JP3475838B2 - タービンロータ及びタービンロータのタービン動翼冷却方法 - Google Patents

タービンロータ及びタービンロータのタービン動翼冷却方法

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JP3475838B2
JP3475838B2 JP04411899A JP4411899A JP3475838B2 JP 3475838 B2 JP3475838 B2 JP 3475838B2 JP 04411899 A JP04411899 A JP 04411899A JP 4411899 A JP4411899 A JP 4411899A JP 3475838 B2 JP3475838 B2 JP 3475838B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンのタ
ービンロータ及びタービンロータのタービン動翼冷却方
法に関する。特にタービン動翼を冷却した冷媒を回収す
る構造を持つタービンに関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンの燃焼温度は、効率向上の
ために、年々高くなる傾向にある。特に、燃焼器302
で燃焼した後、そのエネルギを回収するタービン動翼部
分は高い温度にさらされる。このため、通常は圧縮機3
01の中の圧縮空気やコンバインドサイクルの場合は蒸
気タービン部の蒸気などを冷媒として用いてタービン動
翼部分を冷却することが考えられる。この時、冷却に用
いる冷媒は、タービン動翼冷却後は高温となる。この高
温となった冷媒を効率向上のために回収する構造を持つ
ものを閉回路冷却構造という。この閉回路冷却構造を用
いるタービンロータでは、タービン動翼を冷却した冷媒
を回収する冷媒回収経路は、翼を出た直後は少なくとも
翼枚数と同数存在する。このため、回収した高温冷媒を
1個所又は数箇所に集めるための回収キャビティがロー
タ内に存在する。
【0003】タービン部分のロータは、外周部にタービ
ン動翼を取り付ける円盤状の複数のホイールと前記ホイ
ールに交互に挟まれるように配置されるスペーサを軸方
向に積み重ね、それらに貫通するようにボルトを通し、
そのボルトで締め付けることによってそれらを固定して
形成されている。この時、ボルト穴周辺のボルトによっ
て締め付けられてホイールとスペーサが密着している部
分をスタッキング面という。ホイールとスペーサの近辺
には回収冷媒を集める前記回収キャビティが存在してい
るため、メタル温度が高くなるのが通常である。メタル
温度が高くなると、許容応力が低くなり、強度が低下す
る。ここに、ホイールには外周部に動翼が取り付けられ
ているため、強い遠心力が作用している。
【0004】又、PCT/US97/04368に記載
のタービンも閉回路冷却構造を有しており、タービンロ
ータは外周部にタービン動翼を固定する円盤状のホイー
ルを積み重ねるように複数配置して、それらを貫通する
ようにボルトを通してそのボルトを締め付けることによ
ってこれらのホイールを固定してロータを形成してお
り、前記ホイールのうち隣接する2つのホイールにおい
て片側のホイールに部材をボルトによって固定すること
によって取り付け、逆側のホイールにも部材をボルトに
よって固定することによって取り付け、これらの部材の
間にこれらの部材によるキャビティを形成することによ
って、ホイールに高温回収冷媒が直接接触しないような
構造としている。
【0005】更に、特開平9−13902号に記載のタービン
も閉回路冷却構造を有しており、タービンロータは外周
部にタービン動翼が取り付けられている円盤状のホイー
ルと、ホイールに挟まれるように交互に円盤状のスペー
サを配置し、更にホイールとスペーサの間に円盤状のス
ペーサ板を配置して、それらを積み重ねてそれらに貫通
するようにボルトを通し、そのボルトで締め付けること
によって形成されている。この公知例では、スペーサと
スペーサ板によってタービン動翼を冷却する冷媒の供給
キャビティと回収キャビティを形成することによって、
ホイールに高温回収冷媒が直接接触しないような構造と
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】タービンロータは外周
部にタービン動翼が取り付けられている円盤状のホイー
ルと、ホイールに挟まれるように交互に配置される円盤
状のスペーサを積み重ねてそれらに貫通するようにボル
トを通し、ボルトで締め付けることによって形成され
る。ここでホイールには外周部にタービン動翼を取り付
けているため、その分の遠心力が作用しており、スペー
サよりも高い応力が作用しているのが通常である。
【0007】従来のタービンロータは、ロータを形成す
るホイールとスペーサの間にタービン動翼を冷却して高
温となった回収冷媒を集める回収キャビティが形成され
ていたため、高温回収冷媒が直接ホイールに接触してホ
イールのメタル温度が上昇して、ホイールの許容応力が
低下して強度が低下するという問題点があった。
【0008】そこで、ホイールに直接高温ガスが接触し
ないような様々な工夫がなされている。
【0009】PCT/US97/04368に記載のタ
ービンロータは外周部にタービン動翼を固定する円盤状
のホイールを積み重ねるように複数配置して、それらを
貫通するようにボルトを通してそのボルトを締め付ける
ことによってこれらのホイールを固定してロータを形成
しており、前記ホイールのうち隣接する2つのホイール
において片側のホイールに部材をボルトによって固定す
ることによって取り付け、逆側のホイールにも部材をボ
ルトによって固定することによって取り付け、これらの
部材の間にこれらの部材によるキャビティを形成するこ
とによって、ホイールに高温回収冷媒が直接接触しない
ような構造としている。運転時にはホイールは高温とな
るが、隣接する左右のホイールに温度差が生じると左右
のホイールの温度上昇による熱膨張量にも違いが生じ
て、左右のホイールに熱伸び差が生じる。
【0010】ここで、キャビティを形成するスペーサは
一方は片側のホイールに固定されており、他方は逆側の
ホイールに固定されているため、左右のホイールに熱伸
び差が生じると、キャビティを形成している2つの部材
にも、それぞれを固定しているホイールに連動して異な
る変位が生じる。ここで、運転時にキャビティを形成す
る2つの部材に大きな変位差が生じても2つのスペーサ
板のキャビティのシール部分が接触して、シール部分に
大きな接触応力が発生しないようにするには、組立て時
にシール部分に大きな隙間を開けておく必要がある。し
かし、キャビティのシール部分に大きな隙間があると、
キャビティのシールが困難となり、回収冷媒が漏れると
いう問題がある。回収冷媒がキャビティで漏れを生じる
と、回収できる冷媒の量が減少するためサイクル効率が
低下するという問題がある。又、隣接する2つのホイー
ルの間の2つのスペーサ板に低温である供給冷媒と高温
である回収冷媒が接触しているためスペーサ板に大きな
温度分布が生じて、大きな熱応力や変形が生じるという
問題点もある。
【0011】更に、特開平9−13902号に記載のタービン
ロータは、外周部にタービン動翼が取り付けられている
円盤状のホイールと、ホイールに挟まれるように交互に
円盤状のスペーサを配置し、更にホイールとスペーサの
間に円盤状のスペーサ板を配置して、それらを積み重ね
てそれらに貫通するようにボルトを通し、そのボルトで
締め付けることによって形成されている。この公知例で
は、スペーサとスペーサ板によってタービン動翼を冷却
する冷媒の供給キャビティと回収キャビティを形成する
ことによって、ホイールに高温回収冷媒が直接接触しな
いような構造としている。ここで、スペーサ板のキャビ
ティ側は高温回収冷媒と直接接触するため高温となる。
しかし、スペーサ板のキャビティと逆側の側面がホイー
ルに接触しているため、熱伝導によってホイールにスペ
ーサ板の熱が伝わってホイールが高温となることが考え
られる。また、スペーサ板はホイールに焼き嵌又は冷し
嵌されることによって固定されている。運転時にホイー
ル及びスペーサが高温になった時に、スペーサ板の片側
に隣接するホイールとこのスペーサ板の逆側に隣接する
スペーサに温度差が生じるとホイールとスペーサの温度
上昇による熱膨張量にも違いが生じて、ホイールとスペ
ーサに熱伸び差が生じる。ここでキャビティを形成する
スペーサ板とスペーサのうち、スペーサ板はホイールに
固定されているためホイールの熱変形に連動して変位す
る。このため、ホイールとスペーサに温度上昇による熱
膨張量に違いが生じた時、キャビティを形成するスペー
サとスペーサ板にも変位差が生じる。ここで、キャビテ
ィを形成するスペーサとスペーサ板に大きな変位差が生
じても、キャビティのシール部分が接触してシール部分
に大きな接触応力が発生しないようにするには、組立て
時にシール部分に大きな隙間を開けておく必要がある。
しかし、キャビティのシール部分に大きな隙間がある
