JP3460101B2 - 気相化学反応を用いたエッチング方法 - Google Patents

気相化学反応を用いたエッチング方法

Info

Publication number
JP3460101B2
JP3460101B2 JP02008895A JP2008895A JP3460101B2 JP 3460101 B2 JP3460101 B2 JP 3460101B2 JP 02008895 A JP02008895 A JP 02008895A JP 2008895 A JP2008895 A JP 2008895A JP 3460101 B2 JP3460101 B2 JP 3460101B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
etching
clf
film
chemical reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP02008895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08213367A (ja
Inventor
寿哉 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP02008895A priority Critical patent/JP3460101B2/ja
Publication of JPH08213367A publication Critical patent/JPH08213367A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3460101B2 publication Critical patent/JP3460101B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は気相化学反応を用いたエ
ッチング方法に関するものであり、特に、電極形成前の
前処理工程におけるエッチング方法及び電極形成後にお
けるCVD装置の反応室内のエッチング方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の製造工程において、
金属電極のオーミック性を高めるために金属電極形成前
に行っている金属電極表面の自然酸化膜の除去等の前処
理としては、RF電力によってプラズマ化したArガス
を利用した逆スパッタ法が広く用いられているが、この
逆スパッタ法は半導体基板表面に与えるダメージが大き
いため、第1層目の配線工程にはほとんど用いられてい
なかった。
【0003】また、金属電極形成工程においては、スパ
ッタ法を用いて金属電極膜を堆積することが一般的であ
るが、スパッタ装置においては10-7Torr程度の高
真空度が要求され、高性能の排気系を必要としていた。
【0004】このような高真空度を必要としないCVD
法を用いて金属電極を形成しようとすると、高真空度の
逆スパッタ装置と低真空度の化学気相堆積装置(CVD
装置)とをクラスター化(モジュール化)しようとする
場合に、問題があった。
【0005】図4は、逆スパッタ法による前処理装置と
金属電極を堆積させるためのCVD装置とをクラスター
化した場合の概略的構成図を表すものであり、図4を参
照してクラスター化の際の問題点を説明する。
【0006】図4参照逆スパッタ法による前処理装置2
8と金属電極を堆積させるためのCVD装置29とをク
ラスター化する場合には、両者の間で被処理基板である
半導体ウェハ31の搬入・搬出を行うためにトランスフ
ァーチャンバー30を設けることになるが、前処理装置
28とCVD装置29との間の真空度の整合性が悪いた
め所謂クロスコンタミネーションが発生する問題があ
る。
【0007】即ち、10-7Torr程度の真空度の前処
理装置28との気圧整合を取るためにトランスファーチ
ャンバー30の真空度も10-5Torr程度の真空度に
なっているが、CVD装置29の真空度は10-2〜10
-5Torr程度と比較的低真空度であるので、CVD装
置29内の半導体ウェハ31をトランスファーチャンバ
ー30へ搬出する場合、CVD装置29の反応室内に残
留する反応ガスや反応生成物の一部がトランスファーチ
ャンバー30に流入し、汚染が発生する。
【0008】一方、このような高真空度を必要とせず、
CVD装置との整合性の良い気相化学反応による前処理
も種々提案されており、例えば、HClやSF6 を用い
た前処理(特開昭62−72131号公報参照)、NF
3 を用いた前処理(特開昭62−216224号公報、
特開平1−134930号公報、特開平1−31967
9号公報参照)、或いは、NF3 +H2 混合ガスを用い
た前処理(特開平2−77124号公報参照)等が提案
されている。
【0009】これらの気相化学反応を用いた前処理は、
プラズマ反応を利用しているものであり、金属表面の自
然酸化膜や半導体表面の自然酸化膜の除去に有効である
以外、コンタクトホール形成の際のCF4 等を用いたプ
ラズマエッチングに起因して半導体基板との界面近傍に
発生する残留物(カーボンのポリマー)の除去にも効果
がある。
【0010】また、これらの気相化学反応は、CVD装
置の反応室の内壁のエッチング、即ち、クリーニングに
も有効であり、特に、NF3 プラズマを用いたクリーニ
ングは、その効率の良さから広く用いられている。
【0011】なお、このクリーニングは、何枚かの成膜
を行った場合に、CVD装置の反応室の内壁やヒーター
周辺にも不所望なCVD膜の堆積が生じ、堆積したCV
D膜が剥がれて次の成膜工程におけるゴミの原因となる
ので、この不所望なCVD膜を除去するために行うもの
である。
【0012】さらに、最近では、ClF3 を用いた気相
化学反応によるエッチング方法が注目を集めており、こ
れは、ClF3 が熱だけで分解してFラジカルを発生
し、このFラジカルを用いて各種のエッチング処理が可
