JP3473221B2 - アルカリ蓄電池用負極とこれを用いた電池 - Google Patents

アルカリ蓄電池用負極とこれを用いた電池

Info

Publication number
JP3473221B2
JP3473221B2 JP28832295A JP28832295A JP3473221B2 JP 3473221 B2 JP3473221 B2 JP 3473221B2 JP 28832295 A JP28832295 A JP 28832295A JP 28832295 A JP28832295 A JP 28832295A JP 3473221 B2 JP3473221 B2 JP 3473221B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
metal
battery
storage battery
fullerene compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28832295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09129234A (ja
Inventor
亨 菊山
一広 岡村
芳明 新田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP28832295A priority Critical patent/JP3473221B2/ja
Publication of JPH09129234A publication Critical patent/JPH09129234A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3473221B2 publication Critical patent/JP3473221B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ蓄電池の
負極の高容量化と、これを用いた電池の高性能化、特に
容量密度の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ電解液を用いた蓄電池は負極活
物質にカドミウムを用いたニッケル−カドミウム蓄電池
とカドミウムの環境問題に対する代替物質として水素吸
蔵合金を用いたニッケル−水素蓄電池が実用化され、高
容量密度化に対して開発が進められてきた。しかしなが
ら、蓄電池は、リチウムイオン蓄電池の開発・商品化お
よび各種の電子機器のポータブル、コードレス化に伴い
さらに小型、軽量化への期待がもたれ開発が急がれてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の負極では、カド
ミウムを用いた場合、250mAh/g程度、代表的な
AB5系の水素吸蔵合金を用いた場合、300mAh/
g程度の容量が見積もられ電池設計されている。しかし
ながら、これら以上のより高エネルギー密度の電池を得
るために、水素を電気化学的に吸蔵・放出できる新規な
負極材料を得ることが必要とされている。
【0004】本発明は、このような課題を解決するもの
で、水素を吸蔵・放出できるフラーレンの特質に注目
し、これに金属を内包させた化合物として改質すること
により、電池用として有用な新規な負極材料を見い出
し、高容量密度の負極とこれを用いたエネルギー密度の
高いアルカリ蓄電池を提供することを目的としたもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、Rb,Cs,
Sr,Baからなる金属群のうち少なくとも1種を含む
金属内包フラーレン化合物を用いて高容量密度のアルカ
リ蓄電池用負極を提供し、さらにこの負極と水酸化ニッ
ケルを用いた正極と、アルカリ性電解液とを備えた電池
を構成することにより、高性能のアルカリ蓄電池を提供
するものである。
【0006】さらに、上記の金属内包フラーレン化合物
として、一般式MxCn(MはRb,Cs,Sr,Ba
のいずれかの金属の少なくとも1種、xは化学量論組成
比を示し、x=1であり、nは炭素原子数を示し、n=
82)で表されるものを用いることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】球殻状分子構造をとるフラーレン
は、H.W.Krotoら(Nature,318,1
62(1985))によって合成され、代表的なものと
してC60があるが、ほかのフラーレンとしてC70
82、あるいはそれ以上の炭素数で形成されたものがあ
り、5員環と6員環で構成されている。LaC82のよう
な金属を球殻内に取り込んだ金属内包フラーレン化合物
についてもY.Chaiら(J.Phys,Che
m.,95,7564(1991))によって合成に成
功している。このフラーレンは、球状であるため通常の
平面構造をなす半金属性の黒鉛と電子構造が異なり、半
導体的性質を示す。その理由は電子構造が、球の外側と
内側ではパイ性電子の電子密度状態が異なり、外側では
高く内側では低くなる傾向を示し、さらにシグマ性軌道
が混成するため、単純なSP2混成軌道で規定できなく
なり、伝導帯と価電子帯に約1.5eVのバンドギャッ
プを生じるからである。
【0008】フラーレンの電子伝導性や電荷移動は黒鉛
よりも劣るが、予め伝導帯に他原子からの電子供与があ
れば電子親和力の大きい水素に容易にフラーレン上で電
荷移動が行われ、水素イオンが吸蔵されやすくなる。こ
れは、例えば、C8Kという黒鉛に予めカリウムをイン
ターカレーションした材料は、黒鉛の伝導帯にカリウム
からの電子が入っているために容易に水素へ電子供与を
行い(電荷移動)、吸蔵が可能となる事実(榎ら、炭素
143,136,(1990))と類似している。
【0009】こうした水素の吸蔵は球殻状のフラーレン
の主として外側にC−H結合を形成することで可能とな
る。イオン半径を殆ど持たない水素イオンはこのような
水素の吸蔵が可能であるが、例えばLi+イオンのよう
に2S軌道閉鎖構造により、明確なイオン半径を持つ化
学種は立体的因子において吸蔵が困難である。
【0010】一般に、イオン化ポテンシャルが低い元素
は、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属であること
は公知のことである。
【0011】本発明者らはこれらの事柄に着目し、フラ
ーレンの伝導帯に電子を与えるのに有効な元素は、イオ
ン化ポテンシャルが低く、かつ高電池電圧が得られる高
エネルギー準位の電子(5sおよび6s軌道)が電子供
与に関与するアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属と
考えている。これらを内包することで電池電圧を高く
し、電子伝導性を向上させ、これにより電子密度を高め
たフラーレンに容易に水素を吸蔵・放出することを期待
できるものと考えた。本発明ではアルカリ金属あるいは
アルカリ土類金属としてRb,Cs,Sr,Baが内包
する元素として特に適したものと注目して検討した。
【0012】本発明者らはRb,Cs,Sr,Baを内
包しても、伝導帯を形成するt1u軌道(正二十面体対称
性年、11の軌道から生じる3重縮退のLUMO(最低
空軌道)を形成する軌道)に電子が入って、電子密度及
び電子伝導性が向上し、これにより電子親和力の大きい
水素イオンは容易にこの軌道から電子を授受(電荷移
動)し、負電荷を帯びた電子状態でフラーレンに吸蔵さ
れるものと考えた。このようにして得られた金属内包フ
ラーレン化合物をアルカリ蓄電池の負極として用いた場
合の電気化学的作用は次のように説明できる。まず充電