と、キャビティのシールが困難となり、回収冷媒が漏れ
るという問題がある。又、スペーサとスペーサ板に低温
供給冷媒と高温回収冷媒が直接接触しているため、先に
延べた大きな熱応力や変形が生じるという問題点もあっ
た。更に、スペーサ板はホイールとスペーサの間の限ら
れた間隙に配置されるため、ホイールやスペーサに比べ
て軸方向に薄い部材となり、強度が弱くなるのが通常で
あるが、該公知例では更にスペーサ板に冷媒供給孔や冷
媒回収孔やボルト穴などが空いているため、応力集中が
発生する原因となり、ますます強度が弱くなるという課
題もある。又、ロータの危険速度を考えた時、ある場所
にスタッキング面が存在するとその場所にスタッキング
面が存在しない時に比べて、ロータが曲がることによっ
て発生するロータの曲げ1次危険速度は低下する。ロー
タの曲げ1次危険速度はガスタービンの運転時の回転数
よりも高くなければならないため、通常はロータの曲げ
1次危険速度は高くなるように設計する。しかし、該公
知例ではホイールとスペーサの間にスペーサ板を設ける
ことによってスペーサ板が存在しない状態に比べてスタ
ッキング面が増えている。このため、ロータの曲げ1次
危険速度が低下するという課題が残る。
【0012】本発明の目的は、スタッキング面を増やす
ことなく、構造部材としての強度を維持し、ホイールに
発生する熱応力を低減することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のタービンロータ
は、冷媒が流れる冷媒経路をその内部に形成したタービ
ン動翼と、外周部に複数の前記タービン動翼を環状に配
設してタービンロータを構成する複数のホイールと、前
記複数のホイールのうち隣り合うホイール間に配設され
る環状部材と、前記環状部材の側面に位置する該ホイー
ルの側面に設けられた耐熱性部材とを備え、前記タービ
ン動翼にて熱交換され該冷媒経路を通過して流下する加
熱された冷媒の流路を、前記環状部材と前記耐熱性部材
との間に位置するよう構成し、前記環状部材に面するよ
うにしたことを特徴とする。
【0014】或いは、本発明のタービンロータは、冷媒
が流れる冷媒経路をその内部に形成したタービン動翼
と、外周部に複数の前記タービン動翼を環状に配設して
タービンロータを構成する複数のホイールと、前記複数
のホイールのうち隣り合うホイール間に配設される環状
部材と、前記環状部材の側面に位置する該ホイールの側
面に設けられた耐熱性部材とを備え、該タービン動翼に
て熱交換され該冷媒経路を通過して流下する加熱された
冷媒の流路を、前記環状部材と前記耐熱性部材との間に
位置するよう構成し、前記環状部材に面するように配置
し、該耐熱性部材と前記環状部材との間に空間部を形成
したことを特徴とする。
【0015】或いは、本発明のタービンロータは、冷媒
が流れる冷媒経路をその内部に形成したタービン動翼
と、外周部に複数の前記タービン動翼を環状に配設して
タービンロータを構成する複数のホイールと、前記複数
のホイールのうち隣り合うホイール間に配設されるスペ
ーサ部材と、前記スペーサ部材の側面に面したホイール
の側面に仕切り部材を設置し、前記冷媒経路を通過して
該タービン動翼から流下する冷媒の流路を、前記スペー
サ部材と前記仕切り部材との間に位置するよう構成し、
前記冷媒を導く経路で前記仕切り部材と該スペーサ部材
の間に空間を形成するようにしたことを特徴とする。
【0016】或いは、本発明のタービンロータは、冷媒
が流れる冷媒経路をその内部に形成したタービン動翼
と、外周部に複数の前記タービン動翼を環状に配設して
ガスタービンのタービンロータを構成する複数のホイー
ルと、前記複数のホイールのうち隣り合うホイール間に
配設されるスペーサ部材と、前記スペーサ部材の側面に
面したホイールの側面に仕切り部材を設置し、前記冷媒
経路を通過して該タービン動翼から流下する冷媒の流路
を、前記スペーサ部材と前記仕切り部材との間に位置す
るよう構成し、前記冷媒を導く経路で前記仕切り部材と
該スペーサ部材の間に空間を形成し、前記スペーサ部材
の側面に面したホイールと該仕切り部材との間に空間を
形成するようにしたことを特徴とする。
【0017】或いは、本発明のタービンロータは、外周
部にタービン動翼を固定する第一及び第二のホイール
と、前記第一のホイールと前記第二のホイールとに挟ま
れるように配置されたスペーサとを備え、前記第一及び
第二のホイールのうち少なくとも一方と該スペーサとの
間に仕切り部材を設け、該タービン動翼を冷却する冷媒
が流れる冷媒経路を該タービン動翼内に設け、前記冷媒
経路を通過して該タービン動翼から排出される冷媒の流
路を、前記スペーサと前記仕切り部材との間に位置する
よう構成し、前記冷媒の回収経路中に前記仕切り部材と
該スペーサとで形成されるキャビティを設けることを特
徴とする。
【0018】
【0019】
【0020】或いは、本発明のタービンロータのタービ
ン動翼冷却方法は、外周部に複数の前記タービン動翼を
環状に配設してタービンロータを構成する複数のホイー
ルと、前記複数のホイールのうち隣り合うホイール間に
配設される環状部材とを備えたタービンロータのタービ
ン動翼冷却方法であって、前記環状部材の側面に位置す
る該ホイールの側面に耐熱性部材を設け、該タービン動
翼内部に形成した冷媒経路に冷媒を流し、該タービン動
翼にて熱交換され該冷媒経路を通過して流下する加熱さ
れた冷媒の流路を、前記環状部材と前記耐熱性部材との
間に位置するよう構成し、前記環状部材に面するように
流すことを特徴とする。
【0021】或いは、本発明のタービンロータのタービ
ン動翼冷却方法は、外周部にタービン動翼を固定する第
一及び第二のホイールと、前記第一のホイールと前記第
二のホイールとに挟まれるように配置されたスペーサと
を備えたタービンロータのタービン動翼冷却方法におい
て、前記第一及び第二のホイールのうち少なくとも一方
と該スペーサとの間に仕切り部材を設け、該タービン動
翼内に設けられた冷媒経路に該タービン動翼を冷却する
冷媒を通過させ、該タービン動翼から流れてくる冷媒
流路を、前記スペーサと前記仕切り部材との間に位置す
るよう構成し、前記冷媒を前記仕切り部材と該スペーサ
とで形成されるキャビティを介して排出することを特徴
とする。
【0022】或いは、本発明のタービンロータのタービ
ン動翼冷却方法は、外周部にタービン動翼を固定する第
一及び第二のホイールと、前記第一のホイールと前記第
二のホイールとに挟まれるように配置されたスペーサと
を備えたタービンロータのタービン動翼冷却方法におい
て、前記第一及び第二のホイールのうち少なくとも一方
と該スペーサとの間で該スペーサに仕切り部材を該ホイ
ールと該スペーサとがロータ軸方向で接触するスタッキ
ング面が増加しないように設け、該タービン動翼内に設
けられた冷媒経路に該タービン動翼を冷却する冷媒を通
過させ、該タービン動翼から流れてくる冷媒の流路を、
前記スペーサと前記仕切り部材との間に位置するよう構
成し、前記冷媒を前記仕切り部材と該スペーサとで形成
されるキャビティを介して排出することを特徴とする。
【0023】或いは、本発明のタービンロータを備えた
ガスタービンは、冷媒が流れる冷媒経路をその内部に形
成したタービン動翼と、外周部に複数の前記タービン動
翼を環状に配設してタービンロータを構成する複数のホ
イールと、前記複数のホイールのうち隣接するホイール
間に配設され、前記タービン翼を流下する液体の侵入を
防止する環状部材と、前記環状部材の側面に位置する該
ホイールの側面に設けられた耐熱性部材とを備え、前記
タービン動翼にて熱交換され該冷媒経路を通過して流下
する加熱された冷媒の流路を、前記環状部材と前記耐熱
性部材との間に位置するよう構成し、前記環状部材に面
するようにしたことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態では、2つの
ホイールに挟まれるように配置されるスペーサ等に低温
供給冷媒と高温回収冷媒の両方が同時に接触しないよう
な構造とすることによって、上に述べたスペーサ内の大
きな温度分布の発生を抑え大きな熱応力の発生を抑制し
ている。
【0025】更に、キャビティ(空間)がホイールに直
接触れない構造とするため、ホイールとスペーサの間に
スペーサ板を配置してスペーサとスペーサ板によって回
収キャビティを形成している。ここで、スペーサ板は、
仕切り部材の役割を果たすものであり、その形状は、環
状であり、環状部材である。
【0026】ホイールに高温回収冷媒が直接接触しない
ため、ホイールに軸方向の温度分布がつきにくく、ホイ
ールの熱変形量や熱応力が軽減される。この時、スペー
サ板は高温回収冷媒と直接接触するため高温となるが、
スペーサ板とホイールの間にもキャビティを設けること
によってスペーサ板とホイールが広範囲で直接接触しな
いような構造としてスペーサ板の熱がホイールに伝わり
にくいようにしている。又、スペーサ板をスペーサに焼
き嵌又は冷し嵌することによってスペーサ板をスペーサ
