JP3462412B2 - 水棲生物用自動給餌装置 - Google Patents

水棲生物用自動給餌装置

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JP3462412B2 JP00974099A JP974099A JP3462412B2 JP 3462412 B2 JP3462412 B2 JP 3462412B2 JP 00974099 A JP00974099 A JP 00974099A JP 974099 A JP974099 A JP 974099A JP 3462412 B2 JP3462412 B2 JP 3462412B2
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Nippon Suisan KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水棲生物の自動給
餌装置に係わり、特に、飼育(養殖)される水棲生物群
の摂餌行動(摂餌活動)を画像処理により計測,解析し
て、水棲生物の摂餌要求量に応じて適正な給餌量を制御
する水棲生物用自動給餌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水棲生物に対する適正給餌量
は、対象水棲生物群の重量に対する割合で決定される。
この適正給餌量を単位時間に与えれば、対象水棲生物は
順調に生育する。
【0003】ところで、水棲生物に対する給餌は、従来
は一般に人が行っており、対象水棲生物の成長状況によ
って、1日当りの適正給餌回数及び1回当りの適正給餌
量を給餌者が判断している。この場合、給餌者が判断材
料として用いる最大要素は、対象水棲生物の水中挙動、
つまり活動量(摂餌行動量)である。
【0004】例えば、主要養殖魚であるマダイなどの場
合、給餌初期の対象魚の餌要求の度合が高い場合、水面
付近で非常に活発で激しい波が立つ。摂餌中期から終期
にかけては、餌要求の度合が低下するにつれて、水面下
に移動し、給餌をしても、摂餌せず、活動量が低下す
る。
【0005】給餌者は、対象魚群の成長状況や摂餌行動
を観察しながら、給餌を行う。給餌の基本は、対象魚群
中の個体に満遍なく給餌し、かつ摂餌率を限りなく10
0パーセントに近づけることである。しかし、現実に
は、魚群中の全ての個体に万遍なく給餌し、しかも摂餌
量を100パーセントに近づけることは非常に困難であ
る。
【0006】原因として、給餌者の熟練度、時間的拘束
があげられる。給餌者は季節、気温、水温さらに天候も
配慮して給餌する必要がある。また、近年、養殖業の隆
盛に伴い、その養殖規模が徐々に大きくなっており、給
餌者が対象水棲生物に割ける時間がかなり制約されてい
る。
【0007】この問題を解決するために、自動給餌器が
市販されているが、現在市場に見られる自動給餌器の大
部分は、タイマーにより一定間隔で一定量の餌を給餌す
るタイプ(特開昭63−98334号公報)であり、対
象水棲生物の飼料要求性を充分に考慮しているものでは
なかった。そのため、それを用いた場合の摂餌率は、熟
練者の場合よりかなり落ちると言われている。
【0008】もう一つの原因として、摂餌中の水中の対
象水棲生物の挙動が充分に把握できないことにある。対
象水棲生物の挙動を正確に観察できるのは、水面付近だ
けであり、水深方向の挙動は極めて観察しがたい。
【0009】これらの問題を解決するために、特開平9
−262040号公報に記載されるように水面付近の水
棲生物群の摂餌中の行動を撮像したり或いは水棲生物群
の水深方向の分布と摂餌行動(活動量或いは行動量)を
撮像して画像処理により数値化し、この数値化された画
像処理データにより段階的に給餌量を制御する方法が検
討されている。また、この自動給餌装置では、季節,気
圧,溶存酸素濃度等の飼育環境が摂餌行動に影響を及ぼ
すことから、これらの飼育環境を計測して給餌量を補正
している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した特開平9−2
