JP3444281B2 - 画像処理システム、撮像装置、画像処理方法及びその方法の処理プログラムが記録された記録媒体 - Google Patents

画像処理システム、撮像装置、画像処理方法及びその方法の処理プログラムが記録された記録媒体

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JP3444281B2
JP3444281B2 JP2000301293A JP2000301293A JP3444281B2 JP 3444281 B2 JP3444281 B2 JP 3444281B2 JP 2000301293 A JP2000301293 A JP 2000301293A JP 2000301293 A JP2000301293 A JP 2000301293A JP 3444281 B2 JP3444281 B2 JP 3444281B2
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広明 久保
宣之 沖須
真一 藤井
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一の被写体に対
して連続して撮影された複数枚の撮影画像を用いて、こ
れらの撮影画像を所定の画像処理を行なった後、合成す
ることで、画質を改善したり、映像効果を高めた画像を
得ることのできる画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内容が同一で画質の異なる複数の
画像を用いて元の画像より画質や映像効果を高めた画像
を合成する技術が提案されている。
【0003】例えば撮像素子を微小変位させて連続して
2回の撮影を行い、両撮影画像を合成することで解像度
の高い撮影画像を得ることができるデジタルスチルカメ
ラが商品化されている(ビクター社製デジタルスチルカ
メラのGC−X1“PIXSTER”)。このデジタル
スチルカメラは、被写体の明るい部分と暗い部分とに合
わせて2種類の露出制御値を設定し、それらの露出制御
値で連続して2回の撮影を行い、両撮影画像を合成する
ことで暗い部分から明るい部分まで適切な濃度の撮影画
像を得ることができる機能も備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、デジタルスチル
カメラの技術分野においては、デジタルスチルカメラの
普及に伴い、上記ビクター社製デジタルスチルカメラ
「GC−X1“PIXSTER”」に見られるように、
連続して撮影した複数枚の撮影画像を所定の画像処理を
行なった後、合成することで、画質を改善したり、映像
効果を高めた画像を得るような機能を設けてデジタルス
チルカメラの付加価値を高める新たな技術開発が進めら
れている。
【0005】しかし、近年のデジタルスチルカメラは高
画素化が進み、上述の複数枚の撮影画像を合成する機能
を設けようとした場合、データの増加に伴って画像処理
の処理時間が長時間になり、全体として撮影処理も長く
なるという問題が生じる。例えば露出条件の異なる2枚
のカラー撮影画像A,Bを合成して高階調画像を得る場
合、撮影された被写体が重なり合うようにカラー撮影画
像Aとカラー撮影画像Bの位置合わせをして、例えば
R,G,Bの色成分の画像毎に画像データの合成演算を
行なう必要がある。しかし、2枚の画像の位置合わせ処
理は、一般に一方の画像を基準として他方の画像を所定
の画素ピッチで平行移動や回転等を行ないつつ両画像の
一致する位置を探索するもので、他方の画像を移動させ
ては基準画像との一致度を判定する作業の繰返しを行な
うものであるから、この作業に長時間を要し、画像の取
り込みから合成画像をメモリカードなどの記録媒体に記
録するまでの処理時間が長くなる問題がある。
【0006】また、デジタルスチルカメラに採用されて
いる撮像素子が、例えばベイヤー方式のような単板式の
CCDで構成されている場合は、通常、色成分毎にデー
タの不足する画素位置にデータを補間する処理をした
後、位置合わせ処理や画像合成処理を行なうことになる
ので、データの補間処理が増加する分、更に処理時間が
長くなり、処理時間の問題は重大である。
【0007】そこで、デジタルスチルカメラでは連続撮
影のみを行ない、コンピュータ等で構成した画像処理装
置において、複数枚の撮影画像の合成処理を行なうよう
にして画像処理システムを構築することが考えられる。
しかし、この場合でも、元の撮影画像のデータ数が膨大
であると、画像処理装置における撮影画像の合成処理に
長時間を要し、処理レスポンスが低下することは同じで
あるから、可能な限り画像処理に係る時間を短縮するこ
とが望ましい。
【0008】しかし、従来は、複数枚のカラー画像を合
成し高階調画像を得る際、そのカラー画像が、例えば
R,G,Bの色成分の画像で構成されている場合、色成
分毎に同一の位置合わせ処理と画像合成処理を行なうの
で、同一処理が3回繰り返され、データ数が増加するの
に応じて処理効率が低下するものとなっている。
【0009】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、色成分に応じて処理の簡略化を図れるものは処
理を簡単にして可能な限り画像処理の高速化を可能にす
る画像処理システム、カラー撮像装置、画像処理方法及
びその方法の処理プログラムが記録された記録媒体を提
供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像合成によ
り撮影画像と異なる画質の画像を得るべく同一の被写体
に対して連続して2枚のカラー画像を撮影するカラー撮
像装置と、上記カラー撮像装置で撮影された2枚のカラ
ー画像に対し、色成分毎に所定の画像処理を行って1枚
の色成分画像を作成する画像処理手段と、上記画像処理
手段で作成された各色成分の画像を合成して1枚のカラ
ー画像を作成する画像合成手段とを備えた画像処理装置
とからなる画像処理システムであって、上記色成分毎の
所定の画像処理は、撮影画像間の位置合わせを行う位置
合わせ処理と、位置合わせをした撮影画像間で画質に関
する所定の演算を行って1枚の色成分画像を作成する演
算処理とからなり、上記画像処理手段は、上記複数の色
成分の画像のうち、人間の視覚特性上解像度に与える影
響の小さい第1の色成分の画像に対する位置合わせ処理
を他の第2の色成分の画像に対する位置合わせ処理より
も簡略化することを特徴とするものである。
【0011】具体的には、例えば上記画像処理手段は、
上記第2の色成分の画像に対する位置合わせ処理で算出
された位置ずれ情報を用いて上記第1の色成分の画像に
対する位置合わせ処理を行うことで、上記第1の色成分
に対する位置合わせ処理の簡略化を行なうものである。
【0012】また、上記成分毎の所定の画像処理には、
上記位置合わせ処理の前に撮影画像毎にデータを補間し
て元の画像データ数を増加する補間処理を含み、上記画
像処理手段は、上記第1の色成分の画像に対する補間処
理を第2の色成分に対する補間処理よりも簡略化するも
のであり、具体的には上記画像処理手段は、上記補間処
理における上記第1の色成分の画像のデータ補間数を上
記第2の色成分の画像のデータ補間数より少なくするこ
とで、上記第1の色成分に対する補間処理の簡略化を行
なうものである。
【0013】なお、画像処理に補間処理を含むもので
は、上記画像処理手段は、上記演算処理において、上記
第1の色成分の画像のデータ数が上記第2の色成分の画
像のデータ数と一致するように、当該第1の色成分の画
像のデータ数を補間するとよい。
【0014】また、上記色成分をR(赤),G(緑),
B(青)の色成分とすると、上記第1の色成分はR,B
の色成分とし、上記第2の色成分はGの色成分とすると
よく、上記色成分をY(輝度),Cr(赤の色差),C
b(青の色差)の色成分とすると、上記第1の色成分は
Cr,Cbの成分とし、上記第2の色成分はYの成分と
するとよい。
【0015】また、上記画質に関する所定の演算処理と
しては、画像のピントのボケ具合を調整するボケ味調整
処理、画像の階調を調整する階調調整処理又は画像の解
像度を高める超解像処理にするとよい。
【0016】また、本発明は、上記画像処理システムと
同一の機能を撮像装置に備えたものである
【0017】更に、本発明は、画像合成により撮影画像
と異なる画質の画像を得るべく同一の被写体を連続的に
撮像して得られる複数枚のカラー画像に対し、色成分毎
に所定の画像処理を行って1枚の成分画像を作成する画
像処理ステップと、上記画像処理ステップで作成された
各色成分の画像を合成して1枚のカラー画像を作成する
画像合成ステップとからなる画像処理方法であって、
記画像処理ステップにおける色成分毎の所定の画像処理
は、撮影画像間の位置合わせを行う位置合わせ処理と、
位置合わせをした撮影画像間で画質に関する所定の演算
を行って1枚の色成分画像を作成する演算処理とからな
り、上記画像処理ステップは、上記複数の色成分の画像
のうち、人間の視覚特性上解像度に与える影響の小さい
第1の色成分の画像に対する上記位置合わせ処理を他の
第2の色成分の画像に対する上記位置合わせ処理よりも
簡略化するものである。
【0018】また、本発明は、画像合成により撮影画像
と異なる画質の画像を得るべく同一の被写体を連続的に
撮像して得られる複数枚のカラー画像に対し、色成分毎
に所定の画像処理を行って1枚の成分画像を作成する第
1の画像処理と、上記画像処理ステップで作成された各
色成分の画像を合成して1枚のカラー画像を作成する第
2の画像処理とを、コンピュータに実行させるためのプ
ログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体で
あって、上記第1の画像処理における色成分毎の所定の
画像処理は、撮影画像間の位置合わせを行う位置合わせ
処理と、位置合わせをした撮影画像間で画質に関する所
定の演算を行って1枚の色成分画像を作成する演算処理
とからなり、上記第1の画像処理は、上記複数の色成分
の画像のうち、人間の視覚特性上解像度に与える影響の
小さい第1の色成分の画像に対する上記位置合わせ処理
を他の第2の色成分の画像に対する上記位置合わせ処理
よりも簡略化するものである。
【0019】上記構成よれば、カラー撮像装置で同一の
被写体を連続的に撮影して得られた2枚の撮影画像は、
画像処理装置で色成分毎に、ボケ味調整処理、階調調整
処理又は超解像処理等の所定の画像処理を行って1枚の
色成分画像が作成された後、それらの色成分画像を合成
して撮影画像と異なる画質の画像が作成される。
【0020】ボケ味調整処理は、2枚の撮影画像が、例
えば近景に合焦した撮影画像と背景に合焦した撮影画像
である場合、両撮影画像を合成することで、例えば近景
と背景の両方に適当なピント状態の画像を作成する処理
である。また、階調調整処理は、2枚の撮影画像が、例
えば被写体の明るい部分に露出制御した撮影画像と被写
体の暗い部分に露出制御した撮影画像である場合、両撮
影画像を合成することで、例えば被写体の明るい部分と
暗い部分の両方に適正な濃度分布の画像を作成する処理
である。また、超解像処理は、2枚の撮影画像がカメラ
ぶれに起因して被写体に対する撮影位置に微小にずれが
生じている場合、両撮影画像を合成することで、撮影画
像よりも解像度の高い画像を作成する処理である。
【0021】色成分毎の所定の画像処理では、複数の色
成分の画像のうち、人間の視覚特性上解像度に与える影
響の小さい第1の色成分の画像に対する処理(以下、第
1の色成分処理という。)が他の第2の色成分の画像に
対する処理(以下、第2の色成分処理という。)よりも
簡略化され、これにより第1の色成分処理に係る処理時
間が第2の色成分処理に係る時間より短くなり、全ての
色成分の画像に対して同一処理を行なうよりも処理時間
が短くなる。
【0022】例えば色成分毎の所定の画像処理が撮影画
像間の位置合わせを行なう位置合わせ処理と、位置合わ
せをした撮影画像間でボケ味調整等の画質に関する所定
の演算を行って1枚の色成分画像を作成する演算処理と
からなる場合、色成分がR,G,Bであれば、Gの色成
分の画像に対する位置合わせ処理で算出された位置ずれ
情報を用いてR,Bの色成分の画像に対する位置合わせ
処理を行なうことで、R,Bの色成分の画像に対する位
置合わせ処理の処理時間がGの色成分の画像に対する位
置合わせ処理の処理時間よりも短くなり、全ての色成分
の画像に対して同一処理を行なうよりも処理時間が短く
なる。
【0023】また、色成分がY,Cr,Cbであれば、
Yの色成分の画像に対する位置合わせ処理で算出された
位置ずれ情報を用いてCr,Cbの色成分の画像に対す
る位置合わせ処理を行なうことで、Cr,Cbの色成分
の画像に対する位置合わせ処理の処理時間がYの色成分
の画像に対する位置合わせ処理の処理時間よりも短くな
り、全ての色成分の画像に対して同一処理を行なうより
も処理時間が短くなる。
【0024】また、画像処理が位置合わせ処理の前に撮
影画像毎にデータを補間して元の画像データ数を増加す
る補間処理を含む場合、色成分がR,G,Bであれば、
当該補間処理におけるR,Bの色成分の画像のデータ補
間数をGの色成分の画像のデータ補間数よりも少なくす
ることで、R,Bの色成分の画像に対する補間処理の処
理時間がGの色成分の画像に対する補間処理の処理時間
よりも短くなり、全ての色成分の画像に対して同一処理
を行なうよりも処理時間が短くなる。
【0025】また、色成分がY,Cr,Cbであれば、
当該補間処理におけるCr,Cbの色成分の画像のデー
タ補間数をYの色成分の画像のデータ補間数よりも少な
くすることで、Cr,Cbの色成分の画像に対する補間
処理の処理時間がGの色成分の画像に対する補間処理の
処理時間よりも短くなり、全ての色成分の画像に対して
同一処理を行なうよりも処理時間が短くなる。
【0026】なお、画像処理に補間処理を含むもので
は、R,Bの色成分の画像のデータ数がGの画像のデー
タ数と一致するように、R,Bの色成分の画像のデータ
数を補間することで、合成後の画像の画質が向上する。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る画像処理シス
テムに適用されるデジタルスチルカメラ(カラー撮像装
置)のカメラ本体の正面図、図2は同デジタルスチルカ
メラに内蔵された主要部材の配置を示す上面図、図3
は、同デジタルスチルカメラに内蔵された主要部材の配
置を示す右側面図、図4は同デジタルスチルカメラの背
面図である。
【0028】デジタルスチルカメラ1は、カメラ本体2
とこのカメラ本体2の正面略中央に着脱可能に装着され
るズームレンズからなる交換レンズ3とからなる一眼レ
フレックスカメラで構成されている。カメラ本体2は、
正面略中央に交換レンズ3が装着されるマウント部20
1が設けられ、正面左端部にグリップ部202が設けら
れている。
【0029】グリップ部202の内部には電池収納室2
03とカード収納室204とが設けられ、電池収納室2
03には4本の単3形乾電池E1〜E4(カメラの電源
電池)が収納され、カード収納室204には撮影画像の
画像データを記録するためのメモリカードMCが着脱可