時には、電解液中の水素イオンが電荷密度の高められた
金属内包フラーレン化合物上で電荷移動によりC−H結
合を形成し、水素イオンが吸蔵される。放電時には、金
属内包フラーレン化合物から脱電子反応による電荷移動
のためC−H結合が切れ、水素イオンが電解液中に拡散
する。この場合、金属が内包された状態で1個のC82
子に、最高82個の水素原子が吸蔵でき、これを放電容
量密度に換算すると約2000mAh/gが可能とな
り、水素吸蔵合金負極よりも理論的に高容量密度化が図
れる。
【0013】上記により、負極に金属内包フラーレン化
合物を用いることにより、高容量のアルカリ蓄電池を提
供することが可能となる。
【0014】
【実施例】図1に金属内包フラーレン化合物の構造を表
す模式図を示す。
【0015】図2に本発明の一実施例における金属内包
フラーレン化合物を用いたニッケル−炭素蓄電池の概略
構成図である。図2において、1は本発明の金属内包フ
ラーレン化合物を用いた負極板、2は水酸化ニッケル正
極板、3はセパレータ、4はケース、5および6は絶縁
板、7は安全弁、8は封口板、9は正極端子、10は正
極リードである。
【0016】本発明の実施例において負極に用いた金属
内包フラーレン化合物の製造法について説明する。予
め、各種金属の炭酸塩とグラファイト粉末を混合しピッ
チで固め、400〜1200℃で炭素化した後1200
℃で熱処理した混合ロッドをアルゴンガス・フローの条
件化で532nmのYAGレーザーを照射し蒸発させる
ことにより生成させる。これを溶媒抽出により分別し約
90%の純度とした後、得られる金属内包フラーレン化
合物を用いた。負極板1は5重量%のフッ素樹脂ディス
パージョンをこの樹脂が金属内包フラーレン化合物に対
して3倍の重量になるように加えてペーストをつくり、
ついでこのペーストを厚さ0.17mm、孔径1.8m
m、開口度53%の鉄製でニッケル鍍金を施したパンチ
ングメタル板に塗着し、0.6mmのスリットを通して
平滑化し、その後、120℃で1時間乾燥し、この電極
をローラープレス機を通して厚さ0.5mmに調整して
構成した。負極リード板はスポット溶接により取り付け
た。正極板2には多孔性の発泡ニッケル板基板に水酸化
ニッケルを充填したもの、セパレータには親水処理を施
したポリプロピレン製の不織布を用いた。電解液として
比重1.25の苛性カリ水溶液に25g/l水の水酸化
リチウムを溶解したものを用いた。
【0017】なお、正極の活物質の充填容量が負極の充
填容量に対して大過剰となるように正極板2を構成し、
電池特性が負極の特性によって規制されるように電池を
構成した。比較例としては、ミッシュメタルとニッケル
を主成分としたAB5タイプの水素吸蔵合金を用いて上
記と同様の手法で構成した負極を用いて実施例と同様の
構成法でニッケル−水素蓄電池を作製した。これらの実
施例の電池と比較例の電池とを0.17Aで11時間の
定電流充電を行なった後、0.5Aで0.9Vまで定電
流放電を行なった。その結果を(表1)に示す。
【0018】ただし、容量については、比較試料の負極
に用いた水素吸蔵合金の重量当たりの放電容量密度を1
00とした場合の、金属内包フラーレン化合物の重量当
たりの放電容量密度の相対値を示した。なお、比較試料
の平均電圧は1.24Vであった。
【0019】
【表1】
【0020】(表1)からわかるように、Rb,Cs,
Sr,Baを内包したフラーレン化合物を負極に用いた
電池は、電圧、容量ともに金属を内包していないフラー
レンよりも優れており、かつ水素吸蔵合金を負極に用い
た場合よりも高容量密度が得られている。まず、金属元
素を内包していないフラーレンにおいて電圧が低いの
は、その負極電位が金属水素化物よりも貴な電位にある
からであり、これは先述したようにフラーレンの1.5
eVのバンドギャップの下にフェルミレベルが存在する
ので電極電位は貴な電位に置かれているためである。し
かし、金属を内包させるとt1u軌道に電子が供与される
のでフェルミレベルが上がり、エネルギー準位的に高い
位置に電極電位が置かれ、電位が卑な方向へシフトした
ために電池電圧が高くなったものと考えられる。また、
金属元素を内包していないフラーレンにおいて容量が十
分得られないのは、先述のバンドギャップが存在するの
で電荷移動あるいは電子伝導性の低下などで過電圧が大
きく、負極電位が貴な電位で作動したことなどにより放
電終止電圧に早く達したことが原因と考えられる。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明はRb,Cs,S
r,Baのいずれかの金属の少なくとも1種を内包した
フラーレン化合物をアルカリ蓄電池用負極に用いること
により、高容量を有する負極とその電池が提供できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属内包フラーレン化合物の構造を表す模式図
【図2】本発明の一実施例における金属内包フラーレン
化合物負極を用いたニッケル−炭素蓄電池の概略構成図
【符号の説明】
1 金属内包フラーレン化合物を用いた負極板 2 水酸化ニッケル正極板 3 セパレータ 4 ケース 5 絶縁板 6 絶縁板 7 安全弁 8 封口板 9 正極端子 10 正極リード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−101850(JP,A) 特開 平5−270801(JP,A) 特開 平8−7887(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/00 - 4/62 H01M 10/24 - 10/30 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Rb,Cs,Sr,Baからなる金属群の
    うち少くとも1種を内包したフラーレン化合物を用いた
    ことを特徴とするアルカリ蓄電池用負極。
  2. 【請求項2】フラーレン化合物が、一般式MxCn(M
    はRb,Cs,Sr,Ba,のいずれかの金属の少なく
    とも1種、xは化学量論組成比を示し、x=1であり、
    nは炭素原子数を示し、n=82)で表される金属内包
    フラーレン化合物であることを特徴とする請求項1記載
    のアルカリ蓄電池用負極。
  3. 【請求項3】水酸化ニッケルを用いた正極と、Rb,C
    s,Sr,Baからなる金属群のうち少なくとも1種を
    含む金属内包フラーレン化合物を用いた負極と、アルカ
    リ性電解液とを備えたことを特徴とするアルカリ蓄電
    池。
JP28832295A 1995-11-07 1995-11-07 アルカリ蓄電池用負極とこれを用いた電池 Expired - Fee Related JP3473221B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28832295A JP3473221B2 (ja) 1995-11-07 1995-11-07 アルカリ蓄電池用負極とこれを用いた電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28832295A JP3473221B2 (ja) 1995-11-07 1995-11-07 アルカリ蓄電池用負極とこれを用いた電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09129234A JPH09129234A (ja) 1997-05-16
JP3473221B2 true JP3473221B2 (ja) 2003-12-02

