JP3458758B2 - 鋼板の冷却方法およびその装置 - Google Patents

鋼板の冷却方法およびその装置

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JP3458758B2 JP09146499A JP9146499A JP3458758B2 JP 3458758 B2 JP3458758 B2 JP 3458758B2 JP 09146499 A JP09146499 A JP 09146499A JP 9146499 A JP9146499 A JP 9146499A JP 3458758 B2 JP3458758 B2 JP 3458758B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱間圧延された
高温鋼板の冷却に際し、特に板厚の厚い高温厚鋼板の冷
却に際し、冷却装置出側における鋼板の冷却停止温度を
精度よく制御し、かつ板先端から後端まで均一温度とす
ることが可能な冷却方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延後の高温の鋼板をオンラインで冷却
装置内を通過させながら冷却するに際しては水平の状態
で鋼板の上下から冷却水を注水して冷却を施すことが一
般的である。特に近年、冷却と圧延を組み合わせた制御
圧延やオンラインで鋼板を冷却する制御冷却では、製品
の高品質化にともなって、高精度の温度制御、特に冷却
停止温度制御が重要である。
【0003】従来の鋼板温度制御の方法では、鋼板を一
定搬送速度で冷却装置内を通過させながら上下から冷却
水を注水し、その冷却水量の調整によって冷却の強さを
変更する流量制御による方法、又は、冷却条件を一定に
した冷却装置内を通過する鋼板の搬送速度を変更して冷
却停止温度を制御する搬送速度制御による方法が一般的
であった。
【0004】流量制御による方法としては、特公平7-61
493号公報(以下公知例1とする)に開示されている冷
却装置内で搬送される鋼板の温度を検出し、上下面の温
度差が規定値以内になるように冷却水量を制御する方法
や特開平9-10823号公報(以下公知例2とする)に開示
される上ノズルの流量が不均一冷却となる限界流量を求
めて必要な上下ノズルの合計流量が限界流量の2倍以下
の領域では、上下いずれかのノズルの流量を0、または
上ノズルの流量を限界流量に固定し下ノズルの流量のみ
を調整する流量制御方法があった。
【0005】一方、搬送速度により制御する方法として
は、特開昭62-199723号公報(以下公知例3とする)で
は、鋼板が冷却装置に進入してから冷却装置の冷却ゾー
ン長相当分だけ進む毎に鋼板速度変更量を求め、鋼板速
度を変更する方法、また、特開平1-205811号公報(以下
公知例4とする)では、鋼板速度を加速させながら冷却
する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、流量制
御による公知例1では、冷却水量を絞ると、ノズルから
噴射される冷却水量が減り、幅方向、長手方向に冷却が
不均一となることがあった。また公知例2では、不均一
冷却を防止することができても、上下の制御範囲が不連
続となるために細かな温度制御を行うことが難しく、上
下温度の差の拡大から歪みが発生しやすかった。さら
に、冷却水流量を調整するためには流量調整弁やその制
御に複雑な制御系が必要で設備費が膨大となっていた。
【0007】また、搬送速度を制御する公知例3では、
冷却速度が段階的に変化するために冷却後の鋼板長手方
向の温度分布が階段状となり、材質の不連続、例えば、
