JP3459633B2 - 培養細胞のための二軸歪システム - Google Patents

培養細胞のための二軸歪システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景 1.発明の分野 本発明は機械的延伸により物理的に変形された生物学的
細胞を研究するための実験手順に関連する。
【0002】2.従来技術の説明 人体の日常の肉体的運動の際、骨格筋、平滑筋及び心筋
の如き組織に由来する細胞は細胞の10%以上の伸長を
及ぼす物理的負荷にかけられる。機械的延伸は細胞機
能、例えば細胞内Ca2+放出の刺激、遺伝子発現の増強
又はパラクリン成長因子の放出に有意な影響を及ぼしう
ることが確立されている。機械的な細胞伸長及びその細
胞機能に対する効果を説明した公開文献にはPerrone,
C.E. ら、J.Biol.Chem. 270: 2099-2106 (1995), Sados
hima, J. ら、Cell 75: 977-984 (1993) 及びWilson,
E.ら、J.Clin.Invest. 96: 2364-2372 (1995) の論文が
挙げられる。細胞延伸の効果は一般に、細胞培養支持体
を担うフレキシブルな膜上で細胞を増殖させ、次いでこ
の膜を変形させ、そしてその変形を維持しながらそれら
の細胞に対して任意の様々な手順を施してその生物機能
の態様を検討することにより研究されている。
【0003】論文は細胞機能に対する効果を研究する目
的のための様々な態様での膜の変形を報告する。一軸延
伸の適用はその一例である。一軸延伸のもとでの静的及
びサイクリック的な機械負荷に対する細胞及び分子応答
の検討がSadoshima, J. ら、前掲、Simpson, D.G. ら A
nn. NY Acad.Sci. 752: 131-140 (1995)及びVandenburg
h, H.H., Am.J.Physiol. 262 (Regulatory Integrative
Comp.Physiol. 31):R350-R355 (1992)により報告され
ている。一軸延伸における力は一方向において適用され
るが、得られる支持体の変形は事実上特殊なタイプの二
軸歪であり、なぜなら、Hung, C.T.ら J.Biomech. 27:
227-232 (1994)により報告の通り、この延伸歪に加え、
圧縮歪もが適用負荷の軸を横断する方向において生ずる
からである。更に、この歪分布は不均質であり、そして
有意な剪断歪が支持体のクランプした縁付近に存在す
る。かくして、その結果は、成分及び方向が制御されて
おらず、且つ完全に定量化されない歪となる。
【0004】論文は更に二軸延伸による膜変形も報告す
る。例えば、非平面変形が二軸延伸を達成するために利
用されている。これは細胞をホルダーでクランプしたフ
レキシブルな円形支持体の上に固定し、そしてこの支持
体に圧力を示差式にかけることにより行われる。この示
差式圧力は支持体を膨張させ、それをふくらませる。Gi
lbert, J.A. ら、J.Biochem. 27: 1169-1177 (1994) の
報告によれば、このタイプの装置において生ずる歪は分
布が不均質であり、時折り支持体の表層上で0〜30%
に範囲する。更に、延伸は軸間で相違し、そして剪断歪
が存在しうる。このような差はランダムにプレート培養
した極細胞の方向に関する変動及び細胞応答の変動を生
み出す。また、支持体における焦点面の差及び倒立顕微
鏡対物レンズの有効距離の要件は、このようにして膨張
した(ふくらんだ)支持体上で培養された細胞の観察を
不可能にする。
【0005】一軸変形及び非平面湾入の双方の更なる欠
点は、このような方法で生ずる変形の状態が正確に規定
されない点にある。更に、支持体の変形は不均質であ
り、そして延伸により付与される歪の型及び程度をコン
トロールすることができない。細胞変形の定量は機械的
負荷と細胞機能との関係を完全に理解するうえで、組織
及び細胞における構造と機械的機能との関係を同定する
のに定量的な検査及び理論的な分析が必要であるのと同
様に、必須である。
【0006】平面形態における二軸延伸は物体、例えば
湾入環を膜表面に対して押し付けることにより成し遂げ
られうる。このようにして操作する装置はHung, C.T.
ら、J.Biomech. 27: 227-232 (1994) 及びSchaffer, J.
L., ら J.Orthopaedic Res. 12: 702-719 (1994)により
開示されている。このような装置では、湾入環及び固定
環を膜の両側から押し付けており、そしてHungらにおい
て、この湾入環はその二つのうちの大きい方とする。湾
入環と膜との接触円はかくして固定環のそれの外側にあ
る。この湾入環は一般に膜の下に配され、そして延伸は
膜の固定環の周囲の領域に対して上方向で押し付け、そ
の結果固定環に沿って延伸を大きくすることによりコン
トロールされる。小さめの固定環に沿って延伸される膜
の平らな部分は同一平面上に残るが、大きめの可動式湾
入環は顕微鏡、特に倒立顕微鏡による膜へのアクセスを
妨げる。これは強い歪(即ち、1%以上の歪)での細胞
の観察を妨げる。
【0007】発明の概要 本発明は従来技術の平面二軸延伸装置の問題を回避し
た、膜に平面二軸延伸を供する新規の装置にある。本発
明において、固定環(それに膜が固定される)及び湾入
環は膜の同一側にあり、湾入環は固定環よりも小さい
(そして内側にある)。かくして、湾入環を二軸延伸を
適用するために膜に押し付けると、この膜の延伸部分は
湾入環自体の縁を平面形態でまたぐようになる。この装
置の運動及び機能パーツ(即ち、他のパーツが載ってい
るスタンド以外のパーツ)との関係で、この膜は常にこ
の装置の最下面を構成する。これは倒立顕微鏡よりも上
方においてこの装置をスタンド上に配置し、そしてどの
ような程度の延伸においてもこの膜をスタンドに対して
一定の鉛直位置に維持することを可能にする。
【0008】本発明の二軸延伸装置は(i)管状通路を
