JP3470647B2 - 指機能回復訓練装置 - Google Patents

指機能回復訓練装置

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高齢者、障害者あ
るいは事故でけがをした人など、指の機能が低下した人
に対し、リハビリテーションを行うための指機能回復訓
練装置に関するものである。更に詳しくは、単に運動神
経と指の機能の協調が整うだけの効果に止まらず、例え
ば、半側空間失認などの視覚神経の機能障害の機能回復
訓練にも有効であり、更には使用する人が訓練の成果を
自分自身で確認することができ、訓練を指導する側にと
っても客観的なデータが得られる有用な装置に関する。 【0002】 【従来技術】例えば、痴呆の症状が表れている高齢者や
脳卒中などによる脳障害者においては、精神的機能障害
によって指の機能が低下する場合がある。また、事故な
どで指に直接傷害を受けたりして、指の機能が低下する
場合もある。 上記いずれの場合も、症状を進行させないために、ある
いは機能を回復させるためにリハビリテーションを行う
必要がある。 【0003】指の機能を回復させるためのリハビリテー
ションには様々なものがあるが、専門家による直接的な
訓練の他、近年においては専用の器具を使用した訓練も
試みられている。 そのような器具としては、例えば、実開昭63−172
430号公報に記載された訓練器がある。この訓練器
は、各指に対応してスイッチを設け、スイッチを押すこ
とにより様々な音が出るようしたものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に記
載された訓練器には、次のような課題があった。 すなわち、訓練器の使用においては、訓練をする人が、
単に自分の意志で決めたスイッチを押すようになってい
るので、視覚神経との協調は全くない。 従って、リハビリテーションの効果も、単に運動神経と
指の機能の協調が整うだけの効果に止まり、例えば、視
覚失認の一型であり、視空間の半分とそこにあるものを
無視し、無視したことにも気付かない半側空間失認(半
側無視ともいわれる)の機能回復訓練などには、効果が
期待できない。 【0005】また、訓練における評価を定量的に表す手
段を備えていないため、使用者がどれだけ努力しても、
訓練の成果(回復の程度)を自分自身で数値などによっ
て確認することができず、やりがいや興味が薄れてしま
いやすい。また、担当医師など、訓練を指導する側にと
っても、客観的なデータが得られないため、回復訓練用
の器具としては十分とはいえない。 【0006】(本発明の目的) 本発明の第1の目的は、指の機能回復の訓練時に視覚神
経との協調を効果的に行うことによって、単に運動神経
と指の機能の協調が整うだけの効果に止まらず、例え
ば、半側空間失認などの視覚神経の機能障害の機能回復
訓練にも有効な指機能回復訓練装置を提供することであ
る。また、第2の目的は、訓練における評価を定量的に
表すことができるようにして、使用者が訓練の成果を自
分自身で確認することができ、やりがいや興味が薄れて
しまうことがなく、更に、訓練を指導する側にとって
も、客観的なデータが得られる有用な指機能回復訓練装
置を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。本発明は、
訓練における評価を表すことができるようにして、使用
者が訓練の成果を自分自身で確認することができるよう
にした指機能回復訓練装置であって、ケースの上面パネ
ルの左右両側に、所要の角度範囲で回動可能かつ所要角
度位置で固定可能に設けられている可動盤と、可動盤に
設けられ、両手の各指に対応させて配置してある押しボ
タンと、可動盤に設けられ、押しボタンにそれぞれに対
応させて設けてあり、指で押す押しボタンを指示する、
視認できる指示手段と、指示手段による指示のモードを
選択するモード選択スイッチと、ケースの上面パネルに
設けられ、得点を表示する表示手段と、を備えており、
選択される指示のモードは、押しボタンが設けてある位
置の左側から右側へ、右側から左側へ、または中央部か
ら左右両側へ順番に行うことができるモードを含んでい
ことを特徴とする、指機能回復訓練装置である。 【0008】「指示手段」としては、視認できる手段で
あり光で指示するものである発光体などの他、例えば、
モグラたたきゲームのように人形などが表面から出入り
