JP3462491B2 - 気体放電型表示装置の駆動方法 - Google Patents

気体放電型表示装置の駆動方法

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JP3462491B2
JP3462491B2 JP2002031732A JP2002031732A JP3462491B2 JP 3462491 B2 JP3462491 B2 JP 3462491B2 JP 2002031732 A JP2002031732 A JP 2002031732A JP 2002031732 A JP2002031732 A JP 2002031732A JP 3462491 B2 JP3462491 B2 JP 3462491B2
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幸治 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、テレビおよび広
告表示盤等の画像表示に用いる気体放電型表示装置の駆
動方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】気体放電型表示装置(いわゆる、AC型
プラズマディスプレイパネル)とその駆動方法について
は、特開昭61−39341号公報、特公昭62−31
775号公報などにおいて示されている。 【0003】以下、この種の従来例の気体放電型表示装
置とその駆動方法について、図面を用いて説明する。 【0004】従来例のAC型プラズマディスプレイパネ
ルの一部平面図およびその断面図を図11に、その電極
配列図を図12に示す。図11において、第1のガラス
基板1上に走査電極2群と維持電極3群が設けられ、こ
れらの電極群は第1の誘電体層4と保護膜層5で覆われ
ている。そして、放電用ガスが満たされた放電空間6を
挟んで、第2のガラス基板7上にデータ電極8群が、走
査電極2群と維持電極3群とに直交対向して設けられ、
さらに第2の誘電体層9で覆われている。また、カラー
表示を目的として、第2の誘電体層9表面には蛍光体1
0が付設されている。なお、この気体放電型表示装置の
電極配列は、図12に示すようにマトリクスを構成して
おり、列方向にはM列のデータ電極DATA1 〜DA
TAM が配列されており、行方向にはN行の走査電極S
CN1 〜SCNN およびN行の維持電極SUS1 〜S
USN が配列されている。 【0005】次に、このように構成された気体放電型表
示装置における従来の駆動方法について説明する。 【0006】図13に従来の駆動タイミング図の一例を
示す。 【0007】図13において、まず、書き込み期間に、
所定のデータ電極DATA1 〜DATAM に電圧が+
Vw(V)である正の書き込みパルス、第1番目の走査
電極SCN1 に電圧が−Vs(V)である負の走査パ
ルスを印加して、所定のデータ電極DATA1 〜DA
TAM と第1番目の走査電極SCN1 との交点部にお
いて書き込み放電を起こす。次に、所定のデータ電極D
ATA1 〜DATAMに電圧が+Vw(V)である正の
書き込みパルス、第2番目の走査電極SCN2に電圧が
−Vs(V)である負の走査パルスを印加して、所定の
データ電極DATA1 〜DATAM と第2番目の走査
電極SCN2 との交点部において書き込み放電を起こ
す。同様な動作が続いて行われ、最後に所定のデータ電
極DATA1 〜DATAM に電圧が+Vw(V)であ
る正の書き込みパルス、第N番目の走査電極SCNN
電圧が−Vs(V)である負の走査パルスを印加して、
所定のデータ電極DATA1 〜DATAM と第N番目
の走査電極SCNN との交点部において書き込み放電を
起こす。 【0008】続く維持期間において、全ての維持電極S
US1 〜SUSN と全ての走査電極SCN1 〜SCN
N とに交互に電圧が−Vs(V)である負の維持パルス
を印加して、書き込み放電が起こった箇所の放電セルで
維持放電を開始し、その後維持パルスの印加を続けてい
る間、維持放電を継続する。 【0009】続く消去期間において、全ての維持電極S
US1 〜SUSN に電圧が−Vs(V)である負の細
幅消去パルスを印加して、消去放電を起こし放電を停止
させる。 【0010】次に、以上の動作を放電セル内の壁電荷の
移動をもとにしてさらに詳しく説明する。図14は、従
来例の気体放電型表示装置の動作を説明するための模式
図である。なお、図14の(a)〜(g)に示す壁電荷
の状態は、その(a)〜(g)に記したパルス電圧を印
加した後の状態を示している。 【0011】まず、図14(a)は通電前の初期状態を
表しており、気体放電型表示装置の放電セル内は壁電荷
のない状態にある。 【0012】次に、この状態から通電後、書き込み期間
において、図14(b)に示すように、データ電極8に
電圧が+Vw(V)である正の書き込みパルス、走査電
極2に電圧が−Vs(V)である負の走査パルスが印加
されると、データ電極8と走査電極2との交点部におい
て書き込み放電が起こり、データ電極8上の誘電体層9
表面に負の壁電荷が、走査電極2上の保護膜層5表面に
正の壁電荷が蓄積される。 【0013】続く維持期間において、図14(c)に示
すように、維持電極3に電圧が−Vs(V)である負の
維持パルスが印加されると、図14(b)で走査電極2
上の保護膜層5表面に蓄積された正の壁電荷による電圧
が、維持パルスの電圧に重畳して走査電極2上の保護膜
層5表面と維持電極3上の保護膜層5表面との間に印加
されることになるので、この間で維持放電が起こる。そ