硬度の分布に差が生じる、あるいは熱歪が発生する問題
があった。公知例4では、冷却装置に入る時点での鋼板
先端の温度と所要冷却時間、および、鋼板後端の冷却装
置に入る時点の実測温度(あるいはその予測温度)とそ
の所要冷却時間がわかっているかあるいは正確に予測さ
れていないと、初期の搬送速度と加速率を決定すること
ができず、あるいは冷却停止温度を正確に制御すること
が難しかった。特に後端部の実測温度が、初期速度と加
速率を決めた段階より後で当初想定していた温度と食い
違っていた場合、加速率の変更を行うと先端部の目標冷
却停止温度が実際と食い違ってしまうため、初期速度と
加速率を決定した後にはそのパターンを変更することは
不可能であった。
【0008】そこで本発明の目的は、簡単な方式で冷却
停止温度を高精度に制御する高温の鋼板の冷却方法およ
びその装置を提供すること、特に鋼板の先端から後端に
渡って冷却停止温度がほぼ一定の温度範囲に収まる様に
冷却をする高温の鋼板の冷却方法およびその装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の手段は以下の通りである。
【0010】第1発明は、複数対の上拘束ロールと下ロ
ール間に鋼板を通板させながら前記上拘束ロールと下ロ
ール対間にオンーオフ制御可能な注水手段を備える冷却
装置を用いて高温鋼板を冷却するに際して、前記冷却装
置に鋼板が入る前に鋼板温度を検出し、検出した温度に
基づいて、先端から後端までの鋼板長手方向の各部位が
冷却装置に入る際の冷却開始温度が所定の冷却開始温度
範囲に入るように冷却装置内の鋼板搬送速度を決定し、
次いで鋼板長手方向の各部位の冷却停止温度が所定の冷
却停止温度範囲に入る冷却所要時間を求め、更に冷却所
要時間から水冷を施す冷却ゾーン長を求め、その冷却ゾ
ーン長以上のゾーンから冷却水を水量密度が2000l
/min・m 2 以上で噴射し、鋼板を冷却装置を通過さ
せながら冷却することを特徴とする鋼板の冷却方法であ
る。
【0011】第2発明は複数対の上拘束ロールと下ロー
ル間に鋼板を通板させながら前記上拘束ロールと下ロー
ル対間にオンーオフ制御可能に配設した注水手段から冷
却水を噴射して高温の鋼板を冷却する装置において、
(1)冷却装置入側に鋼板温度の検出手段、(2)鋼板
温度の検出手段で検出した鋼板温度に基づいて、鋼板長
手方向の各部位が冷却装置に入る際の冷却開始温度が所
定の冷却開始温度範囲に入るように鋼板の搬送速度を決
定し、鋼板長手方向の各部位の冷却停止温度が所定の冷
却停止温度範囲に入る冷却所要時間を演算し、前記で演
算した冷却所要時間に基づいて必要冷却ゾーン長を演算
し、更に必要冷却ゾーン長を確保できる冷却ゾーンのゾ
ーン数を決定する演算装置、及び(3)演算装置で決定し
たゾーン数の冷却ゾーンへ水量密度が2000l/mi
n・m 2 以上の冷却水の噴射をオンーオフ制御する手
段、を備えることを特徴とする鋼板の冷却装置である。
【0012】本発明では、鋼板の全体に渡って、冷却開
始温度を目標冷却開始温度範囲に維持し、冷却停止温度
を目標冷却停止温度に近づけることが可能となる。更
に、材質の局所的バラツキや熱歪の発生が少なく、鋼板
全体の温度のバラツキを少なくすることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に説明す
る。
【0014】鋼板先端部が冷却装置に入ってから鋼板後
端部が冷却装置に挿入されるまでには時間差が生じる。
この間後端部の温度は徐々に降下し、仮に一定の搬送速
度で鋼板を搬送すると、鋼板先端部と後端部の冷却停止