Family

ID=17728687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28832295A Expired - Fee Related JP3473221B2 (ja) 1995-11-07 1995-11-07 アルカリ蓄電池用負極とこれを用いた電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3473221B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09129234A (ja) 1997-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3246345B2 (ja) アルカリ蓄電池用ニッケル正極とこれを用いたニッケル・水素蓄電池
EP3107144A1 (en) Alkaline secondary battery
JPH04137368A (ja) ニッケル/水素蓄電池とその製造法
JPH10275631A (ja) 粉末材料、電極構造体、それらの製造方法及び二次電池
JP2002334697A (ja) 非水二次電池
JP3473221B2 (ja) アルカリ蓄電池用負極とこれを用いた電池
JP3475652B2 (ja) アルカリ蓄電池用負極とこれを用いた電池
JP3102002B2 (ja) 水素吸蔵電極及びその製造法
Loupe et al. Electrochemical energy storage: Current and emerging technologies
JP2987873B2 (ja) アルカリ蓄電池
JP2823301B2 (ja) 水素吸蔵合金電極
JP3678283B2 (ja) 水素吸蔵電極
JP3500858B2 (ja) アルカリ蓄電池用負極とこれを用いた電池
JP3141141B2 (ja) 密閉形ニッケル−金属水素化物蓄電池
JPH09199123A (ja) アルカリ蓄電池用負極活物質とこれを用いた電池
JP3189361B2 (ja) アルカリ蓄電池
JP3625655B2 (ja) 水素吸蔵合金電極及びニッケル水素蓄電池
JPH11312540A (ja) 非水電解質二次電池
JP3143109B2 (ja) 円筒密閉型ニッケル蓄電池
JPH09274931A (ja) 金属酸化物・フラーレン蓄電池
JP2929716B2 (ja) 水素吸蔵合金電極
JPH11111298A (ja) 水素吸蔵合金電極
JPS61233966A (ja) 密閉形ニツケル−水素蓄電池の製造法
JP2002260650A (ja) 電 池
JPH09283173A (ja) 金属酸化物・フラーレン蓄電池

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees