JP3454734B2 - 半導体集積回路の製造方法 - Google Patents
半導体集積回路の製造方法Info
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- JP3454734B2 JP3454734B2 JP34859198A JP34859198A JP3454734B2 JP 3454734 B2 JP3454734 B2 JP 3454734B2 JP 34859198 A JP34859198 A JP 34859198A JP 34859198 A JP34859198 A JP 34859198A JP 3454734 B2 JP3454734 B2 JP 3454734B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路装
置に関するもので、特にBIP−ICの中に接合型電解
効果トランジスタ(以下J−FETと呼ぶ)を形成した
半導体集積回路装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】J−FETは、BIP型素子に比較して
入力インピーダンスが高く、MOS型FET素子に比較
して静電破壊耐量も高いことから、コンデンサマイクロ
ホン用途などに用いられている。この他にも小信号増幅
用として低周波雑音が少ない事、高周波特性が良い事等
の特性を有している。そして、ディスクリート型だけで
なくBIP−ICに集積化されたJ−FETが開発され
ている。 【0003】例えば特開昭58−197885号公報が
その一例であり、図5に示す。まずP型の半導体基板1
には、N型のエピタキシャル層2が積層され、この間に
は、N+型の埋込層3が形成されている。この埋込層3
を囲むようにP+型の分離領域4がエピタキシャル層2
表面から半導体基板1に貫通して形成され、島領域5を
形成している。 【0004】また島領域5の表面には、N+型のトップ
ゲート領域6が形成され、このトップゲート領域6の下
層には、P型のチャネル領域7が形成されている。前記
チャネル領域の両端には、P型のソース領域8、P型の
ドレイン領域9が形成され、外側には高濃度のゲートコ
ンタクト領域10が形成されている。 【0005】更に、絶縁膜を介して、ソース電極、ドレ
イン電極およびゲート電極がけいせいされて、Pチャネ
ル型のJ−FETとして構成される。 【0006】ゲート領域にPN接合が形成されているた
めここを逆バイアスし、空乏層の大小によりドレイン電
流の制御を行っている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Pチャ
ネル型J−FETは、キャリア(ホール)のモビリティ
の問題から、SN比が悪い問題があった。そのため、集
積回路内に、SN比の良いNチャネル型のJ−FETを
集積化することが望まれた。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題に鑑
みて成され、第1に、島領域に形成され、ボトムゲート
領域となる一導電型のウェル領域内にNチャネル型J−
FETを形成することで解決するものである。 【0009】またウェル領域の形成で、Nチャネル型J
−FETが形成でき、しかもBIP−ICの中に作り込
むことができる。 【0010】更には、ウェル領域と前記ウェル領域の下
層に設けられた前記逆導電型の埋込層との間に一導電型
の埋込層を設けることで、逆バイアスにより発生する空
乏層の形成部分を、ウェル領域と島領域との間から、逆
導電型の埋込層と一導電型の埋込層との間に下降させる
ことができ、空乏層のパンチスルーを発生しにくくして
いる。 【0011】更には、NPNトランジスタのベース拡散
によってJ−FETのゲート導出領域を形成し、エミッ
タ拡散によってソース・ドレイン領域を形成するプロセ
スとすることにより、簡略化した製造プロセスを確立し
ている。 【0012】更には、チャネル領域とトップゲート領域
の形成を、同一マスクを通して行うことによって、更な
る工程の簡素化を図ることができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 【0014】第1工程:図1(A)参照 P型の半導体基板20を用意する。表面を熱酸化して酸
化膜を形成し、ホトエッチング手法によって酸化膜に開
口部分を形成する。該開口部分に露出する半導体基板2
0表面に、アンチモン(Sb)を拡散してN+型の埋め
込み層21、22を形成する。続いて、酸化膜を形成し
直し、再度ホトエッチング手法によって酸化膜に開口部
分を形成し、基板20表面にボロン(B)をイオン注入
