JP3468096B2 - 触媒コンバータ装置 - Google Patents

触媒コンバータ装置

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JP3468096B2
JP3468096B2 JP13661198A JP13661198A JP3468096B2 JP 3468096 B2 JP3468096 B2 JP 3468096B2 JP 13661198 A JP13661198 A JP 13661198A JP 13661198 A JP13661198 A JP 13661198A JP 3468096 B2 JP3468096 B2 JP 3468096B2
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carrier
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒コンバータ装
置に関し、特に、HCの浄化性能を高める技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、触媒コンバータ装置として、特開
平7−332073号公報に開示されたものがある。こ
の触媒コンバータ装置は、低温時に排気中のHCを吸着
する機能を有するHC吸着材に対して、三元触媒を所定
間隔を隔てて近接配置するようにしたものである。
【0003】即ち、HC吸着材に対して、その下流側に
三元触媒を所定間隔を隔てて近接配置することによっ
て、冷間時に排気中のHCをHC吸着材に吸着させ、暖
機完了後にHC吸着材からHCを脱離させ、この脱離さ
れたHCを、HC吸着材の排気下流部に配設された三元
触媒により浄化できるようにすると共に、高温条件下に
おけるHC吸着材と三元触媒との間の反応を防止して、
HC吸着材と三元触媒の耐熱性を向上させる。
【0004】或いは、HC吸着材に対して、その下流側
と上流側とに夫々異なる成分の三元触媒を近接配置する
ことによって、上記の構成の効果に加え、全てのHC種
(オレフィン族炭化水素、パラフィン族炭化水素、芳香
族炭化水素)の浄化を可能にさせる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、HC吸着材に対して、三元触媒を所定間隔を隔
てて近接配置するようにした触媒コンバータ装置にあっ
ては、次のような問題点がある。即ち、HC吸着材はそ
の吸着能力上、所定の容量が必要となるが、大容量とす
ると、その熱容量(ヒートマス)が大きくなり、その下
流に位置する三元触媒の入口での排気温度が低下し、三
元触媒を活性化温度に早く到達させることができない。
【0006】このため、HC吸着材からHCの脱離が始
まったときに、下流の三元触媒が活性化が十分ではない
場合には、HC吸着材から脱離したHCが転化されずに
放出されてしまう虞があり、冷間時のHCの排出を抑制
できない。そこで、本発明は以上のような従来の問題点
に鑑み、HC吸着材と三元触媒の配列構造の改良によ
り、HC吸着材の吸着能力を十分に確保しつつ、三元触
媒によるHCの転化性能を高めて、冷間時のHCの排出
の抑制を効果的に図ることができる排気浄化装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明は、2つ以上のHC吸着材と2つ以上の三元触媒
を、HC吸着材の下流に三元触媒が位置するように交互
にかつ直列に配置した触媒コンバータ装置において、前
記HC吸着材は、全体として少なくとも所定の吸着能力
を有する容量であると共に、前記三元触媒は、全体とし
て少なくとも所定の三元能力を有する容量であり、か
つ、HC吸着材は三元触媒と同数であって、互いにコー
ナリングで所定の間隔を保持しつつ配置されることを特
徴とする。請求項2に係る発明は、2つ以上のHC吸着
材と2つ以上の三元触媒を、HC吸着材の下流に三元触
媒が位置するように交互にかつ直列に配置した触媒コン
バータ装置において、 前記HC吸着材は、全体として少
なくとも所定の吸着能力を有する容量であると共に、前
記三元触媒は、全体として少なくとも所定の三元能力を