能に収納されるようになっている。
【0030】マウント部201の下部には装着された交
換レンズ3との電気的接続を行なうための複数個の接点
STと機械的接続を行なうための複数個のカプラーCP
とが設けられている。電気的な接点STは、交換レンズ
3に内蔵されたレンズROM301(図3参照)から当
該レンズに関する固有の情報(開放F値や焦点距離等の
情報)をカメラ本体2内の全体制御部(図6参照)に読
み出したり、交換レンズ3内のズーム用レンズの位置や
フォーカス用レンズの位置の情報を全体制御部に出力す
るためのものである。カプラーCPはカメラ本体2内に
設けられたズームレンズ駆動用のモータZM(図3参
照)の駆動力とフォーカスレンズ駆動用のモータFM
(図3参照)の駆動力とを交換レンズ3側に伝達するた
めのものである。
【0031】マウント部201に交換レンズ3が装着さ
れたときの当該レンズ3の光軸L上であってカメラ本体
2内の適所にカラー撮像素子205が配設されている。
カラー撮像素子205(以下、CCD205という。)
は、図5に示すようにCCD(Charge-Coupled Devic
e)からなるエリアセンサ205Aの各画素の表面に、
R(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタ205
Bが市松模様状に貼り付けられた、いわゆるベイヤー方
式と呼ばれる単板式カラーエリアセンサで構成され、例
えば1600×1200=192万個の画素数を有して
いる。
【0032】なお、図5に示すようにエリアセンサのi
行j列目の画素位置を(i,j)(i=1,2,…n、
j=1,2,…m)とし、n=1600、m=1200
とすると、R,G,Bの各カラーフィルタは、 R;(2h+1,2k+1) G;(2h+2,2k+1),(2h+1,2k+2) B;(2h+2,2k+2) 但し、h=0,1,2,…n/2(=800)、k=
0,1,2,…m/2(=600)の画素位置に配置さ
れている。
【0033】カメラ本体2のグリップ部202の上面に
はシャッタボタン206が設けられている。シャッタボ
タン206の半押し操作と全押し操作とは後述するスイ
ッチS1,S2により検出されるようになっている。ス
イッチS1がオンになると(シャッタボタン206が半
押しされると)、被写体の静止画を撮影するための準備
動作(露出制御値の設定や焦点調節等の準備動作)が行
なわれ、スイッチS2がオンになると(シャッタボタン
206が全押しされると)、撮影動作(CCD205を
露光し、その露光によって得られた画像信号に所定の画
像処理を行なってメモリカードMCに記録する一連の動
作)が行なわれる。
【0034】カメラ本体2の上面の略中央には電子ビュ
ーファインダ4(EVF;Electronic View Finder)と
ポップアップタイプのフラッシュ5とが設けられてい
る。電子ビューファインダ4はCCD205で撮影され
た被写体のモニタ画像(撮影待機状態においてCCD2
05により動画撮影された被写体の画像)を表示するカ
ラー液晶表示デバイスからなる表示部401(以下、L
CD表示部401という。)とこのカラー液晶表示デバ
イスに表示されたモニタ画像をファインダ窓403の外
側に導く接眼レンズ402とを備えている。
【0035】撮影待機状態では電子ビューファインダ4
に被写体のモニタ画像(動画像)が表示されるので、撮
影者はファインダ窓403を覗くことによってモニタ画
像により被写体を視認することができる。
【0036】カメラ本体2の背面の略中央にはカラー液
晶表示デバイスからなる表示部207(以下、LCD表
示部207という。)が設けられている。LCD表示部
207は、記録モードにおいて撮影モードや撮影条件等
を設定するためのメニュー画面を表示したり、再生モー
ドにおいてメモリカードMCに記録された撮影画像を再
生表示するものである。
【0037】撮影モードには露出制御に関するモードと
画像合成処理に関するモードとが含まれる。露出制御に
関するモードとはレリーズ時の露出制御値(絞りの絞り
値と露光時間)の決定の仕方に関するモードである。露
出制御に関するモードには少なくともプログラムモー
ド、シャッタ優先モード、絞り優先モードが含まれる。
露出制御値は予め設定された複数のプログラム線図のい
ずれか1つを用いて設定されるようになっており、プロ
グラムモードでは標準的なプログラム線図を用いて露出
制御値が設定され、シャッタ優先モードでは絞り値より
シャッタ速度(露光時間)を優先するようなプログラム
線図を用いて露出制御値が設定され、絞り優先モードで
はシャッタ速度より絞り値を優先するようなプログラム
線図を用いて露出制御値が設定される。
【0038】画像合成処理に関するモードとは、レリー
ズ時に撮影条件を変えて、若しくは撮影条件をそのまま
で連続して2回撮影を行ない、その撮影によって得られ
た2枚の撮影画像をそれぞれメモリカードMCに記録す
るモードである。このモードで連続して撮影された2枚
の撮影画像は、後述するコンピュータ等からなる画像処
理装置で所定の画像処理を行い、合成して元の撮影画像
よりも画質や映像効果の高い画像を得るためのものであ
る。
【0039】画像合成処理に関するモードには少なくと
も「ボケ味調整モード」、「階調調整モード」、「超解
像モード」が含まれる。ボケ味調整モードとは、画像処
理で主被写体(例えば人物等)に対して焦点を合せた撮
影画像Aと主被写体の背景に焦点を合わせた撮影画像B
とを合成することにより所望のボケ具合を有する画像を
得るために、1回のシャッタ操作で合焦位置を変化させ
て連続して2回の撮影動作を行い、撮影画像Aと撮影画
像Bとを得るモードである。
【0040】階調調整モードとは、画像処理で主被写体
に対して露出を合せた撮影画像Aと主被写体の背景に露
出を合わせた撮影画像Bとを合成することにより、例え
ば画面全体に適正な濃度分布を有する画像や主被写体と
背景とのコントラストを意図的に大きくし、創作性の強
い画像を得るために、1回のシャッタ操作で露出条件を
変化させて連続して2回の撮影動作を行い、撮影画像A
と撮影画像Bとを得るモードである。
【0041】超解像モードとは、主被写体に対する撮影
位置が互いに微小変化した撮影画像Aと撮影画像Bとを
合成することにより、元の撮影画像よりも解像度の高い
画像を得るために、1回のシャッタ操作でピントや露出
条件を変えないで連続して2回の撮影動作を行い、1回
目の撮影と2回目の撮影との間で僅かに異なるカメラア
ングルの相違により画面内の主被写体の位置が微小変化
した撮影画像Aと撮影画像Bとを得るモードである。
【0042】なお、画像処理装置におけるボケ味調整処
理、階調調整処理及び超解像処理の詳細は後述する。
【0043】LCD表示部207の左側には電源スイッ
チ208が設けられている。この電源スイッチ208は
記録モード(写真撮影の機能を果たすモード)及び再生
モード(記録画像をLCD表示部207に再生するモー
ド)を切換設定するモード設定スイッチを兼ねている。
すなわち、電源スイッチ208は3点スライドスイッチ
からなり、接点を中央の「OFF」位置に設定すると、
電源がオフになり、接点を上方の「REC」位置に設定
すると、電源がオンになるとともに記録モードが設定さ
れ、接点を下方の「PLAY」位置に設定すると、電源
がオンになるとともに再生モードが設定される。
【0044】LCD表示部207の右側上方位置には4
連スイッチ209が設けられている。4連スイッチ20
9は円形の操作ボタンを有し、この操作ボタンにおける
上下左右の4方向の押圧操作がそれぞれ検出されるよう
になっている。4連スイッチ209は多機能化され、例
えばLCD表示部207に表示されるメニュー画面で選
択された項目を変更したり、インデックス画面で選択さ
れた再生対象のコマを変更するための操作スイッチとし
て機能するとともに、左右方向のスイッチは交換レンズ
3のズーム比を変更するためのスイッチとしても機能す
るようになっている。
【0045】また、4連スイッチ209の下方位置には
LCD表示部207の表示や表示内容に関する操作を行
なうためスイッチ群210が設けられている。スイッチ
群210には取消スイッチ210a、確定スイッチ21
0b、メニュー表示スイッチ210c及び表示スイッチ
210dが含まれる。
【0046】取消スイッチ210aはメニュー画面で選
択された内容を取り消すためのスイッチである。確定ス
イッチ210bはメニュー画面で選択された内容を確定
するためのスイッチである。メニュー表示スイッチ21
0cはLCD表示部207にメニュー画面を表示させた
り、メニュー画面の内容を切り換えたりするためのスイ
ッチである。メニュー表示スイッチ210cを押圧する
毎にメニュー画面に切り換わる。表示スイッチ210d
はLCD表示部207への表示を行なわせたり、その表
示を消したりするスイッチである。電源電池E1〜E4
の節電を図るため、カメラ起動時はLCD表示部207
の表示は行なわれないようになっている。表示スイッチ
210dを押圧する毎にLCD表示部207の表示と非
表示とが交互に行なわれる。
【0047】メニュー画面では、例えば複数の項目が配
列表示され、現在選択されている項目に選択状態を示す
表示(例えばカーソルや反転表示等)が行なわれる。例
えば撮影モードの画像合成処理に関するモードを選択す
る場合、LCD表示部207には、図6に示すようなメ
ニュー画面が表示される。このメニュー画面における
「通常撮影」の項目は、銀塩カメラにおける撮影動作と
同様の通常の撮影を行なうモードである。
【0048】図6のメニュー画面において、4連スイッ
チ209の上方向スイッチが押されると、黒三角印のカ
ーソルKの表示位置(すなわち、カーソルKが示す項
目)が上方向にサイクリックに移動し、4連スイッチ2
09の下方向スイッチが押されると、カーソルKが示す
項目表示位置が下方向にサイクリックに移動する。そし
て、スイッチ群210の確定スイッチ210bが押され
ると、その時カーソルKで指示されている項目(図6で
は階調調整モード)が撮影モードとして設定される。
【0049】従って、撮影者は撮影モード選択用のメニ
ュー画面において、4連スイッチ209を上下方向に操
作して所望の撮影モードを選択し、確定スイッチ210
dを操作することでその撮影モードを設定することがで
きる。なお、露出制御に関するモードについても同様の
方法で所望の撮影モードを設定することができる。
【0050】また、インデックス画面ではメモリカード
MCに記録されている全ての画像から9コマ分のサムネ
イル画像が配列表示され、現在選択されているコマに選
択されている表示(例えば点滅表示や枠表示等)が行な
われる。4連スイッチ209の上下左右の何れかの方向
スイッチを押圧すると、メニュー画面やインデックス画
面の選択状態を示す表示がその方向の項目やコマに移動
する。例えば上方向スイッチを押圧すると、メニュー画
面やインデックス画面の選択状態を示す表示が上方向の
項目やコマに移動する。
【0051】交換レンズ3のズーム操作では、4連スイ
ッチ209の右方向スイッチを押圧すると、交換レンズ
3がワイド側に連続的に移動し、4連スイッチ209の
左方向スイッチを押圧すると、交換レンズ3のズーム用
レンズがテレ側に連続的に移動する。
【0052】図7は、デジタルスチルカメラ1の内部構
成を示すブロック構成図である。
【0053】デジタルスチルカメラ1は、主にレンズ1
01、撮像部102、信号処理部103、発光制御部1
04、レンズ制御部105、表示部106、操作部10
7及び全体制御部108で構成されている。
【0054】レンズ101は交換レンズ3に相当するも
のである。レンズ101はフォーカス用レンズ101a
及びズーム用レンズ101bを備え、内部に透過光量を
調節するための絞り101cが設けられている。
【0055】撮像部102はレンズ101を通して入射
した被写体光像を画像信号(電気画像)に光電変換して
取り込むものである。撮像部102にはCCD205に
相当するCCD102a、このCCD102aの撮像動
作を制御するタイミングジェネレータ102b及びタイ
ミングジェネレータ102bの駆動を制御するタイミン
グ制御回路102cが含まれる。
【0056】CCD102aはタイミングジェネレータ
102bから入力される駆動制御信号(積分開始信号/
積分終了信号)に基づいて被写体光像を所定の時間(露
光時間)だけ受光して画像信号(電荷蓄積信号)に変換
し、その画像信号をタイミングジェネレータ102bか
ら入力される読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信
号、転送信号等)を用いて信号処理部103に出力す
る。このとき、画像信号はR,G,Bの各色成分に分離
されて信号処理部103に出力される。すなわち、画素
位置(2h+1,2k+1)の各画素で受光された画像
信号を順次読み出すことでRの色成分の画像信号が出力
され、画素位置(2h+2,2k+1),(2h+1,
2k+2)の各画素で受光された画像信号を順次読み出
すことでGの色成分の画像信号が出力され、画素位置
(2h+2,2k+2)の各画素で受光された画像信号
を順次読み出すことでBの色成分の画像信号が出力され
る。
【0057】タイミングシェネレータ102bはタイミ
ング制御回路102cから入力される制御信号に基づい
て駆動制御信号を生成するとともに、基準クロックに基
づいて読出制御信号を生成し、CCD102aに出力す
る。タイミング制御回路102cは撮像部102の撮影
動作を制御するものである。タイミング制御回路102
cは全体制御部108から入力される制御信号に基づい
て撮影制御信号を生成する。この撮影制御信号には記録
モードにおいて撮影待機中に被写体の動画像(以下、ラ
イブビュー画像という。)を電子ビューファインダ4に
モニタ表示するための撮影の制御信号、シャッタボタン
6が操作されて被写体の静止画(以下、記録画像とい
う。)を撮影するための制御信号、基準クロック、CC
D102aから出力された画像信号を信号処理部103
で信号処理するためのタイミング信号(同期クロック)
などが含まれる。このタイミング信号は信号処理部10
3内の信号処理回路103a及びA/D変換回路103
bに入力される。
【0058】信号処理部103はCCD102aから出
力される画像信号に所定のアナログ信号処理及びデジタ
ル信号処理を行うものである。画像信号の信号処理は当
該画像データを構成する各画素の受光信号毎に行なわれ
る。以下、説明の便宜上、各画素の受光信号とこれらの
集合により撮影画像を構成する画像信号とを区別するた
め、必要に応じて各画素の受光信号を画素信号(アナロ
グ信号)もしくは画素データ(デジタル信号)という。
【0059】信号処理部103にはアナログ信号処理回
路103a、A/D変換回路103b、黒レベル補正回
路103c、WB回路103d、γ補正回路103e及
び画像メモリ103fが含まれる。なお、黒レベル補正
回路103c、WB回路103d及びγ補正回路103
eはデジタル信号処理を行う回路を構成するものであ
る。
【0060】アナログ信号処理回路103aは主にCD
S回路(相関二重サンプリング)回路及びAGC(オー
トゲインコントロール)回路からなり、CCD102a
