JP3476220B2 - 面放電型プラズマディスプレイパネル及びその駆動方法 - Google Patents
面放電型プラズマディスプレイパネル及びその駆動方法Info
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- JP3476220B2 JP3476220B2 JP20912293A JP20912293A JP3476220B2 JP 3476220 B2 JP3476220 B2 JP 3476220B2 JP 20912293 A JP20912293 A JP 20912293A JP 20912293 A JP20912293 A JP 20912293A JP 3476220 B2 JP3476220 B2 JP 3476220B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、マトリクス表示方式の
面放電型のプラズマディスプレイパネル（ＰＤＰ）及び
その駆動方法に関する。
面放電型のプラズマディスプレイパネル（ＰＤＰ）及び
その駆動方法に関する。
【０００２】蛍光体によるカラー表示に適した面放電型
ＰＤＰは、ＣＲＴに代わる表示デバイスとして注目され
ており、ハイビジョン映像の分野にその用途が拡大され
つつある。
ＰＤＰは、ＣＲＴに代わる表示デバイスとして注目され
ており、ハイビジョン映像の分野にその用途が拡大され
つつある。
【０００３】
【従来の技術】ここでは、本発明の実施例を示す図１を
参照して従来の面放電型ＰＤＰの構造について説明す
る。
参照して従来の面放電型ＰＤＰの構造について説明す
る。
【０００４】一般に、マトリクス表示方式の面放電型Ｐ
ＤＰは、表示面Ｈ側のガラス基板１１、表示の各ライン
に対応する面放電用の一対の表示電極Ｘ，Ｙ、表示電極
Ｘ，Ｙを被覆する誘電体層１７、保護膜１８、背面側の
ガラス基板２１、表示電極Ｘ，Ｙと直交するアドレス電
極Ａ、アドレス電極Ａと平行なストライプ状の隔壁２
９、及び所定発光色の蛍光体２８などから構成されてい
る。
ＤＰは、表示面Ｈ側のガラス基板１１、表示の各ライン
に対応する面放電用の一対の表示電極Ｘ，Ｙ、表示電極
Ｘ，Ｙを被覆する誘電体層１７、保護膜１８、背面側の
ガラス基板２１、表示電極Ｘ，Ｙと直交するアドレス電
極Ａ、アドレス電極Ａと平行なストライプ状の隔壁２
９、及び所定発光色の蛍光体２８などから構成されてい
る。
【０００５】内部の放電空間３０は、隔壁２９によって
表示電極Ｘ，Ｙの延長方向（ライン方向）に単位発光領
域ＥＵ毎に区画され、且つその間隙寸法が隔壁２９と誘
電体層１７との当接によって１００〜１５０μｍ程度に
規定されている。
表示電極Ｘ，Ｙの延長方向（ライン方向）に単位発光領
域ＥＵ毎に区画され、且つその間隙寸法が隔壁２９と誘
電体層１７との当接によって１００〜１５０μｍ程度に
規定されている。
【０００６】蛍光体２８は、面放電によるイオン衝撃を
避けるために、表示電極Ｘ，Ｙと反対側のガラス基板２
１上の各隔壁２９の間に設けられ、面放電時に放電ガス
が放つ紫外線によって励起されて発光する。蛍光体２８
の表層面（放電空間と接する面）で発光した光は、誘電
体層１７及びガラス基板１１を透過して外部へ射出す
る。
避けるために、表示電極Ｘ，Ｙと反対側のガラス基板２
１上の各隔壁２９の間に設けられ、面放電時に放電ガス
が放つ紫外線によって励起されて発光する。蛍光体２８
の表層面（放電空間と接する面）で発光した光は、誘電
体層１７及びガラス基板１１を透過して外部へ射出す
