JP3444851B2

JP3444851B2 - 屋内・外兼用杖

Info

Publication number: JP3444851B2
Application number: JP2000309034A
Authority: JP
Inventors: 利文市橋
Original assignee: 有限会社沼田製作所
Priority date: 2000-10-10
Filing date: 2000-10-10
Publication date: 2003-09-08
Anticipated expiration: 2020-10-10
Also published as: JP2002112815A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、歩行用に供する
杖の石突きと成る先端部を切換え式とした屋内・外兼用
杖に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、杖としては、杖の長さを調節でき
る伸縮式杖、折り畳み式杖、などの知見がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、上述の従
来例では、主として屋外で使用する場合が考慮され、屋
内外切換え機能を有する杖は見られず、使用する人によ
っては、屋外だけでなく屋内の状況によって、例えば、
病院等でも履物を脱ぐような場所や、訪問先の家などで
も杖を使用しなければならない場合、屋外で使用した状
態のままで屋内で杖を使うのには抵抗感があり、衛生的
な面でも躊躇せざるを得ないという課題がある。

【０００４】この発明は、上述の事情に鑑みて成された
もので、杖の石突きを形成する先端部に、屋内、屋外使
い分けが出来る反転切換え部材を設け、屋外用の靴から
屋内用の上履きやスリッパ等に履き替える感覚で使用可
能な屋内・外兼用杖を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、下記構成を
備えることにより上記課題を解決できるものである。

【０００６】（１）歩行用に供する杖であって、地面や
床等に接する杖の石突きとなる先端部を着脱反転切換え
自在の反転切換え部材で形成し、この反転切換え部材は
短胴筒状体を呈し両端部に使用者を支える時の先端穴明
き冠状滑り止め部材が被嵌して設けられ、前記反転切換
え部材は杖本体下部先端に設けられた段付き突起部に被
嵌着脱自在であり、この反転切換え部材の嵌合当接部位
となり、且つ前記段付き突起部の上方に位置する段部に
突き当て部を設けて体重を支える機能を持たせ、前記反
転切換え部材を使用者が屋外で使用する場合と屋内で使
用する場合とで、簡単に反転切換え取り付け可能な接続
部を有する構成としたことを特徴とする屋内・外兼用
杖。

【０００７】（２）接続部は、弾性部材と球体とで構成
され、杖本体下部先端に設けられた段付き突起部に横穴
を明けて前記弾性部材を挿通し、この弾性部材の両端部
に前記球体を前記突起部の側面より外側に半球分または
僅かに突出した形に装着し、前記反転切換え部材を被嵌
接続した時に、前記球体を介して前記弾性部材を押圧し
た状態で固定され、杖本体に前記反転切換え部材を嵌脱
可能に構成して成ることを特徴とする前項（１）記載の
屋内・外兼用杖。

【０００８】（３）接続部は、柱状マグネットと環状マ
グネットまたは環状鉄片とで構成され、杖本体下部先端
に設けられた段付き突起部の芯部に前記柱状マグネット
を設け、杖本体に前記反転切換え部材を接続した時に、
前記突起部内の柱状マグネットに係合する部位となる反
転切換え部材の内側に前記環状マグネットまたは環状鉄
片を嵌着または係合埋設し、杖本体に前記反転切換え部
材を嵌脱可能に構成して成ることを特徴とする前項
（１）記載の屋内・外兼用杖。

【０００９】（４）接続部は、一条螺子、または二条螺
子とし、杖本体下部先端に設けられた段付き突起部を雄
螺子にて形成し、被嵌接続する反転切換え部材の軸芯に
沿って前記雄螺子と係合螺着可能に雌螺子を形成し、杖
本体に前記反転切換え部材を嵌脱可能に構成して成るこ
とを特徴とする前項（１）記載の屋内・外兼用杖。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下に発明の実施の形態を説明す
る。

【００１１】図１（ａ）は、本発明に係る屋内・外兼用
杖の外観斜視図、（ｂ）は、本発明に係る屋内・外兼用
杖先端の反転切換え部材の拡大斜視図、図２（ａ）は、
本発明に係る実施例１の反転切換え部材接続部詳細図、
（ｂ）は、本発明に係る実施例１の反転切換え部材縦断
側面図、（ｃ）は、Ａ−Ａ矢視(横断面図)、図３（ａ）
は、本発明に係る実施例２の反転切換え部材接続部詳細
図、（ｂ）は、本発明に係る実施例２の反転切換え部材
縦断側面図、（ｃ）は、Ｂ−Ｂ矢視(横断面図)、図４
（ａ）は、本発明に係る実施例３の反転切換え部材接続
部詳細図、（ｂ）は、本発明に係る実施例３の反転切換
え部材縦断側面図、図５は、その他の実施例であり、
（ａ）は反転切換え部材接続部詳細図、（ｂ）は反転切
換え部材縦断側面図である。

