JP3467451B2 - 毛 束 - Google Patents

毛 束

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、書道及び絵画用
筆、工作物塗装用筆、ペイント用刷毛あるいはマニキュ
ア塗布などの化粧筆等に使用される毛束に関する。
【0002】
【従来の技術】書道及び絵画用筆、工作物塗装用筆、ペ
イント用刷毛あるいはマニキュア塗布などの化粧筆等に
使用される毛束は、ほとんどが獣毛から形成されてい
る。獣毛としては、豚、狸、イタチ、山羊、狐等が使用
されている。この獣毛から成る毛束は、獣毛を一定の太
さの筒に挿入し、末端を糸で縛った後、この端面を加熱
し、長さを揃えることにより作製される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図27
に示すように、このような方法で作製された毛束50
は、各獣毛50a…が最密に配列されているため、獣毛
50a…間に隙間がほとんどなく、空隙間の片寄りや空
隙率が低いという問題がある。空隙率が低い毛束は、液
状物に浸けた際に毛細管現象が生じ難いため、保持でき
る液量が少なくなる。このため、このような毛束を用い
ると書写やペイントの際に度々給液を行わなければなら
ず、煩雑である。また、空隙率が低い毛束は、含浸可能
な液状物の種類が少なくなるため、その用途がある一定
のものに限られる。さらに、獣毛は動物種や個体差によ
り太さが変動し、その上獣毛を筒に挿入する際の圧力が
ばらつきやすいため、同じサイズの穂先でも毛量が異な
るのが普通である。また、獣毛は、近年、捕獲地及び種
類に制限があり、入手が困難になりつつある。また、獣
毛による筆は虫食い等により保存率が低下し、筆や刷毛
自体の寿命が短いという欠点も有していた。
【0004】一方、先端がテーパ状に細くなっている合
成繊維(ポリエステル系繊維)単独もしくは獣毛を併用
した毛束を用いる毛筆が販売されている。この毛束は、
予め先端がテーパ状に細い合成繊維か、もしくはこの合
成繊維と獣毛を、一定の太さの筒に挿入し、末端を糸で
縛った後、この端面を加熱し、長さを揃えることにより
作製される。従って、このような毛束も、獣毛のみから
成る毛束と同様に、合成繊維単独あるいは合成繊維と獣
毛が最密に配列されており、空隙率が低いため、保持で
きる液状物の量及び種類が少ないという問題点がある。
また、手作業にて毛束が作製されるため、毛束の品質を
一定に保つことが困難であり、熟練を要していた。
【0005】そこで、本発明は、品質が安定し液状物保
持性が向上された毛束を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る毛束は、複数本の合成繊維から成る
毛部と、該複数本の合成繊維の基端を相互に結合する基
台とを有し、液状物を含浸させて塗布もしくは筆記や描
画等に用いられる毛束に於て、上記基台は上記合成繊維
の基端部を溶融し冷却固化して該合成繊維を結合一体化
して束ねた板状であり、かつ、該合成繊維同士が非接触
状態で配置され、上記毛部の基部寸法で規定される領域
内における合成繊維非存在領域の面積率が30%〜85
%であり、上記基台のうち上記合成繊維が配置されてい
ない部位に流体流出空隙を形成したものである。また
は、複数本の合成繊維から成る毛部と、該複数本の合成
繊維の基端を相互に結合する基台とを有し、液状物を含
浸させて塗布もしくは筆記や描画等に用いられる毛束に
於て、上記毛部は複数本の合成繊維を束とした複数の合
成繊維束を備え、上記基台は上記複数本の合成繊維の基
端部を溶融し冷却固化して該合成繊維を結合一体化して
束ねた板状であり、かつ、上記合成繊維束同士が非接触
状態で配置され、上記毛部の基部寸法で規定される領域
内における合成繊維非存在領域の面積率が30%〜85
%であり、上記基台のうち上記合成繊維束が配置されて
いない部位に流体流出空隙を形成したものである。
【0007】また、毛部が、2種類以上の形状が異なる
合成繊維から構成されている。また、基台の平面部の中
央域に配置される合成繊維の径と該中央域を包囲する外
周側域に配置される合成繊維の径を、相違させたもので
も良い。また、基台の平面部の中央列域に配置される合
成繊維の径と該中央列域の両側の両側列域に配置される
合成繊維の径を、相違させたものでも良い
【0008】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を示す図面に基
づき、本発明を詳説する。
【0009】図1は、本発明に係る毛束の実施の一形態
を示す。この毛束は、例えば、書道や絵画やステンシル
や化粧等に使用される筆の穂部に適用される。この毛束
は、複数本の合成繊維1…から成る毛部2と、複数本の
合成繊維1…の基端を相互に結合する基台3とから成
る。
【0010】図1〜図3に示すように、基台3は円板状
であり、その平面部4から多数本の合成繊維1…が延出
されている。また、合成繊維1は、その先端1aがテー
パ状に先細化したものである。このとき、合成繊維1の
先細テーパ状の外周面に多数の微小凹部を有する形状と
しても良い。なお、基台3は、多数本の合成繊維(熱可
塑性合成繊維)の基端1bを溶融して成形されたもので
あるが、これについて詳しくは後述する。
【0011】ところで、本発明の毛束は、その毛部2を
構成する合成繊維1…の配置の仕方が3通りある。以
下、この3種類の毛束A〜Cについて説明する。毛束A
の場合、図3に示す如く、基台3の平面部4に多数本の
合成繊維1…が1本1本相互に非接触状態で配置され
る。また、毛束Bの場合、図4に示すように、基台3の
平面部4に複数(例えば7個)の合成繊維束5…が相互
に束同士非接触状態で配置される。なお、合成繊維束5
は仮想円内の所定複数本の合成繊維1…から成る。ま
た、図示省略するが、毛束Cの場合、基台3の平面部4
に1本以上の合成繊維1及び1つ以上の合成繊維束5の
双方が配置されると共に、(1)繊維1…同士が非接触
であるか、(2)束5…同士が非接触であるか、(3)
繊維1と束5とが非接触であるか、の(1)(2)
(3)の内、少なくとも一つが当てはまる。このとき、
毛束B,Cに含まれる合成繊維束5は、2本以上の合成
繊維1…から成り、束5を構成する全ての繊維1…が密
に接していても良いが、互いに接していない繊維が存在
しても良い。
【0012】また、各毛束A〜Cは、各毛部2の基部寸
法(基部径)で規定される領域内における合成繊維非存
在領域の面積率が、使用目的に応じて設定されるが、該
面積率は30%〜85%に設定されている。ここで、使
用目的とは、毛束が使用される筆や刷毛の種類、書道や
絵画やステンシルなど何に使用するか、使用液状物の種
類等を包含すると定義する。図3に示す毛束A及び図4
に示す毛束Bの場合、各毛部2の基部寸法で規定される
領域が、基台3の平面部4と一致する。なお、基台3の
平面部4は、毛部2の基部寸法で規定される領域より大
きくても良い(図16参照)。
【0013】しかして、本発明の毛束に於て、その合成
繊維1の種類は、1種類であっても2種類以上であって
も良い。例えば、熱可塑性の合成繊維を挙げることがで
き、以下に説明する熱可塑性合成樹脂の中から選ばれる
1種もしくは2種以上から形成することができる。熱可
塑性の合成樹脂としては、例えば、ポリエステル系合成
樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等)、ポリアミド系合成樹脂(6,6−ナイ
ロン、6−ナイロン、6,10−ナイロン、6,12−
ナイロン等)、ポリオレフィン系合成樹脂(ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等)、ポリウレタン系合成樹脂、ポ
リアクリロニトリル系合成樹脂(ポリアクリロニトリ
ル、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体等)などを挙げ
ることができる。中でも、ポリエステル系合成樹脂、ポ
リアミド系合成樹脂及びポリアクリロニトリル系合成樹
脂の中から選ばれる1種もしくは2種以上から形成する
ことが望ましい。特に、ポリエステル系合成繊維を主体
とする毛束は、ポリアミド系合成繊維から成る毛束に比
べて柔軟性を高くすることができる。
【0014】また、本発明の毛束に使用される合成繊維
1は、その横断面形状が円、楕円、クローバー形あるい
は星形であるものを用いても良い。また、図2に於ては
合成繊維1の縦断面形状が直線状であるが、例えば縦断
面形状がクリンプ形状(波状)等になるように表面に凹
凸を形成しても良い。合成繊維1として横断面形状がク
ローバー形あるいは星形のような異形であるものを用い
るか、又は合成繊維1の表面に凹凸を形成すると、毛束
の液状物保持量を向上することができる。なお、毛束に
含まれる合成繊維1の形状は1種類に統一しても良い
が、異なる形状を有する2種類以上の合成繊維1…から
毛束を形成しても良い。
