JP3449585B2 - 進退部材の気密保持装置 - Google Patents

進退部材の気密保持装置

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JP3449585B2
JP3449585B2 JP00611496A JP611496A JP3449585B2 JP 3449585 B2 JP3449585 B2 JP 3449585B2 JP 00611496 A JP00611496 A JP 00611496A JP 611496 A JP611496 A JP 611496A JP 3449585 B2 JP3449585 B2 JP 3449585B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄装置の洗浄槽、乾
燥槽内等に被洗浄物を挿入し、この被洗浄物を外部から
の動力で進退する進退部材にて上下動する場合とか、上
記の進退部材を備えた洗浄槽、乾燥槽内を減圧して目的
の作業を行う場合等に於いて使用する進退部材の気密保
持装置に係るものである。そして、進退部材に付着した
溶剤等の外部への拡散を防止したり、進退部材を備えた
槽内の気密性を確保する事を目的としたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶剤を充填した洗浄槽等にシャフ
ト、チェーン等の進退部材を挿入し、この進退部材の下
端に被洗浄物を収納した収納籠を接続したり、被洗浄物
を載置する載置台を形成したものが存在する。そして、
これらの進退部材は、被洗浄物の洗浄を行う場合には、
洗浄槽内の溶剤と被洗浄物を接触させるため、洗浄槽内
に下降して使用される。そして、被洗浄物の洗浄を完了
した後は、進退部材で被洗浄物を上昇させ、洗浄槽の取
出口から洗浄の完了した被洗浄物を取り出して使用して
いる。
【0003】このような進退部材は、被洗浄物の洗浄時
には、溶剤中に被洗浄物とともに下端方向を接触するも
のとなる。また、被洗浄物の取り出し時には、溶剤等の
付着した部分を洗浄槽から外部に露出するものとなる。
【0004】この露出による溶剤の大気中への拡散を防
止するため、従来は洗浄槽の天板に、オーリング等のシ
ール材を設け、このシール材を介して進退部材を進退さ
せ、洗浄槽内部と外部との連通を遮断し、溶剤の拡散を
防止している。即ち、このオーリング等のシール部材を
進退部材の外周部に密接し、この密接により進退部材の
外周に付着した溶剤等を洗浄槽内等に密閉し、外部に流
出する事がないようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この進
退部材がシャフト等の断面円形で、一端から他端まで同
一直径となっている、形状の変化がないものの場合に
は、オーリング等のシール材による密閉はある程度有効
なものである。しかし、チェーン等の形状変化の大き
い、凹凸の激しいものに於ては、オーリング等のシール
部材では気密性を保持させる事はできない。また、進退
部材がシャフト等の断面円形であっても、進退部材が進
退可能であるためには、進退部材と洗浄槽の天板との間
には、進退を可能とするための間隔が必然的に生じるも
のとなり、気密性は確実なものとは言えない。
【0006】また、シャフト等の円形の断面を有する進
退部材に於ても、このシャフトが一端から他端まで確実
に同一形状で、表面を平滑なものとするのは、工作上難
しく、表面に微細な凹凸変形等を生じたり、直径を変化
している場合が多いものである。このような場合は、進
退部材の進退に伴って溶剤がこの凹凸部、変形部に付着
したまま、外部に排出されてしまう可能性がある。
【0007】また、このような事態を防止するため、シ
ール部材と進退部材の密接強度を強くすれば、進退部材
の進退に強い力を必要とし、進退に支障を生じるものと