能となるためであり、また、CVD装置の反応室のクリ
ーニング法の選択肢を増やすものとしても注目を集めて
いる。なお、ClF3 の熱分解反応は、ClF3 →Cl
2 +F、或いは、ClF3→ClF+F2 のようにな
るものと考えられており、Fラジカルは発生しても、C
lラジカルは容易には発生しない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、NF3 等のプ
ラズマ反応を用いた気相化学反応によるエッチング方法
は、半導体表面の自然酸化膜或いは金属表面の自然酸化
膜等の各種の被膜の除去が可能なArを用いた逆スパッ
タ法とは異なり、前処理の内容、即ち、被エッチング部
材の種類によってエッチングガスを変える必要があり、
また、プラズマ発生機構を必要とするために、エッチン
グ系が複雑化・大型化する欠点がある。
【0014】例えば、W(タングステン)表面の自然酸
化膜を除去する場合には、Wのフッ化物はWの塩化物よ
りも蒸気圧が高いためNF3 等のフッ素系のガスを用意
する必要があり、一方、TiN等のように塩化物の方が
蒸気圧が高い対象に対しては塩素系のガスが必要である
ので、被エッチング部材によって最低2種類のガスを用
意する必要があった。
【0015】もし、仮に、フッ素系ガス或いは塩素系の
ガスのみでエッチングを行った場合には、反応生成物の
蒸気圧が低い場合には、蒸気圧をより高めるためにエッ
チングの際の基板温度を高くする必要があり、前処理装
置に対する負荷になる。
【0016】例えば、NF3 を用いて、塩化物の蒸気圧
よりもフッ化物の蒸気圧の低いTiN膜を除去する場合
には、蒸気圧を上げるために基板温度、即ち、反応室の
温度を上げる必要があるが、温度を上げると反応室に使
われているステンレス(SUS)等の母材がエッチング
されてしまう問題がある。即ち、高温では、ステンレス
中のNi、Cr、或いは、FeがFラジカルと反応し
て、反応室の腐食が発生する。
【0017】また、CCl4 等の塩素系ガスのみを用い
てW等のフッ化物より塩化物の蒸気圧の低い被エッチン
グ部材をエッチングする場合には、やはり、蒸気圧を高
めるために処理温度を上げる必要があり、この場合の塩
素系ガスは、NF3 やSF6等のフッ素系ガス以上に反
応室やヒーターの腐食に影響を及ぼす。
【0018】また、CVD装置の反応室のクリーニング
においてNF3 は広く用いられているものの、NF3
スは水に対して不溶性であるため排ガス処理が困難であ
る欠点があり、また、プラズマ反応を用いているため
に、プラズマが拡がらない領域の堆積被膜のエッチング
ができないという問題がある。
【0019】また、CVD装置の反応室の内壁等に付着
した堆積被膜が塩化物の蒸気圧よりもフッ化物の蒸気圧
の低いTiN等であれば、前処理工程と同様に、反応室
の温度を上げる必要があり、そうすると反応室に使われ
ているステンレス等の母材の腐食が発生するという問題
がある。
【0020】一方、ClF3 を用いた気相化学反応によ
るエッチング方法は、プラズマ反応を用いることなく、
低温の熱分解を利用するものであるので、装置の小型化
が可能であり、また、プラズマを使用しないので、基板
にプラズマダメージが発生しない等の各種の利点があ
る。
【0021】しかし、ClF3 はFラジカルしか発生し
ないので、塩化物よりもフッ化物の蒸気圧の低いTiN
膜を除去する場合には、NF3 と同様に反応室の温度を
上げる必要があり、そうすると反応室に使われているス
テンレス等の母材の腐食が発生するという問題が同様に
発生する。
【0022】したがって、本発明は、プラズマ反応を用
いることなく、且つ、処理温度を上げることなく、一つ
のエッチングガス系のみを用いて各種の被エッチング部
材を効率良くエッチングすることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、気相化学反応
を用いたエッチング方法において、エッチングガスとし
てClF3 、NH 3 、B 2 6 (ジボラン)、及び、
PH 3 (フォスフィン)の内の一つからなる+ 源とな
るガスとの混合ガスを用いて被エッチング部材をエッチ
ングすることを特徴とする。
【0024】また、本発明は、被エッチング部材が金属
表面の自然酸化膜或いは半導体表面の自然酸化膜である
ことを特徴とする。また、本発明は、被エッチング部材
が化学気相堆積装置の反応室内に付着した堆積被膜であ
ることを特徴とする。
【0025】また、本発明は、混合ガスを2 、A
r、及び、Heの内の少なくとも1つのガスで希釈する
ことを特徴とする
【0026】
【作用】気相化学反応を用いたエッチング方法におい
て、エッチングガスとしてClF3 NH 3 、B
2 6 、及び、PH 3 の内の一つからなる+ 源となる
ガスとの混合ガスを用いることによって、プラズマ反応
を用いることなく、且つ、処理温度を上げることなく、
各種の被エッチング部材を効率よくエッチングすること
が可能になる。
【0027】即ち、酸化剤的に働くClF3 と還元剤で
あり且つH+ 源となるガスであるNH3 とを通常の状態
で混合させた場合には、激しく反応し、時には爆発を伴
うが、減圧CVD法のような希薄な圧力下では特段の問
題は生ぜず、理想的には、 4NH3 +3ClF3 →2N2 +3HCl+9HF 但し、ΔH=−2064.3KJ/mol という反応が生じることになる。
【0028】この場合、前述のようにClF3 の熱分解
ではFラジカルしか発生しないことを考えると、塩酸
(HCl)が生成される点が注目され、これは、塩化物
とフッ化物の両方を形成できることを意味している。即
ち、前記の化学反応式は、完全に燃焼が進行した場合の
理想的な場合を表すものであるので、減圧CVD装置の
反応室内において、ガス同士が遭遇して完全な燃焼に至
るまでには、F及びClの両方のラジカルが存在する過
程が推測されるものである。
【0029】この場合、ClF3 の分解によって生成さ