【0015】また、合成繊維1の太さ(径)は、0.0
3mm〜0.70mmの範囲に設定することが好まし
い。ここで、合成繊維の太さとは、テーパ状に細くなっ
ていない部分の太さである。なお、毛束は、同じ太さの
合成繊維1から形成しても良いが、異なる太さの合成繊
維から形成しても良い。特に、毛束の中心付近の合成繊
維1…の太さを外周の合成繊維1…よりも太くするの
は、毛束(筆の穂部)の腰が強くなるため、好ましい。
これについて詳しくは後述する。
【0016】また、本発明の毛束は、毛部2の基部寸法
で規定される領域内に合成繊維非存在領域の面積率が、
30%〜85%に設定されていると説明したが、筆や刷
毛等の種類や毛部2の腰の硬さ等の要求や使用目的等に
より、上記面積率は種々変化するものである。しかしな
がら、上記合成繊維非存在領域の面積率が30%未満で
あると、毛束の液状物保持性を向上させることが困難で
ある。また、上記領域の面積率が85%を越えると、合
成繊維間、繊維束間及び繊維と繊維束の間の隙間が大き
くなり、毛細管現象が生じ難くなるため、優れた液状物
保持性が得られ難くなる。よって、合成繊維非存在領域
の面積率は30%以上85%以下に設定するのが好まし
い。より好ましい範囲は50%〜80%であり、さらに
好ましい範囲は55%〜75%である。このとき、例え
ば、図1に示す毛束を、例えば書道用として使用する場
合に於て、上記合成繊維非存在領域の面積率は30%〜
80%に設定され、好ましくは35%〜70%であり、
さらに好ましくは38%〜50%である。
【0017】さらに、基台3における合成繊維1,1間
の隙間、合成繊維束5,5間の隙間、及び合成繊維1と
合成繊維束5との隙間の大きさは、毛束を液状物に浸け
た際に毛細管現象が速やかに生じるように設定すること
が好ましい。なお、隙間の大きさは、全て同じでも良い
が、2段階以上に変化させても良い。
【0018】ところで、図1〜図4においては毛束を筆
の穂部に適用した場合を例示したが、本発明の毛束は文
具(例えば、絵画やステンシル)、化粧等に使用される
平筆もしくは刷毛に適用することもできる。
【0019】図5と図6に示すように、平筆用もしくは
刷毛用の毛束は、長方形板状の基台3と、基台3の平面
部4から延出された所定複数本の合成繊維1…から成
る。基台3は、多数本の合成繊維1…の基端を溶融させ
て成形されている。
【0020】また、基台3の平面部4への合成繊維1…
の配置の仕方には、(図3と図4で説明した3種類の毛
束A〜Cと同様に)3通りある。つまり、毛束D(図示
省略)の場合、基台3の平面部4に多数本の合成繊維1
…が1本1本相互に非接触状態で配置される。また、図
6で示す毛束Eの場合、基台3の平面部4に複数(例え
ば10個)の合成繊維束5…が相互に束同士非接触状態
で配置される。また、毛束F(図示省略)の場合、基台
3の平面部4に1本以上の合成繊維1及び1つ以上の合
成繊維束5の双方が配置されると共に、(1)繊維1…
同士が非接触であるか、(2)束5…同士が非接触であ
るか、(3)繊維1と束5とが非接触であるか、の
(1)(2)(3)の内、少なくとも一つが当てはま
る。このとき、毛束E,Fに含まれる合成繊維束5は、
2本以上の合成繊維1…から成り、束5を構成する全て
の繊維1…が密に接していても良いが、互いに接してい
ない繊維が存在しても良い。
【0021】また、各毛束D〜Fは、各毛部2の基部寸
法(基部の辺の長さ)で規定される領域内における合成
繊維非存在領域の面積率が、使用目的に応じて設定され
るが、30%〜85%に設定されている。図5と図6に
示す毛束Eの場合、毛部2の基部寸法で規定される領域
が、基台3の平面部4と一致する。なお、基台3の平面
部4は、毛部2の基部寸法で規定される領域より大きく
ても良い。
【0022】図5と図6で説明した(平筆用又は刷毛用
の)毛束D〜Fに於て、その合成繊維1の種類は、上述
の毛束A〜Cで説明したのと同じものを挙げることがで
きる。また、毛束D〜Fに含まれる合成繊維1の形状
は、上述の毛束A〜Cで説明したのと同じものにするこ
とができる。但し、毛束の用途によっては先端にテーパ
加工が施されていないものを用いる場合がある。また、
毛束D〜Fに含まれる合成繊維1の太さは、0.03m
m〜0.70mmの範囲に設定するのが好ましい。特
に、毛束の中心付近の繊維の太さを外周の繊維に比べて
太くするのは、毛束の腰が強くなるため、好ましい。な
お、これについて詳しくは後述する。
【0023】また、毛束D〜Fは、基部寸法で規定され
る領域内における合成繊維非存在領域の面積率を、上述
した毛束A〜Cで説明したのと同様の理由により30%
以上85%以下にすることが好ましい。より好ましい範
囲は50%〜80%であり、さらに好ましい範囲は55
%〜75%である。このとき、図5で示す毛束を、例え
ば絵画用として使用する場合に於て、上記合成繊維非存
在領域の面積率は30%〜80%に設定され、好ましく
は38%〜70%であり、さらに好ましくは40%〜5
0%である。
【0024】なお、本発明に係る毛束は、通常、筆軸や
柄に固定された状態で塗布もしくは筆記に使用される。
【0025】以上説明した本発明の毛束は、例えば、以
下に説明する方法で製造される。先ず、上記毛束A〜C
の製造方法を毛束Aを例にして説明する。
【0026】(第1工程) 第1工程では、図7に示す構造の繊維位置決め部材6が
使用される。即ち、繊維位置決め部材6は、円形の貫通
孔7が多数開設された円形の繊維位置決め板8と、繊維
位置決め板8の外周縁に沿ってかつ一端面側から外方へ
向かってテーパ状に拡径する筒部9と、から構成され
る。
【0027】先ず、熱可塑性合成繊維のボビン(図23
参照)を必要数用意し、図8に示すように、各ボビンか
ら各合成繊維1…の端部を繰り出して複数本の筒状ガイ
ド10…に各々挿通させ、その後、繊維位置決め部材6
の筒部9側から繊維位置決め板8の貫通孔7…に各合成
繊維1…の端部を挿入し、各合成繊維1…の端部を繊維
位置決め板8から所定寸法突出させる。以上が第1工程
である。なお、11は、繊維位置決め板8から所定寸法
突出した各合成繊維1…の端部を覆うようにして繊維位
置決め板8に配置される浅皿形のホットプレートであ
り、このホットプレート11は次の第2工程で使用され
る。
【0028】ところで、使用する合成繊維の太さ(径)
は、2種類以上にすることが好ましい。特に、後述する
先細化工程が、溶剤への浸漬処理かあるいは溶剤に浸漬
した状態での摺擦研磨処理により行われる場合、繊維位
置決め板8の中心付近の貫通孔7に挿入される合成繊維
1の太さを、この貫通孔7を包囲する外周側の貫通孔7
…に挿入される合成繊維1…の太さよりも太くすること
が、好ましい。このようにして挿入を行った後、後述す
る第2、第3工程を経ることによって、中心に太い合成
繊維1が配置された合成繊維束5を得ることができる。
そして、この合成繊維束5に溶剤への浸漬処理か、ある
いは溶剤に浸漬した状態での摺擦研磨処理により先細化
を施すことによって、太い合成繊維1は先細化の進行が
遅いため、目的とする箇所(外周)の合成繊維1…のみ
を細く及び/又は短くすることができ、塗布もしくは筆
記の際にコツンとした感じが得られ、塗布もしくは筆記
し易い毛束を得ることができる。
【0029】また、第1工程に於て、各合成繊維1…を
各々のボビンより供給することにより、供給の繰り返し
が容易となり、かつ、順次作製される毛束の毛量(合成
繊維1…の本数)を一定に保つことができる。この一定
とは、毛束の単糸の引っ張り(テンション)及びボビン
よりの本数を言う。また、複数の筒状ガイド10…は、
各合成繊維1…が絡まるのを防止する。このガイド10
は、例えば、塩化ビニル樹脂のような合成樹脂又は金属
等から形成することができ、その形状は円筒状に限ら
ず、角筒状にしても良い。なお、各筒状ガイド10…の
外周面を接着等にて連結一体化すれば、取扱が容易とな
る。
【0030】また、繊維位置決め部材6は、例えば、真
鍮やステンレス等の金属から形成することが好ましい。
特に、後述する先細化を溶剤にて行う場合、この溶剤に
対する腐食性及び耐久性を考慮するとステンレスが好ま
しい。上述した図7と図8においては、繊維位置決め板
8の貫通孔7の形状を円形にしたが、このような形状に
限らず、例えば矩形、三角形、楕円等に変更するも自由
である。繊維位置決め板8へのこの貫通孔7…の形成方
法としては、微細孔開け加工機、放電加工機、レーザー
ビーム加工機、フォトエッチング等を採用することがで
きる。
【0031】また、繊維位置決め板8の各貫通孔7…の
相互間隔Lは、使用する液状物の表面張力を考慮し、
0.10mm〜3.00mmに設定することが望まし
い。より好ましい範囲は、0.20mm〜2.50mm
である。この間隔Lが3.00mmを越えると、毛部2
の基部寸法で規定される領域内における合成繊維非存在
の面積率が、30%以上存在していても優れた液状物保
持性を得られなくなる虞れがある。逆に、間隔Lが0.