に固定して、スペーサ板がスペーサと連動して動く構造
を考案することによって、回収キャビティを形成するス
ペーサとスペーサ板の変位差を少なくしている。この変
位差を少なくすることによって、シール構造が容易とな
り回収キャビティからの漏れ量を軽減することができ
る。又、スペーサ板を設けてもスタッキング面が増えな
い構造とすることによって、ロータ振動の曲げ1次危険
速度が低下しないような構造としている。
【0027】又、別の形態として、スペーサ板に冷媒回
収孔や冷媒供給孔を開けない構造とすることによってス
ペーサ板の強度低下を防いでいる。
【0028】更に、別の形態として、スペーサにも冷媒
回収孔を開けない構造とすることによって、スペーサの
強度低下を防いでいる。
【0029】(実施例)以下、本発明の実施の形態を図
面を用いて説明する。図24にガスタービンの全体図、
図25にガスタービンのタービン部分の拡大断面図を示
す。
【0030】図24に示すように、ガスタービンは、圧
縮機301,燃焼器302及びタービン303とを備え
ている。ガスタービンでは、圧縮機301で空気を圧縮
し、その圧縮空気を燃焼器302へ導く。燃焼器302
で圧縮空気と燃料とを混合して燃焼させて、そのエネル
ギをタービン303で回収してタービン303を回転す
るものである。ガスタービン運転時に、燃焼器302で
は、常に作動流体の燃焼が行われている。圧縮機301
及びタービン303は軸304を中心として高速で回転
している。
【0031】また、図25に示すように、タービン30
3は、外周部に複数のタービン動翼を環状に配設してタ
ービンロータを構成する複数のホイールである1段ホイ
ール311,2段ホイール312,3段ホイール313
等を備えている。複数のホイールのうち隣り合うホイー
ル間に配設されるスペーサ部材として、1段スペーサ3
14,2段スペーサ315等のスペーサを備えている。
ボルト334は、これらのホイールやスペーサに貫通す
るように通されている。タービンロータには、ホイール
やスペーサがボルト334によって締め付け固定されて
いる。ここで、ボルト334によって締め付けられてホ
イールとスペーサが接触している部分をスタッキング面
と称する。このスタッキング面はロータ軸方向でホイー
ルとスペーサとが接触する面である。
【0032】更に、タービン303は、燃焼器302で
燃焼された作動流体が有するエネルギを取り出す1段タ
ービン動翼317,2段タービン動翼318及び3段タ
ービン動翼319を備えている。ここで、作動流体は、
図25中で矢印316で示すように流れる。つまり、高
温の作動流体の流れ方向は、タービン動翼の1段側から
3段側に向かう方向である。
【0033】それぞれのタービン動翼には、タービン動
翼を冷却する冷却経路を含む機構が設けられている。つ
まり、タービン動翼内に冷却の供給冷媒を通過させる経
路を備えている。例えば、1段タービン動翼317で
は、供給冷媒を供給する供給孔324と、この供給孔3
24から供給キャビティ320まで供給冷媒を導く供給
母管325と、供給冷媒を集める供給キャビティ320
と、1段タービン動翼317内の冷却通路と、回収冷媒
を集める回収キャビティ322と、この回収キャビティ
322から回収孔326まで回収冷媒を導く回収母管3
27と、回収孔326とを備えている。また、2段ター
ビン動翼318では、供給冷媒を供給する供給孔324
と、この供給孔324から供給キャビティ321まで供
給冷媒を導く供給母管325と、供給冷媒を集める供給
キャビティ321と、2段タービン動翼318内の冷却
通路と、回収冷媒を集める回収キャビティ323と、こ
の回収キャビティ323から回収孔326まで回収冷媒
を導く回収母管327と、回収孔326とを備えてい
る。
【0034】1段タービン動翼317と2段タービン動
翼318とは、燃焼器302に近いため、特に高温にさ
らされる。このため、1段タービン動翼317と2段タ
ービン動翼318は、特に冷媒によって冷却される。矢
印328は1段タービン動翼317を冷却する冷媒の流
れる方向、矢印329は2段タービン動翼318を冷却
する冷媒の流れる方向である。
【0035】ここで、ロータを形成するホイールとスペ
ーサの数、又、冷却をされるタービン動翼の数やそれに
伴うキャビティの数等がこれと違ってもよいことを承知
されたい。
【0036】また、ここで使用されている冷媒には圧縮
機301から取り出された圧縮空気やコンバインドサイ
クルの場合は蒸気タービンから取り出された蒸気を用い
ることが考えられる。タービン動翼を冷却する前の冷媒
は低温であり、タービン動翼を冷却した後の冷媒は高温
である。
【0037】このようなガスタービンでは、2段スペー
サ315には低温である冷媒供給キャビティ321しか
存在せず、1段スペーサ314には高温である冷媒回収
キャビティ322,323しか存在しない。つまり、1
つのスペーサに低温供給冷媒と高温回収冷媒が同時に接
触しないように形成されている。
【0038】本実施例では、ロータ軸方向で1段タービ
ン動翼317内の冷却方向と2段タービン動翼318内
の冷却方向を逆方向としている。そのため、1段スペー
サ314の一方の側には、1段タービン動翼317内を
通過した高温の冷媒が接触し、1段スペーサ314の他
方の側には、2段タービン動翼318内を通過した高温
の冷媒が接触することになり、1段スペーサ314の両
側において、あまり温度差が発生しない。
【0039】このため、1つのスペーサに温度分布(温
度勾配)がつきにくく、温度分布(温度差)による熱応
力の発生や熱変形が抑制される。但し、回収キャビティ
322及び回収キャビティ323の中の高温回収冷媒が
ホイール側面部330及びホイール側面部331に直接
接触しているため、ホイールのメタル温度が上昇してホ
イールの許容応力が低下して強度が弱くなるという課題
が残る。
【0040】更に、ホイール側面部332やホイール側
面部333には、供給キャビティ320や供給キャビテ
ィ321の中の低温供給冷媒が接触しているため、ロー
タ軸方向でホイールに温度分布が生じて温度差による熱
応力発生や熱変形が生じるという課題が残る。
【0041】次に、ロータ軸方向でホイールの温度分布
が生じることを抑制又は防止する機構について、図26
を用いて説明する。図26は、1段タービン動翼317
付近の拡大断面図を示す。
【0042】図26に示す本実施例では、供給キャビテ
ィ320と回収キャビティ322をつなぐように、1段
ホイール311内でロータ軸方向に貫通している穴34
0を設けている。本実施例では、低温冷媒を集める供給
キャビティ320と高温冷媒を集める回収キャビティ3
22が穴340でつながっているため、供給キャビティ
320内の低温冷媒と回収キャビティ322内の高温冷
媒とが混合する。そして、この両者の温度差が減少す
る。つまり、1段ホイール311の供給キャビティ32
0側と回収キャビティ322側の温度差が減少する。こ
のため、ロータ軸方向における1段ホイール311内の
温度差による熱応力の発生が抑制され、ホイールの熱変
形を抑制又は防止することができる。従って、ホイール
の信頼性を向上することができる。
【0043】但し、本実施例では、供給キャビティ32
0内の低温冷媒が回収キャビティ322側へ漏れるた
め、タービン動翼を冷却するための冷媒が不足すること
が考えられる。この不足分を補うため、あらかじめター
ビン動翼を冷却するための冷媒を多くする必要がある。
しかし冷媒の量を増加させると、その分の損失が増大す
るため、効率が低下するという問題が生じる。
【0044】図1は、本発明におけるタービンの実施例
である。このタービンは、1段ホイール1,2段ホイー
ル2,3段ホイール3等のホイールを備え、環状の1段
スペーサ4,2段スペーサ5等のスペーサを備えてい
る。
【0045】本実施例では、仕切り部材としてスペーサ
板15及びスペーサ板16をスペーサ部材の側面に面し
たホイールの側面に設けている。このスペーサ板15及
びスペーサ板16は、環状の耐熱性の部材であり、それ
ぞれホイールとスペーサの間に挟まれるように配置され
る。このような耐熱性の仕切り部材をタービン動翼から
排出する冷媒の冷却通路中に設けることで、加熱された
冷媒がホイールに直接に触れないため、ホイールに発生
する熱応力を低減することができる。また、スタッキン
グ面を増加させないように配置される。例えば、スペー
サ板の内周部の直径(リング状のスペーサ板)がスタッ
キング面の外径よりも大きいスペーサ板を設ける。スタ
ッキング面を増加させないように配置することで、構造
部材としての強度を維持することができる。
【0046】図29に、図1のタービンロータの環状部
材であるスペーサ4を1段動翼側から見た部分図を示
す。冷媒は、供給孔22から1段タービン動翼7内に送
り込まれる。そして、1段タービン動翼7内を冷却して
流れてくる冷媒は、1段タービン動翼にて熱交換されて
加熱されて冷却回収通路38を通過する。冷却回収通路
