JP3453834B2 - ウエハチャック装置および半導体製造装置 - Google Patents

ウエハチャック装置および半導体製造装置

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JP3453834B2 JP02777294A JP2777294A JP3453834B2 JP 3453834 B2 JP3453834 B2 JP 3453834B2 JP 02777294 A JP02777294 A JP 02777294A JP 2777294 A JP2777294 A JP 2777294A JP 3453834 B2 JP3453834 B2 JP 3453834B2
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健司 平松
健一郎 山西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体装置の基体を構
成するウエハを保持するウエハチャック装置および反応
ガスとの熱化学反応にてウエハの表面に薄膜を形成する
半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図23のa図は例えば特開平2−677
45号公報に示された従来の真空チャックタイプのウエ
ハチャック装置を示す上面図、同b図はa図のA−A線
断面図である。この図23において、51はカーボンあ
るいはSiCなどで構成され真空チャック機能を有する
サセプタ、52はサセプタ51の平坦なウエハ受容面、
53はウエハ受容面52に形成された真空吸引溝、54
はウエハ受容面52の中心において真空吸引溝53に連
通するようにサセプタ51に形成された真空吸引孔であ
る。したがって、このウエハチャック装置においてb図
に仮想線に示すようにウエハ55を保持するには、サセ
プタ51のウエハ受容面52にウエハ55を載せ、真空
吸引孔54に接続された図外の真空ポンプを含む真空排
気系統を起動して真空吸引溝53の吸引を開始すると、
真空吸引溝53内の圧力と外部圧力との間に生じる圧力
差によってウエハ55がサセプタ51のウエハ受容面5
2に吸着固定される。
【0003】図24は例えば特開平3−28770号公
報に示された従来の枚葉式の半導体製造装置を示す縦断
面図である。この図24では上記図19と同一部分に同
一符号を付してある。この図24において、61はチャ
ンバ、62はチャンバ61の下部に区画される反応室、
63はチャンバ61の上部に区画されるヒータ室、64
は反応室62とヒータ室63との境に設置されたサセプ
タ51上に配置されたヒータ、65は反応ガス導入孔、
66は希釈ガス導入孔、67はガスノズル、68はガス
ノズル67とサセプタ51に保持されたウエハ55との
間の反応空間、69はガス排気孔である。したがって、
この半導体製造装置において、仮想線で示したウエハ5
5にSiNの薄膜を形成するには、図外の反応ガス供給
系統および希釈ガス供給系統のバルブを通してダミーの
不活性ガスを流し、図外の真空排気バルブを調整して、
所定の圧力に維持した状態で、図外のウエハ待機室も同
様の圧力に調整する。次に反応室62を密封構成するチ
ャンバ61の側面を開き、図外の搬送装置によってウエ
ハ55を反応室62内のサセプタ51の真下に搬送して
きて上昇させてサセプタ51の下面に接触または接触す
る程度の近傍に配置し、サセプタ51に開口している図
外の真空吸引孔から真空排気することによってウエハ5
5をサセプタ51に吸着固定し、上記チャンバ61の側
面を閉じて収納室を密封構成する。そして、ヒータ64
でウエハ55を600℃から800℃の高温に加熱し、
ガスノズル67から反応空間68に反応ガスと希釈ガス
とを供給すると、この反応ガスがウエハ55上で熱化学
反応を起こしウエハ55上に薄膜が形成される。この薄
膜形成に作用した反応ガスと希釈ガスとはガス排気孔6
9から反応室62外に排出される。その後、上記サセプ
タ51の真空吸引孔に不活性ガスを導入し、図外のリー
クバルブを閉じ、チャンバ61の側面を開き、上記不活
性ガスの噴射でウエハ55をサセプタ51から図外の搬
送装置に落下させ、ウエハ55を搬送装置に載せて収納
室から搬出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記図23に示した従
来の真空チャックタイプのウエハチャック装置はサセプ
タ51の平坦なウエハ受容面52に複数の真空吸引溝5
3を同心円状に形成した構成であるので、ウエハへの薄
膜形成に際しては、ヒータ64(図24参照)の熱がサ
セプタ51からウエハ55に均一に伝達されずらく、ウ
エハ55に形成された薄膜の厚さが均一になりにくいと
いう問題があった。具体的には、図25示すように、ウ
エハ55の厚み方向(側面)およびウエハ55の外周面
からウエハ55のまわりに離間配置された周辺低温部7
0に向けての輻射による放熱によって、ウエハ55の外
周部の膜厚が低下する。また、サセプタ51のウエハ5
5と接触していない真空吸引溝53からは熱がウエハ5
5に輻射およびガス伝熱でしか供給されないことから、
ウエハ55の真空吸引溝53に対応した部分の温度が低
くなり膜厚が低下する。また、サセプタ51内の真空吸
引孔54においても熱の伝達が悪く、ウエハ55の温度
分布が均一にならず、均一な膜厚分布が得られない。
【0005】加えて、上記真空チャックタイプのウエハ
チャック装置においてはサセプタ51にウエハ55を次
々と装着して成膜(ウエハ55への薄膜の形成)を繰り
返し行った場合、初めのうちはサセプタ51の表面全面
はカーボンあるいはSiCであるが、成膜を重ねて行く
うちサセプタ51のウエハ受容面52以外の表面にウエ
ハ55に形成する薄膜と同種の膜がコ−ティングされて
くる。このように成膜が繰り返されると、サセプタ51
のウエハ受容面52の周辺部の表面の材質および性状が
時間とともに変化することから輻射による熱の流れが変
わり、結果としてウエハ55上の温度分布も変化して膜
厚分布の再現性が低下するという問題もあった。
【0006】上記図24に示した従来の半導体製造装置
においては、ウエハ55に対向するガスノズル67の上
面(ガスノズルヘッド)の温度はサセプタ51からの放
熱を受けて中央部が高くなり、外周部にいくほど低くな
り、ウエハ55からの輻射による放熱によってウエハ5
5上の温度分布も同様にウエハ55の外周部において低
くなり、均一な膜厚分布が得られないという問題があっ
た。反応ガスとしてSiHClとNHとを用いて
シリコン窒化膜を形成する場合、全圧を10〜100T
orrとし、SiHClの分圧を0.2〜1Tor
r、NHの分圧をその4〜6倍程度とし、残りの分圧
をHあるいはNの希釈ガスとするのが一般的であ
る。しかし、サセプタ51の真空吸引溝53(図23参
照)や真空吸引孔54(図23参照)などの熱伝達が不
十分な箇所あるいはサセプタ51のウエハ55の外周部
との接触面間などにHのような熱伝導率の高いガスが
流入する場合はこれに対応してウエハ55の表面温度が
低下する影響もでにくいが、Hガスは爆縮の心配があ
ることから希釈ガスとして適当とは言えない。また、N
のよう熱伝導率の低いガスが流入する場合はこれに対
応してウエハ55の表面温度が低くなり、均一な膜厚分
布が得られないという問題もあった。
【0007】加えて、上記半導体製造装置には、サセプ
タ51のウエハ受容面52(図23参照)以外の表面お
よびガスノズル67の表面の高温部は反応ガスにさらさ
れて膜が成長し、この成長した膜はウエハ55がサセプ
タ51から外れた後に真空吸引溝53(図23参照)か
ら吹き出る不活性ガスによって吹き上げられ、この吹き
上げられた膜がウエハ55にダストとして付着するとい
う問題もあった。
【0008】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、その第1の目的はウエハを均一に
加熱し、均一な膜厚を有する薄膜をウエハに形成するこ