10mm未満であると液状物の保有量が過少となり不適
当である。
【0032】そして、毛部2の基部寸法で規定される領
域内における合成繊維非存在領域の面積率は、繊維位置
決め板8の貫通孔7の形状、貫通孔7の大きさあるいは
各貫通孔7…の相互間隔Lなどを変更するか、もしくは
繊維位置決め板8の構造自体を変更せずに合成繊維1…
を挿入する貫通孔7…の数や位置等を変更することによ
り調整することができる。
【0033】(第2工程) 次に、第2工程では、図8と図9に示すように、繊維位
置決め板8から微小寸法突出した各合成繊維1…の端部
を覆うようにして浅皿形のホットプレート11を繊維位
置決め板8の(筒部9と反対側の)平面部8aに配置
し、ホットプレート11を加熱する。あるいは、加熱し
たホットプレート11を繊維位置決め板8の平面部8a
に配置する。そして、ホットプレート11の熱により、
繊維位置決め板8から突出した各合成繊維1…の端部を
溶融してホットプレート11と繊維位置決め板8との間
の空隙部を溶融物で埋め、その後、ホットプレート11
を冷却して上記溶融物を冷却固化して円板状に成形し
て、各合成繊維1…の端部を結合一体化して束ねる基台
3を得る。または、予め形成しておいた円板形状の基台
3の平面部8aに接着剤を塗布し、その接着剤側の平面
部8aを各合成繊維の端部に押付けることにより、各合
成繊維の端部を基台3に接着して結合一体化するように
しても良い。 あるいは、繊維位置決め板8からの突出寸法を十分大に
取った各合成繊維1…の端部を、有底筒状のホットプレ
ート(図示省略)にて覆うように配置し、各端部間を最
密にした状態で溶融又は接着して結合一体化すると共に
基台3を設ける。
【0034】(第3工程) 次の第3工程では、図10に示すように、ホットプレー
ト11を取外し、繊維位置決め部材6の繊維位置決め板
8から各合成繊維1…を繰出し(引出し)た後、所定長
さ寸法に切断して合成繊維1…の束を得る。
【0035】(第4工程) 切断して得られた合成繊維1…の束の先端に先細化(先
鋭化)を施すことにより上記毛束Aを作製する。
【0036】先細化としては、例えば、摺擦研磨、溶剤
への浸漬処理、繊維を加熱しながら引張る方法、溶剤に
浸漬した状態での摺擦研磨処理、もしくは溶剤への浸漬
処理の前に物理的な研削を行う方法等を採用することが
できる。中でも、溶剤への浸漬処理が好ましい。なお、
この先細化の工程に於て、多数の微小凹部を有する先細
状に形成するも好ましい。
【0037】上記溶剤としては、ポリエステル系合成繊
維の場合、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、重炭酸ナトリウム等から選ばれる1種以上を挙げる
ことができる。ポリアミド系合成繊維の場合、例えば、
蟻酸、酢酸、塩酸、硫酸、m−クレゾールと塩化カルシ
ウムのメタノール溶液、塩化カルシウムのメタノール溶
液、フェノール、p−トルエンスルホン酸、燐酸、燐酸
のメタノール溶液等から選ばれる1種以上を挙げること
ができる。一方、ポリアクリロニトリル系合成繊維の場
合、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホオ
キシド等から選ばれる1種以上を挙げることができる。
【0038】なお、上述した毛束Bを作製するには、繊
維位置決め板8の各貫通孔7…に挿入する合成繊維1…
の数を2本以上にすれば良い。また、毛束Cを作製する
には、繊維位置決め板8の一部の貫通孔7に合成繊維1
を1本ずつ挿入し、残りの貫通孔7に2本以上ずつ挿入
すれば良い。
【0039】また、図7〜図10においては、繊維位置
決め部材6の繊維位置決め板8の平面部8aに対して貫
通孔7…を直交方向に形成した場合を例示したが、例え
ば図11に示す如く、繊維位置決め板8の中心に位置す
る貫通孔7(7a)は平面部8aに対して直交方向に形
成し、それ以外の貫通孔7…(7b…)は貫通孔7aを
中心にして入口側(筒部9側)で集束するように傾斜さ
せても良い。このような繊維位置決め部材6を用いれ
ば、毛部の先端が揃い易い毛束を得ることができる。
【0040】次いで、上述した毛束D〜Fの製法を、毛
束Eを例にして説明する。
【0041】(第1工程) この第1工程では、図12に示す構造の繊維位置決め部
材6が使用される。即ち、この製法で使用する繊維位置
決め板8には、複数(例えば10個の円形貫通孔7…が
矩形状に配設されている。具体的には、5個を1列とし
て2列配置されている。一方の列の貫通孔7…と、それ
に対向する他方の列の貫通孔7…との相互間隔は各々等
しくされている。
【0042】先ず、合成繊維1のボビン(図23参照)
を必要数用意し、各ボビンの各合成繊維1…を筒状ガイ
ドに通した後、位置決め部材6の筒部9側から繊維位置
決め板8の貫通孔7…に挿入し、各合成繊維1…の端部
を繊維位置決め板8から所定長さ寸法突出させる。
【0043】ところで、使用する合成繊維の太さ(径)
は、2種類以上にすることが好ましい。特に、後述する
先細化工程が、溶剤への浸漬処理かあるいは溶剤に浸漬
した状態での摺擦研磨処理により行われる場合、繊維位
置決め板8の中心付近の貫通孔7に挿入される合成繊維
1の太さを、この貫通孔7を包囲する外側の貫通孔7…
に挿入される合成繊維1…の太さよりも太くすること
が、好ましい。このようにして挿入を行った後、後述す
る第2、第3工程を経ることによって、中心に太い合成
繊維1が配置された合成繊維束5を得ることができる。
そして、この合成繊維束5に溶剤への浸漬処理か、ある
いは溶剤に浸漬した状態での摺擦研磨処理により先細化
を施すことによって、太い合成繊維1は先細化の進行が
遅いため、目的とする箇所(外側)の合成繊維1…のみ
を細く及び/又は短くすることができ、塗布もしくは筆
記の際にコツンとした感じが得られ、塗布もしくは筆記
し易い毛束を得ることができる。
【0044】また、第1工程に於て、各合成繊維1…を
各々のボビンより供給することにより、供給の繰り返し
が容易となり、かつ、順次作製される毛束の毛量(合成
繊維1…の本数)を一定に保つことができる。この一定
とは、毛束の単糸の引っ張り(テンション)及びボビン
よりの本数を言う。また、複数の筒状ガイド10…は、
各合成繊維1…が絡まるのを防止する。このガイド10
は、上述した毛束A〜Cの製法において説明したのと同
様なものから形成することが好ましい。
【0045】また、繊維位置決め部材6は、上述した毛
束A〜Cの製法において説明したのと同様なものから形
成することが好ましい。また、図12においては、繊維
位置決め板8の貫通孔7の形状を円形にしたが、このよ
うな形状に限らず、例えば矩形、三角形、楕円等に変更
するも自由である。繊維位置決め板8へのこの貫通孔7
…の形成方法としては、上述した毛束A〜Cの製法にお
いて説明したのと同様なものを採用することができる。
【0046】また、繊維位置決め板8の各貫通孔7…の
相互間隔Lは、上述した毛束A〜Cの製法において説明
したのと同様の理由により0.10mm〜3.00mm
に設定することが望ましい。より好ましい範囲は、0.