有する支持体、その通路の下端は開口部となっており、
その上に膜が固定できるようになっている、(ii)前記
開口部と同軸上にあり、且つその開口部内に締り嵌めさ
れているがその中で可動できる可動式シリンダー;及び
(iii )前記管状通路の内側での、且つ前記開口部に対
する前記シリンダーの位置を安定化且つコントロールす
る作動部材;を含む。この作動部材はねじ込接続を介し
て前記膜支持体に結合され、そしてこのシリンダーと結
合し、かくしてねじ込接続伝いでの作動部材の回転はこ
のシリンダーの膜支持体に対する位置を変動させる。こ
のシリンダーの縁はこの開口部を突き出し、膜に押し付
けられた結果膜を延伸し、そしてその突き出した距離、
それ故延伸の程度は作動部材の支持体に対する回転の度
合い又は角度で変動する。延伸の間、シリンダーの縁に
沿って延伸する膜の全領域は平面状であり続け、そして
シリンダーの縁、それ故膜は、この装置のパーツが載っ
ているスタンドを除くと、この装置の最下面を構成す
る。
【0009】歪は管状通路の開口部をまたぐ領域伝いに
分布され、そこで可動式シリンダーは膜を圧迫する。ね
じ山のピッチを変えることにより、この装置は適用する
歪を選定又は改変するうえでの任意の感度を達成するよ
うに構築できうる。この装置は膜の平面性を維持しなが
ら歪を適用するものであり、このことは延伸された細胞
の観察並びに精巧なイメージング又は顕微鏡観察を促進
する。膜支持体及び可動式シリンダーのねじ込面は円形
のプロファイルであってよく、そして可動式シリンダー
及び管状通路も円形の断面を有してよく、この場合二軸
歪はシリンダーの突き出た縁をまたぐ領域にわたって均
等且つ均一に分布するであろう。他方、この可動式シリ
ンダー、そして任意的に同様に管状通路は円形以外のプ
ロファイル、例えば楕円形又は任意のその他の二軸延伸
に対する任意の様々なバリエーションを達成せしめる閉
環湾曲プロファイルを有しうる。楕円プロファイルは楕
円の2本の直交軸に沿って様々な値の二軸歪を生み出す
であろう。「シリンダー」なる語は本明細書では、直線
線分を一定の直線線分に対して平行に移動させ、そして
一定の平面状の閉環湾曲と交差させることにより形成さ
れた任意の表面を意味する。かくしてその断面は、円
形、楕円形、又は任意のその他の閉環湾曲であってよ
い。円形及び楕円形の断面が以降に例示及び説明する通
り、好ましい。
【0010】本発明は更に多重膜装置であって、一本の
通路及びシリンダーだけを有するのではなく、その膜支
持体が2本以上の管状通路及びその通路の内側に収まる
相補的な形態のシリンダーを含むものも包含する。この
タイプの構造では、各々の管状通路の最下開口部の上に
固定された複数の膜が個別に延伸できる。このような装
置の延伸成分は複数のシリンダーであり、その数は管状
通路の数と等しく、そして管状通路に相補性な配列で間
隔を置いて配置されている。単一膜装置と同様にねじ込
接続を介して支持体に結合されている一つの作動部材が
全てのシリンダーを結合させ、そしてその位置及び動き
を同時にコントロールする。
【0011】本発明の各態様における第一の長所はそれ
が延伸の際、倒立顕微鏡による焦点面での細胞の観察を
促進する点にある。これは細胞の歪及び形態の測定を可
能にし、そしてリアルタイムで高精度な追跡を可能にす
る。この装置は弾性支持体、それ故支持体上にプレート
培養した培養細胞に対する幅広い範囲の二軸歪値にわた
ってこの精度を維持し、且つコントロールする。
【0012】本発明のこのような及びその他の特徴及び
長所を以下に詳しく説明する。
【0013】発明の詳細な説明及び好適な態様 上記の制限事項において、本発明は様々な構造及び態様
で実施できうる。しかしながら、本発明の新規性を特定
する特定事項の理解を助けるため、本発明の範囲に属す
る等二軸細胞延伸装置のいくつかの特定の実施例を詳細
に説明する。これらの装置は添付図に示す。細胞をプレ
ート培養した単一膜を延伸及び観察するための単一ウェ
ル装置(図1,2及び3)、並びに2枚以上のかかる膜
を同時に延伸及び観察するための多重ウェル装置(図
4,5及び6)。
【0014】図1及び2の単一ウェル装置は3本の同軸
シリンダーを含む…延伸成分を担う内部シリンダー1
1、膜支持体を担う中間シリンダー12、作動部材を担
う外部シリンダー13。3本のシリンダーは全て中空円
形シリンダーであり、両端において開口を有する。例え
ば透明なシリコーン弾性膜でありうる。細胞支持体14
はシリンダーベースにある円形開口部をまたぐ中間シリ
ンダー12の底部に固定されている。典型的な膜は厚さ
0.1〜0.25mmであり、そしてSpeciality Manufac
turing, Saginaw, Michigan, USAより入手できる光沢仕
上シリコーン弾性膜である。
【0015】膜14は、延伸するために膜に応力がかけ
られている間膜を固定する任意の慣用の手段により中間
シリンダーに装着されている。図1及び2に示す特定の
態様において、膜はシリコーンゴムO−リング15を介
して固定されている(例えば、ASI Marine and Industr
ial, San Diego, California, USA の商品番号2−23
2)。O−リング15はシリンダーの底部縁伝いの円形
溝において締り嵌めされており、膜を溝の中に押し付け
る。内部(ストレッチャー)シリンダー11は膜支持シ
リンダー12の内側で滑り嵌めで収められており、スト
レッチャーシリンダーが支持シリンダーに対して動くこ
とを可能にする。その動きは全てではないにしても主
に、軸方向である。
【0016】外部(作動)シリンダー13は膜支持シリ
ンダーを囲み、そして内側を向いたショルダー又はフラ
ンジ16を有し、そのフランジは内部(延伸)及び中間
(膜支持)シリンダーの双方の縁の上に広がる。外部
(作動)シリンダー13及び中間(膜支持)シリンダー
12は、外部シリンダー上の内側を向いたねじ山と整合
する中間シリンダー上の外側を向いたねじ山により形成
されるねじ込(スクリュー)接続体17により結合して
いる。この中間(延伸)シリンダーはかくして底部にあ
