JP3451568B2 - ファイバー成形体の製造方法 - Google Patents

ファイバー成形体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックファイ
バーと耐熱性無機結合剤とを含み、これらを有機バイン
ダーで相互に結合したファイバー成形体、特に100m
m以上の厚さを有する大型のファイバー成形体の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、セラミックファイバーを用い
た成形体は、融点が高く、溶融金属にも濡れにくいた
め、バーナータイルや炉の内張材、或いはタンディシュ
などとして使用されている。
【0003】かかるファイバー成形体は、従来から一般
的に、以下の方法によって製造されている。即ち、水中
でセラミックファイバーとアルミナゾルやシリカゾルな
どの無機結合剤を懸濁させ、これに澱粉などの有機バイ
ンダーを加えて凝集させて、ファイバーなどのフロック
を脱水しながら成形する。具体的な脱水成形方法として
は、吸引による脱水成形、遠心力による脱水成形、及び
高圧ポンプでの加圧による脱水成形などの方法がある。
【0004】また、上記の成形方法以外にも、セラミッ
クファイバーとアルミナゾルやシリカゾルなどの無機結
合剤に多量の有機バインダーを加えてスラリーとし、こ
のスラリーを射出成形する方法や、上記の無機結合剤の
代りに熱硬化性樹脂を用いて成形する方法などが知られ
ているが、余り一般的には採用されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のファイ
バー成形体の製造方法のうち、主流の方法であるファイ
バーのフロックを脱水成形する方法は、簡便な方法では
あるが、厚さが増すほど成形が困難となる問題がある。
即ち、脱水成形においては、成形体の厚さが増大するほ
ど濾過抵抗が高くなり、脱水が難しくなるため、製造時
間が長くなってコストが上昇することを考慮すると、一
般的には厚さが最大で100mm程度のファイバー成形
体しか製造できなかった。
【0006】そのため従来は、100mm以上の厚さを
有する大型のファイバー成形体を製造する場合には、薄
いファイバー成形体を何枚も積層し、モルタルなどを用
いて貼り合わせて製造していた。このため、バーナータ
イルなどの厚もの異形品の大型ファイバー成形体は、製
造が極めて煩雑で時間がかかり、コスト増の大きな要因
となっていた。
【0007】また、射出成形による方法でも、金型との
関係で大型のファイバー成形体の成形は困難であった。
しかも、装置が大がかりになるうえ、多量の有機バイン
ダーの脱脂工程が必要となるため工程が複雑化し、安価
な製品を得ることができなかった。
【0008】更に、熱硬化性樹脂を用いて成形体を得る
方法では、使用時に加熱されると樹脂が燃焼して除去さ
れるため、成形体の強度が著しく低下する。加えて、コ
ロイダルシリカなどの無機結合剤を併用しても、乾燥時
に無機結合剤が表面移行して表面側に偏在するため、高
温下での強度が低下するという問題があった。
【0009】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
特別な設備を必要としない簡便な方法によって、無機結
合剤の表面移行がなく、高温下で充分な強度を有する安
価なファイバー成形体、特に厚さが100mm以上の大
型のファイバー成形体を製造する方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供するファイバー成形体の製造方法は、
セラミックファイバーと耐熱性無機結合剤とを含み、こ
れらが有機バインダーで相互に結合されたファイバー成
形体の製造方法において、前記耐熱性無機結合剤成分が
低温で焼結するアルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾ
ル、またはコロイダルシリカであり、セラミックファイ
バーをイオン性有機バインダー粉末と混合し、更に前記
耐熱性無機結合剤を含む水を全体がほぼ湿潤状態となる
ように添加混合した後、その湿潤混合物を型内に充填
し、加圧して成形することを特徴とする。
【0011】上記本発明のファイバー成形体の製造方法