してP+型の埋込層23および分離領域24を形成す
る。 【0015】第2工程:図1(B)参照 続いて、前記イオン注入用の酸化膜マスクを取り除いた
後、N型のエピタキシャル層25を気相成長法によって
形成する。膜厚は5〜12μmとし、比抵抗ρ=5〜2
0Ω・cmとする。 【0016】エピタキシャル層を形成した後、エピタキ
シャル層25の表面にSi酸化膜を形成し、ホトエッチ
ング手法によって該Si酸化膜に開口部を形成する。こ
の開口部を通してボロン(B、BF2)をイオン注入し
てP型のウェル領域26を形成する。そして、全体に1
100℃、1〜3時間程度の熱処理を与えることによ
り、下側の分離領域24をエピタキシャル層25の上方
に拡散させる。 【0017】第3工程:図2(A)参照 続いて、この熱処理によりエピタキシャル層25表面に
成長したSi酸化膜の上にイオン注入用のレジストマス
クを形成し、上側の分離領域27に対応する部分の開口
部を介してP型の不純物、ここではボロンをイオン注入
する。そして前記レジストマスクを除去した後、上側と
下側の分離領域24、27が結合するまで、そしてP型
埋め込み層23とP型ウェル領域26とが結合するま
で、同じく1100℃、1〜3時間程度の熱拡散する。
分離領域24、27によって、エピタキシャル層25が
接合型FET(J−FET)を形成すべき第1の領域
と、NPNトランジスタを形成すべき第2の領域とに接
合分離される。 【0018】第4工程:図2(B)参照 先の熱処理によってエピタキシャル層25表面に成長し
たSiO2膜を除去した後、再度500Å程度のSiO
2膜を付け直す。SiO2膜上にホトレジスト膜により
イオン注入用マスクを付け、NPNトランジスタのベー
ス領域28とゲートコンタクト領域29に対応する部分
を開口し、ここにベースの不純物であるボロンをイオン
注入する。そしてレジストマスク除去の後、1100
℃、1〜2時間の熱処理によりベース拡散を行う。ベー
ス領域28とゲートコンタクト領域29はP型ウェル領
域26よりは浅い拡散領域とし、ゲートコンタクト領域
29はP型ウェル領域26とN型エピタキシャル層25
とのPN接合の上部を覆うようにして配置されている。
即ち、ゲートコンタクト領域29はウェル領域26の周
辺部分を環状に取り囲んでいる。そして、再度イオン注
入用マスクを付け直し、形成予定のエミッタ領域30、
ソース領域31、ドレイン領域32およびコンタクト領
域35に対応する部分を開口し、ここにN型の不純物で
あるヒ素またはリンをイオン注入する。 【0019】第5工程:図3(A)参照 更に、レジストマスクを付け直して、チャネル領域33
に対応する部分のSi酸化膜上に開口部40を具備する
マスク層41を形成する。開口部40の端は、ゲートコ
ンタクト領域29の上部に位置して、ウェル領域26の
表面及び環状に形成されたゲートコンタクト領域29の
内周端近傍の表面を露出する。そして、マスク層41の
開口部を通してチャネル領域33を形成するN型の不純
物であるヒ素またはリンを1×1012〜1013atom
s/cm3でイオン注入する。 【0020】第6工程:図3(B)参照 マスク層41をそのままに、開口部40を通してトップ
ゲート領域34を形成するP型の不純物であるB又はB
F2を1×1013〜1014atoms/cm3でイオン注
入する。 【0021】その後前記イオン注入用マスクを取り除
き、1000℃、30〜1時間のエミッタ拡散を行って
エミッタ領域30、ソース領域31、ドレイン領域32
を熱拡散すると共に、N型の不純物およびP型の不純物
を熱拡散してチャネル領域33とトップゲート領域34
を同時に形成する。尚、エミッタ拡散の後に不純物のイ
オン注入と熱処理を行ってチャネル領域33とトップゲ
ート領域34を同時に形成してもよい。 【0022】第7工程:図4(A)参照 最後に、エピタキシャル層表面のSiO2膜にコンタク
ト孔を開口し、ドレイン電極、ソース電極、ゲート電
極、VCC印加用電極、エミッタ電極、ベース電極およ
びコレクタ電極を形成する。 【0023】これらの工程によって製造された半導体集
積回路は、分離領域24、27で分離された第1と第2
の領域に、各々NPNトランジスタとJ−FET素子が
形成される。J−FET素子は、ウェル領域26をボト
ムゲートとして構成された素子であり、ゲートコンタク
ト領域29はウェル領域26まで達してボトムゲートと
トップゲートにゲート電位を与え、ソース・ドレイン領
域31、32はチャネル領域33を貫通する深さで形成
されている。 【0024】図4(B)にJ−FET素子の平面図を示
した。ゲートコンタクト領域29は、環状の形状を有
し、トップゲート領域34、チャネル領域33およびウ