とであり、第2の目的は均一な薄膜の再現性を良くする
ことであり、第3の目的は成膜後のウエハをダウトから
保護することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】 請求項に記載した第
の発明に係るウエハチャック装置は、半導体装置の基体
を構成するウエハを平坦なウエハ受容面に真空吸着にて
保持するサセプタの内部に、熱伝導率の高いガスまたは
熱伝導率の高いガスに熱分解するガスを導入するための
高熱伝導ガス導入路が形成され、この高熱伝導ガス導入
路がウエハの真空吸着用のガス真空吸引通路に連通され
る構成としたものである。
【0010】請求項に記載した第の発明に係る半導
体製造方法は、反応室内にガスノズルとウエハチャック
とを有し、このガスノズルから反応ガスを半導体装置の
基体を構成するウエハの表面に供給し、この反応ガスの
熱化学反応にてウエハの表面に薄膜を形成する半導体製
造装置において、上記ウエハチャックが請求項記載の
ウエハチャック装置であり、上記ガスノズルの外周部に
は反応室を構成するチャンバおよびウエハと離間断熱さ
れたガスノズルハットが設けられる構成としたものであ
る。
【0011】請求項に記載した第の発明に係る半導
体製造装置は、反応ガスを半導体装置の基体を構成する
ウエハの表面に供給するガスノズルに、ウエハ表面に形
成される薄膜と同種の熱輻射安定膜をコーティンする際
に、同ガスノズルをウエハの表面に薄膜を形成するとき
よりも上記ウエハ加熱源に近づける上下駆動機構を備え
た構成としたものである。
【0012】
【作用】の発明のウエハチャック装置は、サセプタ
でウエハを保持し、反応ガスとの熱化学反応にてウエハ
の表面に薄膜を形成する場合、高熱伝導ガス導入路が熱
伝導率の高いガス、あるいは熱分解により熱伝導率の高
いガスに分解するガスを真空吸引通路に供給して真空吸
引通路の熱伝達率を改善し、ウエハの表面温度が時間的
に揺らぐことを阻止し、ウエハに形成される薄膜が均一
な膜厚分布再現性がよくなる。
【0013】第の発明の半導体製造装置は、ガスノズ
ルハットがウエハからガスノズル方向への輻射による熱
放散をウエハの内外周で均一にするため、ウエハが均一
な温度分布となり、ウエハに形成される薄膜が均一な膜
厚分布となる。
【0014】第の発明の半導体製造装置は、ガスノズ
ルをウエハ加熱源に近づけて熱輻射安定膜を形成するの
で、熱輻射安定膜のコーティングが迅速に行える。
【0015】
【実施例】以下、この発明の各実施例を図1乃至図22
を用いて説明する。 実施例1. 図1はこの発明の実施例1としての爪チャックタイプの
ウエハチャック装置のサセプタを示す図であって、a図
はb図のA−A線断面図、b図は下面図である。この図
1において、サセプタ1はSiC、C、AlN、SU
S、インコネル、Alなどの素材によって仮想線
で示すウエハ2よりも大きな外径を有する短円柱体に形
成され、このサセプタ1の下面は平坦なウエハ受容面3
になっており、このウエハ受容面3にはウエハ2の外径
よりも少し小さな外径を有する凹部4がウエハ受容面3
と同軸またはほぼ同軸に設けられ、この凹部4は例えば
100μm〜500μm程度の座ぐりに形成される。こ
のサセプタ1はb図に仮想線で示したウエハクランプ爪
5とでウエハ2を挟持する爪チャックタイプのウエハチ
ャック装置を構成する。このウエハクランプ爪5はウエ
ハ受容面3の外周に対し等分配置されている。
【0016】したがって、この実施例1のサセプタ1は
ウエハクランプ爪5とでウエハ2をa図に仮想線で示す
ように挟持した場合、ウエハ2の外周部全域がウエハ受
容面3に同一幅をもって接触し、熱がサセプタ1からウ
エハ2の外周部に均一に伝達する。結果として、このサ
セプタ1を反応ガスとの熱化学反応にてウエハ2の表面
に薄膜を形成する半導体製造装置に使用した場合、ウエ
ハ2が均一に加熱されて均一な膜厚分布の薄膜を形成す
ることができる。
【0017】実施例2. 図2はこの発明の実施例2としての真空チャックタイプ
のウエハチャック装置のサセプタを示す図であって、a
図のb図のA−A線断面図、b図は下面図である。この
図2において、サセプタ1AはカーボンやSiCなどの
素材によって仮想線で示すウエハ2よりも大きな外径を
有する短円柱体に形成され、このサセプタ1Aの下面は
平坦なウエハ受容面3になっており、このウエハ受容面
3にはウエハ2の外径よりも少し小さな外径を有する凹
部4がウエハ受容面3と同軸またはほぼ同軸に設けら
れ、この凹部4は例えば100μm〜500μm程度の
座ぐりに形成される。この凹部4の底面中央部には突起
6が設けられ、この突起6の突出面がサセプタ1Aの下
面に残存するウエハ受容面3と同一またはほぼ同一とな
るように、凹部4の底面からの突起6の突出寸法Lが設
定されている。また、凹部4の底面には複数の真空吸引
孔7が突起6を中心と同心円上に等分配置して形成さ
れ、これら複数の真空吸引孔7はa図に示すようにサセ
プタ1Aの内部に円形に形成された空洞部8に貫通して
いる。この空洞部8の周面にはサセプタ1Aの外周面に
貫通する真空吸引路9が形成されている。このサセプタ
1Aはa図に示すB−B線部分で上下に二分割された分
割体から単体に構成される。具体的には上下の分割体そ
れぞれに凹部4、真空吸引孔7、空洞部8および真空吸
引路9などを形成し、その上下の分割体の分割面を摺り
合わせ加工して重合して単体のサセプタ1Aとし、この
サセプタ1Aの外周部を図外の反応ガスとの熱化学反応
にてウエハ2の表面に薄膜を形成する半導体装置のサセ
プタ支持部材で上下より挟持する。この図外のサセプタ
支持部材は反応ガスとの熱化学反応にてウエハ2の表面
に薄膜を形成する半導体装置のチャンバに固定されてい
る。この挟持状態において、上記真空吸引路9のサセプ
タ1Aの外周面側開口が図外の真空ポンプの吸引口部に
真空バルブや排気管路などの排気系統を介して接続され
る。
【0018】したがって、この実施例2のサセプタ1A
はb図に仮想線に示すようにウエハ2を保持するには、
サセプタ1Aのウエハ受容面3にウエハ2を接触または
接触する程度の近傍に配置し、図外の真空ポンプを起動
して真空吸引路9、空洞部8および凹部4の排気を開始
すると、凹部4内の圧力と外部圧力との間に生じる圧力
差によってウエハ2がサセプタ1Aのウエハ受容面3に
吸着固定される。よって、このサセプタ1Aは真空吸引
でウエハ2をb図に仮想線に示すように保持した場合、
ウエハ2の外周部全域がウエハ受容面3に同一幅をもっ
て接触し、熱がサセプタ1Aからウエハ2に均一に伝達
する。結果として、このサセプタ1Aを図外の反応ガス
との熱化学反応にてウエハ2の表面に薄膜を形成する半
導体装置に使用した場合、ウエハ2の表面温度が均一と
なり、ウエハ2の表面には均一な膜厚分布の薄膜が形成
できる。また、このサセプタ1Aは凹部4の底部に突起
6を有しているので、ウエハ2の吸引固定時におけるウ
エハ2の反りを阻止できる。この突起6は凹部4の底面
の中央部に設けた例を図示して説明したが、この突起6
はウエハ2の反りを阻止できる範囲で複数個点在配置
し、サセプタ1Aからウエハ2への熱伝達性能とウエハ
2の反り防止とが、より一層両立できるようにすること
も可能である。
【0019】実施例3. 図3はこの発明の実施例3としての真空チャックタイプ
のウエハチャック装置のサセプタを示す図であって、a
図はb図のA−A線に相当する全体の断面図、b図はa
図のB−B線に相当する全体の断面図である。図4はこ
の実施例3のウエハへの薄膜の形成に際し反応室にガス
を供給するタイミングを示すガスシーケンスである。図
3において、サセプタ1Aのウエハ2よりも大きな外径
を有する平坦なウエハ受容面3には複数の真空吸引孔7
がウエハ受容面3の中心を中心とする複数の同心円上に
等分配置して形成され、これら複数の真空吸引孔7のう
ちで最外周円上以外の同心円上に位置する真空吸引孔7
はa図に示すようにサセプタ1Aの内部に形成された空
洞部8に貫通している。この空洞部8はウエハ受容面3
と同軸またはほぼ同軸の円形になっており、この空洞部