なる。また、進退部材の進退を良好とするため、シール
材による進退部材への密接強度を低下させれば、溶剤が
流出してしまうものとなる。また、このようなシール部
材によるシールは、前述の如く、進退部材がシャフト等
の均一形状を有するものについてのみ有効であって、チ
ェーン等については、全く用いる事ができないものであ
る。
【0008】また、進退部材を備えた洗浄槽、乾燥槽内
を減圧して目的の作業を行う場合に於いては、進退部材
の進退が可能となる状態での槽内の減圧は、不可能なも
のであった。即ち、進退部材がシャフト等の円形の断面
を有するものであっても、洗浄槽の天板に対して進退可
能である場合は、必然的に洗浄槽の天板との間に間隔を
生じるものである。
【0009】本発明は、上述の如き課題を解決しようと
するものであって、進退部材の形状がチェーン等の凹凸
の激しい形状のものであっても、また、シャフト等の均
一な直径を有するものであっても、いずれの場合も確実
な気密保持を可能とし、洗浄槽等の溶剤を外部に拡散さ
せる事がない進退部材の気密保持装置を提供しようとす
るものである。
【0010】また、洗浄槽の天板に対して進退部材の進
退を可能にしながら、高度の気密性を確保し、洗浄槽、
乾燥槽等の内部を減圧して目的の作業を行うことを可能
にしようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の如き課
題を解決するため、進退機構と接続し洗浄槽の天板を貫
通する進退部材の外周を、弾性被覆体で被覆すると共
に、この弾性被覆体の上下両端から、進退部材の上下両
端を気密的に突出させて弾性被覆体内に密閉室を形成
し、この密閉室に流体の流入出管を接続するとともに弾
性被覆体を、シール材を介して摺動可能に洗浄槽の天板
を貫通して成るものである。
【0012】また、弾性被覆体は、上下両端から、進退
部材を気密的に直接突出させて形成したものであっても
良い。
【0013】また、弾性被覆体は、弾性被覆体は、上下
両端を天板及び底板で密閉するとともにこの天板及び底
板から、進退部材を気密的に突出させて形成したもので
あっても良い。
【0014】また、進退部材は、進退部材は、下端に被
洗浄物の載置台を接続したシャフトにより形成したもの
であっても良い。
【0015】また、進退部材は、進退部材は、下端に被
洗浄物を接続可能なチェーンで形成したものであっても
良い。
【0016】
【作用】本発明は、上述の如く構成したものであるか
ら、進退部材の外周は弾性被覆体によって、密封被覆さ
れるとともに、この弾性被覆体の上下両端は進退部材と
密接して接続し、外気と連通する事がない。そして、こ
の弾性被覆体と進退部材の接続は、チェーン等の凹凸の
激しい部材の場合には、熔融したゴム、合成樹脂等を進
退部材の外周に配置し凹凸部に流入させて成形する等の
方法により、進退部材と弾性被覆体との密着一体性を保
つように構成することができる。
【0017】また、シャフト等に対しても上記の方法若
しくは他の適宜の方法により弾性被覆体を密着固定し、
シャフト等の進退部材は弾性被覆体に対して固定的に配
置されるものである。そして、この進退部材の外周に
は、弾性被覆体が配置されるとともに、この弾性被覆体
により形成される密閉室内には、外部からの流体の流入
出管を接続しているから、この流入出管を介して密閉室
内に、気体、液体等の流体を導入する。
【0018】この密閉室内への気体、液体等の流体の導
入によって密閉室内は膨脹され、弾性被覆体を外部方向
に加圧する。この加圧程度は、流体の導入量によって決
定されるから、シール部材と弾性被覆体との接触密閉度
を高めようとする場合には、密閉室内に多くの流体を導
入し、シール部材と弾性被覆体の外周部との密閉接触を
良好なものとする。
【0019】また、進退部材の上下方向の移動性を優先
し、弾性被覆体とシール部材との密着性を多少緩やかに