有する容量であり、かつ、HC吸着材は三元触媒と同数
であって、互いにスペーサで所定の間隔を保持しつつ配
置されることを特徴とする。
【0008】請求項3に係る発明は、HC吸着材と三元
触媒の各担体は、夫々排気通路の上流側から下流側に行
くに従って熱容量が順次大となる関係で、かつ、HC吸
着材の担体とその下流で隣り合う三元触媒の担体は、H
C吸着材の担体の熱容量が大で、三元触媒の担体の熱容
量がHC吸着材の熱容量と比較して小となる関係である
ことを特徴とする。
【0009】請求項4に係る発明は、2つ以上のHC吸
着材と2つ以上の三元触媒を、HC吸着材の下流に三元
触媒が位置するように交互にかつ直列に配置した触媒コ
ンバータ装置において、HC吸着材と三元触媒の各担体
は、夫々排気通路の上流側から下流側に行くに従って熱
容量が順次大となる関係で、かつ、HC吸着材の担体と
その下流で隣り合う三元触媒の担体は、HC吸着材の担
体の熱容量が大で、三元触媒の担体の熱容量がHC吸着
材の熱容量と比較して小となる関係であることを特徴と
する。
【0010】請求項5に係る発明は、HC吸着材と三元
触媒の各担体の幅を、夫々排気通路の上流側から下流側
に行くに従って順次大に形成し、かつ、HC吸着材の担
体とその下流で隣り合う三元触媒の担体の幅を、HC吸
着材の担体の幅が大で、三元触媒の担体の幅がHC吸着
材の担体の幅と比較して小となる関係に形成して、前記
の熱容量の関係に設定したことを特徴とする。
【0011】請求項6に係る発明は、HC吸着材と三元
触媒の各担体は、HC吸着材の担体のセル数が三元触媒
の担体のセル数と比較して少ない関係に設定したことを
特徴とする。請求項7に係る発明は、前記三元触媒の担
体の各セルの壁を薄肉に形成したことを特徴とする。
求項8に係る発明は、HC吸着材と三元触媒の各担体
は、HC吸着材の担体への貴金属担持量が三元触媒材の
担体への貴金属担持量と比較して少ない関係に設定した
ことを特徴とする。請求項9に係る発明は、最上流位置
のHC吸着材の更に上流位置に三元触媒を所定の間隔を
おいて直列に配置したことを特徴とする。
【0012】かかる本発明の作用について説明する。
求項1又は2に係る発明において、2つ以上のHC吸着
材と2つ以上の三元触媒を、HC吸着材の下流に三元触
媒が位置するように、コーナリング又はスペーサで所定
の間隔を保持しつつ交互にかつ直列に配置したことによ
って、各HC吸着材と各三元触媒とを個々の最適な昇温
特性に設定することが可能となる。
【0013】そして、各HC吸着材と各三元触媒の容量
の設定によって、全体として必要な容量を確保して、必
要な吸着能力及び三元能力を確保しつつ、ヒートマスの
小さいHC吸着材を三元触媒の前段に位置させることが
可能となると共に、HC吸着材と三元触媒との間に設け
た所定の間隔によって、三元触媒の反応熱がその下流側
のHC吸着材に伝わり難くなり、三元触媒を活性化温度
に早く到達させることが可能となる。
【0014】このため、HC吸着材からHCの脱離が始
まったときに、その下流の三元触媒の活性化が十分であ
ることによって、HC吸着材から脱離したHCが転化さ
れずに放出されてしまう虞がなくなり、冷間時のHCの
排出を抑制できる。請求項3に係る発明において、各H
C吸着材及び各三元触媒は、排気通路の上流側から下流
側に行くに従って熱容量が順次大となる関係であるか
ら、HC吸着材は、上流側に位置するものから下流側に
位置するものの順にHC脱離温度に達し、三元触媒は、
上流側に位置するものから下流側に位置するものの順に
HC浄化開始温度に達する。又、隣り合うHC吸着材と
三元触媒とでは、HC吸着材がHC脱離温度に達したと
きには、三元触媒もHC浄化開始温度に達している。
【0015】従って、HC吸着材からHCの脱離が始ま
ったときに、その下流の三元触媒が確実に活性化してお
り、HC吸着材から脱離したHCが三元触媒にて確実に
転化される。請求項4に係る発明において、2つ以上の
HC吸着材と2つ以上の三元触媒を、HC吸着材の下流
に三元触媒が位置するように交互にかつ直列に配置した
ことによって、各HC吸着材と各三元触媒とを個々の最