る膜14と頂部にある外部シリンダーのフランジ16と
の間に圧縮されている。ねじ込接続体伝いでの外部シリ
ンダーの適当な方向での回転は中間(膜支持)シリンダ
ー12を内部(ストレッチャー)シリンダー11に対し
て持ち上げるであろう。これは膜14の周囲縁を延伸シ
リンダー11の縁から更に引き離し、そして膜は矢印2
6(図2)で示す方向に延伸され、均質な平面等二軸延
伸が供される。
【0017】図1にもどると、膜支持シリンダー12の
底部伝いに載った膜は技術者により、片手で膜支持シリ
ンダーを露出ねじ山17で持ち、そして他方の手で作動
シリンダー13を回転することにより延伸される。延伸
の程度は、作動シリンダーを回転させる程度により高精
度で選定できる。選定の延伸が達成されたら、技術者は
次にこれら3本のシリンダーをスタンド21に載せる。
この態様では、このスタンドは単なる環又は短いシリン
ダーであり、その内径は作動シリンダー13の下に広が
る中間シリンダー12の部分を受容するのに十分大きな
ものである。スタンド21の高さは作動シリンダー13
の下部縁22がスタンドの上部縁23の上に載ることが
でき、しかも膜14がスタンドの内側でそのスタンドの
土台よりわずかに上にて吊されるままであるよう十分に
大きいものとする。スタンド21自体は顕微鏡台24の
上に、倒立対物レンズ25の上方にて載っている。膜1
4の延伸された平面部分は3本の可動式シリンダー1
1,12,13の最下水平面を占め、そして顕微鏡台2
4及び対物レンズ25に対するその高さは、膜支持シリ
ンダー12及びストレッチャーシリンダー11の相対位
置とは関係なく、それ故延伸の度合いとは関係なく、変
化しない。
【0018】スタンドのバリエーションにおいて、図に
は示さないが、このスタンドは土台から上方に広がる3
本の鉛直フィンガーを有してよく、そして膜支持体シリ
ンダー12の外側上のねじ山領域は平らな又はくぼんだ
(ねじ山のない)3つの対応の位置決め領域を有しう
る。これらのフィンガーはかくしてこのねじ山のない領
域に載り、そしてオペレーターは作動シリンダーを回転
しながらスタンドを定常の位置に保持できる。
【0019】図1にもどると、ストレッチャーシリンダ
ー11の下部縁(即ち、ストレッチャーシリンダーが膜
14と接する箇所)は膜が延伸される際の膜表面での摩
擦を下げるよう滑らかな丸いプロファイルを有しうる。
ピン18をストレッチャーシリンダー11と膜支持シリ
ンダー12との間に挿入し、このピンはこれらのシリン
ダーの向い合う面上の対立溝の内側に収まり、作動シリ
ンダー13を回転する際のストレッチャーシリンダー1
1の回転を防ぐ。これは膜の剪断運動を防ぐ。このピン
は2本のシリンダーの一方において、他方のシリンダー
内の溝の内側に嵌合する突出嶺により代替されうる。摩
擦はこの装置の全ての接触し合うパーツに無毒な潤滑剤
を施すことにより更に小さくすることができる。更に、
この膜(特にシリコーン膜)に細胞付着及び増殖を促進
する細胞外マトリックスをコーティングしてよい。かか
るタンパク質の例はコラーゲン、フィブロネクチン、ビ
トロネクチン及びラミニンである。例えば、0.1Mの
酢酸中の0.01%のI型コラーゲン(Sigma Chemica
l, St.Louis, Missouri, USA )の溶液をエアーブラッ
シングにより膜に適用してよい(Badger Air-Brush, Fr
anklin Park, Illinois, USAを利用し)。他方、リン酸
緩衝食塩水(PBS)中の0.01%のコラーゲンを2
5℃で一夜の受動収着により膜に適用できうる。
【0020】例えば標準の組織培養皿でありうる蓋19
を装置及びその中身の保護のために外部(作動)シリン
ダーの上にかぶせてよい。この蓋は好ましくは顕微鏡の
もとでの無菌観察を可能にするよう透明である。作動シ
リンダー13は蓋を載せたままシリンダーの内部への気
体の侵入又はそれからの脱出を可能にする溝付チャンネ
ルを有してよく(図示せず)、これにより膜14の両側
の圧力が等しくなることを確実にし、そして必要なとき
のガス交換を促進する(例えば、インキュベーター又は
湿度管理環境内で)。
【0021】図3は図2の装置に対応する観点での図1
及び2の装置のバリエーションを示す。このバリエーシ
ョンにおける膜支持シリンダー32及びストレッチャー
シリンダー33における管状通路31は断面が円形では
なく、楕円形である。O−リング(図示せず)は同様に
楕円形である。膜支持シリンダー32の外面及び作動シ
リンダー34の内面はその間のねじ込接続を可能にする
よう断面が円形である。ストレッチャーシリンダー33
は図1及び2のストレッチャーシリンダー11と同じよ
うにして作動するが、得られる延伸は矢印35で示すよ
うに、長さ(延伸の度合いを示す)が楕円の周囲の位置
で変動する。
【0022】図4は本発明に従う単一ウェル延伸装置に
ついての別の形態を示し、パーツは全て展開図で示す。
図1の膜支持体12及びO−リング15の代わりに、図
4の装置は膜43を間に保持する膜ホルダ41及びスナ
ップリング(硬質リング)42を有する。スナップリン
グ42の頂部にある薄い軸状縁44は膜ホルダーの底部
の円形チャンネル45と摩擦嵌合で整合し、膜43の周
囲縁をこのチャンネルに押し込む。図1のストレッチャ
ーシリンダー11の代わりに、上部リング46及び下部
リング47の一組のリングがある。これら2つのリング
の接触端は、上部リングの下部縁48が下部リングの上
部縁49における相補的に湾曲した湾入内に嵌合するよ
うな湾曲プロファイルを有するような形状をとってい
る。下部リング47は延伸の際に膜と接する部分であ
り、そしてディスポーザブルなパーツで仕上げられてい
てよく、一方上部リング46は再利用されるように仕上
げられていてよい。
【0023】膜ホルダー41は装置の本体51を構成す
る中央リングにねじ込まれる。ストレッチャー成分の2
つのパーツ46,47は本体51及び膜ホルダー41を
通ってリングを延伸する。図1の作動シリンダー13及