の結果、走査電極2上の保護膜層5表面に負の壁電荷
が、維持電極3上の保護膜層5表面に正の壁電荷が蓄積
される。 【0014】さらに維持期間において、図14(d)に
示すように、今度は走査電極2に電圧が−Vs(V)で
ある負の維持パルスが印加されると、図14(c)で起
こった維持放電によって蓄積された走査電極2上の保護
膜層5表面の負の壁電荷による電圧と、維持電極3上の
保護膜層5表面の正の壁電荷による電圧とが、維持パル
スの電圧に重畳して走査電極2上の保護膜層5表面と維
持電極3上の保護膜層5表面との間に印加されることに
なるので、この間で再び維持放電が起こる。その結果、
維持電極3上の保護膜層5表面に負の壁電荷が、走査電
極2上の保護膜層5表面に正の壁電荷が蓄積される。 【0015】さらに維持期間において、再び図14
(c)に示すように、維持電極3に電圧が−Vs(V)
である負の維持パルスが印加されると、図14(d)で
起こった維持放電によって蓄積された維持電極3上の保
護膜層5表面の負の壁電荷による電圧と、走査電極2上
の保護膜層5表面の正の壁電荷による電圧とが、維持パ
ルスの電圧に重畳して走査電極2上の保護膜層5表面と
維持電極3上の保護膜層5表面との間に印加されること
になるので、この間で再び維持放電が起こる。その結
果、走査電極2上の保護膜層5表面に負の壁電荷が、維
持電極3上の保護膜層5表面に正の壁電荷が蓄積され
る。このように、維持期間中、図14(c)と図14
(d)の維持放電が繰り返し行われ、これらの維持放電
により発生した紫外線で蛍光体10を励起させて表示発
光を得ることができる。 【0016】続く消去期間において、図14(e)に示
すように、維持電極3に電圧が−Vs(V)である負の
細幅消去パルスが印加されると、図14(d)で起こっ
た維持放電によって蓄積された維持電極3上の保護膜層
5表面の負の壁電荷による電圧と、走査電極2上の保護
膜層5表面の正の壁電荷による電圧とが、細幅消去パル
スの電圧に重畳して走査電極2上の保護膜層5表面と維
持電極3上の保護膜層5表面との間に印加されるので、
この間で放電が起こる。しかしこの放電は細幅のパルス
による短時間の放電であるので、維持放電とは異なり放
電が途中で終わる。したがって、細幅消去パルスの幅を
最適に調整しておけば、維持電極3上の保護膜層5表面
の壁電荷と走査電極2上の保護膜層5表面の壁電荷とを
中和させる消去放電となる。以降、再び書き込み放電を
起こさない限り、維持パルスが印加されても維持放電は
起こさず放電停止の状態を維持する。ここで、図14
(e)において残留している壁電荷が、図14(b)に
おける壁電荷よりも減少しているのは、維持期間中に壁
電荷の一部が消滅したためである。 【0017】そして再び書き込み期間において、図14
(f)に示すように、データ電極8に電圧が+Vw
(V)である正の書き込みパルス、走査電極2に電圧が
−Vs(V)である負の走査パルスが印加されると、デ
ータ電極8上の誘電体層9表面と走査電極2上の保護膜
層5表面との間で書き込み放電が起こり、図14(e)
に示す壁電荷が残留している状態の上に、さらにデータ
電極8上の誘電体層9表面に負の壁電荷が、走査電極2
上の保護膜層5表面に正の壁電荷が蓄積される。そして
このように、図14(f)、(c)、(d)、(e)に
示す一連の動作を繰り返すことにより、画像表示を行う
ことができる。 【0018】なお、上記の従来例では、図11に示すデ
ータ電極8群が第2の誘電体層9で覆われ、さらに蛍光
体10が付設された気体放電型表示装置についての駆動
方法を説明してきたが、放電発光を直接利用して表示を
行うために蛍光体10が付設されていない構成の気体放
電型表示装置においても上記と同じ駆動方法で動作す
る。また、第2の誘電体層9が無く、データ電極8群の
全面が直接蛍光体で覆われた構成の気体放電型表示装置
においても、データ電極上の蛍光体が誘電体層と同様に
作用するので、上記と同じ駆動方法で動作する。また、
第2の誘電体層9および蛍光体10の両方が無く、デー
タ電極8群が放電空間6に露出した構造の気体放電型表
示装置においても、書き込み期間においてデータ電極表
面には壁電荷が蓄積されないが、走査電極上の保護膜層
表面には上記に等価な壁電荷が蓄積されるので、上記と
同じ駆動方法で動作する。 【0019】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の気体放電型表示装置の駆動方法では、図14
(f)に示す書き込み期間の動作は、図14(e)に示
す消去期間終了後の壁電荷が残留している状態の上に書
き込み放電を起こさねばならないが、この消去期間終了
後の残留壁電荷が書き込み電圧を打ち消す方向に働くた
め、図14(b)の状態に比べて書き込み放電が起き難
く、また書き込み放電が起こった場合でも、書き込み放
電によって生じる走査電極2上の保護膜層5表面の壁電
荷と維持電極3上の保護膜層5表面の壁電荷との差が小
さくなり、維持放電が開始し難くなるので、点灯しない
放電セルが発生するという問題があった。 【0020】また、初期状態が例えば図14(g)に示
すような壁電荷の片寄った状態、すなわちデータ電極8
上の誘電体層9表面に負の壁電荷、走査電極2および維
持電極3の両電極上の保護膜層5表面にそれぞれ正の壁
電荷が蓄積されている状態で通電し、駆動を開始した場
合、壁電荷の状態から明らかなように、前述した書き込
み電圧を打ち消す方向に働くため、書き込み放電も維持
放電も起き難い状態となるので、図14(g)に示す壁
電荷が自然消滅するまで放電表示動作が行われない。そ
のため、起動時における表示の立ち上がり時間、すなわ