温度には、冷却開始時の鋼板先端部と後端部の温度差と
ほぼ同じ温度差が生じる。
【0015】そこで本発明では、鋼板の先端〜後端部温
度が許容される冷却開始温度の範囲内で冷却装置に入る
ように、圧延終了時に鋼板の長手方向の温度分布が少な
い場合、まず板長、板厚に応じてその冷却開始温度差
(許容される冷却開始温度範囲)から、冷却装置内を搬
送する鋼板の搬送速度を決定する。
【0016】また、圧延終了時に鋼板の長手方向にある
温度分布をもっている場合がある。こうした長手方向に
ある温度分布を持った鋼板を冷却装置を通過させて連続
的に冷却する時は、鋼板の各部の冷却開始時間に差が生
じ、部位によっては所定の冷却開始温度を確保できない
場合がある。この様な時は、圧延直後の鋼板の温度プロ
ファイルを計測し、その結果から鋼板内で最も温度が厳
しい部位が所要の冷却開始温度で冷却が開始されるよう
に、鋼板の搬送速度、冷却装置への進入時刻を決定す
る。
【0017】鋼板の搬送速度、冷却装置への進入時刻
は、伝熱計算によって鋼板の温度降下量を求めることに
よっても決定可能であるし、自然放冷時の温度降下量を
実験によって求めておき、これに基いて決定してもよ
い。
【0018】図1にその決定方法の例を示す。図1は各
板厚の自然放冷時の冷却速度を鋼板の表面温度をパラメ
ータにプロットしたものである。この図よりある板厚の
自然放冷時の冷却速度Cを求めることが可能である。求
めた自然放冷時の冷却速度Cは、鋼板の先端が冷却装置
に進入している際に板の後端部がどのように温度降下す
るかを示している。板先端から板後端までを許容される
冷却開始温度範囲ΔT内に収まるように温度を制御する
ためには、先端を冷却開始してから後端を冷却開始する
までの時間差ttbが式(1)を満足するように搬送速度
Sを決定する必要がある。
【0019】C・ttb<ΔT …(1) ttb=L/S …(2) ここで、 ttb:先端を冷却開始してから後端を冷却開始するまで
の時間差(s) C :自然放冷時の冷却速度(℃/s) L :板長(m) S :搬送速度(m/s) ΔT:許容される冷却開始温度範囲(℃)
【0020】次に使用する冷却ゾーン数を決定する。冷
却後の目標とする冷却停止温度を実現するためには、冷
却開始から冷却停止までの冷却時間を決定する必要があ
る。一般のオンラインの冷却において、特に多量の冷却
水で強冷却を施す厚鋼板のオンライン冷却においては、
単位面積、単位時間当たりに鋼板表面から奪われる熱量
(熱流束)は通板速度にあまり依存しない。図2に、長
さ10、20、30mの冷却装置において、板厚40m
mの鋼板を水量密度2000L/(min・m2)で連続的に、搬
送速度を50mpmまで変化させて冷却した場合の冷却
時間と平均温度の温度降下量の関係を示す。この図よ
り、冷却装置内での鋼板の温度降下量は、冷却装置内の
滞在時間の1次関数として1本の直線に乗っており、こ
れより温度降下量は、鋼板の搬送速度によらず、冷却装
置内の滞在時間によって決定されることがわかる。逆に
いえば、この様な強冷却状態の冷却では、単位面積、単
位時間当たりに鋼板表面から奪われる熱量(熱流束)
は、水量密度あるいは流量を変えてもあまり変わらず、
また搬送速度にも依存しない。本発明はこの原理を応用
して冷却時間を制御するために冷却ゾーン長を変化させ
るものである。なお、温度降下量が、搬送速度によらず
滞在時間によって決定されるような強冷却状態は、水量
密度が2000L/(min・m2)以上ならば安定的に実現され
る。
【0021】そこで、図2から、ある冷却開始温度から
目標の冷却停止温度まで冷却、すなわち所要の温度降下