20mm〜2.50mmである。
【0047】そして、毛部2の基部寸法で規定される領
域内における合成繊維非存在領域の面積率は、繊維位置
決め板8の貫通孔7の形状、貫通孔7の大きさあるいは
各貫通孔7…の相互間隔Lなどを変更するか、もしくは
繊維位置決め板8の構造自体を変更せずに合成繊維1…
を挿入する貫通孔7…の数や位置等を変更することによ
り調整することができる。
【0048】(第2工程) 第2工程では、有底矩形浅皿形又は有底矩形筒状のホッ
トプレート11(図9参照)を繊維位置決め板8の平面
部8aに配置して突出した各合成繊維1…の端部を覆
い、ホットプレート11を加熱する。あるいは、十分加
熱したホットプレート11を繊維位置決め板8の平面部
8aに配置して突出した各合成繊維1…の端部を覆う。
これにより、ホットプレート11の熱にて各合成繊維1
…の端部が溶融して、ホットプレート11と繊維位置決
め板8との間の空隙部に溶融物が埋まり、その後、ホッ
トプレート11を冷却することにより、冷却して上記溶
融物を冷却固化して長方形板状に成形して、各合成繊維
1…の端部を結合一体化して束ねる基台3を得る。また
は、予め形成しておいた矩形板状の基台3の平面部8a
に接着剤を塗布し、その接着剤側の平面部8aを各合成
繊維の端部に押付けることにより、各合成繊維の端部を
基台3に接着して結合一体化するようにしても良い。あ
るいは、繊維位置決め板8からの突出寸法を十分大に取
った各合成繊維1…の端部を、有底筒状のホットプレー
ト(図示省略)にて覆うように配置し、各端部間を最密
にした状態で溶融又は接着して結合一体化すると共に基
台3を設ける。
【0049】(第3工程) 次の第3工程では、ホットプレート11を取外し(図1
0参照)、繊維位置決め部材6の繊維位置決め板8から
各合成繊維1…を繰出した後、所定長さ寸法に切断して
合成繊維1…の束を得る。即ち、毛束Eを得る。なお、
得られた毛束の先端に先細化を施したり、各合成繊維1
…の先端を丸くして(丸カットして)も良い。先細化と
しては、上述した毛束A〜Cの製法において説明したの
と同様の方法にて行うことができる。
【0050】なお、毛束Dを作製するには、繊維位置決
め板8の各貫通孔7…に挿入する合成繊維1の数を1本
にすれば良い。また、毛束Fを作製するには、繊維位置
決め板8の一部の貫通孔7に合成繊維1を1本ずつ挿入
し、残りの貫通孔7に2本以上ずつ挿入すれば良い。
【0051】また、図12においては、繊維位置決め部
材6の繊維位置決め板8の平面部8aに対して貫通孔7
…を直交方向に形成した場合を例示したが、例えば図1
3に示す如く、繊維位置決め板8の中心に位置する貫通
孔7(7a)は平面部8aに対して直交方向に形成し、
それ以外の貫通孔7…(7b…)は貫通孔7aを中心に
して出口側(筒部9と反対の溶融面側)で集束するよう
に傾斜させても良い。このような繊維位置決め部材6を
用いれば、裾広がりの毛束を得ることができる。
【0052】上述した図7〜図13においては、繊維位
置決め部材6を繊維位置決め板8と筒部9とから構成し
たが、筒部9を省略しても良い。また、このような構造
を有するものの代わりに、複数の筒体を接合したものを
繊維位置決め部材として用いても良い。
【0053】即ち、上述した毛束A〜Cを作製する場
合、例えば図14に示すように、1つの円筒形の筒体1
2を中心として、その周囲に6つの円筒形の筒体12…
を略円形に接合した構造の繊維位置決め部材6を用いる
ことができる。この場合、各筒体12の孔部が貫通孔7
とされる。一方、上述した毛束D〜Fを作製する場合、
複数の円筒形筒体を矩形に接合した構造(図22参照)
の繊維位置決め部材を用いることができる。なお、筒体
12の形状は円形に限らず、例えば、横断面が三角形
状、矩形状、多角形状(ハニカム形状)等であっても良
い。複数の筒体12…が接合された構造の繊維位置決め
部材6は、繊維位置決め板8を備えるものに比べて作製
が容易となる。
【0054】このような複数の筒体12…から成る繊維
位置決め部材6を用いて毛束を作製する場合、毛部の基
部寸法で規定される領域内における合成繊維非存在領域
の面積率は、筒体12の肉厚あるいは太さ(径)を変更
するか、又は繊維位置決め部材6の構造自体を変更せず
に合成繊維1を挿入する数や位置を変更することにより
調整することができる。
【0055】以上詳述した本発明によれば、液状物を含
浸させて塗布もしくは筆記に用いられる合成繊維の毛束
に於て、毛部2の基部寸法で規定される領域内における
合成繊維非存在領域の面積率が30%〜85%であるこ
とによって、毛束の空隙率を向上させることができるた
め、毛束の液状物保持性を向上させることができる。そ
の結果、毛束の液状物保持量を増加させることができる
ため、塗布及び筆記の際の給液回数を少なくすることが
できる。また、保持可能な液状物の種類を多くすること
ができるため、一つの毛束を様々な用途に使用すること
が可能となる。
【0056】また、液状物を含浸させて塗布もしくは筆
記に用いられる合成繊維製の毛束を製造する際、複数の
貫通孔7…が設けられた繊維位置決め部材6を用意し、
複数の貫通孔7…の内2つ以上の貫通孔7…に合成繊維
1…を夫々挿入し、端部を繊維位置決め部材6から突出
させることによって、合成繊維1…もしくは合成繊維束
5…を互いが接していない状態で所定位置に配置するこ
とができる。次いで、繊維位置決め部材6から突出した
合成繊維1…の端部を溶融又は接着により一体化させる
ことによって、(1)繊維同士が接していないか、ある
いは(2)繊維束同士が接していないか、もしくは
(3)繊維と繊維束が接していないか、の内少なくとも
いずれかが該当している状態で繊維を束ねることができ
るため、毛部2の基部寸法で規定される領域内における
合成繊維非存在領域の面積率を30%以上にすることが
できる。
【0057】また、この製法において、合成繊維1…が
挿入される各貫通孔7…の相互間隔Lを0.10mm〜
3.00mmに設定することによって、毛束内の空隙の
大きさを適度なものにすることができ、毛束において毛
細管現象を生じ易くすることができ、毛束の液状物保持
性をさらに向上することができる。
【0058】また、この製法において、繊維位置決め部
材6の2つ以上の貫通孔7…に合成繊維1…を夫々挿入
する際、各合成繊維1…をボビンから供給することによ
って、毛束の毛量を一定にすることができるため、形
状、液状物保持性等の毛束の品質を揃えることができる
と共に、毛束の製造も能率良く行い得る。
【0059】また、この製法において、第2工程で得ら
れた合成繊維1…の束の先端を先細化することによっ
て、毛束の腰に適度な弾性を生じさせることができ、毛
束の塗布性及び書き味を良好にすることができる。先細
化を溶剤への浸漬か、もしくは溶剤に浸漬した状態での
摺擦研磨処理等により行うことにより、先細化を簡単に
行うことができる。
【0060】また、この製法において、第2工程で得ら
れた合成繊維1…の束の先端を、溶剤への浸漬か、もし
くは溶剤に浸漬した状態での摺擦研磨処理等により先細
化する際、この繊維束を構成する繊維の太さを2種類以
上にすることによって、繊維の先細化の進行に変化を持
たせることができるため、毛束に所望の特性を付加する
ことができる。
【0061】さらに、無色又は着色された異径及び/又
は同径の繊維を内外に配置することにより、毛束に装飾
のデザインを簡単に施すことができる。例えば、図15
に示すようなエの字に配置された太い合成繊維1(1
3)と、太い合成繊維13の周囲に配置されかつ太い合
成繊維13と異なる色の細い合成繊維1(14)と、か
ら成る矩形の毛束の製法の一例を説明する。径が大きい
円形貫通孔がエの字状に配置され、これら貫通孔の周囲
に径が小さい円形貫通孔が多数配置された構造の繊維位
置決め部材を用意し、太い合成繊維13…を径が大きい
貫通孔に夫々挿入すると共に、細く色の異なる合成繊維
14…を径が小さい貫通孔に夫々挿入する。そして、こ
れら合成繊維13…,14…の端部を繊維位置決め部材
から十分大に取って各端部を最密状態にて溶融又は接着
して一体化する。これを繰り出し所望の長さ寸法に切断
し、先鋭化し、先端を丸くして、又はそのままでエの字
が表記された毛束を得る。なお、合成繊維13,14の
太細の配置が逆でも、あるいは同径にして無色と単色で
の複数色の組合わせでも、文字や絵の判別が可能であ
る。また、このような方法によれば、筆、平筆もしくは
刷毛用の毛束の使用前状態を美麗なものにすることが可
能である。