ち通電してから表示が正常に点灯するまでの時間が長く
なるという問題があった。 【0021】この発明の目的は、起動時における表示の
立ち上がり時間が短く、非点灯の放電セルが発生しない
気体放電型表示装置の駆動方法を提供することである。 【0022】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の気体放電
型表示装置の駆動方法は、第1の絶縁基板上に対となる
走査電極群と維持電極群とを配列し、第1の絶縁基板に
放電空間を挟んで対向配置された第2の絶縁基板上に、
走査電極群および維持電極群と直交対向してデータ電極
群を配列した気体放電型表示装置の駆動方法であって、
所定のデータ電極に書き込みパルスを印加し走査電極群
に走査パルスを印加して所定のデータ電極と走査電極群
との交点部で書き込み放電を起こす書き込み期間と、維
持電極群および走査電極群に維持パルスを印加して書き
込み放電が起こった箇所の放電セルで維持放電を継続す
る維持期間とを有し、書き込み期間および維持期間の一
連の動作を繰り返して画像表示を行うように構成すると
ともに、前記書き込み期間の直前に、書き込み期間に印
加される前記走査パルスとは逆極性方向の初期化パルス
を前記走査電極群および維持電極群のうちの少なくとも
一方に印加して初期化放電を起こす初期化期間を設け、
かつその初期化期間は複数回の書き込み期間および維持
期間の一連の動作に一回の頻度で行うことを特徴とす
る。 【0023】この発明の気体放電型表示装置の駆動方法
によれば、書き込み期間,維持期間および消去期間の他
に、前記書き込み期間の直前に初期化期間を設けること
により、消去期間終了後に残留した壁電荷を、書き込み
期間の前に初期化パルスにより放電して完全に中和で
き、壁電荷が蓄積されていない状態に戻り、書き込み放
電および維持放電の発生不良がなくなり、書き込み動作
からの一連の動作が確実に行われ非点灯の放電セルが発
生しない。また、通電前の初期状態が壁電荷の片寄った
状態になっていても、前記書き込み期間の直前に初期化
期間を設けることにより、初期化パルスにより放電して
完全に中和でき、壁電荷の蓄積されていない状態に戻る
ので、起動時における表示の立ち上がり時間が短く、書
き込み動作からの一連の動作が確実に行われる。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、この発明の気体放電型表示
装置(AC型プラズマディスプレイパネル)の駆動方法
の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。 【0025】なお、以下の実施の形態における気体放電
型表示装置の構成は、図11、図12に示して説明した
従来例のものと同じであるので説明を省略する。 【0026】図1はこの発明の第1の実施の形態におけ
る気体放電型表示装置の駆動タイミング図を示したもの
である。 【0027】図1において、まず初期化期間に、電圧が
+Vr(V)である正の初期化パルスを走査電極SCN
1 〜SCNN および維持電極SUS1 〜SUSN に印
加すると、データ電極DATA1 〜DATAM と走査
電極SCN1 〜SCNN との間およびデータ電極DA
TA1 〜DATAM と維持電極SUS1 〜SUSN
の間で初期化放電が起こる。 【0028】続く書き込み期間において、所定のデータ
電極DATA1 〜DATAM に電圧が+Vw(V)で
ある正の書き込みパルス、第1番目の走査電極SCN1
に電圧が−Vs(V)である負の走査パルスを印加す
ると、所定のデータ電極DATA1〜DATAM と第1
番目の走査電極SCN1 との交点部において書き込み
放電が起こる。次に、所定のデータ電極DATA1
DATAM に電圧が+Vw(V)である正の書き込みパ
ルス、第2番目の走査電極SCN2 に電圧が−Vs
(V)である負の走査パルスを印加すると、所定のデー
タ電極DATA1〜DATAM と第2番目の走査電極S
CN2 との交点部において書き込み放電が起こる。同
様な動作が続いて行われ、最後に所定のデータ電極DA
TA1 〜DATAM に電圧が+Vw(V)である正の
書き込みパルス、第N番目の走査電極SCNN に電圧が
−Vs(V)である負の走査パルスを印加すると、所定
のデータ電極DATA1 〜DATAM と第N番目の走
査電極SCNN との交点部において書き込み放電が起こ
る。 【0029】続く維持期間において、全ての維持電極S
US1 〜SUSN と全ての走査電極SCN1 〜SCN
N とに交互に電圧が−Vs(V)である負の維持パルス
を印加して、書き込み放電が起こった箇所の放電セルで
維持放電を開始し、その後維持パルスの印加を続けてい
る間、維持放電を継続する。 【0030】続く消去期間において、全ての維持電極S
US1 〜SUSN に電圧が−Vs(V)である負の細
幅消去パルスを印加すると、消去放電が起こり、維持放
電を停止させる。 【0031】すなわち、図1が図13に示した従来の駆
動タイミング図と異なる点は、複数回の前記書き込み期
間および維持期間の一連の動作に一回の頻度で行う初期
化期間を書き込み期間の直前に設け、この期間に走査電
極SCN1 〜SCNN に印加される走査パルスとは逆
極性のパルスである初期化パルスを、走査電極SCN1
〜SCNN および維持電極SUS1 〜SUSN に印加
するようにしている点である。 【0032】次に、以上の動作を放電セル内の壁電荷の
移動をもとにして、さらに詳しく説明する。 【0033】図2は、図1に示した駆動タイミング図に
おける図11、図12に示した気体放電型表示装置の動