量にするために必要な冷却時間、すなわち冷却装置の滞
在時間(所要冷却時間、tc)を求めることが可能であ
る。次に式(2)で求めた搬送速度Sと求めた所要冷却
時間tcから必要な冷却装置の冷却ゾーンの長さLcを式
(3)から計算することが可能である。
【0022】Lc=tc・S …(3) ここで、 Lc:所要冷却ゾーンの長さ(m) tc:所要冷却時間(s)
【0023】このようにして求めた所要冷却ゾーンの長
さがLcとなるように冷却水を噴射するゾーン数を決定
することができる。実際には冷却水をオン−オフ制御す
るゾーンの長さは連続的に変化させることができないの
で、その場合は、冷却水を噴射するゾーン数に基いて冷
却時間を再計算し、計算で求めた冷却時間に基いて搬送
速度を式(3)を満足するように調整し、所要冷却時間
が確保できるように搬送速度を微調整する。
【0024】なお、図2は、板厚40mmの場合のある
鋼種について、冷却装置内での滞在時間(冷却時間であ
り冷却ゾーンの通過時間でもある。)と鋼板温度降下量
の関係を示したものであるが、滞在時間と鋼板温度降下
量の関係は、材質、板厚、冷却開始温度によって異なっ
た関係となり、必ずしも直線関係にあるとは限らない。
ただし、本発明の主旨は、あらかじめある方法で冷却装
置内での滞在時間と鋼板温度降下量の関係を求めてお
き、その関係をもとに冷却装置内の滞在時間を決定し、
搬送速度を算出することにあるので、冷却装置内での滞
在時間と鋼板温度降下量の関係を伝熱計算プログラム等
を用いて求めてもかまわない。
【0025】本発明において、板厚が薄い鋼板や、板長
の長い鋼板は、鋼板の先端が冷却装置に入ってから鋼板
の後端が冷却装置に進入するまでに板の後端部の温度が
下がって目標とする冷却開始温度範囲からはずれてしま
う場合がある。この場合には、冷却装置を通過させる搬
送速度を速くしてその温度降下を小さくする必要があ
る。従って使用する冷却ゾーン数を多くして冷却長さを
長くして、所要の冷却量を確保する。
【0026】一方、この冷却開始温度の制約がない、板
厚の厚い鋼板や板長の短い鋼板では、鋼板の先端が冷却
装置に入ってから鋼板の後端が冷却装置に進入するまで
の板の後端部の温度降下が小さいため、経済的観点から
搬送速度を遅くして冷却ゾーン数を少なくし、冷却水量
を少なくする。
【0027】
【実施例】以下、実施例1〜3により本発明について具
体的に説明する。
【0028】(実施例1)図3に本実施例の冷却装置の
概要図を示す。この冷却装置は、上下に挟まれた21組
の上拘束ロール2、下ロール3間を圧延直後の厚鋼板1
が搬送されながらオンラインで冷却される冷却装置であ
って、各ロール間のピッチは1.0mで、冷却装置の全
長は20mである。各ロール間の上面下面側には、夫々
100mmピッチで設けた市販のスプレーノズル4から
鋼板1m2あたり、上面には2000L/(m2・min)、下面
にはそのおよそ2倍の水量の水を噴射し、鋼板の冷却を
施している。8は以下に説明する鋼板の搬送速度S、冷
却所要時間tcを求める演算装置、9は各冷却水供給弁
をオン−オフ制御し、また下ロール3の回転速度(鋼板
の搬送速度S)を制御する制御装置である。
【0029】各ゾーンの上下面のスプレーノズル4へ
は、オン−オフ制御可能な冷却水供給弁5を通して冷却
水が供給されている。また、下ロール3の回転速度を変
更することによって鋼板1の搬送速度をほぼ連続的に変
更することが可能で、その範囲は0.17〜5m/sで
ある。従って、本実施例の冷却装置における冷却制御
は、鋼板の搬送速度を変更すること、冷却水を流すゾー
ン数を1〜20まで変更することによって可能となる。