においては、前記イオン性有機バインダーが、カチオン
性又はアニオン性を有する、α化澱粉、CMC、高分子
凝集剤、又は高分子分散剤のいずれかであることを特徴
とする。また、前記セラミックファイバー100重量部
に対して、前記イオン性有機バインダー粉末の添加量を
1〜10重量部とすることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明によるファイバー成形体の
製造方法は、セラミックファイバーとイオン性有機バイ
ンダー粉末と耐熱性無機結合剤とを含む湿潤混合物を作
製し、これを型内に充填して加圧成形するので、従来の
一般的な方法に必須であった脱水成形を必要としない。
そのため、脱水時の濾過抵抗による成形体の厚さに対す
る制限がなくなり、厚さ100mm以上の大型のファイ
バー成形体であっても簡単に製造することができる。
【0013】本発明において、使用するセラミックファ
イバーと耐熱性無機結合剤は、従来からこの種のファイ
バー成形体に使用されているものでよい。例えば、セラ
ミックファイバーとしては、アルミナシリカファイバ
ー、ムライトファイバー、アルミナファイバーなどを使
用することができる。また、耐熱性無機結合剤は、焼成
により有機バインダーが消失した後も成形体の強度を維
持するために使用するものであり、例えばアルミナゾ
ル、シリカゾル、チタニアゾルなど低温で焼結する酸化
物が使用される。
【0014】本発明で用いるイオン性有機バインダー
は、水の添加により膨潤し又は溶解して、セラミックフ
ァイバーと耐熱性無機結合剤を相互に結合することによ
り、成形体に保形性を付与するものである。また、有機
バインダーにイオン性(アニオン性又はカチオン性)を
持たせることによって、その表面に耐熱性無機結合剤を
固定して、無機結合剤が成形体表面に移行するのを防ぐ
ことができ、従って焼成後又は高温下での強度にバラツ
キのない均質なファイバー成形体を得ることができる。
尚、セラミックファイバーとの混合性を高めるため、本
発明ではイオン性有機バインダーの粉末を用いる。
【0015】かかるイオン性有機バインダー粉末として
は、α化澱粉、CMC(カルボキシメチルセルロー
ス)、高分子凝集剤、高分子分散剤などで、アニオン性
又はカチオン性のようなイオン性を付与したものがあ
り、これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用する
ことができる。これらの中では、α化澱粉が水により直
ちに膨潤して糊性を発現し、保形性に優れている点で好
ましい。また、澱粉の種類としては、ライススターチ、
コーンスターチ、ポテトスターチ、タピオカなど何れで
もよい。
【0016】本発明による方法を工程順に説明すると、
まず、セラミックファイバーとα化澱粉などのイオン性
有機バインダー粉末を混合し、セラミックファイバーを
解繊しながら、有機バインダー粉末をファイバー内に均
一に分散させる。セラミックファイバーとイオン性有機
バインダー粉末を均一に混合分散した後、水を加えて薄
めた耐熱性無機結合剤を添加し、その溶液がセラミック
ファイバーとイオン性有機バインダーの混合物全体に行
き渡るように更に混合する。
【0017】尚、有機バインダーのイオン性に応じて、
好ましい耐熱性無機結合剤を組み合わせて使用する。例
えば、カチオン性の有機バインダーには無機結合剤とし
てコロイダルシリカ又はシリカゾルを組み合わせ、アニ
オン性の有機バインダーにはアルミナゾルを併用する。
無機結合剤のチタニアゾルは、カチオン性及びアニオン
性のいずれの有機バインダーにも使用できる。
【0018】上記したセラミックファイバーとイオン性
有機バインダー粉末の混合に用いるミキサーは、ファイ
バーを解繊する能力と粉末をファイバー内に均一に分散
する能力があればよく、例えばレーディゲミキサー、ヘ
ンシェルミキサー、オムニミキサー、リボンミキサーな
どを使用することができる。その後の耐熱性無機結合剤
の混合も、同じミキサーを用いて、連続的に行うことが
できる。
【0019】上記イオン性有機バインダーの添加量は、
セラミックファイバー100重量部に対して1〜10重
量部の範囲が好ましい。上記イオン性有機バインダー粉
末の添加量が1重量部未満では成形体の保形性が充分で
なく、逆に10重量部を越えると、セラミックファイバ
