JP3460366B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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JP3460366B2 JP07357995A JP7357995A JP3460366B2 JP 3460366 B2 JP3460366 B2 JP 3460366B2 JP 07357995 A JP07357995 A JP 07357995A JP 7357995 A JP7357995 A JP 7357995A JP 3460366 B2 JP3460366 B2 JP 3460366B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、虫歯を予防し、口腔
内、すなわち歯、歯茎を清潔にし、かつ口臭を防ぐため
の口腔用組成物に関するものである。本発明は、口腔用
組成物一般に適用できるが、液体状口腔用組成物に特に
好適である。
【0002】
【従来の技術】口腔内には様々な細菌がおり、この口腔
内細菌は、食べかすや食品に含まれる糖分等によりその
成長が促され、虫歯や歯の周辺の疾患を引き起こす物質
を分泌し、虫歯や口腔内疾患の原因となる。口腔内細菌
を完全に殺すことは不可能であり、また却って口腔内及
び消化器系の細菌バランスを崩す懸念がある。しかし、
口腔内の有害な細菌の成長を効果的に防ぐための化合物
は色々と知られており、これらを有効成分とした口腔用
組成物としてマウスウォシュ、液体歯磨き、液状歯磨き
および練り歯磨きなどの歯磨き類、口中清涼剤やうがい
薬(含嗽剤)などが処方されている。特に、マウスウォ
シュおよび液体歯磨きなどの液体口腔用組成物(液体歯
磨き)が、近年発売され習慣の中に定着してきた。
【0003】この液体歯磨き等口腔用組成物に口腔内細
菌の成長抑制成分として、塩化セチルピリジニウム(C
PC)、トリクロサン、グルコン酸クロルヘキシジン等
の殺菌剤が配合されているが、それ以外にも清涼感を得
るためにメントールを始めとした難水溶性香料が添加さ
れている。さらに、適切な刺激を与えることで「使用
感」と云うような清涼感が得られるために、多量(約1
5%前後)のエタノールが配合されている。
【0004】一方、液体歯磨き等の口腔用組成物が習慣
の中に定着することで、使用者の年齢層が広がったりあ
るいは個々の嗜好が製品購入の動機になることが多くな
ってきた。このため清涼感があって刺激が少ない歯磨き
が求められており、今まで歯磨きの構成成分のうち刺激
を与え「使用感」を出すために使用していたエタノール
を含まないでかつ清涼感のある口腔組成物が検討されて
いる。また、子供用の液体歯磨として、以前より発売さ
れている製品中のエタノールが半分以下の含量である7
%配合のものも発売されている。しかし、発明者らの検
討においては子供達にはまだ刺激が強く、使用しにくい
といわれ、より刺激の少ない口腔組成物が望まれてい
る。
【0005】製品中のエタノールが半分以下あるいは全
く含まない、従って刺激が少ない液体歯磨き等の口腔組
成物では、従来より販売されているエタノール含量が約
15%以上の口腔組成物に比べて保存性(雑菌の繁殖の
抑制性)が弱いため、保存性を向上させるために防腐剤
を配合することが検討されている。口腔組成物に使用す
る防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸イソブチ
ル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息
香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安
息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸メチル、安息香
酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸メチル、ソルビン
酸カリウムおよびデヒドロ酢酸ナトリウムなどが挙げら
れるが、従来は使用時の刺激の少ない安息香酸ナトリウ
ムまたはサリチル酸ナトリウムが好ましいとされてき
た。
【0006】前記したように、パラオキシ安息香酸アル
キルエステルを口腔用組成物の防腐剤として使用するこ
とは既に知られているが、どの種類のアルキルエステル