なお、冷却水量密度は各ゾーン内で一定である。なお、
上と下のノズルの注水を独立にオン−オフ制御すること
は、可能ではあるが、上下の冷却が非対称になり反りや
残留応力が発生するために好ましくないので、通常は、
上下のノズルはゾーン毎に対でオン−オフ制御を行う。
また、歪みの発生を極力防止するためには上下の水量バ
ランス調整が重要であるが、その調整は操業前に予め、
歪みが許容値以内に入るように調整している。
【0030】21組の拘束ロールは、下ロール3は搬送
ロールをかねており、固定式であるが、上拘束ロール2
は上下に昇降が可能で、両者の隙間は0.5mmピッチ
で制御可能である。さらに上拘束ロール2は鋼板1が通
過した際にそのセットされたギャップ以上の厚さの鋼板
が通過するときは、上拘束ロール2から油圧シリンダー
6を介して拘束力がかかる構造となっている。上拘束ロ
ール2は冷却中に発生する冷却反りを押さえ込むために
拘束力が加わるが、本実施例では各ロールに1〜5tま
で付加可能である。
【0031】冷却装置の入側および出側の鋼板上方およ
び下方には非接触式の放射温度計7が設置され連続的に
鋼板温度をモニターしている。
【0032】以上の構成の冷却装置に、板幅3000m
m、長さ(L)45m、厚さ20mmの圧延後の長手方
向の温度分布が少ない高温鋼板を通過させて冷却を行っ
た。ロール間のギャップは板厚−1.5mm、すなわち
18.5mmに設定した。
【0033】この時、冷却条件を以下のように決定し
た。冷却装置入側の鋼板上方および下方の放射温度計7
によって、鋼板先端部の温度を計測したところ、上面下
面ともに820℃であった。この鋼板の冷却開始温度が
材質上750℃以上780℃以下であり、その許容範囲
ΔTは30Kであった。まず図2からこの鋼板の自然放
冷時の冷却速度を求める。すると板厚20mm、表面温
度が約820℃であるのでその冷却速度Cが約1.2℃
/sと読みとれる。すなわち、式(1)から、この鋼板
の先端が冷却装置に780℃で入ってから約30/1.
2=25秒以内に鋼板の後端の冷却を開始しなければ、
この鋼板の冷却開始温度を許容範囲内にできない。実際
は、鋼板温度が放冷によって下がるに従い冷却速度Cは
1.2℃/sから若干小さくなるが、ここでは安全をみ
て1.2℃/sを用いてttbを25秒として搬送速度S
を求めている。そこで鋼板の搬送速度Sは式(2)より
S=1.8m/sとなる。なお、この時、先端の冷却開
始温度がちょうど780℃となるようにオッシレーショ
ンを行って温度調整をした後に冷却を開始した。
【0034】以上の手順によって鋼板の搬送速度Sを求
めることができた。次に、図2より冷却時間を求める。
この鋼板の目標冷却停止温度が470〜500℃である
ので、鋼板先端はこの温度範囲の上限500℃、後端は
この範囲の下限470℃を狙って、冷却中の温度降下量
を先端部後端部ともに310℃とする。図3から310
℃冷却するためには冷却時間tcが7.8秒必要であ
る。搬送速度Sが1.8m/sで7.8秒間冷却するた
めには、式(3)から冷却ゾーンの長さLcは14m以
上必要である。本実施例ではその冷却ゾーンの冷却水オ
ン−オフ制御可能な最小単位が1mであるので、搬送速
度Sを1.8m/sにするとともに、1〜14ゾーンの
冷却水を噴射することにした。
【0035】本実施例によれば、先端後端の熱履歴は当
初目標の冷却開始温度範囲と冷却停止温度範囲に入って
おり、鋼板全体に渡って熱履歴に差が少ないことから材
質のバラツキがきわめて少なく、鋼板内の硬度差が従来
の速度制御法あるいは流量制御法に比べて1/3以下に
抑えることができた。そのため材質はずれによる格落ち