するようにしたもの、または、表面に窓部を設け、窓部
の内部の色が変わるようにしたものなどが採用される
が、これらに限定されるものではない。 【0009】「定量的に表示する」とは、使用者などが
目で見てその程度が把握できるようにして表示すること
をいう。従って、表示手段としては、数値の大小で評価
を表すものの他、例えば、棒グラフのように長短で評価
を表すもの、あるいは複数の評価の程度を表す表示部の
うち、いずれかの場所を示して評価を表すものなどがあ
るが、これらに限定されるものではない。 【0010】「押しボタンの位置を調整するための手
段」とは、例えば、押しボタンの位置をスライドできる
ようにしたもの、押しボタンの位置を回動できるように
したもの、あるいは押しボタンをタッチパネル構造と
し、装置を使用する前に押しボタンの位置を認識させる
ようにしたものなどであるが、これらに限定するもので
はない。 【0011】「操作または動作に伴って」とは、例え
ば、開始時、押しボタンの操作時、正解時、不正解時ま
たは終了時などのある時点である場合もあるし、使用中
のBGMなどのように継続的である場合もある。 また、「音」とは、例えば、押しボタンに対応させた音
階、川のせせらぎの音などのいわゆる環境音楽、または
正解、不正解、評価の段階など、それぞれの場面に似つ
かわしく作曲された音楽、あるいは人の音声などである
が、これらに限定されるものではない。 【0012】「外部の報奨機器」とは、例えば、テレビ
やモニターテレビなどに正解、不正解、評価の段階に応
じた、いわば報奨映像を映し出すものの他、犬のおもち
ゃがほえたり芸をするものなどがあげられるが、これら
に限定するものではない。 【0013】(作用) 本発明に係る指機能回復訓練装置によれば、視覚神経と
指の機能を協調させて訓練を行うことができるので、単
に運動神経と指の機能の協調が整うだけの効果に止まら
ず、視覚神経に障害がある場合の機能回復訓練にも有用
である。 【0014】また、両手の各指に対応させて設けてある
押しボタンのうち、指で押す押しボタンを、視認できる
手段により指示し、指示された押しボタンを正確に押せ
たかどうかの評価を定量的に表示するので、使用者が訓
練の成果を自分自身で確認することができ、やりがいや
興味が薄れてしまうことがなく、訓練を継続しやすい。
従って、訓練の効果も確実に表れることが期待できる。
更に、使用者の指機能が定量的に表示されるので、客観
的なデータを得ることができる。従って、担当医師な
ど、訓練を指導する側にとっても、機能の回復の程度を
把握しやすいので、回復訓練用の器具として有用であ
る。 【0015】指示手段による指示を、押しボタンが設け
てある位置の左側から右側へ、右側から左側へまたは中
央部から左右両側へ順番に行うことができるようにして
あるものでは、半側空間失認などの視覚神経の機能障害
の症状改善に有効な装置となり得る。すなわち、視界の
左右側の一方側から他方側へ順番に指示される押しボタ
ンを押す訓練を行うことによって、最初は認識できなく
ても徐々に認識できる範囲が拡大していくことが期待で
きる。また、左側または右側の視界のどの程度まで症状
が表れるのか、あるいは訓練によってどの程度まで機能
が回復したのか、客観的なデータを得ることができる。 【0016】指示手段が光で指示するものであるもの
は、高齢者など視力の弱った人でも比較的容易に視認で
きるので、装置としての完成度が高い。また、例えば、
発光ダイオードなどの発光体を使用すれば、後は簡単な
制御によって点灯させることができる。 【0017】表示手段が、数値の大小で評価を表すもの
であるものは、ものの程度を表示するのに最も一般的な
手段の一つである数値を使用しているので、使用者が、
例えば高齢者など精神的障害のある人であっても、比較
的認知しやすく、認知による効果が得やすい。 【0018】押しボタンの位置を調整するための手段を
備えているものは、使用者の好みに応じて、あるいは無
理な姿勢や体勢をとらないで訓練ができるように、押し
ボタンの位置を変えることができる。 【0019】操作または動作に伴って音が出るようにし
てあるものは、例えば、装置の使用中に様々な場面に応
じた音を聴くことにより、興味を持って飽きることなく
訓練に取り組むことができるようになる。また、音を聴
くことにより、聴覚神経も刺激されるので、特に高齢者
や精神的障害のある人にとって有用である。 【0020】指示手段による指示の速度または指示数を