38から流れてくる加熱された冷媒は、矢印509のよ
うに、環状の空間である回収キャビティ9へ導かれる。
その後、冷媒は、回収キャビティ9から回収母管71を
通り回収孔23に導かれる。最終的には、この冷媒はタ
ービンロータ外へ排出される。加熱された冷媒が集中す
る環状空間である回収キャビティ9付近では、多くの熱
量を持った冷媒が存在して、周辺の部材に与える熱影響
が多く、この部分での熱影響を抑制することで周辺部材
の熱変形等を顕著に抑制することができる。なお、スペ
ーサ板15と1段ホイール1との間に環状の空間を設け
ることで、ホイールへの熱影響を更に低減することがで
きる。
【0047】ここで、507は、スペーサ板15とホイ
ール1が隣接する面、508は、1段スペーサ4とホイ
ール1が隣接するスタッキング面を示す。
【0048】スペーサ板15及びスペーサ板16の外周
部であるスペーサ板外周部11及びスペーサ板外周部1
2は、スペーサ突出部13及びスペーサ突出部14の内
周側に接触する。1段タービン動翼7を冷却した冷媒は
翼の下部の1段ホイール1の中でL字型に1段スペーサ
4の方向に曲がって、スペーサ内の冷媒回収通路38を
通って、回収キャビティ9へ導かれる。
【0049】また、2段タービン動翼8を冷却した冷媒
は翼の下部の2段ホイール2の中でL字型に1段スペー
サ4の方向へ曲がって、スペーサ内の冷媒回収通路39
を通って回収キャビティ10へ導かれる。
【0050】図2は前記スペーサ板15,16を軸方向
から見たものの1部である。これらのスペーサ板にはタ
ービン動翼を冷却した冷媒を回収するための冷媒回収通
路は存在しない。このため、スペーサ板に冷媒回収通路
などの穴が空いていることによる応力集中が発生しない
ため、スペーサ板に発生する応力が低減されスペーサ板
の信頼性が向上する。
【0051】又、スペーサ板は高温回収冷媒に直接接触
するため、耐熱材を用いることが望ましい。例えば、J
IS(SUH)やNi基合金(非時効硬化型,C:0.0
5重量%,Si:0.1重量%,Mn:0.1重量%,C
r:19重量%,Mo:3重量%,Co:0.5重量
%,Fe:18.5重量%,残部Ni)等があげられ
る。仕切り部材であるスペーサ板に耐熱鋼を用いること
によりスペーサ板の寿命が延長し信頼性が向上する。
【0052】次に、スペーサ板15及びスペーサ板16
の取り付け方法について説明する。このスペーサ板15
及びスペーサ板16のスペーサ板外周部11及びスペー
サ板外周部12がスペーサ4のスペーサ突出部13及び
スペーサ突出部14の内周部に接触するように取り付け
る必要がある。その手順の一例として、まず、スペーサ
4を加熱してスペーサ板外周部11及びスペーサ板外周
部12が接触するスペーサ突出部13及びスペーサ突出
部14の内周の直径を熱膨張によって増大させた後、ス
ペーサ板15及びスペーサ板16をスペーサ4に軸方向
に組み込む。
【0053】このような方法を焼き嵌と呼ぶ。このよう
にすると、スペーサ4の温度が低下するとスペーサ4の
熱膨張がなくなるため、スペーサ板外周部11及びスペ
ーサ板外周部12と接触するスペーサ突出部13及びス
ペーサ突出部14の内周の直径が減少してスペーサ板外
周部11及びスペーサ板外周部12と密着するようにな
る。
【0054】又、別の方法として、スペーサ板15及び
スペーサ板16を冷やしてスペーサ板外周部11及びス
ペーサ板外周部12の直径を収縮させた後、スペーサ4
に軸方向に組み込む。つまり、冷し嵌めを行う。スペー
サ板15及びスペーサ板16の温度が上昇すると、スペ
ーサ板外周部11及びスペーサ板外周部12の直径が増
加してスペーサ突出部13及びスペーサ突出部14の内
周側と密着する。
【0055】また、タービンロータには、ホイールやス
ペーサがボルト21によって締め付け固定されている。
ここで、ボルト21によって締め付けられてホイールと
スペーサが接触している部分をスタッキング面と称す
る。
【0056】更に、このタービンは、作動流体が有する
エネルギを取り出す1段タービン動翼7,2段タービン
動翼8を備えている。そして、1段タービン動翼7で
は、供給冷媒を供給する供給孔22と、この供給孔22
から供給キャビティ28まで供給冷媒を導く供給母管2
7と、供給冷媒を集める供給キャビティ28と、1段タ
ービン動翼7内の冷却通路と、回収冷媒を集める回収キ
ャビティ9と、この回収キャビティ9から回収孔23ま
で回収冷媒を導く回収母管71と、回収孔23とを備え
ている。
【0057】また、2段タービン動翼8では、供給冷媒
を供給する供給孔と、この供給孔から供給キャビティ2
6まで供給冷媒を導く供給母管24と、供給冷媒を集め
る供給キャビティ26と、2段タービン動翼8内の冷却
通路と、回収冷媒を集める回収キャビティ10と、この
回収キャビティ10から回収孔23まで回収冷媒を導く
回収母管71と、回収孔23とを備えている。
【0058】この回収キャビティ9及び回収キャビティ
10は、各々その内部の回収冷媒が1段ホイール1又は
2段ホイール2に接触しないように形成されている。そ
のため、1段ホイール1又は2段ホイール2は、回収冷
媒の温度影響を受けづらい。ホイールが局部的に高温と
なることが抑制される。
【0059】更に、本実施例では、スペーサ板15と1
段ホイール1との間やスペーサ板16と2段ホイール2
の間に、回収キャビティ9及び回収キャビティ10とは
別のキャビティが存在する。例えば、スペーサ板15と
1段ホイール1のホイール側面29が直接接触しておら
ず、この間に空気層が存在している。
【0060】同様に、スペーサ板16と2段ホイール2
のホイール側面30が直接接触しておらず、この間に空
気層が存在している。スペーサ板15及びスペーサ板1
6とホイール側面29及びホイール側面30との間に、
空気層が存在すると、空気は熱伝導率が低いため、熱が
1段ホイール1や2段ホイール2に伝わりにくくなる。
このため、高温回収冷媒が1段ホイール1と2段ホイー
ル2に直接接触せず、更に、スペーサ板とホイール側面
の間に空気層が存在することによって熱伝導によるスペ
ーサ板15等から1段ホイール1等への熱の移動が起こ
りにくいため、更に、ホイールが局部的に高温となるこ
とが抑制される。
【0061】そして、1段ホイール1と2段ホイール2
との温度分布では温度勾配が生じづらく、温度差による
熱応力や熱変形の発生を軽減できる。
【0062】ここで、26aは、1段タービン動翼7を
冷却する冷媒が流れる方向を示したものであり、27a
は、2段タービン動翼8を冷却する冷媒が流れる方向を
示したものである。ここに、タービン動翼を冷却した後
に回収する回収冷媒は高温となっている。
【0063】また、ホイール外周部にはタービン動翼が
取り付けられているため、ホイールにはその分の遠心力
が作用しており、ホイールには大きな応力が作用してい
る。ここで、高温となっている回収冷媒がホイールに直
接接触するとホイールのメタル温度が上昇してホイール
の許容応力が低下し、ホイールの強度が低下する。この
ホイール強度の低下を防ぐために、本発明の回収キャビ
ティ9,10は高温回収冷媒がホイール側面部29,3
0に直接接触しないように形成されている。
【0064】又、重量が大きいタービン動翼を取り付け
た時は、ホイールには特に大きな応力が発生する。ここ
でスペーサ板15,16の遠心力はスペーサ4のスペー
サ突出部13,14に作用するため、1段ホイール1,
2段ホイール2にはスペーサ板による遠心力が作用しな
い。このため、スペーサ板を設けたことによってホイー
ルに作用する遠心力が増加して、ホイールの信頼性が低
下することを防止できる。
【0065】又、回収キャビティから回収冷媒が漏れる
と回収できる冷媒の量が減少してガスタービンの効率が
低下する。このため隙間17,18部分には、回収キャ
ビティ内の回収冷媒が漏れないようにするためシール構
造を設ける。図27はシール構造の1例である。
【0066】342はスペーサ4の隙間17付近であ
り、341はスペーサ板15の隙間17付近であり、3
43はホイールである。スペーサ342部分には図のよ
うに溝が設けられており、スペーサ板15部分にも図の
ように溝が設けられている。345はこの溝内部に挿入
されているシールプレートである。このように溝内部に
シールプレート345を挿入することによって、矢印3
46方向に回収キャビティ内から漏れようとする回収冷
媒の流れを止めることによってシールをすることが考え
られる。このようなシール構造においては、スペーサ板
341とスペーサ342に変位差が生じて、スペーサ板
341の溝とスペーサ342の溝に大きなずれが生じる
とシールが困難となる。本発明における回収キャビティ
9,10は前述のようにスペーサ4とスペーサ板15,
16によって形成されている。
【0067】そして、スペーサ板15,16をスペーサ
4に焼き嵌又は冷し嵌してスペーサ板15,16をスペ
ーサ4に固定しているため、スペーサ4が温度上昇によ
る熱膨張変形したとき、スペーサ板15,16はスペー