【0062】また、液状物を含浸させて塗布もしくは筆
記に用いられる毛束の製法に於て、複数の貫通孔が開設
された繊維位置決め部材を用意し、繊維位置決め部材の
所望位置の貫通孔に合成繊維を挿入し、その挿入した先
端部を位置決め部材から突出させると共に、所望位置の
貫通孔を包囲している貫通孔に上記合成繊維よりも細い
合成繊維を挿入し、その挿入した先端部を位置決め部材
から突出させた後、繊維位置決め部材から突出した先端
部を溶融により一体化させて合成繊維を束ねることによ
って、中央に太い合成繊維が配置された繊維束を得るこ
とができる。次いで、この繊維束の先端部に溶剤への浸
漬処理か、あるいは溶剤に浸漬した状態での摺擦研磨処
理により先細化を施すことによって、太い繊維は先細化
の進行が遅いため、目的とする箇所(外側)の繊維のみ
を細く及び/又は短くすることができ、塗布もしくは筆
記の際にコツンとした感じが得られ、塗布もしくは筆記
し易い毛束を得ることができる。
【0063】ところで、図16は、円板形状の基台3
と、1つの合成繊維束5の周囲に6つの合成繊維束5…
が配置されて成る毛部2と、を有する上述の毛束B(図
4参照)を示している。この毛束Bに於て、その基台3
に、流体流出空隙を形成するも良い。具体的に流体流出
空隙としては、図17(イ)に示す如く、少なくとも1
個以上の貫孔15を形成することにより得る。例えば、
各合成繊維束5…の位置を除く部位に複数個の貫孔15
…を形成する。また、その他の流体流出空隙としては、
図17(ロ)に示す如く、基台3に少なくとも1本以上
のスリット16を切欠形成することにより得ることもで
きる。例えば、各合成繊維束5…の間に複数本のスリッ
ト16…を放射状に形成する。なお、基台3に貫孔15
とスリット16の両方を形成しても良い。なお図示省略
するが、図5で説明した毛束Eのような矩形状の基台3
にも、このような貫孔15及び/又はスリット16を形
成することも可能である。
【0064】このように、基台3に貫孔15及び/又は
スリット16から成る流体流出空隙を形成することによ
って、軸部に液状物を収納するタイプの筆にこの毛束B
を用いれば、軸部内の液状物を基台3の貫孔15及び/
又はスリット16を通して毛部2にスムースかつ十分に
供給することができる。このとき、基台3の平面部4に
おける流体流出空隙の割合(流体流出空隙率)は、液状
物(例えばインキ)の組成や濃度等に対応させるのが好
ましい。なお、図16に示す毛束では、基台3の平面部
4が、毛部2の基部寸法で規定される領域よりも大きい
場合を例示したが、平面部4を毛部2の基部寸法で規定
される領域と等しくするも良い。また、毛束Bの中心の
合成繊維束5を省略し、そこに貫孔15を設けることに
より、軸部に液状物を収納するタイプの筆にこの毛束B
を用いる場合、軸部内の液状物を毛部2に供給する中継
芯を貫孔15に挿通させることができる。
【0065】また、図3で説明した毛束Aに於て、その
基台3に貫孔15及び/又はスリット16から成る流体
流出空隙を形成するも良い(図17参照)。この場合、
基台3における貫孔15及び/又はスリット16を形成
する部位には、予め合成繊維1を配置しないように設定
する。また、基台3の中心に形成した貫孔15に(上述
と同様に)中継芯を挿入することもできる。このように
すれば、軸部に液状物を収納するタイプの筆にこの毛束
Aを用いれば、軸部内の液状物を基台3の貫孔15及び
/又はスリット16を通して毛部2にスムースかつ十分
に供給することができる。
【0066】次に、本発明の毛束は、毛部2が2種類以
上の合成繊維から構成される場合もあることを上述した
が、これについてさらに詳しく説明する。
【0067】図16と図18に示すように、例えば、毛
束Bのように、1つの合成繊維束5の周囲に6つの合成
繊維束5…が配置されて毛部2が構成される場合、基台
3の中央域に配置される合成繊維1の径と該中央域を包
囲する外周側域に配置される合成繊維1の径を、相違さ
せて毛束Bを形成することもできる。つまり、繊維位置
決め部材6の所望位置(中心)の貫通孔7に挿通される
合成繊維1の径と、該所望位置の貫通孔7を包囲する外
周側の他の貫通孔7…に挿通される合成繊維1…の径
を、相違させる。
【0068】具体的には、7本の筒体12…から成る繊
維位置決め部材6の中央の筒体12(12a)の貫通孔
7に、径の大きい合成繊維1(太い繊維13)を所定複
数本挿通させると共に、この筒体12aの外周側の他の
筒体12…(12b…)の各貫通孔7…に径の小さい合
成繊維1(細い繊維14)を所定複数本ずつ挿通させ
る。このとき、図23に示すように、予め各ボビン17
…に所定複数本から成る合成繊維の束Gが巻設されてお
り、各ボビン17…から繰出された合成繊維の束G…
が、各筒状ガイド10…に挿通され、繊維位置決め部材
6の各貫通孔7…に挿通されている。なお、図23に於
て、合成繊維の束Gは簡略化して1本の線で図示してい
る。
【0069】その後は、上述したように、繊維位置決め
部材6から突出した各合成繊維1…の端部を溶融又は接
着により一体化して束ねると共に基台3を設け(図9参
照)、それを繊維位置決め部材6から繰出して所定長さ
寸法に切断し(図10参照)、切断した各合成繊維1…
の先端1a…を先細化して毛束Bを得る。なお、得られ
た毛束Bは、毛部2の基部寸法で規定される領域内にお
ける合成繊維非存在領域の面積率が、上述の理由により
30%〜85%に設定される。
【0070】このようにして毛束Bを作製することによ
り、毛部2の中心に太い繊維13…から成る合成繊維束
5が配置されることとなり、この中心の合成繊維束5
が、筆の穂先の中心にある長い毛であって書くのに最も
大切ないわゆる「命毛(いのちげ)」となって、使い勝
手の良さや良好な書き味や毛部2の腰を得ることができ
ると共に、毛先のバラツキを低減することができる。ま
た、筆職人による手作業とは違って、毛束の品質を一定
に保ちつつ大量生産することができる。
【0071】また、図16と図19に示すように、毛束
Bの毛部2が複数の合成繊維束5…から成るものは、基
台3の中央列域に配置される合成繊維1の径と該中央列
域の両側の両側列域に配置される合成繊維1の径を、相
違させた毛束Bとすることもできる。つまり、繊維位置
決め部材6の所望列の貫通孔7…に挿通される合成繊維
1…の径と、該所望列の貫通孔7…の両側列の貫通孔7
…に挿通される合成繊維1…の径を、相違させる。
【0072】具体的には、7本の筒体12…から成る繊
維位置決め部材6の中央列の筒体12…(12c…)の
各貫通孔7…に、径の大きい合成繊維1(太い繊維1
3)を所定複数本ずつ挿通させると共に、この中央列の
筒体12c…の両側列の他の筒体12…(12d…)の
各貫通孔7…に、径の小さい合成繊維1(細い繊維1
4)を所定複数本ずつ挿通させる。その後は、上述した
ように、繊維位置決め部材6から突出した各合成繊維1
…の端部を溶融又は接着により一体化して束ねると共に
基台3を設け、それを繊維位置決め部材6から繰出して
所定長さ寸法に切断し、各合成繊維1…を先細化して毛
束Bを得る。なお、得られた毛束Bは、毛部2の基部寸
法で規定される領域内における合成繊維非存在領域の面
積率が、30%〜85%に設定される。
【0073】このように作製された毛束Bは、毛部2の
中央列域に太い繊維13から構成された複数の合成繊維
束5…が直列に配置される。即ち、上述したいわゆる
「命毛」が中央に直列的に配置された毛束Bを得ること
ができる。
【0074】ところで、図18に示す毛束Bでは、その
中心の合成繊維束5を太い繊維13…から構成して「命
毛」を形成すると説明したが、太い繊維13…と細い繊
維14…を混在させて中心の合成繊維束5を構成するよ
うにしても良い。つまり、図20に示すように、繊維位
置決め部材6の同一の貫通孔7に、径の異なる2種類以
上の合成繊維1…を挿通させる。
【0075】具体的には、7本の筒体12…から成る繊
維位置決め部材6の中央の筒体12(12a)の貫通孔
7に、太い繊維13と細い繊維14とを所定複数本ずつ
挿通させると共に、この筒体12aの外周側の他の筒体
12…(12b…)の各貫通孔7…に細い繊維14を所
定複数本ずつ挿通させる。その後は、上述と同様にして
毛束Bを得る。なお、得られた毛束Bは、毛部2の基部
寸法で規定される領域内における合成繊維非存在領域の
面積率が、30%以上に設定される。
【0076】このように毛束Bを作製することによっ
て、その毛部2の中心に配置された合成繊維束5の太い