び蓋19の双方の代わりに、シリンダーの形状のキャッ
プ52があり、それは本体51の外面54上のねじ山と
整合するその内面上にあるねじ山53を有する。キャッ
プ52はストレッチャーの上部リング46区画上の外側
を向いたフランジ54と結合する内側を向いたフランジ
53を有する。かくして、キャップ52を回転させてそ
れを本体51のねじ山を通り超してねじ込むことによ
り、ストレッチャーリング46及び47は本体51及び
膜ホルダー41を中心に下方向に進み、そして膜43は
延伸される。キャップ52の回転を促進するため、パー
ツは自滑性又は低摩擦材料、例えばDERLIN(商
標)のような熱可塑性アセタール樹脂(E.I.Dupont de
Nemours & Co., Wilmington, Delaware, USA)から成っ
てよく、そして丸いプロファイルのねじ山を使用してよ
い。図1のように、これらのパーツは、キャップ52を
回転させたとき、本体51が全ての他のパーツを固定す
るように構築されている。
【0024】延伸の程度を較正及び定量するため並びに
膜を再現性のある状況で延伸するため、図4の装置はス
トレッチャー成分の上部46の内側に嵌合するインジケ
ーターリング55を含む。図5はインジケーターリング
55そしてキャップ52の内側を向いたフランジ53の
上面図である。インジケーターリング55には標線61
が付され、キャップの回転の度合いが示され、同様に内
側を向いたフランジ53に目印62が付されている。矢
印63はキャップ、それ故フランジ上の目印62の回転
方向を示す。インジケーターリング上の標線61に対す
る目印52の位置は膜に付与する延伸の度合いの定量的
な表示を供する。
【0025】図6,7及び8に示す多重ウェル装置も3
つの成分、即ち、膜支持体71、ストレッチャー成分7
2及び作動成分73から成る。膜支持体71は中空シリ
ンダーであり、一端にプレート74がある。プレート7
4は7つの円形開口部75を含み、各々はO−リングを
受容するようその外周に溝(図示せず)を含み、O−リ
ングは摩擦により固定されて個々の膜を図1及び2のO
−リング15と同様に各開口部伝いにぴんと張って固定
する。適当なO−リングの例はViton Oリングで
ある(2-113; ASI Manufacturing, San Diego, Califor
nia, USA)。ストレッチャー成分72は円形プレートで
あり、その中に7本のシリンダー76が形成され(機械
仕上げ又は成形)、各シリンダーは円形且つ中空であ
り、そして上から下まで開放となっている。作動成分7
3は図1及び2の作動シリンダー16と構造上似てお
り、そして同じように機能する。作動成分の内部上のね
じ山77は膜支持体の外部上のねじ山78と整合する。
ストレッチャー成分のシリンダー76は膜支持体の円形
開口部の内側に締り嵌めしており(摩擦なし)、そして
ストレッチャー成分及び膜支持体の互いとの回転を防
ぐ。透明な保護蓋92が作動成分の上に載っている。
【0026】単一ウェル及び多重ウェルストレッチャー
の双方の例の仕様を以下の表に示す。値はmmで示す。
【0027】 これらの例のねじ込接続は単一侵入ねじであり、ピッチ
3.4mm、そして深さ1.5mmである。
【0028】実施例 以下の実施例において、Villarreal, F.J.ら、Circ.Re
s. 62: 711-721 (1988)により発表の技術を、二軸歪の
均質性及び剪断歪の欠如を確実にするよう、均質な微細
歪分析により弾性膜上の歪分布を測定するのに用いた。
Villarrealはこの技術を心臓組織に対して利用している
が、それは後にBarbee, K.A.ら Ann.Blomed.Eng. 22: 1
4-22 (1994) により弾性膜(本発明と同様に)に対して
利用されている。この技術に従うと、ラテックス蛍光微
小球(直径1ミクロン)を物質の移動のマーカーとして
コラーゲン被覆膜に付加している。三角形の配列で5〜
20μmの間隔で配置された微小球3本のセグメントの
長さを対称二次元Lagrangian歪テンソルを計算するため
に利用した。この歪テンソルの成分は膜の各三角形部位
においての二次元形状の変化の正確な説明であり、そし
て回軸とは独立したものである。Lagrangian歪テンソル
ijの各成分は下記の二次式を解くことにより決定され
る。 ds2 −dS2 =2EijdXi dXj (i,j=c,r)
【0029】この二次元歪は外周(c)及び半径(r)
軸伝いの成分で決定される。dSは非変形状態における
マーカー間のセグメント長であり、dsは変形状態の長
さであり、そしてdXc 及びdXr は非変形対照状態で
のセグメントの二次元成分である。2通りの標準(norm
al)歪Ecc及びErrはそれぞれ外周及び半径方向での膜
の伸長を表わし、剪断歪Ecrは外周及び半径軸間の角度
の任意の変化(例えば、ひねり)の尺度である。従っ
て、理想的な等二軸歪では、Ecc=Err、そしてEcr
0である。
【0030】Lagrangian歪(Ecc,Err及びEcr)は膜
変形の正確ではあるが、非線形的な尺度であり、そして
線形延伸比(λc 及びλr )並びに角変化(Δθ)とは
下記の通りに相関する:
【数1】 式(2),(3)及び(4)において、延伸比λc 及び
λr はそれぞれ外周及び半径方向における線分要素の最
終長対、初期長の比であり、そしてΔθは2本の線分要
素間の角変化である。この延伸比により、簡単且つ一般
に利用されている線形歪εc 及びεr (初期変化で除し
た長さ変化)は式(5)及び(6)に従って計算でき
る: εc =λc −1 (5) εr =λr −1 (6)
【0031】蛍光微小球(1μm、イエローグリーン;
Molecular Probes, Eugene, Oregon, USA )を1×PB
S(2μlの微小球ストック/ml PBS)中でボルテ
ックスにかけ、そして20分音波処理し(Sonicor Inst
rument, Copiague, New York, USA )、それから支持体
の上に播種した。膜上のエピフルオレセンスイメージを