62040号公報に記載の自動給餌技術は、飼育環境条
件に応じて制御すべき給餌量を補正しているため、今ま
での自動給餌装置よりも給餌量を水棲生物の摂餌要求量
に近づけることができるが、次のような改善すべき点が
あった。
【0011】すなわち、上記の従来技術では、給餌量を
時間の経過とともに段階的に分けて(例えば、摂餌初
期,摂餌中期,摂餌終期)制御し、また、飼育環境条件
(例えば季節,気圧,水温や溶存酸素等)に応じて制御
すべき給餌量を一律に補正している。しかし、実際には
摂餌過程の各段階の中でも、水棲生物は例外的な行動を
起こすことがある。例えば、摂餌初期は、摂餌意欲が活
発とされているが、その初期段階でも一時的に魚が警戒
のために上層にいっては中層に戻る行動を繰り返して摂
餌量が低下したり、飼育環境条件だけでは説明しきれな
い日毎の摂餌活動のばらつきに等により水棲生物の実際
の餌要求量と給餌量とが一致しないこともあった。
【0012】本発明は以上の点に鑑みてなされ、その目
的は、自動給餌装置による給餌量を実際の水棲生物の摂
餌要求量に今までよりも近づけて、給餌効率を高め、し
かも環境水の汚染防止に貢献することができる自動給餌
装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、基本的には、次のような課題解決手段を
提案する。
【0014】すなわち、水棲生物群を飼育する飼育手段
と、前記水棲生物群の摂餌過程に応じて段階的に変化す
る標準給餌パターンを少なくとも飼育環境条件ごとに予
め準備したデータベースと、前記水棲生物群の活動状態
を撮影する撮像手段と、この映像を画像処理して数値化
する画像処理手段と、前記データベースから飼育環境条
件に合った標準給餌パターンを読み出す手段と、読み出
した前記標準給餌パターンを該標準給餌パターンの各段
階よりも細分化した時間単位で前記数値化した画像処理
データに基づき補正する補正手段と、この補正された給
餌パターンに基づいて給餌制御を実行する給餌制御手段
と、を備えたことを特徴とする。
【0015】このように構成すれば、時々刻々と変化す
る実際の摂餌過程に合うように各段階ごとの標準給餌パ
ターンを細かく補正していくので、水棲生物の実際の摂
餌活動に適合させた緻密な給餌制御を可能にする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。
【0017】図1は、本実施形態の一例に係る水棲生物
用自動給餌装置を示す全体構成図である。ここでは、水
棲生物がマダイやハマチなどの養殖魚の場合を示す。
【0018】魚10は、屋内外を問わない飼育手段20
(養殖水槽または海洋いけす)で飼育されている。飼育
手段20内の水中30において、ITVカメラ(工業用
テレビカメラ)40にて魚の活動状態(摂餌活動量)を
撮影し、撮像信号40Sが制御装置50の画像処理手段
502に出力される。
【0019】制御装置50は小型コンピュータにより構
成され、給餌制御手段501,画像処理手段502,給
餌パターン読み出し手段503,給餌パターン補正手段
(給餌量・給餌速度補正手段)70を備えている。
【0020】画像処理手段502は、ITVカメラ40
から得られた映像(撮像信号40S)を画像処理して水
棲生物群の活動状態(行動)を画像処理して数値化す
る。ここでは、魚群10の水深位置分布状態が数値化さ
れている。
【0021】データベース60は、水棲生物群の摂餌過
程に応じて段階的(例えば、摂餌初期段階,摂餌中期段
階,摂餌終期段階)に変化する標準給餌パターンを、水
棲生物の種類及び飼育環境条件ごとに予め準備(記憶)
している。ここで、飼育環境条件とは、例えば、季節,
気圧,水温,溶存酸素等であり、種類に応じて検出セン
サにより制御装置50に入力されたり、オペレータを介
して入力される。
【0022】給餌パターン読み出し手段503は、デー
タベース60から水棲生物群及び飼育環境条件に合った
標準給餌パターンを読み出す。
【0023】給餌制御手段501は、上記の標準給餌パ
ターンによって定義される給餌量及び給餌時間を画像処
