JP3473144B2 - オレフィン重合用触媒及びエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒及びエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法

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JP3473144B2 JP32596794A JP32596794A JP3473144B2 JP 3473144 B2 JP3473144 B2 JP 3473144B2 JP 32596794 A JP32596794 A JP 32596794A JP 32596794 A JP32596794 A JP 32596794A JP 3473144 B2 JP3473144 B2 JP 3473144B2
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なチーグラー触媒
及び該触媒を用いるエチレン−α−オレフィン共重合体
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン共重合体、とりわけエチレン
−α−オレフィン共重合体は、フィルム、ラミネート、
電線被覆、射出成形品、特殊成形品等非常に多くの用途
に使用されている。かかるエチレンとαーオレフィンの
共重合体の基本的物性はエチレン連鎖中に導入されるコ
モノマーの量及びその分布で決定される。すなわち、短
鎖分岐の数や分布は、結晶化度、結晶化速度、球晶構造
及び融点のような基本的性質に大きな影響を与える。ひ
いては、実用物性の点からいっても、環境応力抵抗、フ
ィルム強度、柔軟性、成形性などの多くの面で影響を与
えることになる。以上のことから、エチレン−α−オレ
フィン共重合体における短鎖分岐の数及びその分布を制
御することは実用物性改善のためにも非常に重要であ
る。
【0003】一般にオレフィン共重合体を製造する方法
としては、周期律表の第IV〜VI族の遷移金属化合物
と第I〜III 族の有機金属化合物とからなる、いわゆる
チーグラーナッタ触媒を使用する方法が広く知られてい
る。
【0004】近年、新しい触媒系として遷移金属のメタ
ロセン化合物とアルミノキサンからなる触媒系が提案さ
れている(例えば特開昭58−19309号公報な
ど)。これらの触媒は重合活性の面等から注目されてい
るが、アルミノキサンを大量に必要とするという欠点を
持っていた。また、特開平5ー65308号公報におい
てジルコニウム化合物とアルミノキサンからなる触媒系
でのエチレン−αーオレフィンの共重合の結果が開示さ
れているが、その触媒系の共重合性は必ずしも満足でき
るものではない。さらに、エチレン−αーオレフィン共
重合体中のαーオレフィンの含有率を上げると、共重合
体の分子量が低下することも報告されており(Makr
omol.Chem.193,823(1992))、
共重合体のαーオレフィンの含量と分子量のバランスの
良いポリマーを製造する上で問題である。さらに、イオ
ン性メタロセン触媒とアルキルアルミニウムとからなる
触媒やハロゲン化メタロセン化合物と有機金属化合物と
の反応物及び安定アニオンからなる触媒を用いる方法が
提案されている(特開平3−207704号公報、国際
公開WO92/01723号公報)。しかしながら、こ
れらの方法はいずれも高価なジルコニウム化合物やハフ
ニウム化合物をもちいており、安価な他の遷移金属化合
物においても使用できるとされているが、具体的な方法
や結果は示されていない。
【0005】また、チタン化合物と遷移金属化合物とを
反応してイオン性の錯体を形成する化合物及び有機アル
ミニウム化合物を主成分とする触媒系によりポリオレフ
ィンの製造する方法が提案されている(特開平5−23
0133号公報、特開平5−331228号公報、特開
平6−192330号公報)。しかし、具体例はアルコ
キシ基かシクロペンタジエニル環を配位子とするもので
あり、その共重合性は必ずしも満足できるものではな
い。
【0006】一方、チタン−窒素結合を有する化合物と
有機アルミニウム化合物からなる触媒系を用いてオレフ
ィンを重合又は共重合する方法としては、チタンのジフ
ェニルアミド化合物と有機アルミニウム化合物からなる
触媒系を用いる方法(EP0104374号公報、特公
昭42−11646号公報)、アリール置換基を有する
チタンアミド化合物と有機アルミニウム化合物からなる
触媒系を用いる方法(特公昭42−22691号公
報)、更に、ジメチルアミドチタニウムトリクロライド
等の低級アルキル基を有するチタンアミド化合物と有機
アルミニウム化合物からなる触媒系を用いる方法(J.