れるClF或いはClF2 がNH3から供給されるH+
によって更に分解され、Clラジカルが生成されること
になる。
【0030】したがって、ClF3 とNH3 との混合ガ
ス中には、FラジカルとClラジカルの両方が存在する
ことになるので、ClF3 とNH3 の流量比を制御する
ことによって、フッ化物の蒸気圧の方が高い被エッチン
グ部材及び塩化物の蒸気圧の方が高い被エッチング部材
の両者を処理温度を上げることなく、効率良くエッチン
グすることができる。
【0031】例えば、塩化物の蒸気圧の方が高い被エッ
チング部材をエッチングする場合には、Clラジカルの
比率を多くするためにNH3 の量をより多くすれば良
く、フッ化物の蒸気圧の方が高い被エッチング部材をエ
ッチングする場合には、Fラジカルの比率を多くするた
めにNH3 の量をより少なくすれば良く、この場合のN
3 はエッチング・レートを制御する作用がある。
【0032】また、前記の化学反応は常温でも生じてラ
ジカルが生成されるので、減圧下でも比較的低温で反応
が生ずることになり、反応室に腐食を生ずることなくエ
ッチング処理を行うことが可能になる。
【0033】また、ClF3 とH+ 源となるガスとの混
合ガスを用いることのみによって、各種の金属表面の自
然酸化膜や半導体表面の自然酸化膜の除去が可能にな
り、また、プラズマ反応を用いないのでコンタクトホー
ル形成工程への適用が可能になり、この場合には、半導
体基板にダメージを与えることなく半導体基板表面の自
然酸化膜を除去することができるので、ソース・ドレイ
ン電極等のオーミック性が向上する。
【0034】また、ClF3 とH+ 源となるガスとの混
合ガスを用いることによって、化学気相堆積装置の反応
室内のプラズマが拡がらない領域に付着した堆積被膜を
低温で除去することが可能になる。
【0035】また、ClF3 とH+ 源となるガスとの混
合ガスをN2 、Ar、及び、Heの内の少なくとも1つ
のガスで希釈することによってエッチングガスの分圧を
制御し、エッチング速度を簡単に制御することができ
る。
【0036】また、H+ 源として、NH3 を用いた場合
には前記の化学反応式に沿った安定は反応によってFラ
ジカル及びClラジカルの両方を発生させることがで
き、また、B2 6 またはPH3 をH+ 源として用いた
場合には、B2 6 及びPH3はシリコンプロセスにお
いて不純物源として常用されているので、入手及び排ガ
ス処理等が容易になる。
【0037】
【実施例】まず、ClF3 とNH3 との混合ガスを用い
て金属配線層の形成前の前処理工程を行う第1の実施例
の製造工程を図1及び図2を参照して説明する。
【0038】図1(a)参照 まず、半導体基板1上に所定開口部を有する絶縁層(図
示せず)を介して、バリア層となる50nmのTiN膜
2、第1Al配線層3、及び、反射防止膜となる50n
mのTiN膜4からなる配線層を形成したのち、PSG
膜からなる層間絶縁膜5を堆積させ、この層間絶縁膜5
の所定箇所をフォトレジスト6をマスクとしてCF4
のフッ素系ガスからなるエッチングガス7によるプラズ
マエッチングを施すことによって、ビアホール8を形成
する。
【0039】図1(b)参照 次いで、フォトレジストを除去したのち、流量20sc
cmのClF3 、流量30sccmのNH3 、及び、流
量1000sccmの希釈用N2 からなる混合ガス9を
反応室の真空度が10-1Torrになるように制御した
状態で、基板温度を200℃にして2分間エッチング処
理を行う。この場合、エッチングに寄与するのは主にC
lラジカルであり、2分間で反射防止膜となるTiN膜
4表面が10nm程度エッチングされ、TiN膜4表面
に形成されている自然酸化膜が除去される。
【0040】図2(c)参照 次いで、WF6 雰囲気10を用いた選択CVD法によっ
て、ビアホール8内にW埋込接続電極11を形成する。
この場合、層間絶縁膜5の露出表面のダングリング・ボ
ンドは、ClF3 とNH3 との混合ガスの成分であるF
或いはClからなるハロゲン元素と結合してターミネイ
トし、層間絶縁膜5の表面が不活性になっているので、
層間絶縁膜5表面へのW層の堆積が起きにくくなり、W
層の選択堆積性がより高まる。
【0041】図2(d)参照 次いで、バリア層となる50nmのTiN膜12、第2
Al配線層13、及び、反射防止膜となる50nmのT
iN膜14を順次堆積させ、パターニングすることによ
って、第2層目の配線層を形成する。この後、必要とす
る配線層の数に応じて、同様の工程を繰り返す。
【0042】なお、本発明は、上記の数値範囲に限られ
るものではなく、例えば、真空度は5×10-3〜101
Torrであれば良く、また、基板温度はあまり高いと
エッチング・レートが大きく反応室やヒーターを腐食す
ることになるので20℃〜400℃であれば良く、さら
に、ClF3 とNH3 の流量比(ClF3 /NH3 )は
0.1〜2.0の範囲であれば良い。
【0043】また、第1の実施例においては、希釈用ガ
スとしてN2 を用いているが、希釈用ガスはエッチング
ガスの分圧を制御してエッチング速度を制御するための
ものであるので、Ar或いはHe等の不活性ガスを用い
ても良い。
【0044】さらに、第1の実施例においては、H+
としてNH3 を用いているが、シリコンプロセスにおい
て不純物源として常用されているB2 6 及びPH3
化学反応においてH+ 源となることが知られているの
で、NH3 の代わりにB2 6またはPH3 を用いても
良い。
【0045】なお、第1の実施例は、第1層目の配線層
に対するビアホールの形成工程、即ち、第2層目の配線
形成工程を説明しているが、本発明はプラズマ反応を用
いていないので、半導体基板に直接コンタクトホールを
形成する工程に適用しても良いものである。
【0046】次に、図3を参照して、CVD装置の反応
室に付着した堆積被膜のエッチング方法に関する本発明