理データに基づき算出し(この算出は補正手段70から
の補正を伴う)、この算出した制御信号50Sに基づき
給餌装置80を介して給餌制御(給餌量・給餌時間制
御)を実行する。
【0024】補正手段70は、画像処理手段502から
の画像処理データにより、種々の画像解析、例えば摂餌
段階(例えば摂餌初期,摂餌中期,摂餌終期)の判定,
魚群10の水深位置分布状態等の解析(水棲生物群の活
動量分析)、それに基づき所定の補正式〔後述の数1式
のΔk(t)を求める式〕から給餌補正量や摂餌段階の
切り替わりタイミングの補正量を求め、この補正信号7
0Sを給餌制御手段501に送る。給餌制御手段501
は、この補正信号70Sを入力して、前記した標準給餌
パターンによって定義される給餌量及び給餌時間に補正
量を加味して、給餌制御を実行する。換言すれば、給餌
制御手段501は、補正された給餌パターンに基づいて
給餌制御を実行する。
【0025】補正手段70は、このようにして、データ
ベース60から読み出した標準給餌パターンを画像処理
データに基づき補正するものである。ここで重要な点
は、補正手段70は、標準給餌パターンを補正する場合
に該標準給餌パターンの各段階(例えば、摂餌初期段
階,摂餌中期段階,摂餌終期段階)よりも細分化した微
少時間単位で前記数値化した画像処理データに基づき補
正するということである。
【0026】給餌装置80は、例えば、餌タンク90の
底面に餌供給口を設け、さらにこの底面に沿って回転す
る餌供給孔付きの回転円板を設け、この回転円板の一回
転につき上記の餌供給孔が餌タンク90底面の餌供給口
に一致して餌タンク90から餌11を供給するようにし
た装置で、この回転円板速度を変えることで給餌速度
(単位時間あたりの給餌回数ひいては給餌量)が変化し
て給餌量制御が可能になる。その意味で、ここでは、給
餌量と給餌速度とは表裏一体の関係にある。
【0027】給餌装置80では、給餌制御手段501で
求められた給餌量(給餌速度)に応じて、餌11を餌タ
ンク90から給餌管100を通して飼育手段20中の魚
10に供給する。
【0028】次に、上記した自動給餌装置の各構成要素
について詳細を説明する。
【0029】飼育手段20は、屋内外を問わない飼育水
槽あるいは生け簀である。飼育水槽の形状は、例えば、
直方形あるいは円柱形で、アクリル製やコンクリート製
があり、大小様々である。生け簀の形状は、直方形で魚
10より小さなメッシュの網製や鋼製で、容積は300
3などがある。
【0030】ここで、自動給餌制御装置50(給餌制御
手段501,画像処理手段502,給餌パターン読み出
し手段503,補正手段70)の機能を図2〜図8を用
いて詳述する。
【0031】まず、制御装置50における画像処理手段
501が、ITVカメラ40で得られた撮像信号40S
から画像処理する範囲を決め、その後、図2のフローチ
ャートに示すように、水深位置定義工程51,画像処理
工程52を実行する。
【0032】水深位置定義工程51では、魚群の行動を
撮像した画面を水深方向に複数層に分けて、これらの各
層を水深位置として定義する。具体的には、撮影された
画面上の撮像領域を水深方向に複数に分割し、例えば、
図3に示すように10分割し、上から1,2番目を上
層、3〜5番目を中層、6〜10番目を低層と3つに水
深位置を定義する。水深位置の定義は、任意に設定して
も良い。
【0033】画像処理工程52では、水深位置定義工程
51で定義された水深位置(上層,中層,低層)ごとの
魚群の行動を画像処理して数値化する。例えば、魚10
の映像は、水中を照明手段で照射して撮影した場合、背
景が明るく、魚が暗く撮影されるから、暗い部分(魚を
表す)を「1」,明るい部分(背景)を「0」として2
値化することができ、その2値化の画素数に基づき、上
層,中層,低層(下層)の魚群の活動量(分布状態)を
算出することが可能になる。このような、活動量の数値
化処理自体は、特開平9−262040号公報にその詳
細が記載されている。
【0034】給餌パターン読み出し手段503で実行さ
れる給餌パターン読み取り工程53では、魚種や飼育条
件ごとに予め準備した給餌パターンデータベース60よ