る。
【０００７】表示に際しては、まず、例えば表示面Ｈの
全面の書込みとして、全てのラインについて、一方の表
示電極Ｘに放電開始電圧を越える電圧を印加して各ライ
ン内の各単位発光領域ＥＵで一斉に面放電（誘電体層１
７の表面方向の放電）を生じさせる。面放電が生じる
と、印加電圧と逆の極性の壁電荷が各表示電極Ｘ，Ｙ上
の誘電体層１７に蓄積する。次に、他方の表示電極Ｙに
放電開始電圧より低い放電維持電圧を印加した状態で、
表示パターンに応じて選択したアドレス電極Ａに所定の
電圧を印加して表示電極Ｙとアドレス電極Ａとの間のア
ドレス放電を生じさせる。アドレス放電により適当な電
荷蓄積状態が形成される。
全面の書込みとして、全てのラインについて、一方の表
示電極Ｘに放電開始電圧を越える電圧を印加して各ライ
ン内の各単位発光領域ＥＵで一斉に面放電（誘電体層１
７の表面方向の放電）を生じさせる。面放電が生じる
と、印加電圧と逆の極性の壁電荷が各表示電極Ｘ，Ｙ上
の誘電体層１７に蓄積する。次に、他方の表示電極Ｙに
放電開始電圧より低い放電維持電圧を印加した状態で、
表示パターンに応じて選択したアドレス電極Ａに所定の
電圧を印加して表示電極Ｙとアドレス電極Ａとの間のア
ドレス放電を生じさせる。アドレス放電により適当な電
荷蓄積状態が形成される。
【０００８】その後、各ラインの表示電極Ｘ，Ｙに対し
て交互に放電維持電圧を印加する。これにより所定量の
壁電荷が蓄積している単位発光領域ＥＵにおいて放電維
持電圧の印加毎に強い発光が生じる。このとき、放電維
持電圧の印加の周期を適当に選ぶことによって輝度が調
整される。
て交互に放電維持電圧を印加する。これにより所定量の
壁電荷が蓄積している単位発光領域ＥＵにおいて放電維
持電圧の印加毎に強い発光が生じる。このとき、放電維
持電圧の印加の周期を適当に選ぶことによって輝度が調
整される。
【０００９】さて、表示色を規定する蛍光体２８を背面
側のガラス基板２１上に配置した、いわゆる反射型のＰ
ＤＰにおいては、表示電極Ｘ，Ｙによる表示光の遮光を
最小限とする必要がある。
側のガラス基板２１上に配置した、いわゆる反射型のＰ
ＤＰにおいては、表示電極Ｘ，Ｙによる表示光の遮光を
最小限とする必要がある。
【００１０】図３は従来のＰＤＰ１ｊの表示電極Ｘ，Ｙ
の構成を示す平面図である。従来のＰＤＰ１ｊにおい
て、表示電極Ｘ，Ｙは、面放電を広範囲とするための幅
の広い帯状の透明導電膜４１と、その外端側に重ねられ
た幅の狭い直線状の金属膜（バス電極）４２ｊとから構
成されている。金属膜４２ｊは透明導電膜４１が比較的
に高抵抗であることから、表示電極Ｘ，Ｙのライン方向
の導電性を補うために設けられている。
の構成を示す平面図である。従来のＰＤＰ１ｊにおい
て、表示電極Ｘ，Ｙは、面放電を広範囲とするための幅
の広い帯状の透明導電膜４１と、その外端側に重ねられ
た幅の狭い直線状の金属膜（バス電極）４２ｊとから構
成されている。金属膜４２ｊは透明導電膜４１が比較的
に高抵抗であることから、表示電極Ｘ，Ｙのライン方向
の導電性を補うために設けられている。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】従来では、隔壁２９に
よってイオンの移動が抑制されることから、各単位発光
領域ＥＵのライン方向の両端部における面放電が中央部
に比べて弱く、単位発光領域の発光効率が低いという問
題があった。
よってイオンの移動が抑制されることから、各単位発光
領域ＥＵのライン方向の両端部における面放電が中央部