から出力される画素信号のサンプリングノイズの低減と
信号レベルの調整を行う。AGC回路におけるゲインコ
ントロールには、絞り101cの絞り値とCCD102
aの露光時間とで適性露出が得られなかった場合(例え
ば非常に低輝度の被写体を撮影する場合等)の撮影画像
のレベル不足を補償する場合も含まれる。A/D変換回
路102bはアナログ信号処理回路103aから出力さ
れる各画素信号をデジタルの画像データに変換するもの
である。A/D変換回路102bは各画素で受光された
画素信号を、例えば10ビットの画素データに変換す
る。
【0061】黒レベル補正回路103cはA/D変換さ
れた各画素データの黒レベルを基準の黒レベルに補正す
るものである。WB回路103dは撮影画像のホワイト
バランスを調整するものである。WB回路103dは全
体制御部108から入力されるレベル変換テーブルを用
いてR,G,Bの各色成分の画素データのレベルを変換
することで撮影画像のホワイトバランスを調整する。な
お、レベル変換テーブルの各色成分の変換係数は全体制
御部108から撮影画像毎に設定される。γ補正回路1
03eは画素データのγ特性を補正するものである。γ
補正回路103eは予め設定された補正テーブルを用い
て各画素データのレベルを補正する。
【0062】画像メモリ103fは信号処理の終了した
画像データを一時保存するメモリである。画像メモリ1
03fは少なくとも2フレーム分の画像データを記憶し
得る容量を有している。これは、ボケ味調整モード等の
撮影では2回連続して露光が行なわれ、2フレーム分の
画像データが取り込まれるから、これらをそれぞれ保存
できるようにするためである。なお、1フレーム分の画
像データを記憶し得る記憶容量は、例えばCCD102
aの画素数を1600×1200=192万とすると、
192万個の画素データを記憶し得る容量である。
【0063】発光制御部104は全体制御部108から
入力される発光制御信号に基づいてフラッシュ5の発光
を制御する。発光制御信号には発光準備の指示、発光タ
イミング及び発光量とが含まれる。発光制御部104は
全体制御部108から発光準備の指示があると、メイン
コンデンサを充電して発光可能状態にし、発光タイミン
グ信号に同期してメインコンデンサの蓄積電荷を放電す
ることによりフラッシュ5を発光させる。そして、全体
制御部108から入力される発光停止信号に基づいてメ
インコンデンサの蓄積電荷の放電を停止させる。これに
よりフラッシュ5は所要の発光量で発光される。
【0064】レンズ制御部105はレンズ101内のフ
ォーカス用レンズ101a、ズーム用レンズ101b及
び絞り101cの各部材の駆動を制御するものである。
レンズ制御部105は絞り101cの絞り値を制御する
絞り制御回路105a、フォーカスモータFMの駆動を
制御するフォーカス制御回路105b及びズームモータ
ZMの駆動を制御するズーム制御回路105cを備えて
いる。
【0065】絞り制御回路105aは全体制御部108
から入力される絞り値に基づいて絞り101aを駆動
し、その開口量を当該絞り値に設定する。フォーカス制
御回路105bは全体制御部108から入力されるAF
制御信号(例えば駆動パルス数等の制御値)に基づいて
フォーカスモータFMの駆動量を制御し、フォーカス用
レンズを焦点位置に設定する。ズーム制御回路105c
は全体制御部108から入力されるズーム制御信号(4
連スイッチ209の操作情報)に基づいてズームモータ
ZMを駆動し、ズーム用レンズ101bを4連スイッチ
209で指定された方向に移動させる。すなわち、ズー
ム制御回路105cは全体制御部108から4連スイッ
チ209の右方向の操作情報が入力されると、ズームモ
ータZMを正方向に駆動してズーム用レンズ101bを
ワイド側に移動させ、4連スイッチ209の左方向の操
作情報が入力されると、ズームモータZMを逆方向に駆
動してズーム用レンズ101bをテレ側に移動させる。
【0066】表示部106はLCD表示部207への表
示と電子ビューファインダ4への表示とを行うものであ
る。表示部106にはLCD表示部207に相当するデ
ィスプレイ106a及びVRAM106bと電子ビュー
ファインダ4内のLCD表示部401に相当するディス
プレイ106c及びVRAM106dとが含まれる。デ
ィスプレイ106aは、例えば640×480=307
200の画素数を有し、ディスプレイ106cは、例え
ば400×300=120000の画素数を有してい
る。従って、VRAM106bはディスプレイ106a
の画素数に対応して略30.7万個の画素データが記憶
可能になされ、VRAM106dはディスプレイ106
cの画素数に対応して略12万個の画素データが記憶可
能になっている。
【0067】撮影待機中ではCCD102aで撮影さ
れ、所定の信号処理の後に画像メモリ103fに格納さ
れる動画の各フレーム画像のデータが順次、全体制御部
108に読み出され、データサイズがディスプレイ10
6cの表示サイズに調整されて(すなわち、192万画
素の画像データが略12万画素の画像データに調整され
て)VRAM106dに転送される。これにより被写体
のプレビュー画像がディスプレイ106c(LCD表示
部401の表示面)にモニタ表示される。また、表示ス
イッチ210dに操作によりLCD表示部207の表示
が指示されると、全体表示部108に読み出された各フ
レーム画像のデータがディスプレイ106aの表示サイ
ズに調整されて(すなわち、192万画素の画像データ
が略30.7万画素の画像データに調整されて)VRA
M106bに転送され、これにより被写体のプレビュー
画像がディスプレイ106a(LCD表示部207の表
示面)にもモニタ表示される。
【0068】更にメニュースイッチ210cの操作によ
りメニュー表示が指示されると、全体制御部108内の
ROM108aに記憶されたメニュー画面の画像データ
がVRAM106bに読み出され、これによりディスプ
レイ106aの表示内容がメニュー画面に切り換えられ
る。
【0069】再生モードでは全体制御部108によりメ
モリカードMCに記録された各コマの画像ファイルから
撮影画像のサムネイル画像が読み出され、所定のフォー
マットに従って配列されてインデックス表示用の画像デ
ータが作成され、その画像データがVRAM106bに
読み出される。これによりディスプレイ106aにはメ
モリカードMCに記録された撮影画像の一覧が表示され
る。そして、4連スイッチ209の操作により再生すべ
きコマが指定されると、メモリカードMCに記録された
そのコマに対応する画像ファイルに記録された撮影画像
の画像データが読み出され、ディスプレイ106aの表
示サイズに調整されてVRAM106bに転送される。
これにより撮影画像がディスプレイ106a(LCD表
示部207の表示面)に再生表示される。
【0070】操作部107はカメラ本体2に設けられた
撮影や再生に関する操作部材の操作情報を全体制御部1
08に入力するものである。操作部107から入力され
る操作情報にはシャッタボタン206、電源スイッチ2
08、4連スイッチ209、スイッチ群210等の各操
作部材の操作情報が含まれる。
【0071】全体制御部108はデジタルスチルカメラ
1の有する撮影機能及び再生機能を集中制御するもので
ある。全体制御部108にはカードインターフエース1
09を介してメモリカードMCが接続されている。ま
た、通信用インターフェース110を介してパーソナル
コンピュータPCが外部接続されるようになっている。
【0072】全体制御部108はマイクロコンクピュー
タからなり、撮影機能及び再生機能における種々の具体
的な処理を行なうための処理プログラムや上述の撮像部
102、信号処理部103、発光制御部104、レンズ
制御部105、表示部106等の駆動を制御するための
制御プログラムが記憶されたROM108aと処理プロ
グラム及び制御プログラムに従って種々の演算作業を行
なうためのRAM108bを備えている。
【0073】全体制御部108の行なう具体的な処理に
は、ライブビュー画像を取り込んだり、被写体を撮影す
る際の露出制御値(CCD102aの露光時間Tv〔A
PEX値〕と絞り101cの絞り値Av〔APEX
値〕)を算出する処理(露出制御値演算処理)、記録モ
ードにおいてCCD102aから画像メモリ103fに
取り込まれたライブビュー画像を電子ビューファイダ4
に表示したり、再生モードにおいてメモリカードMCか
ら画像メモリ103fに読み出された記録画像をLCD
表示部207に表示する処理(画像表示処理)、記録モ
ードにおいてCCD102aから画像メモリ103fに
取り込まれた記録画像をカードメモリMCに記録する処
理(記録処理)したり、再生モードにおいてメモリカー
ドMCから再生すべき記録画像を画像メモリ103fに
読み出す処理(再生処理)、ボケ味調整モード等の特殊
撮影モードにおいて連続して露光動作を行なわせる処理
(特殊露光制御処理)等が含まれる。
【0074】露出値演算部108c、表示制御部108
d、記録制御部108e、再生制御部108f及び特殊
露光制御部108gは全体制御部108における上述の
各処理を機能ブロックで表わしたものである。
【0075】露出値定部108cは露出値演算処理を行
なうもので、ライブビュー画像のGの色成分の画像デー
タを用いて被写体の輝度を判定し、その判定結果に基づ
いて露出制御値を演算する。
【0076】表示制御部108dは画像表示処理を行な
うもので、上述の表示部106の表示動作、すなわち、
画像メモリ103fに一時保存されている画像データを
読み出し、必要に応じて画像サイズを表示先の画像サイ
ズに調整した後、VRAM106cまたはVRAM10
6dに転送する動作を行なう。
【0077】記録制御部108eは記録処理を行なうも
のである。記録制御部108eは、通常撮影モードにお
いて、シャッタボタン206により撮影が指示される
と、撮影指示後に画像メモリ103fに一時記憶された
画像データ(静止画の画像データ)をRAM108bに
読み出し、例えば2次元DCT変換、ハフマン符号化等
のJPEG方式による所定の圧縮処理を行なって記録用
の画像データを作成する。また、画像メモリ103fか
ら縦横両方向でそれぞれ8画素毎に画素データをRAM
108bに読み出すことで、画素数200×150のサ
ムネイル画像を作成する。更に、これらの記録用の画像
データに付随して記録される撮影画像に関するタグ情報
を作成する。このタグ情報にはレンズ名称、コマ番号、
撮影時の焦点距離、撮影時のFナンバー、焦点位置、被
写体輝度、ホワイトバランス調整値、撮影モード、圧縮
率、撮影日、フラッシュ発光の有無等が含まれる。
【0078】そして、記録制御部108eは圧縮された
撮影画像及びサムネイル画像の画像データにタグ情報を
添付してEXIF(Exchangeable Image File Format)
形式の画像ファィルを作成し、この画像ファィルをメモ
リカードMCに記録する。
【0079】ボケ味調整モード、階調調整モード及び超
解像モードの撮影モードにおいても撮影画像がA/D変
換された後に画像ファィルが作成されてメモリカードM
Cに記録される。
【0080】尤もこれらの撮影モードでは1回のシャッ
タ操作で2枚の撮影画像A,Bが生じるので、各撮影画
像A,Bについて非圧縮のTIFF(Tag Image File F
ormat)形式の画像ファィルが作成されてそれぞれメモ
リカードMCに記録される。また、撮影画像A,Bはボ
ケ味や階調や解像度などの優れた画像を生成するために
用いられるので、両画像ファイルのタグ情報には画像合
成用の撮影画像であることが認識できる情報が含まれ
る。また、撮影画像A,Bは画像合成によって画質を改
善するためのものであるから、画質の低下要因となる圧
縮処理は行なわないで、全画素データがそのまま記録さ
れる。
【0081】図8は、メモリカードMCに記録された画
像ファイルの構成例を示すものである。
【0082】同図において、「P000001.TI
F」、「P000002.TIF」等は画像ファイル名
を示している。本実施形態では画像ファイル名を「P
X.Y」で表記しており、「PX.Y」の「X」は画像
ファイルが作成された順番を示す6桁の番号であり、
「Y」は画像データの形式を示す記号である。「Y」に
入る記号「TIF」はCCD205から出力される画素
データをそのまま記録する形式であることを示し、記号
「JPG」はJPEG形式で圧縮されたデータであるこ
とを示している。
【0083】また、ボケ味調整モード、階調調整モード
及び超解像モードでは連続して2枚の撮影画像が取り込
まれ、これらの画像データについてそれぞれ画像ファイ
ルが作成されるから、本実施形態では両画像ファイルを
1つのホルダに纏めてメモリカードMCに記録するよう
になっている。従って、「1b」及び「2b」、「1
t」、「2h」等はそれぞれボケ味調整モード、階調調
整モード及び超解像モードで撮影された画像ファィルの
ホルダ名を示している。
【0084】なお、本実施形態ではホルダ名を「Ni」
で表記しており、「Ni」の「i」は撮影モードを示す
記号(b,t,h)であり、「N」は各撮影モードにお
ける撮影順を示す番号である。例えば「1b」はボケ味
調整モードで最初に撮影された画像の画像データが格納
されたホルダであることを示し、「2b」はボケ味調整
モードで2番目に撮影された画像の画像データが格納さ
れたホルダであることを示している。
【0085】従って、図8は、ボケ味調整モードで撮影
され、作成された2個のホルダ1b,2bと階調調整モ
ード及び超解像モードでそれぞれ撮影され、作成された
ホルダ1t,1hと通常撮影モードで撮影され、作成さ
れた2個の画像ファイル1n,2nとがホルダPに纏め
られてメモリカードMCに保存されていることを示して
いる。
【0086】図9は、メモリカードMCへの画像ファイ
ルの記録方法を示す図である。
【0087】メモリカードMCの先頭の記憶領域にはホ
ルダ情報と各ホルダに属する画像ファイルの情報とを記
憶するインデックス領域が設けられ、その後の領域に各
画像ファイルがファイル番号Xの順に記憶されている。
【0088】メモリカードMCにおける各画像ファイル
の記録領域は3つの領域からなり、上から各領域にタグ
情報のデータ、撮影画像のデータ及びサムネイル画像の
データが記憶される。タグ情報データ及びサムネイル画
像データのデータサイズは画像ファィルによって変化し
ないが、撮影画像のデータサイズは圧縮率や撮影モード
によって変化する。このため、メモリカードMCの画像
ファィルの記憶領域に記憶可能なファイル数は各画像フ
ァィルの撮影画像データのデータサイズによって変化す
る。
【0089】再生制御部108fはメモリカードMCに
記録された撮影画像のLCD表示部207への再生処理
を行なうものである。再生制御部108fは、電源スイ
ッチ208により再生モードが設定されると、メモリカ
ードMCに記録された各画像ファイルからサムネイル画
像を読み出し、順次、所定のインデックスフォーマット
に従ってVRAM106bに記憶する。例えば1ページ
当たり、9枚のサムネイル画像が3×3に2次配列され
るようにVRAM106bに記憶する。従って、これに
よりLCD表示部207に9枚の2次元配列されたサム
