JP3444650B2 - 疎水性写真用有用化合物の分散方法 - Google Patents

疎水性写真用有用化合物の分散方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料に用いられる写真用有用化合物の分散方法に関し、
更に詳しくは、疎水性写真用有用化合物を水中または親
水性コロイド組成物中に安定に分散する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】写真感光材料では、支持体上に疎水性写
真用有用化合物を含有する親水性コロイド層を有する。
疎水性写真用有用化合物とは、例えば画像形成用カプラ
ー、カラードカプラー、現像抑制剤放出カプラー、退色
防止剤、カブリ防止剤、紫外線吸収剤、写真用染料また
は混色防止剤などである。一般的に疎水性写真用有用化
合物を写真感光材料中に組み込む方法には、オイルプロ
テクト法と呼ばれる高沸点有機溶媒にこれらの化合物を
溶解して乳化分散する方法、または有機溶媒を用いずに
固体状態で直接分散する方法或いは、英国特許1,19
3,349号、RD−16,468、米国特許2,87
0,012号、欧州特許361,322号、同347,
837号等に示されるように、水混和性有機溶媒や塩基
性水溶液に疎水性写真用有用化合物を溶解した後に水中
で微粒子として析出分散させる方法が取られてきた。
【0003】いずれの方法においても、高価な写真用有
用化合物を有効に活用するためには、分散質単位重量当
りの表面積を増やすべく1μm未満の微粒子に分散する
必要があり、粒子数と界面積の増大に伴って分散物の経
時安定性が悪くなることは一般的なコロイド分散物の宿
命に外れず、写真性能上の品質ばかりでなく、粗大粒子
の発生や疎水性化合物の結晶化に伴うブツなどが塗布品
質を悪化させていた。これらの問題点は、特に上記分散
物の貯蔵中に発現し、ゼラチンを含む場合にはゼラチン
水溶液のゲル化温度未満の貯蔵ならびに、ゲルの溶融点
以上での貯蔵のいずれの期間中にも起こりうるために、
管理上の経時期間を制限したり、場合によってはせっか
く調製した分散物を破棄せざるを得ない不経済な状況が
発生していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決すべく、その目的は、分散時の微粒子性能を維
持しつつ、経時保存での粒子成長や粗大粒子あるいは析
出結晶物の発生を伴わない分散物を得ることのできる分
散方法の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、下記により本発明の上記の目的を達成できるこ
とを見い出した。 (1)疎水性写真用有用化合物を含む水不溶性相を水中
又は親水性コロイド組成物中にアニオン性界面活性剤を
用いて分散する方法において、該アニオン性界面活性剤
は炭素数8〜30の疎水性基および−SO3Mもしくは
−OSO3Mで表される基を有するアニオン性界面活性
剤であり、下記一般式[I]で表される界面活性化合物
の共存化で分散させることを特徴とする疎水性写真用有
用化合物の分散方法。(ここでMはスルホン酸または硫
酸と塩を形成しうるカチオンを示す。) 一般式[I]
【0006】
【化2】
【0007】式中、R 1 、R 2 は脂肪族基を表す。Q 1
2 、およびQ 3 はそれぞれ単結合、または酸素原子を表
す。Lは2価の連結基を表す。Zはイオン性基を表す。 (2)疎水性写真用有用化合物を含む水不溶性相を水中
又は親水性コロイド組成物中にアニオン性界面活性剤を
用いて分散する方法において、該水不溶性相と該水中又
は親水性コロイド組成物中の少なくともいずれかに、該
アニオン性界面活性剤として炭素数8〜30の疎水性基
および−SO3Mもしくは−OSO3Mで表される基を有
するアニオン性界面活性剤を添加し、混合分散した後、
請求項1に記載の一般式[I]で表される界面活性化合
物を添加することを特徴とする疎水性写真用有用化合物
の分散方法。(ここでMはスルホン酸または硫酸と塩を
形成しうるカチオンを示す。)
【0008】以下に本発明の内容を詳細に説明する。本
発明は、疎水性写真用有用化合物(以下、疎水性化合
物、又は写真用化合物ということもある。)を微粒子か
つ濃厚に分散する場合に有効である。具体的には、平均
粒子径が1μm未満、分散質の体積分率が10%以上の
分散を行う際に効果が著しい。このような分散物を調製
する過程では、粒子数が増えるにしたがって界面積が増
大し、粒子同士を凝集から保護するためには、添加した
界面活性物質が速やかに微粒子表面に吸着しなければな
らない。一般的に分子の運動性、すなわち拡散速度や配
向速度を考えた場合、急激な界面積の増大に追従して吸
着するためには、低分子量の界面活性剤が好ましい。し
かしながら、高い分子運動性は分散物調製後の貯蔵にお
いて、流動や熱などの外乱に対する安定性が小さいこと
を意味し、ポンプなどによる輸送操作、ならびに冷却や
加熱の熱操作においての安定性が満足されないことがし
ばしば生ずる。このような安定性を満足させる目的で高
分子界面活性剤を使用することが行われるが、米国特許
5,013,640号にも指摘されているように、濃厚
分散系に高分子を添加すると著しく粘度が上昇するため
に好ましくない。これに対して、本発明は、特定の上記
一般式[I]に示される界面活性化合物(以下、化合物
[I]と称する。)とスルホン酸基もしくは硫酸基を有
する低分子量の界面活性剤(以下、アニオン性界面活性
剤と称する。)を組合せることによって、分散操作時の
安定性のみならず輸送や熱操作を伴う長期にわたる貯蔵
においても、粒子サイズ変化や粗大粒子の生成が起こら
ない安定した分散物を提供することが可能になった。一
般式[I]に示される化合物の他の特性ならびに合成方
法については、特願平5−204325号明細書に詳細
に記載されている。本発明において、アニオン性界面活
性剤の役割は、分散物調製時に微粒子を生成するために
用いられる。一方、化合物[I]は分散粒子生成後に強
固な吸着膜を形成し粒子を合一から保護するために用い
られる。このため本発明の方法を行うにあたって、通常
これら2つの界面活性剤は、分散物調製時に同時に添加
されるが、化合物[I]とアニオン性界面活性剤の組み
合わせによっては、各々の特性が十分に発揮されないこ
とも生ずる。この場合、化合物[I]を分散物調製後に
添加することで本発明の目的を達成することが可能にな
る。化合物[I]を添加する時期は、分散物調製後から
分散物使用までのいずれの時点でも良いが、好ましくは
ハロゲン化銀写真乳剤と混合される前に添加することが
好ましい。さらに好ましくは、分散物が実質経時されな
い分散物調製直後に化合物[I]を添加する方法があげ
られる。
【0009】上記一般式[I]中、R1の脂肪族基とし
ては、直鎖または分枝の炭素数1ないし40の無置換ア
ルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチ
ル基、tert−ブチル基、n−アミル基、tert−
アミル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オク
チル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル
基、n−ノニル基、1,1,3−トリメチルヘキシル
基、n−デシル基、n−ドデシル基、セチル基、ヘキサ
デシル基、2−ヘキシルデシル基、オクタデシル基、エ
イコシル基、2−オクチルドデシル基、、ドコシル基、
テトラコシル基、2−デシルテトラデシル基、トリコシ
ル基等)、直鎖または分枝の炭素数1ないし40の置換
アルキル基(置換基としてはアルコキシル基、アリール
基、ハロゲン原子、カルボンエステル基、カルボンアミ
ド基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、燐酸エス
テル基等)(例えば、ベンジル基、β−フェネチル基、
2−メトキシエチル基、4−フェニルブチル基、4−ア
セトキシエチル基、6−フェノキシヘキシル基、12−