ーが有機バインダーでべたついたり、セラミックファイ
バーの過大な凝集が起こるため、成形が困難になる。
【0020】水(無機結合剤を含まない)の添加量は、
混合物全体がほぼ湿潤状態となるように調整するが、一
般的にはセラミックファイバー100重量部に対して3
0〜200重量部の範囲とすることが好ましい。水はイ
オン性有機バインダーを膨潤させ又は溶解して、成形性
を発現させるために必要であるが、ファイバー100重
量部に対して30重量部未満では成形性が得られず、2
00重量部を越えると余剰の水が増えすぎるため好まし
くない。
【0021】また、耐熱性無機結合剤は、使用時の高温
により有機バインダーが消失した後も、ファイバー成形
体の強度を維持するために必要であるが、ファイバー1
00重量部に対する添加量が、水を含まない乾燥重量で
1重量部未満では充分な強度が得られない。逆に20重
量部を越えて添加した場合には、成形体内に残存する無
機結合剤量は有機バインダーの量によって決定されるの
で、有機バインダーと結合しなかった無機結合剤が乾燥
中に表面移行して、表面の強度のみ向上させる結果とな
る。従って、無機結合剤のファイバー100重量部に対
する添加量は、乾燥重量で1〜10重量部の範囲が好ま
しい。
【0022】上記のごとく調整したセラミックファイバ
ーと有機バインダーと無機結合剤の混合物は、全体がほ
ぼ湿潤状態のまま、成形用の型内に充填され、加圧して
成形される。具体的には、型の開口部から突き固めて所
定形状としたり、一軸プレスなどを用いて所定形状に加
圧成形する。
【0023】前記のごとく水の添加量をセラミックファ
イバー100重量部に対して200重量部以下に調整す
れば、加圧成形の際に過剰な水の脱水が殆どなくなる。
数秒放置すると成形体の保形性が上昇し、特に有機バイ
ンダーとしてα化澱粉を使用すると余剰な水が吸収され
て無くなるので、その後に脱型する。脱型後、更に乾燥
し、必要に応じて更に約700℃以上の温度で焼成し
て、最終的なファイバー成形体製品とする。
【0024】尚、このようにして製造されたファイバー
成形体は、そのままで充分な強度を有し、融点が高く且
つ溶融金属にも濡れにくいため、バーナータイルや炉の
内張材、或いはタンディシュなどの各種製品として提供
される。また、高温下での使用時又は焼成時に有機バイ
ンダーが焼失するが、同時に耐熱性無機結合剤がセラミ
ックファイバーと反応して相互に結合するため、ファイ
バー成形体として充分な強度を維持することができる。
【0025】本発明においては、原料であるセラミック
ファイバーの一部に代えて、使用後のブランケットやフ
ァイバーボードのようなファイバー製品を細かく解砕し
たものを使用することができる。従って、従来は産業廃
棄物として処理されていた使用済みのブランケットやフ
ァイバーボードのようなファイバー製品を、リサイクル
して再利用することができる。
【0026】また、セラミックファイバーと耐熱性無機
結合剤の混合時に、これらの原料の一部代替品として又
は特性改善のために、酸化物又は非酸化物などの各種の
添加物を添加混合することができる。特に、粘土を添加
混合することにより、ファイバー成形体の強度を更に向
上させると共に、無機結合剤の添加量を削減して、コス
トの低下を図ることができる。
【0027】更に、セラミックファイバーの混合工程に
おいて、ファイバーの解繊時間(無機結合剤及び有機バ
インダーとの混合時間)、及び/又はミキサーの回転速
度を変えることにより、得られるファイバー成形体のか
さ比重を0.15〜0.6の範囲で変えることができる。
【0028】
【実施例】実施例1 セラミックファイバー100重量部に対してカチオン性
のα化澱粉を4重量部加え、レーディゲミキサーで1分
間混合した。その後、セラミックファイバー100重量
部に対して2重量部となるようにシリカゾルを水に添加
し、この水溶液100重量部(セラミックファイバー1
00重量部に対する水のみの添加量として98重量部)
を加えて、レーディゲミキサーで更に1分間混合した。
【0029】得られた湿潤状態の混合物を金型に入れ、
プレス成形した。脱型後に乾燥して得られたファイバー
成形体は、長さ200mm×幅200mm×厚さ200
mmであり、かさ比重を測定したところは0.24であ
り、曲げ強度は0.30MPaであった。このファイバ
