JP3455615B2 - 反射波長測定方法及び装置、光線路識別方法及びシステム - Google Patents

反射波長測定方法及び装置、光線路識別方法及びシステム

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JP3455615B2
JP3455615B2 JP21607595A JP21607595A JP3455615B2 JP 3455615 B2 JP3455615 B2 JP 3455615B2 JP 21607595 A JP21607595 A JP 21607595A JP 21607595 A JP21607595 A JP 21607595A JP 3455615 B2 JP3455615 B2 JP 3455615B2
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享 井上
文男 大槻
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光線路に設けられた反
射部の反射波長を測定する技術、及び光線路に設けられ
た反射部を識別標識とする光線路識別技術に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、特定の反射波長を中心とした
狭い波長域の光を所定の反射率で反射する1又は2以上
の反射部を光線路中に設け、この反射部をその光線路の
識別標識とし、その反射波長の組み合わせを識別コード
とする技術が知られている。光線路に検査光を入射して
反射部による反射光のスペクトルを測定し、反射部の反
射波長を求めれば識別コードを読み取ることができ、こ
れによって光線路を識別することができる。
【0003】上記の方法により光線路を識別する場合、
検査光が反射部に到達すると検査光のうちその反射波長
の成分が所定の反射率で反射され、その波長成分の光量
が減少する。全ての反射部が同一の反射波長を有するよ
うな識別標識を光線路に設ける場合を考えると、識別標
識の読取りを行うためには各反射部の反射率をある程度
低くして遠方にある反射部まで検査光が到達するように
配慮する必要がある。このため、各反射部の反射波長を
統一する場合には、各反射部の反射率が数%程度に設定
されることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】長距離通信では複数の
区分線路を光コネクタを介して縦続接続し、1本の光線
路を構成することがある。また、加入者宅の端末器と光
線路との接続も光コネクタを用いて行われる。このよう
に、光線路中には光コネクタによる接続部が存在するこ
とが多い。そして、上記の反射部は、設置の便宜のため
光コネクタによる接続部付近に設置されることが多い。
すなわち、通常、反射部としては狭帯域の誘電体反射フ
ィルターやファイバグレーティングが用いられるが、誘
電体反射フィルターは光コネクタの接続端面に取り付け
られることが多く、ファイバグレーティングは光コネク
タ内部に収納された光ファイバの樹脂被覆が除去された
部分に形成されることが多い。このため、上記の方法に
より光線路の識別を行うと、各反射部による検査光の反
射光とコネクタ端面による検査光の反射光とが重畳して
検出されることになる。また、コネクタ端面による反射
光以外にも、光線路の終端面や光線路中に介在する光部
品で反射される検査光の反射光も反射部による反射光に
重畳して検出されることがある。
【0005】コネクタ端面や光線路の終端面等による反
射は入射光の波長によって反射率が殆ど変化しない。こ
のため、このような反射光は被検出光のバックグラウン
ド成分と考えることができる。コネクタ端面の反射率は
端面が空気層に接する場合は約14%であり、したがっ
て、各反射部の反射率が数%程度に設定された場合は、
信号成分よりバックグラウンド成分が大きくなり、S/
Nが劣化する。このため、反射光の波長スペクトルを測
定する従来の方法では、上記のような場合に反射部の反
射波長の測定が困難になり、ひいては光線路の識別が困
難になるという問題点を有している。
【0006】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、反射部以外での検査光の反射によるバ
ックグラウンド成分の影響を排除しながら反射波長を測
定し、光線路を識別する技術を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明の反射波長測定方法は、所定の波長域か
ら選択された所定の反射波長の光を反射する反射部であ
って光線路に設けられものの当該反射波長を測定する方
法であって、上記波長域で調節可能な所定の基準波長を
中心として波長が周期的に時間変化する検査光を光線路
に入射させ、この検査光の反射光のうちその強度が周期
的に時間変化する成分のみを検出しながら、この時間変
化の周波数が検査光の波長変化周波数の2倍になるよう
に上記の基準波長を調節し、このときの基準波長を反射
波長と判定することを特徴としている。
【0008】上記の方法において、複数の反射部の各反
射波長を測定する場合は、検査光として自らのパルス時
間幅より短い周期で波長が時間変化するパルス光を光線
路に入射させ、各反射部からその位置に応じて時間的に
ずれて戻ってくるそれぞれの反射パルス光を検出すると
良い。
【0009】次に、本発明の反射波長測定装置は、所定
の波長域から選択された所定の反射波長の光を反射する
反射部であって光線路に設けられものの当該反射波長を
測定する装置であって、(a)上記の波長域で調節可能
な所定の基準波長を中心として波長が周期的に時間変化
する検査光を光線路に入射させる投光部と、(b)検査
光の反射光のうちその強度が周期的に時間変化する成分
のみを検出する検出部であって、この反射光強度の時間
変化の周波数が検査光の波長変化周波数の2倍に近いほ
ど高い検出レベルを示すものとを備えている。
【0010】本発明の反射波長測定装置により複数の反
射部の各反射波長を測定する場合は、投光部は検査光と
して自らのパルス時間幅より短い周期で波長が時間変化
するパルス光を光線路に入射させ、測定部は各反射部か
らその位置に応じて時間的にずれて戻ってくるそれぞれ
の反射パルス光を検出すると良い。
【0011】次に、本発明の光線路識別方法の第1の態
様では、所定の波長域から選択された所定の反射波長の
光を反射する反射部を光線路に設け、この反射部を単数
又は複数組み合わせて光線路の識別標識とする方法であ
って、上記の波長域で調節可能な所定の基準波長を中
心として波長が周期的に時間変化する検査光を光線路に
入射させ、検査光の反射光のうちその強度が周期的に
時間変化する成分のみを検出しながら、この時間変化の
周波数が検査光の波長変化周波数の2倍になるように基
準波長を調節し、このときの基準波長を反射波長と判定
することにより識別標識を確認することを特徴としてい
る。
【0012】上記第1の態様により複数の識別標識を確
認する場合は、検査光として自らのパルス時間幅より短
い周期で波長が時間変化するパルス光を光線路に入射さ
せ、各識別標識からその位置に応じて時間的にずれて戻
ってくるそれぞれの反射パルス光を検出すると良い。
【0013】また、上記第1の態様において光線路を複
数の区分線路の縦続接続により構成し、この各区分線路
ごとに一又は二以上の反射部を設けて識別標識とする場
合は、検査光として、自らのパルス時間幅より短い周期
で波長が時間変化するパルス光を光線路に入射させ、各
識別標識からその位置に応じて時間的にずれて戻ってく
るそれぞれの反射パルス光を検出すると良い。
【0014】次に、本発明の光線路識別方法の第2の態
様は、光線路に分岐線路を付加し、この分岐線路に所定
の波長域から選択された所定の反射波長の光を反射する
反射部を設け、この反射部を単数又は複数組み合わせて
光線路の識別標識とする法であって、上記の波長域で
調節可能な所定の基準波長を中心として波長が周期的に
時間変化する検査光を光線路に入射させ、検査光の反射
光のうちその強度が周期的に時間変化する成分のみを検
出しながら、この時間変化の周波数が検査光の波長変化
周波数の2倍になるように基準波長を調節し、このとき
の基準波長を反射波長と判定することにより識別標識を
確認することを特徴としている。
【0015】上記第2の態様により光線路に付加された
複数の分岐線路の識別標識を確認する場合は、検査光と
して自らのパルス時間幅より短い周期で波長が時間変化
するパルス光を光線路に入射させ、各分岐線路の識別標