しても良い場合には、密閉室内の流体を流入出管から外
部に、適宜量排出する事により、その密閉度合いを調整
する事ができる。
【0020】また、洗浄槽、乾燥槽内等を減圧して作業
を行う場合の如く、高度の気密性を保持する場合には、
進退部材の上下方向の移動性を無くすまで、密閉室内に
多くの流体を導入し、シール部材と弾性被覆体の外周部
との密閉接触を高度なものとすれば、減圧状況の密閉性
も保つことが可能となる。また、洗浄槽、乾燥槽内を減
圧する場合には、密閉室内に必ずしも多くの流体を導入
しなくとも、密閉室内と減圧した洗浄槽、乾燥槽内との
圧力差により、密閉室内の気体が膨張すれば、シール部
材と弾性被覆体の外周部との密閉接触を高度なものとす
る場合がある。
【0021】また、チェーン等の形状の変化が激しい進
退部材を用いる場合にも、この進退部材が直接シール部
材と接触する事なく、進退部材の一部を密閉被覆した弾
性被覆体がシール部材と接触するものであるから、進退
部材の形状がどのようなものであっても、進退部材の進
退に伴う気密性が阻害される事はない。
【0022】従って、洗浄液等の大気中に放出されると
有害な溶剤等により、被洗浄物の洗浄を行う場合にも、
進退部材又は弾性被覆体を自由に溶剤に接触させ、ま
た、その接触部を洗浄槽から外部に突出する操作を行っ
ても、外部に溶剤の拡散を生ずる事がない。また、必要
に応じて洗浄槽、乾燥槽等の内部を減圧状態とした作業
も可能となる。
【0023】そして、弾性被覆体内の密閉室への流入出
管を介した流体の導入は、上述の如く、任意に調節する
事ができるものであるから、頻繁に進退部材を進退させ
るような場合には、密閉室内への流体の流入量を少なく
し、シール材と弾性被覆体外周面との接触を多少緩めに
形成する事によって、進退部材の進退を容易に行う事が
できる。
【0024】また、溶剤の種類によって拡散性の高いも
のについては、密閉室内に多くの流体を導入して、シー
ル材と弾性被覆体との密着性を良好とする事も可能とな
る。また、密閉室内に更に多くの流体を導入して、シー
ル材と弾性被覆体とを移動不能の状態まで密着性を高め
ることにより、洗浄槽、乾燥槽内等を減圧して作業を行
う高度の気密性を保持する、減圧状況の密閉性も保つこ
とが可能となる。
【0025】また、このように密閉室内への流体の導入
量を調整する事によって、シール材と弾性被覆体との密
着性を、任意に調整できるものであるから、弾性被覆体
の工作精度を厳密に要求される事がなく、比較的精度の
低い弾性被覆体を用いても、内部に充填する流体の量に
より、シール材への押圧力の調整が可能となるから、高
度の工作精度を要求される事がない。
【0026】また、弾性被覆体の上下両端に天板及び底
板を設ければ、進退部材と密着固定が容易となり、進退
部材がシャフト等の均一な形状のものではなく、チェー
ン等に於ても、高度の気密性を確保する事ができるもの
である。
【0027】
【実施例】以下本発明を洗浄装置に用いた場合の一実施
例について説明する。(1)は進退機構で、シリンダー等
で形成し、上部に突出した進退ロッド(2)を上下方向に
進退可能としている。そして、この進退ロッド(2)の先
端に、直角に接続した取付杆(3)に、進退部材(4)を、
進退機構(1)の上下方向と平行に固定形成している。
【0028】この進退部材(4)は、洗浄装置(5)の洗浄
槽(6)内に挿入され、下端に被洗浄物(7)の載置台(8)
を接続している。この載置台(8)は進退部材(4)に連結
し、洗浄槽(6)内を上下動する事ができる。そして、こ
の洗浄槽(6)内には、洗浄作業に適した溶剤から成る洗
浄液(21)を適宜量充填している。また、この進退部材
(4)は洗浄槽(6)の上端に設けた天板(12)を貫通し、
洗浄槽(6)の外部と内部を進退する事が可能となってい
る。
【0029】また、進退部材(4)は外周をゴム、軟弾性