Nikon Diaphot-TMD 倒立顕微鏡(Nikon 、日本国、東
京)を用い、×10の相対物レンズ、CCDビデオカメ
ラ(Cohu, San Diego, California, USA)及び×4フォ
トアイピースで得た。ビデオイメージをデジタルイメー
ジ処理のためにマイクロコンピューター(Apple Macint
osh, Cupertion, California, USA )に640×480
ピクセルフレームグラバーボード(Quick Capture, Dat
a Translation, Marlboro, Massachusettes, USA)に送
った。延伸の前後のマーカーの座標をNational Institu
tes of Health (NIH−1)イメージソフトウェアー
を用いて測定した。歪成分は膜の全領域に分布したマー
カーの分析から決定した。
【0032】図9は単一ウェル装置における歪分析のた
めに弾性膜上に利用したマーカー位置の模式図である。
蛍光微小球をコラーゲンコーティングした支持体上に播
種し、4本の半径(図に番号1,2,3及び4で示す)
の各々の上の3箇所(A,B及びCと表示)のマーカー
三角形を選定した。位置A,B及びCは各半径伝いで1
1.0mmの間隔を置かれ、Aは湾入リングから2.5mm
で配置され、そしてCはウェルの中央から5.5mmで配
置されている。微小球の移動測定値から二次元歪成分を
決定し、そして標準歪(Ecc及びErr)並びに剪断歪
(Ecr)を供する。ここでc及びrはそれぞれ外周及び
半径軸を表わす。図10は多重ウェル装置内での歪分析
のために用いたマーカー位置の模式図である。二次元歪
成分は図9のそれに似た外周(c)及び半径(r)につ
いて7つのウェル各々における4箇所にて測定した。
【0033】歪分析のために用いた実験システムを図1
1に示す。細胞81を支持体82の上で培養し、そして
支持体及び細胞の双方に付加された蛍光微小球を位相差
エピフルオレセンス顕微鏡83により相イルミネーショ
ン84を上方から用いて観察した。イメージをコンピュ
ーター85にCCD86カメラ並びにイメージ処理及び
微細歪分析のためのビデオフレームグラバーボード(コ
ンピューター内)を介してコンピューターに移した。延
伸した細胞の位相差及び蛍光イメージをビデオモニター
87で撮り、細胞境界の可視化及び細胞上のマーカー三
角形の同定を実施した。二次元歪を支持体又は細胞の頂
上表層に付加された蛍光マーカーの移動の測定から決定
した。マーカー三角形は位相差蛍光顕微鏡の同一視野内
に位置する細胞及び隣接支持体から選んだ。dS,d
s,dXc 及びdXr の値はマーカー位置から実験的に
決定し、そして3つの歪成分(Ecc,Err及びEcr)は
上記式(I)に従って計算した。単一ウェル及び多重ウ
ェル装置の双方を、平均歪を作動成分(即ち、外部シリ
ンダー)の回転の関数として測定することにより計算し
た。変形の再現性は歪分析を反復試験することにより確
認した。
【0034】細胞培養物:成ラット心臓線維芽細胞を、
週齢7〜8週の雄Sprague-Dawleyラット(200〜25
0g)由来の心臓3〜4個をミンチに、そしてそのミン
チにかけた心臓をコラゲナーゼ(100Mandl 単位/m
l)及びパンクレアチン(0.6mg/ml)を含む溶液の
中で酵素的に消化することにより調製した。プールした
細胞懸濁物を遠心分離し、抗生物質(ペニシリン、スト
レプトマイシン及びフンギゾン(PSF);GIBCO Life
Technologies, Inc., Grand Island, New York,USA)
及び10%の胎児牛血清(FBS)の入ったDulbecco改
良Eagle 培地(DMEM;GIBCO BRL, Grand Island, New Y
ork, USA)の中に再懸濁し、次いで線維芽細胞の優先付
着のために未コート細胞培養皿の上に30分プレートし
た。心臓線維芽細胞を10%のFBSの入ったDMEM
/PSFの中で延伸装置の弾性膜支持体の上で半集密と
なるまでプレート培養し、次いで延伸の前にDMEM/
PSF及び0.5%の熱不活性化FBSの中で24時間
増殖定着させた。
【0035】支持体から細胞への歪の伝達の確認:膜の
変形が細胞変形にどのように関係するかを調べるため、
蛍光微小球を歪分析のための単一調製品における支持体
及び培養線維芽細胞の双方に付加した。プレートする前
に、細胞懸濁物をPBSの中で洗い、そして微小球/P
BS混合物の中で再懸濁した。10分のインキュベーシ
ョン後、細胞を10%のFBSの入ったDMEM/PS
Fの中で延伸装置にプレート培養した。過剰な微小球は
PBSで培養物を洗浄することにより除去した。
【0036】統計学:結果は平均±標準偏差(SD)で
示す。偏差の分析はグループ間での対比のために用い
た。差はp<0.05のときに統計学的に有意とした。
各実験は個別に最低3回実施した。
【0037】実施例1 本実施例は図1及び2の単一ウェル装置(この単一ウェ
ル装置についての仕様は上記表に挙げている)において
外周及び半径歪が作動シリンダーの回転によりどのよう
に変化するか、並びにこのような歪の平均剪断歪に対す
る効果を示す。
【0038】二次元歪分布を作動シリンダー(図1の要
素13)の一連の回転(1回転=360°)について計
算した。この装置を0.25,0.5,0.75,1.
0,1.5,2.0及び3.0回転にかけた。図12は
各回転での膜上の蛍光マーカーの移動から決定した標準
Lagrangian歪(白抜きひし形で示すEcc及びべた塗り四
角で示すErr)を示す。図13は装置のピッチ、対、半
径(p/r)比の線形関数としての線形歪(ε)を示
す。線形歪εは式(2)〜(6)による測定等二軸歪か
ら決定した。半径rはクランプした膜の半径であり、そ
してピッチpは作動シリンダー(図1の要素13)の完
全な1回転についての延伸シリンダー(図1の要素1
1)の鉛直移動を示す。
【0039】図12は作動シリンダーの様々な回転
(0.25,0.5,0.75,1.0,1.5,2.