識からその位置に応じて時間的にずれて戻ってくるそれ
ぞれの反射パルス光を検出すると良い。
【0016】上記第2の態様において光線路を複数の区
分線路の縦続接続により構成し、この各区分線路ごとに
分岐線路を付加する場合は、検査光として、自らのパル
ス時間幅より短い周期で波長が時間変化するパルス光を
光線路に入射させ、各分岐線路の識別標識からその位置
に応じて時間的にずれて戻ってくるそれぞれの反射パル
ス光を検出すると良い。
【0017】また、上記第1及び第2の態様において反
射波長の異なる複数の反射部を組み合わせて識別標識と
する場合は、検査光の波長変化幅は、各反射波長間の最
小の波長差以下であると良い。ここで、波長変化幅と
は、波長変化の極大値と極小値との差をいう。
【0018】次に、本発明の光線路識別システムの第1
の態様は、所定の波長域から選択された所定の反射波長
の光を反射する反射部であって光線路に設けられたもの
を単数又は複数組み合わせて光線路の識別標識とするシ
ステムであって、(a)上記の波長域で調節可能な所定
の基準波長を中心として波長が周期的に時間変化する検
査光を光線路に入射させる投光部と、(b)検査光の反
射光のうちその強度が周期的に時間変化する成分のみを
検出する検出部であって、この反射光強度の時間変化の
周波数が検査光の波長変化周波数の2倍に近いほど高い
検出レベルを示すものとを備えている。
【0019】上記第1の態様において光線路に識別標識
が複数設けられている場合は、投光部は検査光として自
らのパルス時間幅より短い周期で波長が時間変化するパ
ルス光を光線路に入射させ、検出部は各識別標識からそ
の位置に応じて時間的にずれて戻ってくるそれぞれの反
射パルス光を検出すると良い。
【0020】上記第1の態様において光線路を複数の区
分線路の縦続接続により構成し、この各区分線路ごとに
一又は二以上の反射部を設けて識別標識とする場合は、
投光部は検査光として自らのパルス時間幅より短い周期
で波長が時間変化するパルス光を光線路に入射させ、検
出部は各識別標識からその位置に応じて時間的にずれて
戻ってくるそれぞれの反射パルス光を検出すると良い。
【0021】次に、本発明の光線路識別システムの第2
の態様は、光線路に分岐線路を付加し、この分岐線路に
所定の波長域から選択された所定の反射波長の光を反射
する反射部を設け、この反射部を単数又は複数組み合わ
せて光線路の識別標識とするシステムであって、(a)
上記の波長域で調節可能な所定の基準波長を中心として
波長が周期的に時間変化する検査光を光線路に入射させ
る投光部と、(b)検査光の反射光のうちその強度が周
期的に時間変化する成分のみを検出する検出部であっ
て、この反射光強度の時間変化の周波数が検査光の波長
変化周波数の2倍に近いほど高い検出レベルを示すもの
とを備えている。
【0022】上記第2の態様において光線路に複数の分
岐線路が付加されている場合は、投光部は検査光として
自らのパルス時間幅より短い周期で波長が時間変化する
パルス光を光線路に入射させ、検出部は各分岐線路の識
別標識からその位置に応じて時間的にずれて戻ってくる
それぞれの反射パルス光を検出すると良い。
【0023】上記第2の態様において光線路を複数の区
分線路の縦続接続により構成し、この各区分線路ごとに
一又は二以上の反射部を設けて識別標識とする場合は、
投光部は検査光として自らのパルス時間幅より短い周期
で波長が時間変化するパルス光を光線路に入射させ、検
出部は各識別標識からその位置に応じて時間的にずれて
戻ってくるそれぞれの反射パルス光を検出すると良い。
【0024】また、上記第1及び第2の態様において識
別標識が反射波長の異なる複数の反射部から構成される
場合は、投光部は波長変化幅が各反射波長間の最小の波
長差以下となっている検査光を光線路に入射させると良
い。ここで、波長変化幅とは、波長変化の極大値と極小
値との差をいう。
【0025】また、本発明の光線路識別システムの第1
又は第2の態様において、上記の反射部は、光線路の屈
折率を光軸に沿って周期的に変化させた光導波路型グレ
ーティング、又は光線路中に挿入した光フィルタである
と良い。
【0026】
【作用】本発明の反射波長測定方法において光線路に入
射された検査光は、光線路内を進行して反射部に到達す
る。検査光が基準波長を中心として所定周波数で波長
が時間変化する波長変調光であること、及び反射部は
反射波長の光を高い反射率で反射し、反射波長からの波
長ずれが大きい光ほど低い反射率で反射することから、
反射部で反射された検査光の反射光は検査光の波長変化
に応じて強度が周期的に時間変化するものとなる。ここ
で、検査光の基準波長が反射部の反射波長に一致すると
きは、検査光の波長がその波長変化の1/2周期ごとに
基準波長となり、その都度、反射光強度が極大となるた
め、反射光強度の時間変化の周波数は検査光の波長変化
周波数の2倍になる。したがって、反射光強度を検出し
ながら検査光の基準波長を変えていき、反射光強度の時
間変化の周波数が検査光の波長変化周波数の2倍になる
ように基準波長を調節すれば、そのときの基準波長が反
射部の反射波長に等しいことになる。本発明では、この
ようにして反射波長を測定する。
【0027】検査光の反射光には、反射部による反射光
以外にもコネクタ端面の反射等に起因するバックグラウ
ンド成分が含まれている場合がある。このバックグラウ
ンド成分は波長依存性のない反射に基づく反射光なの
で、検査光が上記のような波長変調光であってもその強
度はほぼ一定となる。そして、本発明の反射波長測定方
法では、強度が周期的に時間変化する反射光成分のみを
検出して反射波長の測定を行うので、バックグラウンド
成分は検出されず、従って、反射波長の測定にバックグ
ラウンド成分の影響が生じることは殆どない。
【0028】本発明の反射波長測定方法のうち検査光と
してパルス光を用いる方法では、各反射部で反射されて
時間的にずれて戻ってくる各反射パルス光を時間的に切
り分けて別個に検出することが可能になるので、各反射
パルス光に基づいて上記の反射波長測定を行うことによ
り、各反射部の反射波長がそれぞれ別個に測定される。
これにより、複数の反射部が同一の反射波長を有してい
る場合でも良好な測定が可能となる。
【0029】次に、本発明の反射波長測定装置によれ
ば、検出部の検出レベルが極大になるように検査光の基
準波長を変えていくことで、反射光の強度変化の周波数
が検査光の波長変化周波数の2倍になるように基準波長
を調節することができる。このときの基準波長は反射部
の反射波長に等しいことから、上記のように基準波長を
調節することで反射波長が測定されることになる。検出
部は強度が周期的に時間変化する反射光成分のみを検出
して反射波長の測定を行うので、バックグラウンド成分
は検出されず、従って、反射波長の測定にバックグラウ
ンド成分の影響が生じることは殆どない。
【0030】本発明の反射波長測定装置のうち投光部が
検査光としてパルス光を光線路に入射させる装置によれ
ば、検出部が、各反射部から時間的にずれて戻ってくる
各反射パルス光を時間的に切り分けて別個に検出するの
で、各反射部の反射波長をそれぞれ別個に測定すること
ができる。これにより、複数の反射部が同一の反射波長
を有している場合でも良好な測定が可能である。
【0031】次に、本発明の光線路識別方法の第1の態
様では、上記の反射波長測定方法により、識別標識を構
成する反射部の反射波長を測定する。反射部の反射波長
が光線路の識別コードとなっているので、上記のように
して反射波長を求めることで識別標識が確認され、光線
路の識別がなされる。上述の通り、反射光に含まれるバ
ックグラウンド成分は検出されないので、バックグラウ
ンド成分の影響を排除した光線路の識別が可能である。
【0032】上記第1の態様のうち検査光としてパルス
光を用いる方法では、各識別標識でそれぞれ反射されて
時間的にずれて戻ってくる各反射パルス光を時間的に切
り分けて別個に検出することが可能になり、各反射パル
ス光に基づいて各識別標識をそれぞれ別個に確認するこ
とができる。これにより、同一の識別標識を光線路の異
なる箇所に設けた場合でも、それぞれを別個に確認する
ことができる。
【0033】また、上記第1の態様のうち光線路を複数
の区分線路の縦続接続により構成したものでは、各区分
線路に設けられた識別標識で反射され、時間的にずれて
戻ってくる各反射パルス光を時間的に切り分けて別個に
検出することで、各区分線路ごとの識別が可能である。
【0034】次に、本発明の光線路識別方法の第2の態
様では、光線路に入射された検査光は、光線路内を進行