ネイル画像がインデックス表示される。
【0090】なお、撮影モードがボケ味調整モード、階
調調整モード及び超解像モードである対関係の画像ファ
ィルについては、両画像ファイルに同一のサムネイル画
像が記憶されているので、一方の画像ファイルのみから
サムネイル画像が読み出される。
【0091】インデックス表示されたサムネイル画像に
対して再生すべきコマのサムネイル画像が4連スイッチ
209及びスイッチ群210によって指定されると、再
生処理部108fは、そのコマに対応する画像ファィル
から撮影画像のデータを読み出し、そのコマが通常撮影
モードの場合は、データが圧縮されているので、所定の
伸長処理を行なった後、画像メモリ103fに記憶し、
そのコマが通常撮影モードでない場合は、データは圧縮
されていないので、そのまま画像メモリ103fに記憶
する。この画像メモリ103fに読み出されたデータ
は、上述したように表示制御部108dによりデータサ
イズが調整されてVRAM106bに転送され、これに
よりLCD表示部207に再生表示される。
【0092】なお、再生すべきコマがボケ味調整モード
で撮影されたコマである場合は、ピントの合っている撮
影画像(本実施形態では後述するように2回目に撮影さ
れた画像)の画像ファィルから撮影画像のデータが読み
出され、階調調整モード及び超解像モードで撮影された
コマである場合は、対応する画像ファイルの内、いずれ
か一方の画像ファイルから撮影画像のデータが読み出さ
れる。
【0093】特殊露光制御部108gは、ボケ味調整モ
ード、階調調整モード及び超解像モードが設定されてい
る状態でシャッタボタン6が全押しされたときのCCD
102aの露光動作を制御するものである。特殊露光制
御部108gは、基本的にS2スイッチがオンになる
と、画像合成用の画像を取り込むため、連続してCCD
102aの露光動作を2回繰り返す。
【0094】次に、デジタルスチルカメラ1の記録モー
ドにおける撮影動作について、本発明に係るボケ味調整
モード、階調調整モード及び超解像モードにおける撮影
動作を説明する。
【0095】図10はボケ味調整モードでの静止画の撮
影手順を示すフローチャートである。
【0096】ボケ味調整モードにおいて、シャッタボタ
ン206が半押しされると(#1でYES)、静止画撮
影のための準備が行なわれる。すなわち、絞り101c
の絞り値が開放絞り値(例えばF=2.8)に設定され
(#3)、レンズ101の焦点が∞位置に調節される
(#5)。また、CCD102aの露光時間が設定さ
れ、ホワイトバランス調整が行なわれる(#7)。
【0097】この状態でシャッタボタン206が全押し
されると(#7でYES)、CCD102aをステップ
#7で設定された露光時間だけ露光して被写体の静止画
像が取り込まれる(#11)。露光の後、CCD102
aから出力される画像信号は信号処理部103で所定の
アナログ信号処理、A/D変換及び所定のデジタル信号
処理が行なわれて画像メモリ103fに記憶される。こ
の撮影画像はレンズ101の焦点を∞位置に調節してい
るので、画面の背景にピントが合い、画面内の人物等の
主被写体に対してはピンボケ状態となっている。
【0098】続いて、全体制御部108の記録制御部1
08eによりタグ情報のデータが作成されるとともに、
画像メモリ103fに記憶された画像データを用いてサ
ムネイル画像の画像データが作成され、これらのデータ
と画像メモリ103fに記憶された画像データとから画
像ファィルが作成され、メモリカードMCに記憶される
(#13)。なお、この撮影画像に対するタグ情報の撮
影モードには「ボケ味調整モード1/2」(図8参照)
のように、ボケ味調整モードで1回目に撮影されたもの
であることを示す情報が付与される。
【0099】この撮影モードに関する情報をタグ情報に
入れているのは、通常撮影モードの撮影画像と識別する
とともに、後述するように画像処理装置でこの画像ファ
ィルが選択されたとき、自動的にボケ味調整処理の処理
プログラムを起動して直ちにボケ味調整処理ができるよ
うにするためである。なお、ボケ味調整モードで撮影さ
れた2枚目の撮影画像に付いても同様であり、階調調整
モードや超解像モードで撮影された画像についても同様
にタグ情報に撮影モードに関する情報を記録するように
している。
【0100】続いて、レンズ101の焦点が、例えば3
m先の位置に調節され(#15)、更にCCD102a
の露光時間が設定されるとともに、ホワイトバランス調
整が行なわれる(#17)。
【0101】そして、CCD102aをステップ#17
で設定された露光時間だけ露光して被写体の静止画像が
取り込まれる(#19)。露光の後、CCD102aか
ら出力される画像信号は信号処理部103で所定のアナ
ログ信号処理、A/D変換及び所定のデジタル信号処理
が行なわれて画像メモリ103fに記憶される。この撮
影画像はレンズ101の焦点を3m先に調節しているの
で、ほぼ画面内の主被写体に対しピントが合っている。
【0102】続いて、全体制御部108の表示制御部1
08dにより画像メモリ103fからRAM108bに
画像データが読み出され、データサイズが調整された
後、VRAM106bに転送されてLCD表示部207
に表示される(#21)。この表示処理は撮影直後に撮
影画像をモニタできるようにするためのもので、所定の
時間(例えば2秒間)が経過すると、ライブビュー画像
に切り換えられる。
【0103】また、全体制御部108の記録制御部10
8eによりタグ情報のデータが作成されるとともに、画
像メモリ103fに記憶された画像データを用いてサム
ネイル画像の画像データが作成される。なお、この撮影
画像に対するタグ情報の撮影モードには「ボケ味調整モ
ード2/2」のように、ボケ味調整モードで2回目に撮
影されたものであることを示す情報が付与される。
【0104】そして、これらのデータと画像メモリ10
3fに記憶された画像データとから画像ファィルが作成
され、メモリカードMCに記憶される(#23)。これ
により撮影処理は終了し、撮影待機状態(ライブビュー
画像の表示状態)に戻る。
【0105】なお、この実施形態では、最初に遠景側に
焦点を合わせた後、2回目に近景側に焦点を合すように
しているが、合焦位置の変更順はこの逆であってもよ
い。また、カメラ起動後、ボケ味調整モードで撮影が行
なわれる場合、カメラ起動時はフォーカス用レンズ10
1aが∞位置に初期設定されるので、最初の撮影では遠
景側に焦点を合わせる方がフォーカス制御の無駄が無
く、合理的である。
【0106】また、2回目の撮影では合焦位置をカメラ
から3mの位置に固定しているが、これはボケ味調整処
理により任意のピント状態の合成画像が作成されるの
で、合成前の撮影画像の合焦位置を正確に決定する必要
性が低いことと、フォーカス制御の処理時間を出来るだ
け短くして連続撮影を迅速に行なえるようにすることを
考慮したものであり、合焦位置としてカメラからの距離
を他の距離に固定してもよく、AF処理により正確に主
被写体までの距離としてもよい。
【0107】図11は、階調調整モードでの静止画の撮
影手順を示すフローチャートである。
【0108】階調調整モードにおいて、シャッタボタン
206が半押しされると(#31でYES)、静止画撮
影のための準備が行なわれる。すなわち、レンズ101
の焦点が主被写体に調節されるとともに、ライブビュー
画像を用いて露出制御値(Tv,Av)が算出され、ホ
ワイトバランス調整値が設定される(#33)。
【0109】この状態でシャッタボタン206が全押し
されると(#35でYES)、ステップ#33で設定さ
れたシャッタスピードTv(APEX値)より2段階アン
ダーのシャッタスピード(Tv−2)が設定され(#3
7)、このシャッタスピードに相当する露光時間だけC
CD102aを露光して被写体の静止画像が取り込まれ
る(#39)。露光の後、CCD102aから出力され
る画像信号は信号処理部103で所定のアナログ信号処
理、A/D変換及び所定のデジタル信号処理が行なわれ
て画像メモリ103fに記憶される。この撮影画像はC
CD102の露光時間を適正値より短くしているので、
全体的に暗い画像となっている。
【0110】続いて、全体制御部108の記録制御部1
08eによりタグ情報のデータが作成されるとともに、
画像メモリ103fに記憶された画像データを用いてサ
ムネイル画像の画像データが作成され、これらのデータ
と画像メモリ103fに記憶された画像データとから画
像ファィルが作成され、メモリカードMCに記憶される
(#41)。なお、この撮影画像に対するタグ情報の撮
影モードには「階調調整モード1/2」のように、階調
調整モードで1回目に撮影されたものであることを示す
情報が付与される。
【0111】続いて、ステップ#33で設定されたシャ
ッタスピードTv(EV値)より2段階オーバーのシャッ
タスピード(Tv+2)が設定され(#43)、このシ
ャッタスピードに相当する露光時間だけCCD102a
を露光して被写体の静止画画像が取り込まれる(#4
5)。露光の後、CCD102aから出力される画像信
号は信号処理部103で所定のアナログ信号処理、A/
D変換及び所定のデジタル信号処理が行なわれて画像メ
モリ103fに記憶される。この撮影画像はCCD10
2の露光時間を適正値より長くしているので、全体的に
明るい画像となっている。
【0112】続いて、全体制御部108の記録制御部1
08eによりタグ情報のデータが作成されるとともに、
画像メモリ103fに記憶された画像データを用いてサ
ムネイル画像の画像データが作成され、これらのデータ
と画像メモリ103fに記憶された画像データとから画
像ファィルが作成され、メモリカードMCに記憶される
(#47)。
【0113】なお、この撮影画像に対するタグ情報の撮
影モードには「階調調整モード2/2」のように、階調
調整モードで2回目に撮影されたものであることを示す
情報が付与される。
【0114】続いて、全体制御部108の表示制御部1
08dにより画像メモリ103fから1回目の撮影画像
Aの画像データと2回目の撮影画像Bの画像データとが
RAM108bに読み出され、両撮影画像の平均濃度を
有する画像C(以下、平均濃度画像Cという。)の画像
データが作成される(#49)。すなわち、撮影画像A
を構成する画素データをga(i,j)(i=1,2,…n,
j=1,2,…m)、撮影画像Bを構成する画素データを
gb(i,j)とすると、gc(i,j)={ga(i,j)+gb(i,j)}
/2を演算することで平均濃度画像Cの画像データが作
成される。
【0115】この画像データはデータサイズが調整され
た後、VRAM106bに転送されてLCD表示部20
7に表示される(#51)。この表示処理は撮影直後に
撮影画像をモニタできるようにするためのもので、所定
の時間(例えば2秒間)が経過すると、ライブビュー画
像に切り換えられる。
【0116】なお、モニタ画像として平均濃度画像Cを
用いているのは、1回目と2回目の撮影画像の濃度はそ
れぞれ適正濃度よりそれぞれ−側と+側にずれているの
で、両者の平均値を取ることで演算処理に時間をかける
ことなく適正な濃度バランスを有する画像を直ちに表示
するようにしたものである。
【0117】この実施形態では、適正な露出制御に対し
て±2段階だけずらした露出値で連続的に2枚の画像を
撮影するようにしているが、適正露出値からのずれ量は
これに限定されるものではない。また、プラス/マイナ
スのずれ量を異なるようにしてもよく、撮影者がずれ量
を設定できるようにしても良い。
【0118】図12は、超解像モードでの静止画の撮影
手順を示すフローチャートである。
【0119】超解像モードにおいて、シャッタボタン2
06が半押しされると(#61でYES)、静止画撮影
のための準備が行なわれる。すなわち、レンズ101の
焦点が主被写体に調節されるとともに、ライブビュー画
像を用いて露出制御値(Tv,Av)が算出され、ホワ
イトバランス調整値が設定される(#63)。
【0120】この状態でシャッタボタン206が全押し
されると(#65でYES)、ステップ#63で設定さ
れたシャッタスピードTvに相当する露光時間だけCC
D102aを露光して被写体の静止画像が取り込まれる
(#67)。露光の後、CCD102aから出力される
画像信号は信号処理部103で所定のアナログ信号処
理、A/D変換及び所定のデジタル信号処理が行なわれ
て画像メモリ103fに記憶される。
【0121】続いて、全体制御部108の記録制御部1
08eによりタグ情報のデータが作成されるとともに、
画像メモリ103fに記憶された画像データを用いてサ
ムネイル画像の画像データが作成され、これらのデータ
と画像メモリ103fに記憶された画像データとから画
像ファィルが作成され、メモリカードMCに記憶される
(#69)。なお、この撮影画像に対するタグ情報の撮
影モードには「超解像モード1/2」のように、超解像
モードで1回目に撮影されたものであることを示す情報
が付与される。
【0122】続いて、ステップ#63で設定されたシャ
ッタスピードTvに相当する露光時間だけCCD102
aを露光して再度、被写体の静止画像が取り込まれる
(#71)。露光の後、CCD102aから出力される
画像信号は信号処理部103で所定のアナログ信号処
理、A/D変換及び所定のデジタル信号処理が行なわれ
て画像メモリ103fに記憶される。この撮影画像は1
回目の撮影画像と撮影条件は同じであるが、撮影タイミ
ングが異なるため、1回目の撮影画像に対してカメラア
ングルが僅かに異なったものとなっている点で相違して
いる。
【0123】続いて、全体制御部108の記録制御部1
08eによりタグ情報のデータが作成されるとともに、
画像メモリ103fに記憶された画像データを用いてサ
ムネイル画像の画像データが作成され、これらのデータ
と画像メモリ103fに記憶された画像データとから画
像ファィルが作成され、メモリカードMCに記憶される
(#73)。
【0124】なお、この撮影画像に対するタグ情報の撮
影モードには「超解像モード2/2」のように、超解像
モードで2回目に撮影されたものであることを示す情報
が付与される。
【0125】続いて、全体制御部108の表示制御部1
08dにより画像メモリ103fから1回目の撮影画像
がRAM108bに読み出され、データサイズが調整さ
れた後、VRAM106bに転送されてLCD表示部2
07に表示される(#75)。この表示処理には2回目
の撮影画像を用いてもよい。
【0126】この表示処理は撮影直後に撮影画像をモニ
タできるようにするためのもので、所定の時間(例えば
2秒間)が経過すると、ライブビュー画像に切り換えら
れる。また、2枚の画像を合成して解像度の高い画像を
作成するには処理時間を要し、モニタ表示には適さない
ので、ステップ#75では処理前の撮影画像を直接表示
するようにしている。
【0127】次に、本発明に係る撮像システムに適用さ
れる画像処理装置について説明する。
【0128】図13は、画像処理装置の構成を示す外観
図である。同図に示す画像処理装置6は、パーソナルコ
ンピュータ7とその出力装置であるプリンタ8とで構成
されている。
【0129】パーソナルコンピュータ7(以下、パソコ