樹脂等の気密性のある弾性被覆体(11)で被覆してい
る。この弾性被覆体(11)は、筒状に形成し、上端及び
下端に天板(12)及び底板(13)を形成して密閉する事
により、弾性被覆体(11)内に密閉室(14)を形成して
いる。また、この天板(12)及び底板(13)は、進退部
材(4)を構成するシャフト(15)と密着固定し、密閉室
(14)の密閉度を高めるものとしている。
【0030】また、上記の弾性被覆体(11)は洗浄槽
(6)の天板(12)を貫通し、上下動を可能としている
が、洗浄槽(6)の天板(12)にはオーリング等のシール
材(16)を配置している。そして、このシール材(16)
を弾性被覆体(11)の外周に密接し、弾性被覆体(11)
の上下動を可能としている。
【0031】また、この弾性被覆体(11)には、流体の
流入出管(17)を接続し、密閉室(14)内に液体、空
気、不燃性ガス等の流体を流入させたり、密閉室(14)
内から流出させる事ができるようにしている。また、洗
浄槽(6)の天板(12)の一部には、被洗浄物(7)の出入
口(18)を被覆する蓋体(20)を形成している。
【0032】上述の如く構成したものに於て、進退部材
(4)を進退させて、被洗浄物(7)の洗浄を行うには、ま
ず、進退機構(1)を伸長させ、進退ロッド(2)を上部方
向に突出させる。この進退ロッド(2)の上部方向への突
出に伴い、取付杆(3)に固定した進退部材(4)の上部方
向は洗浄槽(6)から突出し、弾性被覆体(11)とともに
洗浄槽(6)から上部方向に突出量を多くする。そして、
進退部材(4)の下端に接続した載置台(8)も洗浄液(2
1)の内部から上昇し、出入口(18)の近辺まで上昇す
る事ができるから、蓋体(20)を開放し、出入口(18)
から被洗浄物(7)を載置台(8)に載置させる。
【0033】そして、次に進退機構(1)を後退させ、進
退ロッド(2)を下降させれば、弾性被覆体(11)及び進
退部材(4)は、洗浄槽(6)内に下降し、載置台(8)に載
置した被洗浄物(7)は、溶剤と接触して洗浄を行う事が
できる。そして、この洗浄を完了した後は、進退機構
(1)を伸長し、進退ロッド(2)を上昇させる事により、
被洗浄物(7)を洗浄槽(6)内の出入口(18)まで導き、
蓋体(20)を開放して、被洗浄物(7)を取出す事ができ
るものである。
【0034】そして、この進退ロッド(2)の伸長に伴
い、進退部材(4)は弾性被覆体(11)とともに前述の如
く上昇する。この上昇に於て、弾性被覆体(11)は洗浄
液(21)と接触し外周に洗浄液(21)を付着している部
分を、洗浄槽(6)の天板(12)から外方に突出するもの
となる。この突出に於ては、洗浄槽(6)の天板(12)に
設けたシール材(16)が、弾性被覆体(11)の外周に密
接しているため、弾性被覆体(11)の外周に付着した洗
浄液(21)は、シール材(16)によって全て掻き落とさ
れ、洗浄槽(6)の外部に洗浄液(21)のガスが漏れたり
する事がない。
【0035】そして、このシール材(16)と弾性被覆体
(11)との密着性は、接触強度が強い程、良好なものと
なるが、接触強度が強過ぎれば、進退部材(4)の上下動
はスムーズに行えなくなる。また、シール材(16)と弾
性被覆体(11)の接触強度が弱過ぎれば、進退部材(4)
の上下動は容易となるが、溶剤等の外部への拡散を生じ
る可能性がでてくる。
【0036】そこで、その最も良好な状態に調整するに
は、流入出管(17)から密閉室(14)内への流体の導入
量を調整して、弾性被覆体(11)を外部方向に膨脹させ
量を調整する事により可能となる。即ち、密閉室(14)
内に多くの流体を導入すれば、弾性被覆体(11)の膨脹
率は大きくなるから、弾性被覆体(11)の外周とシール
材(16)との接触強度が大きくなり、気密性を高める事
ができる。
【0037】また、密閉室(14)内への流体の導入量を