した後、分岐線路に入射して識別標識に到達する。ここ
で反射された検査光の反射光に基づいて、上記の反射波
長測定方法により、識別標識を構成する反射部の反射波
長が測定される。反射部の反射波長が光線路の識別コー
ドとなっているので、上記のようにして反射波長を求め
ることで識別標識が確認され、光線路の識別がなされ
る。第1の態様の場合と同様に、反射光に含まれるバッ
クグラウンド成分は検出されないので、バックグラウン
ド成分の影響を排除した光線路の識別が可能である。さ
らに、識別標識を光線路に直接設けるのではなく光線路
に付加した分岐線路に設けるため、光通信用の信号光は
識別標識を通過することなく伝送される。これにより、
識別標識が光通信に影響を与える可能性を排除すること
ができる。
【0035】上記第2の態様のうち検査光としてパルス
光を用いる方法では、各分岐線路の識別標識でそれぞれ
反射されて時間的にずれて戻ってくる各反射パルス光を
時間的に切り分けて別個に検出することが可能になり、
各反射パルス光に基づいて各識別標識をそれぞれ別個に
確認することができる。これにより、同一の識別標識を
有する分岐線路を光線路の異なる箇所に設けた場合で
も、各分岐線路の識別標識を別個に確認することができ
る。
【0036】また、上記第2の態様のうち光線路を複数
の区分線路の縦続接続により構成したものでは、各区分
線路に付加した分岐線路の識別標識で反射され、時間的
にずれて戻ってくる各反射パルス光を時間的に切り分け
て別個に検出することで、各区分線路ごとの識別が可能
である。
【0037】また、上記第1又は第2の態様のうち、反
射波長の異なる複数の反射部を組み合わせて識別標識と
し、検査光の波長変化幅を各反射波長間の最小の波長差
以下とする方法では、反射光強度の時間変化の周波数が
検査光の波長変化周波数の2倍になるように検査光の基
準波長を調節することで、いずれかの反射部の反射波長
が測定される。基準波長をさらに変えて上記の調節作業
を続ければ、すべての反射波長が測定される。反射波長
の組み合わせが光線路の識別コードとなっているので、
上記のようにしてすべての反射波長を求めることで識別
標識が確認され、光線路の識別がなされる。検査光の波
長変化幅は各反射波長間の波長差の最小値以下となって
いるから、基準波長がいずれかの反射波長に一致してい
るときに、他の反射部によって反射される検査光の反射
光強度は極めて小さい。これにより、互いに異なる反射
波長を有する複数の反射部についてそれぞれの反射光が
混在するという事態が防止されるので、光線路の識別が
容易になる。この方法では、反射波長の異なる複数の反
射部を任意に組み合わせて多くの識別標識を用いること
ができるため、多種類の光線路を識別する必要がある場
合に特に好適である。
【0038】次に、本発明の光線路識別システムの第1
の態様では、検出部の検出レベルが極大になるように検
査光の基準波長を変えていくことで、反射光の強度変化
の周波数が検査光の波長変化周波数の2倍になるように
基準波長を調節することができる。このときの基準波長
は反射部の反射波長に等しいことから、上記のように基
準波長を調節することで反射波長が測定されることにな
る。反射波長の組み合わせが光線路の識別コードとなっ
ているので、上記のようにしてすべての反射波長を求め
ることで識別標識が確認され、光線路の識別がなされ
る。検出部は強度が周期的に時間変化する反射光成分の
みを検出して反射波長の測定を行うので、バックグラウ
ンド成分は検出部によって検出されず、従って、バック
グラウンド成分の影響を排除した光線路の識別が可能で
ある。
【0039】上記第1の態様のうち投光部が検査光とし
てパルス光を光線路に入射させるシステムによれば、各
識別標識から時間的にずれて戻ってくる各反射パルス光
を検出部が時間的に切り分けて別個に検出するので、各
識別標識をそれぞれ別個に確認することができる。これ
により、同一の識別標識を光線路の異なる箇所に設けた
場合でも、それぞれを別個に確認することができる。
【0040】上記第1の態様のうち光線路を複数の区分
線路の縦続接続により構成しているものでは、各区分線
路に設けられた識別標識で反射され、時間的にずれて戻
ってくる各反射パルス光を検出部が時間的に切り分けて
別個に検出するので、各区分線路ごとの識別が可能であ
る。
【0041】次に、本発明の光線路識別システムの第2
の態様では、投光部が光線路に入射した検査光は、光線
路内を進行した後、分岐線路に入射して識別標識に到達
する。ここで反射された検査光の反射光は検出部で検出
され、これにより識別標識を構成する反射部の反射波長
が測定される。反射部の反射波長が光線路の識別コード
となっているので、上記のようにして反射波長を求める
ことで識別標識が確認され、光線路の識別がなされる。
第1の態様の場合と同様に、反射光に含まれるバックグ
ラウンド成分は検出部で検出されないので、バックグラ
ウンド成分の影響を排除した光線路の識別が可能であ
る。さらに、識別標識を光線路に直接設けるのではなく
光線路に付加した分岐線路に設けるため、光通信用の信
号光は識別標識を通過することなく伝送される。これに
より、識別標識が光通信に影響を与える可能性を排除す
ることができる。
【0042】上記第2の態様のうち検査光としてパルス
光を用いるシステムでは、検出部が各分岐線路の識別標
識でそれぞれ反射され時間的にずれて戻ってくる各反射
パルス光を時間的に切り分けて検出するので、各反射パ
ルス光に基づいて各識別標識をそれぞれ別個に確認する
ことができる。これにより、同一の識別標識を有する分
岐線路を光線路の異なる箇所に設けた場合でも、各分岐
線路の識別標識を別個に確認することができる。
【0043】また、上記第2の態様のうち光線路を複数
の区分線路の縦続接続により構成しているシステムで
は、検出部が各区分線路に付加した分岐線路の識別標識
で反射され、時間的にずれて戻ってくる各反射パルス光
を時間的に切り分けて別個に検出するので、各区分線路
ごとの識別が可能である。
【0044】また、上記第1又は第2の態様のうち、反
射波長の異なる複数の反射部を組み合わせて識別標識と
し、検査光の波長変化幅を各反射波長間の最小の波長差
以下とするシステムでは、反射光強度の時間変化の周波
数が検査光の波長変化周波数の2倍になるように検査光
の基準波長を調節することで、いずれかの反射部の反射
波長が測定される。基準波長をさらに変えて上記の調節
作業を続ければ、すべての反射波長が測定される。反射
波長の組み合わせが光線路の識別コードとなっているの
で、上記のようにしてすべての反射波長を求めることで
識別標識が確認され、光線路の識別がなされる。検査光
の波長変化幅は各反射波長間の波長差の最小値以下とな
っているから、基準波長がいずれかの反射波長に一致し
ているときに、他の反射部によって反射される検査光の
反射光強度は極めて小さい。これにより、互いに異なる
反射波長を有する複数の反射部についてそれぞれの反射
光が混在するという事態が防止されるので、光線路の識
別が容易になる。このシステムでは、反射波長の異なる
複数の反射部を任意に組み合わせて多くの識別標識を用
いることができるため、多種類の光線路を識別する必要
がある場合に特に好適である。
【0045】なお、上記の光線路識別システムの第1又
は第2の態様における反射部は、光線路への設置が容易
であり、反射波長域を十分に狭くすることができること
を考慮すれば、光導波路型グレーティング又は光フィル
タとするのが好適である。
【0046】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の実施
例を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の
要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0047】図1は、本実施例の反射波長測定方法を説
明するための図である。本実施例では、ファイバグレー
ティング62の反射波長を測定する。図1に示すよう
に、ファイバグレーティング62は、光線路たるシング
ルモード光ファイバ60(2.5km長)の終端部、す
なわち端面から50mmの位置に設けられている。
【0048】なお、ファイバグレーティングとは、光フ
ァイバ中の一領域であって実効屈折率が軸方向に沿って
最小屈折率と最大屈折率の間で周期的に変動しているも
のをいう。このファイバグレーティングは、反射波長を
中心とした比較的狭い波長幅の光を反射する機能を有し
ており、通常、所定の反射波長(ブラッグ波長)を中心