ン7という。)は、FDドライバ701a、メモリカー
ドリーダ701b及びCD−ROMドライバ701cを
備えたコンピュータ本体701とCRT若しくはLCD
からなるディスプレイ702とキーボード703とマウ
ス704とで構成されている。
【0130】パソコン7は、ボケ味調整モードで撮影さ
れた2枚の撮影画像を合成して所望のボケ具合を有する
撮影画像を作成するための処理プログラム(以下、ボケ
味調整処理プログラムという。)、階調調整モードで撮
影された2枚の撮影画像を合成して所望の階調を有する
撮影画像を作成するための処理プログラム(以下、階調
調整処理プログラムという。)及び超解像モードで撮影
された2枚の撮影画像を合成して解像度の高い撮影画像
を作成するための処理プログラム(以下、超解像処理プ
ログラムという。)等の画像合成用の処理プログラムが
記録されたCD−ROM9をCD−ROMドライバ70
1cに装着し、この画像合成用の処理プログラムをコン
ピュータ本体701内のハードディスク(主記憶装置)
にインストールすることにより画像処理装置として機能
する。
【0131】なお、本実施形態では、CD−ROM9に
記録された処理プログラムをコンピュータ7にインスト
ールすることにより画像処理装置を構成するようにして
いるが、予め装置本体の主記憶装置に処理プログラムが
記憶された専用の画像処理装置であってもよい。
【0132】画像合成用の処理プログラムによる2枚の
撮影画像の合成処理手順や合成された画像(ボケ具合や
階調が調整された画像若しくは高解像度の画像)は、後
述するようにディスプレイ702に表示される。また、
合成後の画像はプリンタ8によってハードコピーを作成
することができる。
【0133】次に、画像処理装置6における画像合成処
理について説明する。
【0134】図14は、画像合成用の処理プログラムを
起動するための処理手順を示すフローチャートである。
【0135】ボケ味調整処理プログラム、階調調整処理
プログラム及び超解像処理プログラムの各処理プログラ
ムは、各処理プログラムに対応する撮影モードで撮影さ
れた画像の画像ファイルを備えたフォルダが指定される
と、それに連動して起動されるようになっている。
【0136】例えばキーボード703若しくはマウス7
04の操作により上記各モードで撮影後のメモリカード
MCへのアクセスが指示され、上記各モードで撮影され
た画像が格納されたフォルダを指定する、又はフォルダ
内の画像ファイルを示すアイコンにカーソルを移動さ
せ、そのアイコンの画像ファイルを開く指示が入力され
ると、メモリカードMCに記憶された当該画像ファイル
からタグ情報がパソコン本体7内に読み込まれ(#8
1)、そのタグ情報内の撮影モードの内容が判別される
(#83,#87,#91)。
【0137】撮影モードがボケ味調整モードであれば
(#83でYES)、ボケ味調整処理プログラムが起動
され(#85)、撮影モードが階調調整モードであれば
(#87でYES)、階調調整処理プログラムが起動さ
れ(#89)、撮影モードが超解像モードであれば(#
91でYES)、超解像処理プログラムが起動され(#
93)、撮影モードが通常撮影モードであれば(#91
でNO)、通常の撮影画像を対象とする上記処理プログ
ラム以外の所定の処理プログラム、例えば画像補正用の
処理プログラムが起動される(#95)。
【0138】図15は、ボケ味調整処理プログラムが起
動したときのディスプレイ702に表示されるボケ味調
整用のダイアログ・ボックスの一例を示す図である。
【0139】図15に示す作業画面はパーソナルコンピ
ュータ7の所定のOS(OperatingSystem)上でボケ味
調整処理プログラムを起動したときのもので、デスク・
トップ画面にボケ味調整処理を行なうためのダイアログ
・ボックス10が表示されている。
【0140】ダイアログ・ボックス10にはボケ味調整
処理に関係する撮影画像のサムネイル画像を表示する3
個の表示領域11a〜11cと処理内容や処理条件を入
力するための6個のボタン表示12a〜12fとが表示
される。
【0141】表示領域12a及び表示領域11bは画面
上部に配置され、表示領域11aには2枚目の撮影画像
(近景にピントの合った撮影画像)のサムネイル画像A
が表示され、表示領域11bには1枚目の撮影画像(遠
景にピントの合った撮影画像のサムネイル画像Bが表示
される。また、表示領域11cは表示領域12aの下部
に配置され、サムネイル画像Aとサムネイル画像Bとを
合成してボケ味調整のシミュレートを行なったサムネイ
ル画像C(図24参照)が表示される。
【0142】ボタン表示12a〜12eは表示領域11
bの下部にこの順に縦配列されて表示され、ボタン表示
12fは表示領域11cの下部に表示されている。
【0143】「ファイル」と表記されたボタン表示12
a(以下、ファイルボタン12aという。)は他の撮影
コマの画像ファイルを開くためのボタンである。ファイ
ルボタン12aにカーソルKを移動してマウス704が
ダブルクリックされると、他の撮影コマの画像ファィル
を開くための所定の処理ソフトが行なわれ、図16に示
すフローチャートに従って画像ファイルの読取処理が行
なわれる。
【0144】すなわち、ディスプレイ702の画面に画
像ファイルを開くためのダイアログ・ボックスが表示さ
れ、開くべき撮影コマが指定されると(#101)、メ
モリカードMCから当該撮影コマに対応する画像ファイ
ルのタグ情報に含まれる撮影モードの情報が読み出され
る(#103)。そして、その撮影モードの情報からそ
の撮影コマがボケ味調整モードで撮影されたものである
か否かが判別され(#105)、ボケ味調整モードで撮
影されたものであれば(#105でYES)、指定され
た撮影コマに対する画像合成処理と現在開いている画像
合成処理ソフトとが一致するので、その撮影コマに対応
するホルダに含まれる2個の画像ファィルからそれぞれ
撮影画像とサムネイル画像の画像データがRAM108
bに読み出され(#107)、ボケ味調整モードで撮影
されたものでなければ(#105でNO)、指定された
撮影コマに対する画像合成処理と現在開いている画像合
成処理ソフトとが一致しないので、所定のエラーメッセ
ージが表示される(#109)。
【0145】なお、図16に示すフローチャートでは、
指定された撮影コマが現在開いているボケ味調整処理に
対応したボケ味調整モードで撮影されたものでない場合
は、その撮影コマに対する画像合成処理が不適合である
としてエラーメッセージを表示し、作業者にボケ味調整
モードで撮影された撮影コマを指定するようにしている
が、図17に示すフローチャートのように、指定された
撮影コマが現在開いているボケ味調整処理に対応したボ
ケ味調整モードで撮影されたものでない場合は、その撮
影コマの撮影モードに対応した画像合成処理ソフトを起
動して当該撮影コマに対する画像合成処理を直ちにでき
るようにしてもよい。
【0146】図16に示すフローチャートは、現在起動
している画像合成処理ソフトを優先し、この画像合成処
理ソフトを終了させない限り、当該画像合成処理ソフト
に適合しない撮影モードで撮影された撮影コマの画像フ
ァイルのオープンを禁止するものである。このフローチ
ャートは、現在起動している画像合成処理ソフトに適合
しない撮影コマの画像ファイルが開かれることによるそ
の後の矛盾した処理を解消するための複雑な処理を不要
とし、処理が簡単になる点で有利である。
【0147】一方、図17に示すフローチャートは、指
定された撮影コマの撮影モードを優先し、当該撮影コマ
に対する画像合成処理ソフトが現在起動している画像合
成処理ソフトと適合しない場合は、起動すべき画像合成
処理ソフトを切り換えるものである。このフローチャー
トは、指定された撮影コマの撮影モードが現在起動して
いる画像合成処理ソフトと適合しなければ、その都度指
定された撮影コマの撮影モードに適合する画像合成処理
ソフトを再起動するので、図16に示すフローチャート
よりも処理が複雑になる。
【0148】しかし、上述したように本実施形態では、
最初に起動される画像合成処理ソフトは、最初に画像フ
ァイルが開かれた撮影コマの撮影モードに対応したもの
であり、作業者が指定した撮影コマの撮影モードに付随
するようになっている。これは、作業者は所望の撮影コ
マについて所要の画像合成処理をした後、鑑賞するとい
う作業性を考慮したものであるが、図17のフローチャ
ートもこの考え方に共通するものであり、作業者にとっ
ては作業効率がよいという利点がある。
【0149】なお、図17に示すフローチャートは、図
16のフローチャートのステップ#109を図14に示
すフローチャートのステップ#87〜#95と同一の処
理内容を有するステップ#109-1〜#109-4に置
き換えたもので、撮影モードがボケ味調整モードでなけ
れば(#105でNO)、撮影モードが階調調整モー
ド、超解像モード及び通常撮影モードの何れであるか判
別され(#109-1,#109-3)、撮影モードが階
調調整モードであれば(#109-1でYES)、階調
調整処理プログラムが起動され(#109-2)、撮影
モードが超解像モードであれば(#109-3でYE
S)、超解像処理プログラムが起動され(#109-
4)、撮影モードが通常撮影モードであれば(#109
-3でNO)、通常の撮影画像を対象とする上記処理プ
ログラム以外の所定の処理プログラム、例えば画像補正
用の処理プログラムが起動される(#109-5)。
【0150】図15に戻り、「実行」と表記されたボタ
ン表示12bは(以下、実行ボタン12bという。)は
ボケ味調整モードで撮影されたピント状態の異なる2枚
の撮影画像を用いて実際にボケ味調整処理を実行するた
めのボタンである。
【0151】実行ボタン12bにカーソルKを移動して
マウス704がダブルクリックされると、ピント状態の
異なる2枚の撮影画像を用いてボケ味調整画像を作成す
るための所定の処理ソフトが起動し、図20〜図22に
示すフローチャートに従ってボケ味調整処理が行なわれ
る。
【0152】ここで、本実施形態で採用するボケ味調整
画像作成の方法について簡単に説明する。このボケ味調
整画像作成の方法はサムネイル画像を用いてボケ味調整
画像をシミュレートする場合にも適用される。
【0153】ピント状態の異なる2枚の画像(例えば図
18に示すように、近景に合焦し、遠景がピンボケ状態
の近景合焦画像Irと遠景に合焦し、近景がピンボケ状
態の画像If)を用いて任意のピント状態の画像Iを作
成する方法として種々の方法が知られているが、基本的
に、2枚の画像Ir,If間での位置合わせ(レジスト
レーション処理)と、所定の演算処理によるボケ味調
整画像の作成(画像合成処理)という2つの工程で構成
される。
【0154】レジストレーション処理は、画像合成処理
において画面内の同一の図柄を正確に合成するため、合
成対象となる両画像の位置を合わせるものである。レジ
ストレーション処理は、画像全体のレジストレーション
(粗い位置合わせ)とその後の局所的なレジストレーシ
ョン(細かい位置合わせ)の2段階で行なわれる。
【0155】画像全体のレジストレーションでは、例え
ば近景合焦画像Irを基準にして遠景合焦画像Ifを拡
大/縮小、平行移動、回転等を行ないつつ両画像Ir,
Ifを照合して、両画像Ir,Ifが一致する遠景合焦画
像Ifの拡大率、平行移動量及び回転角等が算出され
る。なお、近景合焦画像Irに対する遠景合焦画像Ifの
一致度は、両画像間の対応する各画素のレベル差の2乗
平均値ΔVを算出し、これらの総和ΣΔVを指標として
評価され、この総和ΣΔVが最小となる拡大率、平行移
動量及び回転角等の値が画像の位置合わせ情報として算
出される。
【0156】なお、拡大率、平行移動量及び回転角等の
画像の位置合わせ情報は、近景合焦画像Irと遠景合焦
画像Ifの合焦状態が異なり、両画像Ir,Ifを直接比
較すると、誤差が生じる可能性があるので、階層化マッ
チング法を用いて算出される。
【0157】局所的なレジストレーション処理は、近景
合焦画像Irと画像全体のレジストレーションを行なっ
た遠景合焦画像Ifとの間で画素毎の位置ずれを補正す
るものである。この補正は近景合焦画像Ifの画素位置
(x,y)と画像全体のレジストレーションを行なった
遠景合焦画像Ifの画素位置(x+m,y+n)を中心
にr×r画素内の両画像の対応する画素のレベル差の2
乗平均値を算出し、更にr×r個の総和が最小となるパ
ラメータ(m,n)を算出することにより行なわれる。
全ての画素に対してパラメータ(m,n)を算出し、こ
のパラメータ(m,n)を用いて遠景合焦画像Ifを補
正すると、最終的に近景合焦画像Irに対して位置合わ
せの行なわれた遠景画像画像Ifが得られる。
【0158】なお、レジストレーション処理は、近景合
焦画像Irと遠景合焦画像Ifとが全く同一であれば必ず
しも必要はないが、撮影画像のように異なる時間に撮影
された画像の場合は連続的に撮影されたものであっても
被写体が画面内で微小変位していることが通常であるか
ら、本実施形態では必ずレジストレーション処理を行な
っている。
【0159】画像合成処理としては、例えばセグメント
法、反復法、逆フィルタ法などの種々の方法が知られて
いる。本実施形態では反復法を採用しているので、以下
の説明では反復法について説明する。
【0160】図18に示すように、近景合焦画像Irを
表す関数g1(x,y)は、合焦している近景領域を表す関数
をf1(x,y)、合焦している遠景領域を表す関数をf2(x,
y)、合焦していない遠景領域のボケ具合を表す関数をh
2(x,y)とすると、 g1(x,y)=f1(x,y)+h2(x,y)・f2(x,y)…(1) で表される。
【0161】同様に、遠景合焦画像Irを表す関数g2
(x,y)は、合焦していない近景領域のボケ具合を表す関
数をh1(x,y)とすると、 g2(x,y)=f2(x,y)+h1(x,y)・f1(x,y)…(2) で表される。
【0162】一方、ボケ味調整画像Iが近景合焦画像I
rの近景領域をボケ関数ha(x,y)でぼかした画像と遠景
合焦画像Ifの遠景領域をボケ関数hb(x,y)でぼかした
画像とを合成して作成されるとすると、ボケ味調整画像
Iを表す関数f(x,y)は、 f(x,y)=ha(x,y)・f1(x,y)+hb(x,y)・f2(x,y)…(3) で表される。
【0163】なお、ボケ関数h1,h2は、ボケ具合を表
す関数hを、 h(x,y)=(1/πR2)・exp(-(x2+y2)/R2)…(4) R;ボケ量(ボケ半径) の二次元ガウス関数で表されると仮定して遠景合焦画像
Ifの近景領域画像や近景合焦画像Irの遠景領域画像か
ら推定することができるが、撮影画像の場合は撮影レン
ズの合焦位置からボケ量を算出することができるので、
本実施形態では画像ファイルのタグ情報に含まれる撮影
レンズの種類と撮影時の焦点距離の情報とに基づいて予
め設定されたテーブルを参照して設定されるようになっ
ている。また、ボケ関数ha,hbは予めディフォルト値
が設定されているが、後述するように「設定」と表記さ
れたボタン12c(以下、設定ボタン12cという。)
を操作することで開かれるダイアログ・ボックスから所
望のボケ量を設定することができるようになっている。
【0164】(1)〜(3)式からf1(x,y)、f2(x,y)