ー成形体を700℃で3時間焼成したところ、かさ比重
は変化せず、曲げ強度も0.22MPaあった。
【0030】実施例2 セラミックファイバー100重量部に対してカチオン性
のα化澱粉を5重量部加え、レーディゲミキサーで1分
間混合した。その後、セラミックファイバー100重量
部に対して4重量部となるようにシリカゾルを水に添加
し、この水溶液164重量部(セラミックファイバー1
00重量部に対する水のみの添加量として160重量
部)を加えて、レーディゲミキサーで更に1分間混合し
た。
【0031】得られた湿潤状態の混合物を金型に入れ、
プレス成形した。脱型後に乾燥して得られたファイバー
成形体は、長さ200mm×幅200mm×厚さ200
mmであり、かさ比重を測定したところは0.33であ
り、曲げ強度は0.25MPaであった。このファイバ
ー成形体を700℃で3時間焼成したところ、かさ比重
は変化せず、曲げ強度も0.22MPaあった。
【0032】実施例3 セラミックファイバー100重量部に対して、カチオン
性のα化澱粉5重量部及び粘土乾燥粉末20重量部を加
え、レーディゲミキサーで1分間混合した。その後、セ
ラミックファイバー100重量部に対して4重量部とな
るようにシリカゾルを水に添加し、この水溶液100重
量部(セラミックファイバー100重量部に対する水の
みの添加量として96重量部)を加えて、レーディゲミ
キサーで更に1分間混合した。
【0033】得られた湿潤状態の混合物を金型に入れ、
プレス成形した。脱型後に乾燥して得られたファイバー
成形体は、長さ200mm×幅200mm×厚さ200
mmであり、かさ比重は0.4、及び曲げ強度は0.32
MPaあった。このファイバー成形体を700℃で3時
間焼成したところ、かさ比重は変化せず、曲げ強度も
0.26MPaあった。
【0034】実施例4 セラミックファイバー50重量部に対して粉砕した使用
済みブランケット50重量部を加え、この合計100重
量部に対しカチオン性のα化澱粉5重量部を添加して、
レーディゲミキサーで1分間混合した。その後、セラミ
ックファイバーと使用済みブランケットの合計100重
量部に対して4重量部となるようにシリカゾルを水に添
加し、この水溶液100重量部(セラミックファイバー
100重量部に対する水のみの添加量として96重量
部)を加えて、レーディゲミキサーで更に1分間混合し
た。
【0035】得られた湿潤状態の混合物を金型に入れ、
プレス成形した。脱型後に乾燥して得られたファイバー
成形体は、長さ200mm×幅200mm×厚さ200
mmであり、かさ比重は0.36、及び曲げ強度は0.2
8MPaあった。このファイバー成形体を700℃で3
時間焼成したところ、かさ比重は変化せず、曲げ強度も
0.20MPaあった。
【0036】実施例5 セラミックファイバー100重量部に対してアニオン性
のα化澱粉を8重量部加え、レーディゲミキサーで1分
間混合した。その後、セラミックファイバー100重量
部に対して6重量部となるようにアルミナゾルを水に添
加し、この水溶液110重量部(セラミックファイバー
100重量部に対する水のみの添加量としては104重
量部)を加えて、レーディゲミキサーで更に1分間混合
した。
【0037】得られた湿潤状態の混合物を金型に入れ、
プレス成形した。脱型後に乾燥して得られたファイバー
成形体は、長さ200mm×幅200mm×厚さ200
mmであり、かさ比重を測定したところは0.30であ
り、曲げ強度は0.20MPaであった。このファイバ
ー成形体を700℃で3時間焼成したところ、かさ比重
は変化せず、曲げ強度も0.14MPaあった。
【0038】実施例6 セラミックファイバー100重量部に対してカチオン性
のCMCを3重量部加え、レーディゲミキサーで1分間
混合した。その後、セラミックファイバー100重量部
に対して6重量部となるようにシリカゾルを水に添加
し、この水溶液100重量部(セラミックファイバー1
00重量部に対する水のみの添加量として94重量部)
を加えて、レーディゲミキサーで更に1分間混合した。
【0039】得られた湿潤状態の混合物を金型に入れ、
プレス成形した。脱型後に乾燥して得られたファイバー
成形体は、長さ200mm×幅200mm×厚さ200
mmであり、かさ比重は0.50であり、曲げ強度は0.