に対称的で急峻な波長−反射率特性を示す。本実施例の
ファイバグレーティング62の反射波長幅は、約0.4
nmである。
【0049】ファイバグレーティングの反射率は反射波
長において最大であり、反射波長からのずれが大きくな
るにつれて反射率は急激に低下する。反射波長の値は、
実効屈折率の変化の周期(グレーティング周期)や実効
屈折率の大きさに依存する。なお、本実施例のファイバ
グレーティング62では、反射波長に対する反射率は約
5%である。
【0050】ファイバグレーティングは、光ファイバに
紫外光の干渉縞を照射することで作製できることが一般
に知られており、この作製方法は特表昭62−5000
52にも開示されている。
【0051】本実施例では、反射波長測定装置100を
用いてファイバグレーティング62の反射波長を測定す
る。図1に示すように、反射波長測定装置100は、検
査光を出力する投光部8、光ファイバ21を介して投光
部8に接続されたアイソレータ9及び光カプラ11、及
び光ファイバ23を介して光カプラ11に接続された検
出部10から構成されている。
【0052】投光部8は、レーザダイオード30、レー
ザダイオード30の出力光が入射する光ファイバ31、
光ファイバ31を介してレーザダイオード30に接続さ
れた光カプラ32、光カプラ32に接続された光ファイ
バ33、光ファイバ33中に設けられた発振波長制御部
40、発振波長制御部40を介在させて光ファイバ33
に接続されたEr(エルビウム)ドープ光ファイバ5
0、及びErドープ光ファイバ50に接続された金蒸着
ミラー51から構成される波長可変ファイバレーザ光源
である。
【0053】レーザダイオード30は、Erドープ光フ
ァイバ50の励起光を出力するものである。光カプラ3
2は4端子の光方向性結合器の一種であり、そのうちの
3端子にはそれぞれ光ファイバ21、31及び33が接
続されており、残る1端子は無反射終端となっている。
【0054】発振波長制御部40は、光ファイバ33の
所定箇所に取り付けられたファイバ固定器41、光ファ
イバ33の所定箇所に形成されたファイバグレーティン
グ42、光ファイバ33の所定箇所に取り付けられた微
動機構43、及び微動機構43に電圧を印加する電圧発
生器44から構成されている。ファイバ固定器41は、
その取り付け箇所において光ファイバ33を固定するも
のである。ファイバグレーティング42は、光ファイバ
33のコアに直接形成されている。微動機構43は、ピ
エゾトランスデューサを内蔵しており、ピエゾトランス
デューサの駆動によって光ファイバ33に軸方向に沿っ
た張力を付加する。電圧発生器44は、このピエゾトラ
ンスデューサに駆動電圧を印加する。この印加電圧レベ
ルは、所定の基準電圧レベルを中心に所定周波数及び所
定振幅で正弦波的に時間変化する。印加電圧レベルの時
間変化に応じて、光ファイバ33に付加される張力も時
間的に変化する。
【0055】微動機構43によって光ファイバ33に張
力が付加されると、光ファイバ33はファイバ固定器4
1と微動機構43との間で伸長する。これによりファイ
バグレーティング42のグレーティング周期が変化する
結果、ファイバグレーティング42の反射波長が変化す
る。上述のように、電圧発生器44の出力電圧レベルは
時間的に変化しているので、これに伴ってファイバグレ
ーティング42の反射波長も時間的に変化する。
【0056】Erドープ光ファイバ50は、所定の励起
光で反転分布を形成しておくことにより1.55μm帯
の自然放出光を生成するレーザ媒質である。図1に示す
ように、Erドープ光ファイバ50の一端には光ファイ
バ33が接続されており、他端には金蒸着ミラー51が
接続されている。この金蒸着ミラー51は、Erドープ
光ファイバ50を通過した光を高い反射率で反射する。
【0057】投光部8は、Erドープ光ファイバ50、
並びにその両端に位置するファイバグレーティング42
及び金蒸着ミラー51から構成されるレーザ共振器を用
いてレーザ発振を行うものであり、その発振波長は可変
である。この発振原理を具体的に説明すれば、次のよう
になる。
【0058】すなわち、レーザダイオード30からの励
起光は光カプラ32を介してErドープ光ファイバ50
に入射し、その励起光によりErドープ光ファイバ50
にドープされているErイオンが励起されて反転分布が
形成される。Erドープ光ファイバ50で発生した1.
55μm帯の自然放出光のうちファイバグレーティング
42の反射波長域に含まれるものは、ファイバグレーテ
ィング42と金蒸着ミラー51との間で繰り返し反射さ
れ、Erドープ光ファイバ50を通過するごとに誘導放
出を引き起こす。これにより光が増幅される結果、ファ
イバグレーティング42の反射波長でレーザ発振が生じ
る。このレーザ光は、グレーティング42を透過して光
カプラ32に到達し、ここで分岐されて光ファイバ21
に入射する。
【0059】上述のように電圧発生器44の出力電圧レ
ベルの時間変化に応じてファイバグレーティング42の
反射波長は時間的に変化するので、これに伴って上記の
レーザ発振波長も時間的に変化する。すなわち、投光部
8の発振波長は、所定の基準波長を中心に所定周波数及
び所定振幅で正弦波的に時間変化する。この基準波長
は、電圧発生器44の基準電圧レベルに依存する。ま
た、波長変化の周波数及び振幅は、電圧発生器44の出
力電圧レベル変化の周波数及び振幅にそれぞれ依存す
る。本実施例の検査光の波長変化周波数は100kHz
である。また、波長変化の振幅は0.3nmであり、従
って波長変化の幅(極大値と極小値の差)は0.6nm
である。本実施例では、このようにして形成される正弦
波状の波長変調光を検査光として用いることにより、グ
レーティング62の反射波長を測定する。
【0060】投光部8に接続されているアイソレータ9
は、図1の矢印の方向を順方向とするもので、逆方向に
進行する光を遮断する。光カプラ11は、4端子の光方
向性結合器の一種であり、そのうちの3端子にはそれぞ
れアイソレータ9、光ファイバ23及び60が接続され
ており、残る1端子は無反射終端となっている。
【0061】検出部10は、光ファイバ23に接続され
たInGaAs検出器6と、光検出器6に接続されたロ
ックインアンプ7から構成されている。InGaAs検
出器6は、光検出器の一種であり、光ファイバ23内を
伝搬して入射してきた光をその強度に応じたレベルの電
気信号に変換してロックインアンプ7に送出する。この
ロックインアンプ7は、入力信号のうち所定の参照信号
を中心とした狭い帯域の信号成分であって参照信号と一
定の位相関係にあるもののみを選択的に検出する検出器
である。
【0062】反射波長測定装置100の光カプラ11に
は光ファイバ60の一端が接続されており、光ファイバ
60に投光部8からの検査光が入射するようになってい
る。光ファイバ60の他端は無反射終端となっており、
その近傍には上述の光ファイバグレーティング62が設
けられている。
【0063】次に、本実施例の反射波長測定方法を説明
する。まず、投光部8に上述の検査光を出力させる。こ
の検査光は、光ファイバ21内を進行し、アイソレータ
9を通過して光カプラ11に入射する。光カプラ11で
分岐された検査光の一方は、光ファイバ60に入射し、
光ファイバ60内を進行してファイバグレーティング6
2に到達する。
【0064】上述のように、ファイバグレーティング6
2は、所定の反射波長を中心とする狭い波長域の光を反
射し、その反射率は反射波長において最大である。一
方、検査光は、その波長が基準波長を中心として所定の
周波数で時間変化する波長変調光であるから、基準波長
がファイバグレーティング62の反射波長域に含まれる
ときは、検査光の一部がファイバグレーティング62で
反射されることになる。この反射光は、光ファイバ60
内を進行して光カプラ11に入射する。光カプラ11で
分岐された検査光の一方は、光ファイバ23内を進行し
て検出部10のInGaAs検出器6に入射し、ここで
反射光の強度に応じたレベルの電気信号に変換される。
この電気信号は、ロックインアンプ7に入力される。検
査光が上述の波長変調光であり、ファイバグレーティン
グ62は反射波長に近い波長の光ほど高い反射率で反射
することから、反射光の強度は検査光の波長の変化に伴
って時間変化する。
【0065】図2〜図9は、種々の基準波長の検査光に
対する反射光強度の時間変化を示す波形図である。各図
において、(a)は検査光波長の時間変化を示すもので
あり、(b)は反射光強度の時間変化を示すものであ
る。これらの図に示されるように、いずれの検査光に対