がなく、製品歩留りが大幅に向上した。
【0036】(実施例2)本発明の第2の実施例は、前
述の第1の実施例と同様の装置を用いて板厚40mmの
鋼板の冷却を施した場合である。
【0037】本実施例の冷却装置は、実施例1の設備構
成と同じく、上下に挟まれた21組の上拘束ロール2、
下ロール3間を圧延直後の厚鋼板1が搬送されながらオ
ンラインで冷却される冷却装置であって、各ロール間の
ピッチ1.0mで、冷却装置の全長は20mである。
【0038】以上の構成の冷却装置に、板幅3000m
m、長さ(L)25m、厚さ40mmの圧延後の長手方
向の温度分布が少ない高温鋼板を通過させて冷却を行っ
た。ロール間のギャップは板厚−1.5mm、すなわち
38.5mmに設定した。
【0039】この時、冷却条件を以下のように決定し
た。冷却装置の入側の鋼板上方および下方の放射温度計
7によって、鋼板先端部の温度を計測したところ、上面
下面ともに850℃であった。この鋼板の冷却開始温度
が材質上780℃以上830℃以下であり、その許容範
囲ΔTは50Kであった。まず図2からこの鋼板の自然
放冷時の冷却速度Cを求める。すると板厚40mm、表
面温度が約850℃であるのでその冷却速度Cが0.7
5℃/sと読みとれる。すなわち、式(1)から、この
鋼板の先端が冷却装置に830℃で入ってから約50/
0.75=66.7秒以内に鋼板の後端の冷却を開始し
なければ、この鋼板の冷却開始温度を許容範囲内にでき
ない。そこで鋼板の搬送速度Sは式(2)より0.38
m/s以上となる。なお、この時、先端の冷却開始温度
がちょうど830℃となるようにオッシレーションを行
って温度調整をした後に冷却を開始した。
【0040】以上の手順によって鋼板の搬送速度Sを求
めることができた。次に、図2より冷却時間を求める。
この鋼板の目標冷却停止温度が470〜520℃である
ので鋼板先端はこの温度範囲の上限520℃を、後端は
この範囲の下限470℃を狙って冷却中の温度降下量を
先端部後端部ともに310℃とする。図3から310℃
冷却するためには冷却時間tcが15.5秒必要であ
る。搬送速度Sが0.38m/sで15.5秒間冷却す
るためには、式(3)から冷却ゾーンの長さLcは5.
9m以上必要である。本実施例ではその冷却ゾーンの冷
却水オン−オフ制御可能な最小単位が1mであるので1
〜6ゾーンの冷却水を噴射することにした。あわせてこ
のゾーンを15.5秒の冷却時間で通過するために、そ
の搬送速度Sを式(3)で再計算し、既に求めた搬送速
度0.38m/sを微調整して0.387m/sとし
た。尚この値は同じく式(1)を満足している。
【0041】本実施例によれば、先端後端の熱履歴は当
初目標の冷却開始温度範囲と冷却停止温度範囲に入って
おり、鋼板全体に渡って熱履歴に差が少ないことから材
質のバラツキがきわめて少なく、鋼板内の硬度差を従来
の1/3以下に抑えることができた。そのため材質はず
れによる格落ちがなく、製品歩留りが大幅に向上した。
【0042】また、冷却ゾーンが6ゾーンと最低数のゾ
ーンで冷却を行うことができるので冷却水の使用量が少
なく、経済的な冷却となっている。
【0043】(実施例3)本実施例は、圧延終了時に鋼
板の長手方向にある温度分布をもっている場合における
本発明の適用を説明するものである。通常、鋼板を圧延
するには、特に厚鋼板を圧延するには、リバース圧延に
よって1つの圧延機で往復圧延させながら、その厚さを
薄くする圧延法が用いられる。このリバース圧延では、
鋼板内の各部位がある板厚で存在する時間が異なるため
に、鋼板の長手方向に温度分布が発生する。例えば、正