0及び3.0回転)に関し、平均外周歪(Ecc、白抜き
ひし形)が平均半径歪(Err、べた塗り四角)とは有意
に相違せず、共に上昇する上部曲線伝いから外れ、そし
て平均剪断応力(Ecr、平らな下部線分上の白抜き丸)
が無視できるほどであることを示す。例えば、この装置
の0.75回転に関し、代表的な平均歪はEcc=0.0
32±0.003,Err=0.035±0.003、そ
してEcr=0.000±0.003(n=12)であっ
た。ねじのピッチp(完全な1回転について)により表
わされる所定の回転についての膜における線形歪ε、ク
ランプした膜の半径r、及びストレッチャーシリンダー
の鉛直移動の間で一般的な関係を決定した。線形歪εは
式(2)〜(6)による測定等二軸歪から計算した。図
12に示す切片のない線形曲線フィットはこの装置のε
とピッチ、対、半径比(p/r)との間の以下の関係を
導いた: ε=1.160(p/r)(ここでr2 =0.99
3)。 期待通り、1.160の傾きは一貫していた。
【0040】実施例2 本実施例は膜上のマーカー三角形の半径又は外周位置に
よる二次元歪の変動を示す。ここでも図1及び2の単一
ウェル装置を使用した。
【0041】図14及び15において、二次元歪成分は
膜上のマーカー位置の関数として示す。平均標準歪(白
抜きひし形で示すEcc及びべた塗り四角で示すErr)及
び剪断歪(白抜き丸で示すEcr)を単一ウェル装置にお
けるスクリュートップの0.75回転について決定し
た。歪の程度を、図9に示すように4本の半径1,2,
3及び4のそれぞれ伝いの位置A,B及びCについて決
定した。図14は半径位置の関数としての歪を示し、そ
して図15は半径の角配向の関数としての歪を示す。図
14及び15は平均外周歪(Ecc)が平均半径歪
(Err)と有意に相違せず、そして平均剪断歪(Ecr
がゼロ歪でのその値と有意に相違しないことを示す。
【0042】実施例3 本実施例は実施例2のそれと似た研究を示すが、図3の
多重ウェル装置で実施した。
【0043】作動シリンダー(図3の要素33)の回転
角による多重ウェルの較正を図16に示す。この較正を
行うため、マーカー三角形をこの装置の各ウェルにおけ
る4つの位置において選定した。支持体についての平均
標準歪(白抜きひし形により示すEcc及びべた塗り四角
により示すErr)及び剪断歪(白抜き丸により示す
cr)を0〜180°の範囲の一連の回転角について計
算した。
【0044】図16に示す通り、180°の回転角につ
いて、Ecc=0.104±0.007,Err=0.10
8±0.006、そしてEcr=0.002±0.004
(n=3)であった。多重ウェルストレッチャーにおけ
る各回転角について、平均Ecc及び平均Errは有意に相
違せず、そして剪断歪Ecrはゼロ歪で示されるものと有
意に相違しなかった。
【0045】実施例4 本実施例は図1及び2の単一ウェル装置において延伸さ
れた線維芽細胞に付与された歪を示す。
【0046】蛍光ラテックス微小球を成ラット心臓線維
芽細胞に付着させ、そして位相差・エピフルオレセンス
イメージを線維芽細胞から撮った。蛍光マーカー及び細
胞の外形を共にこれらの代表的なイメージにおいて可視
化させ、5〜20μmの間隔で離れ、細胞境界内に配置
されたマーカーの利用を可能にした。マーカー三角形の
移動を測定し、支持体がこの単一ウェル装置内で延伸さ
れる際に細胞が委ねられる3通りのタイプの歪(Ecc
rr及びEcr)の全ての平均値を決定した。同一の視野
内に位置する支持体及び培養線維芽細胞の双方上でのマ
ーカーの移動を3通りの標準歪について測定した(3,
6及び10%、即ち、0.03,0.06及び0.10
のそれぞれ)。
【0047】支持体(べた塗り丸)及び細胞(白抜きひ
し形)についてのEcc,Err及びEcrのそれぞれを示す
結果を図17,18及び19においてプロットした。こ
れらのプロットは細胞歪がどの程度支持体歪と近密に一
致するかを定量的に示す。この装置についての較正結果
と類似して(実施例2に示す)、支持体についての平均
cc及びErr歪は有意に相違せず、そして支持体につい
ての平均Ecrは無視できる程であり、測定誤差は0.5
〜1.0%の範囲内であった。支持体についての歪値と
細胞のそれと比較することにより、平均細胞歪成分は、
平均細胞Ecc=0.084±0.11を平均支持体Ecc
=0.107±0.004(n=4;p<0.05)と
比較したときの10%の標準歪でのEccを除き、各標準
歪についての支持体歪のそれと有意差がなかった。各標
準歪での各歪についての測定誤差は支持体歪分析につい
ての誤差より大きく、0.9〜3.5%に範囲した。
【0048】本発明の装置は慣用の建築材料(ポリカー
ボネートが好都合な例である)から成ってよく、好まし
くは容易に機械仕上げ又は射出成形できるものから成
る。この装置の様々な成分は所望するならディスポーザ
ブルに仕上げられていてよい。生体適合性であり、且つ
オートクレーブ又は紫外光曝露により容易に滅菌できる
材料も選択できる。図に示す装置は簡単に組立てること
ができ、そしてグルー又は任意のその他のパーツを結合
もしくは固定するための接着剤もしくは要素の利用を必
要としない。単一ウェルバージョンでは、二本の非回転
式シリンダー間(相補的に対面し合った溝内)又は一方
のシリンダー内の突き出た嶺及び他方における相補的な
溝間に挿入されたピンが膜のひねりを防ぐのに十分であ
る。このような成分の相対的な回転を防ぐための別の手
段は簡単な機械装置の構築の当業者にとって容易に明ら
かとなるであろう。
【0049】このような装置は多種多様な細胞及び細胞
タイプ、例えば上記の実施例において利用した成ラット
心臓線維芽細胞、並びに新生ラット心筋細胞、ヒト靱帯
線維芽細胞、及び様々な樹立細胞系(例えばNIH/3
T3,HT−1080,CHO−K1)の研究に有用で
ある。単一ウェル装置の大きめのプレート培養領域は、
RNA及びDNA単離、免疫沈殿、タンパク質精製又は
ウェスタンブロッティングの如き用途に利用してもよ
い。多重ウェルバージョンにおける小さい細胞培養領域
は高価な抗体又は放射物質、例えば増殖アッセイに利用
される〔 3H〕チミジンの如き試薬の保存を要する実験
を可能にする。多重ウェルバージョンにおける独立の培
養ウェルは単一制御システムにおける多重処理を必要と
する研究にとっても有用である。例えば、一台の多重ウ
ェル装置内の個々の膜を様々な細胞外マトリックスタン
パク質、例えばフィブロネクチン又はビトロネクチンで
コーティングして、機械的歪に対する細胞の潜在的なマ
トリックス依存性応答を調べることができる。
【0050】単一ウェル及び多重ウェルストレッチャー
の双方は、透明であり、且つ倒立顕微鏡の対物レンズに
接近可能な弾性膜を利用することにより細胞の幾何学、
機能及び変形のin situ 観察を可能にする。更に、この
装置が膜を変形の際に一定の面において平面状の形態に
保つという事実は延伸した支持体又は細胞の任意の位置
での観察を可能にする。装置の較正は作動成分の回転に
より再現性のある状況で均質且つ平面状の二軸歪を適用
することを可能にする。
【0051】二次元歪は膜上の負荷が増大及び低下する
際に二軸状であり続け(ここで、2本の直交軸は一定の
比率にある〔等二軸であろうとなかろうと〕)、且つ平
面状であり続けるため、単一ウェル及び多重ウェル装置
は共に培養細胞に圧縮(負)等二軸歪を適用するのに利
用することもできる。これは細胞を膜の上にプレート培
養し、同時に膜を延伸し、次いで作動成分を反対方向に
回転させることによりその延伸を正確な制御された度合
へと部分的に緩和することにより行われる。
【0052】この装置は往々にして図に示す配向、即
ち、膜を膜支持シリンダー及びストレッチャーシリンダ
ーの下に置き、そして細胞を膜の内面、即ち、ストレッ
チャーシリンダーと同じ側の表面の上で培養することで
用いる。この装置はまた逆さまの配向で利用してもよ
く、膜を支持シリンダー及びストレッチャーシリンダー
の双方の上に置き、そして細胞を膜の外面の上で培養し
て用いてもよい。同様に、観察は膜の下又は頂上のいず
れから実施してよい。他の使用が当業者に容易に明らか
となるであろう。例えば、膜を培養皿の上に置き、これ
により膜及び培養皿により規定される空間の一の境界が
決定される。この空間は細胞増殖培地で満たすことがで
き、そして細胞をその中で増殖させることができる。ま
た、ニューロンの如き細胞をカバースリップの上に接種
し、そしてこれらを膜の上に表面張力で固定することが
できる。
【0053】支持膜からその膜の表層上で培養した細胞
への歪の伝達度は細胞タイプで変動しうる。Barbee, K.