しても反射光はその強度が周期的に時間変化している。
【0066】図2は、検査光の基準波長がファイバグレ
ーティング62の反射波長に一致するときの反射光強度
の時間変化を示す図である。この図に示されるように、
検査光の基準波長がファイバグレーティング62の反射
波長に一致するときは、反射光の強度変化周波数は検査
光の波長変化周波数の2倍となる。これは、検査光の波
長がその波長変化の1/2周期ごとに基準波長となり、
その都度、反射光強度が極大となるためである。
【0067】図3〜図9は、基準波長と反射波長とが一
致しないときの反射光強度の時間変化を示す図であり、
図3から図9に進むにつれて波長のずれ量が大きくなっ
ている。これらの図に示されるように、いずれの場合も
反射光の強度変化の周波数は検査光の波長変化周波数の
2倍にはなっていない。
【0068】このように、検査光の基準波長がファイバ
グレーティング62の反射波長に一致するときに限っ
て、反射光の強度変化周波数は検査光の波長変化周波数
の2倍となる。本実施例の反射波長測定装置は、この事
実を利用して反射波長を測定する。
【0069】すなわち、ロックインアンプ7は入力信号
のうち参照信号の周波数を中心とした狭い帯域の信号成
分のみを検出することから、参照信号の周波数を検査光
の波長変化周波数の2倍に予め設定しておけば、ロック
インアンプ7の検出レベルは反射光の強度変化周波数が
検査光の波長変化周波数の2倍となったときに極大とな
る。そして、このときの基準波長がファイバグレーティ
ング62の反射波長ということになる。
【0070】実際の測定では、適当に基準波長の初期値
を設定してから検査光をファイバグレーティング62に
入射させ、ロックインアンプ7のパネルを見ながら検出
レベルが極大となるように基準波長を変えていき、検出
レベルが最大となったときの基準波長をファイバグレー
ティング62の反射波長と判定すれば良い。なお。基準
波長は、電圧発生器44の基準電圧を変えることで調節
することができる。
【0071】例えば、図9のような基準波長の検査光で
測定を開始した場合、ロックインアンプ7の検出レベル
は殆ど0である。この場合、測定者はロックインアンプ
7の検出レベルが大きくなるように基準波長を変えてい
く。これにより、図8、図7、…図3のように、徐々に
基準波長が反射波長に近付いていき、最終的には、図2
のように、反射光の強度変化の周波数が検査光の波長変
化周波数の2倍となってロックインアンプ7の検出レベ
ルが極大となる。このときの、基準波長1550nmが
ファイバグレーティング62の反射波長である。
【0072】上記の測定方法では、検査光が光ファイバ
60の終端面で反射されることにより生じた反射光(バ
ックグラウンド成分)も光ファイバ60内を進行し、光
カプラ11を介してInGaAs検出器6に入射する。
ここでバックグラウンド成分は、電気信号に変換された
後、ロックインアンプ7に入力される。しかしながら、
光ファイバ60の終端面の反射特性は波長依存性を有し
ておらず、検査光波長のどの波長の光もほぼ同様の反射
率で反射する。従って、検査光が波長変調光であっても
バックグラウンド成分の強度は時間変化しないことにな
る。上述のように、ロックインアンプ7は参照信号とほ
ぼ同一の周波数成分のみを検出するから、バックグラウ
ンド成分に対応する信号成分はロックインアンプ7によ
っては検出されない。このように、本実施例の測定方法
によれば、バックグラウンド成分を排除して反射波長を
測定することができる。
【0073】実際に本発明者らが上記の方法によってフ
ァイバグレーティング62の反射波長を測定したとこ
ろ、S/Nは1000であった。比較のため、検査光の
反射光スペクトルを測定する従来の方法により反射波長
を測定したところ、バックグラウンド成分に対する信号
光(ファイバグレーティング62による反射光)の割合
は約20%であった。
【0074】なお、本実施例では、ロックインアンプ7
を用いて反射光を検出したが、InGaAs検出器6の
出力端子に所定周波数の信号成分を選択的に通過させる
電気フィルタを接続し、この電気フィルタを通過した信
号のレベルを検出することによっても反射波長を測定す
ることができる。ここで、電気フィルタは、検査光の波
長変化周波数の2倍の周波数を中心周波数とする狭帯域
フィルタを用いる。電気フィルタを通過する信号のレベ
ルは、InGaAs検出器6の出力信号の周波数が検査
光の波長変化周波数の2倍に近いほど大きくなるから、
この信号レベルが極大となるように検査光の基準波長を
調節することで反射波長を測定することができる。
【0075】また、ファイバグレーティング等の反射部
が光ファイバ中の複数箇所に設けられている場合には、
検査光をパルス光とすることにより各反射部の反射波長
を別個に測定することができる。各反射部は、光ファイ
バ中の異なる箇所に設けられているため、検査光が各反
射部で反射されて検出部10に入射するまでの伝搬遅延
時間には差が生じる。この時間差を利用することで、各
反射光を分離して検出することができる。
【0076】この反射波長測定を行うために、検査パル
ス光は、そのパルス幅の時間にわたって所定の基準波長
を中心として波長が変化する波長変調光とする。なお、
好適に測定を行うためには、波長変調の周期をパルス時
間幅よりも短くして、パルス幅の時間にわたって波長が
1回以上振動するようにすると良い。
【0077】具体的に説明すると、上記の投光部8の出
力端に音響光学スイッチを設けて波長可変のパルス光源
を形成し、音響光学スイッチを駆動させることによりパ
ルス幅100μsec、デューティ−比10%の検査パ
ルス光を生成し、シングルモード光ファイバ(50km
長)に入射させる。このシングルモード光ファイバに
は、検査パルス光の入射端から25km及び45kmの
位置に反射波長1552nm、反射率50%のファイバ
グレーティングを予め設けておく。また、検出部として
は、上記のInGaAs検出器6の出力端子にゲート回
路(ゲート幅100μsec)が接続され、このゲート
回路の出力端子に狭帯域フィルタ(中心周波数200k
Hz、透過帯域半値幅3kHz)が接続され、この狭帯
域フィルタを通過した信号のレベルを所定の表示パネル
上に表示するもの用いる。
【0078】各反射パルス光の伝搬遅延時間に応じてゲ
ート回路に与える遅延時間を制御することで、2箇所の
グレーティングからの反射パルス光をそれぞれ別個に検
出することができる。そして、各反射パルス光に基づい
てパネル上の信号レベルが極大になるように検査光の基
準波長を調節することで、各グレーティングの反射波長
を測定することができる。なお、狭帯域フィルタは20
0kHzを中心とする狭い帯域の電気信号を通過させる
ため、時間に応じて強度が変動しないバックグラウンド
成分は帯域フィルタを通過することができず、従って、
反射波長の測定影響を与えることもない。
【0079】本実施例の反射波長測定技術は、光線路の
識別技術に応用することができる。図10は、本実施例
の光線路識別システムの構成を示す図である。まず、本
実施例のシステムが適用される光通信網の基本構成を図
10を参照しながら説明する。CATVシステムや加入
者通信網などの局舎1に設置されている伝送装置2から
延設された1又は2以上の幹線光ファイバ線路(同図中
では、代表して3本の幹線光ファイバ線路3a、3b、
3cを示す)は、光ファイバケーブル4として束ねられ
て下流の加入者宅側へ敷設されている。幹線光ファイバ
線路3a、3b、3cの一端には1×nカプラ5a、5
b、5cを介して複数の支線ファイバ線路が樹枝状に接
続されている。各支線ファイバ線路の終端には、加入者
端末器が接続されている。なお、図中では、1×nカプ
ラ5bに接続された支線ファイバ線路W1 〜WN とこれ
らに接続された端末器CM1 〜CMN を代表して示して
ある。1×nカプラ5a、5b、5cに接続されている
それぞれの支線ファイバ線路群は、いずれも同じ原理に
基いて識別されるので、以下では、図中の端末器CM1
〜CMN が接続されている支線ファイバ線路W1 〜WN
の識別について代表して説明するものとする。
【0080】本実施例の光線路識別システムは、反射波
長測定装置101、光ファイバ22を介して反射光検出
装置101に接続された光スイッチ12、幹線光ファイ
バ線路3a、3b、3cの伝送装置2側の端部に設けら
れた光カプラ13a、13b、13c、及び支線ファイ
バ線路W1 〜WN の終端部(端末器側の端部)に設けら
れたファイバグレーティングR1 〜RN から構成されて
いる。
【0081】反射波長測定装置101は、上述した反射