適な昇温特性に設定することが可能となる。そして、各
HC吸着材及び各三元触媒は、排気通路の上流側から下
流側に行くに従って熱容量が順次大となる関係であるか
ら、HC吸着材は、上流側に位置するものから下流側に
位置するものの順にHC脱離温度に達し、三元触媒は、
上流側に位置するものから下流側に位置するものの順に
HC浄化開始温度に達する。又、隣り合うHC吸着材と
三元触媒とでは、HC吸着材がHC脱離温度に達したと
きには、三元触媒もHC浄化開始温度に達している。従
って、HC吸着材からHCの脱離が始まったときに、そ
の下流の三元触媒が確実に活性化しており、HC吸着材
から脱離したHCが三元触媒にて確実に転化される。
求項5に係る発明において、HC吸着材と三元触媒の各
担体の幅を、夫々排気通路の上流側から下流側に行くに
従って順次大に形成し、かつ、HC吸着材の担体とその
下流で隣り合う三元触媒の担体の幅を、HC吸着材の担
体の幅が大で、三元触媒の担体の幅がHC吸着材の担体
の幅と比較して小となる関係に形成することによって、
請求項3又は請求項4に係る熱容量の関係が設定され
る。請求項6に係る発明において、HC吸着材の担体の
セル数を少なくした場合、ゼオライト等の吸着成分のコ
ーティング量が同じ場合、セル数が多い場合よりも、各
セルにおける吸着成分のコーティング層の厚みが増すこ
とによって、吸着したHCの脱離特性が、脱離し難くな
る特性、即ち、HCの脱離速度がより遅くなる。
【0016】請求項7に係る発明において、三元触媒の
担体の各セルの壁を薄肉に形成した結果、三元触媒の担
体の昇温性が更に良好となって、活性化が更に早まる。
請求項8に係る発明において、三元触媒の担体に比較し
て、HC吸着材の担体への貴金属担持量を少なくするこ
とによって、吸着成分のコーティング層の発熱が減り、
吸着したHCの脱離特性が、脱離し難くなる特性、即
ち、HC脱離温度に達するのがより遅くなる。
【0017】又、三元触媒の担体への貴金属担持量を多
くすることによって、担体の昇温性が良好となって、活
性化が早まり、HC浄化開始温度により早く到達すると
共に、浄化性能が改善される。請求項6〜8に係る発明
のように、HC吸着材と三元触媒の担体のセル数、HC
吸着材と三元触媒の担体への貴金属担持量、三元触媒の
担体のセルの壁厚の設定によって、HC吸着材からHC
の脱離が始まったときに、その下流の三元触媒が確実に
活性化して、HC吸着材から脱離したHCが三元触媒に
て確実に転化できるという効果をより確実に発揮させる
ことができる。
【0018】請求項9に係る発明において、最上流位置
のHC吸着材の更に上流位置に三元触媒を所定の間隔を
おいて直列に配置したことによって、冷間始動時に排気
中のHCをHC吸着材に吸着させる前に三元触媒にて転
化することができ、HC浄化性能を向上することができ
る。
【0019】
【発明の効果】請求項1及び2に係る発明によれば、各
HC吸着材と各三元触媒とを個々の最適な昇温特性に設
定することが可能となり、HC吸着材からHCの脱離が
始まったときに、その下流の三元触媒活性化が十分と
なる昇温特性の設定によって、冷間時のHCの排出を抑
制できる。
【0020】また、全体として必要な容量を確保して、
必要な吸着能力及び三元能力を確保しつつ、ヒートマス
の小さいHC吸着材を三元触媒の前段に位置させること
が可能となり、三元触媒を活性化温度に早く到達させる
ことが可能となり、冷間時のHCの排出を抑制できる。
請求項3に係る発明によれば、HC吸着材からHCの脱
離が始まったときに、その下流の三元触媒が確実に活性
化しており、HC吸着材から脱離したHCが三元触媒に
て確実に転化され、より確実に冷間時のHCの排出を抑
制できる。
【0021】請求項4に係る発明によれば、各HC吸着
材と各三元触媒とを個々の最適な昇温特性に設定するこ
とが可能となり、HC吸着材からHCの脱離が始まった
ときに、その下流の三元触媒の活性化が十分となる昇温
特性の設定によって、冷間時のHCの排出を抑制でき
る。そして、HC吸着材からHCの脱離が始まったとき
に、その下流の三元触媒が確実に活性化しており、HC
吸着材から脱離したHCを三元触媒にて確実に転化する