の第2の実施例の製造工程を説明する。 図3(a)参照 図に示す枚葉式の平行平板型減圧化学気相堆積装置法
(LPCVD装置)15は、原料ガス導入口22及び排
気口24を備えたステンレス製の反応室16、上部電極
17、及び、高周波電源21に接続された下部電極18
からなり、この下部電極18は半導体ウェハ20の載置
台を兼ねるものであり、且つ、半導体ウェハ20を所定
温度に加熱するヒーター19を備えている。
【0047】このLPCVD装置15を用いて半導体ウ
ェハ20に配線層のバリア層或いは反射防止膜を構成す
るTiN膜を堆積させる場合には、ヒーター19によっ
て半導体ウェハ20の温度を400℃にした状態で、原
料ガス導入口22からTiCl4 及びメチルヒドラジン
(MH)からなる原料ガス23をキャリアガスと共に反
応室1内に供給し、TiN膜(MH−TiN膜)を50
nm堆積させる。なお、このMH−TiN膜の形成方法
は低温成膜が可能な方法であり、既に本発明者等によっ
て出願されている(特開平6−61229号公報参
照)。
【0048】この場合、反応室16の側壁温度を100
〜150℃に保つことによって、側壁にはほとんど成膜
は起こらないものの、ヒーター19近傍の温度は半導体
ウェハ20の温度よりも高いためにTiN膜が厚く(5
0nm程度)堆積するので、一枚の半導体ウェハの処理
が終わったのち次の成膜工程に備えるため、処理済の半
導体ウェハを取り出し、反応室16の内部をクリーニン
グすることによってTiNからなる堆積被膜を除去する
必要がある。
【0049】図3(b)参照 そこで、反応室16から半導体ウェハを取り出したの
ち、原料ガス導入口22から流量10sccmのClF
3 、流量30sccmのNH3 、及び、流量100sc
cmの希釈用N2 からなる混合ガス26を反応室16の
真空度が10-1Torrになるように制御して供給した
状態で、ヒーター19近傍の温度を400℃にして30
秒処理して、主にClラジカルによって約50nmの厚
さのTiNからなる堆積被膜27を全て除去する。
【0050】なお、この場合も上記の数値範囲に限られ
るものではなく、例えば、真空度は5×10-3〜101
Torrであれば良く、また、基板温度は100℃〜4
00℃であれば良く、さらに、ClF3 とNH3 の流量
比(ClF3 /NH3 )は0.5〜5.0の範囲であれ
ば良い。
【0051】また、第2の実施例においても、希釈用ガ
スとしてN2 を用いているが、第1の実施例と同様にA
r或いはHe等の不活性ガスを用いても良く、H+ 源と
してNH3 を用いているが、これも第1の実施例と同様
にB2 6 またはPH3 を用いても良いものである。
【0052】また、第2の実施例においては、平行平板
型PLCVD装置のクリーニング法を説明しているが、
本発明の技術思想はこのような特定の装置のクリーニン
グ方法に限られるものではなく、各種の成膜装置のクリ
ーニングに適用できるものである。
【0053】また、第1及び第2の実施例においては、
Clラジカルを用いたエッチング方法を説明している
が、ClF3 とNH3 の流量比を変えることによってF
ラジカルを用いてW等のフッ化物の方が蒸気圧の高い物
質のエッチングにも用いることができ、その場合には、
NH3 の量によってFラジカルの発生量、即ち、エッチ
ング・レートを制御するものである。
【0054】即ち、ClF3 とNH3 の流量比(ClF
3 /NH3 )が5以上の場合にはFラジカルが主になる
ので、W等のフッ化物の方が蒸気圧の高い物質をエッチ
ングする場合には、流量比(ClF3 /NH3 )を5以
上にすれば良い。
【0055】また、第1及び第2の実施例において、C
lF3 とNH3 とを反応させる励起方法としては、熱励
起法を用いているが、紫外線を用いた光励起法を用いて
も良く、或いは、熱励起法と光励起法とを組み合わせて
も良く、光励起法を用いた場合には、より低温処理化が
可能になる。
【0056】
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、ClF3 とNH3 との
混合ガスを用いてエッチング処理を行うので、プラズマ
反応を用いることなく低温処理が可能になり、半導体製
造工程の前処理工程に適用した場合には、半導体基板に
プラズマダメージを与えることがなく、且つ、前処理装
置に腐食等の損傷を与えることがなく、また、CVD装
置等の成膜装置の反応室のクリーニングに適用した場合
には、プラズマが届かない領域のクリーニングが可能に
なり、且つ、反応室に腐食等の損傷を与えることがな
く、さらに、全体としても、プラズマ化のためのマッチ
ングボックス(バリアブルコンダクタ)を必要としない
ので、系全体を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の途中までの製造工程の
説明図である。
【図2】本発明の第1の実施例の図1以降の製造工程の
説明図である。
【図3】本発明の第2の実施例を説明する図である。
【図4】前処理装置及びCVD装置をクラスタ化した場
合の概略的構成図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 TiN膜 3 第1Al配線層 4 TiN膜 5 層間絶縁膜 6 フォトレジスト 7 エッチングガス 8 ビアホール 9 ClF3 +NH3 混合ガス 10 WF6 雰囲気 11 W埋込接続電極 12 TiN膜 13 第2Al配線層 14 TiN膜 15 CVD装置 16 反応室 17 上部電極 18 下部電極 19 ヒーター 20 半導体ウェハ 21 高周波電源 22 原料ガス導入口 23 原料ガス 24 排気口 25 排気ガス 26 ClF3 +NH3 混合ガス 27 堆積被膜 28 前処理装置 29 CVD装置 30 トランスファーチャンバー 31 半導体ウェハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/302 H01L 21/205