調整するための手段を備えているものは、装置を使用し
た訓練の難易度を変えることができる。すなわち、指示
手段による指示の速度を速くすると難しくなり、遅くす
ると易しくなる。また、一定時間内における指示手段に
よる指示数を多くすると難しくなり、少なくすると易し
くなる。これによると、使用者の症状に対し、最も適切
な難易度に調整することができる。 【0021】外部の報奨機器に接続するための手段を備
えているものは、訓練をして高い評価が出た場合など、
報奨機器によってあらためて報奨することができるの
で、使用者にとって、やりがいや興味が薄れてしまうこ
とがなく、訓練を継続しやすいという効果がより顕著に
なることが期待できる。 【0022】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き更に詳細に説明する。図1は本発明に係る指機能回復
訓練装置の一実施の形態を示す概略平面図、図2は指機
能回復訓練装置の制御系統を示すブロック図である。符
号Tは、指機能回復訓練装置で、ケース1を備えてい
る。ケース1の上面パネル10には、左右両側に円形の
可動盤2、2aが中心部を軸として所要の角度範囲で回
動可能に設けてあり、所要の角度位置で固定可能であ
る。可動盤2、2aの上面は、上面パネル10の上面と
ほぼ面一になるようにしてある。 【0023】左側の可動盤2の表面には、五箇所に押し
ボタン21(左親指に対応)、22(左人差し指に対
応)、23(左中指に対応)、24(左薬指に対応)、
25(左小指に対応)が指を自然に置くことができる位
置に配置してある。また、右側の可動盤2aの表面に
は、同じく五箇所に押しボタン21a(右親指に対
応)、22a(右人差し指に対応)、23a(右中指に
対応)、24a(右薬指に対応)、25a(右小指に対
応)が同様に配置してある。なお、各押しボタンはキー
タッチに強弱をつけたり、感度を変えることができるよ
うにして、使用者の症状に柔軟に対応できるようにする
こともできる。 【0024】押しボタン21、22、23、24、25
及び押しボタン21a、22a、23a、24a、25
aの外側には、それぞれに対応させて、指示手段である
指示灯26が設けてある。指示灯26は、発光ダイオー
ドである。上面パネル10の中央部の上部には、表示手
段である得点表示部3が設けてある。得点表示部3は、
三桁の数字が表示できるようになっている。各数字は、
7セグメントの液晶で表示される。 【0025】また、符号4はスタートスイッチ、5はモ
ード選択スイッチ、6は難易度選択スイッチ、7は速さ
選択スイッチである。モード選択スイッチ5で選択でき
るモードは、(1)ランダム点灯モード(指示灯の点灯
を無作為に行う)、(2)音階モード(押しボタンを押
すと、その押しボタンに予め割り当てられている音を出
す)、(3)流れ点灯モード(指示灯の点灯の順番が所
要方向へ流れるようにする)の三種類である。なお、
(3)流れ点灯モードは、更に点灯の流れ方向を、
(a)左→右、(b)左←中→右、(c)左右の三種
類の中から選択するようになっている。なお、右手側ま
たは左手側の押しボタンを特定し、外側(小指側)から
順番に内側(親指側)へ指示するようにしたり、逆に内
側から外側へ指示するようにすることもできる。 【0026】難易度選択スイッチ6で選択できるのは、
(1)易しいレベル(指示灯の点灯数が少ない)、
(2)普通レベル(点灯数が普通)、(3)難しいレベ
ル(点灯数が多い)の三種類である。速さ選択スイッチ
7で選択できるのは、(1)遅いレベル(指示灯の点灯
時間が長い)、(2)普通レベル(点灯時間が普通)、
(3)速いレベル(点灯時間が短い)の三種類である。
なお、図1では表れていないが、符号8はスピーカーで
あり、9は外部報奨機器(テレビなど)に接続するため
の手段である外部出力端子である(いずれも図2に図
示)。この外部出力端子をテレビなどにつなぐことによ
り、高得点時の報奨映像など、装置の操作や動作に伴う
様々な映像を映し出すようにすることができる。 【0027】(作用) 図3は指機能回復訓練装置の制御系統を示すフローチャ
ート、図4はモード選択のフローチャート、図5は難易
度選択のフローチャート、図6は速さ選択のフローチャ
ート、図7は点灯押しボタン操作のフローチャート、図
8は採点結果のフローチャート、図9は音階動作のフロ