8の内周面にはサセプタ1Aの外周面に貫通する真空吸
引路9が形成され、この空洞部8の内上面には希釈ガス
導入路10が形成され、この希釈ガス導入路10はサセ
プタ1Aの外周面に貫通している。また、上記最外周円
上に位置する真空吸引孔7はa図に示すようにサセプタ
1Aの内部においてサセプタ1Aの外周面に貫通する真
空吸引路11が接続されている。このサセプタ1Aはa
図に示すB−B線部分で上下に二分割された分割体から
単体に構成されている。具体的には上下の分割体それぞ
れに真空吸引孔7、空洞部8および真空吸引路9,11
などを形成し、その上下の分割体の分割面を摺り合わせ
加工して重合して単体のサセプタ1Aとし、このサセプ
タ1Aの外周部を図外の反応ガスとの熱化学反応にてウ
エハ2の表面に薄膜を形成する半導体製造装置のサセプ
タ支持部材で上下より挟持する。この挟持状態におい
て、上記真空吸引路9,11のサセプタ1Aの外周面側
開口が図外の真空ポンプの吸引口部に真空バルブや排気
管路などの真空排気系統を介して接続され、上記希釈ガ
ス導入路10のサセプタ1A外周面側が図外の希釈供給
ボンベの出口部にガスバルブや供給管路などの供給系統
を介して接続される。よって、サセプタ1Aのウエハ受
容面3にウエハ2を接触または接触する程度の近傍に配
置し、図外の真空ポンプを起動して真空吸引路9,1
1、空洞部8および真空吸引孔7の排気を開始すると、
複数の真空吸引孔7内の圧力と外部圧力との間に生じる
圧力差によってウエハ2がサセプタ1Aのウエハ受容面
3に吸着固定される。
【0020】したがって、この実施例3によれば、サセ
プタ1Aはウエハ受容面3と同軸またはほぼ同軸に形成
された空洞部8を有しているので、上記真空吸引でウエ
ハ2をa図に仮想線で示すように保持し、図外の半導体
製造装置で反応ガスとの熱化学反応にてウエハ2の表面
に薄膜を形成する場合、サセプタ1Aの中央部の温度分
布のばらつきが緩和されるとともにサセプタ1Aの外周
部に熱が積極的に供給され、熱がサセプタ1Aのウエハ
受容面3の全体に均一に伝達する。結果として、ウエハ
2が均一に加熱されて、均一な膜厚分布の薄膜がウエハ
2の表面に形成できる。この成膜に際し、ガスは図4の
ガスシーケンスに示すタイミング下で、N→NH
→NH/SiHCl/N(成膜)→NH
/N→Nと変化するが、このサセプタ1Aは空洞部
8に連通する希釈ガス導入路10を有しているので、こ
の希釈ガス導入路10から空洞部8内に希釈ガスが供給
される。この希釈ガスは空洞部8内に吸い込まれる反応
室内のガスの混合比が時間とともにほとんど変化しない
ように一定に保つ。結果として、ウエハ2の表面温度は
時間的に揺らぐことはなくなり、ウエハ2の表面には均
一な膜厚分布の薄膜が再現性よく形成できる。また、上
記ウエハ受容面3の全体に熱を均一に伝達するための空
洞部8にはウエハ受容面3にウエハ2を吸着固定するた
めの複数の真空吸引孔7と真空排気系統に接続するため
の真空吸引路9とが連通するので、真空チャックタイプ
としてのサセプタ1Aがその内部に上記空洞部8を有し
ても、サセプタ1Aの厚さが薄く、サセプタ1Aが簡素
な構造で小形に形成できる。
【0021】実施例4. 上記実施例3では空洞部8をサセプタ1Aの中央部一箇
所だけに設けたが、この実施例4は図5に示すように空
洞部8を複数のブロックに分けてある。つまり、図5は
この発明の実施例4としての真空チャックタイプのウエ
ハチャック装置のサセプタを示す図であって、a図はb
図のA−A線に相当する全体の断面図、b図はa図のB
−B線に相当する全体の断面図である。この図5におい
て、サセプタ1Aは内側空洞部12と外側空洞部13と
から構成される空洞部8を有する。内側空洞部12はサ
セプタ1Aの内部にウエハ受容面3と同軸またはほぼ同
軸の円形に形成され、この内側空洞部12は最外周円上
以外の同心円上に位置する真空吸引孔7に連通する。外
側空洞部13は内側空洞部12の外側に離間して配置さ
れ、外側空洞部13は内側空洞部12と同軸またはほぼ
同軸の環状に形成されている。これら内側空洞部12と
外側空洞部13それぞれには真空吸引路9,14と希釈
ガス導入路10、15とが連通される。この内側空洞部
12に連なる真空吸引路9と外側空洞部13に連なる真
空吸引路14とはb図に示すように互いに上下で重なら
ないように周方向に位置をずらして等分配置され、内側
空洞部12に連なる希釈ガス導入路10と外側空洞部1
3に連なる希釈ガス導入路15とはb図に示すように互
いに上下で重ならないように周方向に位置をずらして直
径線上で対向するように配置されている。
【0022】したがって、この実施例4によれば、サセ
プタ1Aは内側空洞部12と外側空洞部13と言う複数
のブロックに区分された空洞部8を有しているので、上
記真空吸引でウエハ2をa図に仮想線で示すように保持
し、図外の半導体製造装置で反応ガスとの熱化学反応に
てウエハ2の表面に薄膜を形成する場合、半導体製造装
置のヒータによるサセプタ1Aの加熱の仕方に応じ、内
側空洞部12内の圧力と外側空洞部13内の圧力とを独
立に変えることによって、ウエハ2の表面の温度分布が
均一となるように調整でき、稀釈ガス導入路10,15
より稀釈ガスを多量に流すことによって、結果として、
ウエハ2の表面温度は時間的に揺らぐことはなくなり、
ウエハ2の表面には均一な膜厚分布の薄膜が再現性よく
形成できる。内側空洞部12と外側空洞部13の圧力を
独立に変えるのは、内側空洞部12と外側空洞部13と
を例えば別々の真空ポンプで引くか、1台の真空ポンプ
でコンダクタンスを別々に変えられるように真空バルブ
を設けることによって実現できる。
【0023】実施例5. 図6はこの発明の実施例5としての真空チャックタイプ
のウエハチャック装置のサセプタを示す図であって、a
図はb図のA−A線に相当する全体の断面図、b図はa
図のB−B線に相当する全体の断面図である。この図6
において、サセプタ1Aのウエハ2よりも大きな外径を
有する平坦なウエハ受容面3には複数の真空吸引孔7が
形成され、これら複数の真空吸引孔7はサセプタ1Aの
内部に形成された空洞部8に貫通し、この空洞部8の内
周面にはサセプタ1Aの外周面に貫通する真空吸引路9
が形成され、この真空吸引路9の空洞部8側には細い高
熱伝導ガス導入路16が形成され、この高熱伝導ガス導
入路16はサセプタ1Aの外周面に貫通している。この
高熱伝導ガス導入路16と真空吸引路9とはb図に示す
ように互いに上下に重なるように位置しサセプタ1Aの
周方向に等分配置されている。このサセプタ1Aはa図
に示すB−B線部分で上下に2分割された分割体から単
体に構成されている。具体的には上下の分割体それぞれ
に真空吸引孔7、空洞部8、真空吸引路9および高熱伝
導ガス導入路16などを形成し、その上下の分割体の分
割面を摺り合わせ加工して重合して単体のサセプタ1A
とし、このサセプタ1Aの外周部を図外の反応ガスとの
熱化学反応にてウエハ2の表面に薄膜を形成する半導製
造体装置のサセプタ支持部材で上下より挟持する。この
挟持状態において、上記真空吸引路9のサセプタ1Aの
外周面側開口が図外の真空ポンプの吸引口部に真空バル
ブや排気管路などの排気系統を介して接続され、上記高
熱伝導ガス導入路16のサセプタ1A外周面側が図外の
高熱伝導供給ボンベの出口部にガスバルブや供給管路な
どの供給系統を介して接続される。よって、サセプタ1
Aのウエハ受容面3にウエハ2を接触または接触する程
度の近傍に配置し、図外の真空ポンプを起動して真空吸
引路9,11、空洞部8および真空吸引孔7の排気を開
始すると、複数の真空吸引孔7内の圧力と外部圧力との
間に生じる圧力差によってウエハ2がサセプタ1Aのウ
エハ受容面3に吸着固定される。
【0024】したがって、この実施例5によれば、サセ
プタ1Aは複数の真空吸引孔7を真空排気系統に接続す
るための真空吸引路9に形成された高熱伝導ガス導入路
16を有しているので、上記真空吸引でウエハ2をa図
に仮想線で示すように保持し、図外の半導体製造装置で
反応ガスとの熱化学反応にてウエハ2の表面に薄膜を形