を消去すると、近景合焦画像Irの関数g1(x,y)、遠景
合焦画像Ifの関数g2(x,y)、ボケ味調整画像Iの関数
f(x,y)の間の関係式 (ha-hb・h1)・g1+(hb-ha・h2)・g2=(δ-h1・h2)・f…(5) が得られる。なお、(5)式でδはディラックのデルタ
関数である。また、(5)式では便宜上、関数表記の変
数(x,y)部分を省略している。以下の説明でも変数(x,y)
の部分を省略して各関数を表記するものとする。
【0165】よって、(5)式を解くことによりボケ味
調整画像Iを示す関数fを得ることができる。反復法
は、(5)式において、左辺をg=(ha-hb・h1)・g1+(hb
-ha・h2)・g2とおき、ボケ味調整画像を表す関数fの初期
値f(0)(例えば関数g1,g2,(g1+g2)/2等)
を適当に設定してg+h1・h2・f(K)=f(K+1)(k=
0,1,2,…)の反復演算を繰り返すと、k→∞でf
()が(5)式を満足するfに収束することから、この
反復演算を繰り返すことにより(5)式の解を得る方法
である。従って、g+h1・h2・f(K)の反復演算を繰
り返すことにより所望のボケ具合を有するボケ味調整画
像Iが算出される。
【0166】図15に戻り、設定ボタン12cは、近景
合焦画像Irのボケ量R1、遠景合焦画像のボケ量R2及
び反復演算回数kのボケ味調整処理のためのパラメータ
を設定するためのボタンである。設定ボタン12cにカ
ーソルKを移動してマウス704がダブルクリックされ
ると、ボケ量R1,R2及び反復演算回数kのパラメータ
を設定するための処理プログラムが起動し、ディスプレ
イ702の画面に、図19に示すようなパラメータ設定
用のダイアログ・ボックス13が表示される。
【0167】ダイアログ・ボックス13にはボケ量すr
1,r2を設定するためのスライドスイッチ表示14a,
14bと反覆演算回数kを入力するための領域15と設
定内容を確定するための「OK」ボタン表示16とが表
示される。ボケ量r1,r2はスライドスイッチ表示14
a,14bにカーソルKを移動し、マウス704をワン
クリックした状態で左右に移動させて当該カーソルKを
移動させることでその設定値が変更される。ボケ量r
1,r2の設定値はスライドスイッチ表示14a,14b
が左側に移動すると小さくなり、右側に移動すると大き
くなる。
【0168】なお、操作者には感覚的なボケ具合しかイ
メージできず、ボケ量r1,r2の具体的な数値と実際の
ボケ具合との関係は認識できないので、図19の設定画
面では近景合焦画像及び遠景合焦画像の感覚的なボケ具
合が、例えば10段階のスライダー形式で入力できるよ
うになっている。
【0169】反復演算回数kは窓15にカーソルKを移
動し、キーボード703から直接、数値を入力すること
で設定される。OKボタン表示16にカーソルKを移動
し、マウス704をダブルクリックすると、設定された
近景合焦画像及び遠景合焦画像のボケ具合と反復演算回
数kが確定される。
【0170】図15に戻り、「シミュレーション」と表
記されたボタン表示12dは(以下、シミュレーション
ボタン12dという。)は表示領域11aに表示された
サムネイル画像Aと表示領域11bに表示されたサムネ
イル画像Bとを用いてボケ味調整処理をシミュレートす
るためのボタンである。
【0171】2枚のピント状態の異なる画像を用いて任
意のピント具合の画像を合成する場合、仕上がり状態が
どのようになるかは実際に合成してみなければ分からな
いのが通常であるが、そのために実際の撮影画像を用い
てボケ味調整処理をしていたのでは、撮影画像の画像デ
ータは膨大であるため、処理結果が出るまで長時間を要
し、簡単にボケ味を確認した場合には極めて不便であ
る。そこで、本実施形態では画素数の少ないサムネイル
画像を用いてボケ味調整をシミュレートすることによ
り、簡易かつ迅速にボケ味調整画像を確認できるように
している。
【0172】シミュレーションボタン12dにカーソル
Kを移動してマウス704がダブルクリックされると、
サムネイル画像を用いてボケ味調整画像を作成するため
の所定の処理ソフトが起動し、図23に示すフローチャ
ートに従ってサムネイル画像を用いたボケ味調整処理が
行なわれる。
【0173】「終了」と表記されたボタン表示12eは
(以下、終了ボタン12eという。)はボケ味調整処理
を終了するためのボタンで、ダイアログ・ボックス10
の左上隅に表示された×印表示と同一機能を果たすもの
である。終了ボタン12eにカーソルKを移動してマウ
ス704がダブルクリックされると、ボケ味調整処理の
ソフトが終了する。
【0174】「中止」と表記されたボタン表示12fは
(以下、中止ボタン12fという。)はボケ味調整処理
のシミュレーション処理を途中で中止させるためのボタ
ンである。中止ボタン12fにカーソルKを移動してマ
ウス704がダブルクリックされると、ボケ味調整処理
のシミュレーションが中止される。
【0175】次に、図20〜図22のフローチャートに
従ってボケ味調整処理について具体的に説明する。
【0176】ボケ味調整処理のソフトが起動すると、指
定されたホルダに含まれる2個の画像ファイルP(X+
1).TIF,PX.TIFからそれぞれサムネイル画
像A,Bが読み出され、ダイアログ・ボックスの表示領
域11a,11bに表示される(#111,#11
3)。
【0177】続いて、近景合焦画像及び遠景合焦画像に
対するボケ量R1,R2及び反復演算回数kが設定される
(#115,#117)。ボケ量R1,R2及び反復演算
回数kは、上述したように図19に示す設定画面で操作
者によって設定されなければ、予め設定されたディフォ
ルト値(例えばボケ具合はレベル5、反復演算回数kは
20)に設定され、操作者によって新たに設定される
と、その設定値が設定される。
【0178】続いて、サムネイル画像を用いたボケ味調
整処理のシミュレーションが指示されている否かが判別
され(#119)、シミュレーションが指示されていれ
ば(#119でYES)、図23に示すフローチャート
に従ってボケ味調整処理のシミュレーションが行なわれ
た後(#121)、ステップ#123に移行し、シミュ
レーションが指示されていなければ(#119でN
O)、ステップ#121をスキップしてステップ#12
3に移行する。
【0179】ボケ味調整処理のシミュレーションを行な
うソフトが起動すると、まず、サムネイル画像Aとサム
ネイル画像Bとの間でのレジストレーション処理がGの
色成分の画像を用いて行なわれ(#191)、サムネイ
ル画像Aに対するサムネイル画像Bのずれ量(δx,δ
y)が決定される(#193)。なお、本実施形態で
は、簡易に平行移動のみでレジストレーション処理を行
なっているので、縦方向xと横方向yとについてずれ量
(δx,δy)が算出される。
【0180】続いて、サムネイル画像BのR,G,Bの
各色成分の画像を全体的にずれ量(δx,δy)だけ移
動させてサムネイル画像Aとサムネイル画像Bとの位置
合わせが行なわれる(#195)。
【0181】続いて、タグ情報に含まれる撮影レンズの
種類と撮影時の焦点距離の情報とに基づき予めROM1
08aに記憶された所定のテーブルを参照してサムネイ
ル画像Aに対応する撮影画像のボケ量(ボケ半径)r1
(上記(4)式におけるボケ量Rに相当)と撮影画像B
に対応する撮影画像のボケ量(ボケ半径)r2(上記
(4)式におけるボケ量Rに相当)とが設定され(#1
97)、これらのボケ量r1,r2を4分の1にしてサム
ネイル画像Aに対するボケ量r1’(=r1/4)とサム
ネイル画像Bに対するボケ量r2’(=r2/4)とが決
定される(#199)。
【0182】ボケ量r1,r2を4分の1にしてサムネイ
ル画像A,Bに対するボケ量r1’,r2’を算出してい
るのは、本実施形態ではサムネイル画像A,Bのサイズ
を撮影画像の1/4にしているため、撮影画像に対して
予め算出されているボケ量r1,r2を1/4にしなけれ
ば、サムネイル画像A,Bに対するボケ量r1’,r2’
とならないからである。サムネイル画像A,Bのサイズ
が撮影画像の1/nであれば、サムネイル画像A,Bに
対するボケ量r1’,r2’はr1’=r1/n,r2’=
r2/nで算出される。
【0183】続いて、反復法によりボケ味調整画像Cを
算出する際の反復演算回数をカウントするカウンタのカ
ウント値Nが「0」にリセットされる(#201)。続
いて、R,G,Bの各色成分について、1回目のボケ味
調整画像Cを表すf(1)がf( 1)=g+h1・h2・f(0)
により演算され(#203)、その演算結果が表示領域
11cに表示される(#205)。ここに、関数f(0)
はボケ味調整画像Cを表す関数fの初期値で、例えばサ
ムネイル画像Aを表す関数g1とサムネイル画像Bを表
す関数g2との平均値(g1+g2)/2である。また、
ボケ関数h1,h2は、上記(4)式のボケ量Rにそれぞ
れステップ#199で設定されたボケ量r1’,r2’を
代入して得られるボケ関数である。また、関数gは、上
記(4)式のボケ量Rにそれぞれ予め設定されたボケ量
のディフォルト値ra,rbを代入して得られるボケ関数
ha,hbと上記ボケ関数h1,h2及び画像関数g1,g2
とからg=(ha-hb・h1)・g1+(hb-ha・h2)・g2により算出さ
れるものである。
【0184】続いて、中止ボタン12fにカーソルKを
移動してマウス704をダブルクリックすることにより
演算の中止が指示されているか否か、反復演算中に反復
演算結果が収束しているか否か、反復演算回数Nが設定
された所定回数kに達しているか否かが順次、判別され
(#207,#209,#211)、反復演算の中止が
指示されている(#207でYES)、反復演算結果が
収束している(#209でYES)、あるいは反復演算
回数Nが設定された所定回数kに達していると(#21
1でYES)、サムネイル画像によるボケ味調整処理の
シミュレーションを終了する。
【0185】一方、反復演算の中止が指示されておらず
(#207でNO)、反復演算結果も収束しておらず
(#209でNO)、反復演算回数Nが所定回数kに達
していなければ(#211でNO)、カウンタのカウン
ト値Nが1だけインクリメントされて(#213)、ス
テップ#203に戻り、次のボケ味調整演算が行なわれ
る。すなわち、2回目の場合は、1回目のボケ味調整画
像Cを表すf(1)を用いてf(2)=g+h1・h2・f(1)
が演算され、その演算結果f(2)が表示領域11cに更
新的に表示される(#203,#205,#207)。
【0186】図24は、サムネイル画像を用いたボケ味
調整処理のシミュレーション状態を示す図である。同図
は、反復演算が5回行なわれた状態を示し、表示領域1
1cにその演算結果であるボケ味調整画像Cが表示さ
れ、ダイアログ・ボックスの下部に処理途中であること
を示すプログレス・バー17と反復演算回数表示18と
が表示されている。作業者は反復演算処理の途中経過が
表示領域11cの表示画像で逐次確認できるので、所望
のボケ具合の画像が得られた時点で中止ボタン12fに
カーソルKを移動させてマウス704をダブルクリック
することによりシミュレーションを中止させることがで
きる。
【0187】以下、同様の方法でボケ味調整画像Cを表
すf(k)を算出する反復演算が繰り返し行なわれ(#2
03〜#213のループ)、この間に反復演算の中止が
指示されるか、反復演算結果が収束すると(#207又
は#209でYES)、その時点でサムネイル画像によ
るボケ味調整処理のシミュレーションを終了し、反復演
算の中止も指示されず、反復演算結果も収束しなければ
(#207又は#209でNO)、反復演算回数Nが所
定回数kに達した時点で(#211でYES)、サムネ
イル画像によるボケ味調整処理のシミュレーションを終
了する。
【0188】図20に戻り、ステップ#123に移行す
ると、撮影画像を用いたボケ味調整処理の実行が指示さ
れているか否かが判別され、ボケ味調整処理の実行が指
示されていなければ(#123でNO)、ステップ#1
15に戻り、実行指示の待機状態となる。
【0189】ボケ味調整処理の実行が指示されると(#
123でYES)、ステップ#125に移行し、画像フ
ァイルP(X+1).TIF,PX.TIFからそれぞ
れ撮影画像(遠景合焦画像gaと近景合焦画像gb)の
R,G,Bの色成分の画像データがコンピュータ本体7
01内の記憶装置に読み出される(#125,#12
7)。続いて、両撮影画像ga,gbのGの色成分の画像
データについて、不足する画素位置の画像データが補間
される(#129,#131)。
【0190】すなわち、本実施形態では単板式のカラー
撮像素子205で撮影された撮影画像に対してボケ味調
整処理を行なうので、図25(a)に示すようにGの色
成分の画像データは(2h+2,2k+1)と(2h+
1,2k+2)(h=0,1,2…n/2、k=0,
1,2,…m/2)の画素位置にしか存在しないから、
同図(b)に示すように画素位置(2h+1,2k+
1),(2h+2,2k+2)に画像データG’が補間
される。この画像データG’の補間処理は、例えば補間
すべき画素位置の画像データとして隣接する画素位置の
画像データGの平均値を演算することにより行なわれ
る。例えば画素位置(2,2)の画像データG 2,2は画
素位置(2,1),(1,3),(3,2),(2,
3)の画像データG2,1,G1,3,G3,2,G2,3を用いて
2,2=(G2,1+G1,3+G3,2+G2,3)/4により算
出される。
【0191】続いて、サムネイル画像を用いたボケ味調
整処理のシミュレーションが実施されたか否かが判別さ
れ(#133)、既にボケ味調整処理のシミュレーショ
ンが実施されていれば(#133でYES)、撮影画像
gaと撮影画像gbとの間でのレジストレーション処理に
おけるずれ量の初期値(δx0,δy0)として、その
シミュレーションで算出されたサムネイル画像Aに対す
るサムネイル画像Bのずれ量(δx,δy)を4倍した
値(4δx,4δy)が設定され(#135)、ボケ味
調整処理のシミュレーションが実施されていなければ
(#133でNO)、適当な値が設定される(#13
7)。
【0192】ステップ#135は、サムネイル画像につ
いてずれ量(δx,δy)が算出されているので、その
ずれ量(δx,δy)に基づく初期値を用いることによ
り撮影画像でのレジストレーション処理におけるずれ量
(δx’,δy’)を容易かつ高速に算出できるように
するものである。ずれ量(4δx,4δy)を撮影画像
でのレジストレーション処理におけるずれ量の初期値
(δx0,δy0)を設定しているのは、サムネイル画
像が撮影画像のサイズを1/4に縮少して作成されてい
るからである。従って、サムネイル画像が撮影画像のサ
イズを1/nに縮少して作成されていれば、撮影画像で
のレジストレーション処理におけるずれ量の初期値(δ
x0,δy0)は(n・δx,n・δy)となる。
【0193】続いて、Gの色成分の画像を用いて撮影画
像gaと撮影画像gbとの間でのレジストレーション処理
が行なわれ(#139)、撮影画像gaに対する撮影画
像gbのずれ量(δx’,δy’)が決定される(#1
41)。そして、撮影画像gbのR,G,Bの各色成分