波長測定装置100とほぼ同様のものであり、投光部
8′、検出部10′及び光カプラ11を備えている。投
光部8′は、上述の投光部8(図1)の構成に加えて、
レーザ発振光をオンオフ制御する音響光学スイッチを備
えている。この音響光学スイッチを制御することで、投
光部8′はパルス状の検査光を出射することになる。検
出部10′は、上述のInGaAs検出器及びロックイ
ンアンプを備えるほか、光カプラ11とInGaAs検
出器の間に配置された光ゲート(光偏向器、光スイッチ
等)を備えている。光ゲートのゲートタイミングは検出
部10′の外部から制御される。光カプラ11は、投光
部8から出射した検査光を光ファイバ22を介して光ス
イッチ12に入射させるとともに、ファイバグレーティ
ングR1 〜RN で反射されて戻ってきた検査光を光ファ
イバ23を介して検査部10に入射させる。
【0082】光スイッチ12は、光ファイバ22と、光
カプラ13a、13b、13cのいずれか一つとを光フ
ァイバ24a、24b、24cのいずれかを介して光学
的に切換え接続する。これによって、識別すべき支線フ
ァイバ線路を選択する。例えば、光カプラ5bに接続さ
れた支線ファイバ線路W1 〜WN を識別するときは、光
スイッチ12を操作して光ファイバ22と光カプラ13
bとを光学的に接続する。これにより、反射光測定装置
100からの検査光が幹線光ファイバ線路3b及び1×
n光カプラ5bを介して支線ファイバ線路W1 〜WN
伝送されるようになる。
【0083】光カプラ5a、5b、5cは、それぞれ幹
線光ファイバ線路3a、3b、3cによって伝送された
光を複数に分岐して各支線ファイバ線路に入射させ加入
者宅へ向けて伝送するとともに、ファイバグレーティン
グR1 〜RN で反射されて戻ってくる検査光を幹線光フ
ァイバ線路3a、3b、3cに入射させる。
【0084】ファイバグレーティングR1 〜RN は、支
線ファイバ線路W1 〜WN に伝送されてくる検査光のう
ち自らの反射波長の光を選択的に反射する。本実施例で
は、これらのファイバグレーティングR1 〜RN を各支
線ファイバ線路W1 〜WN の識別標識としている。図1
1に示すように、ファイバグレーティングR1 〜RN
相互に異なった反射波長λ1 〜λN を有しているので、
各ファイバグレーティングR1 〜RN の反射波長を測定
することで支線ファイバ線路W1 〜WN を識別すること
ができる。また、本実施例では、ファイバグレーティン
グR1 〜RN が反射波長測定装置101から互いに異な
る距離に位置するように、支線ファイバ線路W1 〜WN
の長さを互いに異ならせている。
【0085】なお、各ファイバグレーティングR1 〜R
N の反射波長は伝送装置2が伝送する通信用信号光の波
長と異なる波長に設定する。本実施例では、通信用信号
光の波長は1300nmであり、ファイバグレーティン
グR1 〜RN の反射波長は1550nm付近の所定波長
域内で設定してある。これにより、通信用信号光はファ
イバグレーティングR1 〜RN を透過してそのまま端末
器CM1 〜CMN に入射するため、ファイバグレーティ
ングR1 〜RN を光線路に直接設けても光通信に与える
影響は少ない。
【0086】次に、本実施例の光線路識別方法を説明す
る。まず、投光部8′にパルス時間幅100μsecの
パルス状検査光をデューティ比10%で発振させる。こ
の検査光は、そのパルス幅の時間にわたって所定の基準
波長を中心として波長が周期的に変化する波長変調光で
あり、その波長変化の周波数は100kHzである。光
カプラ11で分岐された検査パルス光の一方は光カプラ
11の無反射終端に到達するが、もう一方の分岐光は光
ファイバ22内を進行して光スイッチ12に入射する。
光スイッチ12により光ファイバ22と光ファイバ24
bが接続されている場合は、検査パルス光は光ファイバ
24bに入射して光カプラ13bに到達する。ここで分
岐された検査パルス光の一方は光カプラ13bの無反射
終端に到達するが、もう一方の分岐光は幹線光ファイバ
線路3b内を進行して1×nカプラ5bに到達する。こ
こで、分岐された検査パルス光は各支線ファイバ線路W
1〜WN 内を進行してファイバグレーティングR1 〜R
N にそれぞれ到達する。
【0087】各ファイバグレーティングR1 〜RN によ
る各反射パルス光は、支線ファイバ線路W1 〜WN 内を
逆行し、1×nカプラ5bを介して幹線光ファイバ線路
3bに入射する。幹線光ファイバ線路3b内を進行する
各反射パルス光は、光カプラ13bに到達する。光カプ
ラ13bで分岐された反射パルス光の一方は、光ファイ
バ24b内を進行し、光スイッチ12及び光ファイバ2
2を介して、反射波長測定装置101に入射する。
【0088】操作者は、反射波長測定装置101内の光
ゲートのゲートタイミングを各反射パルス光の伝搬遅延
時間に応じて制御し、識別すべき光線路のグレーティン
グによる反射パルス光のみをInGaAs検出器に入射
させる。InGaAs検出器の出力信号はロックインア
ンプに入力されるので、操作者は既に述べたような手順
で所望のグレーティングの反射波長を測定することがで
きる。反射波長が識別コードであるから、反射波長を求
めることにより1本の支線ファイバ線路の識別が完了す
る。
【0089】すべての支線ファイバ線路について同様の
手順により反射波長の測定を行えば、ファイバグレーテ
ィングR1 〜RN のすべてについて反射波長を求めるこ
とができ、これによって支線ファイバ線路W1 〜WN
すべて識別することができる。
【0090】なお、本実施例の光線路識別システムは、
様々な変形が可能である。例えば、光線路中に複数のグ
レーティングを直列に設け、これを一つの識別標識とし
ても良い。この場合も、識別標識を構成する各反射部の
反射波長を本発明の測定方法により測定すれば識別標識
を確認して光線路を識別することができる。但し、この
場合は、各反射部の反射率をある程度低くして遠方にあ
る反射部まで検査光が到達するように配慮する必要があ
る。参考までに、同一反射波長のグレーティングを直列
に10個設けた場合の、各グレーティングによる反射量
を図12に示す。ここで、グレーティングの番号は検査
光光源に近い側から順に付されている。また、反射量は
入射光量に示す反射光量のパーセンテージで表してあ
る。
【0091】また、複数の区分線路を光コネクタ等によ
り縦続接続して1本の光線路を構成し、各区分線路ごと
に識別標識を設けておけば、各区分線路ごとに識別を行
うことができるようになる。なお、コネクタ端面により
検査光が反射され、上述のバックグラウンド成分が生じ
る場合があるが、このような成分は検出部8′で検出さ
れないため、光線路の識別に影響を与えない。
【0092】また、本実施例では、単一のファイバグレ
ーティングについて反射波長を測定したが、光ファイバ
中に反射波長の異なる複数のファイバグレーティングが
直列に設けられている場合でも、それぞれの反射波長を
測定することができる。この場合は、基準波長を変えて
いき、その値が複数のファイバグレーティングのいずれ
かの反射波長に一致すると、ロックインアンプの出力レ
ベルが極大になる基準波長の値がグレーティングの数だ
け存在することになる。出力レベルが極大になる基準波
長の値を一つ一つ求めていけば、すべてのファイバグレ
ーティングについて反射波長を測定することができる。
【0093】但し、検査光の波長変化幅(波長の極大値
と極小値との差)が大きいと、基準波長が一つの反射部
の反射波長に一致したときに、反射波長の近い他の反射
部でも反射光が生じるため、検査光の波長変化周波数の
2倍の周波数の反射光を検出することが困難になる。従
って、この場合は、検査光の波長変化幅(波長の極大値
と極小値との差)が各反射波長間の差のうち最小のもの
以下となるように設定するのが望ましい。
【0094】また、本実施例では、反射部としてファイ
バグレーティングを用いて識別標識を構成したが、所定
波長の光を選択的に反射する光学機器であれば、これ以
外のもの、例えば、狭帯域の反射型光フィルタ(単色反
射光フィルタ)を反射部として用いても良い。
【0095】図13は、反射部としての光フィルタ21
0を示す部分切り欠き斜視図である。この図は、この光
フィルタ210を光線路に設ける方法をも示している。
具体的に説明すると、まず、シリコン基板200上に2
本のV溝201,202を形成し、それぞれに光線路で
ある2心テープファイバ203の各光ファイバ204,
205を埋め込む。その後、上からシリコン蓋206を
被せて樹脂207で固め、光ファイバ204,205を