ェル領域26の周辺部分に重畳し且つウェル領域26、
チャネル領域33及びトップゲート領域34よりは高不
純物濃度に設計されている。これにより、各領域のPN
接合がエピタキシャル層25表面に露出することを回避
している。環状のゲートコンタクト領域29で囲まれた
部分に、ソース領域31とドレイン領域32とが、帯状
の形状で形成される。そして、ゲートコンタクト領域2
9を介して印加される電圧に応じて、ウェル領域26と
チャネル領域33とのPN接合に形成される空乏層及び
トップゲート領域34とチャネル領域33とのPN接合
に形成される空乏層を制御し、もってソース領域31と
ドレイン領域32との間に流れるチャネル電流を制御す
る。また、ウェル領域26周囲のエピタキシャル層25
には、N+型のコンタクト領域35により、ゲート電極
に印加される電圧以上の電圧(例えば、電源電圧Vc
c)を印加するか、ゲートコンタクト領域29と短絡し
てゲートと同電位を印加するか、接地電位(GND)を
印加するか、もしくは何の電位も印加しないフローティ
ング状態とする。ゲート電位はソース電位よりも低い電
位が与えられるような回路設計がなされる。ゲート信号
として例えば振幅が1V以上程度の大振幅信号が印加さ
れる場合は、VCC電位を与えて、ウェル領域26、エ
ピタキシャル層25および分離領域24、27から成る
寄生PNPトランジスタの動作を防止するのが良い。反
対にゲート信号として例えば振幅がプラスマイナス0.
01〜0.5V程度の微弱振幅信号が印加される場合
は、エピタキシャル層25とウェル領域26との間に大
電位差の逆バイアスを与えるとPN接合の暗電流によっ
て前記微弱信号が認識できなくなる可能性がある。この
場合には、エピタキシャル層25を何の電位も印加しな
いフローティング状態とする等の手法が好ましい。 【0025】本発明の第1の特徴は、ウェル領域26に
ある。P型のウェル領域26の形成により、この領域に
N型のチャネル領域33の形成が可能となり、BIP−
ICの中にNチャネル型J−FETを形成できる。従っ
て、従来ディスクリート型でしか製品化されていなかっ
たSN比の高いNチャネル型J−FETを、1チップ集
積化でき、これを使用したセット等の組立易さが向上
し、コストメリットも増す。 【0026】また、第2の特徴は、P+型の埋込層23
にある。例えばコンタクト領域35によってエピタキシ
ャル層25をVCC逆バイアスし、ボトム/トップゲー
トにはVCCより低い電位を印加して逆バイアスを与え
ることになるが、該逆バイアスによる空乏層がエピタキ
シャル層25とウェル領域26との間に広がる。仮にP
+層の埋込層23が省略されると、ウェル領域26の残
り膜厚が少ないので、前記空乏層がチャネル領域33に
到達してパンチスルーしやすくなる。本発明では、P+
埋込層23を設けたことによって、空乏層がP+埋込層
23とN+型の埋込層21とのPN接合に発生し、チャ
ネル領域33からは遠くなり、パンチスルーしにくくな
るので、チャネル領域33とボトムゲート(ウェル領
域)26間の耐電圧特性を向上させることができる。 【0027】加えて、NPNトランジスタのベース領域
28の形成と同時的にゲートコンタクト領域29を形成
することによって、製造工程の共用化を測ることが可能
である。 【0028】そして、ゲートコンタクト領域29を、ウ
ェル領域26、チャネル領域33、およびトップゲート
領域34が形成するPN接合の端部に重畳させることに
よって、エピタキシャル層25表面(Si酸化膜との界
面)にこれらのPN接合を露出させることが無く、該S
i酸化膜との接触に起因するリーク電流の発生を防止で
きる。また、トップゲート領域34によって、低不純物
濃度のチャネル領域33を酸化膜界面から離間させるこ
とも、リーク低減(低雑音)の効果を生じている。 【0029】更に、エミッタ領域30の形成と同時的に
ソース・ドレイン領域31、32をも形成する事によっ
て、更なる製造工程の簡素化をも図ることができる。 【0030】更に、共通のマスク層41でチャネル領域
33とトップゲート領域34を形成することによって、
更なる製造工程の簡素化をも図ることができる。 【0031】 【発明の効果】本発明によれば、ボトムゲートとなる一
導電型のウェル領域内にNチャネル型J−FETを形成
することにより、SN比の優れたNチャネル型のJ−F
ETを、BIP−ICの中に作り込むことができる利点
を有する。 【0032】更には、ウェル領域の下層に一導電型の埋
込層を設けることで、逆バイアスにより発生する空乏層
の形成部分をチャネル領域33から遠方に遠ざけること
ができ、空乏層のパンチスルーが発生しにくく、チャネ
ルとボトムゲート間の耐電圧特性を向上させることがで