【００１２】図面について説明すれば、Ｔは歩行用に供
する杖本体であり、地面や床等に接する杖の石突きとな
る先端部を着脱反転切換え自在の反転切換え部材１で形
成し、この反転切換え部材１は短胴筒状体を呈し、両端
部に使用者を支える時のゴム状弾性体から成る先端穴明
き冠状滑り止め部材１ａ、１ａが被嵌して設けられ、こ
の反転切換え部材１は杖本体Ｔの下部先端に設けられた
段付き突起部２に被嵌着脱自在であり、この反転切換え
部材１の嵌合当接部位となり、且つ前記段付き突起部２
の上方に位置する段部に突き当て部３を設けて体重を支
える機能を持たせ、前記反転切換え部材１を使用者が屋
外で使用する場合と屋内で使用する場合とで、簡単に反
転切換え取り付け可能な接続部４を有する構成としてあ
る。

【００１３】（実施例１)図２（ａ）、（ｂ）、（ｃ）
において、接続部４は、バネ等の弾性部材５と鋼材また
は樹脂等の球体６、６とで構成され、杖本体Ｔの下部先
端に設けられた段付き突起部２に横穴を明けて前記弾性
部材５を挿通し、この弾性部材５の両端部に前記球体
６、６を前記突起部２の側面より外側に半球分または僅
かに突出した形に装着し、前記反転切換え部材１を被嵌
接続した時に、前記球体６、６を介して前記弾性部材５
を押圧した状態で固定され、杖本体Ｔに前記反転切換え
部材１を嵌脱可能に構成してある。

【００１４】尚、反転切換え部材１を杖本体Ｔの段付き
突起部２に被嵌して接続する時に、前記反転切換え部材
１の前記段付き突起部２に係合する竪穴部に前記球体
６、６に係合する縦溝６ａ，６ａに沿って被嵌操作を為
し、前記縦溝６ａ，６ａの中間に設けられた係止の為の
横溝６ｂの位置で前記反転切換え部材１を９０度回転さ
せると両者は嵌合して固定される。この固定された位置
ではバネ等の弾性部材５の伸張力により両者が確固に固
定されるようになっている。

【００１５】本実施例では、反転切換え部材１を左回転
して固定し右回転して外すようにした場合を示したが、
勿論逆に右回転して固定し左回転して外すようにしても
良く、また横溝６ｂを全周に亘って設けても良く、この
場合は左右どちらに回して固定しても良い構成となる。

【００１６】尚また、バネ等の弾性部材５と鋼材または
樹脂等の球体６の代りに棒状のピンを用いても良い。

【００１７】（実施例２）図３（ａ）、（ｂ）、（ｃ）
において、接続部４は、柱状マグネット７と環状マグネ
ットまたは環状鉄片８とで構成され、杖本体Ｔの下部先
端に設けられた段付き突起部２の芯部に前記柱状マグネ
ット７を設け、杖本体Ｔに反転切換え部材１を接続した
時に、前記突起部内の柱状マグネット７に係合する部位
となる反転切換え部材の内側に環状マグネットまたは環
状鉄片８を嵌着または係合埋設した構成としてある。

【００１８】また、反転切換え部材１に設けた環状マグ
ネットまたは環状鉄片８の代りに一個または二個以上複
数のマグネット片または鉄片を軸心を中心に対向して設
けるようにしても良い。

【００１９】尚、マグネットと鉄片の組み合わせ取り付
け位置は、その取り付け側を限定せず、反転切換え部材
１か杖本体Ｔの段付き突起部２のどちらでも良い。

【００２０】尚また、マグネットに対する鉄片の代わり
に、錆の発生を抑制または防止する機能を有する磁性体
を形成するフェライト系ステンレス鋼、例えば、ＳＵＳ
４３０等としても良い。

【００２１】（実施例３）図４（ａ）、（ｂ）おいて、
接続部４は、一条螺子（一口螺子）、または二条螺子
（二口螺子）とし、杖本体Ｔの下部先端に設けられた段
付き突起部２を雄螺子にて形成し、被嵌接続する反転切
換え部材１の軸芯に沿って前記雄螺子と係合螺着可能に
雌螺子を形成した構成としてある。

【００２２】螺子のピッチについては、１〜２ピッチ程
度にしても良い。

【００２３】（その他の実施例）その他の実施例とし
て、図５（ａ）に反転切換え部材接続部詳細図、（ｂ）
に反転切換え部材縦断側面図を示したが、突き当て部３
の直下の段部先端にマグネット片７´を係合埋設または
嵌着し、前記マグネット片７´と係合する反転切換え部
材１の所定部位に鉄片１１，１１を夫々嵌着または挿着
した例である。