ことができる。請求項5に係る発明によれば、請求項3
又は請求項4に係る熱容量の関係を設定することができ
る。請求項6〜8に係る発明によれば、HC吸着材と三
元触媒の担体のセル数、HC吸着材と三元触媒の担体へ
の貴金属担持量、三元触媒の担体のセルの壁厚の設定に
よって、HC吸着材から脱離したHCが三元触媒にて確
実に転化できるという効果をより確実に発揮させること
ができ、より確実に冷間時のHCの排出を抑制できる。
【0022】請求項9に係る発明によれば、冷間始動時
に排気中のHCをHC吸着材に吸着させる前に三元触媒
にて転化することができ、HC浄化性能をより向上する
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付された図面を参照して
本発明を詳述する。図1は、本発明に係る触媒コンバー
タ装置の一実施形態を示す概略断面図である。この図に
おいて、触媒コンバータ装置1は、内燃機関の排気通路
に介装されるシェル2内に、2つ以上のHC吸着材と2
つ以上でかつHC吸着材と同数の三元触媒とを、該HC
吸着材の下流に三元触媒が位置するように1つずつ交互
にかつ直列に配置したことによって構成される。
【0024】本実施形態においては、3つのHC吸着材
1 ,A2 ,A3 と3つの三元触媒B1 ,B2 ,B3
が設けられ、排気通路の上流側(図の左側)から下流側
(図の右側)に、A1 ,B1 ,A2 ,B2 ,A3 ,B3
の順に配置される。各HC吸着材A1 ,A2 ,A3 及び
各三元触媒B1 ,B2 ,B3 の担体としてセラミック担
体を用いたものでは、シェル2内に各セラミック担体3
を所定の間隔Lをもって収納して、各セラミック担体3
の端部の外周部をコーナリング4でシェル2内周部に保
持する(図2参照)。
【0025】又、各HC吸着材A1 ,A2 ,A3 及び各
三元触媒B1 ,B2 ,B3 の担体としてメタル担体5を
用いたものでは、シェル2内に各メタル担体5を収納し
て、各メタル担体5間の所定の間隔Lをスペーサ6で保
持し、各メタル担体5外周面をシェル2内周面にロー付
け等により直付けする(図3参照)。ここで、HC吸着
材A1 ,A2 ,A3 は、所定の吸着能力を有するHC吸
着材の容量を3つに分けた容量に設定し、三元触媒
1 ,B2 ,B3 は、所定の三元能力を有する三元触媒
の容量を3つに分けた容量に設定する。
【0026】更に、全てのHC吸着材A1 ,A2 ,A3
と三元触媒B1 ,B2 ,B3 の各担体(セラミック担
体、メタル担体)は、夫々排気通路の上流側から下流側
に行くに従って熱容量が順次大となる関係で、かつ、隣
り合うHC吸着材の担体と三元触媒の担体は、HC吸着
材の担体の熱容量が大で、三元触媒の担体の熱容量がH
C吸着材の熱容量と比較して小となる関係に設定され
る。
【0027】本実施形態においては、全てのHC吸着材
1 ,A2 ,A3 と三元触媒B1 ,B2 ,B3 の各担体
の幅を、夫々排気通路の上流側から下流側に行くに従っ
て順次大に形成し、かつ、隣り合うHC吸着材の担体と
三元触媒の担体の幅を、HC吸着材の担体の幅が大で、
三元触媒の担体の幅がHC吸着材の担体の幅と比較して
小となる関係に形成して、前記の熱容量の関係に設定す
るようにしている。
【0028】即ち、3つのHC吸着材A1 ,A2 ,A3
の担体の幅を夫々a1 ,a2 ,a3、3つの三元触媒B
1 ,B2 ,B3 の担体の幅を夫々b1 ,b2 ,b3 とす
ると、次の関係に設定される。 a1 <a2 <a3 ,b1 <b2 <b3 ,a1 >b1 ,a
2 >b2 ,a3 >b3 かかる構成の触媒コンバータ装置1によると、3つのH
C吸着材A1 ,A2 ,A3 と3つの三元触媒B1
2 ,B3 とを、該HC吸着材A1 ,A2 ,A3 の下流
に三元触媒B1 ,B2 ,B3 が位置するように1つずつ
交互にかつ直列に配置したことによって、各HC吸着材
1 ,A2 ,A3 と各三元触媒B1 ,B2 ,B3 とを個
々の最適な昇温特性に設定することが可能となる。
【0029】即ち、上記のように、HC吸着材A1 ,A
2 ,A3 は、所定の吸着能力を有するHC吸着材の容量