の画像を全体的にずれ量(δx’,δy’)だけ移動さ
せて撮影画像gaと撮影画像gbとの位置合わせが行なわ
れ(#143)、画像ファイルP(X+1).TIF,
PX.TIFのタグ情報に含まれる撮影レンズの種類と
撮影時の焦点距離の情報とに基づき予めROM108a
に記憶された所定のテーブルを参照して撮影画像gaの
ボケ量r1と撮影画像gbのボケ量(ボケ半径)r2とが
設定される(#147)。
【0194】続いて、両撮影画像ga,gbのR,Bの色
成分の画像データについて、画像データの存在しない画
素位置の画像データを間引いて反復演算処理用の画像デ
ータが作成される(#147〜#153)。例えばRの
色成分の場合、図26(a)に示すように(2h+1,
2k+1)の画素位置にしか画像データがないから、こ
れ以外の画素位置の画像データを間引いて同図(b)に
示すようにn/4×m/4の画像サイズに縮少された反
復演算処理用の画像データが作成される。Bの色成分に
ついても同様に、(2h+2,2k+2)の画素位置に
しか画像データがないから、これ以外の画素位置の画像
データを間引いてn/4×m/4の画像サイズに縮少さ
れた反復演算処理用の画像データが作成される。
【0195】このようにボケ味調整の反復演算を行なう
前にGの色成分については全画素位置に対して画像デー
タを補間し、R,Bの色成分については画像データのな
い画素位置を間引くようにしているのは、Gの色成分は
解像度に与える影響が顕著であるのに対し、R,Bの色
成分は解像度に与える影響は小さく、色味に与える影響
が大きいという人間の視覚特性を考慮したものである。
【0196】一般にデジタル画像処理では解像度の高い
程、高精度の処理結果が得られるが、処理対象のデータ
数が膨大となり、処理時間が長くなる。このため、処理
結果に対する許容品質との関係で可能な限り処理対象の
データ数を減らして処理時間を短くすることが必要であ
り、また、操作性や省電力化等の観点からも要求され
る。
【0197】反復法によるボケ味調整処理においては、
ボケ味調整具合をできるだけ正確に認識できることが品
質上要求されるから、それに与える影響の大きいGの色
成分の画像データについては補間処理を行なって全画素
位置の画像データを作成することにより処理結果の品質
で高めるようにする一方、ボケ味調整具合に与える影響
の少ないR,Bの画像データについては元々画像データ
の存在しない画素位置の画像データを演算処理の対象か
ら除外して処理時間を可能な限り短くするようにしてい
る。
【0198】これにより処理後のボケ具合の品質に影響
を与えることなく、R,Bの色成分についてもGの色成
分と同様に全画素位置に画像データを補間してボケ味調
整処理を行なうよりも高速でボケ味調整処理を行なうこ
とができる。
【0199】続いて、ステップ#155〜#173で
R,G,Bの色成分の画像毎に反復法によりボケ味調整
処理が行なわれる。この処理は基本的にサムネイル画像
を用いたシミュレーションにおけるボケ味調整処理(図
23に示すフローチャートのステップ#203〜#21
3の処理)と同一であるが、Gの色成分の画像に対して
はボケ量をr1,r2にしているのに対し、R,Bの色成
分の画像に対してはボケ量をr1/2,r2/2にしてい
る点で相違している(#157,#161)。
【0200】R,Bの色成分の画像に対するボケ量をG
の色成分の画像に対するボケ量の1/2にしているの
は、Gの色成分の画像のデータサイズはフルサイズであ
るのに対し、R,Bの色成分の画像はステップ#147
〜#153でデータサイズをフルサイズに対して1/2
×1/2に縮小しているからである。R,Bの色成分デ
ータサイズがフルサイズに対して1/s×1/sに縮小
されている場合は、R,Bの色成分の画像に対するボケ
量はr1/s,r2/sとなる。
【0201】ボケ味調整処理が終了すると(#167,
#169,#171でYES)、続いて、ボケ味調整画
像gcのR,Bの色成分の画像データに対して補間処理
が行なわれる(#175,#177)。この補間処理
は、R,Bの色成分のボケ味調整画像gcは間引き処理
によりデータサイズが縮小されているので、フルサイズ
の画像データに復元するものである。例えばRの色成分
のボケ味調整画像gcは、図27(a)(b)に示すよ
うに各画素データRの画素位置を対応する(2h+1,
2k+1)の画素位置に戻した後、これらの画像データ
Rを用いて同図(c)に示すようにデータが不足する画
素位置の画像データR’が補間される。その画像データ
R’の補間は上述したGの色成分の画像データの補間方
法と同様にして行なわれる。Bの色成分のボケ味調整画
像gcについても同様の方法で補間処理が行なわれる。
【0202】続いて、R,G,Bの色成分のボケ味調整
画像gcが合成され(#179)、その合成結果は、図
28に示すようにディスプレイ702に処理結果表示用
のダイアログ・ボックス19を表示させ、その表示領域
20に表示される(#181)。
【0203】このダイアログ・ボックス19にはその下
部に、作成されたボケ味調整画像gcの保存を指示する
ためのボタン表示21(以下、保存ボタン21とい
う。)が表示されており、保存ボタン21にカーソルK
を移動してマウス704がダブルクリックされると(#
183でYES)、更に図29に示すようにディスプレ
イ702に保存条件入力用のダイアログ・ボックス22
が表示され、このダイアログ・ボックス22に従って圧
縮率、ファイル名及びホルダ名等が入力され(#18
5,#187)、そのダイアログ・ボックス22の下部
に表示されたOKボタン16にカーソルKを移動してマ
ウス704がダブルクリックされると、入力された条件
に従ってボケ味調整画像gcの画像データがコンピュー
タ本体701内の所定のメモリに保存される(#18
9)。
【0204】すなわち、圧縮率が設定されていると(#
185でYES)、その圧縮率で所定の圧縮方式(JP
EG方式等)によりボケ味調整画像gcの画像データが
圧縮され(#187)、圧縮率が設定されていなければ
(#185でNO)、圧縮処理を行なうことなく、設定
されたファイル名でコンピュータ本体7内の所定のメモ
リに保存され(#189)、次のボケ味調整処理を行な
うべくステップ#111に戻る。
【0205】なお、図29に示すダイアログ・ボックス
22では、圧縮率の入力表示がスライダー表示23で表
示され、スライダー表示23にカーソルKを移動し、マ
ウス704をワンクリックした状態で左右に移動させて
当該カーソルKを移動させることで圧縮率が設定され
る。圧縮率が0%に設定されると、圧縮処理は行なわれ
ない。
【0206】次に、階調調整処理について説明する。
【0207】図30は、階調調整処理プログラムが起動
したときのディスプレイ702に表示される階調調整用
のダイアログ・ボックスの一例を示す図である。
【0208】階調調整用のダイアログ・ボックス24の
構成は基本的に図15に示すボケ味調整用のダイアログ
・ボックス10と同じである。従って、ダイアログ・ボ
ックス10と同一機能を果たすものには同一の番号を付
している。
【0209】画面上部に配置された表示領域12a,1
2bにはそれぞれ2枚目の撮影画像(露出オーバーの撮
影画像)のサムネイル画像Aと1枚目の撮影画像(露出
アンダーの撮影画像)のサムネイル画像Bとが表示さ
れ、表示領域12cにはサムネイル画像Aとサムネイル
画像Bとを合成して階調調整のシミュレーションを行な
ったサムネイル画像Cが表示される。
【0210】ここで、階調調整処理の内容について簡単
に説明する。
【0211】本実施形態では、階調調整処理に用いられ
る撮影画像は被写体の輝度に対して適正露出より2段階
露出アンダーの撮影画像G1と2段階露出オーバーの撮
影画像G2である。被写体の輝度に対して適正露出で撮
影された画像の階調特性は、図32の特性(c)に示す
ように被写体の輝度レベルとA/D変換レベルとが略等
しくなるが、露出アンダーの撮影画像G1は撮像素子へ
の露光量が抑えられるので、その階調特性は同図の特性
(a)に示すように、被写体の輝度レベルに対してA/
D変換レベルは低く抑えられたものとなっている。
【0212】一方、露出オーバーの撮影画像G2は撮像
素子への露光量が過剰になるので、その階調特性は同図
の特性(b)に示すように、被写体の輝度レベルに対し
てA/D変換レベルは高く強調されたものとなってい
る。
【0213】階調調整処理では、画素毎に撮影画像G1
の画像データと撮影画像G2の画像データとを適当な加
算比率で加算することにより図32の階調特性(a)と
階調特性(b)とで挟まれた範囲内で任意の階調特性を
有する撮影画像が作成される。加算比率は、画像データ
のレベルに無関係に一定ではなく、図33に示すように
画像データのレベルが低くなるのに応じて露出オーバー
の撮影画像G2の画像データの加算比率が大きくなるよ
うに変化させている。このように露出オーバーの撮影画
像G2の加算比率を大きくしているのは、被写体の暗い
部分を見やすくするためである。
【0214】図33は、露出オーバーの撮影画像G2の
レベルを基準にして各レベルにおける加算比率を示した
もので、撮影画像G2の画素位置(i,j)の画素デー
タg2(i,j)が、例えばA/D変換範囲の略1/2のレ
ベルDであるとすると、当該画素データg2(i,j)と撮影
画像G1の画素位置(i,j)の画素データg1(i,j)と
をR2:R1(=0.4:0.6)で加算して階調調整
画像Gcの画素位置(i,j)の画素データgc(i,j)が
作成される。すなわち、図34に示すように画素データ
g1(i,j)のレベルをD’とすると、画素データgc(i,j)
のレベルDcはR1・D’+R2・D=0.4D’+0.
6Dとなる。
【0215】この結果、同図に示すように画素位置
(i,j)の被写体の輝度レベルdに対して撮影画像G
1,G2ではそれぞれ階調レベルがa点とb点となって
いたが、階調調整画像Gcでは階調レベルが両点の間に
あるc点となる。
【0216】従って、階調調整処理においては、露出オ
ーバーの撮影画像G2を構成する画素データg2(i,j)の
レベルに対応する撮影画像G1,G2の加算比率をそれ
ぞれR1(g2(i,j)),R2(g2(i,j))(但し、0≦R1(g
2(i,j)),R2(g2(i,j))≦1、R1(g2(i,j))+R2(g2
(i,j))=1)とすると、各画素位置(i,j)(i=
1,2,…n,j=1,2,…m)についてR1(g2(i,
j))・g1(i,j)+R2(g2(i,j))・g2(i,j)を演算するこ
とにより階調調整画像Gcの画素データgc(i,j)が算出
され、撮影画像G1の階調特性と撮影画像G2の階調特
性との間の任意の階調特性を有する階調調整画像Gcが
作成される。
【0217】図30に戻り、階調調整のシミュレーショ
ンはボケ味調整のシミュレーションに比べて処理時間が
短いので、階調調整ソフトが起動すると、常にサムネイ
ル画像を用いた階調調整のシミュレーションが自動的に
行なわれて表示領域11cに表示されるようになってい
る。従って、階調調整用のダイアログ・ボックス24に
はシミュレーションボタン12cは設けられていない。
【0218】スライダーの表示25(以下、スライダー
25という。)は、サムネイル画像を用いた階調調整の
シミュレーションにおけるサムネイル画像Aとサムネイ
ル画像Bとの合成比を設定するものである。ここにいう
合成比は図33に示す露出オーバー画像のレベルv毎の
加算比ではなく、全体的なサムネイル画像Aとサムネイ
ル画像Bとの合成割合で、図33では加算比率特性Rに
よって仕切られる上側領域(撮影画像G1が加算される
領域)と下側領域(撮影画像G2が加算される領域)と
の面積比に類似したものである。
【0219】従って、スライダー25にカーソルKを移
動し、マウス704をワンクリックした状態で左右に移
動させて当該カーソルK(すなわち、スライダー表示2
5)を移動させることで、図33における加算比率特性
Rの曲線が点線で示すR’,R”の特性のように上下に
変更されてサムネイル画像Aとサムネイル画像Bとの合
成比が任意に設定される。スライダー25がスライド範
囲の中間位置にあると、加算比率特性は、ほほ図33の
特性Rに設定され、スライダー25がスライド範囲の中
間位置から右側に移動すると、同図の特性R’のように
なり(すなわち、露出オーバーの撮影画像G2の合成割
合が大きくなり)、左側に移動すると、同図の特性R”
のようになる(すなわち、露出アンダーの撮影画像G1
の合成割合が大きくなる)。
【0220】「バリエーション」と表記されたボタン表
示12g(以下、バリエーションボタン12g)は、予
め設定された5種類の加算比率特性でサムネイル画像A
とサムネイル画像Bとを合成して5種類の階調調整画像
C1〜C5を作成するものである。
【0221】表示領域11cにはサムネイル画像を用い
た階調調整のシミュレーションが表示されるが、合成比
を粗く変化させたときに階調調整結果がどのように変化
するかを知りたいときは、スライダー25を移動して合
成比を適当に変化させる必要があり、操作が面倒であ
る。バリエーションボタン12gは、階調調整具合が粗
く変化するように予め設定された5種類の加算比率特性
で5段階の階調調整をシミュレーションし、図31に示
すようにそのシミュレーション結果を一括表示させるこ
とで、操作者に所望の階調具合がどのような加算比率特
性で得られるかを確認し易くするものである。
【0222】なお、一括表示されたバリエーションのシ
ミュレーション結果の中に所望の階調特性があれば、そ
の画像にカーソルKを移動させ、マウス704をダブル
クリックすることにより本画像での階調調整処理におけ
る加算比率特性を設定することができる。図31では真
ん中のシミュレーション画像C3(太枠で囲まれた画像
C3)が選択されており、本画像で階調調整処理が行な
われると、シミュレーション画像C3の階調特性とほぼ
同一の階調特性を有する階調調整画像Gcが得られる。
【0223】次に、図35,図36のフローチャートに
従って階調調整処理について具体的に説明する。
【0224】階調調整処理のソフトが起動すると、指定
されたホルダNtに含まれる2個の画像ファイルP(X
+1).TIF,PX.TIFからそれぞれサムネイル
画像A,Bが読み出され、ダイアログ・ボックス20の
表示領域11a,11bに表示される(#221,#2
23)。
【0225】続いて、スライダー25の設定位置から加
算比率特性が読み取られ(#225)、その加算比率特
性を用いて図37に示すフローチャートに従ってサムネ
イル画像による階調調整のシミュレーションが行なわれ
る(#227)。
【0226】階調調整処理のシミュレーションを行なう
ソフトが起動すると、まず、サムネイル画像Aとサムネ
イル画像Bとの間でのレジストレーション処理がGの色
成分の画像を用いて行なわれ(#291)、サムネイル
画像Aに対するサムネイル画像Bのずれ量(δx,δ
y)が決定される(#293)。続いて、サムネイル画
像BのR,G,Bの各色成分の画像を全体的にずれ量
(δx,δy)だけ移動させてサムネイル画像Aとサム
ネイル画像Bとの位置合わせが行なわれる(#29
5)。この位置合わせ処理は、ボケ味調整処理の場合と
同様である。