40MPaであった。このファイバー成形体を700℃
で3時間焼成したところ、かさ比重は変化せず、曲げ強
度も0.24MPaあった。
【0040】実施例7 セラミックファイバー100重量部に対してカチオン性
のガム系高分子凝集剤を4重量部加え、レーディゲミキ
サーで1分間混合した。その後、セラミックファイバー
100重量部に対して4重量部となるようにシリカゾル
を水に添加し、この水溶液100重量部(セラミックフ
ァイバー100重量部に対する水のみの添加量として9
6重量部)を加えて、レーディゲミキサーで更に1分間
混合した。
【0041】得られた湿潤状態の混合物を金型に入れ、
プレス成形した。脱型後に乾燥して得られたファイバー
成形体は、長さ200mm×幅200mm×厚さ200
mmであり、かさ比重は0.43であり、曲げ強度は0.
40MPaであった。このファイバー成形体を700℃
で3時間焼成したところ、かさ比重は変化せず、曲げ強
度も0.21MPaあった。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、特別な設備を必要とせ
ず、且つ脱水を伴わない簡便な方法によって、無機結合
剤の表面移行がなく、高温下で充分な強度を有する安価
なファイバー成形体を製造することができ、特に従来は
貼り合わせでしか作れなかった厚さが100mm以上の
大型のファイバー成形体を、一体物として容易に製造す
ることができる。
【0043】また、炉材に使われたファイバーボードや
ブランケットのような使用済みファイバー製品を、原料
の一部として再利用することができるので、そのリサイ
クルによってコストの削減と共に産業廃棄物の減量に寄
与することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−216144(JP,A) 特開 昭59−152281(JP,A) 特開 昭60−186452(JP,A) 特開 昭62−3078(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 38/00 - 38/10 C04B 35/60 - 35/84

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックファイバーと耐熱性無機結合
    剤とを含み、これらが有機バインダーで相互に結合され
    たファイバー成形体の製造方法において、前記耐熱性無
    機結合剤成分が低温で焼結するアルミナゾル、シリカゾ
    ル、チタニアゾル、またはコロイダルシリカであり、
    ラミックファイバーをイオン性有機バインダー粉末と混
    合し、更に前記耐熱性無機結合剤を含む水を全体がほぼ
    湿潤状態となるように添加混合した後、その湿潤混合物
    を型内に充填し、加圧して成形することを特徴とするフ
    ァイバー成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記イオン性有機バインダーが、カチオ
    ン性又はアニオン性を有する、α化澱粉、CMC、高分
    子凝集剤、又は高分子分散剤のいずれかであることを特
    徴とする、請求項1に記載のファイバー成形体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記セラミックファイバー100重量部
    に対して、前記イオン性有機バインダー粉末の添加量を
    1〜10重量部とすることを特徴とする、請求項1又は
    2に記載のファイバー成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記セラミックファイバー100重量部
    に対して、水の添加量を30〜200重量部とすること
    を特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のファイ
    バー成形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記セラミックファイバー100重量部
    に対して、前記耐熱性無機結合剤の添加量を乾燥重量で
    1〜20重量部とすることを特徴とする、請求項1〜4
    のいずれかに記載のファイバー成形体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記セラミックファイバーの一部に代
    え、使用済みのファイバー製品を細かく解砕したものを
    使用することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに
    記載のファイバー成形体の製造方法。
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