ーチャートである。図1ないし図9を参照して、本発明
に係る指機能回復訓練装置Tの制御系統及び作用を説明
する。 【0028】まず、指機能回復訓練装置Tの制御系統を
説明する。 (1)スタート (2)デモ点灯動作 スタートボタンがONであれば、次のスタートカウント
点灯動作へ移り、OFFであればデモ点灯動作を継続す
る。 (3)スタートカウント点灯動作 (4)スタートカウント音楽 スタートカウント音楽は、スピーカー8から流れる。 【0029】(5)モード選択(図4参照) モード選択スイッチ5が(1)ランダム点灯モードであ
れば、それを認識して、次の難易度選択へ移る。(2)
音階モードであれば、それを認識して音階動作へ移る。 (1)ランダム点灯モード、(2)音階モードのどちら
でもなければ、(3)流れ点灯モードと認識し、更に、
点灯の流れ方向が、(a)左→右、(b)左←中→右、
(c)左右のうちのどのモードが選択されているかを
認識し、難易度選択へ移る。 【0030】(6)難易度選択(図5参照) 難易度選択スイッチ6が(1)易しいレベルであれば、
それを認識して、次の速さ選択へ移る。(2)普通レベ
ルであれば、それを認識して、速さ選択へ移る。(1)
易しいレベル、(2)普通レベルのどちらでもなけれ
ば、(3)難しいレベルと認識して、速さ選択へ移る。 【0031】(7)速さ選択(図6参照) 速さ選択スイッチ7が(1)遅いレベルであれば、それ
を認識して、次の押しボタン動作へ移る。(2)普通レ
ベルであれば、それを認識して、押しボタン動作へ移
る。(1)遅いレベル、(2)普通レベルのどちらでも
なければ、(3)速いレベルと認識して、押しボタン動
作へ移る。 【0032】(8)押しボタン操作(図7参照) 指示灯26を点灯させ、押しボタンが押されていれば、
それが正解かどうかを判断する。正解であれば正解音を
出し、得点を追加する。正解でないときは、不正解音を
出し、得点を減点する。なお、得点は各指ごとに差を付
けないで同じにすることもできるが、動きにくい指(一
般的には薬指や小指であるが、使用者によっては他の指
の場合もある)の得点を大きくするように設定可能とす
ることもできる。 上記で押しボタンが押されていない場合、指示灯26の
点灯時間が終わりであれば点灯回数を判断する。終わり
でなければ、押しボタンが押されているかどうかを判断
する所へ戻る。点灯回数が終わりであれば採点結果へ移
る。終わりでなければ、指示灯26を点灯する所へ戻
る。 【0033】(9)採点結果(図8参照) 得点が全問正解であれば、全問正解の音楽を鳴らし、全
問正解のデモ点灯を行う。高得点であれば、高得点の音
楽を鳴らし、高得点のデモ点灯を行う。中得点であれ
ば、中得点の音楽を鳴らし、中得点のデモ点灯を行う。
全問正解、高得点、中得点のいずれでもなければ、低得
点と認識し、低得点の音楽を鳴らし、低得点のデモ点灯
を行う。これが終了すればスタートへ戻る。 【0034】(10)音階動作(図9参照) 上記モード選択において、(2)音階モードが選択され
た場合には、押しボタンを押せば、各押しボタンに予め
割り当てられている音が出るようになる。 すなわち、本実施の形態においては、押しボタン21に
は、音階の「ソ」、押しボタン22には、「ファ」、押
しボタン23には、「ミ」、押しボタン24には、
「レ」、押しボタン25には、「ド」が割り当てられて
いる。また、押しボタン21aには、「ラ」、押しボタ
ン22aには、「シ」、押しボタン23aには、1オク
ターブ高い「ド」、押しボタン24aには、同じく
「レ」、押しボタン25aには、同じく「ミ」が割り当
てられている。 【0035】そして、押しボタンを押したときには、音
が出ると同時に、それぞれの押しボタンに割り当てられ
た「0」ないし「9」の数字が得点表示部3に併せて表
示されるようになっている。なお、本実施の形態では、
音階モードにおいては採点するようにはなっていない
が、例えば、指示灯26で、予めプログラムされた曲の
メロディーを指示して、どれだけ指示通りに弾けるかを
採点し評価するようにすることもできる。 【0036】次に、指機能回復訓練装置Tの使用方法及
び作用について説明する。 (使用方法1:ランダム点灯モード) 使用者または介護者がモード選択スイッチ5でランダム
点灯モードを選択した場合は、次のように使用する。難
易度選択、速さ選択で選択された条件により、予めプロ
グラムされた順番で指示灯26が次々に点灯される。使