きる。 【0033】更に、NPNトランジスタの各領域の形成
によってゲートコンタクト領域29とソース・ドレイン
領域31、32を形成することにより、製造工程の簡素
化を図ることができる利点を有するものである。 【0034】更に、共通のマスク層41を利用してチャ
ネル領域33とトップゲート領域34を形成することに
より、製造工程の簡素化を更に押し進めることができる
利点を有するものである。
置に関するもので、特にBIP−ICの中に接合型電解
効果トランジスタ(以下J−FETと呼ぶ)を形成した
半導体集積回路装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】J−FETは、BIP型素子に比較して
入力インピーダンスが高く、MOS型FET素子に比較
して静電破壊耐量も高いことから、コンデンサマイクロ
ホン用途などに用いられている。この他にも小信号増幅
用として低周波雑音が少ない事、高周波特性が良い事等
の特性を有している。そして、ディスクリート型だけで
なくBIP−ICに集積化されたJ−FETが開発され
ている。 【0003】例えば特開昭58−197885号公報が
その一例であり、図5に示す。まずP型の半導体基板1
には、N型のエピタキシャル層2が積層され、この間に
は、N+型の埋込層3が形成されている。この埋込層3
を囲むようにP+型の分離領域4がエピタキシャル層2
表面から半導体基板1に貫通して形成され、島領域5を
形成している。 【0004】また島領域5の表面には、N+型のトップ
ゲート領域6が形成され、このトップゲート領域6の下
層には、P型のチャネル領域7が形成されている。前記
チャネル領域の両端には、P型のソース領域8、P型の
ドレイン領域9が形成され、外側には高濃度のゲートコ
ンタクト領域10が形成されている。 【0005】更に、絶縁膜を介して、ソース電極、ドレ
イン電極およびゲート電極がけいせいされて、Pチャネ
ル型のJ−FETとして構成される。 【0006】ゲート領域にPN接合が形成されているた
めここを逆バイアスし、空乏層の大小によりドレイン電
流の制御を行っている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Pチャ
ネル型J−FETは、キャリア(ホール)のモビリティ
の問題から、SN比が悪い問題があった。そのため、集
積回路内に、SN比の良いNチャネル型のJ−FETを
集積化することが望まれた。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題に鑑
みて成され、第1に、島領域に形成され、ボトムゲート
領域となる一導電型のウェル領域内にNチャネル型J−
FETを形成することで解決するものである。 【0009】またウェル領域の形成で、Nチャネル型J
−FETが形成でき、しかもBIP−ICの中に作り込
むことができる。 【0010】更には、ウェル領域と前記ウェル領域の下
層に設けられた前記逆導電型の埋込層との間に一導電型
の埋込層を設けることで、逆バイアスにより発生する空
乏層の形成部分を、ウェル領域と島領域との間から、逆
導電型の埋込層と一導電型の埋込層との間に下降させる
ことができ、空乏層のパンチスルーを発生しにくくして
いる。 【0011】更には、NPNトランジスタのベース拡散
によってJ−FETのゲート導出領域を形成し、エミッ
タ拡散によってソース・ドレイン領域を形成するプロセ
スとすることにより、簡略化した製造プロセスを確立し
ている。 【0012】更には、チャネル領域とトップゲート領域
の形成を、同一マスクを通して行うことによって、更な
る工程の簡素化を図ることができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 【0014】第1工程:図1(A)参照 P型の半導体基板20を用意する。表面を熱酸化して酸
化膜を形成し、ホトエッチング手法によって酸化膜に開
口部分を形成する。該開口部分に露出する半導体基板2
0表面に、アンチモン(Sb)を拡散してN+型の埋め
込み層21、22を形成する。続いて、酸化膜を形成し
直し、再度ホトエッチング手法によって酸化膜に開口部
分を形成し、基板20表面にボロン(B)をイオン注入
してP+型の埋込層23および分離領域24を形成す
る。 【0015】第2工程:図1(B)参照 続いて、前記イオン注入用の酸化膜マスクを取り除いた
後、N型のエピタキシャル層25を気相成長法によって
形成する。膜厚は5〜12μmとし、比抵抗ρ=5〜2
0Ω・cmとする。 【0016】エピタキシャル層を形成した後、エピタキ
シャル層25の表面にSi酸化膜を形成し、ホトエッチ