of Polym.Sci.PartA−1,241,
6(1968))等が提案されている。しかしながらこ
れらに開示された触媒系を用いてエチレンとα−オレフ
ィンの共重合を行なっても、例えば、EP010437
4号公報、特公昭42−11646号公報、特公昭42
−22691号公報、およびJ.of Polym.S
ci.PartA−1,241,6(1968)等に開
示された方法では触媒活性、共重合性等において、未だ
満足できるものではない。
【0007】そこでこれらの問題点を解決するため、本
出願人は先に、(A)一般式(R1R2 N)4-(m+n) T
iXm Yn (ただし、R1 及びR2 は炭素数8〜30の
飽和炭化水素基、Xはハロゲン、Yはアルコキシ基、m
は1≦m≦3、nは0≦n≦2の数字を表わし(m+
n)は1≦(m+n)≦3である。)で表わされるチタ
ンアミド化合物からなる液状触媒成分と有機アルミニウ
ム化合物からなる触媒系を用いることにより、エチレン
とα−オレフィン共重合体が得られる製造方法を提案し
た(特開平2−77412号公報)。しかしながら、そ
の触媒系での製造方法では本願の目的に照らすと触媒活
性は充分といえず、また、共重合性においても、まだ満
足できるものではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状において、
本発明の解決すべき課題、すなわち本発明の目的は新規
の触媒系を提供すること、またかかる新規な触媒を用い
ることにより、効率的にエチレンとαーオレフィン共重
合させて、αーオレフィンの含有率が高く、高分子量の
エチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、チタン
−窒素結合を有するチタンアミド化合物(A)、遷移金
属化合物と反応して安定アニオンになる化合物(B)及
び有機アルミニウム化合物(C)からなるオレフィン重
合用触媒、及びその触媒を用いたエチレン−α−オレフ
ィン共重合体の製造方法に係るものである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明でいうチタンアミド化合物(A)は、下記一般式
〔I〕で示されるチタンアミド化合物である。 (式中、R 1 〜R 4 は炭素数1〜20の炭化水素基を表わ
し、同一でも異なっていてもよい。Xは酸素原子であ
る。R 5 及びR 6 は炭素数1〜20の炭化水素基又はハロ
ゲン原子を表わす。)
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】一般式〔I〕で表されるチタンアミド化合
物においてR 1 〜R 4 は、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基等の炭素数が1〜20の炭化水素基が例示さ
れる。また、R 5 やR 6 で示されるものは、ハロゲンとし
ては塩素、臭素、ヨウ素等が例示でき、炭化水素基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2
ーエチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル
基、シクロアルキル基等のアルキル基;フェニル基、ト
リル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基等のア
ラルキール基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜20の
炭化水素基であればよいが、さらに好ましくは芳香環を
有するものが望ましい。更に、Xは酸素原子である。
【0016】そのような化合物の具体例としては、2,
2’−オキソビス(N−メチルアニリノ)チタニウムジ
クロリド、2,2’−オキソビス(N−エチルアニリ
ノ)チタニウムジクロリド、2,2’−オキソビス[N
−(n−プロピル)アニリノ]チタニウムジクロリド、
2,2’−オキソビス(N−イソプロピルアニリノ)チ
タニウムジクロリド、2,2’−オキソビス(N−n−
ブチルアニリノ)チタニウムジクロリド、2,2’−オ
キソビス(N−2−ブチルアニリノ)チタニウムジクロ
リド、2,2’−オキソビス(N−イソブチルアニリ
ノ)チタニウムジクロリド、2,2’−オキソビス(N
−t−ブチルアニリノ)チタニウムジクロリド、2,
2’−オキソビス(N−ペンチルアニリノ)チタニウム
ジクロリド、2,2’−オキソビス(N−ヘキシルアニ
リノ)チタニウムジクロリド、2,2’−オキソビス
(N−オクチルアニリノ)チタニウムジクロリド、2,
2’−オキソビス(N−メチルアニリノ)ジベンジルチ
タニウム、2,2’−オキソビス(N−エチルアニリ
ノ)ジベンジルチタニウム、2,2’−オキソビス[N
−(n−プロピル)アニリノ]ジベンジルチタニウム、
2,2’−オキソビス(N−イソプロピルアニリノ)ジ
ベンジルチタニウム、2,2’−オキソビス(N−n−
ブチルアニリノ)ジベンジルチタニウム、2,2’−オ
キソビス(N−2−ブチルアニリノ)ジベンジルチタニ
ウム、2,2’−オキソビス(N−イソブチルアニリ
ノ)ジベンジルチタニウム、2,2’−オキソビス(N
−t−ブチルアニリノ)ジベンジルチタニウム、2,
2’−オキソビス(N−ペンチルアニリノ)ジベンジル
チタニウム、2,2’−オキソビス(N−ヘキシルアニ
リノ)ジベンジルチタニウム、2,2’−オキソビス