作を説明するための模式図である。なお、図2の各
(a)〜(g)に示す壁電荷の状態は、その(a)〜
(g)に記したパルス電圧を印加した後の状態を示して
いる。 【0034】まず、図2(a)は通電前の初期状態を表
しており、気体放電型表示装置内は壁電荷のない状態に
ある。 【0035】次にこの状態から通電後、初期化期間にお
いて、図2(b)に示すように、走査電極2および維持
電極3に電圧が+Vr(V)である正の初期化パルスが
印加される。しかし、この場合、壁電荷が蓄積されてい
ないため、データ電極8上の誘電体層9表面と走査電極
2上の保護膜層5表面との間およびデータ電極8上の誘
電体層9表面と維持電極3上の保護膜層5表面との間に
は放電が起こるほどの電圧差が加わらず、初期化放電は
起こらない。 【0036】続く書き込み期間において、図2(c)に
示すように、データ電極8に電圧が+Vw(V)である
正の書き込みパルス、走査電極2に電圧が−Vs(V)
である負の走査パルスが印加されると、データ電極8と
走査電極2との交点部において書き込み放電が起こり、
データ電極8上の誘電体層9表面に負の壁電荷が、走査
電極2上の保護膜層5表面に正の壁電荷が蓄積される。 【0037】続く維持期間において、図2(d)に示す
ように、維持電極3に電圧が−Vs(V)である負の維
持パルスが印加されると、図2(c)で走査電極2上の
保護膜層5表面に蓄積された正の壁電荷による電圧が、
維持パルスの電圧に重畳して走査電極2上の保護膜層5
表面と維持電極3上の保護膜層5表面との間に印加され
ることになるので、この間で維持放電が起こる。この放
電によって、走査電極2上の保護膜層5表面に負の壁電
荷が、維持電極3上の保護膜層5表面に正の壁電荷が蓄
積される。 【0038】さらに維持期間において、図2(e)に示
すように、今度は走査電極2に電圧が−Vs(V)であ
る負の維持パルスが印加されると、図2(d)で起こっ
た維持放電によって蓄積された走査電極2上の保護膜層
5表面の負の壁電荷による電圧と、維持電極3上の保護
膜層5表面の正の壁電荷による電圧とが、維持パルスの
電圧に重畳して走査電極2上の保護膜層5表面と維持電
極3上の保護膜層5表面との間に印加されることになる
ので、この間で再び維持放電が起こる。この放電によっ
て、維持電極3上の保護膜層5表面に負の壁電荷が、走
査電極2上の保護膜層5表面に正の壁電荷が蓄積される
こととなる。 【0039】さらに維持期間において、再び図2(d)
に示すように、維持電極3に電圧が−Vs(V)である
負の維持パルスが印加されると、図2(e)で起こった
維持放電によって蓄積された維持電極3上の保護膜層5
表面の負の壁電荷による電圧と、走査電極2上の保護膜
層5表面の正の壁電荷による電圧とが、維持パルスの電
圧に重畳して走査電極2上の保護膜層5表面と維持電極
3上の保護膜層5表面との間に印加されることになるの
で、この間で再び維持放電が起こる。この放電によっ
て、走査電極2上の保護膜層5表面に負の壁電荷が、維
持電極3上の保護膜層5表面に正の壁電荷が蓄積される
こととなる。このように、全ての維持電極3(SUS1
〜SUSN )と全ての走査電極2(SCN1 〜SCN
N )とに交互に電圧が−Vs(V)である負の維持パル
スを印加することにより、維持期間中、図2(d)と図
2(e)の維持放電が繰り返し行われ、これらの維持放
電により発生した紫外線で蛍光体10を励起させて表示
発光を得ることができる。 【0040】続く消去期間において、図2(f)に示す
ように、維持電極3に電圧が−Vs(V)である負の細
幅消去パルスが印加されると、図2(e)で起こった維
持放電によって蓄積された維持電極3上の保護膜層5表
面の負の壁電荷による電圧と、走査電極2上の保護膜層
5表面の正の壁電荷による電圧とが、細幅消去パルスの
電圧に重畳して走査電極2上の保護膜層5表面と維持電
極3上の保護膜層5表面との間に印加されるので、この
間で放電が起こる。しかしこの放電は細幅のパルスによ
る短時間の放電であるので、維持放電とは異なり放電が
途中で終わる。したがって細幅消去パルスの幅を最適に
調整しておけば、維持電極3上の保護膜層5表面の壁電
荷と走査電極2上の保護膜層5表面の壁電荷とを中和さ
せる消去放電となる。以降、再び書き込み放電が起こら
ない限り、維持パルスが印加されても維持放電は起こさ
ず放電停止の状態を維持する。ここで図2(f)におい
て残留している壁電荷が、図2(c)における壁電荷よ
りも減少しているのは、維持期間中に壁電荷の一部が消
滅したためである。 【0041】そして再び初期化期間において、図2
(b)に示すように、走査電極2および維持電極3に電
圧が+Vr(V)である正の初期化パルスが印加される
と、今度は、消去放電後に図2(f)に示すように、デ
ータ電極8上の誘電体層9表面に残留している負の壁電
荷による電圧と、走査電極2上の保護膜層5表面および
維持電極3の上の保護膜層5表面に残留している正の壁
電荷による電圧とが、初期化パルスの電圧に重畳してデ
ータ電極8上の誘電体層9表面と走査電極2上の保護膜
層5表面との間およびデータ電極8上の誘電体層9表面
と維持電極3上の保護膜層5表面との間に印加されるの
で、これらの間で初期化放電が起こる。その結果、図2
(f)に示す消去動作後に残留した壁電荷は完全に中和
され、壁電荷のない状態に戻る。そしてこのように、図
2(b)、(c)、(d)、(e)、(f)に示す一連
の動作を繰り返すことにより、画像表示を行うことがで
きる。 【0042】したがって、図2(f)に示すように、消
去動作後に壁電荷が残留している状態になっていても、
初期化パルスによって初期化放電が発生するので、これ