フェニルドデシル基、18−フェニルオクタデシル基、
ヘプタデシルフルオロオクチル基、12−(p−クロロ
フェニル)ドデシル基、2−(燐酸ジフェニル)エチル
基等)、直鎖または分枝の炭素数2ないし40の無置換
アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、3−ブテ
ニル基、2−メチル−2−ブテニル基、4−ペンテニル
基、3−ペンテニル基、3−メチル−3−ペンテニル
基、5−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、3−ヘキセ
ニル基、2−ヘキセニル基、7−オクテニル基、9−デ
セニル基、オレイル基、リノレイル基、リノレニル基
等)、直鎖または分枝の炭素数2ないし40の置換アル
ケニル基(例えば、2−フェニルビニル基、4−アセチ
ル−2−ブテニル基、13−メトキシ−9−オクタデセ
ニル基、9,10−ジプロモ−12−オクタデセニル基
等)、直鎖または分枝の炭素数2ないし40の無置換ア
ルキニル基(例えば、アセチレン基、プロパルギル基、
3−ブチニル基、4−ペンチニル基、5−ヘキシニル
基、4−ヘキシニル基、3−ヘキシニル基、2−ヘキシ
ニル基等)、直鎖または分枝の炭素数2ないし40の置
換アルキニル基(置換基としてはアルコキシル基、アリ
ール基等)(例えば、2−フェニルアセチレン基、3−
フェニルプロパルギル基等)等が好ましい。
【0010】脂環式化合物基としては置換または無置換
の炭素数3ないし40のシクロアルキル基(例えば、シ
クロプロピル基、シクロヘキシル基、2,6−ジメチル
シクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシ
ル基、4−フェニルシクロヘキシル基、3−メトキシシ
クロヘキシル基、シクロヘプチル基等)、置換または無
置換の炭素数4ないし40のシクロアルケニル基(例え
ば、1−シクロヘキセニル基、2−シクロヘキセニル
基、3−シクロヘキセニル基、2,6−ジメチル−3−
シクロヘキセニル基、4−tert−ブチル−2−シク
ロヘキセニル基、2−シクロヘプテニル基、3−メチル
−3−シクロヘプテニル基等)等を、芳香族基としては
置換もしくは無置換の炭素数6ないし50のアリール基
(置換基としてはアルキル基、アルコキシル基、アリー
ル基、ハロゲン原子等)(例えば、フェニル基、1−ナ
フチル基、2−ナフチル基、アントラニル基、o−クレ
ジル基、m−クレジル基、p−クレジル基、p−エチル
フェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、3,5
−ジ−tert−ブチルフェニル基、p−n−アミルフ
ェニル基、p−tert−アミルフェニル基、2,6−
ジメチル−4−tert−ブチルフェニル基、p−シク
ロヘキシルフェニル基、オクチルフェニル基、p−te
rt−オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、p−n
−ドデシルフェニル基、m−メトキシフェニル基、p−
ブトキシフェニル基、m−オクチルオキシフェニル基、
ビフェニル基、m−クロロフェニル基、ペンタクロロフ
ェニル基、2−(5−メチルナフチル基)等)等が好ま
しい。
【0011】ヘテロ環としては置換もしくは無置換の炭
素数4ないし40の環状エーテル(例えばフリル基、4
−ブチル−3−フリル基、ピラニル基、5−オクチル−
2H−ピラン−3−イル基、イソベンゾフラニル基、ク
ロメニル基等)、置換もしくは無置換の炭素数4ないし
40の含窒素環(例えば、2H−ピロリル基、ピロリル
基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、インドリジニル
基、モルホリル基等)等を好ましい例として挙げること
ができる。
【0012】これらの中でも炭素数1ないし24の直
鎖、環状または分枝の無置換アルキル基(例えば、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−
アミル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘ
プチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n
−ノニル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、n−
デシル基、n−ドデシル基、セチル基、ヘキサデシル
基、2−ヘキシルデシル基、オクタデシル基、エイコシ
ル基、2−オクチルドデシル基、ドコシル基、テトラコ
シル基、2−デシルテトラデシル基等)、置換基の炭素
数を除いた炭素数が1ないし24の直鎖、環状または分
枝の置換アルキル基(例えば、6−フェノキシヘキシル
基、12−フェニルドデシル基、18−フェニルオクタ
デシル基、ヘプタデシルフルオロオクチル基、12−
(p−クロロフェニル)ドデシル基、4−tert−ブ
チルシクロヘキシル基等)、炭素数2ないし24の直
鎖、環状または分枝の無置換アルケニル基(例えば、ビ
ニル基、アリル基、2−メチル−2−ブテニル基、4−
ペンテニル基、5−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、
3−シクロヘキセニル基、7−オクテニル基、9−デセ
ニル基、オレイル基、リノレイル基、リノレニル基
等)、炭素数2ないし24の直鎖、環状または分枝の置
換アルケニル基(例えば、2−フェニルビニル基、9,
10−ジプロモ−12−オクタデセニル基等)、炭素数
6ないし30の置換もしくは無置換のアリール基(例え
ば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、p
−クレジル基、p−エチルフェニル基、p−tert−
ブチルフェニル基、p−tert−アミルフェニル基、
オクチルフェニル基、p−tert−オクチルフェニル
基、ノニルフェニル基、p−n−ドデシルフェニル基、
m−オクチルオキシフェニル基、ビフェニル基、等)が
特に好ましい。
【0013】Q1、Q2およびQ3はそれぞれ独立に単結
合、酸素原子、硫黄原子、−N(R3)−または−N
(R3)−CO−で表される基(R3は水素原子または上
記で定義したR2を表す。又、R3とR2は同一でも異な
ってもよい。)の中から選ばれる。これらの内、単結
合、酸素原子または−N(R3)−が好ましく、Q1、Q
2およびQ3の内少なくとも2つ以上が酸素原子であるこ
とが特に好ましい。単結合とは元素が存在しないことを
言う。
【0014】Lは2価の連結基を表し、好ましくは下記
一般式で表される基である。
【0015】
【化3】
【0016】式中Y1、Y2およびY3はそれぞれ同じで
あっても異なっていても良い、炭素数1ないし40の置
換もしくは無置換のアルキレン基、炭素数6ないし40
の置換もしくは無置換のアリーレン基(置換基としては
上記R1の定義中に示したものに同じ)を表し、アルキ
レン基としてはメチレン基、エチレン基、プロピレン
基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレ
ン基、ヘキサメチレン基、1,4−シクロヘキシレン
基、オクタメチレン基、デカメチレン基、2−メトキシ
−1,3−プロピレン基等、アリーレン基としてはo−
フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、
3−クロロ−1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレ
ン基、1,5−ナフチレン基等が好ましい。これらのう
ち特に好ましいのはエチレン基、プロピレン基、トリメ
チレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキ
サメチレン基、1,4−シクロヘキシレン基、オクタメ
チレン基、デカメチレン基、m−フェニレン基、p−フ
ェニレン基である。
【0017】J1、J2およびJ3はそれぞれ同じであっ