固定する。ついで、シリコン蓋206の上からシリコン
基板200に溝208を形成することによって、光ファ
イバ204,205を切断する。そして、溝208に所
望の単色反射光フィルタ210を嵌め込むにより、光線
路中に反射部を設けたことになる。
【0096】この光フィルタを反射部として用いると、
光線路が図13のように2心テープファイバ、或いはそ
れ以上の多心テープファイバである場合に、各光ファイ
バに対して同時に同じ識別標識を設けることが可能であ
る。
【0097】また、図14は、単色反射光フィルタ23
0をコネクタに設けた例を示す斜視図である。長距離光
通信を行う場合など、複数の区分線路をコネクタで縦続
接続して光線路を構成する場合も多い。この場合に、反
射部である光フィルタをコネクタの端面に設けること
で、反射部の取り付けを容易に行うことができる。
【0098】図14に示されるように、コネクタは、ガ
イドピン221を有する雄コネクタ220と、ガイドピ
ン221用の受け穴222を有する雌コネクタ223で
構成されている。各コネクタ220,223は、2枚の
シリコンチップ224,225を重ねて樹脂226で固
めた構造を有しており、シリコンチップ224には、テ
ープファイバ227を構成する光ファイバと同数または
それ以上の本数の光ファイバがV溝内に固定されてい
る。ガイドピン221を受け穴222に挿入することに
より、雄コネクタ220側の光ファイバと、雌コネクタ
223側の光ファイバとがそれぞれ1対1に結合され
る。この結合の際に、単色反射光フィルタ230を間に
介在させることで、光線路中に反射部を設けることがで
きる。なお、図14では、光フィルタ230とコネクタ
220及び223とが別体になっているが、雌コネクタ
223の端面に誘電体多層膜を蒸着し、この誘電体多層
膜を光フィルタとして用いてもよい。
【0099】また、本実施例では識別標識を光線路中に
直接設けたが、この代わりに、図15に示すように、識
別標識300が予め設けられた分岐線路301をファイ
バカプラ302等を用いて光線路350に付加しても良
い。この場合も、上記と同様にして、光線路の識別を行
うことができる。光線路中に識別標識を直接設けた場合
は光通信に影響を与える可能性が残るが、分岐線路に識
別標識を設けておけば光通信に影響を与えることはなく
なるので好適である。
【0100】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明の反
射波長測定方法によれば、所定の波長変調光を検査光と
して用い、反射光のうち所定周波数で強度が時間変化す
る成分のみを検出しながら反射波長を求めるので、反射
光に含まれるバックグラウンド成分を排除して、精度良
く反射波長を測定することができる。
【0101】また、本発明の反射波長測定装置によれ
ば、検出部によって、強度が周期的に時間変化する反射
光成分のみを検出することにより反射波長を測定するの
で、バックグラウンド成分を排除して、精度良く反射波
長を測定することができる。
【0102】次に、本発明の光線路識別方法の第1の態
様によれば、本発明の反射波長測定方法により識別標識
を構成する反射部の反射波長を測定して光線路の識別を
行うので、バックグラウンド成分の影響を排除して精度
良く光線路の識別を行うことができる。
【0103】また、本発明の光線路識別方法の第2の態
様も同様で、分岐線路に設けられた識別標識を構成する
反射部の反射波長を本発明の反射波長測定方法により測
定して光線路の識別を行うので、バックグラウンド成分
の影響を排除して精度良く光線路の識別を行うことがで
きる。
【0104】次に、本発明の光線路識別システムの第1
の態様によれば、検出部によって、強度が周期的に時間
変化する反射光成分のみを検出することにより識別標識
を構成する反射波長を測定するので、バックグラウンド
成分の影響を排除して精度良く光線路の識別を行うこと
ができる。
【0105】本発明の光線路識別システムの第2の態様
も同様で、検出部によって、強度が周期的に時間変化す
る反射光成分のみを検出することにより、分岐線路に設
けられた識別標識を構成する反射部の反射波長を測定す
るので、バックグラウンド成分の影響を排除して精度良
く光線路の識別を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の反射波長測定方法を説明するための
図である。
【図2】所定の基準波長の検査光に対する反射光強度の
時間変化を示す第1の波形図である。
【図3】所定の基準波長の検査光に対する反射光強度の
時間変化を示す第2の波形図である。
【図4】所定の基準波長の検査光に対する反射光強度の
時間変化を示す第3の波形図である。
【図5】所定の基準波長の検査光に対する反射光強度の
時間変化を示す第4の波形図である。
【図6】所定の基準波長の検査光に対する反射光強度の
時間変化を示す第5の波形図である。
【図7】所定の基準波長の検査光に対する反射光強度の
時間変化を示す第6の波形図である。
【図8】所定の基準波長の検査光に対する反射光強度の
時間変化を示す第7の波形図である。
【図9】所定の基準波長の検査光に対する反射光強度の
時間変化を示す第8の波形図である。
【図10】本実施例の光線路識別システムの構成を示す
図である。
【図11】ファイバグレーティングR1 〜RN の反射特
性を示す図である。
【図12】同一反射波長のグレーティングを直列に10
個設けた場合の、各グレーティングによる反射量を示す
図である。
【図13】反射部としての光フィルタ210を示す部分
切り欠き斜視図である。
【図14】単色反射光フィルタ230をコネクタに設け
た例を示す斜視図である。
【図15】識別標識用の分岐線路を示す図である。
【符号の説明】
6…、7…ロックインアンプ、8…投光部、9…アイソ
レータ、10…検出部、11…光カプラ、30…レーザ
ダイオード、32…光カプラ、40…反射波長制御部、
50…Er(エルビウム)ドープ光ファイバ、51…金
蒸着ミラー、60…シングルモード光ファイバ、62…
反射部(ファイバグレーティング)、100…反射波長
測定装置、
フロントページの続き (72)発明者 大槻 文男 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 山下 克也 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−307121(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/26 G02B 6/00 G08C 23/04 G01M 11/00 G01J 1/00 G01J 3/00

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の波長域から選択された所定の反射
    波長の光を反射する反射部であって光線路に設けられも
    のの当該反射波長を測定する方法であって、 前記波長域で調節可能な所定の基準波長を中心として波
    長が周期的に時間変化する検査光を前記光線路に入射さ
    せ、この検査光の反射光のうちその強度が周期的に時間
    変化する成分のみを検出しながら、この時間変化の周波
    数が前記検査光の波長変化周波数の2倍になるように前
    記基準波長を調節し、このときの基準波長を前記反射波
    長と判定することを特徴とする反射波長測定方法。
  2. 【請求項2】 複数の前記反射部の各反射波長を測定す
    る請求項1記載の方法であって、 前記検査光として自らのパルス時間幅より短い周期で波
    長が時間変化するパルス光を前記光線路に入射させ、 前記各反射部からその位置に応じて時間的にずれて戻っ
    てくるそれぞれの反射パルス光を検出することを特徴と
    する反射波長測定方法。
  3. 【請求項3】 所定の波長域から選択された所定の反射
    波長の光を反射する反射部であって光線路に設けられも
    のの当該反射波長を測定する装置であって、 前記波長域で調節可能な所定の基準波長を中心として波
    長が周期的に時間変化する検査光を前記光線路に入射さ
    せる投光部と、 前記検査光の反射光のうちその強度が周期的に時間変化
    する成分のみを検出する検出部であって、この反射光強
    度の時間変化の周波数が前記検査光の波長変化周波数の
    2倍に近いほど高い検出レベルを示すものと、 を備える反射波長測定装置。
  4. 【請求項4】 複数の前記反射部の各反射波長を測定す