り条件にあった標準給餌パターンを読み取る。
【0035】給餌制御手段501は、画像処理工程52
で求めた各層の魚分布量を示す画素数と、給餌パターン
読み取り工程で決定した標準給餌パターンを基に魚群の
摂餌活動量を予測し、また給餌量補正手段70より補正
信号70Sを受け取り、給餌量を決定する。画像処理工
程52で求めた魚分布量を示す画素数は給餌量補正手段
70に送られ、補正手段70によって画像解析されるこ
とで補正信号70Sが出力される。
【0036】給餌制御手段501が実行する給餌速度工
程54では、画像処理工程52で求めた画像処理値と、
給餌パターン読取工程53で決められた給餌パターン
と、補正手段70からの給餌補正量に関する信号70S
から適正な給餌量(給餌速度)及び時間を求め、給餌装
置80に給餌制御信号50Sを出力する。
【0037】標準給餌パターンの一例を図4に示す。図
4では、横軸に時間を縦軸に給餌量を示す。例えば、魚
の摂餌活動が活発な初期段階には多量投餌し、中期、終
期の段階にかけて給餌量を減少させる餌要求行動追従型
方式(図4a)、あるいは初期段階に給餌量を抑えてお
き摂餌意欲を高めた上で、中期に多量投餌し、終期に少
量させる摂餌意欲喚起型方式がある(図4b)。飼育環
境条件が魚10にとって適正であれば、餌要求行動追従
型方式で給餌する。水温が低く、摂餌意欲は不活発な場
合には、摂餌意欲喚起型方式で給餌をし、途中摂餌しな
い様であれば給餌を中止する。これらの標準給餌パター
ンは、給餌パターンデータベース60に収められてい
る。
【0038】次に補正手段70で実行される工程のフロ
ーチャートを図5を用いて説明する。
【0039】補正手段70は、まず、給餌制御手段50
1から補正指令信号70S´を受け取ると、以下に述べ
るタイミング補正工程71,給餌補正工程72,タイミ
ング工程73を実行する。
【0040】タイミング補正工程71では、画像処理手
段501からの画像処理データ(摂餌活動時の魚群の水
深分布データ)より、現在の摂餌段階を判定する。摂餌
段階の判定について図6を用いて説明する。
【0041】図6において、横軸は摂餌活動時における
時間軸を示し、縦軸は魚群の量を示す画素数(例えば、
2値の画素のうち黒を表す画素数)であり、この画素数
に関するデータは、上層の画素数と中層の画素数と低層
の画素数に分けて表示される。
【0042】摂餌初期は、魚群の摂餌行動は活発なので
上層に多く存在する。摂餌が進むにつれ、摂餌意欲は低
下しはじめ、やがて広がりをもって遊泳するようにな
る。
【0043】つまり、 摂餌初期:上層の画素数≧中層の画素数、かつ上層の画
素数≧低層の画素数 摂餌中期:中層の画素数≧上層の画素数≧低層の画素数 摂餌終期:低層の画素数≧上層の画素数 の3つに摂餌段階(給餌段階)を設定し、上記の画素数
の大小関係により摂餌段階を判定する。なお、上記のよ
うな上層の画素数,中層の画素数,低層の画素数は、魚
の例外的な行動パターンにより一時的に摂餌初期であっ
ても中層と上層の画素数の大小関係が逆転したり、摂餌
中期,摂餌終期でも同様の逆転現象が生じることもある
ので、そのような時に誤った判定がなされないように、
上記の水深分布データを何回かサンプリングして、その
累積値或いは平均値或いは頻度から上記の判定条件を適
用するのが望ましく、本実施例では、そのようにしてい
る。
【0044】この摂餌段階の判定により、摂餌段階の切
り替りのタイミング(すなわち、給餌時間)を補正す
る。
【0045】次に給餌補正工程72を実行する。図7に
給餌補正工程72の詳細を示す。
【0046】給餌補正工程72では、まず、摂餌段階判
定工程72−1で、現在の摂餌段階を判定する。ここ
で、複数層(例えば、上層,中層,下層)に分けた各層
の画像処理データを「画像処理データの種類」として定
義すると、次の工程72−2では、給餌量補正のために
用いる上記画像処理データ(魚群水深位置分布を示す画
素数)の種類を摂餌過程の段階ごとに切り替えてその画
素数の増減を算出して、補正量決定工程72−3を実行
する。
【0047】すなわち、現在の摂餌過程が初期段階と判