成する場合、ウエハ2の真空吸着のために吸い込むガス
を空洞部8からサセプタ1A外へ排気するために設けら
れた真空吸引路9に、細い高熱伝導ガス導入路16から
やHeのような熱伝導率の高いガス、あるいはNH
のような熱分解により熱伝導率の高いガスに分解する
ガスを供給することによって、真空吸引路9による熱伝
達率を改善し、ウエハ2の表面温度分布が均一となり、
均一な膜厚分布の薄膜を形成することができる。また、
高熱伝導ガス導入路16と真空吸引路9とがサセプタ1
Aの周方向に等分配置されるので、高熱伝導ガス導入路
16からサセプタ1Aへの熱が等分に分配でき、熱伝達
率の改善が良好となる。加えて、高熱伝導ガス導入路1
6が真空吸引路9と互いに上下に重なるように位置する
ので、サセプタ1Aに高熱伝導ガス導入路16を形成す
る場合、サセプタ1Aの一方の分割体に形成された真空
吸引路9の分割面側のから縦孔を穴あけ加工し、同分割
体の外周面から真空吸引路9に沿う横孔を穴あけ加工
し、この横孔を上記縦孔に貫通することによって上記高
熱伝導ガス導入路16が構成できるので、サセプタ1A
の外周面と真空吸引路9とに連通する高熱伝導ガス導入
路16をサセプタ1Aに容易に形成できる。
【0025】実施例6. 上記実施例5では空洞部8を設けたが、この実施例6は
図7に示すように空洞部8を設けずに真空吸引孔7と真
空吸引路9と高熱伝導ガス導入路16とを複数のブロッ
クに分けてある。つまり、図7はこの発明の実施例6と
しての真空チャックタイプのウエハチャック装置のサセ
プタを示す図であって、a図はb図のA−A線に相当す
る全体の断面図、b図はa図のB−B線に相当する全体
の断面図である。この図7において、サセプタ1Aは複
数の真空吸引孔7と複数の真空吸引路9と複数の高熱伝
導ガス導入路16とを有する。複数の真空吸引孔7はウ
エハ受容面3の中心を中心とする複数の同心円上に等分
配置して形成されている。複数の真空吸引路9はb図に
示すようにサセプタ1Aの周方向に等分配置され、これ
ら複数の真空吸引路9それぞれは最内周円上に位置する
真空吸引孔7側で閉鎖されているとともにサセプタ1A
の外周面に開口され、真空吸引路9それぞれには上記複
数の同心円上に等分配置された複数の真空吸引孔7が連
通されている。つまり、上記複数の真空吸引孔7は、複
数の同心円上において複数の真空吸引路9の真下に位置
するように等分配置されている。複数の真空吸引路9そ
れぞれの閉鎖端部には複数の細い高熱伝導ガス導入路1
6が個別に連通される。これら複数の高熱伝導ガス導入
路16はb図に示すように複数の真空吸引路9と互いに
上下に位置するように複数の真空吸引路9に沿いサセプ
タ1Aの外周側に向けて延びてサセプタ1Aの外周側に
開口している。
【0026】したがって、この実施例6によれば、サセ
プタ1Aは複数のブロックに分けた真空吸引孔7と真空
吸引路9と高熱伝導ガス導入路16とを有しているの
で、その複数のブロックに分けた真空吸引路9に、図外
の反応ガスとの熱化学反応にてウエハ2の表面に薄膜を
形成する半導体製造装置のヒータによるサセプタ1Aの
加熱の仕方に応じて独立に細い高熱伝導ガス導入路16
から熱伝導率の高いガス、あるいは熱分解により熱伝導
率の高いガスに分解するガスを供給することによって、
真空吸引路9による熱伝達率を改善し、ウエハ2の表面
温度分布を均一にでき、結果として、ウエハ2の表面温
度は時間的に揺らぐことはなくなり、ウエハ2の表面に
は均一な膜厚分布の薄膜が再現性よく形成できる。ま
た、高熱伝導ガス導入路16と真空吸引路9とがサセプ
タ1Aの周方向に等分配置されるので、高熱伝導ガス導
入路16からサセプタ1Aへの熱が等分に分配でき、熱
伝達率の改善が良好となる。加えて、高熱伝導ガス導入
路16が真空吸引路9と互いに上下に重なるように位置
し、この高熱ガス導入路16が最内周円上の真空吸引孔
7と対向する位置で真空吸引路9に連通しているので、
サセプタ1Aに高熱伝導ガス導入路16を形成する場
合、サセプタ1Aに形成された最内周円上の真空吸引孔
7のウエハ受容面3側から縦孔を穴あけ加工し、同サセ
プタ1Aの外周面から真空吸引路9に沿う横孔を穴あけ
加工し、この横孔を上記縦孔に貫通することによって上
記高熱伝導ガス導入路16が構成できるので、サセプタ
1Aを分割することなく単体のまま、サセプタ1Aの外
周面と真空吸引路9とに連通する高熱伝導ガス導入路1
6をサセプタ1Aに容易に形成できる。
【0027】実施例7. 図8はこの発明の実施例7としての真空チャックタイプ
のウエハチャック装置のサセプタを示す図であって、a
図はb図のA−A線に相当する全体の断面図、b図はa
図のB−B線に相当する全体の断面図である。この図8
において、サセプタ1Aのウエハ2よりも大きな外径を
有する平坦なウエハ受容面3には複数の真空吸引孔7が
形成され、これら複数の真空吸引孔7はサセプタ1Aの
内部に形成された空洞部8に貫通し、この空洞部8の内
周面にはサセプタ1Aの外周面に貫通する真空吸引路9
が形成され、このサセプタ1Aには熱輻射安定膜17が
あらかじめコ−ティングされている。このサセプタ1A
を図外の反応ガスとの熱化学反応にてウエハ2の表面に
SiNの薄膜を形成する半導体装置に使用する場合、熱
輻射安定膜17はSiNを素材とするのが最適である。
要するに、熱輻射安定膜17はウエハ2に成膜する薄膜
の素材と同じ素材とするのが最適である。このサセプタ
1Aはa図に示すB−B線部分で上下に二分割された分
割体から単体に構成されている。具体的には上下の分割
体それぞれに真空吸引孔7、空洞部8および真空吸引路
9などを形成し、その上下の分割体それぞれを個別に図
外の反応ガスとの熱化学反応にてウエハ2の表面に薄膜
を形成する半導製造体装置に入れて、上下の分割体それ
ぞれの全表面に熱輻射安定膜17をコ−ティングする。
これによって、熱輻射安定膜17は上下の分割体、真空
吸引孔7、空洞部8および真空吸引路9それぞれの表面
にコ−ティングされる。そして、熱輻射安定膜17のコ
−ティングされた上下分割体の分割面を摺り合わせ加工
して重合して単体のサセプタ1Aとし、このサセプタ1
Aの外周部が図外の反応ガスとの熱化学反応にてウエハ
2の表面にSiNの薄膜を形成する半導体製造装置のサ
セプタ支持部材で上下より支持される。この挟持状態に
おいて、上記真空吸引路9のサセプタ1Aの外周面側開
口が図外の真空ポンプの吸引口部に真空バルブや排気管
路などの排気系統を介して接続される。よって、サセプ
タ1Aのウエハ受容面3にウエハ2を接触または接触す
る程度の近傍に配置し、図外の真空ポンプを起動して真
空吸引路9、空洞部8および真空吸引孔7の排気を開始
すると、複数の真空吸引孔7内の圧力と外部圧力との間
に生じる圧力差によってウエハ2がサセプタ1Aのウエ
ハ受容面3に吸着固定される。
【0028】したがって、この実施例7によれば、サセ
プタ1Aは熱輻射安定膜17が真空吸引孔7、空洞部
8、真空吸引路9および分割面を含むサセプタ1Aの全
表面にコ−ティングされているので、上記真空吸引でウ
エハ2をa図に仮想線で示すように保持し、図外の半導
体製造装置で反応ガスとの熱化学反応にてウエハ2の表
面に薄膜を形成する場合、ウエハ2への成膜を繰り返し
ても、サセプタ1A表面の熱輻射率は変化せず、熱がサ
セプタ1Aからウエハ2の全体に均一に伝達し、均一な
膜厚分布の薄膜を形成することができる。つまり、サセ
プタ1Aのウエハ2から露出している部分からの放熱に
関し実験したところ、周辺低温部への輻射による熱損失
が熱輻射安定膜17の厚み方向への伝熱による熱損失よ
りも桁違いに大きいことがわかり、熱輻射安定膜17の
材質による熱輻射が重要であって、熱輻射安定膜17の
厚さはほとんど関係ないことが確認できた。この実験結
果によって、上記ウエハ2への成膜を繰り返しても、サ
セプタ1A表面の熱輻射率は変化せず、ウエハ2に均一
な膜厚分布の薄膜が形成されるというわけである。ただ
し、ウエハ2への成膜を繰り返すことによって、成膜成
分が熱輻射安定膜17の表面に付着し、その付着した成