(N−オクチルアニリノ)ジベンジルチタニウム、など
が挙げられる。
【0017】
【0018】
【0019】一般式〔I〕で表されるチタンアミド化合
物の合成方法としては、例えばD.C.Bradley
et al. J.Chem.Soc.(196
0),3857.E.Benzing et al.C
hem.Ber,94(1961),2263等に記載
の方法を組み合わせて用いることができる。
【0020】一般式〔I〕で表されるチタンアミド化合
物は、これらの方法に従って、例えば(i)一般式R 7
NHR 8 XR 9 NHR 10 (ただし、 7 〜R 10 は炭素数1
〜30の炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよ
い。Xは酸素原子である。)で表される2級アミン化合
物と(ii) (R 11 12 N) 4 Ti(ただし、 11 及びR
12 は炭素数1〜30の炭化水素基を表し、同一でも異な
っていてもよい。)で表されるチタンアミド化合物とを
反応させ、次いで(iii)一般式Ti 1 4(ただし、 1
は塩素、臭素、沃素等のハロゲン原子を表し、好ましく
1 は塩素原子を。)で表される四ハロゲン化チタン
と反応させ、さらに(iv) 一般式R 13 CH 2 MgZ
2 (ただし、 2 は塩素、臭素、沃素等のハロゲン原子を
表わし、好ましくは 2 は塩素原子である。)と反応さ
せることによって合成することができる。
【0021】また、本発明において用いられる遷移金属
化合物と反応してイオン性の錯体を形成する化合物
(B)の例としては硼素に複数の基が結合したアニオン
とカチオンとからなる錯化合物を挙げることができる。
このような錯化合物の具体例としてはテトラフェニル硼
酸トリエチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸ジメチ
ルアニリニウム、トリエチルアンモニウムテトラフェニ
ル硼酸トリメチルスルホニウム、テトラ(ペンタフルオ
ロフェニル)硼酸トリエチルアンモニウム、テトラ(ペ
ンタフルオロフェニル)ジメチルアニリニウム、テトラ
(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリメチルスルホニウ
ム、テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチル、
テトラフェニル硼酸フェロセニウム、テトラ(ペンタフ
ルオロフェニル)硼酸フェロセニウム、テトラフェニル
硼酸(テトラフェニルポルフィリンマンガン)、テトラ
フェニル硼酸リチウム、テトラフェニル硼酸ナトリウ
ム、テトラフェニル硼酸カリウム、テトラフェニル硼酸
マグネシウム、テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸
リチウム、テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ナト
リウム、テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸カリウ
ム、テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸マグネシウ
ム及びそれらのエーテル錯体やテトラヒドロフラン錯体
を挙げることができる。
【0022】次に本発明において、有機アルミニウム化
合物(C)は、公知の有機アルミニウム化合物が使用で
きる。有機アルミニウム化合物としては、例えば一般
14 a AlZ 3 3-a で示される有機アルミニウム化合物が
好適に用いられる。
【0023】上記 14 は炭素数1〜20の炭化水素基、
好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基である。 3
水素原子及び/又は炭素数1〜20のアルコキシ基であ
る。また、aは0<a≦3の数字である。一般式 14 a
AlZ 3 3-a で示される有機アルミニウム化合物(C)の
具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブ
チルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオ
クチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム等のトリ
アルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムハイドラ
イド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジプロピル
アルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウム
ハイドライド、ジヘキシルアルミニウムハイドライド、
ジオクチルアルミニウムハイドライド、ジデシルアルミ
ニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイド
ライド、メトキシメチルアルミニウムハイドライド、メ
トキシエチルアルミニウムハイドライド、メトキシイソ
ブチルアルミニウムハイドライド、エトキシヘキシルア
ルミニウムハイドライド、エトキシオクチルアルミニウ
ムハイドライド、エトキシデシルアルミニウムハイドラ
イド等のアルコキシアルキルアルミニウムハイドライ