に比べて弱く、単位発光領域の発光効率が低いという問
題があった。
【００１２】本発明は、上述の問題に鑑み、隔壁の近辺
における面放電の強度を高め、表示の高輝度化を図るこ
とを目的としている。
における面放電の強度を高め、表示の高輝度化を図るこ
とを目的としている。
【００１３】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明に係るプ
ラズマディスプレイパネルは、表示面Ｈ側の基板１１上
に、透明導電膜４１とそれに重なる金属膜４２とからな
る面放電用の一対の表示電極Ｘ，Ｙを有し、背面側の基
板２１上に放電空間３０を区画する隔壁２９を有した面
放電型プラズマディスプレイパネル１であって、前記面
放電用表示電極対の少なくとも一方の表示電極Ｘの前記
金属膜４２が、それとともに当該表示電極Ｘを構成する
透明導電膜４１よりも幅の小さい直線部４２Ａと、前記
隔壁２９との交差部に設けられた突出部４２Ｂとからな
り、最大幅が前記透明導電膜４１の幅を超えない範囲で
前記隔壁２９との交差部が他の部分に対して当該表示電
極対の電極間隙へ向かって突出するように形成されたも
のである。
ラズマディスプレイパネルは、表示面Ｈ側の基板１１上
に、透明導電膜４１とそれに重なる金属膜４２とからな
る面放電用の一対の表示電極Ｘ，Ｙを有し、背面側の基
板２１上に放電空間３０を区画する隔壁２９を有した面
放電型プラズマディスプレイパネル１であって、前記面
放電用表示電極対の少なくとも一方の表示電極Ｘの前記
金属膜４２が、それとともに当該表示電極Ｘを構成する
透明導電膜４１よりも幅の小さい直線部４２Ａと、前記
隔壁２９との交差部に設けられた突出部４２Ｂとからな
り、最大幅が前記透明導電膜４１の幅を超えない範囲で
前記隔壁２９との交差部が他の部分に対して当該表示電
極対の電極間隙へ向かって突出するように形成されたも
のである。
【００１４】請求項２の発明に係る駆動方法は、表示電
極対の一方の表示電極Ｘの金属膜４２が隔壁２９との交
差部の突出する形状に形成され、かつ他方の表示電極Ｙ
の金属膜４２が直線形状に形成されたプラズマディスプ
レイパネル１の駆動において、直線形状の金属膜を有し
た表示電極Ｙと、前記隔壁と平行に配置されたアドレス
電極Ａとの間で、各単位発光領域を選択的に発光させる
ためのアドレス放電を生じさせるものである。
極対の一方の表示電極Ｘの金属膜４２が隔壁２９との交
差部の突出する形状に形成され、かつ他方の表示電極Ｙ
の金属膜４２が直線形状に形成されたプラズマディスプ
レイパネル１の駆動において、直線形状の金属膜を有し
た表示電極Ｙと、前記隔壁と平行に配置されたアドレス
電極Ａとの間で、各単位発光領域を選択的に発光させる
ためのアドレス放電を生じさせるものである。
【００１５】
【作用】表示電極Ｘにおいては、金属膜４２の内の隔壁
２９との交差部を突出させることにより、隔壁２９の近
辺の導電性が高まり、その部分で強い面放電が生じる。
このため、単位発光領域ＥＵ内の強い放電の生じる範囲
が広範囲となり、輝度が高まる。
２９との交差部を突出させることにより、隔壁２９の近
辺の導電性が高まり、その部分で強い面放電が生じる。
このため、単位発光領域ＥＵ内の強い放電の生じる範囲
が広範囲となり、輝度が高まる。
【００１６】
【実施例】図１は本発明に係るＰＤＰ１の１画素ＥＧに
対応する部分の基本的な構造を示す分解斜視図、図２は
図１のＰＤＰ１の表示電極の構成を示す平面図である。
対応する部分の基本的な構造を示す分解斜視図、図２は