らの壁電荷は完全に中和され、壁電荷のない状態に戻
る。このため、次の書き込み放電が起き易くなる。また
消去動作後の書き込み放電によって生じる走査電極2上
の保護膜層5表面の壁電荷と維持電極3上の保護膜層5
表面の壁電荷とによる差の電圧が、初期化パルスを印加
しない時よりも大きくなるので、維持放電に移行し易く
なる。したがって、安定な維持放電が起こり、非点灯の
放電セルが発生しなくなる。 【0043】また、初期状態が図2(g)に示すような
壁電荷の片寄った状態、すなわちデータ電極8上の誘電
体層9表面に負の壁電荷が、走査電極2および維持電極
3の両電極の上の保護膜層5表面に正の壁電荷が蓄積さ
れている状態で通電し、駆動を開始した場合、壁電荷の
状態から明らかなように、前述した書き込み電圧を打ち
消す方向に働くため、このままでは書き込み放電も維持
放電も起きにくい状態にあるが、初期化パルスが印加さ
れると、初期化パルスの極性から明らかなように、初期
化パルスの電圧とこの片寄った壁電荷による電圧とが重
畳されて、データ電極8上の誘電体層9表面と走査電極
2上の保護膜層5表面との間およびデータ電極8上の誘
電体層9表面と維持電極3上の保護膜層5表面との間に
加わることになるので、容易に初期化放電が起こり、こ
の壁電荷の片寄りは完全に中和され、図2(b)に示す
壁電荷のない状態に戻る。その結果、続く書き込み放電
や維持放電が起き易い状態になるので、起動時における
表示の立ち上がり時間、すなわち通電してから表示が正
常に点灯するまでの時間を著しく短縮できる。 【0044】なお、図1および図2では初期化パルスを
走査電極2(SCN1 〜SCNN)および維持電極3
(SUS1 〜SUSN )の両方に印加した場合につい
て説明しているが、消去パルス印加後に走査電極2上の
保護膜層5表面と維持電極3上の保護膜層5表面とに残
留した壁電荷が、走査電極2上の保護膜層5表面または
維持電極3上の保護膜層5表面のどちらか一方の側に片
寄っている場合には、走査電極2(SCN1 〜SCN
N )および維持電極3(SUS1 〜SUSN )のどち
らか一方の電極群のみに初期化パルスを印加するだけで
良い。 【0045】次に、この発明の第2の実施の形態におけ
る気体放電型表示装置の駆動方法について説明する。 【0046】図3(a)は、この発明の第2の実施例に
おける駆動タイミング図の初期化期間部分のみを示した
ものであり、その他の期間のタイミングは図1と同じで
ある。この実施例では、データ電極DATA1 〜DA
TAM に印加される書き込みパルスとは逆極性の初期化
パルスを、データ電極DATA1 〜DATAM に印加
するようにしている。この場合、図3(b)の動作説明
のための模式図に示すように、図2(b)に示す初期化
期間の状態とは各電極の電位は異なるが、初期化期間に
初期化パルスによってデータ電極8(DATA1 〜D
ATAM )と走査電極2(SCN1 〜SCNN )との
間およびデータ電極8(DATA1 〜DATAM )と
維持電極3(SUS1 〜SUSN )との間にかかる電
圧の方向が同じであるので、前述の第1の実施例におけ
る気体放電型表示装置の駆動方法と同じ動作が可能とな
り、同様の効果を得ることができる。 【0047】次に、この発明の第3および第4の実施の
形態における気体放電型表示装置の駆動方法について説
明する。 【0048】図4(a)は、この発明の第3の実施の形
態における駆動タイミング図の初期化期間部分のみを示
したものであり、その他の期間のタイミングは図1と同
じであり、図4(b)は、この発明の第4の実施の形態
における駆動タイミング図の初期化期間部分のみを示し
たものであり、その他の期間のタイミングは図1と同じ
である。すなわち、第3の実施の形態は、第1の実施の
形態における初期化パルスの形状を変えたものであり、
第4の実施の形態は、第2の実施の形態における初期化
パルスの形状を変えたものである。 【0049】実際のAC型プラズマディスプレイパネル
においては、種々の要因により初期化パルスの最適な電
圧は放電セル毎に異なる。しかし、図1と図3に示した
方形波の初期化パルスでは、放電セル毎にこの最適な電
圧が印加されることがなく、常に最大電圧のパルスが一
瞬に印加されるので、初期化放電が不足したり過剰にな
ったりする放電セルが発生して、点灯しなかったり点灯
が不安定になったりする放電セルが発生する場合があ
る。このため、全ての放電セルの壁電荷を完全に中和し
て正常な初期化動作が得られるように初期化パルスの電
圧を設定するのが難しい。しかし図4(a)、(b)の
ように、初期化パルス印加時の電圧振幅の立ち上がり時
間変化を緩やかにすれば、その緩やかな変化の過程にお
いて、初期化パルスの電圧振幅がそれぞれの放電セルの
最適な初期化放電電圧に達した時点で、それぞれの放電
セルで順次初期化放電が起きる。このため、初期化期間
において、全ての放電セルの壁電荷を完全に中和でき、
初期化動作がより確実に行えるとともに、後述する図5
の説明のように正常な初期化動作が得られる初期化パル
スの電圧の設定範囲を広く取ることができるという新た
な効果が得られる。 【0050】ここで図4(a)、(b)に示した初期化
パルス印加時の電圧振幅の立ち上がり時間として、初期
化パルスの電圧振幅の10%から90%まで変化する時
間tcの範囲について実験的にその最適値を調べた。 【0051】図5は、図4(a)、(b)に示した初期
化パルスの電圧振幅の立ち上がり時間tcに対し、正常
な初期化動作が得られる初期化パルスの電圧Vrの範囲
を示したものである。 【0052】この図5から、初期化パルスの電圧振幅の