ても異なっていても良い2価の結合ユニットを表し、単
結合、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OC
O−、−CON(R4)−(R4は水素原子、炭素数1な
いし6の無置換アルキル基または置換基の炭素数を除い
た炭素数が1ないし6の置換アルキル基(置換基として
はアリール基、アルコキシル基、ハロゲン原子等)を表
す。)、−N(R4)CO−(R4は上記に示したものに
同じ)、−CON(R4)CO−(R4は上記に示したも
のに同じ)、−N(R4)CON(R5)−(R4、R5
それぞれ同じであっても異なっていても良く、上記R4
で定義したものに同じ)、−OCON(R4)−(R4
上記に示したものに同じ)、−N(R4)COO−(R4
は上記に示したものに同じ)、−SO2−、−SO2
(R4)−( 4は上記に示したものに同じ)、−N(R
4)SO2−(R4は上記に示したものに同じ)、−N
(COR4)−(R4は上記に示したものに同じ)、−O
P(=O)(OR1)O−(R1は上記に定義したものに
同じ)等が好ましい。これらの中では、単結合、−O
−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−C
ON(R4')−(R4'は水素原子、メチル基、エチル
基、プロピル基を表す。)、−N(R4')CO−(R4'
は上記に示したものに同じ)、−SO2N(R4')−
(R4'は上記に示したものに同じ)、−N(R4')SO
2−(R4'は上記に示したものに同じ)等が特に好まし
い。
【0018】p,qおよびrはそれぞれ独立に0ないし
5の整数値である。好ましくはp,q,rともそれぞれ
独立な0ないし3の整数値であり、p,q,rがそれぞ
れ独立に0または1の整数値を取る場合が特に好まし
い。sは1ないし10の整数値であり、好ましくは1な
いし5、特に好ましくは1ないし3の整数値である。a
およびbはそれぞれ独立に0ないし50の整数値であ
る。これらのうち、a,bがそれぞれ独立に0ないし2
0の整数値を取ることが好ましく、a,bが0ないし1
0の整数値を取る場合が特に好ましい。
【0019】Zは好ましくは親水性のアニオン、カチオ
ンまたは両性のイオン性基であり、写真性能上、特に好
ましいのはアニオン性基である。アニオン性基としては
−COOM、−SO3M、−OSO3M、−PO(OM)
2、−OPO(OM)2(Mは対カチオンを表し、好まし
くはアルカリ金属イオン(例えば、リチウムイオン、ナ
トリウムイオン、カリウムイオン等)、アルカリ土類金
属イオン(例えば、マグネシウムイオン、カルシウムイ
オン等)およびアンモニウムイオンを表す。特に好まし
いのはナトリウムイオン、カリウムイオンである。)が
好ましく、カチオン性基としては、−NH3 +・X-、−
NH2(R6+・X-、−NH(R62 +・X-、−N
(R63 + ・X-(R6は炭素数1ないし3のアルキル
基(例えばメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル
基、n−プロピル基、iso−プロピル基等)を表し、
メチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましい。Xは対
アニオンを表し、好ましくはハロゲンイオン(フッ素イ
オン、塩素イオン、臭素イオン等)、複合無機アニオン
(水酸化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、燐酸イオ
ン等)および有機化合物アニオン(シュウ酸イオン、蟻
酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、メタンス
ルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン等)を
表し、特に好ましいのは塩素イオン、硫酸イオン、硝酸
イオン、酢酸イオンである。
【0020】好ましい両性イオン性基としては下記一般
式[II]で表される構造のものを挙げることができる。 一般式[II]
【0021】
【化4】
【0022】式中Dは窒素原子あるいは燐原子を表す。
7およびR8は水素原子、炭素数1ないし3のアルキル
基(例えばメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル
基、iso−プロピル基等)を表し、メチル基、2−ヒ
ドロキシエチル基が特に好ましい。Lは上記一般式
[I]で定義した2価の連結基に同じ。A-はアニオン
性基を表し、好ましい基としては−COO-、−S
3 -、−OSO3 -、−PO(OR9)O-、−OPO(O
9)O-(R9は水素原子または炭素数1ないし3のア
ルキル基(例えばメチル基、エチル基、2−ヒドロキシ
エチル基、iso−プロピル基等)を表す。)で表され
る基である。
【0023】R2は上記R1で定義された基または上記−
L−Zで定義された基の中から選ばれる一価の基であ
り、R1の定義範囲から選択される場合は同一分子内に
存在するR1と同一構造であっても異なった構造であっ
ても良い。また、−L−Zの定義範囲から選択される場
合でも同一分子内に存在する−L−Zと同一構造であっ
ても異なった構造であっても良い。R2はR1の定義範囲
から選択される場合が特に好ましい。さらに、R1とR2
の炭素数の合計が6以上80以下になることが好まし
く、8以上50以下になる場合が特に好ましい。
【0024】また、上記で定義したR1、R2及びLの任
意の2つ以上の基が互いに結合して環構造を形成しても
良い。この場合、形成される環構造は特に制限はない
が、好ましくは環構造の安定性の観点で形成される環構
造の環員数が4員ないし7員のものであり、特に好まし
くは5員環または6員環構造である。
【0025】本発明に用いられる好ましい式〔I〕で示
される界面活性化合物の具体例を以下に例示するが、本
発明はこれら具体例に限定されるものではない。
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】
【化8】
【0030】
【化9】
【0031】
【化10】
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】
【化13】
【0035】
【化14】
【0036】
【化15】
【0037】
【化16】
【0038】
【0039】式〔I〕で示される界面活性剤の添加量
は、分散質(例えば、カプラー、オイル、溶剤等)に対
して、0.1〜10.0重量%である。
【0040】本発明に用いられるアニオン性界面活性剤
としては、1分子中に炭素数8から30までの疎水性基
と−SO3Mもしくは−OSO3Mとを併せもつ化合物で
ある〔Mはスルホン酸または硫酸と塩を形成しうるカチ
オンを示し、例えば、アルカリ金属(例えば、ナトリウ
ム等)、アルカリ土類金属等を挙げることができる〕。
この種の化合物は、A.W.Perry著「Surface Active Agen
ts」(Interscience Publications Inc., New York)に
記載されている。上記アニオン性界面活性剤の具体例と
して次の化合物が挙げられるが、本発明はこれらの化合
物に限定されるものではない。
【0041】
【化17】
【化18】
【0042】本発明のアニオン性界面活性剤の添加量
は、分散質(例えば、カプラー、オイル、溶剤等)に対
して、0.1〜10.0重量%である。
【0043】本発明において使用することのできる疎水
性写真用有用化合物とは、写真用途に有用な任意の有機
化合物及び有機又は無機を意味する。本発明において
は、油溶性の有機写真用物質を使用することが好まし
い。ここで油溶性とは、室温(20℃)において、有機
溶剤に3重量%以上溶解するものを言う。又、有機溶剤
とは、溶剤ハンドブック」等に記載の有機溶剤を意味
し、それらの例としては、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、ブタノール、酢酸エチル、酢酸イソプ