図１のＰＤＰ１の表示電極の構成を示す平面図である。
【００１７】これらの図において、ＰＤＰ１は、マトリ
クス表示の単位発光領域ＥＵに一対の表示電極Ｘ，Ｙと
アドレス電極Ａとが対応する３電極構造を有し、蛍光体
の配置形態による分類の上で反射型と呼称される面放電
型ＰＤＰである。
クス表示の単位発光領域ＥＵに一対の表示電極Ｘ，Ｙと
アドレス電極Ａとが対応する３電極構造を有し、蛍光体
の配置形態による分類の上で反射型と呼称される面放電
型ＰＤＰである。
【００１８】面放電のための表示電極Ｘ，Ｙは、表示面
Ｈ側のガラス基板１１上に設けられ、ＡＣ駆動用の誘電
体層１７によって放電空間３０に対して被覆されてい
る。誘電体層１７の表面には、その保護膜として数千Å
程度の厚さのＭｇＯ膜１８が設けられている。
Ｈ側のガラス基板１１上に設けられ、ＡＣ駆動用の誘電
体層１７によって放電空間３０に対して被覆されてい
る。誘電体層１７の表面には、その保護膜として数千Å
程度の厚さのＭｇＯ膜１８が設けられている。
【００１９】一方、単位発光領域ＥＵを選択的に発光さ
せるためのアドレス電極Ａは、背面側のガラス基板２１
上に、例えば２００μｍ程度のピッチで表示電極Ｘ，Ｙ
と直交するように配列されている。
せるためのアドレス電極Ａは、背面側のガラス基板２１
上に、例えば２００μｍ程度のピッチで表示電極Ｘ，Ｙ
と直交するように配列されている。
【００２０】各アドレス電極Ａの間には、放電空間３０
の間隙寸法を規定する５０μｍ程度の幅を有したストラ
イプ状の隔壁２９が設けられ、これによって放電空間３
０はライン方向（表示電極Ｘ，Ｙの延長方向）に単位発
光領域ＥＵ毎に区画されている。また、ガラス基板２１
には、アドレス電極Ａの上面及び隔壁２９の側面を含め
て背面側の内面を被覆するように、Ｒ（赤），Ｇ
（緑），Ｂ（青）の３原色の蛍光体２８が設けられてい
る。図中のアルファベットＲ，Ｇ，Ｂは各蛍光体２８の
発光色を示している。なお、放電空間３０には、蛍光体
２８に対する紫外線励起のための放電ガスとして、ネオ
ンにキセノンを混合したペニングガスが封入されてい
る。
の間隙寸法を規定する５０μｍ程度の幅を有したストラ
イプ状の隔壁２９が設けられ、これによって放電空間３
０はライン方向（表示電極Ｘ，Ｙの延長方向）に単位発
光領域ＥＵ毎に区画されている。また、ガラス基板２１
には、アドレス電極Ａの上面及び隔壁２９の側面を含め
て背面側の内面を被覆するように、Ｒ（赤），Ｇ
（緑），Ｂ（青）の３原色の蛍光体２８が設けられてい
る。図中のアルファベットＲ，Ｇ，Ｂは各蛍光体２８の
発光色を示している。なお、放電空間３０には、蛍光体
２８に対する紫外線励起のための放電ガスとして、ネオ
ンにキセノンを混合したペニングガスが封入されてい
る。
【００２１】表示画面を構成する各画素（ドット）ＥＧ
には、ライン方向に並ぶ同一面積の３つの単位発光領域
ＥＵが対応づけられている。各単位発光領域ＥＵにおい
て、表示電極Ｘ，Ｙによって面放電セル（表示のための
主放電セル）Ｃ１が画定され、表示電極Ｙとアドレス電
極Ａとによって表示又は非表示を選択するためのアドレ
ス放電セルＣ２が画定される。これにより、図１の縦方
向に連続する蛍光体２８の内、各単位発光領域ＥＵに対
応した部分を選択的に発光させることができ、Ｒ，Ｇ，
Ｂの組み合わせによるフルカラー表示が可能である。
には、ライン方向に並ぶ同一面積の３つの単位発光領域
ＥＵが対応づけられている。各単位発光領域ＥＵにおい
て、表示電極Ｘ，Ｙによって面放電セル（表示のための
主放電セル）Ｃ１が画定され、表示電極Ｙとアドレス電