【００２４】以上説明した各実施例１，２，３及びその
他の実施例において、共通することは、反転切換え部材
１を杖本体Ｔの下部先端に設けられた段付き突起部２ま
たは突き当て部３直下の段部に被嵌して接続、固定した
時に、前記杖本体Ｔの突き当て部３に前記反転切換え部
材１の係合する部位が当接して両者が確固に固設合体し
て、杖を使用した時にガタが感じられない状態となるよ
うに構成されている。

【００２５】尚また、杖先端の石突きを形成する先端穴
明き冠状滑り止め部材(ゴム状弾性体)１ａを、本実施例
では、円筒状の形態としたが、球状、截頭円錐状、また
は逆截頭円錐状等の別の形態としても良い。

【００２６】

【発明の効果】この発明によれば、杖の石突きを形成す
る先端部に、屋内、屋外使い分けが出来る反転切換え部
材を設けたことにより、屋外用の靴から屋内用の上履き
やスリッパ等に履き替える感覚で簡単に切換え取り付け
が可能な屋内・外兼用杖を提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は、本発明に係る屋内・外兼用杖の外
観斜視図、（ｂ）は、本発明に係る屋内・外兼用杖先端
の反転切換え部材の拡大斜視図

【図２】（ａ）は、本発明に係る実施例１の反転切換
え部材接続部詳細図、（ｂ）は、本発明に係る実施例１
の反転切換え部材縦断側面図、（ｃ）は、Ａ−Ａ矢視
(横断面図)

【図３】（ａ）は、本発明に係る実施例２の反転切換
え部材接続部詳細図、（ｂ）は、本発明に係る実施例２
の反転切換え部材縦断側面図、（ｃ）は、Ｂ−Ｂ矢視
(横断面図)

【図４】（ａ）は、本発明に係る実施例３の反転切換
え部材接続部詳細図、（ｂ）は、本発明に係る実施例３
の反転切換え部材縦断側面図

【図５】は、その他の実施例であり、（ａ）は反転切換
え部材接続部詳細図、（ｂ）は反転切換え部材縦断側面
図

【符号の説明】

１反転切換え部材１ａ先端穴明き冠状滑り止め部材（ゴム状弾性体）２断付き突起部３突き当て部４接続部５弾性部材６球体６ａ縦溝６ｂ横溝７柱状マグネット７´ マグネット片８環状マグネットまたは環状鉄片９雄螺子１０雌螺子１１鉄片

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】歩行用に供する杖であって、地面や床等
に接する杖の石突きとなる先端部を着脱反転切換え自在
の反転切換え部材で形成し、この反転切換え部材は短胴
筒状体を呈し両端部に使用者を支える時の先端穴明き冠
状滑り止め部材が被嵌して設けられ、前記反転切換え部
材は杖本体下部先端に設けられた段付き突起部に被嵌着
脱自在であり、この反転切換え部材の嵌合当接部位とな
り、且つ前記段付き突起部の上方に位置する段部に突き
当て部を設けて体重を支える機能を持たせ、前記反転切
換え部材を使用者が屋外で使用する場合と屋内で使用す
る場合とで、簡単に反転切換え取り付け可能な接続部を
有する構成としたことを特徴とする屋内・外兼用杖。
【請求項２】接続部は、弾性部材と球体とで構成さ
れ、杖本体下部先端に設けられた段付き突起部に横穴を
明けて前記弾性部材を挿通し、この弾性部材の両端部に
前記球体を前記突起部の側面より外側に半球分または僅
かに突出した形に装着し、前記反転切換え部材を被嵌接
続した時に、前記球体を介して前記弾性部材を押圧した
状態で固定され、杖本体に前記反転切換え部材を嵌脱可
能に構成して成ることを特徴とする請求項１記載の屋内
・外兼用杖。
【請求項３】接続部は、柱状マグネットと環状マグネ
ットまたは環状鉄片とで構成され、杖本体下部先端に設
けられた段付き突起部の芯部に前記柱状マグネットを設
け、杖本体に前記反転切換え部材を接続した時に、前記
突起部内の柱状マグネットに係合する部位となる反転切
換え部材の内側に前記環状マグネットまたは環状鉄片を
嵌着または係合埋設し、杖本体に前記反転切換え部材を
嵌脱可能に構成して成ることを特徴とする請求項１記載
の屋内・外兼用杖。
【請求項４】接続部は、一条螺子、または二条螺子と
し、杖本体下部先端に設けられた段付き突起部を雄螺子
にて形成し、被嵌接続する反転切換え部材の軸芯に沿っ
て前記雄螺子と係合螺着可能に雌螺子を形成し、杖本体
に前記反転切換え部材を嵌脱可能に構成して成ることを
特徴とする請求項１記載の屋内・外兼用杖。