化合物が防腐剤として優れた効果を示すか口腔用組成物
の組成によって一律ではない。例えば、特開昭58−1
57714号公報に、糖残基を有する天然系甘味料及び
ペプチドエステルを有する甘味料からえらばれる1種以
上の甘味料を含有する口腔用組成物にパラオキシ安息香
酸メチルを配合してなる口腔用組成物が記載されてい
る。ここでは、パラオキシ安息香酸アルキルエステルを
フェノール係数で評価した場合、及びグラム陽性菌、グ
ラム陰性菌に対する最小阻止濃度で評価した場合にはパ
ラオキシ安息香酸ブチルが最も抗菌力が大きいにもかか
わらず、前記甘味料を配合した口腔用組成物の防腐剤と
してはメチルエステルのものの単独使用が特に効果があ
るとして特許を請求している。
【0007】また一方、従来より第4級アンモニウム系
殺菌剤を、虫歯および歯周疾患を予防する口腔用組成物
として使用することは既に知られている。例えば、特公
平3−47245号公報には、カチオン性殺菌剤及び両
性イオン性殺菌剤から選ばれる1種以上の殺菌剤と非イ
オン性界面活性剤とを併用してなる口腔用組成物にチモ
ール、ビオゾール及びパラヒドロキシ安息香酸ブチルか
ら選ばれる1種又は2種以上を配合した口腔用組成物に
ついて記載されている。そしてカチオン性殺菌剤が第4
級アンモニウム塩である場合が記載されている。また、
特公平6−29177号公報には、同様にカチオン性殺
菌剤及び両性イオン性殺菌剤から選ばれる1種以上の殺
菌剤と非イオン性界面活性剤とを併用してなる口腔用組
成物にo−ヒドロキシ安息香酸(サリチル酸)、m−ヒ
ドロキシ安息香酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル
等のエステル化物没食子酸のメチル、エチル、プロピル
等のエステル化物、オイゲノール、イソオイゲノール、
バニトロープ、4−エチルグアイアコールフェノール及
び多価フェノールの誘導体の1種又は2種以上を配合し
た口腔用組成物について記載されている。しかし、この
公報には、パラオキシ安息香酸アルキルエステルの添加
については記載されておらず、防腐剤の必要性について
も記載はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、極め
て保存性に優れ、刺激が少なくかつ安全性に優れた液体
口腔用組成物を提供することにある。さらに本発明に
おいては、製品中のエタノールが従来の半分以下の含量
であるかあるいは製品中に全く含まれず、刺激が少な
く、甘味料として最も普遍的に使用されているキシリト
ール等の糖アルコールを使用する液体状口腔用組成物に
ついて、最適の防腐効果を有する液体状口腔用組成物を
提供することを目的とする。因みに、刺激が少ない口腔
組成物には、防腐効果を与えるために、従来は前記した
ように安息香酸ナトリウムまたはサリチル酸ナトリウム
が好ましいとされてきた。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的は本発明の口腔
用組成物によって達成される。すなわち、 (1)糖アルコールと共に、風味付与及び溶解性改良剤
としてパラオキシ安息香酸プロピルとパラオキシ安息香
酸メチルの混合物を口腔用組成物中に配合し、該混合物
中における両者の混合割合は、パラオキシ安息香酸プロ
ピル1部に対してパラオキシ安息香酸メチル1部から6
部であることを特徴とする液体状口腔用組成物。 (2)前記混合物中における両者の混合割合は、パラオ
キシ安息香酸プロピル1部に対してパラオキシ安息香酸
メチル4部であることを特徴とする前記(1)項に記載
の液体状口腔用組成物。 (3)前記液体状口腔用組成物全量に対し、前記混合物
を0.1重量%以下配合することを特徴とする前記
(1)項又は(2)項に記載の液体状口腔用組成物。 (4)前記液体状口腔用組成物全量に対し、前記混合物
を0.05重量%以下配合することを特徴とする前記
(1)項又は(2)項に記載の液体状口腔用組成物。 (5)前記液体状口腔用組成物に配合する有効成分が第
4級アンモニウム系殺菌剤であることを特徴とする前記
(1)項ないし(4)項のいずれか1項に記載の液体状
口腔用組成物。 (6)前記液体状口腔用組成物に非イオン系界面活性剤
を配合することを特徴とする前記(1)項ないし(5)
項のいずれか1項に記載の液体状口腔用組成物。 (7)前記液体状口腔用組成物の基剤が水及び/又は炭
素数2以上の低級アルコールであり、その剤型が液体で