転圧延時には鋼板の先端部は後端部より早く圧延され板
厚が薄くなるために、先端部の温度降下が大きい。逆
に、逆転圧延(リバース圧延)時には、逆に後端部の温
度降下が大きい。これを繰り返すことによって、例えば
図4のような温度分布が計測される。
【0044】図4(1)はその典型的な温度分布例を示
したもので、板厚20mmに圧延された長さ30mの鋼
板を圧延機直後の放射温度計の下を速度5m/sで通過
させた場合に計測された温度である。この時、鋼板の先
端が放射温度計直下を通過してから鋼板後端がそこを通
過するまでには30/5=6秒の時間差があり、この6
秒間に鋼板後端部は温度降下し続けている。図1よりこ
の温度降下は板厚20mmで圧延終了時の鋼板温度が8
00℃では約1.2℃/sと求められる。従って、鋼板
先端が放射温度計直下を通過した時点(この時を時刻t
=t0とする)における鋼板長手方向の温度分布は、鋼
板後端部に対して6秒間の自然放冷分(ΔT=1.2×
6=7.2℃)を補正して図4(2)となる。
【0045】この鋼板に対して、冷却装置への進入時刻
や搬送速度の決定方法を次に述べる。長さLの鋼板の先
端からの距離をx、時刻t、位置xにおける鋼板の温度
をT(x,t)と表す。trc(x)を鋼板先端が放射温
度計直下を通過した時刻t0から鋼板の位置xの部位が
冷却装置に進入するまでの時間とすると、冷却装置に進
入する時の鋼板各位置の温度はT(x,t0+trc)と
表される。なお、図4(2)の温度分布はT(x,
0)と表される。温度計から冷却装置までの距離とそ
の間を鋼板の搬送速度パターンから鋼板の各部位の冷却
装置に進入するまでの時間trc(x)を決定することが
でき、それに応じて鋼板各位置xの温度計で計測されて
から冷却装置進入までの温度降下量ΔT(x)を求める
ことが可能となる。従って、冷却装置に進入時の鋼板各
位置xの温度T(x,t0+trc)は次式で表わされ
る。
【0046】 T(x,t0+trc)=T(x,t0)−ΔT(x) …(4) 一方、この鋼板の許容される最低および最高冷却開始温
度を夫々Tcmin、Tcm axとすると、次式を満足するよう
に温度計から冷却装置までの時間trc(x)を最適化す
る、すなわち、温度計から冷却装置までの搬送速度、待
機時間、冷却装置の搬送速度を求める。
【0047】 max(T(x,t0+trc))≦Tcmax …(5) min(T(x,t0+trc))≧Tcmin …(6) この方法によれば、冷却装置進入時に鋼板内で最も温度
が高くなる部位と温度が低くなる部位が所要の冷却開始
温度範囲の中で冷却開始され、そのための鋼板の搬送速
度を決定することが可能である。
【0048】具体的には、時刻t0において図4(2)
に示す温度分布を持つ鋼板の搬送速度を以下のように決
定した。
【0049】この鋼板の冷却開始温度が材質上750℃
以上780℃以下であり、その許容範囲ΔTは30Kで
あった。まず図1からこの鋼板の自然放冷時の冷却速度
Cを求める。すると板厚20mm,表面温度が約800
℃であるのでその冷却速度Cが1.2℃/sと読みとれ
る。この実施例における圧延機直後の温度計から冷却装
置入口までは距離が51m、搬送速度は3m/sである
ので、搬送に17秒かかる。待機時間をtw秒とすると
この間の温度降下は1.2×(tw+17)℃であり、
さらに鋼板の各部位が冷却装置に進入するまでにx/S
秒経過する。ここでSは求めるべき冷却装置内の鋼板の
搬送速度である。従ってx/S秒間の温度降下量は1.
2x/Sと表される。
【0050】そこで鋼板の各部位の冷却開始時の温度
は、図4(2)に示す時刻t0における温度よりも1.