サ4の変形量に連動して動く。このため、回収キャビテ
ィを形成するスペーサ4とスペーサ板15,16の間の
変位差は常に少なくなるため隙間17,18のシールが
容易となり、回収キャビティ9,10からの回収冷媒の
漏れ量が減少して、回収できる冷媒の量が増加して、ガ
スタービンの効率が向上する。
【0068】また、回収キャビティ9,10の隙間量1
7,18の周方向分布も少なくなるため、回収冷媒の局
所的な漏れも減少して、スペーサ4,ホイール1,2に
周方向温度分布がつきにくくなり、スペーサ4とホイー
ル1,2が接触しているスタッキング面に周方向に温度
分布がつき、温度上昇による軸方向の熱膨張量が周方向
位置によって変化することによって起こるスタッキング
面の凹凸が生じにくくなり、スタッキング面の平面度が
高くなってスタッキング面の密着度が向上する。
【0069】このため、スタッキング面の摩擦力の低下
を抑制でき、スタッキング面の滑りを抑制でき、ホイー
ルとスペーサを固定しているボルト334に大きなせん
断力が作用することを防止できる。
【0070】又、ロータの危険速度を考えた時、ある場
所にスタッキング面が存在するとその場所にスタッキン
グ面が存在しない時に比べて、ロータが曲がることによ
って発生するロータの曲げ1次危険速度は低下する。ロ
ータの曲げ1次危険速度はガスタービンの運転時の回転
数よりも高くなければならないことが多いため、通常は
ロータの曲げ1次危険速度は少しでも高くなるように設
計する。本発明によるタービンロータではスペーサ板1
5を1段スペーサ4と1段ホイール1の間に配置し、ス
ペーサ板16を1段スペーサ4と2段ホイール2の間に
配置しているにもかかわらず、スタッキング面は増加し
ていない。このため、ロータの曲げ1次危険速度が低下
することも抑制できる。
【0071】図3は、図1で示した実施例のホイール
1,2、スペーサ4、スペーサ板15,16の変形例で
ある。
【0072】51は1段ホイール、52は1段ホイール
51と隣接する1段スペーサ、53は1段ホイール51
と1段スペーサ52に挟まれるように配置されるスペー
サ板、54は冷媒回収通路である。このスペーサ板53
は55の位置で外周部がスペーサ突出部56の内周部に
接触するようにスペーサに焼き嵌又は冷し嵌されてい
る。1段タービン動翼7を冷却した冷媒は翼の下部の1
段ホイール51の中でL字型に1段スペーサ52の方向
に曲がって、スペーサ板内の冷媒回収通路を通り、その
後、スペーサ内の冷媒回収通路を通って、回収キャビテ
ィ9へ導かれる。図4は、このスペーサ板53を軸方向
から見た1部分の図である。このスペーサ板には冷媒を
回収するための冷媒回収通路57が存在する。この実施
例では、冷媒回収通路の近傍58,59において、ホイ
ールとスペーサの間にスペーサ板が挟まれているため、
この部分が遮熱される。このため、冷媒回収通路の近傍
58と59の間に温度差が生じても、これらの温度差に
よって冷媒回収通路近傍に大きな熱応力が発生すること
を抑制できる。
【0073】又、図5は図3で示した実施例のスペーサ
52の変形例である。
【0074】60はスペーサ、61は冷媒回収通路であ
る。1段タービン動翼7を冷却した冷媒は翼の下部の1
段ホイール51の中でL字型にスペーサ60の方向に曲
がって、スペーサ板内の冷媒回収通路を通って、回収キ
ャビティ9へ導かれる。この実施例では、スペーサに冷
媒を回収するための冷媒回収通路が存在しない。このた
め、スペーサに冷媒回収通路による応力集中が発生しな
いため、スペーサ内の発生応力が軽減され、スペーサの
信頼性が向上する。
【0075】図6は本発明によるタービンロータの別の
形態を示す。
【0076】101は1段ホイール、102は2段ホイ
ール、133は1段スペーサである。131,132は
それぞれホイールとスペーサの間に挟まれるように配置
され、その下端の突出部の外周側134,135がスペ
ーサ肩部の突出部136,137の内周側に接触してい
るスペーサ板である。1段タービン動翼7を冷却した冷
媒は翼の下部の1段ホイール101の中でL字型に1段
スペーサ133の方向に曲がって、スペーサ内の冷媒回
収通路141を通って、回収キャビティ144へ導かれ
る。また2段タービン動翼8を冷却した冷媒は翼の下部
の2段ホイール102の中でL字型に1段スペーサ13
3の方向へ曲がって、スペーサ内の冷媒回収通路142
を通って回収キャビティ145へ導かれる。図7は前記
スペーサ板131,132を軸方向から見たものの1部
である。このスペーサ板にはタービン動翼を冷却した冷
媒を回収するための冷媒回収通路は存在しない。このた
め、スペーサ板に冷媒回収通路などの穴が空いているこ
とによる応力集中が発生しないため、スペーサ板に発生
する応力が低減されスペーサ板の信頼性が向上する。ス
ペーサ板131,132の内周部の突出部の外周側13
4,135が、スペーサ肩部の突出部136,137の
内周側に接触するように取り付ける方法として、焼き嵌
又は冷し嵌を用いる。また21はホイールとスペーサを
固定するためのボルト334が通るボルト穴であり、2
2は冷媒を供給するための供給孔、23は冷媒を回収す
るための回収孔である。144は1段スペーサ133と
スペーサ板131によって形成される1段タービン動翼
7を冷却して高温となった冷媒を集めるための回収キャ
ビティであり、145は1段スペーサ133とスペーサ
板132によって形成される2段タービン動翼8を冷却
して高温となった冷媒を集めるための回収キャビティで
ある。回収キャビティ144,145はキャビティ内の
高温回収冷媒が1段ホイール101又は2段ホイール1
02に接触しないように形成されていることが理解され
よう。このため、1段ホイール101と2段ホイール1
02に高温回収冷媒が直接接触しないため、1段ホイー
ル101と2段ホイール102に温度分布がつきにく
く、温度分布による熱応力や熱変形の発生を軽減でき
る。又、24,27は供給孔22から供給キャビティ2
6,28まで冷媒を導く供給母管であり、25は回収キ
ャビティ144,145から回収孔23まで冷媒を導く
回収母管である。26aは1段タービン動翼7を冷却す
る冷媒が流れる方向を示したものであり、27aは2段
タービン動翼8を冷却する冷媒が流れる方向を示したも
のである。ここで、タービン動翼を冷却した後に回収さ
れる回収冷媒は高温となっている。又、回収キャビティ
内の回収冷媒が漏れないようにするため隙間146には
シール構造を設ける。図28は隙間146部分のシール構
造の1例である。351はスペーサ133の隙間146
付近、352はスペーサ板131の隙間146付近であ
る。352部分には溝が設けられている。353はこの
溝内部に挿入されているシールワイヤである。このよう
にシールワイヤ353を挿入して矢印355方向に回収
キャビティ内から漏れようとする回収冷媒の流れを止め
ることによってシールをすることが考えられる。このよ
うなシール構造においては、スペーサ板352とスペー
サ351に変位差が生じて、スペーサ板352の溝とス
ペーサ354の間に大きな隙間が生じるとシールが困難
となる。本実施例ではスペーサ板131,132が1段
スペーサ133に焼き嵌又は冷し嵌され、スペーサ板1
31,132が1段スペーサ133に固定されているた
め、本実施例における回収キャビティ144,145を
形成する1段スペーサ133とスペーサ板131,13
2も連動して動く構造となっている。このため、隙間1
46,147は常に小さくなるため、146,147の
シール構造が容易となる。更にスペーサ板131,13
2の遠心力はスペーサ肩部の突出部136,137の内
周側に作用する構造となっている。このためホイールに
スペーサ板131,132の遠心力は作用しない構造と
なっているため、ホイールに発生する応力を抑制するこ
とができる。更にスペーサ板131,132を配置して
もスタッキング面が増加しない構造となっているため、
曲げ1次危険速度の低下を抑制できる。
【0077】図8は、図6で示した実施例のスペーサ1
33、スペーサ板131,132の変形例である。
【0078】151は1段ホイール101と隣接する1
段スペーサ、152は1段ホイール101と1段スペー
サ151に挟まれるように配置されるスペーサ板、15
3は冷媒回収通路である。このスペーサ板152は図6
の実施例と同じく、154の位置でスペーサに焼き嵌又
は冷し嵌されている。1段タービン動翼7を冷却した冷
媒は翼の下部の1段ホイール101の中でL字型に1段
スペーサ151の方向に曲がって、スペーサ板内の冷媒
回収通路を通り、その後、スペーサ内の冷媒回収通路を
通って、回収キャビティ144へ導かれる。図9は、こ
のスペーサ板152を軸方向から見た1部分の図であ
る。このスペーサ板には冷媒を回収するための冷媒回収
通路155が存在する。この実施例では、冷媒回収通路
の近傍157,158において、ホイールとスペーサの
間にスペーサ板が挟まれているため、この部分が遮熱さ
れる。このため、冷媒回収通路の近傍157と158の