ロピル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、
テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ベンゼン、ト
ルエン、ジオキサン、アセトニトリル、ジクロロメタ
ン、クロロホルムなどを挙げることができる。
【0044】本発明の分散物に使用し得る疎水性写真用
有用化合物としては、色素像形成カプラー、色素像供与
レドックス化合物、ステイン防止剤、カブリ防止剤、紫
外線吸収剤、退色防止剤、混色防止剤、造核剤、色素画
像安定剤、ハロゲン化銀溶剤、漂白促進剤、フィルター
用色素及びこれらの前駆体、染料、顔料、増感剤、硬膜
剤、増白剤、減感剤、現像剤、帯電防止剤、酸化防止
剤、現像薬スカベンジャー、媒染剤、及びこれらを分散
するための媒体として用いられる分散用オイルや分散用
ポリマーなどであり、これらの化合物の記載例として
は、リサーチ・ディスクロージャーNo.17643、
No.18716、No.307105号などの記載が
挙げられる。以下に本発明の分散物に使用し得る疎水性
写真用有用化合物を更に詳細に説明する。 a)色素像形成カプラー 芳香族第一級アミン現像主薬の酸化生生物とカップリン
グして、有色又は無呈色の色素を形成する化合物はカプ
ラーと呼ばれる。カプラーとしては、イエロー、マゼン
タ、シアン及び黒色のカプラーが有用である。
【0045】本発明に使用できるイエローカプラーとし
ては、オイルプロテクト型のアシルアセトアミド系カプ
ラーが代表例として挙げられる。その具体例は、米国特
許第2,407,210号、同第2,875,057号
および同第3,265,506号などに記載されてい
る。二当量イエローカプラーとしては米国特許第3,4
08,194号、同第3,447,928号、同第3,
933,501号および同第4,022,620号など
に記載された酸素原子離脱型のイエローカプラーあるい
は特公昭58−10739号、米国特許第4,401,
752号、同第4,326,024号、リサーチ・ディ
スクロージャ18053(1979年4月)、米国特許
第1,425,020号、***出願公開第2,219,
917号、同第2,261,361号、同第2,32
9,587号および同第2,433,812号などに記
載された窒素原子離脱型のイエローカプラーがその代表
例として挙げられる。α−ピバロイルアセトアニリド系
カプラーは発色色素の堅牢性、特に光堅牢性に優れてお
り、一方α−ベンゾイルアセトアニリド系カプラーは高
い発色濃度が得られる。これらのうち、例えば米国特許
第3,933,501号、同第4,022,620号、
同第4,326,024号、同第4,401,752
号、同第4,248,961号、特公昭58−1073
9号、英国特許第1,425,020号、同第1,47
6,760号、米国特許第3,973,968号、同第
4,314,023号、同第4,511,649号、欧
州特許第249,473A号、等に記載のものが好まし
い。
【0046】本発明に使用できるマゼンタカプラーとし
ては、オイルプロテクト型の、インダソロン系もしくは
シアノアセトル系(好ましくは5−ピラゾロン系および
ピラゾロトリアゾール類などピラゾロアゾール系)のカ
プラーが挙げられる。5−ピラゾロン系カプラーは3−
位がアリールアミノ基もしくはアシルアミノ基で置換さ
れたカプラーであることが、発色色素の色相や発色濃度
の観点で好ましく、その代表例は、米国特許第2,31
1,082号、同第2,343,703号、同第2,6
00,788号、同第2,908,573号、同第3,
062,653号、同第3,152,896号および同
第3,936,015号などに記載されている。二当量
の5−ピラゾロン系カプラーの離脱基として、米国特許
第4,310,619号に記載された窒素原子離脱基ま
たは米国特許第4,351,897号に記載されたアリ
ールチオ基が好ましい。また欧州特許第73,636号
に記載のバラスト基を有する5−ピラゾロン系カプラー
の場合には高い発色濃度が得られる。
【0047】ピラゾロアゾール系カプラーとしては、米
国特許第3,369,879号記載のピラゾロベンズイ
ミダゾール類、米国特許第3,725,067号に記載
されたピラゾロ〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリアゾ
ール類、リサーチ・ディスクロージャー24220(1
984年6月)に記載のピラゾロピラゾール類が挙げら
れる。発色色素のイエロー副吸収の少なさおよび光堅牢
性の点で欧州特許第119,741号に記載のイミダゾ
〔1,2−b〕ピラゾール類、欧州特許第119,86
0号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕ト
リアゾールは好ましい。これらのうち、特に米国特許第
4,310,619号、同第4,351,897号、欧
州特許第73,636号、米国特許第3,061,43
2号、同第3,725,067号、リサーチ・ディスク
ロージャーNo.24220(1984年6月)、特開
昭60−33552号、リサーチ・ディスクロージャー
No.24230(1984年6月)、特開昭60−4
3659号、同61−72238号、同60−3573
0号、同55−118034号、同60−185951
号、米国特許第4,500,630号、同第4,54
0,654号、同第4,556,630号、国際公開W
O88/04795号等に記載のものが好ましい。
【0048】本発明に使用できるシアンカプラーとして
は、オイルプロテクト型のナフトール系およびフェノー
ル系のカプラーがあり、米国特許第2,474,293
号に記載のナフトール系カプラー、好ましくは米国特許
第4,052,212号、同第4,146,396号、
同第4,228,233号および同第4,296,20
0号に記載された酸素原子離脱型の二当量ナフトール系
カプラーが代表例として挙げられる。また、フェノール
系カプラーの具体例は、米国特許第2,369,929
号、同第2,801,171号、同第2,772,16
2号、同第2,895,826号などに記載されてい
る。湿度および温度に対し堅牢なシアンカプラーは、本
発明で好ましく使用され、その典型例を挙げると、米国
特許第3,772,002号に記載されたフェノール核
のメタ−位に炭素数がエチル基以上のアルキル基を有す
るフェノール系シアンカプラー、米国特許第2,77
2,162号、同第3,758,308号、同第4,1
26,396号、同第4,334,011号、同第4,
327,173号、***特許公開第3,329,729
号および特開昭59−166956号などに記載された
2,5−ジアシルアミノ置換フェノール系カプラーおよ
び米国特許第3,446,622号、同第4,333,
999号、同第4,451,559号および同第4,4
27,767号などに記載された2−位にフェニルウレ
イド基を有しかつ5−位にアシルアミノ基を有するフェ
ノール系カプラーなどである。
【0049】特開昭60−237448号、同61−1
53640号、同61−14557号等に記載された5
−位がスルホンアミド基、アミド基などで置換されたナ
フトール系カプラーは発色色画像の堅牢性が特に優れ、
好ましいものである。さらに、特開昭64−553号、
同64−554号、同64−555号、同64−556
に記載のピラゾロアゾール系カプラーや米国特許第4,
818,672号に記載のイミダゾール系カプラーも使
用することができる。
【0050】これらのうち、米国特許第4,052,2
12号、同第4,146,396号、同第4,228,
233号、同第4,296,200号、同第2,36
9,929号、同第2,801,171号、同第2,7
72,162号、同第2,895,826号、同第3,
772,002号、同第3,758,308号、同第
4,334,011号、同第4,327,173号、西
独特許公開第3,329,729号、欧州特許第12
1,365A号、同第249,453A号、米国特許第