繊維13と細い繊維14の割合を変化させることができ
るため、「命毛」の硬さを調整することができる。
【0077】また、図21に示すように、繊維位置決め
部材6の複数本の筒体12…の内、所定複数本乃至全て
の筒体12…について、各貫通孔7…に太い繊維13と
細い繊維14を所定複数本ずつ挿通混在させて毛束Bを
作製することもできる。このように毛束Bを作製するこ
とによって、その毛部2の全体にわたってランダム又は
均等に異径の合成繊維1…を配置することができる。な
お、得られた毛束Bは、毛部2の基部寸法で規定される
領域内における合成繊維非存在領域の面積率が、30%
〜85%に設定される。
【0078】また、図22に示すように、複数本の筒体
12…が、矩形状に配設されて成る繊維位置決め部材6
を用いた場合、具体的には、例えば5本の筒体12…が
3列に配置された繊維位置決め部材6を用いた場合は、
その中央列の各筒体12…(12c…)に太い繊維13
…を所定複数本ずつ挿通させると共に、両側列の各筒体
12…(12d…)に細い繊維14…を所定複数本ずつ
挿通させて、(図5と図6で説明したような)平筆用や
刷毛用の毛束Eを作製することもできる。このように毛
束Eを作製することによって、太い繊維13…にて構成
される5つの合成繊維束が直列に配設されることとな
り、「命毛」が中央に直列的に配置された平筆用や刷毛
用の毛束Eを得ることができる。なお、得られた毛束B
は、毛部2の基部寸法で規定される領域内における合成
繊維非存在領域の面積率が、30%〜85%に設定され
る。
【0079】また、図22に於て、中央列の各筒体12
…について、各貫通孔7…に太い繊維と細い繊維を混在
させて挿通するようにして毛束Eを作製するも良い。ま
た、全ての筒体12…について、各貫通孔7…に太い繊
維と細い繊維を混在させて挿通するようにして毛束Eを
作製するも良い。
【0080】また、束の製法では、図24と図25に
示すように、表裏両面に複数の円弧状凹部18a…,円
弧状凸部18b…を有する凹凸波状の可撓薄板部材19
から成る繊維位置決め部材6を用いて、複数の合成繊維
束から成る毛部と基台とを有する毛束Bを作製すること
もできる(図16参照)。即ち、可撓薄板部材19を一
端側から矢印Pの如く簀巻状に巻くことにより、略円形
状に弾性変形した各円弧状凹部18a…にて複数の貫通
孔7…が形成された繊維位置決め部材6を得る。この場
合、各凹部18a…に各合成繊維の束を乗せた状態で可
撓薄板部材19を一端側から巻いていく方法がある。こ
のとき、上記一端側の凹部18aに太径の合成繊維の束
を乗せ、その他の凹部18aに細径の合成繊維の束を乗
せて可撓薄板部材19を巻いていけば、巻設形成された
繊維位置決め部材6の中心の貫通孔7に「命毛」となる
太径の合成繊維の束が必ず配置されることとなる。な
お、巻設形成した繊維位置決め部材6は、筒部材20に
て外嵌保持するようにしても良い。また、空の可撓薄板
部材19を巻いて繊維位置決め部材6を形成すると共
に、筒部材20にて外嵌保持し、後から各貫通孔7…に
各合成繊維の束を挿入していくようにしても良い。
【0081】このような構成の繊維位置決め部材6に各
合成繊維の束G…を挿通した状態とした後は、上述と同
様にして、繊維位置決め部材6から突出した各合成繊維
1…の端部を溶融又は接着により一体化して束ねると共
に基台3を設け、それを繊維位置決め部材6から繰出し
て所定長さ寸法に切断し、各合成繊維1…を先細化して
毛束Bを得る。なお、得られた毛束Bは、合成繊維束5
…が渦巻き状に配置され、その毛部2の基部寸法で規定
される領域内における合成繊維非存在領域の面積率は、
30%〜85%に設定される。また、各貫通孔7…に
は、1本ずつ合成繊維1を挿入するようにしたり、ある
いは所望位置の貫通孔7に1本ずつ挿入し残りの貫通孔
7には複数本挿入するようにしても良い。また、可撓薄
板部材19は三角形状の凸部と凹部から成る凹凸波状で
あっても良い。
【0082】このような(簀巻状の)巻取り方式による
毛束の製法によれば、繊維位置決め部材6に多数の貫通
孔7…が形成されるとしても、その中心の貫通孔7に
「命毛」となる太い合成繊維から成る束を容易かつ確実
に配置させることができる。即ち、「命毛」が中心に位
置する毛束を簡単かつ確実に得ることができると共に、
毛束を筆の太さの大小に簡単に対応させることができ
る。また、板材に多数の貫通孔を小さい間隔で穿孔する
加工に比較して繊維位置決め部材6の作製が容易とな
り、各貫通孔7…の相互間隔Lを小さく設定し易くな
る。また、可撓薄板部材19の巻き圧の強弱調整によっ
て貫通孔7の径を容易に変化させることができ、径の異
なる貫通孔7…を混在させることも可能である。また、
毛部の基部寸法で規定される領域内における合成繊維非
存在領域の面積率は、可撓薄板部材19の肉厚あるいは
凹凸波部の数を変更するか、又は可撓薄板部材19の構
造自体を変更せずに合成繊維の束Gを設置する数や位置
を変更するか、あるいは巻込んだ可撓薄板部材19の巻
き圧を緩めて合成繊維束G,G同士の間隔を大きくする
ことにより調整することができる。これによって、例え
ば、粘性の高いペイント塗料等を使用するのに適した毛
束とすることができる。
【0083】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れず、例えば、図18〜図25では、主として径の異な
る2種類以上の合成繊維1…を使用して毛束を作製する
場合を説明したが、縦断面形状が異なる2種類以上の合
成繊維を混在させたり、横断面形状が異なる2種類以上
の合成繊維を混在させたり、あるいは径と縦断面形状と
横断面形状が異なる合成繊維を組合わせて混在させて毛
束を作製するも良い。また、毛部2の中心から外周側へ
向かって段階的に合成繊維1の径を太くすることも可能
であり、市場の要求や需要に対応することができる。
【0084】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照
して詳細に説明する。
【0085】(実施例1) 上述した図7に示す構造を有し、繊維位置決め板8の貫
通孔7の直径が0.15mmよりもやや大きく、貫通孔
7の数が560個で、各貫通孔7…の相互間隔が0.3
mmで、かつ真鍮製の繊維位置決め部材6を用意した。
【0086】ポリアミド系合成繊維であるナイロン61
0繊維(直径0.15mm)のボビンを560個用意
し、各ボビンの合成繊維をガイドである塩化ビニル製の
チューブに挿通した後、上記繊維位置決め部材6の筒部
9側から繊維位置決め板8の貫通孔7…に挿入し、挿入
した端部を繊維位置決め板8から突出させた。引き続
き、浅皿形のホットプレートを繊維位置決め板8に各合
成繊維の突出端部を覆うように配置し、このホットプレ
ートを加熱して各繊維の端部を溶融した後、ホットプレ
ートを冷却することにより円板状の基台を形成した。
【0087】次いで、ホットプレートを取外した後、各
繊維を繊維位置決め板8から繰出し、所定長さ寸法に切
断し、全長が40mmで、基部径が5.0mmの合成繊
維の束を得た。得られた合成繊維束の先端部を塩化カル
シウムのメタノール溶液に浸漬してテーパ状に細くし、
筆用の毛束とした。
【0088】得られた毛束は、基部径で規定される領域
の面積が19.63mmで、この領域内における合成
繊維非存在領域の面積率が50%であった。
【0089】(実施例2) 繊維位置決め板8の構造が図26に示すようなものであ
ること以外は、上述の実施例1と同様な繊維位置決め部
材を用意した。即ち、この繊維位置決め板8には、19
個の円形貫通孔7…が略円形状に密集して配設されてい
る。各貫通孔7…の相互間隔は、等間隔である。この場
合、貫通孔7の直径を1.6mmに設定し、各貫通孔7
…の相互間隔を0.40mmに設定した。
【0090】ポリアミド系合成繊維であるナイロン61
0繊維(直径0.15mm)80本撚りのボビンを7個
用意し、各ボビンから80本の合成繊維の束を実施例1
で説明したのと同様なガイドに通した後、繊維位置決め
部材の筒部側から繊維位置決め板8の中心付近に略円形
に配置された7つの貫通孔7…に挿入し、挿入した端部
を繊維位置決め板8から突出させた。引き続き、浅皿形
のホットプレートを繊維位置決め板8に各合成繊維の突
出端部を覆うように配置し、このホットプレートを加熱
して各繊維の端部を溶融した後、ホットプレートを冷却
することにより円板状の基台を形成した。
【0091】次いで、ホットプレートを取外した後、各
繊維を繊維位置決め板8から繰出し、所定長さ寸法に切