定されれば、工程72−2で上層の画像処理データ(上
層の魚群を示す画素数;いわゆる上層の画素数)の増減
を求め、次の補正量決定工程72−3にて、画素の増減
に対応した給餌補正量を求める。この場合、給餌量と給
餌速度を別々に制御して、給餌量のほかに給餌速度の補
正量についても求めてもよい。摂餌中期、摂餌終期につ
いても同様で、中期では中層の画像処理データを補正用
データとして採用して中層の画素数(中層の魚群を示す
画素数)の増減を求め、終期では低層の画像処理データ
を補正データとして採用して低層の画素数(低層の魚群
を示す画素数)の増減を求め、これらの画素数の増減か
ら給餌量(給餌速度)の補正量Δk(t)を求める。
【0048】給餌制御手段501は、この補正量Δk
(t)と標準給餌パターンで定義される給餌量(給餌パ
ターン値)KP(t)とから補正後の給餌量(補正後の
給餌パターン値)KH(t)を算出するもので、この給
餌量KP(t)の算出式と補正量Δk(t)の算出式を
数1に示す。なお、求めた補正量は、給餌パターンデー
タベース60に保存される。
【0049】
【数1】KH(t)=KP(t)+Δk(t) ゆえに、Δk(t)=E(t)×I(t) KH(t):補正後の給餌量 KP(t):給餌パターン値 Δk(t):補正量 E(t):給餌段階 I(t):画素増減数 リミッタ工程73では、摂餌段階の切り替りタイミング
までの時間のリミッタとして機能する。各摂餌段階が所
定時間を越える場合は、給餌速度を制御し次の摂餌段階
に移動する。終期においては、給餌を終了する。また、
給餌全体の時間が、所定の時間になった場合も給餌を終
了する。給餌速度や摂餌段階の切り替りのタイミングま
での時間に制限を用いることで、無駄な投餌と時間を節
約できる。
【0050】なお、数1式からも明らかなように、補正
要素には給餌段階E(t)が含まれるが、本発明ではこ
れが重要な要素であり、特に、読み出した標準給餌パタ
ーンの各段階よりも細分化した時間単位で上記数1に基
づく給餌補正を実行することが重要である。
【0051】本実施例によって補正した給餌量の経時変
化を図8に示す。図8の上図は摂餌過程の各段階におけ
る上層,中層,低層の画像処理データ(上層,中層,低
層の魚群分布状態を示す画素数)であり、下図が給餌量
の制御状態を示す。
【0052】図8からも明らかなように、本実施例では
時々刻々と変化する実際の摂餌過程に合うように各段階
ごとの標準給餌パターンを各段階の中で細かく補正して
いくので、水棲生物の実際の摂餌活動に適合させた緻密
な給餌制御を可能にする。例えば、初期時において摂餌
活動は非常に活発なので、予め決めた標準給餌パターン
より大目に投餌する。摂餌行動が徐々に低下するに従
い、給餌量も給餌パターンにあわせながら補正してい
く。それによって、魚群の活動状態(画素数)の増減に
近似した給餌パターンを確保することで、最終的には無
駄のない給餌を実現できる。
【0053】本実施例によれば、飼育環境条件のほか
に、魚の日々の予測できない活動(飼育環境条件では計
りきれない活動)も加味して自動給餌を可能にするの
で、今まで以上に的確な給餌保証を実現することができ
る。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、水棲生物群及び群中の
各個体が餌を要求する度合(餌要求性)及びそれにより
誘発される摂餌行動さらに餌要求性の低下による摂餌行
動の変化を画像処理で定量化するが、予め決められた摂
餌段階毎の給餌パターンを水棲生物の行動量によって各
段階の中で細分化(微細化)補正するので、常に適正量
の餌を給餌し、摂餌率を向上し、給餌に係わるコストを
低減し、給餌作業を効率化しさらに環境水の汚染を防止
することができる。
【0055】また、水棲生物の摂餌活動の変化に応じて
供給量と継続時間を自動制御するので、給餌作業による
人的負担を軽減し、給餌作業が効率化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る全体構成を示す図。
【図2】給餌制御の動作を示すフローチャート。