立ち上がり時間に関わらず、初期化パルスの電圧Vr
(V)が小さいと点灯しない放電セルが発生し、初期化
パルスの電圧Vr(V)が大きいと点灯が不安定な放電
セルが発生するので、初期化動作が正常に行われる初期
化パルスの電圧Vr(V)の範囲が限定されることが分
かる。 【0053】さらに、初期化パルスの電圧振幅の立ち上
がり時間tcが1μs以下では、正常動作が得られる初
期化パルスの電圧Vr(V)の範囲がほとんどなく、初
期化パルスの電圧振幅の立ち上がり時間tcが5μs以
上になれば、正常動作が得られる初期化パルスの電圧V
r(V)の範囲が広がることが分かる。したがって、初
期化パルスの電圧振幅の立ち上がり時間tcを5μs以
上にすればいくらでも良いことになるが、実用上ある値
に限定される。すなわち、画像表示の場合、一つの画面
を表示する1フィールドの時間は、通常、TV表示の場
合にみられるように、目にちらつきを感じないように、
17ms(1/60秒)以下にするのが一般的である。
したがって、初期化期間、書き込み期間、維持期間、消
去期間の時間合計が17ms以下になるので、結局、初
期化パルスの電圧振幅の立ち上がり時間tcの実用的な
上限は10msまでになる。 【0054】以上のことから、初期化期間における初期
化パルス印加時の電圧振幅の立ち上がり時間として、初
期化パルスの電圧振幅の10%から90%まで変化する
時間tcが、5μs以上から10ms以下の範囲に設定
すれば、初期化期間において、全ての放電セルの壁電荷
を完全に中和でき、初期化動作がより確実に行え、正常
な初期化動作が得られる初期化パルスの電圧の設定範囲
を広く取ることができるとともに、第1の実施の形態お
よび第2の実施の形態の気体放電型表示装置の駆動方法
の場合と同じ効果が得られる。 【0055】なお、第3の実施例の図4(a)では、初
期化パルスを走査電極2(SCN1〜SCNN )および
維持電極3(SUS1 〜SUSN )の両方に印加した
場合について説明しているが、消去パルス印加後に走査
電極2上の保護膜層5表面と維持電極3上の保護膜層5
表面とに残留した壁電荷が、走査電極2上の保護膜層5
表面または維持電極3上の保護膜層5表面のどちらか一
方の側に片寄っている場合には、走査電極2(SCN1
〜SCNN )および維持電極3(SUS1〜SUSN
のどちらか一方の電極群のみに初期化パルスを印加する
だけで良い。 【0056】次に、この発明の第5の実施の形態におけ
る気体放電型表示装置の駆動方法について説明する。 【0057】図6(a)は、この発明の第5の実施例に
おける駆動タイミング図の初期化期間部分のみを示した
ものであり、その他の期間のタイミングは図1と同じで
ある。この実施例では、初期化期間に、電圧が+Vr
(V)である正の初期化パルスを、走査電極SCN1
〜SCNN および維持電極SUS1 〜SUSN に印加
するとともに同時に、初期化パルスと同電圧、同極性の
+Vr(V)の補助パルスが、データ電極DATA1
〜DATAM に印加され、初期化パルスが遮断されるよ
り以前に補助パルスが遮断されるように成されている。 【0058】この場合の初期化動作について簡単に説明
する。 【0059】図6(a)に示すように、まず、電圧が+
Vr(V)である正の初期化パルスと補助パルスがそれ
ぞれ同時に印加されると、走査電極SCN1 〜SCN
N 、維持電極SUS1 〜SUSN およびデータ電極D
ATA1 〜DATAM の全ての電極の電圧が同時に+
Vr(V)に変化するだけで、データ電極DATA1
DATAM と走査電極SCN1 〜SCNN との間およ
びデータ電極DATA1〜DATAM と維持電極SUS1
〜SUSN との間の電圧は0(V)のままである。次
に、初期化パルスが印加された状態で、補助パルスが遮
断されると、データ電極DATA1 〜DATAM と走
査電極SCN1 〜SCNN との間およびデータ電極D
ATA1 〜DATAM と維持電極SUS1 〜SUSN
との間には+Vr(V)の電圧が加わることになる。し
たがって、この電圧の印加方向が、図2(b)に示した
初期化期間において、初期化パルスによってデータ電極
8(DATA1 〜DATAM )と走査電極2(SCN1
〜SCNN )との間およびデータ電極8(DATA1
〜DATAM )と維持電極3(SUS1 〜SUSN
との間にかかる電圧と同じであるので、前述の第1の実
施例における気体放電型表示装置の駆動方法と同じ動作
が可能となり、同様の効果を得ることができる。 【0060】なお、図6(a)では初期化パルスを走査
電極2(SCN1 〜SCNN )および維持電極3(S
US1 〜SUSN )の両方に印加した場合について説
明しているが、消去パルス印加後に走査電極2上の保護
膜層5表面と維持電極3上の保護膜層5表面とに残留し
た壁電荷が、走査電極2上の保護膜層5表面または維持
電極3上の保護膜層5表面のどちらか一方の側に片寄っ
ている場合には、走査電極2(SCN1 〜SCNN
および維持電極3(SUS1 〜SUSN )のどちらか
一方の電極群のみに初期化パルスを印加するだけで良
い。 【0061】次に、この発明の第6の実施の形態におけ
る気体放電型表示装置の駆動方法について説明する。 【0062】図6(b)は、この発明の第6の実施例に
おける駆動タイミング図の初期化期間部分のみを示した
ものであり、その他の期間のタイミングは図1と同じで
ある。この実施例では、初期化期間に、電圧が−Vr
(V)である負の初期化パルスを、データ電極DATA
1 〜DATAM に印加するとともに同時に、初期化パ
ルスと同電圧、同極性の−Vr(V)の補助パルスが、