ング手法によって該Si酸化膜に開口部を形成する。こ
の開口部を通してボロン(B、BF2)をイオン注入し
てP型のウェル領域26を形成する。そして、全体に1
100℃、1〜3時間程度の熱処理を与えることによ
り、下側の分離領域24をエピタキシャル層25の上方
に拡散させる。 【0017】第3工程:図2(A)参照 続いて、この熱処理によりエピタキシャル層25表面に
成長したSi酸化膜の上にイオン注入用のレジストマス
クを形成し、上側の分離領域27に対応する部分の開口
部を介してP型の不純物、ここではボロンをイオン注入
する。そして前記レジストマスクを除去した後、上側と
下側の分離領域24、27が結合するまで、そしてP型
埋め込み層23とP型ウェル領域26とが結合するま
で、同じく1100℃、1〜3時間程度の熱拡散する。
分離領域24、27によって、エピタキシャル層25が
接合型FET(J−FET)を形成すべき第1の領域
と、NPNトランジスタを形成すべき第2の領域とに接
合分離される。 【0018】第4工程:図2(B)参照 先の熱処理によってエピタキシャル層25表面に成長し
たSiO2膜を除去した後、再度500Å程度のSiO
2膜を付け直す。SiO2膜上にホトレジスト膜により
イオン注入用マスクを付け、NPNトランジスタのベー
ス領域28とゲートコンタクト領域29に対応する部分
を開口し、ここにベースの不純物であるボロンをイオン
注入する。そしてレジストマスク除去の後、1100
℃、1〜2時間の熱処理によりベース拡散を行う。ベー
ス領域28とゲートコンタクト領域29はP型ウェル領
域26よりは浅い拡散領域とし、ゲートコンタクト領域
29はP型ウェル領域26とN型エピタキシャル層25
とのPN接合の上部を覆うようにして配置されている。
即ち、ゲートコンタクト領域29はウェル領域26の周
辺部分を環状に取り囲んでいる。そして、再度イオン注
入用マスクを付け直し、形成予定のエミッタ領域30、
ソース領域31、ドレイン領域32およびコンタクト領
域35に対応する部分を開口し、ここにN型の不純物で
あるヒ素またはリンをイオン注入する。 【0019】第5工程:図3(A)参照 更に、レジストマスクを付け直して、チャネル領域33
に対応する部分のSi酸化膜上に開口部40を具備する
マスク層41を形成する。開口部40の端は、ゲートコ
ンタクト領域29の上部に位置して、ウェル領域26の
表面及び環状に形成されたゲートコンタクト領域29の
内周端近傍の表面を露出する。そして、マスク層41の
開口部を通してチャネル領域33を形成するN型の不純
物であるヒ素またはリンを1×1012〜1013atom
s/cm3でイオン注入する。 【0020】第6工程:図3(B)参照 マスク層41をそのままに、開口部40を通してトップ
ゲート領域34を形成するP型の不純物であるB又はB
F2を1×1013〜1014atoms/cm3でイオン注
入する。 【0021】その後前記イオン注入用マスクを取り除
き、1000℃、30〜1時間のエミッタ拡散を行って
エミッタ領域30、ソース領域31、ドレイン領域32
を熱拡散すると共に、N型の不純物およびP型の不純物
を熱拡散してチャネル領域33とトップゲート領域34
を同時に形成する。尚、エミッタ拡散の後に不純物のイ
オン注入と熱処理を行ってチャネル領域33とトップゲ
ート領域34を同時に形成してもよい。 【0022】第7工程:図4(A)参照 最後に、エピタキシャル層表面のSiO2膜にコンタク
ト孔を開口し、ドレイン電極、ソース電極、ゲート電
極、VCC印加用電極、エミッタ電極、ベース電極およ
びコレクタ電極を形成する。 【0023】これらの工程によって製造された半導体集
積回路は、分離領域24、27で分離された第1と第2
の領域に、各々NPNトランジスタとJ−FET素子が
形成される。J−FET素子は、ウェル領域26をボト
ムゲートとして構成された素子であり、ゲートコンタク
ト領域29はウェル領域26まで達してボトムゲートと
トップゲートにゲート電位を与え、ソース・ドレイン領
域31、32はチャネル領域33を貫通する深さで形成
されている。 【0024】図4(B)にJ−FET素子の平面図を示
した。ゲートコンタクト領域29は、環状の形状を有
し、トップゲート領域34、チャネル領域33およびウ
ェル領域26の周辺部分に重畳し且つウェル領域26、
チャネル領域33及びトップゲート領域34よりは高不
純物濃度に設計されている。これにより、各領域のPN
接合がエピタキシャル層25表面に露出することを回避
している。環状のゲートコンタクト領域29で囲まれた
部分に、ソース領域31とドレイン領域32とが、帯状
の形状で形成される。そして、ゲートコンタクト領域2