用者は、指示灯26が点灯した箇所の押しボタンを次々
に押して訓練を行う。訓練中、正解及び不正解に応じた
音がその都度発せられ、得点表示部3に表示される点数
もそれに応じて変動するので、使用者は興味を持って楽
しく訓練を行うことができる。 そして、訓練が終了すると、採点の評価が行われ、その
結果に応じて音楽が発せられる。 【0037】(使用方法2:音階モード) 使用者または介護者がモード選択スイッチ5で音階モー
ドを選択した場合は、次のように使用する。音階モード
では、押しボタンを押せば、各押しボタンに予め割り当
てられている音が出るようになるので、指機能回復訓練
装置Tは、楽器としての使用が可能になる。これによ
り、使用者は自分で好きな音を出したり、好きな曲を演
奏することができる。 【0038】(使用方法3:流れ点灯モード) 使用者または介護者がモード選択スイッチ5で流れ点灯
モードを選択した場合は、次のように使用する。なお、
流れ点灯モードは、視覚失認の一型である半側空間失認
の機能回復を主な目的として用意されている。流れ点灯
モードでは、点灯の流れ方向を、(a)左→右、(b)
左←中→右、(c)左右のうちから選択する。点灯の
流れ方向、難易度選択、速さ選択で選択された条件によ
り、予めプログラムされた順番で指示灯26が次々に点
灯される。使用者は、指示灯26が点灯した箇所の押し
ボタンを次々に押して訓練を行う。 【0039】使用者に、例えば、左側の半側空間失認の
症状が表れている場合、左手側の指示灯26の点灯に反
応しなかったり、反応が安定しないことがあるが、右側
から左側へ順番に点灯させていくことによって、徐々に
認識できる範囲が拡大していくことが期待できる。ま
た、左側または右側の視界のどの程度まで症状が表れる
のか、あるいは訓練によってどの程度まで機能が回復し
たのか、客観的なデータを得ることができる。なお、訓
練中、正解及び不正解に応じた音がその都度発せられ、
得点表示部3に表示される点数もそれに応じて変動する
ので、使用者は興味を持って楽しく訓練を行うことがで
きることについては、上記ランダム点灯モードの場合と
同様である。 【0040】本明細書で使用している用語と表現は、あ
くまで説明上のものであって限定的なものではなく、上
記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではな
い。また、本発明は図示されている実施の形態に限定さ
れるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変
形が可能である。 【0041】 【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)本発明に係る指機能回復訓練装置によれば、視覚
神経と指の機能を協調させて訓練を行うことができるの
で、単に運動神経と指の機能の協調が整うだけの効果に
止まらず、視覚神経に障害がある場合の機能回復訓練に
も有用である。 【0042】(b)両手の各指に対応させて設けてある
押しボタンのうち、指で押す押しボタンを、視認できる
手段により指示し、指示された押しボタンを正確に押せ
たかどうかの評価を定量的に表示するので、使用者が訓
練の成果を自分自身で確認することができ、やりがいや
興味が薄れてしまうことがなく、訓練を継続しやすい。 従って、訓練の効果も確実に表れることが期待できる。 更に、使用者の指機能が定量的に表示されるので、客観
的なデータを得ることができる。従って、担当医師な
ど、訓練を指導する側にとっても、機能の回復の程度を
把握しやすいので、回復訓練用の器具として有用であ
る。 【0043】(c)指示手段による指示を、押しボタン
が設けてある位置の左側から右側へ、右側から左側へま
たは中央部から左右両側へ順番に行うことができるよう
にしてあるものでは、半側空間失認などの視覚神経の機
能障害の症状改善に有効な装置となり得る。 すなわち、視界の左右側の一方側から他方側へ順番に指
示される押しボタンを押す訓練を行うことによって、最
初は認識できなくても徐々に認識できる範囲が拡大して
いくことが期待できる。また、左側または右側の視界の
どの程度まで症状が表れるのか、あるいは訓練によって
どの程度まで機能が回復したのか、客観的なデータを得
ることができる。 【0044】(d)指示手段が光で指示するものである
ものは、高齢者など視力の弱った人でも比較的容易に視
認できるので、装置としての完成度が高い。また、例え