膜成分膜の厚さが数10μm以上になると、その付着し
た成膜成分膜が剥離してウエハ2を汚染する危険がある
ので、新しいサセプタ1Aと交換した方が好ましい。
【0029】実施例8. 上記実施例7では熱輻射安定膜17をサセプタ1Aの全
表面にコーティングしたが、この実施例8は図9に示す
ように熱輻射安定膜17をサセプタ1Aの反応ガスに触
れる表面にのみコーティングしてある。つまり、図9は
この発明の実施例8としての真空チャックタイプのウエ
ハチャック装置のサセプタを示す断面図である。この図
9において、サセプタ1Aを構成する上下の分割体それ
ぞれに真空吸引孔7、空洞部8および真空吸引路9など
を形成し、上下分割体の分割面を摺り合わせ加工して重
合して単体のサセプタ1Aとし、この単体となったサセ
プタ1Aを図外の反応ガスとの熱化学反応にてウエハ2
の表面にSiNの薄膜を形成する半導体製造装置に入
れ、このサセプタ1Aのウエハ受容面3を半導体製造装
置の反応室側に向け、サセプタ1Aをサセプタ支持部材
で上下より挟持し、サセプタ1Aの全表面に熱輻射安定
膜17をコ−ティングする。このコ−ティング時におい
て、反応ガスがサセプタ支持部材によってサセプタ1A
の上面に行くことができず、サセプタ1Aの上面が反応
ガスに触れることがないので、熱輻射安定膜17はサセ
プタ1Aの上面の除き、サセプタ1Aのウエハ受容面
3、サセプタ1Aの外周面、真空吸引孔7、空洞部8お
よび真空吸引路9それぞれの表面にコ−ティングされ
る。
【0030】したがって、この実施例8によれば、サセ
プタ1Aは熱輻射安定膜17がサセプタ1Aの反応ガス
に触れる表面にのみコーティングされているので、真空
吸引でウエハ2をa図に仮想線で示すように保持し、図
外の半導体製造装置で反応ガスとの熱化学反応にてウエ
ハ2の表面に薄膜を形成する場合、熱輻射安定膜17が
サセプタ1Aとしての複数の分割体を一体不可分に被覆
して包持し、熱輻射安定膜17が複数の分割体の重合面
間に形成される微細な隙間をサセプタ1Aの外周面側で
密封する。結果として、サセプタ1Aを構成する複数の
分割体の重合面間から空洞部8や真空吸引路9へのガス
の流入が阻止でき、ウエハ2への成膜を繰り返しても、
サセプタ1A表面の熱輻射率は変化せず、ウエハ2に均
一な膜厚分布の薄膜が再現性よく形成できる。
【0031】実施例9. 図10はこの発明の実施例9の半導体製造方法に使用す
る反応ガスとの熱化学反応にてウエハの表面にSiNの
薄膜を形成する半導体製造装置を示す縦断面図、図11
は図10のA−A線に相当する全体の断面図である。こ
の実施例9は図10と図11とに示す半導体製造装置に
てウエハ2の成膜前にサセプタ1Aに熱輻射安定膜17
をコーティングすることに特徴があり、この熱輻射安定
膜17をコーティングするサセプタ1Aとしては上記実
施例8と同様のものを図示して説明する。図10と図1
1とにおいて、チャンバ20内にはヒータ室21と反応
室22とが上下に区分され、このヒータ室21と反応室
22との境には真空チャック機能を有するサセプタ1A
が配置され、このサセプタ1Aはその外周部が上下より
石英製の断熱リング23,24で挟持され、この上下の
断熱リング23,24それぞれはチャンバ20にサセプ
タ支持部材25,26にて取り付けられている。この断
熱リング23,24で挟持された直後におけるサセプタ
1Aは上下の分割体それぞれに真空吸引孔7、空洞部8
および真空吸引路9などを形成し、上下分割体の分割面
を摺り合わせ加工して重合して単体構成された状態であ
って、熱輻射安定膜17がコーティングされていない状
態であり、ウエハ受容面3が反応室22に向けられ、こ
れらサセプタ1と上下の断熱リング23,24と上下の
支持部材25,26およびチャンバ20を構成する側面
とによってサセプタ1の外周部に開口する真空吸引路9
に連通する閉環状の真空チャック内圧室27が区画形成
される。この真空チャック内圧室27を構成するチャン
バ20の側面の外側には真空排気系統との開閉を行う真
空バルブ28が設けられている。上記反応室22にはそ
の底面より突出するガスノズル29が配置され、このガ
スノズル29の内側に位置する反応室22の底面には反
応ガス供給系統に接続される反応ガス導入孔30が形成
され、ガスノズル29の外側に位置する反応室22の底
面には反応ガス排出孔31が形成されている。ガスノズ
ル29の上面は複数の反応ガス噴射孔32が形成された
ガスノズルヘッド33になっている。このガスノズルヘ
ッド33とサセプタ1Aのウエハ受容面3との間には反
応空間34が形成され、反応室22の側面には図外のロ
ードロック室との開閉を行うためのロードロックバルブ
35が設けられている。上記ヒータ室21にはウエハ加
熱源としてのヒータ36が配置され、このヒータ36は
サセプタ1Aにスペーサ37を介在させて載せてある
が、このヒータ36はヒータ室21を構成する壁面より
吊り下げてもよい。ヒータ室21には真空排気ポート3
8とNのような不活性ガス流入孔39とが設けられて
いる。また、例えばヒータ室21は90Torr、反応
室22は30Torr、真空チャック内圧室27は26
Torrというように、ヒータ室21と反応室22と真
空チャック内圧室27それぞれは異なる圧力に調整され
る。
【0032】したがって、この実施例9によれば、真空
吸引孔7、空洞部8および真空吸引路9などを有して重
合単体に構成されたサセプタ1Aがヒータ室21と反応
室22との境で上下の断熱リング23,24にて支持さ
れた状態において、ロードロックバルブ35と真空バル
ブ28とを閉じ、ウエハチャックのための真空吸引を止
め、サセプタ1Aがウエハ2を保持しない状態とし、ヒ
ータ36でサセプタ1Aを加熱し、ガスノズル29から
反応空間34に向けて反応ガスを流すことによって、こ
の反応ガスがヒータ36によって加熱されたサセプタ1
Aに供給され、サセプタ1Aの反応ガスに触れる表面に
SiNなる熱輻射安定膜17が形成される。つまり、こ
の実施例9よれば、ウエハ2への成膜前に、サセプタ1
Aの反応ガスに触れる表面に図10に示すように例えば
0.1〜30μmの厚さのSiNなる熱輻射安定膜17
を形成しておく。なお、サセプタ1Aは爪チャックタイ
プのウエハチャック装置のサセプタ1でもよいことは言
うまでもない。このようにサセプタ1Aに熱輻射安定膜
17を形成した後、ロードロックバルブ35を開き、図
外のウエハ2をロードロック室から反応室22へと搬入
し、ロードロックバルブ35を閉じ、ウエハ2をサセプ
タ1Aのウエハ受容面3に接触または接触する程度の近
傍に配置し、真空バルブ28を開いてサセプタ1Aの真
空吸引路9、空洞部8および真空吸引孔7の排気を開始
し、ウエハ2をサセプタ1Aのウエハ受容面3に吸着固
定し、このウエハ2への本来のSiNなる薄膜の形成を
開始する。結果として、この実施例9によれば、サセプ
タ1Aへの熱輻射安定膜17形成とウエハ2への薄膜形
成とを同じ装置で行うので作業性がよくなる。
【0033】実施例10. 上記実施例9ではウエハチャックのための真空吸引を止
めてサセプタ1Aへの熱輻射安定膜17を形成したが、
この実施例10はウエハチャックのための真空吸引を行
いながらサセプタ1Aへの熱輻射安定膜17を形成する
ことに特徴がある。つまり、図10と図11とにおい
て、サセプタ1Aをヒータ室21と反応室22との境に
設置し、サセプタ1Aにウエハ2を取り付けない状態
で、真空バルブ28を開き、ウエハチャックのための真
空吸引を行いながらサセプタ1Aの全表面にSiNを熱
輻射安定膜17をサセプタ1Aの反応ガスに触れる表面
にのみコーティングすることによって、上記実施例9と
同様に適用できる。
【0034】実施例11. 図12はこの発明の実施例11としての半導体製造装置
を示す縦断面図、図13は図12のA−A線に相当する
全体の断面図である。この実施例11は図12と図13
とに示すように半導体製造装置のガスノズル29にガス
ノズルハット40を設けてウエハ2の表面の温度分布を
均一にすることに特徴があり、爪チャックタイプのウエ