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気相化学反応を用いたエッチング方法に
    おいて、エッチングガスとしてClF3 、NH 3 、B
    2 6 、及び、PH 3 の内の一つからなる+ 源となる
    ガスとの混合ガスを用いて被エッチング部材をエッチン
    グすることを特徴とする気相化学反応を用いたエッチン
    グ方法。
  2. 【請求項2】 上記被エッチング部材が、金属表面の自
    然酸化膜或いは半導体表面の自然酸化膜であることを特
    徴とする請求項1記載の気相化学反応を用いたエッチン
    グ方法。
  3. 【請求項3】 上記被エッチング部材が、化学気相堆積
    装置の反応室内に付着した堆積被膜であることを特徴と
    する請求項1記載の気相化学反応を用いたエッチング方
    法。
  4. 【請求項4】 上記混合ガスを2 、Ar、及び、H
    eの内の少なくとも1つのガスで希釈することを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の気相化学反
    応を用いたエッチング方法。
JP02008895A 1995-02-08 1995-02-08 気相化学反応を用いたエッチング方法 Expired - Lifetime JP3460101B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02008895A JP3460101B2 (ja) 1995-02-08 1995-02-08 気相化学反応を用いたエッチング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02008895A JP3460101B2 (ja) 1995-02-08 1995-02-08 気相化学反応を用いたエッチング方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08213367A JPH08213367A (ja) 1996-08-20
JP3460101B2 true JP3460101B2 (ja) 2003-10-27