断し、全長が40mmで、基部径が5.6mmの合成繊
維の束を得た。得られた合成繊維束の先端部を塩化カル
シウムのメタノール溶液に浸漬してテーパ状に細くし、
筆用の毛束とした。
【0092】得られた毛束は、基部径で規定される領域
の面積が24.62mmで、この領域内における合成
繊維非存在領域の面積率が40%であった。
【0093】(実施例3) 繊維位置決め板の各貫通孔の相互間隔を1.00mmに
設定すること以外は、上述した実施例2と同様にして毛
束を作製した。
【0094】得られた毛束は、全長が40mmで、基部
径が6.8mmで、基部径で規定される領域の面積が3
6.30mmで、この領域内における合成繊維非存在
領域の面積率が60%であった。
【0095】(実施例4) 繊維位置決め板の各貫通孔の相互間隔を2.30mmに
設定すること以外は、上述した実施例2と同様にして毛
束を作製した。
【0096】得られた毛束は、全長が40mmで、基部
径が9.4mmで、基部径で規定される領域の面積が6
9.36mmで、この領域内における合成繊維非存在
領域の面積率が80%であった。
【0097】(実施例5) 繊維位置決め板の各貫通孔の相互間隔を3.00mmに
設定すること以外は、上述した実施例2と同様にして毛
束を作製した。
【0098】得られた毛束は、全長が40mmで、基部
径が10.8mmで、基部径で規定される領域の面積が
91.56mmで、この領域内における合成繊維非存
在領域の面積率が85%であった。
【0099】(実施例6) 繊維位置決め板の各貫通孔の相互間隔を1.20mmに
設定すること以外は、上述した実施例2と同様にして毛
束を作製した。
【0100】得られた毛束は、全長が40mmで、基部
径が7.2mmで、基部径で規定される領域の面積が4
0.69mmで、この領域内における合成繊維非存在
領域の面積率が65%であった。
【0101】(実施例7) 繊維位置決め板の各貫通孔の相互間隔を1.40mmに
設定すること以外は、上述した実施例2と同様な繊維位
置決め部材を用意した。
【0102】ポリアミド系合成繊維であるナイロン61
0繊維(直径0.15mm)80本撚りのボビンを1個
用意し、ボビンから80本の合成繊維の束を実施例1で
説明したのと同様なガイドに通した後、繊維位置決め部
材の筒部側から繊維位置決め板の中央の貫通孔に挿入
し、挿入した端部を繊維位置決め板8から突出させた。
一方、ナイロン610繊維(直径0.13mm)80本
撚りのボビンを6個用意し、各ボビンから80本の合成
繊維の束を実施例1で説明したのと同様なガイドに通し
た後、繊維位置決め部材の筒部側から繊維位置決め板の
中央の貫通孔を取り囲む(包囲する)6つの貫通孔に挿
入し、挿入した端部を繊維位置決め板8から突出させ
た。引き続き、浅皿形のホットプレートを繊維位置決め
板8に各合成繊維の突出端部を覆うように配置し、この
ホットプレートを加熱して各繊維の端部を溶融した後、
ホットプレートを冷却することにより円板状の基台を形
成した。
【0103】次いで、ホットプレートを取外した後、各
繊維を繊維位置決め板8から繰出し、所定長さ寸法に切
断し、全長が40mmで、基部径が7.6mmの合成繊
維の束を得た。得られた合成繊維束の先端部を塩化カル
シウムのメタノール溶液に浸漬してテーパ状に細くし、
筆用の毛束とした。
【0104】得られた毛束は、基部径で規定される領域
の面積が45.34mmで、この領域内における合成
繊維非存在領域の面積率が70%であった。
【0105】(実施例8) 直径0.15mmのポリエステル繊維80本撚りのボビ
ンを7個用意し、これを用いること以外は、上述した実
施例2と同様にして全長が40mmで、基部径が5.6
mmの合成繊維の束を得た。得られた合成繊維束の先端
部を加温した水酸化ナトリウム水溶液に浸漬してテーパ
状に細くし、筆用の毛束とした。
【0106】得られた毛束は、基部径で規定される領域
の面積が24.62mmで、この領域内における合成
繊維非存在領域の面積率が40%であった。
【0107】(実施例9) 上述した図14に示す構造を有し、円筒形筒体12の内
径が1.6mmで、外径が2.0mmである繊維位置決
め部材6を用意した。
【0108】ポリアミド系合成繊維であるナイロン61
0繊維(直径0.15mm)80本撚りのボビンを7個
用意し、各ボビンから80本の合成繊維の束を実施例1
で説明したのと同様なガイドに通した後、各筒体12…
に挿入し、挿入した端部を各筒体12…から突出させ
た。引き続き、各筒体12…から突出している各繊維の
端部を浅皿形のホットプレートで覆い、このホットプレ
ートを加熱して各繊維の端部を溶融した後、ホットプレ
ートを冷却することにより円板状の基台を形成した。
【0109】次いで、ホットプレートを取外した後、各
繊維を各筒体12…から繰出し、所定長さ寸法に切断
し、全長が40mmで、基部径が6.0mmの合成繊維
の束を得た。得られた合成繊維束の先端部を塩化カルシ
ウムのメタノール溶液に浸漬してテーパ状に細くし、筆
用の毛束とした。
【0110】得られた毛束は、基部径で規定される領域
の面積が28.26mmで、この領域内における合成
繊維非存在領域の面積率が50%であった。
【0111】(比較例1) 先端がテーパ状に細くなっているナイロン610繊維
(直径0.15mm)を560本集束し、各繊維が相互
に接した状態、つまり上述した図27に示す最密に配列
された状態にして基端部分を糸で縛った後、基端面を加
熱溶着することにより一体化し、各繊維が外れないよう
にして全長が40mmで、基部径が4.1mmの筆用毛
束を作製した。
【0112】得られた毛束は、基部径で規定される領域
の面積が13.20mmで、この領域内における合成
繊維非存在領域の面積率が20%であった。
【0113】(比較例2) 先端がテーパ状に細くなっているナイロン610繊維
(直径0.15mm)を560本集束し、各繊維が相互
に接した状態、つまり上述した図27に示す最密に配列
された状態にして基端部分を糸で縛った後、基端面を加
熱溶着することにより一体化し、各繊維が外れないよう
にして全長が40mmで、基部径が4.3mmの筆用毛
束を作製した。
【0114】得られた毛束は、基部径で規定される領域
の面積が14.51mmで、この領域内における合成
繊維非存在領域の面積率が25%であった。
【0115】得られた実施例1〜9及び比較例1、2の
毛束を夫々20個ずつ用意し、水彩絵の具を含ませ、そ
の含有量を測定し、20個の平均含有量を下記表1に示
す。
【0116】
【表1】
【0117】表1から明らかなように、基部寸法で規定
される領域内における合成繊維非存在率の面積が30%
以上である実施例1〜9の毛束は、この面積率が30%
より少ない比較例1、2の毛束に比べて、水彩絵の具の
含有量が多いことがわかる。また、先細化加工を行わな
いこと以外は実施例1、2と同様にして作製した毛束を
ステンシル用刷毛として使用したところ、一回の給液で
十分な量の絵の具を含むことができ、金属網に対する使
用感が良好であった。一方、位置決め部材の位置決め板
の中心の貫通孔に挿入される合成繊維の太さを外周側の
貫通孔に挿入される合成繊維に比べて太くする方法によ
り得られた実施例7の毛束は、中心付近が外周に比べて
硬いために書写にてコツンと感じる良好な筆感が得られ
た。
【0118】(実施例10) 上述した図12に示す構造を有し、繊維位置決め板8の
貫通孔7の直径が1.1mmで、貫通孔7の数が10個
で、各貫通孔7…の相互間隔Lが0.5mmで、かつ、
真鍮製の繊維位置決め部材6を用意した。
【0119】ポリアミド系合成繊維であるナイロン61
0繊維(直径0.15mm)39本撚りのボビンを10
個用意し、各ボビンから39本の合成繊維の束を実施例
1で説明したのと同様なガイドに通した後、上記繊維位
置決め部材6の筒部9側から繊維位置決め板8の各貫通
孔7…に挿入し、挿入した端部を繊維位置決め板8から
突出させた。引き続き、繊維位置決め板8から突出して
いる各繊維の端部を覆うように矩形浅皿形のホットプレ
ートを配置し、このホットプレートを加熱して各繊維の
端部を溶融した後、ホットプレートを冷却することによ
り長方形状の基台を形成した。
【0120】次いで、ホットプレートを取外した後、各
繊維を繊維位置決め板8から繰出し、所定長さ寸法に切
断し、合成繊維の束を得て刷毛用の毛束とした。
【0121】得られた毛束は、全長が40mmで、基部
寸法が縦7.5mm、横2.7mmで、基部寸法で規定