を3つに分けた容量とし、前記三元触媒B1 ,B2 ,B
3 は、所定の三元能力を有する三元触媒の容量を3つに
分けた容量とすることにより、全体として必要な容量を
確保して、必要な吸着能力及び三元能力を確保しつつ、
小型でヒートマスの小さいHC吸着材が三元触媒の前段
に位置することによって、三元触媒の入口での排気温度
の低下が抑制され、三元触媒を活性化温度に早く到達さ
せることができる。
【0030】このため、HC吸着材からHCの脱離が始
まったときに、その下流の三元触媒が活性化が十分であ
ることによって、HC吸着材から脱離したHCが転化さ
れずに放出されてしまう虞がなくなり、冷間時のHCの
排出を抑制できる。ここで、上記の実施形態において
は、HC吸着材A1 ,A2 ,A3 の担体の幅a1
2 ,a3 と、三元触媒B1 ,B2 ,B3 の担体の幅b
1 ,b2 ,b3 との関係を、a1 <a2 <a3 ,b1
2 <b3 ,a1 >b1 ,a2 >b2 ,a 3 >b3 とし
たことによって、各HC吸着材A1 ,A2 ,A3 のHC
脱離温度と各三元触媒B1 ,B2 ,B3 のHC浄化開始
温度の関係は図4のようになる。
【0031】即ち、この図から明らかなように、HC吸
着材は、A1 ,A2 ,A3 の順にHC脱離温度に達し、
三元触媒は、B1 ,B2 ,B3 の順にHC浄化開始温度
に達する。又、隣り合うHC吸着材と三元触媒(例え
ば、A1 ,B1 )とでは、HC吸着材がHC脱離温度に
達したときには、三元触媒もHC浄化開始温度に達して
いる。加えて、上流側のHC吸着材(例えばA1 )がH
C脱離温度に達したとき、その下流側のHC吸着材(例
えばA2 )は、HC脱離温度に対して十分低い温度を保
っている。これは、下流側ほど順次HC吸着材の熱容量
を大きく設定したためであり、又、隣り合うHC吸着材
と三元触媒との間に所定の間隔Lを設けて、三元触媒の
反応熱がその下流側のHC吸着材に伝わり難くした結果
である。
【0032】従って、HC吸着材からHCの脱離が始ま
ったときに、その下流の三元触媒が確実に活性化してお
り、HC吸着材から脱離したHCが三元触媒にて確実に
転化される。そして、仮に、三元触媒にて転化できなか
ったHCが発生しても、その下流のHC吸着材でHCを
再び吸着することができ、冷間時のHCの排出を抑える
ことが可能となる。
【0033】次に、上記のように、HC吸着材からHC
の脱離が始まったときに、その下流の三元触媒が確実に
活性化して、HC吸着材から脱離したHCが三元触媒に
て確実に転化できるようにするためのより効果的な実施
形態を説明する。即ち、全てのHC吸着材A1 ,A2
3 と三元触媒B1 ,B2 ,B3 の各担体を、夫々HC
吸着材A1 ,A2 ,A3 の担体のセル数が少なく、三元
触媒B1,B2 ,B3 の担体のセル数が該HC吸着材A
1 ,A2 ,A3 の担体のセル数と比較して多い関係に設
定する。
【0034】例えば、HC吸着材A1 ,A2 ,A3 の担
体のセル数を200〜300[cell/inch2
とし、三元触媒B1 ,B2 ,B3 の担体のセル数を60
0〜900[cell/inch2 ]とする。HC吸着
材A1 ,A2 ,A3 の担体のセル数を少なくした場合、
ゼオライト等の吸着成分のコーティング量が同じ場合、
セル数が多い場合よりも、各セルにおける吸着成分のコ
ーティング層の厚みが増すことによって、吸着したHC
の脱離特性が、脱離し難くなる特性、即ち、HCの脱離
速度がより遅くなる。
【0035】又、三元触媒B1 ,B2 ,B3 の担体のセ
ル数を多くした場合、担体の強度を確保しながら、セル
の薄壁化を図ることが可能であり、この結果、担体のヒ
ートマスを小さくすることができ、担体の昇温性が良好
となって、活性化が早まり、HC浄化開始温度により早
く到達すると共に、浄化性能が改善される。つまり、三
元触媒B1 ,B2 ,B3 の担体の各セルの壁を薄肉に形
成すれば、ヒートマスが更に小さくなり、担体の昇温性
が更に良好となって、活性化が更に早まり効果的なので
ある。
【0036】更に、全てのHC吸着材A1 ,A2 ,A3
と三元触媒B1 ,B2 ,B3 の各担体を、夫々HC吸着