9を介して印加される電圧に応じて、ウェル領域26と
チャネル領域33とのPN接合に形成される空乏層及び
トップゲート領域34とチャネル領域33とのPN接合
に形成される空乏層を制御し、もってソース領域31と
ドレイン領域32との間に流れるチャネル電流を制御す
る。また、ウェル領域26周囲のエピタキシャル層25
には、N+型のコンタクト領域35により、ゲート電極
に印加される電圧以上の電圧(例えば、電源電圧Vc
c)を印加するか、ゲートコンタクト領域29と短絡し
てゲートと同電位を印加するか、接地電位(GND)を
印加するか、もしくは何の電位も印加しないフローティ
ング状態とする。ゲート電位はソース電位よりも低い電
位が与えられるような回路設計がなされる。ゲート信号
として例えば振幅が1V以上程度の大振幅信号が印加さ
れる場合は、VCC電位を与えて、ウェル領域26、エ
ピタキシャル層25および分離領域24、27から成る
寄生PNPトランジスタの動作を防止するのが良い。反
対にゲート信号として例えば振幅がプラスマイナス0.
01〜0.5V程度の微弱振幅信号が印加される場合
は、エピタキシャル層25とウェル領域26との間に大
電位差の逆バイアスを与えるとPN接合の暗電流によっ
て前記微弱信号が認識できなくなる可能性がある。この
場合には、エピタキシャル層25を何の電位も印加しな
いフローティング状態とする等の手法が好ましい。 【0025】本発明の第1の特徴は、ウェル領域26に
ある。P型のウェル領域26の形成により、この領域に
N型のチャネル領域33の形成が可能となり、BIP−
ICの中にNチャネル型J−FETを形成できる。従っ
て、従来ディスクリート型でしか製品化されていなかっ
たSN比の高いNチャネル型J−FETを、1チップ集
積化でき、これを使用したセット等の組立易さが向上
し、コストメリットも増す。 【0026】また、第2の特徴は、P+型の埋込層23
にある。例えばコンタクト領域35によってエピタキシ
ャル層25をVCC逆バイアスし、ボトム/トップゲー
トにはVCCより低い電位を印加して逆バイアスを与え
ることになるが、該逆バイアスによる空乏層がエピタキ
シャル層25とウェル領域26との間に広がる。仮にP
+層の埋込層23が省略されると、ウェル領域26の残
り膜厚が少ないので、前記空乏層がチャネル領域33に
到達してパンチスルーしやすくなる。本発明では、P+
埋込層23を設けたことによって、空乏層がP+埋込層
23とN+型の埋込層21とのPN接合に発生し、チャ
ネル領域33からは遠くなり、パンチスルーしにくくな
るので、チャネル領域33とボトムゲート(ウェル領
域)26間の耐電圧特性を向上させることができる。 【0027】加えて、NPNトランジスタのベース領域
28の形成と同時的にゲートコンタクト領域29を形成
することによって、製造工程の共用化を測ることが可能
である。 【0028】そして、ゲートコンタクト領域29を、ウ
ェル領域26、チャネル領域33、およびトップゲート
領域34が形成するPN接合の端部に重畳させることに
よって、エピタキシャル層25表面(Si酸化膜との界
面)にこれらのPN接合を露出させることが無く、該S
i酸化膜との接触に起因するリーク電流の発生を防止で
きる。また、トップゲート領域34によって、低不純物
濃度のチャネル領域33を酸化膜界面から離間させるこ
とも、リーク低減(低雑音)の効果を生じている。 【0029】更に、エミッタ領域30の形成と同時的に
ソース・ドレイン領域31、32をも形成する事によっ
て、更なる製造工程の簡素化をも図ることができる。 【0030】更に、共通のマスク層41でチャネル領域
33とトップゲート領域34を形成することによって、
更なる製造工程の簡素化をも図ることができる。 【0031】 【発明の効果】本発明によれば、ボトムゲートとなる一
導電型のウェル領域内にNチャネル型J−FETを形成
することにより、SN比の優れたNチャネル型のJ−F
ETを、BIP−ICの中に作り込むことができる利点
を有する。 【0032】更には、ウェル領域の下層に一導電型の埋
込層を設けることで、逆バイアスにより発生する空乏層
の形成部分をチャネル領域33から遠方に遠ざけること
ができ、空乏層のパンチスルーが発生しにくく、チャネ
ルとボトムゲート間の耐電圧特性を向上させることがで
きる。 【0033】更に、NPNトランジスタの各領域の形成
によってゲートコンタクト領域29とソース・ドレイン
領域31、32を形成することにより、製造工程の簡素
化を図ることができる利点を有するものである。 【0034】更に、共通のマスク層41を利用してチャ
ネル領域33とトップゲート領域34を形成することに
より、製造工程の簡素化を更に押し進めることができる