される領域の面積が20.25mmで、この領域内に
おける合成繊維非存在領域の面積率が50%であった。
【0122】(比較例3) ナイロン610繊維(直径0.15mm)を390本集
束し、各繊維が相互に接した状態、つまり上述した図2
7に示す最密に配列された状態になるように矩形筒内に
挿入し、基端部分を糸で縛った後、基端面を加熱溶着す
ることにより一体化し、各繊維が外れないようにして全
長が40mmで、基部の縦が4.5mmで横が2.2m
mの刷毛用毛束を作製した。
【0123】得られた毛束は、基部寸法で規定される領
域の面積が9.25mmで、この領域内における合成
繊維非存在領域の面積率が25%であった。
【0124】得られた実施例10及び比較例3の毛束を
夫々20個ずつ用意し、水彩絵の具を含ませ、その含有
量を測定し、20個の平均含有量を下記表2に示す。
【0125】
【表2】
【0126】表2から明らかなように、基部寸法で規定
される領域内における合成繊維非存在領域の面積率が3
0%以上である実施例10の毛束は、この面積率が30
%より少ない比較例3の毛束に比べて水彩絵の具の含有
量が多いことが分かる。
【0127】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成されるので、次
に記載する効果を奏する。
【0128】(請求項1又は2によれば)毛束の毛部2
が、例えば、書道用や絵画用など種々の使用目的に適し
た合成繊維非存在領域の面積率に設定されるため、種々
の使用目的に最適な毛束となる。つまり、毛細管現象が
生じ易くなって液状物保持性が向上し(給液回数が低減
し)、使い勝手が良好な筆や刷毛を得ることができる。 さらに、毛束の液状物保持性が確実に向上される。
【0129】(請求項3によれば)毛部2を、異径の合
成繊維1,1や、縦断面の異なる合成繊維1,1や、横
断面の異なる合成繊維1,1や、径と縦断面と横断面と
が各々異なる合成繊維1,1,1等にて構成することに
より、液状物保持性の向上のための隙間部を各合成繊維
1…間に容易に形成することができる。
【0130】(請求項4によれば)毛部2の中央に、太
い繊維1(13)…から形成されたいわゆる「命毛(い
のちげ)」が配置されるため、毛部2の腰が硬く、毛先
がバラツキ難く、さらに、塗布や筆記の際にコツンとし
た感じを得ることができる使い勝手の良好な毛束とな
る。特に、筆記用として好適である。
【0131】(請求項5によれば)毛部2の中央列域
に、太い繊維1(13)…から形成されたいわゆる「命
毛(いのちげ)」が配置されるため、毛部2の腰が硬
く、毛先がバラツキ難く、さらに、塗布や筆記の際にコ
ツンとした感じを得ることができる使い勝手の良好な毛
束となる。特に、平筆用や刷毛用として好適である。
【0132】(さらに請求項1によれば)軸部に液状物
を収納するタイプの筆用として毛束を使用することがで
き、スムースかつ十分に液状物を毛部2に供給すること
ができる。このとき、液状物の組成や濃度や粘性等に応
じて流体流出空隙率を自由に設定変更することができ
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る毛束の実施の一形態を示す正面図
である。
【図2】図1の毛束に含まれる合成繊維を示す拡大縦断
面図である。
【図3】図1の毛束の基台における合成繊維の配置状態
を示す平面図である。
【図4】図1の毛束の基台における合成繊維の別の配置
状態を示す平面図である。
【図5】本発明に係る毛束の他の実施の形態を示す斜視
図である。
【図6】図5の毛束の基台における合成繊維の配置状態
の一例を示す平面図である。
【図7】束の製法で使用される繊維位置決め部材の一
例を示す斜視図である。
【図8】束の製法の第1工程を示す断面図である。
【図9】束の製法の第2工程を示す断面図である。
【図10】束の製法の第3工程を示す断面図である。
【図11】図7の繊維位置決め部材における繊維位置決
め板の貫通孔の変形例を示す断面図である。
【図12】束の製法で使用される他の繊維位置決め部
材を示す斜視図である。
【図13】図12の繊維位置決め部材における繊維位置
決め板の貫通孔の変形例を示す断面図である。
【図14】束の製法で使用される別の繊維位置決め部
材を示す斜視図である。
【図15】ンテリア用の毛束を示す平面図である。
【図16】図1の毛束を示す斜視図である。
【図17】毛束の基台の変形例を示す説明図である。
【図18】図14の繊維位置決め部材の各筒体に挿入さ
れた異径の合成繊維の第1の配置状態を示す説明図であ
る。
【図19】図14の繊維位置決め部材の各筒体に挿入さ
れた異径の合成繊維の第2の配置状態を示す説明図であ
る。
【図20】図14の繊維位置決め部材の各筒体に挿入さ
れた異径の合成繊維の第3の配置状態を示す説明図であ
る。
【図21】図14の繊維位置決め部材の各筒体に挿入さ
れた異径の合成繊維の第4の配置状態を示す説明図であ
る。
【図22】図14の繊維位置決め部材の各筒体に挿入さ
れた異径の合成繊維の第5の配置状態を示す説明図であ
る。
【図23】複数のボビンから各々繰出した合成繊維の束
をガイドを通して繊維位置決め部材に挿通させる状態を
示す説明図である。
【図24】別の繊維位置決め部材の可撓薄板部材を示す
正面図である。
【図25】可撓薄板部材を巻いて筒部材に挿入して貫通
孔を形成した状態を示す説明図である。
【図26】実施例2の毛束を作製する際に使用される繊
維位置決め部材を示す平面図である。
【図27】従来の毛束における獣毛の配置状態を示す横
断面図である。
【符号の説明】
1 合成繊維 1a 先端 1b 基端 2 毛部 3 基台 4 平面部 6 繊維位置決め部材 7 貫通孔 19 可撓薄板部材 20 筒部材 L 相互間隔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−99788(JP,A) 特開 平7−257088(JP,A) 特開 昭52−152324(JP,A) 特開 昭50−65693(JP,A) 実開 昭55−42504(JP,U) 実開 平6−7983(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B43K 1/12 B05C 17/10 A45D 34/04 510 A46D 1/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の合成繊維から成る毛部と、該複
    数本の合成繊維の基端を相互に結合する基台とを有し、
    液状物を含浸させて塗布もしくは筆記や描画等に用いら
    れる毛束に於て、上記基台は上記合成繊維の基端部を溶
    融し冷却固化して該合成繊維を結合一体化して束ねた板
    状であり、かつ、該合成繊維同士が非接触状態で配置さ
    れ、上記毛部の基部寸法で規定される領域内における合
    成繊維非存在領域の面積率が30%〜85%であり、上
    記基台のうち上記合成繊維が配置されていない部位に流
    体流出空隙を形成したことを特徴とする毛束。
  2. 【請求項2】 複数本の合成繊維から成る毛部と、該複
    数本の合成繊維の基端を相互に結合する基台とを有し、
    液状物を含浸させて塗布もしくは筆記や描画等に用いら
    れる毛束に於て、上記毛部は複数本の合成繊維を束とし
    た複数の合成繊維束を備え、上記基台は上記複数本の合
    成繊維の基端部を溶融し冷却固化して該合成繊維を結合
    一体化して束ねた板状であり、かつ、上記合成繊維束同
    士が非接触状態で配置され、上記毛部の基部寸法で規定
    される領域内における合成繊維非存在領域の面積率が3
    0%〜85%であり、上記基台のうち上記合成繊維束が
    配置されていない部位に流体流出空隙を形成したことを
    特徴とする毛束。
  3. 【請求項3】 毛部が、2種類以上の形状が異なる合成
    繊維から構成されている請求項1又は2記載の毛束。
  4. 【請求項4】 基台の平面部の中央域に配置される合成
    繊維の径と該中央域を包囲する外周側域に配置される合
    成繊維の径を、相違させた請求項1又は2記載の毛束。
  5. 【請求項5】 基台の平面部の中央列域に配置される合
    成繊維の径と該中央列域の両側の両側列域に配置される
    合成繊維の径を、相違させた請求項1又は2記載の毛
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