材A1 ,A2 ,A3 の担体への白金,パラジウム、ロジ
ウム等の貴金属の担持量を少なく、三元触媒B1
2 ,B3 の担体への貴金属担持量が該HC吸着材
1 ,A2 ,A3 の担体への貴金属担持量と比較して多
い関係に設定するようにすると良い。
【0037】即ち、HC吸着材A1 ,A2 ,A3 の担体
への貴金属担持量を少なくすることによって、吸着成分
のコーティング層の発熱が減り、吸着したHCの脱離特
性が、脱離し難くなる特性、即ち、HC脱離温度に達す
るのがより遅くなる。尚、HC吸着材A1 ,A2 ,A3
の担体への貴金属担持をなくすようにしても良い。
【0038】又、三元触媒B1 ,B2 ,B3 の担体への
貴金属担持量を多くすることによって、担体の昇温性が
良好となって、活性化が早まり、HC浄化開始温度によ
り早く到達すると共に、浄化性能が改善される。このよ
うに、HC吸着材A1 ,A2 ,A3 と三元触媒B1 ,B
2 ,B3 の各担体のセル数、HC吸着材A1 ,A2 ,A
3 と三元触媒B1 ,B2 ,B3 の各担体への貴金属担持
量、三元触媒B1 ,B2 ,B3 の担体のセルの壁厚の設
定によって、HC吸着材からHCの脱離が始まったとき
に、その下流の三元触媒が確実に活性化して、HC吸着
材から脱離したHCが三元触媒にて確実に転化できると
いう効果をより確実に発揮させることができる。
【0039】図5及び図6は、本発明の触媒コンバータ
装置の更に他の実施形態を示す図である。これらの図の
実施形態は、最上流位置のHC吸着材A1 の上流位置に
三元触媒7を所定の間隔をおいて直列に配置したもので
ある。即ち、図5の実施形態は、HC吸着材A1
2 ,A3 と三元触媒B1 ,B2,B3 とを、該HC吸
着材の下流に三元触媒が位置するように1つずつ交互に
かつ直列に配置したシェル8の上流側の排気通路9に、
三元触媒7が設けられた別体のシェル10を介装した別
体型の構成である。
【0040】図6の実施形態は、HC吸着材A1
2 ,A3 と三元触媒B1 ,B2 ,B3とを、該HC吸
着材の下流に三元触媒が位置するように1つずつ交互に
かつ直列に配置したシェル11内に三元触媒7を一体に
収納した一体型構造である。かかる実施形態において
は、最上流位置のHC吸着材A1 の上流位置に三元触媒
7を所定の間隔をおいて直列に配置したことによって、
冷間始動時に排気中のHCをHC吸着材に吸着させる前
により排温が高い位置に設けられた三元触媒7にて転化
することができ、HC浄化性能を向上することができ
る。
【0041】尚、上記の各実施形態においては、3つの
HC吸着材A1 ,A2 ,A3 と3つの三元触媒B1 ,B
2 ,B3 とを設けた例について説明したが、夫々2以上
(2つ,4つ・・・)のHC吸着材と三元触媒を設けた
構成であれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る触媒コンバータ装置の一実施形
態を示す縦断面図
【図2】 触媒コンバータ装置におけるシェル内へのセ
ラミック担体保持構造を示す断面図
【図3】 触媒コンバータ装置におけるシェル内へのメ
タル担体保持構造を示す断面図
【図4】 各HC吸着材のHC脱離温度と各三元触媒の
HC浄化開始温度の関係を示す特性図
【図5】 他の実施形態の概略縦断面図
【図6】 更に他の実施形態の概略縦断面図
【符号の説明】
1 触媒コンバータ装置 2 シェル A1,A2,A3 HC吸着材 B1,B2,B3 三元触媒 コーナリング スペーサ 7 三元触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F01N 3/28 B01D 53/36 103Z (56)参考文献 特開 平6−185342(JP,A) 特開 平7−332073(JP,A) 特開 平8−284646(JP,A) 特開 平7−232084(JP,A) 特開 平10−266829(JP,A) 特開 平4−141219(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/08 - 3/28 B01D 53/04 B01D 53/94