ら、Ann.Biomed.Eng. 22: 14-22 (1994)は二軸延伸した
心臓平滑筋細胞における細胞及び支持体の歪における差
を報告する。Ingber, D.E.ら、J.Biomech. 28: 1471-14
84 (1995) は細胞歪、それ故細胞形状の不均質性は細胞
における極性、接着特性又は細胞骨格構造に依存しうる
ことを報告する。詳しくは、細胞骨格の変形は細胞内の
力伝達及びシグナル変換の重要なメカニズムでありうる
(Davies, P.F., Physiol.Rev. 75: 519-560 (1995))。
【0054】応力又は歪は皮膚、血管及び心臓の如き組
織における細胞機能の調節における重要な決定因子であ
ることが示されているが、このような組織のin vivo 変
形は複雑でありうる。従って、細胞機能の機械的調節が
細胞歪の様々な程度及びパターンに依存するかどうかを
決定することは重要でありうる。例えば、延伸誘導細胞
応答は規定の軸伝いでの細胞歪度に依存するだけでな
く、特定の機械的パラメーター、例えば引張(正)又は
圧縮(負)歪、剪断歪又は領域変化に依存しうる。かか
る歪パラメーターに対する細胞機能の依存性は、特に一
軸細胞延伸に由来する結果と組合せたとき、等二軸歪デ
ーターから推論し得る。更に、二次元機械的延伸と細胞
応答との間の完全な関係は等二軸データーだけからは推
定できないが、もしこの等二軸装置を非等二軸歪を決定
できるように改良したのなら、追加の二軸データーが得
られうる。かかる歪はクランプした膜を変形するための
延伸シリンダーへの楕円的付加の利用により達成し得
る。得られる二軸変形は楕円の長及び短軸により決定さ
れるであろう。楕円付加を様々に変えることにより、膜
内の均質二軸延伸の様々な状態を規定できうる。
【0055】任意的に、本発明の装置には延伸シリンダ
ーに周期的な鉛直運動を授けるようモーターもしくはポ
ンプ及び線形又はロータリー駆動メカニズムを付与して
よい。本装置の利用における歪の静的適用の際の流体運
動は無視できるほどであるが、細胞機能に対する流体剪
断応力の潜在的な効果を低めるには流体流動を最小限と
するのが好ましいと考えられる。この装置はインキュベ
ーターの内側に配置してよく、好ましくは機械的負荷の
際の細胞歪の定量化を可能にするようin situ観察がで
きるように配置する。
【0056】上記の詳細な態様に加え、本発明は細胞延
伸についての当業者に容易に明らかとなるであろう様々
なバリエーションを包含する。例えば、特定の目的のた
めに有用であることが細胞生物学者により知られる多種
多様な細胞外マトリックス材料を膜のためのコーティン
グとして適用してよい。これらのコーティングは膜に均
一に又は指向的に適用してよい。別の例として、装置の
頂部をカバーする蓋(図1の品目9又は図6の品目7
9)は、マイクロ電極、マイクロキャピラリー又はマイ
クロマニピューレーターによるマイクロ操作のための細
胞へのアクセスを可能とするよう取外式及び/又は解放
式(取外しされない)であってよい。更なる例として、
この装置は倒立顕微鏡、例えばKohler, Nomarski、蛍光
及び同焦点顕微鏡、並びにマルチフォトンオプチックの
ため、下からのアクセスを供しうる。更にまた、プレー
トを膜の上に載せ、栄養培地を汲むためのチャンバーを
作り上げることにより流体剪断測定を得ることができ
る。これは膜への細胞付着に対する剪断力の効果の研究
を可能にし、また細胞のこの力に対する耐久性の定量化
を可能にする。
【0057】機械的延伸及び細胞機能の研究についての
ほとんどの実験的アプローチは細胞変形の状態を適正に
規定しておらず、且つ定量化していない。本発明の課題
である簡単且つ実用的な実験システムは培養細胞におけ
る不均質な等二軸歪の再現性のある適用及び定量化を可
能にし、それ故外的機械刺激を機械的変換の細胞性及び
分子性機構に相関させるための系統学的及び定量学的方
法を提供する。 [図面の簡単な説明]
【図1】本発明に係る単一ウェル等二軸延伸装置の鉛直
断面図。
【図2】図1の装置の水平断面図。
【図3】図1の装置のバリエーションである装置の水平
断面図。
【図4】本発明に係る多重ウェル等二軸延伸装置の展開
鉛直断面図。
【図5】本発明に係る別の単一ウェル等二軸延伸装置の
展開鉛直断面図。
【図6】図5の装置の2つの成分の上面図。
【図7】図6の装置のストレッチャー成分の平面図。
【図8】図6の装置の膜支持体成分の平面図。
【図9】歪成分についての対照の軸を示す、図1の装置
により延伸する膜の平面図。
【図10】歪成分についての対照軸を示す、図8の再現
図。
【図11】以降の図において報告する測定のために利用
する実験装置の模式図。
【図12】本発明に係る単一ウェル等二軸延伸装置の較
正曲線。
【図13】単一ウェル装置についての膜上に及ぼされる
線形歪、対、ねじ山のピッチ、対、半径比のプロット。
【図14】図9の半径位置A,B及びCでの半径位置の
関数としての単一ウェル装置上で延伸した膜の外周歪、
半径歪及び剪断歪を示すプロット。
【図15】図9の半径位置A,B及びCでの角(外周)
位置の関数としての単一ウェル装置上で延伸した膜の外
周歪、半径歪及び剪断歪を示すプロット。
【図16】本発明に係る多重ウェル等二軸延伸装置につ
いての較正曲線。
【図17】単一ウェル装置での膜(べた塗り丸)及び細
胞(白抜きひし形)についての実測(実際の)外周歪、
対、標準歪のプロット。
【図18】単一ウェル装置での膜(べた塗り丸)及び細
胞(白抜きひし形)についての実測(実際の)半径歪、
対、標準歪のプロット。
【図19】単一ウェル装置での膜(べた塗り丸)及び細