あることを特徴とする前記(1)項ないし(6)項のい
ずれか1項に記載の液体状口腔用組成物。
【0010】既に前記した通り、従来の口腔用組成物で
は、刺激があり「使用感」と云うような清涼感が得られ
るために、多量(約15%前後)のエタノールが配合さ
れていたために保存性についての検討が不十分であり、
パラオキシ安息香酸ブチルあるいは安息香酸ソーダ等を
単独使用することで十分とされてきた。また前記した通
り、口腔用組成物の組成により防腐作用による保存性の
効果がまちまちであるため、組成に適した防腐効果を有
するものを選択して使用することが必要である。本発明
の骨子は、製品中にエタノールが従来の半分以下の含
量であるかあるいは全く含まれず、刺激が少ない、かつ
甘味料として最も普遍的に使用されているキシリトール
等の糖アルコールを使用する液体状口腔用組成物につい
て、最適の防腐効果を与えるものは、従来十分検討され
ていなかった従来の防腐剤の混合物の中に見出された。
パラオキシ安息香酸プロピルとパラオキシ安息香酸メ
チルの混合物(以下本発明の混合物という。)は、単に
防腐効果に優れ液体状口腔用組成物の保存性を向上させ
るに止まらず、 i)刺激的な味がなく、使用感が良い。 ii)同系統エステルの混合物であるため溶解性が良く、
アルコールが少なくても良く溶解する。 という固有の特徴があるので、単なる防腐剤よりは風味
付与及び溶解性改良剤の機能を備えた添加剤といえる。
検討した防腐剤の混合物の中において優れた防腐効果
を与えるものは、パラオキシ安息香酸プロピル1部に対
してパラオキシ安息香酸メチル1部から6部を混合した
ものである。最も優れた防腐効果を与える混合物は、パ
ラオキシ安息香酸プロピル1部に対してパラオキシ安息
香酸メチル4部を混合したものである。前記パラオキ
シ安息香酸メチルとパラオキシ安息香酸プロピルとから
なる混合物が特に優れた防腐効果を与える口腔用組成物
は、その有効成分が第4級アンモニウム系殺菌剤であ
り、その口腔用組成物に非イオン系界面活性剤が配合さ
れていることが好ましい。ということにある。
【0011】従って前記「本発明の混合物」とは、パラ
オキシ安息香酸プロピル1部に対してパラオキシ安息香
酸メチル1部から6部を混合したもの、好ましくはパラ
オキシ安息香酸プロピル1部に対してパラオキシ安息香
酸メチル1部から4部を混合したものを指す。いいかえ
れば、本発明の前記組成の液体状口腔用組成物では、従
来優れた防腐効果を与える防腐剤とされてきたパラオキ
シ安息香酸のメチル、エチル、プロピル、ブチルのいず
れの化合物も、また安息香酸ナトリウム、サリチル酸ナ
トリウムも単独では液体状口腔用組成物中のアルコール
が従来の半分以下の製剤の場合良い、防腐効果が得られ
なかったということである。
【0012】本発明において、対象とする液体状口腔用
組成物としては、マウスウォシュ、液体歯磨き、液状歯
きなどの液体状歯磨き類、口中清涼剤やうがい薬(含
嗽剤)、トローチ、チュウインガムなどが挙げられる
が、マウスウォシュ、液体歯磨き、液状歯磨き口中清涼
剤やうがい薬のような剤型が液体である場合に特に効果
が明らかで、好ましい。本発明の液体状口腔用組成物に
配合する人工甘味料の糖アルコールとしては、キシリト
ールの他ソルビトール、マンニトール、エリスリトール
等が挙げられる。また、本発明の液体状口腔用組成物に
配合する有効成分としては、デキストラナーゼ、溶菌酵
素(塩化リゾチーム等)、ムタナーゼ、塩酸クロルヘキ
シジン、グルコン酸クロルヘキシジン、ソルビン酸、ア
レキシジン、ヒノキチオール、アルキルグリシン、トリ
クロサン、アルキルジアミノエチルグリシン塩、β−ア
ミノカプロン酸、トラネキサム酸、ビタミンE、モノフ
ルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、フッ化第
1銅、水溶性第1もしくは第2リン酸塩、第4級アンモ
ニウム化合物、アラントイン、硝酸カリウム、乳酸アル
ミニウム、ピロリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウ
ム、リン酸カリウム、グリチルリチン酸塩、グリチルリ
チン酸、β−グリチルレチン酸、アスコルビン酸、イソ
プロピルメチルフェノール、塩化ナトリウム等が挙げら
れるが第4級アンモニウム化合物が好ましい。第4級ア
ンモニウム化合物としては、塩化セチルピリジニウム