走査電極SCN1 〜SCNN および維持電極SUS1
〜SUSN に印加され、初期化パルスが遮断されるより
以前に補助パルスが遮断されるように成されている。 【0063】この場合の初期化動作について簡単に説明
する。 【0064】図6(b)に示すように、まず、電圧が−
Vr(V)である負の初期化パルスと補助パルスがそれ
ぞれ同時に印加されると、走査電極SCN1 〜SCN
N 、維持電極SUS1 〜SUSN およびデータ電極D
ATA1 〜DATAM の全ての電極の電圧が同時に−
Vr(V)に変化するだけで、データ電極DATA1
DATAM と走査電極SCN1 〜SCNN との間およ
びデータ電極DATA1〜DATAM と維持電極SUS1
〜SUSN との間の電圧は0(V)のままである。次
に、初期化パルスが印加された状態で、補助パルスが遮
断されると、データ電極DATA1 〜DATAM と走
査電極SCN1 〜SCNN との間およびデータ電極D
ATA1 〜DATAM と維持電極SUS1 〜SUSN
との間には−Vr(V)の電圧が加わることになる。し
たがって、この電圧の印加方向が、図3(b)に示した
初期化期間において、初期化パルスによってデータ電極
8(DATA1 〜DATAM )と走査電極2(SCN1
〜SCNN )との間およびデータ電極8(DATA1
〜DATAM )と維持電極3(SUS1 〜SUSN
との間に加わる電圧と同じであるので、前述の第2の実
施例における気体放電型表示装置の駆動方法と同じ動作
が可能となり、同様の効果を得ることができる。 【0065】次に、この発明の第7および第8の実施の
形態における気体放電型表示装置の駆動方法について説
明する。 【0066】図7(a)は、この発明の第7の実施の形
態における駆動タイミング図の初期化期間部分のみを示
したものであり、その他の期間のタイミングは図1と同
じであり、図7(b)は、この発明の第8の実施の形態
における駆動タイミング図の初期化期間部分のみを示し
たものであり、その他の期間のタイミングは図1と同じ
である。すなわち、図7(a)に示す第7の実施の形態
は、図6(a)に示す第5の実施の形態における初期化
期間の補助パルスの形状を変えたものであり、図7
(b)に示す第8の実施の形態は、図6(b)に示す第
6の実施の形態における初期化期間の補助パルスの形状
を変えたものである。 【0067】図6(a),(b)に示す第5,第6の実
施の形態が第1,第2の実施の形態と同様の動作および
効果が得られるのと同様、この図7(a),(b)に示
す第7,第8の実施の形態の気体放電型表示装置の駆動
方法は、図4(a),(b)に示す第3,第4の実施の
形態の気体放電型表示装置の駆動方法と同様の動作およ
び効果が得られる。 【0068】なお、図7(a)では初期化パルスを走査
電極2(SCN1 〜SCNN )および維持電極3(S
US1 〜SUSN )の両方に印加した場合について説
明しているが、消去パルス印加後に走査電極2上の保護
膜層5表面と維持電極3上の保護膜層5表面とに残留し
た壁電荷が、走査電極2上の保護膜層5表面または維持
電極3上の保護膜層5表面のどちらか一方の側に片寄っ
ている場合には、走査電極2(SCN1 〜SCNN
および維持電極3(SUS1 〜SUSN )のどちらか
一方の電極群のみに初期化パルスを印加するだけで良
い。 【0069】また、図6(a),(b)、図7(a),
(b)に示す第5〜第8の実施の形態において、補助パ
ルスを初期化パルスと同時に印加したが、補助パルスを
初期化パルスより少し早く印加してもかまわない。 【0070】上記第1〜第8の実施の形態では、初期化
パルスを全電極群に同じタイミングで印加した場合につ
いて説明したが、それぞれの電極群を複数ブロックに分
けて、ブロックごとに別タイミングで初期化パルスを印
加した場合も、上記実施の形態と同様の効果が得られ
る。 【0071】また、上記第1〜第8の実施の形態に示す
書き込み期間は、書き込みパルスを所定の電極に、走査
パルスを走査電極ごとに順次印加していく場合を説明し
たが、全ての放電セルで同時に書き込み動作を行うため
に、全てのデータ電極に同時に書き込みパルスを印加
し、全ての走査電極に同時に走査パルスを印加する書き
込み期間である場合も、上記実施の形態と同様の効果が
得られる。 【0072】また、上記第1〜第8の実施の形態では、
書き込みパルスが正電圧、走査パルスが負電圧の場合に
ついて説明したが、これらのパルスが逆極性すなわち書
き込みパルスが負電圧、走査パルスが正電圧の場合に
は、初期化パルス,補助パルスもこれにしたがって逆極
性にすれば、上記実施の形態と同様の効果が得られる。 【0073】また、上記第1〜第8の実施の形態では、
走査パルスと維持パルスが同極性である場合について説
明したが、例えば、図8に示すように、維持パルスとし
て−Vsを基準とする逆極性のものを用いた駆動方法に
適用しても、上記実施の形態と同様の効果が得られる。 【0074】また、上記第1〜第8の実施の形態では、
消去パルスに維持パルスと同極性の細幅パルスを用いた
場合について説明したが、図9に示すように、維持パル
スと逆極性の消去パルスを用いた駆動方法や、図10に
示すように、消去パルスのパルス幅を太くしパルス電圧
を低くすることにより細幅パルスと同様の消去効果の得
られる消去パルスを用いた駆動方法に適用しても、上記
実施の形態と同様の効果が得られる。 【0075】また、上記第1〜第8の実施の形態では、
消去パルスを維持電極群に印加する駆動方法を用いた場
合について説明したが、消去パルスを走査電極群に印加
する駆動方法に適用しても、上記実施の形態と同様の効