ハチャック装置を例として図示して説明する。図12と
図13とにおいて、チャンバ20内に上下に区分される
ヒータ室21と反応室22との境には爪チャック機能を
有するサセプタ1がサセプタ支持部材25,26を介し
てチャンバ20に取り付けられた石英製の断熱リング2
3,24で挟持されて配置され、このサセプタ1との間
に反応空間34を形成するガスノズル29はガスノズル
ハット40を有し、このガスノズルハット40はガスノ
ズルヘッド33の外周部より側方に突出し、このガスノ
ズルハット40はガスノズルヘッド33の周方向全域に
連続した閉環状に形成されている。このガスノズルハッ
ト40およびガスノズル29は熱伝導率のよい素材にて
構成される。ガスノズルハット40はその内周部に段差
部を有し、この段差部をガスノズル29の外周部に形成
された段差部に上方より嵌合し、ガスノズルハット40
をガスノズル29に装着した例を図示してあるが、上記
段差部を設けずに、内周部をガスノズル29に溶接して
もよい。このガスノズルハット40はガスノズル29へ
の取り付け側でないガスノズルハット40の先端部(外
周部)において反応室22を構成するチャンバ20から
離れて断熱され、このガスノズルハット40はウエハ2
の外径よりも大きい外径を有する。このガスノズルハッ
ト40の上面とウエハ受容面3との間には、上記ガスノ
ズルヘッド33とサセプタ1との間に形成された反応空
間34に連なる反応空間が形成されている。上記反応室
22の側面にはロードロックバルブ35を介してロード
ロック室41が設けられ、真空チャック内圧室27は真
空バルブ28を有し、上記ヒータ室21はヒータ36と
真空排気ポート38と不活性ガス流入孔39とを有す
る。また、上記ウエハ2の反応室22に向けられたウエ
ハ受容面3にはウエハ2がウエハクランプ爪5と挟持さ
れる。このウエハクランプ爪5は上下駆動機構42の出
力軸に弾性緩衝部材43を介在して取り付けられて昇降
駆動される。このウエハクランプ爪5は図13に示すよ
うにウエハ受容面3の外周部に三等分配置され、ウエハ
クランプ爪5のウエハ2を挟持する先端部はウエハ2の
外周部側から内周部側に向けて細長に形成されている。
【0035】したがって、この実施例11によれば、ウ
エハクランプ爪5が下降限度位置に停止している状態に
おいて、ロードロックバルブ35が開き、ウエハ2がロ
ードロック室から反応室22のウエハクランプ爪5の真
上にまで搬入されると、上下駆動機構42が上昇駆動
し、ウエハクランプ爪5がウエハ2を持ち上げ、このウ
エハクランプ爪5が上昇限度位置に到達する直前におい
てウエハ2がサセプタ1Aのウエハ受容面3に接触し、
その反作用で弾性緩衝部材43が収縮してウエハクラン
プ爪5やウエハ受容面3からウエハ2に入力されるであ
ろう衝撃を吸収し、ウエハクランプ爪5が上昇限度位置
に停止しウエハ受容面3とでウエハ2を三点で支持す
る。このウエハクランプ爪5の3点支持はウエハ2との
接触面積が最も少ない状態でウエハ2を最も安定に支持
できる。この支持状態において上記弾性緩衝部材43の
収縮を復元しよとする弾性力によってウエハクランプ爪
5がウエハ受容面3とでウエハ2を損傷しないような適
度な力で挟持する。この後、真空吸引や反応ガス、不活
性ガスなどの導入にてヒータ室21と反応室22と真空
チャック内圧室27とを所定の圧力に調整し、ヒータ3
6を加熱動作させると、ウエハ2の表面がサセプタ1を
通して700℃程度に加熱され、ガスノズルヘッド33
やガスノズルハット40の表面は上記サセプタ1Aやウ
エハ2からの輻射熱を受けて400℃程度となる。ガス
ノズルヘッド33やガスノズルハット40は熱伝導が良
く、しかもガスノズルハット40は反応室22を構成す
るチャンバ20と断熱されているため、ガスノズルヘッ
ド33やガスノズルハット40の上面内の温度分布はか
なり良好となる。また、ガスノズルハット40はウエハ
2の外径よりも大きく、ウエハ2からガスノズル29方
向への輻射による熱放散はウエハ2の全面にわたってほ
ぼ等しく、ウエハ2の表面の均一な温度分布が達成され
る。よって、反応空間34において反応ガスがウエハ2
上で熱化学反応を起こし、ウエハ2上に薄膜が均一な膜
厚をもって形成される。また、上下駆動機構42とし
て、エアシリンダ、パルスモータおよびDCモータなど
を使用すれば、半導体製造の空気清浄環境を汚損するこ
とを極めて少なくできる。なお、この実施例11ではサ
セプタ1を真空チャックタイプのサセプタ1Aに代替し
ても同様に適用できる。
【0036】実施例12. 上記実施例11ではガスノズルハット40を横方向に水
平に形成したが、この実施例12は上傾斜状のガスノズ
ルハット40Aを有することに特徴があり、真空チャッ
クタイプのウエハチャック装置を例として図示して説明
する。つまり、図14はこの発明の実施例12としての
半導体製造装置を示す縦断面図、図15は図14のA−
A線に相当する全体の断面図である。図14と図15と
において、閉環状のガスノズルハット40Aはガスノズ
ル29側からサセプタ1の外周部側へと傾斜する上傾斜
に形成されている。このガスノズルハット40Aの上傾
斜面と上水平面との角部44はサセプタ1に支持された
ウエハ2の外周部とほぼ離間して対峙するようになって
いる。この実施例12ではサセプタ1を真空チャックタ
イプのものを例として図示したので、ウエハ2がロード
ロック室41から反応室22に搬入されてサセプタ1A
のウエハ受容面3の真下に搬入されたら、図外のリフト
ピンが下降限度位置から上昇してウエハ2をウエハ受容
面3に接近または接近する程度に近接するように持ち上
げ、このリフトピンが上昇限度位置に停止した状態にお
いて、ウエハ2がサセプタ1からの真空吸引にてウエハ
受容面3に吸着固定され、そして、リフトピンが上昇限
度位置から下降限度位置へと下降して次のウエハ2の持
ち上げに待機する。
【0037】したがって、この実施例12によれば、ガ
スノズルハット40Aが上傾斜に形成されているので、
ウエハ2から温度の低い反応室22を見込む割合が少な
くなり、ウエハ2外周部の温度低下が改善できる。な
お、この実施例12ではサセプタ1Aを爪チャックタイ
プのサセプタ1に代替しても同様に適用できる。
【0038】実施例13. 図16はこの発明の実施例13としての半導体製造装置
を示す縦断面図である。この実施例13は図16に示す
ように半導体製造装置の真空チャックタイプのサセプタ
1からウエハ2を取り外すときの不活性ガス圧を制御す
ることに特徴がある。つまり、図16において、チャン
バ20内に上下に区分されるヒータ室21と反応室22
との境には爪チャック機能を有するサセプタ1Aがサセ
プタ支持部材25,26を介してチャンバ20に取り付
けられた石英製の断熱リング23,24で挟持されて配
置され、サセプタ1の外周部に開口する真空吸引路9に
連通する真空チャック内圧室27を構成するチャンバ2
0の側面の外側には真空バルブ28と圧力計45と不活
性ガスバルブ46が接続され、真空チャック内圧室27
と反応室22とにはチャンバ20の外側に配管された管
路47が接続され、この管路47には差圧計48が設け
られ、この差圧計48は真空チャック内圧室27の圧力
と反応室22の圧力との差圧が所定の設定値以下になっ
たとき上記不活性ガスバルブ46を閉弁動作する。上記
反応室22はロードロックバルブ35とガスノズル29
と反応空間34と反応ガス導入孔30と反応ガス排出孔
31と圧力計49とを有し、真空チャック内圧室27は
真空バルブ28を有し、上記ヒータ室21はヒータ36
と真空排気ポート38と不活性ガス流入孔39とを有す
る。上記圧力計45,49と管路47および差圧計48
とによってガス導入停止制御手段が構成される。
【0039】したがって、この実施例13によれば、真
空チャック内圧室27には圧力計45が接続され、反応
室22には圧力計49が接続され、真空チャック内圧室
27と反応室22とを接続する管路47には差圧計48
が設けられているので、反応ガスの熱化学反応でウエハ
2上に所定の膜厚の薄膜が形成された後、ウエハ2をサ