(CPC)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウ
ム、塩化ベンゼニウム、塩化デカリニウム等及びそれら
の混合物が挙げられるが塩化セチルピリジニウムが特に
好ましい。口腔用組成物に配合する塩化セチルピリジニ
ウムの濃度が100ppm、すなわち0.01%以下で
あると抗菌活性が著しく低下する。また塩化セチルピリ
ジニウムは通常有効量配合すれば良いが、苦みがあるた
め含量が低いことが好ましく、この場合上限としては
0.05%までである。
【0013】本発明において界面活性剤としては、有効
成分として塩化セチルピリジニウム等の第4級アンモニ
ウム化合物を使用する場合には、該塩化セチルピリジニ
ウム等の第4級アンモニウム化合物の殺菌活性を阻害し
ない物が好ましく、例えばポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレングリコール、酸化エチレンの平均付加モル
数が40〜100であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油などが挙げられる。さらに、本発明の目的である味覚
の点すなわち苦みがなく、泡立ちが適切であることを考
慮すると前記のような非イオン系界面活性剤が好まし
く、特にポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロ
ピレングリコール(30)、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油(60〜100)が良く、またpH安定性の点か
らもポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレ
ングリコール(30)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油(60〜100)が好ましい。さらに、界面活性剤の
配合量としては、使用時の泡立ちの量が適切であれば良
く、0.01から1.0%の範囲であれば良い。
【0014】本発明の他の成分としては口腔用組成物の
種類により適宜な成分が用いられる。例えば粘稠剤とし
ては、褐藻エキス、カラギーナン、カルボキシビニルポ
リマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カン
ゾウエキス、カンテン、ゼラチン、繊維素グリコール酸
ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエ
チルセルロース、ポリエチレングリコール400、ポリ
エチレングリコール600、ポリエチレングリコール1
500、ポリエチレングリコール6000等、pH調整
剤としては、酒石酸、水酸化ナトリウム、リン酸一水素
ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸ナトリウ
ム、、クエン酸、希塩酸等、その他緩衝剤や中性塩とし
ては、N−アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、アス
コルビン酸、アルギン酸ナトリウム、エデト酸二ナトリ
ウム、エデト酸四ナトリウム二水塩、塩化亜鉛、塩化ナ
トリウム、酒石酸、セチル硫酸ナトリウム、ソルビッ
ト、炭酸水素ナトリウム、銅クロロフィリンナトリウ
ム、乳酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、クエン酸ナト
リウム等、香料成分としては、メントール、チモール、
カルバクロール、アネトール、ユーカリオイル、メチル
サリシレート、ケイヒアルデヒド、オイゲノール、d−
ボルネオール等、水溶性有機溶剤として、グリセリン、
プロパノール、プロピレングリコール、その他添加剤と
して、結晶セルロース、酸化アルミニウム、歯磨用リン
酸水素カルシウム、メチルセルロース、流動パラフィ
ン、リン酸水素カルシウムおよびリン酸マグネシウム、
ピロリン酸カルシウム、重質炭酸カルシウムなどが挙げ
られる。
【0015】
【作用】製品中にエタノールが従来の半分以下の含量で
あるかあるいは全く含まれず、甘味料としてキシリトー
ル等の糖アルコールを使用する液体状口腔用組成物につ
いて、最適の防腐効果を与える本発明の混合物は、以下
の実施例から明らかなように、パラオキシ安息香酸プロ
ピル1部に対してパラオキシ安息香酸メチル1部から6