3,446,622号、同第4,333,999号、同
第4,775,616号、同第4,451,559号、
同第4,427,767号、同第4,690,889
号、同第4,254,212号、同第4,296,19
9号、特開昭61−42658号等に記載のものが特に
好ましい。
【0051】ポリマー化された色素形成カプラーの典型
例は、米国特許第3,451,820号、同第4,08
0,211号、同第4,367,282号、同第4,4
09,320号、同第4,576,910号、英国特許
2,102,137号、欧州特許第341,188A号
等に記載されている。発色色素が適度な拡散性を有する
カプラーとしては、米国特許第4,366,237号、
英国特許第2,125,570号、欧州特許第96,5
70号、***特許(公開)第3,234,533号に記
載のものが好ましい。
【0052】発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーN
o.17643のVII−G項、同No.307105のV
II−G項、米国特許第4,163,670号、特公昭5
7−39413号、米国特許第4,004,929号、
同第4,138,258号、英国特許第1,146,3
68号に記載のものが好ましい。また、米国特許第4,
774,181号に記載のカップリング時に放出された
蛍光色素により発色色素の不要吸収を補正するカプラー
や、米国特許第4,777,120号に記載の現像主薬
と反応して色素を形成しうる色素プレカーサー基を離脱
基として有するカプラーを用いることも好ましい。カッ
プリングに伴って写真的に有用な残基を放出する化合物
もまた本発明で好ましく使用できる。現像抑制剤を放出
するDIRカプラーは、前述のRD17643、VII−
F項及び同No.307105、VII−F項に記載され
た特許、特開昭57−151944号、同57−154
234号、同60−184248号、同63−3734
6号、同63−37350号、米国特許4,248,9
62号、同4,782,012号に記載されたものが好
ましい。また、R.D.No.11449、同2424
1、特開昭61−201247号等に記載の漂白促進剤
放出カプラーは、漂白能を有する処理工程の時間を短縮
するのに有効であり、特に、前述の平板状ハロゲン化銀
粒子を用いる感光材料に添加する場合に、その効果が大
である。現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進剤を
放出するカプラーとしては、英国特許第2,097,1
40号、同第2,131,188号、特開昭59−15
7638号、同59−170840号に記載のものが好
ましい。また、特開昭61−107029号、同60−
252340号、特開平1−44940号、同1−45
687号に記載の現像主薬の酸化体との酸化還元反応に
より、かぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤等を
放出する化合物も好ましい。
【0053】その他、本発明の疎水性写真用有用化合物
として用いられるカプラーとしては、米国特許第4,1
30,427号等に記載の競争カプラー、米国特許第
4,283,472号、同第4,338,393号、同
第4,310,618号等に記載の多当量カプラー、特
開昭60−185950号、特開昭62−24252号
等に記載のDIRレドックス化合物放出カプラー、DI
Rカプラー放出カプラー、DIRカプラー放出レドック
ス化合物もしくはDIRレドックス放出レドックス化合
物、欧州特許第173,302A号、同第313,30
8A号に記載の離脱後復色する色素を放出するカプラ
ー、米国特許第4,555,477号等に記載のリガン
ド放出するカプラー、特開昭63−75747号に記載
のロイコ色素を放出するカプラー、米国特許第4,77
4,181号に記載の蛍光色素を放出するカプラー等が
挙げられる。上記のカプラー等は感光材料に求められる
特性を満足するために同一層に二種以上を併用すること
ができる。
【0054】b)色素像供与レドックス化合物 本発明に使用し得る他の疎水性化合物としては、カラー
拡散転写法感光材料で使用される色素像供与レドックス
化合物がある。この化合物には当業者に公知のように、
ネガ型もしくはポジ型があり、アルカリ性の処理組成物
で処理されたときに最初は写真要素中で可動性である
か、もしくは非可動性である。本発明に使用するネガ型
の色素像供与化合物としては、酸化された発色現像薬と
反応して色素を形成又は放出するカプラーがあり、その
具体例は米国特許第3,227,550号、及びカナダ
国特許第602,207号等に記載されている。
【0055】本発明に使用するのに好ましいネガ型の色
素像供与化合物としては、酸化状態にある現像薬或いは
電子移動剤と反応して色素を放出する色素放出レドック
ス化合物があり、その代表的な具体例は特開昭48−3
3826号、同51−113624号、同54−540
21号及び同56−71072号などに記載されてい
る。又、本発明で使用し得る非可動性のポジ型色素像供
与化合物としては、アルカリ性条件の写真処理中に全く
電子を受け取ることなく(即ち、還元されずに)、ある
いは少なくとも一つの電子を受け取った(即ち、還元さ
れた)後、拡散性色素を放出する化合物がある。
【0056】更に、最初からアルカリ性の写真処理条件
において、可動性であるポジ型の色素像供与化合物とし
て色素現像薬がある。その代表的具体例は特公昭48−
32130号及び同55−22780号などに記載され
ている。本発明で使用される色素像供与化合物から形成
される色素は、既成色素であるか、あるいは又、写真処
理工程あるいは追加処理段階において色素に変換し得る
色素前駆体であってもよく、最終画像色素は金属化され
ていてもいなくてもよい。本発明に有用な代表的染料構
造としては、アゾ色素、アゾメチン色素、アントラキノ
ン色素、フタロシアニン色素の金属化された、あるいは
金属化されていない色素を挙げることができる。この中
でアゾ系のシアン、マゼンタ及びイエローの色素は特に
重要である。
【0057】c)紫外線吸収剤 本発明に使用する紫外線吸収剤は、例えば特公昭42−
21687号、同48−5496号、特開昭47−10
26号、英国特許第1,293,982号等に記載され
ている。これらのうち特に、油溶性の紫外線吸収剤が好
ましい。
【0058】d)有機又は無機の染料、顔料 本発明に使用する染料又は顔料としては、アゾ系、アゾ
メチン系、オキソノール系、シアニン系、フタロシアニ
ン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、ジオキサジ
ン系、インジゴ系、ペリノン・ペリレン系、酸化チタ
ン、カドミウム系、酸化鉄系、酸化クロム、カーボンブ
ラック等の有機染顔料又は無機染顔料等があり、その他
着色剤として従来使用される公知の色素あるいはそれら
の混合物いずれも使用し得る。本発明におけるこれら染
顔料は、製造直後の水性ペースト状態あるいは粉末状態
等いかなる状態でも使用することができる。特に、米国
特許第4420555号、特開昭61−204630
号、同61−205934号などに記載されている。油
溶性染料の分散に本発明は有用である。本発明における
特に有用な油溶性染料について以下に説明する。本発明
に用いられる特に有用な染料は種々の周知の染料のいず
れであってもよい。これらの染料の構造としてはアリー
リデン化合物、ヘテロ環アリーリデン化合物、アントラ
キノン類、トリアリールメタン類、アゾメチン色素、ア
ゾ色素、シアニン、メロシアニン、オキソノール、スチ
リル色素、フタロシアニン、インジゴその他のものがあ
る。本発明に用いられる染料は水不溶性であり、かつ酢
酸エチルへの溶解度が10g/リットル(40℃)以上
のものが好ましく、発色団の構造は重要ではない。
【0059】アリーリデン化合物を酸性核とアリール基
が1つまたは複数のメチン基によって連結されたものを
表す。酸性核としては2−ピラゾリン−5−オン、2−
イソオキサゾリン−5−オン、バルビツール酸、2−チ