間に温度差が生じても、これらの温度差によって冷媒回
収通路近傍に大きな熱応力が発生することを抑制でき
る。
【0079】又、図10は図8で示した実施例のスペー
サ151の変形例である。
【0080】171はスペーサ、172は冷媒回収通路
である。1段タービン動翼7を冷却した冷媒は翼の下部
の1段ホイール101の中でL字型にスペーサ171の
方向に曲がって、スペーサ板内の冷媒回収通路を通っ
て、回収キャビティ144へ導かれる。この実施例で
は、スペーサに冷媒を回収するための冷媒回収通路が存
在しない。このため、スペーサに冷媒回収通路による応
力集中が発生しないため、スペーサ内の発生応力を軽減
され、スペーサの信頼性が向上する。
【0081】又、図11は図10で示した実施例のスペ
ーサ板152の変形例である。
【0082】181はスペーサ板、182は冷媒回収通
路である。1段タービン動翼7を冷却した冷媒は翼の下
部の1段ホイール101の中でL字型にスペーサ171
の方向に曲がって、回収キャビティ144へ導かれる。
この実施例では、スペーサ板181にも冷媒回収通路が
ないため、冷媒回収通路による応力集中がなくなり、ス
ペーサ板181の内部の発生応力が軽減され、スペーサ
板の信頼性が向上する。
【0083】図12は本発明によるタービンロータの別
の形態を示す。
【0084】201は1段ホイール、202は2段ホイ
ール、203は1段スペーサである。204,205は
それぞれホイールとスペーサの間に挟まれるように配置
され、その突出部206,207がホイール突出部20
8,209の内周側に接触するスペーサ板である。本実
施例ではタービン動翼の下部が半径方向下側に長くなっ
ており、1段タービン動翼7を冷却した冷媒が通る冷媒
回収通路210は翼の内部でL字型に1段スペーサ20
3の方向に曲がって、スペーサ内の冷媒回収通路を通っ
て、回収キャビティ213へ導かれる。また2段タービ
ン動翼8を冷却した冷媒が通る冷媒回収通路211も翼
の内部でL字型に1段スペーサ203の方向へ曲がっ
て、スペーサ内の冷媒回収通路を通って回収キャビティ
214へ導かれる。このような構造とすることによっ
て、高温回収冷媒が回収キャビティに到達するまでホイ
ールに接触しないようにすることができる。図13は前
記スペーサ板204,205を軸方向から見たものの1
部である。このスペーサ板にはタービン動翼を冷却した
冷媒を回収するための冷媒回収通路は存在しない。この
ため、スペーサ板に冷媒回収通路などの穴が空いている
ことによる応力集中が発生しないため、スペーサ板に発
生する応力が低減されスペーサ板の信頼性が向上する。
スペーサ板204,205の突出部206,207が、ホ
イールの突出部208,209の内周側に接触するよう
に取り付ける方法として、焼き嵌又は冷し嵌を用いる。
また21はこれらを固定するためのボルト334が通る
ボルト穴であり、22は冷媒を供給するための供給孔、
23は冷媒を回収するための回収孔である。213は1
段スペーサ203とスペーサ板204によって形成され
る1段タービン303動翼7を冷却して高温となった冷
媒を集めるための回収キャビティであり、214は1段
スペーサ203とスペーサ板205によって形成される
2段タービン動翼8を冷却して高温となった冷媒を集め
るための回収キャビティである。回収キャビティ21
3,214はキャビティ内の高温回収冷媒が1段ホイー
ル201又は2段ホイール202に接触しないように形
成されていることが理解されよう。このため、1段ホイ
ール201と2段ホイール202に高温回収冷媒が直接
接触しないため、1段ホイール201と2段ホイール2
02に温度分布がつきにくく、温度分布による熱応力や
熱変形の発生を軽減できる。又、24,27は供給孔2
2から供給キャビティ26,28まで冷媒を導く供給母
管であり、25は回収キャビティ213,214から回
収孔23まで冷媒を導く回収母管である。26aは1段
タービン動翼7を冷却する冷媒が流れる方向を示したも
のであり、27aは2段タービン動翼8を冷却する冷媒
が流れる方向を示したものである。ここで、タービン動
翼を冷却した後に回収される回収冷媒は高温となってい
る。又、スペーサ板204,205はホイール201,
202に焼き嵌又は冷し嵌されてホイール201,20
2に固定されているため、本実施例における回収キャビ
ティ213を形成する1段ホイール201とスペーサ板
204は連動して動く構造となっており、回収キャビテ
ィ214を形成する2段ホイール202とスペーサ板2
05も連動して動く構造となっている。このため、隙間
220,221は常に小さくなるため、回収冷媒が漏れ
ないための隙間220,221のシール構造が容易とな
り、回収キャビティ213,214からの冷媒の漏れ量
を軽減でき、効率の低下を抑制できる。またスペーサ板
204,205の遠心力はホイール突出部208,20
9の内周側に作用する構造となっている。このためスペ
ーサにスペーサ板204,205の遠心力は作用しない
構造となっているため、スペーサに発生する応力を抑制
することができる。翼重量が小さくてホイールに発生す
る効力が低く、スペーサに発生する応力のほうが高い時
は、このようにスペーサ板による遠心力をホイールに作
用させることによってスペーサの信頼性向上を図ること
ができる。更にスペーサ板204,205を配置しても
スタッキング面が増加しない構造となっているため、曲
げ1次危険速度の低下を抑制できる。
【0085】図30は図12で示した実施例のスペーサ
板204の変形例であり、204aはスペーサ板であ
る。図12に示した変形例では、スペーサ板204の重
心がスペーサ板の固定面である208よりも、2段動翼
側に偏っている。そのため、運転時に遠心力により固定
面に曲げ力が作用して、スペーサ板204がホイール2
01から外れる可能性がある。図30に示した実施例で
は、スペーサ板204aの軸方向重心位置がスペーサ板2
04aの固定面位置に近いため、運転時にも遠心力によ
る曲げ力が固定面にあまり作用しない。このため、スペ
ーサ板204aがホイール201から外れる可能性が低
く、ロータの信頼性が向上する。
【0086】図14は図12で示した実施例のスペーサ
203の変形例である。
【0087】231はスペーサ、232は冷媒回収通路
である。1段タービン303動翼7を冷却した冷媒は翼
の下部の1段ホイール201の中でL字型にスペーサ2
31の方向に曲がって、回収キャビティ213へ導かれ
る。この実施例では、スペーサ231にも冷媒回収通路
がないため、冷媒回収通路による応力集中がなくなり、
スペーサ231に発生する応力が軽減され、スペーサの
信頼性が向上する。
【0088】図15は、図12で示した実施例のスペー
サ203,スペーサ板204,205の変形例である。
【0089】241は1段ホイール201と隣接するス
ペーサ、242はホイール201とスペーサ241に挟
まれるように配置されるスペーサ板、243は冷媒回収
通路である。このスペーサ板242は図12の実施例と
同じく、208の位置でスペーサに焼き嵌又は冷し嵌さ
れている。1段タービン動翼7を冷却した冷媒は翼の下
部の1段ホイール201の中でL字型に1段スペーサ2
41の方向に曲がって、スペーサ板内の冷媒回収通路を
通り、その後、スペーサ内の冷媒回収通路を通って、回
収キャビティ213へ導かれる。図16は、このスペー
サ板242を軸方向から見た1部分の図である。このス
ペーサ板には冷媒を回収するための冷媒回収通路246
が存在する。この実施例では、冷媒回収通路の近傍24
7,248において、ホイールとスペーサの間にスペーサ
板が挟まれているため、この部分が遮熱される。このた
め、冷媒回収通路の近傍247と248の間に温度差が
生じても、これらの温度差によって冷媒回収通路近傍に
大きな熱応力が発生することを抑制できる。
【0090】又、図17は図15で示した実施例のスペ
ーサ241の変形例である。
【0091】251はスペーサ、252は冷媒回収通路
である。1段タービン動翼7を冷却した冷媒は翼の下部
の1段ホイール201の中でL字型にスペーサ251の
方向に曲がって、スペーサ板内の冷媒回収通路を通っ
て、回収キャビティ213へ導かれる。この実施例で
は、スペーサに冷媒を回収するための冷媒回収通路が存
在しない。このため、スペーサに冷媒回収通路による応
力集中が発生しないため、スペーサ内の発生応力が軽減
され、スペーサの信頼性が向上する。
【0092】図18は本発明によるロータの別の形態を
示す。
【0093】261は1段ホイール311、262は2
段ホイール312、263は1段スペーサである。26
4,265は、その下端の突出部の外周側266,26
7がホイール肩部の突出部268,269の内周側に接
触しているスペーサ板である。1段タービン動翼7を冷
却した冷媒は翼の下部の1段ホイール261の中でL字
型に1段スペーサ263の方向に曲がって、冷媒回収通
路270を通って、回収キャビティ272へ導かれる。