部を混合したもの、中でもパラオキシ安息香酸プロピル
1部に対してパラオキシ安息香酸メチル4部を混合した
ものである。この理由はまだ明らかではない。
【0016】
【実施例】以下試験例および実施例により本発明を具体
的に説明する、ただし本発明は、これらの実施例のみに
限定されるものではない。
【0017】本発明の液体状口腔用組成物あるいは比較
のための口腔用組成物は、ポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油、グリセリン、リン酸1ナトリウムとリン酸2ナト
リウムからなる洗口液処方を基本とし、アルコール類は
使用しないか少量とし、有効成分として塩化セチルピリ
ジニウムを選択し、甘味料としてキシリトールを使用
し、基剤を水とし剤型が液状の口腔用組成物として、こ
れにパラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸
メチル、安息香酸ソーダなどを単独あるいは混合して添
加して調整した。なお、参考例として甘味料にサッカリ
ンソーダを使用した場合も合わせて示す。各実施例、参
考例あるいは比較例について、液の味、安定性(オリ生
成度)を評価すると共に殺菌力と防腐力を以下のように
評価した。 すなわち殺菌力は、試験液0.4mlを滅
菌済試験管にとり、該試験液に、ストレプトコッカス
ミュータンス MT 8148Rを培養した菌液0.1
mlを加え、直ちに攪拌し、30秒間経過後、その0.
1mlをSCDLP(Soybeen casein digest broth wi
th lectin and polysorbate(80) )液体培地にて希釈
し、その希釈液の0.1mlをSCDLP測定用培地に
塗抹し、培養した後生残り菌数を測定し、殺菌力を評価
した。また、防腐力はBHIブロースで1×108 個に
まで培養した四種類の菌(大腸菌、枯草菌、黄色ブドウ
球菌及び緑のう菌)の各々1mlをそれぞれ製剤液50
mlに添加し、36℃で1日間放置する。その後、その
菌液の入った製剤液0.1mlをSCDLP液体培地に
て適宜に希釈し、その希釈液の0.1mlをSCDLP
測定用培地に塗抹し、培養した後生残り菌数を測定し、
防腐力を評価した。
【0018】以下の実施例、参考例及び比較例におい
て、試験液の液性状の評価結果を第1表から第9表まで
に示すが、表中の記号の意味は下記の通りである。 味 : ○ 味が良い、 △ 変わらず、 × 悪い オリ生成:+++ 多い ++ ある + 僅かにある − なし 殺菌力 : ○ 生理食塩水に比べて生残り菌数が10-5以下 △ 10-5〜10-3 × 10-3以上 防腐力 : ○ 生理食塩水に比べて生残り菌数が10-5以下 △ 10-5〜10-3 × 10-3以上
【0019】参考例1〜6では、アルコールを含まず、
甘味料としてサッカリンソーダを用いた場合の液体状
腔用組成物(液体状口腔用組成物はこの他にポリオキシ
エチレン硬化ヒマシ油、グリセリン、リン酸1ナトリウ
ムとリン酸2ナトリウム及び本発明の混合物あるいは従
来の防腐剤を含んでいる。ただし、参考例8以下の参考
及びすべての比較例ではこれら括弧内に記載の配合成
分は表内に記載し、説明では省略する。)について製剤
液の性状を評価した。それらの処方と評価結果について
第1表及び第2表に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】参考例7〜14では、アルコールを含み、
甘味料としてサッカリンソーダを用いた場合の口腔用組
成物について製剤液の性状を評価した。それらの処方と
評価結果について前記第2表及び下記第3表に示す。
【0023】
【表3】
【0024】比較例1〜13では、アルコールを含ま
ず、甘味料としてサッカリンソーダを用いた場合であっ
て、本発明の混合物でない、従来の防腐剤を配合する場
合の製剤液の性状を評価した。それらの処方と評価結果
について第4表、第5表及び第6表に示す。
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】比較例14〜19では、アルコールを含
み、甘味料としてサッカリンソーダを用いた場合であっ
て、従来の防腐剤を配合する場合の製剤液の性状を評価
した。それらの処方と評価結果について前記第6表及び
下記第7表に示す。
【0029】
【表7】
【0030】実施例1〜5では、アルコールを含む場合