胞(白抜きひし形)についての実測(実際の)剪断歪、
対、標準歪のプロット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ライブ,ジェシー カロリン アメリカ合衆国,カリフォルニア 94564,ピノル,クレストビュー ドラ イブ 711 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12M 1/00 - 3/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性膜に付着させた生物学的細胞に二軸
    歪を付与するための装置であって: 膜支持体(12)、ここでかかる膜支持体(12)は一
    端において開口部を有する管状通路、突き出した軸状の
    縁(44)を有する硬質リング(42)及び前記開口部
    を囲む当該膜支持体内のチャンネル(45)を有し、こ
    こで前記チャンネル(45)は前記突き出した軸状の縁
    (44)を摩擦嵌合で受容するようなサイズとなってい
    る; 平面状の縁において一端が終結した開放且つ中空のシリ
    ンダー(11)、ここでかかるシリンダー(11)は前
    記管状通路内に配され、前記膜支持体(12)及び前記
    シリンダー(11)が前記開口部伝いにて固定された任
    意のかかる膜(14)と同一側にある;並びに ねじ込接続体を介して前記膜支持体(12)に結合さ
    れ、且つ前記シリンダー(11)に結合した作動手段
    (13);を含んで成り、 かくして前記作動手段(13)の前記ねじ込接続伝いで
    の回転は前記シリンダー(11)を前記管状通路内で縦
    方向に運動させ、これにより前記平面状の縁は回転の度
    合いに対応して前記開口部を介して突き出て前記開口部
    伝いに固定された任意の前記膜(14)と結合し、前記
    膜(14)の中央部を前記平面状の縁伝いの平面形状で
    二軸延伸せしめる、装置。
  2. 【請求項2】 弾性膜に付着させた生物学的細胞に二軸
    歪を付与するための装置であって: 膜支持体(12)、ここでかかる膜支持体(12)は一
    端において開口部を有する管状通路及びかかる開口部伝
    いにてかかる膜を固定するための手段(15)を有す
    る; 平面状の縁において一端が終結した開放且つ中空のシリ
    ンダー(11)、ここでかかるシリンダー(11)は前
    記管状通路内に配され、前記膜支持体(12)及び前記
    シリンダー(11)が前記開口部伝いにて固定された任
    意のかかる膜(14)と同一側にある;並びに ねじ込接続体を介して前記膜支持体(12)に結合さ
    れ、且つ前記シリンダー(11)に結合した作動手段
    (13);を含んで成り、 かくして前記作動手段(13)の前記ねじ込接続伝いで
    の回転は前記シリンダー(11)を前記管状通路内で縦
    方向に運動させ、これにより前記平面状の縁は回転の度
    合いに対応して前記開口部を介して突き出て前記開口部
    伝いに固定された任意の前記膜(14)と結合し、前記
    膜の中央部を前記平面状の縁伝いの平面形状で二軸延伸
    せしめるものであり、更には標線(61)を有するリング(55)、ここでこの標線
    (61)は相対角位置の指標となり、前記作動手段(1
    3)上の標線(62)と一緒になって当該作動手段(1
    3)の回転の度合い、それ故前記膜(14)に付与され
    る延伸の度合いの再現性のある指標を供するものであ
    る; を含んで成る装置。
  3. 【請求項3】 弾性膜に付着させた生物学的細胞に二軸
    歪を付与するための装置であって: 膜支持体(12)、ここでかかる膜支持体(12)は一
    端において開口部を有する管状通路、突き出した軸状の
    縁(44)を有する硬質リング(42)及び前記開口部
    を囲む当該膜支持体内のチャンネル(45)を有し、こ
    こで前記チャンネル(45)は前記突き出した軸状の縁
    (44)を摩擦嵌合で受容するようなサイズとなってい
    る; 平面状の縁において一端が終結した開放且つ中空のシリ
    ンダー(11)、ここでかかるシリンダー(11)は前
    記管状通路内に配され、前記膜支持体(12)及び前記
    シリンダー(11)が前記開口部伝いにて固定された任
    意のかかる膜(14)と同一側にある;及び ねじ込接続体を介して前記膜支持体(12)に結合さ
    れ、且つ前記シリンダー(11)に結合した作動手段
    (13);を含んで成り、 かくして前記作動手段(13)の前記ねじ込接続伝いで
    の回転は前記シリンダー(11)を前記管状通路内で縦
    方向に運動させ、これにより前記平面状の縁は回転の度
    合いに対応して前記開口部を介して突き出て前記開口部
    伝いに固定された任意の前記膜(14)と結合し、前記
    膜(14)の中央部を前記平面状の縁伝いの平面形状で
    二軸延伸せしめるものであり;更には 標線(61)を有するリング(55)、ここでこの標線
    (61)は相対角位置の指標となり、前記作動手段(1
    3)上の標線(62)と一緒になって当該作動手段(1
    3)の回転の度合い、それ故前記膜(14)に付与され
    る延伸の度合いの再現性のある指標を供するものであ
    る; を含んで成る、装置。
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