ド、ジメチルアルミニウムメトキシド、メチルアルミニ
ウムジメトキシド、ジエチルアルミニウムメトキシド、
エチルアルミニウムジメトキシド、ジイソブチルアルミ
ニウムメトキシド、イソブチルアルミニウムジメトキシ
ド、ジヘキシルアルミニウムメトキシド、ヘキシルアル
ミニウムジメトキシド、ジメチルアルミニウムエトキシ
ド、メチルアルミニウムジエトキシド、ジエチルアルミ
ニウムエトキシド、エチルアルミニウムジエトキシド、
ジイソブチルアルミニウムエトキシド、イソブチルアル
ミニウムジエトキシド等のアルキルアルミニウムアルコ
キシド等が挙げられる。
【0024】(C)成分は(A)成分のチタン原子1モ
ルに対して、1〜10,000モルのごとく広範囲に使
用できるが、好ましくは1〜1,000モル、より好ま
しくは1〜500モルの範囲で使用される。
【0025】本発明においては、重合触媒として
(1)、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の組み
合わせからなる触媒を用いてもよいし、(2)、(A)
成分と(B)成分と(C)成分とを予め接触させて得ら
れた反応物を用いてよい。
【0026】前記(1)の方法における各触媒成分の使
用量については(A)成分が0.0001〜5ミリモル
/リットル、好ましくは0.001〜1ミリモル/リッ
トル、(B)成分が0.0001〜5ミリモル/リット
ル、好ましくは0.001〜1ミリモル/リットル及び
(C)成分がAl原子換算で0.01〜500ミリモル
/リットル、好ましくは0.05〜100ミリモル/リ
ットルの範囲にあり、かつ(B)成分/(A)成分モル
比が0.01〜100、好ましくは0.5〜10及び
(C)成分/(A)成分モル比が0.1〜2000、好
ましくは5〜1000の範囲にあるように各成分を用い
るのが望ましい。
【0027】一方、前記(2)の方法においては不活性
溶媒中において不活性ガス雰囲気下、前記(A)成分と
(B)成分と(C)成分とを接触させるが、この際、
(A)成分が0.01〜100ミリモル/リットル、
(B)成分が0.01〜100ミリモル/リットル及び
(C)成分がAl原子換算で0.1〜1000ミリモル
/リットルの範囲にあるように各成分を用いるのが望ま
しい。
【0028】各触媒成分を重合槽に供給する方法として
は、窒素、アルゴン等の不活性ガス中で水分のない状態
で供給する以外は、特に制限すべき条件はない。本発明
における重合は0〜200℃、好ましくは20℃〜10
0℃の温度、圧力は0〜100kg/cm2 、好ましく
は0〜50kg/cm2 で行われ、重合形式としてはバ
ッチ式、連続式いずれでも可能である。
【0029】本発明の触媒系を用いた溶液法による重合
においては溶液は一般にヘキサン、シクロヘキサン、ヘ
プタン、灯油成分、トルエン等の炭化水素溶媒等から選
ばれる。
【0030】本発明に用いるα−オレフィンとしては炭
素数3〜20個、好ましくは3〜10個のα−オレフィ
ン類である。例えば、プロピレン、ブテン−1、4−メ
チルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、ビニ
ルシクロヘキサン等が挙げられる。 重合体の分子量を
調節するために、水素等の連鎖移動剤を添加することも
可能である。
【0031】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を更
に詳細に説明する。実施例における重合体の性質は下記
の方法によって測定した。 (1)α−オレフィン含量は、赤外分光光度計(日本分
光工業社製)JASCO−302を用いてエチレンとα
−オレフィンの特性吸収により求めた。 (2)極限粘度〔η〕は、ウベローデ型粘度計を用い、
135℃でテトラリン溶液中で測定した。
【0032】
【0033】
【0034】実施例 (1)チタンアミド化合物の合成 撹拌機、滴下ロート、温度計を備えた100mlのフラ
スコをアルゴンで置換した後、N,N−ジメチルアニリ
ノエーテル2.00g、テトラキスジメチルアミドチタ
ニウム1.97g,トルエン30mlを仕込んだ。80
℃で1時間撹拌した後、室温で5時間反応させてから、
減圧乾燥により溶媒を除去し生成物を得た。続いて撹拌
機、温度計を備えた1Lのフラスコをアルゴン置換した
後、その得られた生成物を移し入れ、トルエン300m
lを加え、−78℃に冷却した。別の200mlのフラ
スコをアルゴン置換した後、四塩化チタンニウム0.9
6ml、トルエン50mlを仕込み、−78℃に冷却し
た。この四塩化チタンニウムのトルエン溶液をカニラー
で先の1Lフラスコの溶液に移し、一晩撹拌しながら、
徐々に室温まで昇温した。上澄み液を除き、沈澱物をト
ルエン60mlで洗浄後、減圧乾燥することにより組成
式〔O(C14142 )〕TiCl2 で表されるチタン
アミド化合物(A−1)2.1gを得た。撹拌機、温度
計を備えた100mlのフラスコをアルゴンで置換した
後、チタンアミド化合物(A−1)0.12g、トルエ
ン10mlを仕込み、−78℃に冷却した。次にベンジ
ルグリニャール試薬のジエチルエーテル溶液10.84
ml(0.84mmol)を加えた。−78℃で15分
間反応させ、続いて室温で30分間反応させた。生成し
た固体を除去した後、減圧乾燥により溶媒を除去し、組
成式〔O(C14142 )〕Ti〔CH2 (C6
5 )〕2 で表されるチタンアミド化合物(A−2)0.