及び含まない場合について、甘味料を糖アルコールの代
表例としてキシリトールを用いた場合の液体状口腔用組
成物について製剤液の性状を評価した。それらの処方と
評価結果について第8表に示す。なお、糖アルコールの
他の例、例えばソルビトール、マンニトール、エリスリ
トールについても評価を行い、実施例1〜5でキシリト
ールを用いて行った場合同様製剤液は優れた性状を示し
たがここでは記載していない。
【0031】
【表8】
【0032】比較例20〜25では、アルコールを含む
場合及び含まない場合について、甘味料を糖アルコール
の代表例としてキシリトールを用いた場合であって、防
腐剤が本発明のものでない場合の製剤液の性状を評価し
た。それらの処方と評価結果について第9表に示す。
【0033】
【表9】
【0034】前記各実施例、参考例および比較例の結果
から、甘味料として人工甘味料である糖アルコールを使
用し、基剤を水とした、剤型が液状の口腔用組成物にお
いては、パラオキシ安息香酸プロピル1部に対してパラ
オキシ安息香酸メチル1部から6部を混合したもの、中
でもパラオキシ安息香酸プロピル1部に対してパラオキ
シ安息香酸メチル4部を混合したものが優れた保存性を
示し、かつ味が良いといえる。
【0035】
【発明の効果】
1)本発明において使用する、パラオキシ安息香酸プロ
ピルとパラオキシ安息香酸メチルとの本発明の混合物
は、溶解性が良いので、アルコール含有量が少なくても
良く溶解でき、剤型が液状の口腔用組成物に適してい
る。 2)本発明の口腔用組成物は、安全性に優れ、使用感
(風味)の向上に寄与する。 3)パラオキシ安息香酸プロピルとパラオキシ安息香酸
メチルとの本発明の混合物は、防腐効果に優れ、パラオ
キシ安息香酸ブチル単独のものと同等以上の効果が得ら
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−25734(JP,A) 特開 平4−159212(JP,A) 特開 平5−931(JP,A) 特開 平5−929(JP,A) 特開 昭64−85909(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖アルコールと共に、風味付与及び溶解
    性改良剤としてパラオキシ安息香酸プロピルとパラオキ
    シ安息香酸メチルの混合物を口腔用組成物中に配合し、
    該混合物中における両者の混合割合は、パラオキシ安息
    香酸プロピル1部に対してパラオキシ安息香酸メチル1
    部から6部であることを特徴とする液体状口腔用組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記混合物中における両者の混合割合
    は、パラオキシ安息香酸プロピル1部に対してパラオキ
    シ安息香酸メチル4部であることを特徴とする請求項1
    に記載の液体状口腔用組成物。
  3. 【請求項3】 前記液体状口腔用組成物全量に対し、前
    記混合物を0.1重量%以下配合することを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の液体状口腔用組成物。
  4. 【請求項4】 前記液体状口腔用組成物全量に対し、前
    記混合物を0.05重量%以下配合することを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の液体状口腔用組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記液体状口腔用組成物に配合する有効
    成分が第4級アンモニウム系殺菌剤であることを特徴と
    する請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の
    体状口腔用組成物。
  6. 【請求項6】 前記液体状口腔用組成物に非イオン系界
    面活性剤を配合することを特徴とする請求項1ないし請
    求項5のいずれか1項に記載の液体状口腔用組成物。
  7. 【請求項7】 前記液体状口腔用組成物の基剤が水及び
    /又は炭素数2以上の低級アルコールであり、その剤型
    が液体であることを特徴とする請求項1ないし請求項6
    のいずれか1項に記載の液体状口腔用組成物。
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