減少させれば、シール材(16)と弾性被覆体(11)との
密閉強度は弱くなる。そのため、弾性被覆体(11)の上
下動が容易となり、作業性を向上する事ができるものと
なる。そして、この密閉度は上述の如く、密閉室(14)
内への流体の導入量に応じて、容易に調整する事ができ
るから、経験的に若しくは各種の測定をする事により、
最適の流入量を任意に調整する事ができるものとなる。
【0038】また、溶剤等の種類に応じたり、弾性被覆
体(11)の工作精度等に応じて、流入量を調整する事に
より、シール度合いを調整できるから、弾性被覆体(1
1)の工作精度が高くない場合に於ても、密閉室(14)
への流体の流入量を調整する事により、シール材(16)
と弾性被覆体(11)の外周との密閉度は、任意に調整す
る事が可能となる。そのため、高度の工作精度が要求さ
れないで気密性の良い廉価な製品を得る事ができるもの
である。
【0039】また、上記の作用は進退部材(4)を洗浄槽
(6)の天板(12)に対して上下動することを前提として
いる。しかし、洗浄槽(6)、乾燥槽内等を減圧して作業
を行う場合の如く、高度の気密性を保持する場合には、
進退部材(4)の上下方向の移動性を無くすまで、密閉室
(14)内に多くの流体を導入する。そして、シール材
(16)と弾性被覆体(11)の外周部との密閉接触を高度
なものとすれば、減圧状況の密閉性も保つことが可能と
なる。そのため、従来では不可能であった進退部材(4)
を備えた減圧槽の形成が可能となるものである。
【0040】また、上記の実施例に於ては、進退部材
(4)をシャフト(15)により形成したが、他の異なる実
施例に於ては、図2、図3に示す如く、進退部材(4)を
チェーン(22)により構成している。進退部材(4)をチ
ェーン(22)により構成する場合には、シール材(16)
を外周に接触させても、洗浄槽(6)内部と洗浄槽(6)外
部との気密性を保つ事は全く不可能であり、シール材
(16)をチェーン(22)に接触させて、このシール性を
確保する事は到底できない。
【0041】しかしながら、本発明の実施例に於ては、
チェーン(22)の外周に天板(12)及び底板(13)を、
一体に形成して密着させる事ができるものとなる。この
場合は天板(12)を形成するに際し、チェーン(22)で
構成した進退部材(4)に、熔融状態の天板(12)または
底板(13)の素材を接触させて固化する事により、天板
(12)または底板(13)を進退部材(4)に確実に固定密
着する事ができる。この天板(12)または底板(13)と
弾性被覆体(11)とを固定する事により、密閉室(14)
内を密閉状態とする事ができる。
【0042】そして、この洗浄槽(6)の天板(12)に設
けたシール材(16)を、弾性被覆体(11)の外周に接触
してシールさせる事により、チェーン等の不定形な進退
部材(4)を用いた場合にも、全く問題のないシール性を
確保する事ができるものとなる。従って、このチェーン
(22)を用いる事により、シリンダー等の進退機構(1)
を用いずに、進退機構(1)を更に簡略なモーター等にで
きるから、洗浄装置(5)等の設置目的装置の構成を簡易
化する事が可能となる。この場合、進退機構(1)をモー
ター等とした場合は、被洗浄物(7)の出入口(18)を天
板(12)に設ける事も可能であるが、また、洗浄槽(6)
の側面に扉を設け、被洗浄物(7)の出入口(18)を形成
する事も可能となるものである。
【0043】また、上記実施例に於いて弾性被覆体(1
1)と進退部材(4)との接触密閉は、天板(12)及び底
板(13)を介して行ったが、弾性被覆体(11)と進退部
材(4)との接触密閉は任意の方法を用いることが出来る
ものであって、弾性被覆体(11)と進退部材(4)とを直
接固定しても良い。その固定方法は、シャフト(15)等
の形状が均一なものは、接着剤等を用いて進退部材(4)