また2段タービン動翼8を冷却した冷媒は翼の下部の2
段ホイール262の中でL字型に1段スペーサ263の
方向へ曲がって、冷媒回収通路271を通って回収キャ
ビティ273へ導かれる。図19は前記スペーサ板26
4,265を軸方向から見たものの1部である。このス
ペーサ板にはタービン動翼を冷却した冷媒を回収するた
めの冷媒回収通路は存在しない。このため、スペーサ板
に冷媒回収通路などの穴が空いていることによる応力集
中が発生しないため、スペーサ板に発生する応力が低減
されスペーサ板の信頼性が向上する。スペーサ板26
4,265の突出部が、ホイール肩部の突出部268,
269の内周側に接触するように取り付ける方法とし
て、焼き嵌又は冷し嵌を用いる。また21はこれらを固
定するためのボルト334が通るボルト穴であり、22
は冷媒を供給するための供給孔、23は冷媒を回収する
ための回収孔である。272は1段スペーサ263とス
ペーサ板264によって形成される1段タービン動翼7
を冷却して高温となった冷媒を集めるための回収キャビ
ティであり、273は1段スペーサ263とスペーサ板
265によって形成される2段タービン動翼8を冷却し
て高温となった冷媒を集めるための回収キャビティであ
る。回収キャビティ272,273はキャビティ内の高
温回収冷媒が1段ホイール261又は2段ホイール26
2に接触しないように形成されていることが理解されよ
う。このため、1段ホイール261と2段ホイール26
2に高温回収冷媒が直接接触しないため、1段ホイール
261と2段ホイール262に温度分布がつきにくく、
温度分布による熱応力や熱変形の発生を軽減できる。
又、24,27は供給孔22から供給キャビティ26,
28まで冷媒を導く供給母管であり、25は回収キャビ
ティ272,273から回収孔23まで冷媒を導く回収
母管である。26aは1段タービン動翼7を冷却する冷
媒が流れる方向を示したものであり、27aは2段ター
ビン動翼8を冷却する冷媒が流れる方向を示したもので
ある。ここで、タービン動翼を冷却した後に回収される
回収冷媒は高温となっている。又、スペーサ板264,
265はホイール261,262に焼き嵌又は冷し嵌さ
れ、スペーサ板264,265がホイール261,26
2に固定されているため、本実施例における回収キャビ
ティ272を形成する1段ホイール261とスペーサ板
264は連動して動く構造となっており、回収キャビテ
ィ273を形成する2段ホイール262とスペーサ板2
65も連動して動く構造となっている。このため、隙間
275,276は常に小さくなるため、回収冷媒が漏れ
ないための隙間275,276のシール構造が容易とな
り、回収キャビティ272,273からの冷媒の漏れ量
を軽減でき、効率の低下を抑制できる。またスペーサ板
264,265の遠心力はホイール突出部268,26
9の内周側に作用する構造となっている。このためスペ
ーサにスペーサ板264,265の遠心力は作用しない
構造となっているため、スペーサに発生する応力を抑制
することができる。更にスペーサ板264,265を配
置してもスタッキング面が増加しない構造となっている
ため、曲げ1次危険速度の低下を抑制できる。
【0094】図20は図18で示した実施例のスペーサ
262の変形例である。
【0095】281はスペーサ、282は冷媒回収通路
である。1段タービン動翼7を冷却した冷媒は翼の下部
の1段ホイール261の中でL字型にスペーサ281の
方向に曲がって、回収キャビティ272へ導かれる。こ
の実施例では、スペーサ281に冷媒回収通路がないた
め、冷媒回収通路による応力集中がなくなり、スペーサ
281に発生する応力が軽減され、スペーサの信頼性が
向上する。
【0096】図21は、図18で示した実施例のホイー
ル261,スペーサ263,スペーサ板264,265
の変形例である。
【0097】291はスペーサ292と隣接するホイー
ル、293はホイール291とスペーサ292に挟まれ
るように配置されるスペーサ板、294は冷媒回収通路
である。このスペーサ板293は図18の実施例と同じ
く、268の位置でスペーサに焼き嵌又は冷し嵌されて
いる。1段タービン動翼7を冷却した冷媒は翼の下部の
1段ホイール291の中でL字型にスペーサ292の方
向に曲がって、スペーサ板内の冷媒回収通路を通り、そ
の後、スペーサ内の冷媒回収通路を通って、回収キャビ
ティ272へ導かれる。図22は、このスペーサ板29
3を軸方向から見た1部分の図である。このスペーサ板
には冷媒を回収するための冷媒回収通路295が存在す
る。この実施例では、冷媒回収通路の近傍296,29
7において、ホイールとスペーサの間にスペーサ板が挟
まれているため、この部分が遮熱される。このため、冷
媒回収通路の近傍296と297の間に温度差が生じて
も、これらの温度差によって冷媒回収通路近傍に大きな
熱応力が発生することを抑制できる。
【0098】又、図23は図21で示した実施例のスペ
ーサ292の変形例である。
【0099】298はスペーサ、299は冷媒回収通路
である。1段タービン動翼7を冷却した冷媒は翼の下部
の1段ホイール291の中でL字型にスペーサ298の
方向に曲がって、スペーサ板内の冷媒回収通路を通っ
て、回収キャビティ272へ導かれる。この実施例で
は、スペーサに冷媒を回収するための冷媒回収通路が存
在しない。このため、スペーサに冷媒回収通路による応
力集中が発生しないため、スペーサ内の発生応力が軽減
され、スペーサの信頼性が向上する。
【0100】本実施例によれば、タービン動翼を冷却し
て高温となった回収冷媒を集めるための回収キャビティ
がホイールに接触しないように形成されるため、ホイー
ルのメタル温度の上昇が抑制されてホイールの強度低下
を抑制でき、ホイールに高温回収冷媒が直接接触しない
ためホイールに温度分布がつきにくく、温度分布による
熱応力や熱変形の発生を軽減できる。又、回収キャビテ
ィを形成するスペーサとスペーサ板が連動して動くた
め、回収キャビティからの回収冷媒の漏れが抑制されて
ガスタービンの効率低下を抑制できる。
【0101】更に、スペーサ板をホイールとスペーサの
間に配置してもスタッキング面が増加しない構造として
いるためロータの曲げ1次危険速度の低下を抑制でき、
ロータの曲げ1次危険速度がガスタービンの運転時の回
転数よりも低くなることを防止できる。
【0102】更に良い実施例によれば、ホイールとスペ
ーサの間の比較的小さな部材であるスペーサ板に穴が空
いていないため、スペーサ板の強度低下を防止できる。
【0103】更に良い実施例によれば、スペーサ板にも
穴が空いていないため、スペーサの強度低下も防止でき
る。
【0104】
【発明の効果】本発明によると、スタッキング面を増や
すことなく、構造部材としての強度を維持し、ホイール
に発生する熱応力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるタービンロータの実施例の断面
図。
【図2】図1で示した本発明におけるスペーサ板を軸方
向から見た正面図。
【図3】図1で示した本発明におけるタービンロータの
変形例の断面図。
【図4】図3で示したスペーサ板を軸方向から見た正面
図。
【図5】図3で示した本発明におけるタービンロータの
変形例の断面図。
【図6】本発明によるタービンロータの別の形態の断面
図。
【図7】図6で示したスペーサ板を軸方向から見た正面
図。
【図8】図6で示したタービンロータの変形例の断面
図。
【図9】図8で示したスペーサ板を軸方向から見た正面
図。
【図10】図8で示したタービンロータの変形例の断面
図。
【図11】図10で示したタービンロータの変形例の断
面図。
【図12】本発明によるタービンロータの別の形態の断
面図。
【図13】図12で示したスペーサ板を軸方向から見た
正面図。
【図14】図12で示したタービンロータの変形例の断
面図。
【図15】図12で示したタービンロータの変形例の断
面図。
【図16】図15で示したスペーサ板を軸方向から見た
正面図。
【図17】図15で示したタービンロータの変形例の断
面図。
【図18】本発明によるタービンロータの別の形態の断
面図。
【図19】図18で示したスペーサ板を軸方向から見た
正面図。
【図20】図18で示したタービンロータの変形例の断
面図。
【図21】図18で示したタービンロータの変形例の断
面図。
【図22】図21で示したスペーサ板を軸方向から見た
正面図。
【図23】図21で示したタービンロータの変形例の断
面図。
【図24】従来のタービンロータの断面図。
【図25】従来のタービンロータの断面図。
【図26】ホイールの軸方向に温度分布が生じることを
防止する実施例。
【図27】シール構造の1例。
【図28】シール構造の1例。
【図29】図1のタービンロータのスペーサ4を1段動
翼側から見た部分図。
【図30】本発明によるタービンローラの別の形態の断
面図。
【符号の説明】
1,311…1段ホイール、2,312…2段ホイー
ル、3,313…3段ホイール、4,314…1段スペ