オバルビツール酸、ベンゾイルアセトニトリル、シアノ
アセトアミド、シアノアセトアニリド、シアノ酢酸エス
テル、マロン酸エステル、マロンジアニリド、ジメド
ン、ベンゾイルアセトアニリド、ピバロイルアセトアニ
リド、マロノニトリル、1,2−ジヒドロ−6−ヒドロ
キシピリジン−2−オン、ピラゾリジン−3,5−ジオ
ン、ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジン−3,6−ジオ
ン、インダン−1,3−ジオン、ヒダントイン、チオヒ
ダントイン、2,5−ジヒドロ−フラン−2−オンなど
がある。アリール基としてはフェニル基があるが、これ
はアルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基等の電子供与
性基で置換されていることが好ましい。
【0060】ヘテロ環アリーリデン化合物は酸性核と複
素芳香環が1つまたは複数のメチン基によって連結され
たものを表す。酸性核としては上記のものがある。複素
芳香環としてはピロール、インドール、フラン、チオフ
ェン、ピラゾールクマリンなどがある。
【0061】アントラキノン類はアントラキノンに電子
供与性基または電子吸引性基が置換したものを表す。ト
リアリールメタン類は1つのメチン基に置換アリール基
(同一でも異なっていてもよい)が3つ結合した化合物
を表す。例えばフェノールフタレインがある。
【0062】アゾメチン色素は酸性核とアリール基が不
飽和窒素連結基(アゾメチン基)により連結されたもの
を表す。酸化核としては上記のものの他に写真用カプラ
ーとして知られているものを含む。インドアニリン類も
アゾメチン色素に属する。
【0063】アゾ色素はアリール基または複素芳香環基
がアゾ基によって連結されたものを表す。
【0064】シアニンは塩基性核2つが、1つまたは複
数のメチン基によって連結したものを表す。塩基性核と
してはオキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾー
ル、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、キノリ
ン、ピリジン、インドレニン、ベンゾインドレニン、ベ
ンゾセレナゾール、イミダゾキノキサリン等の四級塩や
ピリリウムがある。
【0065】メロシアニン色素は上記の塩基性核と酸性
核が二重結合により連結しているか、または1つ以上の
メチン基によって連結しているものを表す。オキソノー
ル染料は上記の酸性核2つが、1つまたは3以上の奇数
個のメチン基によって連結されたものを表す。スチリル
色素は上記塩基性核とアリール基が、2つまたは4つの
メチン基で連結したものを表す。
【0066】フタロシアニンは金属に配位していても、
していなくともよい。インジゴは無置換、置換のインジ
ゴでよく、チオインジゴも含む。
【0067】e)その他の疎水性化合物 本発明に使用し得る他の疎水性化合物としては、少なく
とも一つの電子を酸化型の色素供与性化合物あるいは発
色現像主薬の酸化体などに与えることのできるような電
子供与体(以下、「ED」という)である。有効なED
としては、T. H. James著、ザ・セオリー・オブ・ザ・
フォトグラフィック・プロセス(The Theory of the Ph
otographic Process)第4版第11章に記されているよ
うな、ケンダール−プリッツ(Kendall-Pliz)の部分構
造を有する化合物がある。この群に属する化合物として
は、ハイドロキノン類、カテコール類、o−アミノフェ
ノール類、p−アミノフェノール類などがある。本発明
で使用するED化合物は、感光材料層に組み込んだ場合
に低拡散性であることが望ましい。低拡散性ないしは非
拡散性のハイドロキノン類、ピロガロール類などは、混
色防止剤、酸化防止剤、褪色防止剤などとして広く使用
される。これらの具体的な化合物例としては、2,5−
ジ−n−オクチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ペ
ンタデシルハイドロキノン、没食子酸n−ドデシルエス
テル、p−ラウリルアミドピロガロールなどがある。
【0068】本発明に使用し得るEDプレカーサーとし
ては、ポジ型の色素像供与化合物と組み合わせて使用す
るのに好適な化合物が挙げられる。その例としては、米
国特許第4,263,393号に記載されているような
サッカリン系の化合物や、米国特許第4,278,75
0号に記載されているような活性メチン系の化合物があ
る。
【0069】その他の疎水性化合物で本発明に使用し得
る物質は、例えばメルカプトテトラゾール類、メルカプ
トトリアゾール類、メルカプトピリミジン類、メルカプ
トベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール
類、ベンゾトリアゾール類、イミダゾール類等に代表さ
れるカブリ防止剤や現像抑制剤;p−フェニレンジアミ
ン類、ハイドロキノン類、p−アミノフェノール類等の
現像薬;ピラゾリドン類に代表される補助現像薬;ヒド
ラジン類、ヒドラジド類等の造核剤;ハイポ等のハロゲ
ン化銀溶剤;アミノアルキルチオール類等の漂白促進
剤;あるいはアゾ色素、アゾメチン色素等の色素類が挙
げられる。又、上記の疎水性化合物のプレカーサー、或
いは、現像の進行と共に上記の疎水性化合物が放出され
るレドックス機能を更に有している疎水性化合物、例え
ば前述のカラー拡散転写感光材料用色素材料の他に、D
IR−もしくはDAR−ハイドロキノン類をも良好な疎
水性化合物として挙げることができる。以上述べた疎水
性化合物はタイミング基を介して結合していてもよく、
このようなタイミング基としては、特開昭54−145
135号明細書に記載の分子内閉環反応によって写真的
有用物質を放出するもの、英国特許第2,072,36
3号、特開昭57−154234号明細書等に記載の分
子内電子移動によって写真的有用物質を放出するもの、
特開昭57−179842号明細書等に記載の炭酸ガス
の脱離を伴って写真的有用物質を放出するもの、あるい
は特開昭59−93442号に記載のホルマリンの離脱
を伴って写真的有用物質を放出するもの等が挙げられ
る。
【0070】本発明を実施するために使用する分散機と
しては、大きな剪断力を有する高速攪拌型分散機、高強
度の超音波エネルギーを与える分散機などがある。具体
的には、コロイドミル、ホモジナイザー、毛細管式乳化
装置、液体サイレン、電磁歪式超音波発生機、ポールマ
ン笛を有する乳化装置などがある。本発明で使用するの
に好ましい高速攪拌型分散機は、ディゾルバー、ポリト
ロン、ホモミキサー、ホモブレンダー、ケディミル、ジ
ェットアジターなど、分散作用する要部が液中で高速回
転(500〜15,000rpm、好ましくは2,00
0〜4,000rpm)するタイプの分散機である。本
発明で使用する高速攪拌型分散機は、ディゾルバーない
しは高速インペラー分散機とも呼ばれ、特開昭55−1
29136号にも記載されているように、高速で回転す
る軸に鋸歯状のプレードを交互に上下方向に折り曲げた
インペラーを装着して成るも好ましい一例である。
【0071】本発明に従って疎水性化合物を含む分散物
を調製する際には、種々のプロセスに従うことができ
る。疎水性化合物を有機溶媒に溶解するときは、後述の
高沸点有機物質、水非混和性低沸点有機溶媒または水混
和性有機溶媒の中から任意に選択された一種、又は二種
以上の任意の複数成分混合物に溶解し、次いで本発明の
一般式(I)で表わされる界面活性化合物の存在下で、
水中あるいは親水性コロイド水溶液中に分散せしめる。
この場合、本発明の界面活性化合物は疎水性化合物を含
む溶液あるいは水、もしくは親水性コロイド水溶液の少
なくともいずれか一方に共存せしめる。
【0072】疎水性化合物を含む油性液と、水性液との
混合方法としては、攪拌下に水性液中に油性液を加える
いわゆる順混合法でも、その逆に逆混合法でもよいが、
とりわけ逆混合法のうちの一種である転相法が、より微
細な水性分散物を与える点で好ましい。