セプタ1から外す場合、真空バルブ28を閉め、不活性
ガスバルブ46を開けてウエハ落下用ガスとしての不活
性ガスを真空チャック内圧室27からサセプタ1の真空
吸引路9を経て真空吸引孔7へと供給し、この真空吸引
孔7の内の圧力がウエハ2の自重以上の圧力で反応室2
2内の圧力未満となったときにガスバルブを閉めて、不
活性ガスの導入を停止するように制御する。例えば、差
圧計48の検知動作が不作動になっており、上記不活性
ガスの導入停止制御を操作者が手動操作する場合は、上
記真空バルブ28が閉じられ、不活性ガスバルブ46が
開けられてから以後、操作者が圧力計45,49の指針
を監視し、真空チャック内圧室27の圧力がウエハ2の
自重で落下する圧力以上で反応室22内の圧力未満とな
るように、操作者が不活性ガスバルブ46を閉める。ま
た、差圧計の検知動作が作動になっており、上記不活性
ガスの導入停止制御が自動制御される場合は、上記真空
バルブ28が閉じられ、不活性ガスバルブ46が開けら
れてから以後、差圧計48が真空チャック内圧室27内
の圧力と反応室22内の圧力との差圧を検知し、この差
圧があらかじめ定められた所定値以下になったとき、差
圧計48が不活性ガスバルブ46を閉じる。結果とし
て、サセプタ1Aの真空吸引孔7内の圧力と反応室22
内の圧力との差圧がウエハ2の自重未満で近似すると、
ウエハ2が自重でサセプタ1Aのウエハ受容面3から外
れて落下して図外の搬送装置に受け止められる。このウ
エハ2がサセプタ1Aか外れるとき、サセプタ1Aの真
空吸引孔7から不活性ガスが反応室22内に吹き出す
が、この不活性ガスの圧力は反応室22内の圧力との差
がウエハ2の自重未満で近似しているので、反応室22
内の露出する部分の付着物を吹き上げることが阻止で
き、ウエハ2が付着物で汚染される不都合はない。
【0040】実施例14. 図17はこの発明の実施例14を説明するためにJ.
A.P、VOL.69、No.12、15June19
91から出典したNHガスの分解の温度依存性を示す
図、図18はこの実施例14を説明するために本発明者
らが行った実験結果としてのSiN屈折率のNH/S
iHCl流量比依存性を示す図である。この実施例
14は前記実施例における半導体製造装置に真空チャッ
クタイプのウエハチャック装置を用いた場合に、ウエハ
受容面とウエハの外周部との接触面間からガスが入り込
むことによるウエハの外周部での温度低下を防止するた
めの適性な希釈ガスに関するものである。具体的には、
希釈ガスは熱分解により熱伝導率が高いガスに分解する
ガスで反応ガスを希釈することによって、サセプタ内に
形成された真空チャックのための真空室内に吸い込まれ
るガスの伝熱割合を増加して、ウエハの外周部での温度
低下を防止する。
【0041】例えば、反応ガスとの熱化学反応にてウエ
ハの表面に薄膜を形成する半導体製造装置の反応ガスと
してNH/SiHClを用い、そのNH/Si
Clの流量比は4〜6倍程度とされ、希釈ガスと
してHまたはNを用いるのが一般的である。そし
て、前述した理由によって、平坦なウエハ受容面を有す
るサセプタを用い、希釈ガスとしてNを用いた場合は
ウエハの外周部で膜厚がやや低下し、希釈ガスとして熱
伝導率の高いHを用いた場合は膜厚低下は改善される
ものの爆縮の心配があることから希釈ガスとして適当と
は言えなかった。
【0042】そこで、反応ガスをNHで希釈すること
を考えた。ウエハにSiNの薄膜を形成する場合、ウエ
ハの表面温度は700℃程度で、ヒータ温度は900〜
1000℃近くになる。また、NHガスは図17に示
すように800℃で激しく分解してHを形成する。よ
って、この図17から、サセプタの高温部に触れた上記
希釈ガスとしてのNHガスはサセプタ近傍において分
解して高熱伝導率のHを生成し、この熱分解によって
生成されたHは量的には爆縮の心配がないとともにサ
セプタ内に形成された真空チャックのための真空室内に
吸い込まれるガスの伝熱割合を増加し、ウエハの外周部
での温度低下を防止する高熱伝導率を発揮することが理
解できるであろう。
【0043】また、図18に示す実験結果からも、NH
/SiHClの流量比が6以上になると、ウエハ
表面に成膜されたSiNの屈折率も飽和し、化学量組成
に近いSiN膜がウエハ表面に形成されたものと考えら
れるため、希釈ガスとしてNHを用いても問題はない
ことがわかるであろう。
【0044】実施例15. 図19はこの発明の実施例15としての半導体製造装置
を示す縦断面図である。この図19において、2はウエ
ハ、17はガスノズルヘッド33の上面にあらかじめコ
ーティングされた熱輻射安定膜、22は反応室、36は
ヒータ、29はガスノズル、31は反応ガス排出孔、3
2は反応ガス噴射孔、33はガスノズルヘッドである。
【0045】次に、この実施例15の動作を説明する。
ヒータ36に固定されたウエハ2が所定温度に加熱さ
れ、ガス噴射孔32から反応ガスがウエハ2の全面に吹
き付けられると、この反応ガスはウエハ2の外周部側に
流れ、反応ガス排気孔31から排気される。その結果、
ウエハ2上では熱化学反応を起こし薄膜が形成される
が、同時に加熱されたガスノズルヘッド33にも幾分同
種の膜が形成される。しかし、ガスノズルヘッド33に
は上記ウエハ2に形成される薄膜と同種の熱輻射安定膜
17がコーティングされているので、薄膜形成時の付着
物は剥離しにくく、従来のようなガスノズルヘッド33
のクリーニングを必要とせずに、輻射率は初期の状態か
ら変化しない。したがって、初期に設定した条件で長期
にわたって成膜速度、均一な分布の高い再現性が得られ
る。
【0046】実施例16. 図20はこの発明の実施例16としての半導体製造装置
を示す縦断面図である。この図20において、ガスノズ
ルヘッド33上にウエハ2に形成される薄膜と同種の熱
輻射安定膜17が形成されていないこと以外は図19と
全く同じであり、ウエハ2に薄膜を形成する条件を設定
する前に、ヒータ36の輻射熱でガスノズルヘッド33
を加熱し、反応ガスを流すことによって、ガスノズルヘ
ッド33の全面にウエハ2に形成する薄膜と同種の熱輻
射安定膜17を形成する。しかる後、条件を設定し、ウ
エハ2上への薄膜形成を始める。よって、この実施例1
6によれば、熱輻射安定膜17をウエハ2の成膜と同じ
装置で形成するので、熱輻射安定膜17のコーティング
ための特別な費用を必要としない。
【0047】実施例17. 図21はこの発明の実施例17としての半導体製造装置
を示す縦断面図である。この図21において、ガスノズ
ルヘッド33上にウエハ2に形成される薄膜と同種の熱
輻射安定膜17が形成されていないこと以外は図19と
全く同じであり、ウエハ2に薄膜を形成する条件を設定
する前に、輻射熱を透過する部材、例えば、石英、サフ
ァイヤガラスなどで製作したダミーウエハ2Aを固定
し、ダミーウエハ2Aから透過されるヒータ36の輻射
熱でガスノズルヘッド33を加熱し、反応ガスを流すこ
とによって、ガスノズルヘッド33の全面にウエハ2上
に形成する薄膜と同種の熱輻射安定膜17を形成する。
しかる後、条件を設定し、ウエハ上への薄膜形成を始め
る。よって、この実施例17によれば、ダミーウエハ2
Aへの熱輻射安定膜17の形成に引き続き、ウエハ2に
薄膜を形成するので、ウエハ2への成膜が安定する。
【0048】実施例18. 図22はこの発明の実施例18としての半導体製造装置
を示す縦断面図である。この図22において、56はガ
スノズル26を上下動するエアシリンダ、パルスモータ
およびDCモータなどの上下駆動機構、57はベローズ
であり、上下駆動機構56によってガスノズル29を駆
動し、ガスノズルヘッド33をウエハ2に薄膜を形成す
る場合よりもヒータ36に接近させて十分に加熱し、し
かる後、反応ガスを反応ガス噴射孔32から吹き出すこ
とによって、通常の薄膜形成処理の場合に、ガスノズル
29に形成される速度よりも速い速度でガスノズルヘッ
ド33の全域にウエハ2に形成する薄膜と同種の熱輻射
安定膜17をコーティングすることができる。
【0049】