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つ以上のHC吸着材と2つ以上の三元触
    媒を、HC吸着材の下流に三元触媒が位置するように交
    互にかつ直列に配置した触媒コンバータ装置において、
    前記HC吸着材は、全体として少なくとも所定の吸着能
    力を有する容量であると共に、前記三元触媒は、全体と
    して少なくとも所定の三元能力を有する容量であり、か
    つ、HC吸着材は三元触媒と同数であって、互いにコー
    ナリングで所定の間隔を保持しつつ配置されることを特
    徴とする触媒コンバータ装置。
  2. 【請求項2】2つ以上のHC吸着材と2つ以上の三元触
    媒を、HC吸着材の下流に三元触媒が位置するように交
    互にかつ直列に配置した触媒コンバータ装置において、
    前記HC吸着材は、全体として少なくとも所定の吸着能
    力を有する容量であると共に、前記三元触媒は、全体と
    して少なくとも所定の三元能力を有する容量であり、か
    つ、HC吸着材は三元触媒と同数であって、互いにスペ
    ーサで所定の間隔を保持しつつ配置されることを特徴と
    する触媒コンバータ装置。
  3. 【請求項3】HC吸着材と三元触媒の各担体は、夫々排
    気通路の上流側から下流側に行くに従って熱容量が順次
    大となる関係で、かつ、HC吸着材の担体とその下流で
    隣り合う三元触媒の担体は、HC吸着材の担体の熱容量
    が大で、三元触媒の担体の熱容量がHC吸着材の熱容量
    と比較して小となる関係であることを特徴とする請求項
    1又は2記載の触媒コンバータ装置。
  4. 【請求項4】2つ以上のHC吸着材と2つ以上の三元触
    媒を、HC吸着材の下流に三元触媒が位置するように交
    互にかつ直列に配置した触媒コンバータ装置において、
    HC吸着材と三元触媒の各担体は、夫々排気通路の上流
    側から下流側に行くに従って熱容量が順次大となる関係
    で、かつ、HC吸着材の担体とその下流で隣り合う三元
    触媒の担体は、HC吸着材の担体の熱容量が大で、三元
    触媒の担体の熱容量がHC吸着材の熱容量と比較して小
    となる関係であることを特徴とする触媒コンバータ装
    置。
  5. 【請求項5】HC吸着材と三元触媒の各担体の幅を、夫
    々排気通路の上流側から下流側に行くに従って順次大に
    形成し、かつ、HC吸着材の担体とその下流で隣り合う
    三元触媒の担体の幅を、HC吸着材の担体の幅が大で、
    三元触媒の担体の幅がHC吸着材の担体の幅と比較して
    小となる関係に形成して、前記の熱容量の関係に設定し
    たことを特徴とする請求項3又は4記載の触媒コンバー
    タ装置。
  6. 【請求項6】HC吸着材と三元触媒の各担体は、HC吸
    着材の担体のセル数が三元触媒の担体のセル数と比較し
    て少ない関係に設定したことを特徴とする請求項1〜5
    のうちいずれか1つに記載の触媒コンバータ装置。
  7. 【請求項7】前記三元触媒の担体の各セルの壁を薄肉に
    形成したことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか
    1つに記載の触媒コンバータ装置。
  8. 【請求項8】HC吸着材と三元触媒の各担体は、HC吸
    着材の担体への貴金属担持量が三元触媒材の担体への貴
    金属担持量と比較して少ない関係に設定したことを特徴
    とする請求項1〜7のうちいずれか1つに記載の触媒コ
    ンバータ装置。
  9. 【請求項9】最上流位置のHC吸着材の更に上流位置に
    三元触媒を所定の間隔をおいて直列に配置したことを特
    徴とする請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の触媒
    コンバータ装置。
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