2×(tw+17+x/S)だけ温度が降下する。こう
して求めた鋼板の各部位の冷却開始温度が750℃〜7
80℃内に収まるようにするためには、待機時間tw
0秒、搬送速度Sを1.2m/sとすればよいことが計
算によって求まった。そこで待機せずに即、搬送速度
1.2m/sで冷却装置を通過させた。この鋼板の目標
冷却停止温度は470〜500℃であるので、実施例1
と同じく310℃冷却するので、所要冷却時間tc
7.8秒、冷却ゾーン長Lcは式(3)から9.4m以
上必要である。本実施例ではその冷却ゾーンの冷却水オ
ン−オフ制御可能な最小単位が1mであるので1〜10
ゾーンの冷却水を噴射することにした。また、この冷却
ゾーンを7.8秒で通過させるために、式(3)で搬送
速度Sを再計算し、搬送速度Sは最終的に1.28m/
sとした。
【0051】本実施例によれば、先端後端の熱履歴は当
初目標の冷却開始温度範囲と冷却停止温度範囲に入って
おり、鋼板全体に渡って熱履歴に差が少ないことから材
質のバラツキがきわめて少なく、鋼板内の硬度差が従来
の1/3以下に抑えることができた。そのため材質はず
れによる格落ちがなく、製品歩留りが大幅に向上した。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば次のような効果を得ることができる。
【0053】(1)厚鋼板を連続的に冷却するオンライ
ン冷却装置において、冷却ムラのない均一な冷却が可能
となる。
【0054】(2)板内の材質のバラツキが少なく均質
な鋼板を安定して製造することが可能となる。また製品
歩留りが高い。
【0055】(3)冷却水の流量を調整する設備が不要
で設備費が安い。
【図面の簡単な説明】
【図1】高温の鋼板を自然放冷した場合の鋼板の板厚と
冷却速度関係を示す図。
【図2】板厚20mmと40mmの鋼板の冷却時間と温
度降下量の関係を示す図。
【図3】本発明の冷却装置の装置構成をを示す図。
【図4】実施例3における鋼板の温度分布を示す図で、
(1)は温度計で計測された鋼板温度、(2)は鋼板の
時刻t0における温度分布を示す。
【符号の説明】
1 高温鋼板 2 上拘束ロール 3 下ロール 4 スプレーノズル 5 冷却水供給弁 6 油圧シリンダー 7 放射温度計 8 演算装置 9 制御装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B21B 37/76 B21B 37/00 132B (56)参考文献 特開 平11−10218(JP,A) 特開 昭62−199723(JP,A) 特開 平4−80324(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/02 320 B21B 37/00 - 37/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数対の上拘束ロールと下ロール間に鋼
    板を通板させながら前記上拘束ロールと下ロール対間に
    オンーオフ制御可能な注水手段を備える冷却装置を用い
    て高温鋼板を冷却するに際して、前記冷却装置に鋼板が
    入る前に鋼板温度を検出し、検出した温度に基づいて、
    先端から後端までの鋼板長手方向の各部位が冷却装置に
    入る際の冷却開始温度が所定の冷却開始温度範囲に入る
    ように冷却装置内の鋼板搬送速度を決定し、次いで鋼板
    長手方向の各部位の冷却停止温度が所定の冷却停止温度
    範囲に入る冷却所要時間を求め、更に冷却所要時間から
    水冷を施す冷却ゾーン長を求め、その冷却ゾーン長以上
    のゾーンから冷却水を水量密度が2000l/min・
    2 以上で噴射し、鋼板を冷却装置を通過させながら冷
    却することを特徴とする鋼板の冷却方法。
  2. 【請求項2】 複数対の上拘束ロールと下ロール間に鋼
    板を通板させながら前記上拘束ロールと下ロール対間に
    オンーオフ制御可能に配設した注水手段から冷却水を噴
    射して高温の鋼板を冷却する装置において、(1)冷却
    装置入側に鋼板温度の検出手段、(2)鋼板温度の検出
    手段で検出した鋼板温度に基づいて、鋼板長手方向の各
    部位が冷却装置に入る際の冷却開始温度が所定の冷却開
    始温度範囲に入るように鋼板の搬送速度を決定し、鋼板
    長手方向の各部位の冷却停止温度が所定の冷却停止温度
    範囲に入る冷却所要時間を演算し、前記で演算した冷却
    所要時間に基づいて必要冷却ゾーン長を演算し、更に必
    要冷却ゾーン長を確保できる冷却ゾーンのゾーン数を決
    定する演算装置、及び(3)演算装置で決定したゾーン数
    の冷却ゾーンへ水量密度が2000l/min・m 2
    上の冷却水の噴射をオンーオフ制御する手段、を備える
    ことを特徴とする鋼板の冷却装置。
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