【0073】本発明においては、疎水性化合物を水中又
は親水性コロイド組成物中のいずれにおいても安定に分
散することができるが、親水性コロイド組成物に分散す
ることが好ましい。本発明に用いられる親水性コロイド
組成物中の親水性コロイドとしては、通常ハロゲン化銀
写真感光材料に使用される結合剤または保護コロイドが
用いられる。写真乳剤の結合剤又は保護コロイドとして
は、ゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の親
水性コロイドも用いることができる。例えば、ゼラチン
誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、
アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫
酸エステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソ
ーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポ
リビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多
種の合成親水性高分子物質を用いることができる。
【0074】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほ
か、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解
物、ゼラチン酵素分散物も用いることができる。ゼラチ
ン誘導体としては、ゼラチンに例えば酸ハライド、酸無
水物、イソシアナート類、ブロモ酢酸、アルカンサルト
ン類、ビニルスルホンアミド類、マレインイミド化合物
類、ポリアルキレンオキシド類、エポキシ化合物類等種
々の化合物を反応させて得られるものが用いられる。油
溶性染料をフィルター染料又はアンチハレーション染料
として使用するときは、効果のある任意の量を使用でき
るが、光学濃度が0.05ないし3.5の範囲になるよ
うに使用するのが好ましい。添加時期は塗布される前の
いかなる工程でも良い。具体的な染料の量は、染料、分
散ポリマー、分散方法などによって異なるが一般に10
-3g/m2〜3.0g/m2、特に10-3g/m2〜1.0g
/m2の範囲に好ましい量を見出すことができる。
【0075】水中油滴分散法に用いられる高沸点溶媒の
例は米国特許第2,322,027号、国際公開WO9
1/17480号などに記載されており常圧での沸点が
175℃以上の高沸点有機溶剤の具体例としては、フタ
ル酸エステル類(ジブチルフタレート、ジシクロヘキシ
ルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、デ
シルフタレート、ビス(2,4−ジ−t−アミルフェニ
ル)フタレート、ビス(2,4−ジ−t−アミルフェニ
ル)イソフタレート、ビス(1,1−ジエチルプロピ
ル)フタレートなど)、リン酸またはホスホン酸のエス
テル類(トリフェニルホスフェート、トリクレジルホス
フェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェー
ト、トリシクロヘキシルホスフェート、トリ−2−エチ
ルヘキシルホスフェート、トリドデシルホスフェート、
トリブトキシエチルホスフェート、トリクロロプロピル
ホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルフェニルホスホ
ネートなど)、安息香酸エステル類(2−エチルヘキシ
ルベンゾエート、ドデシルべンゾエート、2−エチルヘ
キシル−p−ヒドロキシベンゾエートなど)、アミド類
(N,N−ジエチルデカンアミド、N,N−ジエチルラ
ウリルアミド、N−テトラデシルピロリドンなど)、ア
ルコール類またはフェノール類(イソステアリルアルコ
ール、2,4−ジ−tert−アミルフェノールな
ど)、脂肪族カルボン酸エステル類(ビス(2−エチル
ヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼレート、グリセ
ロールトリブチレート、イソステアリルラクテート、ト
リオクチルシトレートなど)、アニリン誘導体(N,N
−ジブチル−2−ブトキシ−5−tert−オクチルア
ニリンなど)、炭化水素類(パラフィン、ドデシルベン
ゼン、ジイソプロピルナフタレンなど)などが挙げられ
る。世界特許公開WO93/3420号に記載のよう
に、界面活性剤を増量して微細分散したのち、水洗によ
り過剰の界面活性剤を除去する方法も有効である。補助
溶剤又は界面活性剤は公知の方法で除去することがで
き、例えば米国特許第2322027号、同28011
71号、同2946360号、同3396027号、同
4233397号等があげられる。
【0076】また、疎水性写真用有用物質を酸、アルカ
リ、水混和性有機溶媒あるいはこれらの混合物に溶解さ
せたのち、本発明の界面活性剤の存在下で中和したり、
水と混合することによって、折出分散させることができ
る。溶液に本発明の界面活性剤を加えて直接塗布液に添
加して分散することも可能である。この方法による分散
法の代表例としては、英国特許第1,193,349
号、米国特許第4,957,857号、同第4,93
3,270号などに写真用カラーカプラーに適用した場
合、特開平4−163453号にその他の疎水性写真用
有用物質に適用した場合について記載されている。
【0077】また疎水性写真用有用物質が固体の場合に
は、水および本発明の界面活性剤の存在下で、媒体分散
などにより直接微粒子固体分散物とすることができる。
代表的な例としてWO88/04794号に記載のよう
な染料の固体分散を挙げることができる。その他カーボ
ンブラックや酸化チタンなどの顔料に適用することも有
効である。媒体分散としては、ボールミル、サンドグラ
インダーミルあるいはコロイドミルなどにより機械的に
分散する方法が一般的である。
【0078】また本発明の界面活性剤は、水性ポリマー
ラテックスを乳化重合法で合成する際の乳化剤として使
用することもでき、生成したポリマーラテックスをその
まま写真感光材料中に組み込むこともでき、さらに生成
したポリマーラテックス中に疎水性写真用有用物質を充
填したのち組み込むこともできる。ポリマーラテックス
を用いて分散する方法については、米国特許第4,19
9,363号、***特許出願(OLS)第2,541,
274号、同第2,541,230号などに記載されて
いる。
【0079】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 下記のI−1液およびII−1〜II−8液を用いて、以下
の方法により乳化物A−1〜A−8を調製した。 I−1液:石灰処理ゼラチン溶液(10%) 1000g II−1液(A−1): 下記カプラー(C−1) 100g 燐酸トリクレジル 50g 酢酸エチル 150g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−9) 10g II−2液(A−2): 下記カプラー(C−1) 100g 燐酸トリクレジル 50g 酢酸エチル 150g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−9) 5g PW−3 5g II−3液(A−3): 下記カプラー(C−1) 100g 燐酸トリクレジル 50g 酢酸エチル 150g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−9) 5g PW−17 5g II−4液(A−4): 下記カプラー(C−1) 100g 燐酸トリクレジル 50g 酢酸エチル 150g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−9) 5g PW−4 5g II−5液(A−5): 下記カプラー(C−1) 100g 燐酸トリクレジル 50g 酢酸エチル 150g ビス-(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム 10g (S−8) II−6液(A−6): 下記カプラー(C−1) 100g 燐酸トリクレジル 50g 酢酸エチル 150g ビス-(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム 5g (S−8) PW−3 5g II−7液(A−7): 下記カプラー(C−1) 100g 燐酸トリクレジル 50g 酢酸エチル 150g ビス-(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム 5g (S−8) PW−17 5g II−8液(A−8): 下記カプラー(C−1) 100g 燐酸トリクレジル 50g 酢酸エチル 150g ビス-(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム 5g (S−8) PW−4 5g