【図3】水深位置定義工程を示す説明図。
【図4】給餌パターンの例を示す図。
【図5】摂餌段階の給餌補正の動作を示すフローチャー
ト。
【図6】摂餌段階の判定原理を示す説明図。
【図7】給餌量の補正工程を示すフローチャート。
【図8】給餌パターンの補正後の状態を示すタイムチャ
ート。
【符号の説明】
10…魚、11…餌、20…飼育手段、30…水中、4
0…撮像手段(ITVカメラ)、50…自動給餌制御装
置、501…給餌制御手段、502…画像処理手段、5
03…給餌パターン読み出し手段、60…データベー
ス、70…給餌量制御手段、80…給餌手段、90…給
餌タンク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 圓佛 伊智朗 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 相馬 憲一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 吉富 文司 東京都八王子市北野町559番地の6 日 本水産株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平10−313730(JP,A) 特開 平9−262040(JP,A) 特開 昭63−98334(JP,A) 特表2000−500349(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 61/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水棲生物群を飼育する飼育手段と、 前記水棲生物群の摂餌過程に応じて段階的に変化する標
    準給餌パターンを少なくとも飼育環境条件ごとに予め準
    備したデータベースと、 前記水棲生物群の活動状態を撮影する撮像手段と、 この映像を画像処理して数値化する画像処理手段と、 前記データベースから飼育環境条件に合った標準給餌パ
    ターンを読み出す手段と、 読み出した前記標準給餌パターンを該標準給餌パターン
    の各段階よりも細分化した時間単位で前記数値化した画
    像処理データに基づき補正する補正手段と、 この補正された給餌パターンに基づいて給餌制御を実行
    する給餌制御手段と、を備えたことを特徴とする水棲生
    物用自動給餌装置。
  2. 【請求項2】 前記データベースは、水棲生物の種類と
    飼育環境条件ごとの標準給餌パターンを予め準備してい
    る請求項1記載の水棲生物用自動給餌装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、前記標準給餌パターン
    で定義されている給餌量または給餌速度を補正する請求
    項1又は2記載の水棲生物用自動給餌装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、前記水棲生物群の水深
    位置分布の画像処理データに基づき前記標準給餌パター
    ンで定義された摂餌段階の切り替えのタイミングを補正
    するように設定されている請求項1ないし3のいずれか
    1項記載の水棲生物用自動給餌装置。
  5. 【請求項5】 前記水棲生物群の行動を撮像する画面を
    水深方向に複数層に分けて各層ごとの水棲生物群の行動
    を画像処理して数値化し、この各層を画像処理データの
    種類として定義すると、前記補正手段は、補正のために
    用いる前記数値化された画像処理データの種類を摂餌過
    程の段階ごとに切り替えるように設定されている請求項
    1ないし4のいずれか1項記載の水棲生物用自動給餌装
    置。
  6. 【請求項6】 給餌量または給餌速度または摂餌段階の
    切り替わりタイミングまでの時間のリミッタ手段を備え
    ている請求項1ないし5のいずれか1項記載の水棲生物
    用自動給餌装置。
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