極Ａとによって表示又は非表示を選択するためのアドレ
ス放電セルＣ２が画定される。これにより、図１の縦方
向に連続する蛍光体２８の内、各単位発光領域ＥＵに対
応した部分を選択的に発光させることができ、Ｒ，Ｇ，
Ｂの組み合わせによるフルカラー表示が可能である。
【００２２】さて、表示電極Ｘ，Ｙは、上述したように
放電空間３０に対して表示面Ｈ側に配置されることか
ら、それぞれ透明導電膜４１とその導電性を補う金属膜
４２とから構成されている。透明導電膜４１は２０００
Å程度の厚さのネサ膜（酸化錫膜）からなり、金属膜４
２は例えばクロム−銅−クロムの３層構造の１μｍ程度
の厚さの薄膜からなる。
放電空間３０に対して表示面Ｈ側に配置されることか
ら、それぞれ透明導電膜４１とその導電性を補う金属膜
４２とから構成されている。透明導電膜４１は２０００
Å程度の厚さのネサ膜（酸化錫膜）からなり、金属膜４
２は例えばクロム−銅−クロムの３層構造の１μｍ程度
の厚さの薄膜からなる。
【００２３】図２によく示されるように、透明導電膜４
１の平面形状は、１８０μｍ程度の一様な幅の帯状であ
り、表示電極Ｘ，Ｙについて同一とされている。これに
対して、金属膜４２の平面形状は、アドレス放電セルＣ
２を画定する表示電極Ｙについては、透明導電膜４１の
外側端部に重なる８０μｍ程度の一様な幅の帯状（直線
状）とされ、面放電のみに用いる表示電極Ｘについて
は、隔壁２９との交差部が他の部分に対して表示電極Ｙ
へ向かって突出する形状とされている。
１の平面形状は、１８０μｍ程度の一様な幅の帯状であ
り、表示電極Ｘ，Ｙについて同一とされている。これに
対して、金属膜４２の平面形状は、アドレス放電セルＣ
２を画定する表示電極Ｙについては、透明導電膜４１の
外側端部に重なる８０μｍ程度の一様な幅の帯状（直線
状）とされ、面放電のみに用いる表示電極Ｘについて
は、隔壁２９との交差部が他の部分に対して表示電極Ｙ
へ向かって突出する形状とされている。
【００２４】すなわち、表示電極Ｘの金属膜４２は、透
明導電膜４１の外側端部に重なる５０〜７０μｍ程度の
一様な幅の直線部４２Ａと、隔壁２９との交差部に設け
られた突出部４２Ｂとからなる。突出部４２Ｂの幅は、
単位発光領域ＥＵ内の透光部の割合である開口率を損な
うことのないように、隔壁２９の幅と同一又はそれ以下
の値に選定されている。また、突出部４２Ｂは、先端縁
が透明導電膜４１の内側端縁と一致するように、その長
さが選定されている。
明導電膜４１の外側端部に重なる５０〜７０μｍ程度の
一様な幅の直線部４２Ａと、隔壁２９との交差部に設け
られた突出部４２Ｂとからなる。突出部４２Ｂの幅は、
単位発光領域ＥＵ内の透光部の割合である開口率を損な
うことのないように、隔壁２９の幅と同一又はそれ以下
の値に選定されている。また、突出部４２Ｂは、先端縁
が透明導電膜４１の内側端縁と一致するように、その長
さが選定されている。
【００２５】このような金属膜４２は、ガラス基板１１
上に設けたネサ膜のパターニングによって透明導電膜４
１を形成した後、蒸着やスパッタなどによって透明導電
膜４１を含めてガラス基板１１を一様に覆う薄膜を形成
し、フォトリソグラフィ法を用いて表示電極Ｘ，Ｙにつ
いて一括して薄膜をパターニングすることによって形成
することができる。
上に設けたネサ膜のパターニングによって透明導電膜４
１を形成した後、蒸着やスパッタなどによって透明導電
膜４１を含めてガラス基板１１を一様に覆う薄膜を形成
し、フォトリソグラフィ法を用いて表示電極Ｘ，Ｙにつ