【0080】
【化19】
【0081】乳化方法はI液およびII液を60℃で混合
溶解し、2リッターの容器内で直径5cmのディゾルバ
ー翼を5000rpmの回転数で、平均粒子径がおよそ
0.15μmになるように20〜30分間攪拌した。平
均粒子径の測定には、動的光散乱法を用いた野崎産業の
NICOMP Model 370を使用した。以上8種の乳化物を40
℃において、溶解状態で静置した場合と、冷却してゲル
化させ5℃で長期保存した場合の粒子径の変化を調べ
た。結果は第1表に示すとおりであり、比較例のA−1
ならびにA−5においては、特に40℃での保存経時に
おいて著しく粒子が成長していることが認められるのに
対し、本発明による乳化物A−2〜A−4ならびにA−
6〜A−8は長期にわたっても僅かな成長が起こってい
るにすぎない。これにより、本発明による優れた粒子径
安定性が例証される。
【0082】
【表1】
【0083】実施例2 下記のI−2液およびII−9〜II−11液を用いて、以
下の方法により乳化物B−1〜B−3を調製した。 I−2液:石灰処理ゼラチン溶液(20%) 500g II−9液(B−1): 下記カプラー(C−2) 100g 燐酸トリクレジル 50g 酢酸エチル 100g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−9) 10g II−10液(B−2): 下記カプラー(C−2) 100g 燐酸トリクレジル 50g 酢酸エチル 100g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−9) 7g PW−4 3g II−11液(B−3): 下記カプラー(C−2) 100g 燐酸トリクレジル 50g 酢酸エチル 100g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−9) 7g
【0084】
【化20】
【0085】乳化方法はI液およびII液を60℃で混合
溶解し、2リッターの容器内で直径5cmのディゾルバ
ー翼を6000rpmの回転数で、30分間攪拌した。
その直後に1000rpmまで回転数を下げ、乳化物B
−1とB−2ついては500gのイオン交換水を、乳化
物B−3については界面活性剤PW−4の0.6wt%
溶液を500g添加した後に1分間混合した。平均粒子
径の測定は実施例1と同様に行い、粗大粒子の評価には
ポリエチレンテレフタレートフイルム上に1gの乳化物
を塗布して乾燥させた後に、光学顕微鏡観察によって2
0μm以上の粒子を数えた。以上3種の乳化物を40℃
において、溶解状態で静置した場合との粒子径と20μ
m以上の粗大粒子数の変化を調べた。結果は第2表に示
す。調製直後の平均粒子径は、PW−4を予め添加した
B−2の乳化物が僅かに高くなっている。これはドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウムの分子量348に比較
してPW−4の分子量が553と高いために分散作用が
低下していると推定される。しかし、このように分子量
が大きい界面活性物質であっても、乳化物B−3のよう
に分散終了後に別途、安定化剤として添加することによ
り微粒子が得られ、経時による粒子径の変化、さらには
粗大粒子の発生を抑えることが可能であることは、第2
表より明白である。
【0086】
【表2】
【0087】実施例3 上記実施例2の乳化物B−3と同様に、乳化物B−4を
調製した。ただし、分散終了時には何も添加せずに、濃
厚な状態のまま40℃で6時間経時させた。その後、界
面活性剤PW−4の0.6wt%溶液を500g添加
し、1000rpmの回転数で1分間混合した。さら
に、40℃で12時間から24時間まで経時させて平均
粒子径を追跡した。粒子径の測定は、実施例1と同様の
方法で行った。結果を第3表に示す。6時間経過した時
の粒子の成長は著しいが、本発明による界面活性剤PW
−4を加えた後の12時間ならびに24時間経時では、
ほとんど粒子径の変化はなくなった。これにより、調製
後の分散物の履歴に関係なく、分散調製後の任意の時点
で本発明の式〔I〕で示される界面活性剤を添加する方
法を用いることにより、優れた経時安定性が付与される
ことが例証される。
【0088】
【表3】
【0089】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、疎水性写真用有用化合物の分散物粒子を安定に得
ることが可能になり、広い温度範囲において液状または
ゲル状で経時保存性が付与され、製造適性の大幅な向上
が達成される。さらには、2種類の界面活性化合物を分
散時の微粒化と分散終了後の安定化とに機能分離して使
用することで、それぞれの化合物の特長を最大限に発揮
させることが可能になり、使用時に好ましい粒子径の分
散物を得ることが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−307448(JP,A) 特開 平4−324442(JP,A) 特開 平4−233537(JP,A) 特開 平7−56267(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/38 G03C 7/388

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性写真用有用化合物を含む水不溶性
    相を水中又は親水性コロイド組成物中にアニオン性界面
    活性剤を用いて分散する方法において、該アニオン性界
    面活性剤は炭素数8〜30の疎水性基および−SO3
    もしくは−OSO3Mで表される基を有するアニオン性
    界面活性剤であり、下記一般式[I]で表される界面活
    性化合物の共存下で分散させることを特徴とする疎水性
    写真用有用化合物の分散方法。(ここでMはスルホン酸
    または硫酸と塩を形成しうるカチオンを示す。) 一般式[I] 【化1】 式中、R 1 、R 2 は脂肪族基を表す。Q 1 、Q 2 、およびQ
    3 はそれぞれ単結合、または酸素原子を表す。Lは2価
    の連結基を表す。Zはイオン性基を表す。
  2. 【請求項2】 疎水性写真用有用化合物を含む水不溶性
    相を水中又は親水性コロイド組成物中にアニオン性界面
    活性剤を用いて分散する方法において、該水不溶性相と
    該水中又は親水性コロイド組成物中の少なくともいずれ
    かに、該アニオン性界面活性剤として炭素数8〜30の
    疎水性基および−SO3 Mもしくは−OSO3 Mで表さ
    れる基を有するアニオン性界面活性剤を添加し、混合分
    散した後、請求項1に記載の一般式〔I〕で表される界
    面活性化合物を添加することを特徴とする疎水性写真用
    有用化合物の分散方法。(ここでMはスルホン酸または
    硫酸と塩を形成しうるカチオンを示す。)
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