利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明する為の断面図である。
【図2】本発明を説明する為の断面図である。
【図3】本発明を説明する為の断面図である。
【図4】本発明を説明する為の(A)断面図(B)平面
図である。 【図5】従来の半導体集積回路装置を説明する断面図で
ある。
図である。 【図5】従来の半導体集積回路装置を説明する断面図で
ある。
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(56)参考文献 特開 昭54−150092(JP,A)
特開 昭54−158888(JP,A)
特開 平10−163334(JP,A)
特開 昭53−149773(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01L 21/337
H01L 29/808
H01L 29/778
H01L 27/095
H01L 27/06
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 一導電型の半導体基板の上に逆導電型の
エピタキシャル層を形成する工程と、 前記エピタキシャル層の第1の領域に、一導電型のウェ
ル領域を形成する工程と、 前記エピタキシャル層の第2の領域に、一導電型のベー
ス領域を形成し、同時に前記ウェル領域の表面に前記ゲ
ートコンタクト領域を形成する工程と、 前記ベース領域の表面に逆導電型のエミッタ領域を形成
し、同時に前記ウェル領域の表面にソース・ドレイン領
域を形成する工程と、 前記ウェル領域の表面に、その端が前記ゲートコンタク
ト領域の上部に位置するような開口部分を持つマスク層
を形成する工程と、 前記ゲートコンタクト領域形成後、前記マスク層をマス
クとして逆導電型の不純物をイオン注入する工程と、 前記ゲートコンタクト領域形成後、前記マスク層をマス
クとして一導電型の不純物をイオン注入する工程と、 前記逆導電型の不純物および一導電型の不純物を熱拡散
し、その端部がそれぞれ前記ゲートコンタクト領域に重
畳するチャネル領域およびトップゲート領域を同時に形
成する工程と、を具備することを特徴とする半導体集積
回路の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP34859198A JP3454734B2 (ja) | 1998-12-08 | 1998-12-08 | 半導体集積回路の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34859198A JP3454734B2 (ja) | 1998-12-08 | 1998-12-08 | 半導体集積回路の製造方法 |
Related Child Applications (1)
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP34859198A Expired - Fee Related JP3454734B2 (ja) | 1998-12-08 | 1998-12-08 | 半導体集積回路の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3454734B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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US8193046B2 (en) * | 2009-11-02 | 2012-06-05 | Analog Devices, Inc. | Junction field effect transistor |
US8390039B2 (en) | 2009-11-02 | 2013-03-05 | Analog Devices, Inc. | Junction field effect transistor |
US8462477B2 (en) * | 2010-09-13 | 2013-06-11 | Analog Devices, Inc. | Junction field effect transistor for voltage protection |
-
1998
- 1998-12-08 JP JP34859198A patent/JP3454734B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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