果が得られる。 【0076】さらに、上記第1〜第8の実施の形態で
は、図11に示すデータ電極8群が第2の誘電体層9で
覆われ、さらに蛍光体10が付設された気体放電型表示
装置の駆動方法として説明してきたが、蛍光体9が付設
されておらず放電発光を直接利用して表示を行う構造の
気体放電型表示装置についても適用される。また、第2
の誘電体層9が無く蛍光体10でデータ電極8群の全面
が直接覆われた構造の気体放電型表示装置についても、
データ電極上の蛍光体が誘電体層と同様に作用するの
で、上記実施の形態が適用される。また、第2の誘電体
層9および蛍光体10の両方が無くデータ電極8群が放
電空間6に露出したものについても、書き込み期間にお
いて、データ電極表面には壁電荷が蓄積されないもの
の、走査電極上および維持電極上の保護膜層表面にはそ
れぞれ上記に等価な壁電荷が蓄積されるので、上記実施
の形態が適用される。 【0077】なお、第1および第2の絶縁基板として、
ガラス基板1,7を用いているが、強度や精度が不十分
な場合にはセラミック基板を用いればよく、ガラス基板
に限らない。また、第1および第2の絶縁基板のうち、
片方は放電光を透過することが必要であるので、透明で
あることが必要である。 【0078】 【0079】 【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、書き込
み期間,維持期間および消去期間の一連の動作の他に、
書き込み期間の直前に、複数回の前記書き込み期間およ
び維持期間の一連の動作に一回の頻度で行う初期化期間
を設けることにより、消去期間終了後に残留した壁電荷
を、書き込み期間の前に初期化パルスにより放電して完
全に中和でき、壁電荷が蓄積されていない状態に戻り、
書き込み放電および維持放電の発生不良がなくなり、書
き込み動作からの一連の動作が確実に行われ非点灯の放
電セルが発生しない。また、通電前の初期状態が壁電荷
の片寄った状態になっていても、書き込み期間の前に初
期化期間を設けることにより、初期化パルスにより放電
して完全に中和でき、壁電荷の蓄積されていない状態に
戻るので、起動時における表示の立ち上がり時間が短
く、書き込み動作からの一連の動作が確実に行われる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の第1の実施の形態における気体放電
型表示装置の駆動タイミング図。 【図2】同気体放電型表示装置の動作説明のための模式
図。 【図3】この発明の第2の実施の形態における気体放電
型表示装置の初期化期間の駆動タイミング図と動作説明
のための模式図。 【図4】この発明の第3および第4の実施の形態におけ
る気体放電型表示装置の初期化期間の駆動タイミング
図。 【図5】同気体放電型表示装置の初期化期間において正
常な動作領域が得られる初期化パルス電圧振幅の立ち上
がり時間と初期化パルス電圧の関係を示す図。 【図6】この発明の第5および第6の実施の形態におけ
る気体放電型表示装置の初期化期間の駆動タイミング
図。 【図7】この発明の第7および第8の実施の形態におけ
る気体放電型表示装置の初期化期間の駆動タイミング
図。 【図8】この発明の他の実施の形態における気体放電型
表示装置の駆動タイミング図。 【図9】この発明の他の実施の形態における気体放電型
表示装置の駆動タイミング図。 【図10】この発明の他の実施の形態における気体放電
型表示装置の駆動タイミング図。 【図11】気体放電型表示装置の一部平面図およびその
断面図。 【図12】同気体放電型表示装置の電極配列図。 【図13】従来例における気体放電型表示装置の駆動タ
イミング図。 【図14】同気体放電型表示装置の動作説明のための模
式図。 【符号の説明】 1 第1のガラス基板(第1の絶縁基板) 2 走査電極 3 維持電極 4 第1の誘電体層 5 保護膜層 6 放電空間 7 第2のガラス基板(第2の絶縁基板) 8 データ電極 9 第2の誘電体層 10 蛍光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 3/28 G09G 3/20 642

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 第1の絶縁基板上に対となる走査電極群
    と維持電極群とを配列し、前記第1の絶縁基板に放電空
    間を挟んで対向配置された第2の絶縁基板上に、前記走
    査電極群および前記維持電極群と直交対向してデータ電
    極群を配列した気体放電型表示装置の駆動方法であっ
    て、所定の前記データ電極に書き込みパルスを印加し前
    記走査電極群に走査パルスを印加して前記所定のデータ
    電極と走査電極群との交点部で書き込み放電を起こす書
    き込み期間と、前記維持電極群および前記走査電極群に
    維持パルスを印加して書き込み放電が起こった箇所の放
    電セルで維持放電を継続する維持期間とを有し、前記書
    き込み期間および維持期間の一連の動作を繰り返して画
    像表示を行うように構成するとともに、前記書き込み期
    間の直前に、書き込み期間に印加される前記走査パルス
    とは逆極性方向の初期化パルスを前記走査電極群および
    維持電極群のうちの少なくとも一方に印加して初期化放
    電を起こす初期化期間を設け、かつその初期化期間は複
    数回の前記書き込み期間および維持期間の一連の動作に
    一回の頻度で行うことを特徴とする気体放電型表示装置
    の駆動方法。
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