13gを得た。
【0035】(2)エチレンとα−オレフィンの重合 内容積400mlの撹拌機付オートクレーブを、真空乾
燥し、アルゴンで置換した後、溶媒としてトルエン92
ml、α−オレフィンとしてブテン−1を20g仕込
み、反応器を60℃まで昇温した。昇温後エチレン圧を
6kg/cm2 、水素圧を1kg/cm2 に調整しなが
らフィードし、系内が安定した後、有機アルミニウム化
合物として、東ソー・アクゾ社製トリイソブチルアルミ
ニウム(TIBA)0.5mmolを投入し、続いて上
記(1)で調製した触媒成分(A−2)0.01mmo
lを投入し、続いて(Ph3 C)〔B(C654
0.02mmolを投入した。60℃に温度を調節しな
がら1時間重合を行い、共重合体が得られた。結果を表
1に示した。得られた共重合体のメチル分岐度は高く、
かつ極限粘度も高いものであった。
【0036】実施例 実施例においてエチレン−αーオレフィン共重合の
際、有機アルミニウム化合物として、東ソー・アクゾ社
製トリへキシルアルミニウム(THA)0.5mmol
を用いた以外は実施例と同様に重合を行った。結果を
表1に示す。実施例と同様に得られた共重合体のメチ
ル分岐度は高く、かつ極限粘度も高いものであった。
【0037】実施例 実施例においてエチレン−αーオレフィン共重合の
際、チタンアミド化合物として(A−1)0.01mm
olを用いた以外は実施例と同様に重合を行った。結
果を表1に示す。実施例1、2と同様に得られた共重合
体のメチル分岐度は高く、かつ極限粘度も高いものであ
った。
【0038】比較例1 エチレン−αーオレフィン共重合の際、チタンアミド化
合物の代わりにビスシクロペンタジエニルジルコニウム
ジクロリド0.7μmolを用いた以外は実施例と同
様に重合を行った。結果を表1に示す。これまでの実施
例とは異なり、共重合体のメチル分岐度は低く、即ちα
−オレフィンの含有率が低く、かつ極限粘度も低い、即
ち分子量も低いものであった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の触媒系により、エチレンとαー
オレフィンとの共重合において、α−オレフィンの含有
率が高く、かつ高分子量のエチレン−α−オレフィン共
重合体が効率的に製造可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の理解を助けるためのフローチ
ャート図である。本フローチャート図は、本発明の実施
態様の代表例であり、本発明は何らこれに限定されるも
のではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 昭夫 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−216010(JP,A) 特開 平2−77412(JP,A) 特開 平8−157533(JP,A) 特開 平5−331236(JP,A) 特開 平4−285607(JP,A) 特開 平7−18019(JP,A) 特開 平7−316217(JP,A) 国際公開94/029356(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/64 - 4/658 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕で示されるチタンアミド
    化合物(A)、遷移金属化合物と反応して安定アニオン
    になる化合物(B)及び有機アルミニウム化合物(C)
    からなることを特徴とするオレフィン重合用触媒。 (式中、R 1 〜R 4 は炭素数1〜20の炭化水素基を表わ
    し、同一でも異なっていてもよい。Xは酸素原子であ
    る。R 5 及びR 6 は炭素数1〜20の炭化水素基又はハロ
    ゲン原子を表わす。)
  2. 【請求項2】 5 及びR 6 が芳香環を有する炭素数1〜2
    0の炭化水素基又はハロゲン原子である請求項1に記載
    のオレフィン重合用触媒。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のオレフィン重合用触
    媒を用いてエチレンとα−オレフィンとを重合すること
    を特徴とするエチレン−α−オレフィン共重合体の製造
    方法。
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