【発明の効果】の発明のウエハチャック装置は、サ
セプタでウエハを保持し、反応ガスとの熱化学反応にて
ウエハの表面に薄膜を形成する場合、高熱伝導ガス導入
路が熱伝導率の高いガス、あるいは熱分解により熱伝導
率の高いガスに分解するガスを真空吸引通路に供給して
真空吸引通路の熱伝達率を改善し、ウエハの表面温度が
時間的に揺らぐことを阻止し、ウエハに形成される薄膜
が均一な膜厚分布再現性がよくなる。
【0050】第の発明の半導体製造装置は、ガスノズ
ルハットがウエハからガスノズル方向への輻射による熱
放散をウエハに反射し、ウエハが均一な温度分布をな
り、ウエハに形成される薄膜が均一な膜厚分布となる。
【0051】第の発明の半導体製造装置は、ガスノズ
ルをウエハ加熱源に近づけて熱輻射安定膜を形成するの
で、熱輻射安定膜のコーティングが迅速に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のウエハチャック装置のサセプタを示
す図であって、a図はb図のA−A線断面図、b図は下
面図である。
【図2】実施例2のウエハチャック装置のサセプタを示
す図であって、a図のb図のA−A線断面図、b図は下
面図である。
【図3】実施例3のウエハチャック装置のサセプタを示
す図であって、a図はb図のA−A線に相当する全体の
断面図、b図はa図のB−B線に相当する全体の断面図
である。
【図4】実施例3のウエハへの薄膜の形成に際し反応室
にガスを供給するタイミングを示すガスシーケンスであ
る。
【図5】実施例4のウエハチャック装置のサセプタを示
す図であって、a図はb図のA−A線に相当する全体の
断面図、b図はa図のB−B線に相当する全体の断面図
である。
【図6】実施例5のウエハチャック装置のサセプタを示
す図であって、a図はb図のA−A線に相当する全体の
断面図、b図はa図のB−B線に相当する全体の断面図
である。
【図7】実施例6のウエハチャック装置のサセプタを示
す図であって、a図はb図のA−A線に相当する全体の
断面図、b図はa図のB−B線に相当する全体の断面図
である。
【図8】実施例7のウエハチャック装置のサセプタを示
す図であって、a図はb図のA−A線に相当する全体の
断面図、b図はa図のB−B線に相当する全体の断面図
である。
【図9】実施例8のウエハチャック装置のサセプタを示
す断面図である。
【図10】実施例9の半導体製造方法に使用する半導体
製造装置を示す縦断面図である。
【図11】図10のA−A線に相当する全体の断面図で
ある。
【図12】実施例11の半導体製造装置を示す縦断面図
である。
【図13】図12のA−A線に相当する全体の断面図で
ある。
【図14】実施例12の半導体製造装置を示す縦断面図
である。
【図15】図14のA−A線に相当する全体の断面図で
ある。
【図16】実施例13の半導体製造装置を示す縦断面図
である。
【図17】実施例14を説明するためのNHガスの分
解の温度依存性を示す図である。
【図18】実施例14の実験結果としてのSiN屈折率
のNH/SiHCl流量比依存性を示す図であ
る。
【図19】実施例15の半導体製造装置を示す縦断面図
である。
【図20】実施例16の半導体製造装置を示す縦断面図
である。
【図21】実施例17の半導体製造装置を示す縦断面図
である。
【図22】実施例18の半導体製造装置を示す縦断面図
である。
【図23】従来のウエハチャック装置を示す図であっ
て、a図は上面図、同b図はa図のA−A線断面図であ
る。
【図24】従来の半導体製造装置を示す縦断面図であ
る。
【図25】従来の作用を説明するための図である。
【符号の簡単な説明】
1,1A サセプタ 2 ウエハ 2A ダミーウエハ 3 ウエハ受容面 4 凹部 7 真空吸引孔(真空吸引通路) 8 空洞部 9 真空吸引路(真空吸引通路) 16 高熱伝導ガス導入路 17 熱輻射安定膜 20 チャンバ 29 ガスノズル 40,40A ガスノズルハット 56 上下駆動機構 45 圧力計 47 管路 48 差圧計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草壁 嘉彦 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 生産技術研究所内 (72)発明者 木之下 儀美 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 生産技術研究所内 (72)発明者 北野 勝久 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 生産技術研究所内 (72)発明者 吉田 和夫 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 生産技術研究所内 (72)発明者 蔦原 晃一郎 伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機株式 会社 北伊丹製作所内 (72)発明者 平松 健司 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 生産技術研究所内 (72)発明者 山西 健一郎 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 生産技術研究所内 (72)発明者 野口 利彦 福岡市西区今宿東一丁目1番1号 三菱 電機株式会社 福岡製作所内 (56)参考文献 特開 平4−289168(JP,A) 特開 平4−299832(JP,A) 特開 平1−234391(JP,A) 特開 平4−228569(JP,A) 特開 平7−194965(JP,A) 特開 平5−217912(JP,A) 特開 平4−277627(JP,A) 特開 平5−259083(JP,A) 特開 平6−20975(JP,A) 特開 平5−326425(JP,A) 特開 平6−49648(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/31 C23C 16/455 C23C 16/458 C23C 16/46 H01L 21/68

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の基体を構成するウエハを真
    空吸着にて保持するサセプタを備えたウエハチャック装
    置において、上記サセプタの内部には熱伝導率の高いガ
    スまたは熱伝導率の高いガスに熱分解するガスを導入す
    るための高熱伝導ガス導入路が形成され、この高熱伝導
    ガス導入路がウエハの真空吸着用のガス真空吸引通路に
    連通されたことを特徴とするウエハチャック装置。
  2. 【請求項2】 反応室内にガスノズルとウエハチャック
    とを有し、このガスノズルから反応ガスを半導体装置の
    基体を構成するウエハの表面に供給し、この反応ガスの
    熱化学反応にてウエハの表面に薄膜を形成する半導体製
    造装置において、上記ウエハチャックが請求項記載の
    ウエハチャック装置であり、上記ガスノズルの外周部に
    は反応室を構成するチャンバおよびウエハと離間断熱さ
    れたガスノズルハットが設けられたことを特徴とする半
    導体製造装置。
  3. 【請求項3】 反応室内にガスノズルを有し、このガス
    ノズルから反応ガスを半導体装置の基体を構成するウエ
    ハの表面に供給するとともに、このウエハをウエハ加熱
    源にて加熱することによって反応ガスの熱化学反応にて
    ウエハの表面に薄膜を形成する半導体製造装置におい
    て、上記ガスノズルにはウエハ表面に形成される薄膜と
    同種の熱輻射安定膜をコーティングする際に同ガスノズ
    ルをウエハの表面に薄膜を形成するときよりも上記ウエ
    ハ加熱源に近づける上下駆動機構を備えたことを特徴と
    する半導体製造装置。
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