたス
テントを提供することができる。また、このステントに
コーティングされた薬剤はステントから徐々に放出され
るので、本発明のステントは徐放性薬剤の提供手段とし
ても優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 31/00 A61F 2/06 A61K 9/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体適合性ポリマーおよび/または生分
    解性ポリマーの溶液に薬剤を溶解または懸濁して得られ
    る液でステントを塗布し乾燥させる操作または当該液に
    ステントを浸漬し乾燥させる操作を少なくとも1回以上
    繰り返すことにより、あるいは少なくとも1回以上繰り
    返して薬剤の溶液をステントに塗布・乾燥させた後また
    は薬剤の溶液にステントを浸漬・乾燥した後、生体適合
    性ポリマーおよび/または生分解性ポリマーの溶液への
    浸漬・乾燥を少なくとも1回以上行うことにより、ステ
    ントへの薬剤の付着および生体適合性ポリマーおよび/
    または生分解性ポリマーによるコーティングをすること
    を特徴とする、薬剤の付着・コーティングしたステント
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 薬剤が一般式(I) 【化1】 〔式中、xは水素原子、−OR(但し、RはC
    のアルキル基を示す。)で表されるアルコキシ基、
    〜Cのアルキル基、ニトロ基、アミノ基、水酸
    基、ハロゲン原子、又は−COOR(但し、RはC
    〜Cのアルキル基を示す。)で表されるアルコキシ
    カルボニル基を表し、Rは水素原子、C〜Cのア
    ルキル基、又はRCO−(但し、Rフェニル基、又
    はC〜Cのアルキル基を示す。)で表されるアシル
    基を表し、Rは水素原子、又はC〜Cのアルキル
    基を表し、Rは−COOR(但し、Rは水素原
    子、又はC〜Cのアルキル基を示す。)で表される
    基、又はアミドを表し、Rはシアノ基、又はRSO
    −(但し、RはC〜Cのアルキル基を示す。)
    で示されるアルキルスルフォニル基を表し、又はR
    は互いに結合して−CO−Y−CH(R10)−C
    −もしくは−CO−Y−CH−CH(R10)−
    (但し、R10は水素原子、又はC〜Cのアルキル
    基を示し、Yは酸素原子又はNH基を示す。)、又は−
    CO−N(C)−NH−CO−を表し、nはxが
    ハロゲン原子のとき、1〜5の整数を表し、xがその他
    の基のときは1を表し、mは0〜3の整数を表す。〕 で表される3−フェニルチオメチルスチレン誘導体、又
    はその造塩可能なものの塩である請求項1記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 薬剤が一般式(II) 【化2】 〔式中、xは水素原子、−OR(但し、RはC
    のアルキル基を示す。)で表されるアルコキシ基、
    〜Cのアルキル基、ニトロ基、アミノ基、水酸
    基、ハロゲン原子、又は−COOR(但し、RはC
    〜Cのアルキル基を示す。)で表されるアルコキシ
    カルボニル基を表し、Rは水素原子、C〜Cのア
    ルキル基、又はRCO−(但し、Rフェニル基、又
    はC〜Cのアルキル基を示す。)で表されるアシル
    基を表し、Rは水素原子、又はC〜Cのアルキル
    基を表し、nはxがハロゲン原子のとき、1〜5の整数
    を表し、xがその他の基のときは1を表し、mは0〜3
    の整数を表す。〕 で表されるα−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸アミド誘
    導体、又はその造塩可能なものの塩である請求項1記
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 薬剤が、α−シアノ−3−エトキシ−4
    −ヒドロキシ−5−フェニルチオメチル桂皮酸アミドで
    ある請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 生体適合性ポリマーが、ポリウレタン、
    ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリエチ
    レンカーボネート、ポリプロピレンカーネート、およ
    びフィブリンからなる群より選択される1以上である請
    求項1〜3いずれか1項記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 生分解性ポリマーが、ポリ乳酸、ポリグ
    リコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸との共重合
    体、コラーゲン、ゼラチン、キチン、キトサン、ヒアル
    ロン酸、ポリアミノ酸、澱粉、ポリ−ε−カプロラクト
    ン、ポリエチレンサクシネート、ポリ−β−ヒドロキシ
    アルカノエート、及びエポキシド共重合体からなる群よ
    り選択される1以上である請求項1〜3いずれか1項記
    載の製造方法。
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