ば、発光ダイオードなどの発光体を使用すれば、後は簡
単な制御によって点灯させることができる。 【0045】(e)表示手段が、数値の大小で評価を表
すものであるものは、ものの程度を表示するのに最も一
般的な手段の一つである数値を使用しているので、使用
者が、例えば高齢者など精神的障害のある人であって
も、比較的認知しやすく、認知による効果が得やすい。 【0046】(f)押しボタンの位置を調整するための
手段を備えているものは、使用者の好みに応じて、ある
いは無理な姿勢や体勢をとらないで訓練ができるよう
に、押しボタンの位置を変えることができる。 【0047】(g)操作または動作に伴って音が出るよ
うにしてあるものは、例えば、装置の使用中に様々な場
面に応じた音を聴くことにより、興味を持って飽きるこ
となく訓練に取り組むことができるようになる。また、
音を聴くことにより、聴覚神経も刺激されるので、特に
高齢者や精神的障害のある人にとって有用である。 【0048】(h)指示手段による指示の速度または指
示数を調整するための手段を備えているものは、装置を
使用した訓練の難易度を変えることができる。すなわ
ち、指示手段による指示の速度を速くすると難しくな
り、遅くすると易しくなる。また、一定時間内における
指示手段による指示数を多くすると難しくなり、少なく
すると易しくなる。これによると、使用者の症状に対
し、最も適切な難易度に調整することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る指機能回復訓練装置の一実施の形
態を示す概略平面図。 【図2】指機能回復訓練装置の制御系統を示すブロック
図。 【図3】指機能回復訓練装置の制御系統を示すフローチ
ャート。 【図4】モード選択のフローチャート。 【図5】難易度選択のフローチャート。 【図6】速さ選択のフローチャート。 【図7】点灯押しボタン操作のフローチャート。 【図8】採点結果のフローチャート。 【図9】音階動作のフローチャート。 【符号の説明】T 指機能回復訓練装置 1 ケース 10 上面パネル 2 可動盤 21、22、23、24、25 押しボタン 2a 可動盤 21a、22a、23a、24a、25a 押しボタン 26 指示灯 3 得点表示部 4 スタートスイッチ 5 モード選択スイッチ 6 難易度選択スイッチ 7 速さ選択スイッチ 8 スピーカー 9 外部出力端子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−285485(JP,A) 特開2000−14827(JP,A) 実開 昭62−111050(JP,U) 実開 昭63−172430(JP,U) 実開 昭52−135262(JP,U) 実公 平7−22312(JP,Y2) 登録実用新案3022813(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63B 23/16 A61H 5/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 訓練における評価を表すことができるよ
    うにして、使用者が訓練の成果を自分自身で確認するこ
    とができるようにした指機能回復訓練装置であって、 ケースの上面パネルの左右両側に、所要の角度範囲で回
    動可能かつ所要角度位置で固定可能に設けられている可
    動盤と、 可動盤に設けられ、両手の各指に対応させて配置してあ
    る押しボタンと、 可動盤に設けられ、押しボタンにそれぞれに対応させて
    設けてあり、指で押す押しボタンを指示する、視認でき
    る指示手段と、 指示手段による指示のモードを選択するモード選択スイ
    ッチと、 ケースの上面パネルに設けられ、得点を表示する表示手
    段と、 を備えており、 選択される指示のモードは、押しボタンが設けてある位
    置の左側から右側へ、右側から左側へ、または中央部か
    ら左右両側へ順番に行うことができるモードを含んでい
    ことを特徴とする、 指機能回復訓練装置。
JP23089099A 1999-08-17 1999-08-17 指機能回復訓練装置 Expired - Fee Related JP3470647B2 (ja)

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