    る請求項3記載の装置であって、 前記投光部は、前記検査光として自らのパルス時間幅よ
    り短い周期で波長が時間変化するパルス光を前記光線路
    に入射させ、 前記測定部は、前記各反射部からその位置に応じて時間
    的にずれて戻ってくるそれぞれの反射パルス光を検出す
    ることを特徴とする反射波長測定装置。
  5. 【請求項5】 所定の波長域から選択された所定の反射
    波長の光を反射する反射部を光線路に設け、この反射部
    を単数又は複数組み合わせて前記光線路の識別標識とす
    る光線路識別方法であって、 前記波長域で調節可能な所定の基準波長を中心として波
    長が周期的に時間変化する検査光を前記光線路に入射さ
    せ、前記検査光の反射光のうちその強度が周期的に時間
    変化する成分のみを検出しながら、この時間変化の周波
    数が前記検査光の波長変化周波数の2倍になるように前
    記基準波長を調節し、このときの基準波長を前記反射波
    長と判定することにより前記識別標識を確認することを
    特徴とする光線路識別方法。
  6. 【請求項6】 複数の前記識別標識を確認する請求項5
    記載の光線路識別方法であって、 前記検査光として自らのパルス時間幅より短い周期で波
    長が時間変化するパルス光を前記光線路に入射させ、前
    記各識別標識からその位置に応じて時間的にずれて戻っ
    てくるそれぞれの反射パルス光を検出することを特徴と
    する光線路識別方法。
  7. 【請求項7】 前記光線路を複数の区分線路の縦続接続
    により構成し、この各区分線路ごとに一又は二以上の前
    記反射部を設けて前記識別標識とする請求項5記載の光
    線路識別方法であって、 前記検査光として、自らのパルス時間幅より短い周期で
    波長が時間変化するパルス光を前記光線路に入射させ、
    前記各識別標識からその位置に応じて時間的にずれて戻
    ってくるそれぞれの反射パルス光を検出することを特徴
    とする光線路識別方法。
  8. 【請求項8】 光線路に分岐線路を付加し、この分岐線
    路に所定の波長域から選択された所定の反射波長の光を
    反射する反射部を設け、この反射部を単数又は複数組み
    合わせて前記光線路の識別標識とする光線路識別方法で
    あって、 前記波長域で調節可能な所定の基準波長を中心として波
    長が周期的に時間変化する検査光を前記光線路に入射さ
    せ、前記検査光の反射光のうちその強度が周期的に時間
    変化する成分のみを検出しながら、この時間変化の周波
    数が前記検査光の波長変化周波数の2倍になるように前
    記基準波長を調節し、このときの基準波長を前記反射波
    長と判定することにより前記識別標識を確認することを
    特徴とする光線路識別方法。
  9. 【請求項9】 前記光線路に付加された複数の前記分岐
    線路の識別標識を確認する請求項8記載の光線路識別方
    法であって、 前記検査光として自らのパルス時間幅より短い周期で波
    長が時間変化するパルス光を前記光線路に入射させ、 前記各分岐線路の識別標識からその位置に応じて時間的
    にずれて戻ってくるそれぞれの反射パルス光を検出する
    ことを特徴とする光線路識別方法。
  10. 【請求項10】 前記光線路を複数の区分線路の縦続接
    続により構成し、この各区分線路ごとに前記分岐線路を
    付加する請求項8記載の光線路識別方法であって、 前記検査光として、自らのパルス時間幅より短い周期で
    波長が時間変化するパルス光を前記光線路に入射させ前
    記各分岐線路の識別標識からその位置に応じて時間的に
    ずれて戻ってくるそれぞれの反射パルス光を検出するこ
    とを特徴とする光線路識別方法。
  11. 【請求項11】 反射波長の異なる複数の前記反射部を
    組み合わせて前記識別標識とする請求項5又は8記載の
    光線路識別方法であって、 前記検査光の波長変化幅は、前記各反射波長間の最小の
    波長差以下であることを特徴とする光線路識別方法。
  12. 【請求項12】 所定の波長域から選択された所定の反
    射波長の光を反射する反射部であって光線路に設けられ
    たものを単数又は複数組み合わせて前記光線路の識別標
    識とする光線路識別システムであって、 前記波長域で調節可能な所定の基準波長を中心として波
    長が周期的に時間変化する検査光を前記光線路に入射さ
    せる投光部と、 前記検査光の反射光のうちその強度が周期的に時間変化
    する成分のみを検出する検出部であって、この反射光強
    度の時間変化の周波数が前記検査光の波長変化周波数の
    2倍に近いほど高い検出レベルを示すものと、 を備える光線路識別システム。
  13. 【請求項13】 前記光線路に前記識別標識が複数設け
    られた請求項12記載の光線路識別システムであって、 前記投光部は、前記検査光として自らのパルス時間幅よ
    り短い周期で波長が時間変化するパルス光を前記光線路
    に入射させ、 前記検出部は、前記各識別標識からその位置に応じて時
    間的にずれて戻ってくるそれぞれの反射パルス光を検出
    することを特徴とする光線路識別システム。
  14. 【請求項14】 前記光線路は複数の区分線路の縦続接
    続により構成されており、この各区分線路ごとに一又は
    二以上の前記反射部を設けて前記識別標識とする請求項
    12記載の光線路識別システムであって、 前記投光部は、前記検査光として自らのパルス時間幅よ
    り短い周期で波長が時間変化するパルス光を前記光線路
    に入射させ、 前記検出部は、前記各識別標識からその位置に応じて時
    間的にずれて戻ってくるそれぞれの反射パルス光を検出
    することを特徴とする光線路識別システム。
  15. 【請求項15】 光線路に分岐線路を付加し、この分岐
    線路に所定の波長域から選択された所定の反射波長の光
    を反射する反射部を設け、この反射部を単数又は複数組
    み合わせて前記光線路の識別標識とする光線路識別シス
    テムであって、 前記波長域で調節可能な所定の基準波長を中心として波
    長が周期的に時間変化する検査光を前記光線路に入射さ
    せる投光部と、 前記検査光の反射光のうちその強度が周期的に時間変化
    する成分のみを検出する検出部であって、この反射光強
    度の時間変化の周波数が前記検査光の波長変化周波数の
    2倍に近いほど高い検出レベルを示すものと、 を備える光線路識別システム。
  16. 【請求項16】 前記光線路に複数の前記分岐線路が付
    加された請求項15記載の光線路識別システムであっ
    て、 前記投光部は、前記検査光として自らのパルス時間幅よ
    り短い周期で波長が時間変化するパルス光を前記光線路
    に入射させ、 前記検出部は、前記各分岐線路の識別標識からその位置
    に応じて時間的にずれて戻ってくるそれぞれの反射パル
    ス光を検出することを特徴とする光線路識別システム。
  17. 【請求項17】 前記光線路は複数の区分線路の縦続接
    続により構成されており、この各区分線路ごとに一又は
    二以上の前記反射部を設けて前記識別標識とする請求項
    15記載の光線路識別システムであって、 前記投光部は、前記検査光として自らのパルス時間幅よ
    り短い周期で波長が時間変化するパルス光を前記光線路
    に入射させ、 前記検出部は、前記各識別標識からその位置に応じて時
    間的にずれて戻ってくるそれぞれの反射パルス光を検出
    することを特徴とする光線路識別システム。
  18. 【請求項18】 前記識別標識は、反射波長の異なる複
    数の前記反射部から構成されるものであり、 前記投光部は、波長変化幅が前記各反射波長間の最小の
    波長差以下となっている前記検査光を前記光線路に入射
    させることを特徴とする請求項12又は15記載の光線
    路識別システム。
  19. 【請求項19】 前記反射部は、前記光線路の屈折率を
    光軸に沿って周期的に変化させた光導波路型グレーティ
    ング、又は前記光線路中に挿入した光フィルタであるこ
    とを特徴とする請求項12又は15記載の光線路識別シ
    ステム。
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