Family

ID=12017359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02008895A Expired - Lifetime JP3460101B2 (ja) 1995-02-08 1995-02-08 気相化学反応を用いたエッチング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3460101B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5888906A (en) 1996-09-16 1999-03-30 Micron Technology, Inc. Plasmaless dry contact cleaning method using interhalogen compounds
US20230085078A1 (en) * 2021-09-16 2023-03-16 Hitachi High-Tech Corporation Etching processing method and etching processing apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08213367A (ja) 1996-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6821572B2 (en) Method of cleaning a chemical vapor deposition chamber
US9589835B2 (en) Method for forming tungsten film having low resistivity, low roughness and high reflectivity
JP3782938B2 (ja) IC製造におけるPECVD−TiフィルムとCVD−TiNフィルムの単一室処理方法
US6013575A (en) Method of selectively depositing a metal film
US5926737A (en) Use of TiCl4 etchback process during integrated CVD-Ti/TiN wafer processing
CN101325174B (zh) Ti膜及TiN膜的成膜方法以及接触结构
US5403434A (en) Low-temperature in-situ dry cleaning process for semiconductor wafer
KR20010075426A (ko) 프로세서 챔버를 세척하는 방법
JPH1187341A (ja) 成膜方法及び成膜装置
JP2008060603A (ja) 成膜方法
US11970776B2 (en) Atomic layer deposition of metal films
JP3112880B2 (ja) Cvd装置のクリーニング方法
JP3460101B2 (ja) 気相化学反応を用いたエッチング方法
US6749717B1 (en) Device for in-situ cleaning of an inductively-coupled plasma chambers
EP1154036A1 (en) Gas reactions to eliminate contaminates in a CVD chamber
US6214736B1 (en) Silicon processing method
JP3189771B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US7622388B2 (en) Methods of forming titanium-containing materials
US6734051B2 (en) Plasma enhanced chemical vapor deposition methods of forming titanium silicide comprising layers over a plurality of semiconductor substrates
EP1154038A1 (en) Method of conditioning a chamber for chemical vapor deposition
JPH02106927A (ja) 半導体装置の製造方法
JP3507614B2 (ja) 薄膜成膜装置
JP3038827B2 (ja) 半導体装置の製造方法
KR100362906B1 (ko) 고체 표면, 기판 및 반도체 제조 장치의 처리 방법 및이들을 이용한 반도체 장치의 제조 방법
US12009224B2 (en) Apparatus and method for etching metal nitrides

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030624

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080815

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090815

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090815

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090815

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100815

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 8

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term