の外周に弾性被覆体(11)を固定するものであっても良
い。また、図5に示す如く、チェーン(22)等の不定形
な進退部材(4)を用いる場合には、溶解樹脂等の接合材
(23)を介して進退部材(4)と弾性被覆体(11)とを密
着固定するものとしても良い。
【0044】
【発明の効果】本発明は上述の如く、チェーン等の不定
形な進退部材を用いる場合にも、洗浄槽の天板を貫通す
るのに、弾性被覆体とシール材の接触により密閉状態で
貫通する事ができるから、洗浄装置の溶剤等の如く、外
部に拡散する事が好ましくない液体と接触する部分に進
退部材を用いる場合に於ても、確実な密閉性を確保した
状態で進退部材の進退が可能となる。
【0045】また、洗浄槽、乾燥槽内等を減圧して作業
を行う場合の如く、高度の気密性を保持する場合にも、
進退部材の上下方向の移動性を無くすまで、密閉室内に
多くの流体を導入し、シール部材と弾性被覆体の外周部
との密閉接触を高度なものとすれば、進退部材を備えて
いながら減圧状況の密閉性も保つことが可能となる。
【0046】また、密閉室内への流体の流入量を調整す
る事により、弾性被覆体の外周面とシール部材との密閉
性を任意に調整する事ができるから、高度の工作精度を
要求される事がないとともに、密閉性、摺動性等を任意
に調整し、最適の作動条件をいつでも選択する事が可能
となり、作業性を高めるとともにシール性を高め、安全
な作業を可能とする事ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】進退部材にシャフトを用いた実施例の断面図で
ある。
【図2】進退部材にチェーンを用いた実施例の断面図で
ある。
【図3】進退部材にチェーンを用い、密閉室に多くの流
体を充填した状態のシール材部分の拡大断面図である。
【図4】進退部材にチェーンを用い、密閉室に少量の流
体を充填した状態のシール材部分の拡大断面図である。
【図5】進退部材と弾性被覆体とを天板を用いずに固定
密着した状態の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 進退機構 4 進退部材 5 洗浄装置 6 洗浄槽 7 被洗浄物 8 載置台 11 弾性被覆体 12 天板 13 底板 14 密閉室 15 シャフト 16 シール材 17 流入出管 22 チェーン

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 進退機構と接続し洗浄槽の天板を貫通す
    る進退部材の外周を、弾性被覆体で被覆すると共に、こ
    の弾性被覆体の上下両端から、進退部材の上下両端を気
    密的に突出させて弾性被覆体内に密閉室を形成し、この
    密閉室に流体の流入出管を接続するとともに弾性被覆体
    を、シール材を介して摺動可能に洗浄槽の天板を貫通し
    た事を特徴とする進退部材の気密保持装置。
  2. 【請求項2】 弾性被覆体は、上下両端から、進退部材
    を気密的に直接突出させて形成したものである事を特徴
    とする請求項1の進退部材の気密保持装置。
  3. 【請求項3】 弾性被覆体は、上下両端を天板及び底板
    で密閉するとともにこの天板及び底板から、進退部材を
    気密的に突出させて形成したものである事を特徴とする
    請求項1の進退部材の気密保持装置。
  4. 【請求項4】 進退部材は、下端に被洗浄物の載置台を
    接続したシャフトにより形成したものである事を特徴と
    する請求項1の進退部材の気密保持装置。
  5. 【請求項5】 進退部材は、下端に被洗浄物を接続可能
    なチェーンで形成したものである事を特徴とする請求項
    1の進退部材の気密保持装置。
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