いて一括して薄膜をパターニングすることによって形成
することができる。
【００２６】以上の構成のＰＤＰ１の使用に際しては、
従来と同様に一方の表示電極Ｘに書込み電圧を印加して
表示面Ｈの全面で面放電を生じさせ、表示電極Ｙとアド
レス電極Ａとの間で選択的にアドレス放電を生じさせて
表示パターンを決定し、その後の一定期間において表示
電極Ｘ，Ｙに交互に維持電圧を印加して１パターンの表
示状態を保持する。そして、このような動作を繰り返
し、動画像などの表示を行う。
従来と同様に一方の表示電極Ｘに書込み電圧を印加して
表示面Ｈの全面で面放電を生じさせ、表示電極Ｙとアド
レス電極Ａとの間で選択的にアドレス放電を生じさせて
表示パターンを決定し、その後の一定期間において表示
電極Ｘ，Ｙに交互に維持電圧を印加して１パターンの表
示状態を保持する。そして、このような動作を繰り返
し、動画像などの表示を行う。
【００２７】表示状態の保持期間（放電維持期間）にお
いては、突出部４２Ｂの存在によって隔壁２９の近辺に
おける表示電極Ｘの導電性が高まるので、イオンの移動
が抑制される隔壁２９の近辺でも単位発光領域ＥＵの中
央部と同様に強い面放電が生じる。このため、単位発光
領域ＥＵ内の強い放電の生じる範囲が広範囲となって表
示の輝度が高まる。
いては、突出部４２Ｂの存在によって隔壁２９の近辺に
おける表示電極Ｘの導電性が高まるので、イオンの移動
が抑制される隔壁２９の近辺でも単位発光領域ＥＵの中
央部と同様に強い面放電が生じる。このため、単位発光
領域ＥＵ内の強い放電の生じる範囲が広範囲となって表
示の輝度が高まる。
【００２８】なお、表示電極Ｙについても表示電極Ｘと
同様に金属膜４２を部分的に突出させることにより、面
放電を生じ易くすることが考えられる。しかし、そうす
ると、本来は表示電極Ｙとアドレス電極Ａとの対向部で
生じるべきアドレス放電が、表示電極Ｙの金属膜４２の
突出部とアドレス電極Ａとの間で生じてしまい、隔壁２
９の高さのバラツキに起因して誘電体層１７と隔壁２９
との間に隙間があった場合に、その隙間を介して隣接す
る単位発光領域ＥＵへアドレス放電が不要に拡がるおそ
れがある。放電が不要に拡がると表示内容が乱れる。し
たがって、表示電極Ｙについては、単位発光領域ＥＵの
選択発光を確実なものにするため、金属膜４２を直線状
にするのが望ましい。
同様に金属膜４２を部分的に突出させることにより、面
放電を生じ易くすることが考えられる。しかし、そうす
ると、本来は表示電極Ｙとアドレス電極Ａとの対向部で
生じるべきアドレス放電が、表示電極Ｙの金属膜４２の
突出部とアドレス電極Ａとの間で生じてしまい、隔壁２
９の高さのバラツキに起因して誘電体層１７と隔壁２９
との間に隙間があった場合に、その隙間を介して隣接す
る単位発光領域ＥＵへアドレス放電が不要に拡がるおそ
れがある。放電が不要に拡がると表示内容が乱れる。し
たがって、表示電極Ｙについては、単位発光領域ＥＵの
選択発光を確実なものにするため、金属膜４２を直線状
にするのが望ましい。
【００２９】上述の実施例によれば、金属膜４２の突出
部４２Ｂの幅を隔壁２９と同一又はそれ以下としたの
で、単位発光領域ＥＵの開口率が損なわれず、突出部４
２Ｂを設けることによる面放電の強度の増大が高輝度化
の上でより有効となる。
部４２Ｂの幅を隔壁２９と同一又はそれ以下としたの
で、単位発光領域ＥＵの開口率が損なわれず、突出部４
２Ｂを設けることによる面放電の強度の増大が高輝度化
の上でより有効となる。
【００３０】上述の実施例において、突出部４２Ｂの長