ーサ、5,315…2段スペーサ、7,317…1段タ
ービン動翼、8,318…2段タービン動翼、9,1
0,322,323…回収キャビティ、11,12…ス
ペーサ板外周部、13,14…スペーサ突出部、15,
16…スペーサ板、17,18…隙間、21,334…
ボルト、22,324…供給孔、23,326…回収
孔、24,27,325…供給母管、25…回収母管、
26,320,321…供給キャビティ、26a…1段
動翼を冷却する冷媒が流れる方向、27a…2段動翼を
冷却する冷媒が流れる方向、301…圧縮機、302…
燃焼器、303…タービン、304…軸、316…矢
印、319…3段タービン動翼。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 学 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株式会社 日立製作所 電力・電機開発 本部内 (56)参考文献 特開 平7−26903(JP,A) 特開 平7−189739(JP,A) 特開 平8−14064(JP,A) 特開 平10−18802(JP,A) 特開 平10−220201(JP,A) 特開 平7−119405(JP,A) 特開 平8−42302(JP,A) 国際公開97/044569(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01D 5/08,5/18,11/00 F02C 7/24 F01K 23/10

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒が流れる冷媒経路をその内部に形成し
    たタービン動翼と、外周部に複数の前記タービン動翼を
    環状に配設してタービンロータを構成する複数のホイー
    ルと、前記複数のホイールのうち隣り合うホイール間に
    配設される環状部材と、前記環状部材の側面に位置する
    該ホイールの側面に設けられた耐熱性部材とを備え、前
    記タービン動翼にて熱交換され該冷媒経路を通過して流
    下する加熱された冷媒の流路を、前記環状部材と前記耐
    熱性部材との間に位置するよう構成し、前記環状部材に
    面するようにしたことを特徴とするタービンロータ。
  2. 【請求項2】冷媒が流れる冷媒経路をその内部に形成し
    たタービン動翼と、外周部に複数の前記タービン動翼を
    環状に配設してタービンロータを構成する複数のホイー
    ルと、前記複数のホイールのうち隣り合うホイール間に
    配設される環状部材と、前記環状部材の側面に位置する
    該ホイールの側面に設けられた耐熱性部材とを備え、該
    タービン動翼にて熱交換され該冷媒経路を通過して流下
    する加熱された冷媒の流路を、前記環状部材と前記耐熱
    性部材との間に位置するよう構成し、前記環状部材に面
    するように配置し、該耐熱性部材と前記環状部材との間
    に空間部を形成したことを特徴とするタービンロータ。
  3. 【請求項3】冷媒が流れる冷媒経路をその内部に形成し
    たタービン動翼と、外周部に複数の前記タービン動翼を
    環状に配設してタービンロータを構成する複数のホイー
    ルと、前記複数のホイールのうち隣り合うホイール間に
    配設されるスペーサ部材と、前記スペーサ部材の側面に
    面したホイールの側面に仕切り部材を設置し、前記冷媒
    経路を通過して該タービン動翼から流下する冷媒の流路
    を、前記スペーサ部材と前記仕切り部材との間に位置す
    るよう構成し、前記冷媒を導く経路で前記仕切り部材と
    該スペーサ部材の間に空間を形成するようにしたことを
    特徴とするタービンロータ。
  4. 【請求項4】冷媒が流れる冷媒経路をその内部に形成し
    たタービン動翼と、外周部に複数の前記タービン動翼を
    環状に配設してガスタービンのタービンロータを構成す
    る複数のホイールと、前記複数のホイールのうち隣り合
    うホイール間に配設されるスペーサ部材と、前記スペー
    サ部材の側面に面したホイールの側面に仕切り部材を設
    置し、前記冷媒経路を通過して該タービン動翼から流下
    する冷媒の流路を、前記スペーサ部材と前記仕切り部材
    との間に位置するよう構成し、前記冷媒を導く経路で前
    記仕切り部材と該スペーサ部材の間に空間を形成し、前
    記スペーサ部材の側面に面したホイールと該仕切り部材
    との間に空間を形成するようにしたことを特徴とするタ
    ービンロータ。
  5. 【請求項5】外周部にタービン動翼を固定する第一及び
    第二のホイールと、前記第一のホイールと前記第二のホ
    イールとに挟まれるように配置されたスペーサとを備
    え、前記第一及び第二のホイールのうち少なくとも一方
    と該スペーサとの間に仕切り部材を設け、該タービン動
    翼を冷却する冷媒が流れる冷媒経路を該タービン動翼内
    に設け、前記冷媒経路を通過して該タービン動翼から排
    出される冷媒の流路を、前記スペーサと前記仕切り部材
    との間に位置するよう構成し、前記冷媒の回収経路中に
    前記仕切り部材と該スペーサとで形成されるキャビティ
    を設けることを特徴とするタービンロータ。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のタービンロータにおい
    て、 前記タービンロータは、ガスタービンのタービンロータ
    であることを特徴とするタービンロータ。
  7. 【請求項7】外周部に複数の前記タービン動翼を環状に
    配設してタービンロータを構成する複数のホイールと、
    前記複数のホイールのうち隣り合うホイール間に配設さ
    れる環状部材とを備えたタービンロータのタービン動翼
    冷却方法であって、前記環状部材の側面に位置する該ホ
    イールの側面に耐熱性部材を設け、該タービン動翼内部
    に形成した冷媒経路に冷媒を流し、該タービン動翼にて
    熱交換され該冷媒経路を通過して流下する加熱された冷
    の流路を、前記環状部材と前記耐熱性部材との間に位
    置するよう構成し、前記環状部材に面するように流すこ
    とを特徴とするタービンロータのタービン動翼冷却方
    法。
  8. 【請求項8】外周部にタービン動翼を固定する第一及び
    第二のホイールと、前記第一のホイールと前記第二のホ
    イールとに挟まれるように配置されたスペーサとを備え
    たタービンロータのタービン動翼冷却方法において、前
    記第一及び第二のホイールのうち少なくとも一方と該ス
    ペーサとの間に仕切り部材を設け、該タービン動翼内に
    設けられた冷媒経路に該タービン動翼を冷却する冷媒を
    通過させ、該タービン動翼から流れてくる冷媒の流路
    を、前記スペーサと前記仕切り部材との間に位置するよ
    う構成し、前記冷媒を前記仕切り部材と該スペーサとで
    形成されるキャビティを介して排出することを特徴とす
    るタービンロータのタービン動翼冷却方法。
  9. 【請求項9】外周部にタービン動翼を固定する第一及び
    第二のホイールと、前記第一のホイールと前記第二のホ
    イールとに挟まれるように配置されたスペーサとを備え
    たタービンロータのタービン動翼冷却方法において、前
    記第一及び第二のホイールのうち少なくとも一方と該ス
    ペーサとの間で該スペーサに仕切り部材を該ホイールと
    該スペーサとがロータ軸方向で接触するスタッキング面
    が増加しないように設け、該タービン動翼内に設けられ
    た冷媒経路に該タービン動翼を冷却する冷媒を通過さ
    せ、該タービン動翼から流れてくる冷媒の流路を、前記
    スペーサと前記仕切り部材との間に位置するよう構成
    し、前記冷媒を前記仕切り部材と該スペーサとで形成さ
    れるキャビティを介して排出することを特徴とするター
    ビンロータのタービン動翼冷却方法。
  10. 【請求項10】冷媒が流れる冷媒経路をその内部に形成
    したタービン動翼と、外周部に複数の前記タービン動翼
    を環状に配設してタービンロータを構成する複数のホイ
    ールと、前記複数のホイールのうち隣り合うホイール間
    に配設される環状部材と、前記環状部材の側面に位置す
    る該ホイールの側面に設けられた耐熱性部材とを備え、
    前記タービン動翼にて熱交換され該冷媒経路を通過して
    流下する加熱された冷媒の流路を、前記環状部材と前記
    耐熱性部材との間に位置するよう構成し、前記環状部材
    に面するようにしたことを特徴とするタービンロータを
    備えたガスタービン。
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