さは、その先端縁が透明導電膜４１の内側端縁に対して
表示電極Ｙ側へ突出しない範囲、すなわち金属膜４２の
最大幅が透明導電膜４１の幅を越えない範囲で、単位発
光領域ＥＵの大きさや駆動条件などに応じて適宜選定す
ることができる。
さは、その先端縁が透明導電膜４１の内側端縁に対して
表示電極Ｙ側へ突出しない範囲、すなわち金属膜４２の
最大幅が透明導電膜４１の幅を越えない範囲で、単位発
光領域ＥＵの大きさや駆動条件などに応じて適宜選定す
ることができる。
【００３１】
【発明の効果】本発明によれば、放電空間を区画する隔
壁の近辺における面放電の強度を高めることができ、表
示の高輝度化を図ることができる。
壁の近辺における面放電の強度を高めることができ、表
示の高輝度化を図ることができる。
【図１】本発明に係るＰＤＰの分解斜視図である。
【図２】図１のＰＤＰの表示電極の構成を示す平面図で
ある。
ある。
【図３】従来のＰＤＰの表示電極の構成を示す平面図で
ある。
ある。
１ ＰＤＰ（面放電型プラズマディスプレイパネル）
１１，２１ ガラス基板（基板）
２９ 隔壁
３０ 放電空間
４１ 透明導電膜
４２ 金属膜
Ａ アドレス電極
ＥＵ 単位発光領域
Ｈ 表示面
Ｘ，Ｙ 表示電極
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平３−250536（ＪＰ，Ａ)
特開 平４−272634（ＪＰ，Ａ)
特開 平４−332430（ＪＰ，Ａ)
特開 平５−2993（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
H01J 11/00
H01J 11/02
G09G 3/28
Claims (2)
- 【請求項１】表示面側の基板上に、透明導電膜とそれに
重なる金属膜とからなる面放電用の一対の表示電極を有
し、背面側の基板上に放電空間を区画する隔壁を有した
面放電型プラズマディスプレイパネルであって、 前記面放電用表示電極対の少なくとも一方の表示電極の
前記金属膜は、それとともに当該表示電極を構成する透
明導電膜よりも幅の小さい直線部と、前記隔壁との交差
部に設けられた突出部とからなり、最大幅が前記透明導
電膜の幅を超えない範囲で前記隔壁との交差部が他の部
分に対して当該表示電極対の電極間隙へ向かって突出す
るように形成されてなることを特徴とする面放電型プラ
ズマディスプレイパネル。 - 【請求項２】表示面側の基板上に、透明導電膜とそれに
重なる金属膜とからなる面放電用の一対の表示電極を有
し、背面側の基板上に放電空間を区画する隔壁を有した
面放電型プラズマディスプレイパネルの駆動方法であっ
て、前記面放電用表示電極対の一方の表示電極の前記金属膜
は、それとともに当該表示電極を構成する透明導電膜よ
りも幅の小さい直線部と、前記隔壁との交差部に設けら
れた突出部とからなり、最大幅が前記透明導電膜の幅を
超えない範囲で前記隔壁との交差部が他の部分に対して
当該表示電極対の電極間隙へ向かって突出するように形
成されており、かつ他方の表示電極の前記金属膜は、そ
れとともに当該表示電極を構成する透明導電膜よりも幅
の小さい直線形状に形成されており、 前記直線形状の金属膜を有した表示電極と、前記隔壁と
平行に配置されたアドレス電極との間で、各単位発光領
域を選択的に発光させるためのアドレス放電を生じさせ
ることを特徴とする面放電型プラズマディスプレイパネ
ルの駆動方法。
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