【0227】続いて、R,G,Bの各色成分について、
設定された加算比率特性に基づいてサムネイル画像Aと
サムネイル画像Bとの合成処理が行なわれ(#29
7)、その処理結果が表示領域11cに表示される(#
299)。すなわち、露出オーバーのサムネイル画像A
を構成する画素データをga(i,j)(i=1,2,…n/
4、j=1,2,…m/4)、露出アンダーのサムネイ
ル画像Bを構成する画素データをgb(i,j)(i=1,
2,…n/4、j=1,2,…m/4)、画素データg
a(i,j)に対応するサムネイル画像A,Bの加算比率をそ
れぞれRa(ga(i,j)),Rb(ga(i,j))(但し、0≦R
a(ga(i,j)),Rb(ga(i,j))≦1、Ra(ga(i,j))+Rb
(ga(i,j))=1)とすると、R,G,Bの各色成分につ
いて、各画素位置(i,j)毎にRa(ga(i,j))・ga
(i,j)+Rb(ga(i,j))・gb(i,j)を演算することにより
階調調整画像Cの画素データgc(i,j)が算出され、その
算出結果が表示領域11cに表示される。
【0228】図35に戻り、サムネイル画像による階調
調整処理が終了すると、スライダー25によりシミュレ
ーションの加算比率特性が変更されているか否かが判別
され(#229)、加算比率特性が変更されていなけれ
ば(#229でNO)、バリエーションボタン12gに
カーソルKを移動してマウス704がダブルクリックさ
れたか(バリエーションボタン12gが操作されたか)
否かが判別され(#231)、バリエーションボタン1
2gがされていなければ(#231でNO)、更に実行
ボタン12bにカーソルKを移動してマウス704がダ
ブルクリックされたか(実行ボタン12bが操作された
か)否かが判別される。
【0229】バリエーションボタン12gも実行ボタン
12bも操作されていなければ(#231,#233で
NO)、ステップ#229に戻り、サムネイル画像によ
る階調調整のシミュレーション結果を表示した状態で待
機状態となる。
【0230】一方、スライダー25の移動により加算比
率特性が変更されると(#229でYES)、ステップ
#225に戻り、変更後の加算比率特性を用いて階調調
整のシミュレーションが行なわれる(#225〜#22
9)。
【0231】また、バリエーションボタン12gが操作
されると(#231でYES)、例えば図38に示すよ
うな予め設定された5種類の加算比率特性〜を用い
てステップ#227と同様の方法で5種類の階調調整の
シミュレーションが行なわれ(#235)、そのシミュ
レーション結果が図31に示すように表示される(#2
37)。
【0232】そして、表示された5枚の階調調整画像C
1〜C5のうち、何れかの階調調整画像にカーソルKを
移動してマウス704がダブルクリックされると(その
階調調整画像が選択されると)(#239でYES)、
ステップ#241に移行し、選択された階調調整画像の
加算比率特性を用いて撮影画像に対して階調調整処理が
実行される。図31の例では、階調調整画像C3が選択
されているので、図38の加算比率特性を用いて撮影
画像に対し階調調整処理が実行される。階調調整画像C
1〜C5の選択がなければ(#239でNO)、ステッ
プ#229に戻り、シミュレーション結果を表示した状
態で待機状態となる。
【0233】また、実行ボタン12bが操作されると
(#233でYES)、ステップ#241に移行し、ス
ライダー25若しくは5枚の階調調整画像C1〜C5の
選択により設定された加算比率特性を用いて撮影画像に
対し階調調整処理が実行される。
【0234】撮影画像に対する階調調整処理では、ま
ず、画像ファイルP(X+1).TIF,PX.TIF
からそれぞれ撮影画像(露出アンダー画像G1と露出オ
ーバー画像G2)のR,G,Bの色成分の画像データが
コンピュータ本体701内の記憶装置に読み出される
(#241,#243)。続いて、両撮影画像G1,G
2のGの色成分の画像データについて、不足する画素位
置の画像データが補間される(#245,#247)。
この補間処理はボケ味調整処理における補間処理と同一
である。
【0235】続いて、撮影画像G1と撮影画像G2との
間でのレジストレーション処理におけるずれ量の初期値
(δx0,δy0)として、サムネイル画像による階調
調整処理のシミュレーションで算出されたサムネイル画
像Aに対するサムネイル画像Bのずれ量(δx,δy)
を4倍した値(4δx,4δy)が設定される(#24
9)。階調調整処理では常にサムネイル画像による階調
調整処理のシミュレーションが行なわれるので、撮影画
像でのレジストレーション処理におけるずれ量の初期値
としてサムネイル画像でのシミュレーション結果で得ら
れたずれ量を利用するようにしている。
【0236】続いて、Gの色成分の画像を用いて撮影画
像G1と撮影画像G2との間でのレジストレーション処
理が行なわれ(#251)、撮影画像G1に対する撮影
画像G2のずれ量(δx’,δy’)が決定される(#
253)。そして、撮影画像G2のR,G,Bの各色成
分の画像を全体的にずれ量(δx’,δy’)だけ移動
させて撮影画像G1と撮影画像G2との位置合わせが行
なわれ(#255)、まず、Gの各色成分について階調
調整処理が行なわれる(#257)。この階調調整処理
はサムネイル画像を用いたシミュレーションにおける階
調調整処理と同一である。
【0237】続いて、Rの色成分について階調調整処理
が行なわれ(#259〜#265)、その後、Bの色成
分について階調調整処理が行なわれる(#265〜#2
73)。R,Bの色成分については、ボケ味調整処理と
同様に、画像データの存在しない画素位置の画像データ
を間引いて階調調整処理用の画像データを作成した後
(#259,#261,#267,#269)、その画
像データを用いて階調調整処理が行なわれ(#263,
#271)、その後、画像データの補間処理が行なわれ
る(#265,#373)。
【0238】ステップ#259,#261,#267,
#269の画像データの間引き処理は、ボケ味調整処理
における画像データの間引き処理(図21に示すフロー
チャートのステップ#147〜#153の処理参照)と
同一である。また、ステップ#263,#271の階調
調整処理は、サムネイル画像を用いたシミュレーション
における階調調整処理と同一である。また、ステップ#
265,#273の画像データの補間処理は、ボケ味調
整処理における画像データの補間処理(図22に示すフ
ローチャートのステップ#175〜#177の処理参
照)と同一である。
【0239】続いて、R,G,Bの色成分の階調調整画
像Gcが合成され(#275)、その合成結果は、ボケ
味調整処理の場合と同様に、図39に示すようにディス
プレイ702に処理結果表示用のダイアログ・ボックス
19を表示させ、その表示領域20に表示される(#2
77)。
【0240】そして、保存ボタン21にカーソルKを移
動してマウス704がダブルクリックされると(#27
9でYES)、階調調整画像Gcの画像データがコンピ
ュータ本体701内の所定のメモリに保存される(#2
81)。
【0241】次に、超解像処理について説明する。
【0242】図40は、超解像処理プログラムが起動し
たときのディスプレイ702に表示される超解像処理用
のダイアログ・ボックスの一例を示す図である。
【0243】超解像処理用のダイアログ・ボックス26
の構成も基本的に図15に示すボケ味調整用のダイアロ
グ・ボックス10と同じで、図15において、表示領域
11cとシミュレーションボタン12dを除去したもの
である。超解像処理では、サムネイル画像を用いて超解
像処理を行なってもその効果を視認することは困難であ
るので、サムネイル画像で超解像処理を行なうためのシ
ミュレーションボタン12dとその結果を表示する表示
領域11cは設けていない。
【0244】表示領域11a,11b、ファイルボタン
11a、実行ボタン11b及び終了ボタン11eはダイ
アログ・ボックス10のものと同一機能を果たすもので
ある。
【0245】ここで、超解像処理の内容について、図4
1を用いて簡単に説明する。なお、説明の便宜上、一次
元の画像データについて説明する。
【0246】被写体に対して撮影者がカメラを構えてシ
ャッタ操作を行なったときに、連続して2回の露光動作
を行って得られた2枚の撮影画像は、通常、撮影者が完
全に静止していることはないから、カメラアングルの僅
かな相違に起因して互いに被写体に対する撮影位置がわ
ずかに変位したものとなっている。
【0247】従って、本実施の形態では、最初の撮影画
像と2回目の撮影画像とをそれぞれ補間処理するととも
に、両撮影画像の位置合わせをして合成することより、
解像度の高い画像を得るようにしている。
【0248】すなわち、最初に撮影画像の画像データを
図41(a)とし、2枚目の撮影画像の画像データを図
41(b)とし、2枚目の撮影画像は最初の撮影画像に
対して被写体に対する撮影位置が右側にΔxだけずれて
いるとする。なお、図41(a)(b)において、曲線
Pは被写体の輝度特性を示し、a(1),a(2),…及びb
(1),b(2),…は画素位置、C(1),C(2),…及びD
(1),D(2),…は各画素の受光レベルを示している。ま
た、C(1)’,C(2)’,…は、受光レベルC(1),C
(2),…を用いて画素位置a(1),a(2),…の間を補間
したレベルであり、D(1)’,D(2)’,…は、受光レベ
ルD(1),D(2),…を用いて画素位置b(1),b(2),…
の間を補間したレベルである。
【0249】図41(a)(b)に示すように、最初の
撮影画像における各画素の被写体に対する受光位置と2
枚目の撮影画像における各画素の被写体に対する受光位
置とは相違しているから、両撮影画像の画像データから
撮像素子の画素数の2倍の画像データが得られる。
【0250】従って、同図(c)に示すように、最初の
撮影画像と2枚目の撮影画像の位置合わせをして両画像
データを合成することにより撮像素子の画素密度に対し
て2倍の画素密度を有する画像データが得られる。
【0251】なお、本実施の形態では、2回の露光にお
けるカメラアングルの微差に基づく被写体に対する撮像
素子の受光位置のずれを利用しているから、画素位置a
(i)と画素位置b(i)とのずれ量Δxは一定せず、画素位
置b(i)は画素位置a(i)と画素位置a(i+1)との中間に
必ず位置するとは限らないので、ずれ量Δxが非常に小
さい場合は、両画像画像の位置合わせが十分な精度で行
なえない虞がある。
【0252】そこで、これを改善するため、本実施の形
態では最初の撮影画像の画像データと2枚目の撮影画像
の画像データとをそれぞれ補間処理した後、合成するよ
うにしている。このようにすることで、図41(c)に
示すように、画素位置b(i)と画素位置a(i+1)との間に
画像データC(i)’,D(i)’が補間され、2枚の撮影画
像は高い精度で位置合わせが行なわれるので、解像度の
高い画像が得られる。
【0253】図40に戻り、設定ボタン12cは上述し
た補間方法を設定するためのボタンである。本実施の形
態では、周知のキュービック・コンボリューション(Qu
ibicconvolution)法、クゥオドラティックスプライン
(Quadratic spline)法及びインテグレーティング・リ
サンプラー(Integrating resampler)法の中から所望
の補間方法が選択できるようになっている。
【0254】設定ボタン12cにカーソルKを移動して
マウス704がダブルクリックされると、上記補間方法
を選択するための処理プログラムが起動し、ディスプレ
イ702の画面に、 図42に示すような補間方法設定
用のダイアログ・ボックス27が表示される。
【0255】ダイアログ・ボックス27には上記3種類
の補間方法のリストが表示され、所望の補間方法の表示
位16置にカーソルKを移動し、マウス704をワンク
リックすると、その補間方法が選択され、先頭の〇印が
◎印に変更される。そして、この状態で設定内容を確定
するための「OK」ボタン16にカーソルKを移動し、
マウス704をワンクリックすると、その補間方法が設
定される。図42の例では、キュービック・コンボリュ
ーション法が設定される。
【0256】次に、図43,図44のフローチャートに
従って超解像処理について具体的に説明する。
【0257】超解像処理のソフトが起動すると、指定さ
れたホルダNhに含まれる2個の画像ファイルP(X+
1).TIF,PX.TIFからそれぞれサムネイル画
像A,Bが読み出され、ダイアログ・ボックス20の表
示領域11a,11bに表示されるとともに(#29
1,#293)、超解像方式のデフォルト値が読み取ら
れて(#295)、超解像処理のスタンバイ状態となる
(#297のループ)。
【0258】そして、実行ボタン12cにより超解像処
理の実行が指示されると(#297でYES)、まず、
サムネイル画像Aとサムネイル画像Bとの間でのレジス
トレーション処理がGの色成分の画像を用いて行なわ
れ、サムネイル画像Aに対するサムネイル画像Bのずれ
量(δx,δy)が決定される(#299〜#30
5)。
【0259】続いて、画像ファイルP(X+1).TI
F,PX.TIFからそれぞれ撮影画像(最初の撮影画
像g1と2回目の撮影画像g2)のR,G,Bの色成分
の画像データがコンピュータ本体701内の記憶装置に
読み出され、両撮影画像g1,g2のGの色成分の画像
データについて、それぞれ設定された補間方法によって
不足する画素位置の画像データを補間するとともに、解
像度の倍率nに応じて増加する画素位置の画像データが
補間される(#307,#309)。
【0260】すなわち、Gの色成分の画像データは、図
25(a)に示すように(2h+2,2k+1)と(2
h+1,2k+2)(h=0,1,2…n/2、k=
0,1,2,…m/2)の画素位置にしか画像データG
がないから、同図(b)に示すように画素位置(2h+
1,2k+1),(2h+2,2k+2)の画像データ
G’が補間され、更に、例えば解像度の倍率nを4倍と
すると、図45に示すように、各行各列について、各画
素位置の間に画素データG”が補間される。
【0261】続いて、撮影画像g1と撮影画像g2との
間でのレジストレーション処理におけるずれ量の初期値
(δx0,δy0)として、ステップ#305で算出さ
れたサムネイル画像Aに対するサムネイル画像Bのずれ
量(δx,δy)を4倍した値(4δx,4δy)が設定
され(#311)、更にこのずれ量(4δx,4δy)
を用いてGの色成分の画像に関して撮影画像g1と撮影
画像g2との間でのレジストレーション処理が行なわれ
て(#313)、撮影画像g1に対する撮影画像g2の
ずれ量(δx’,δy’)が決定される(#315)。
【0262】そして、撮影画像g2のGの色成分の画像
を全体的にずれ量(δx’,δy’)だけ移動させて撮
影画像g1と撮影画像g2との位置合わせが行なわれた
後(#317)、画像データG”の補間された各画素位
置について、撮影画像g1の補間データG”と撮影画像
g2の補間データG”との平均値が合成後のデータとし
て設定される(#319)。
【0263】ステップ#317の処理は、図41の例で
説明すると、同図(a)(b)のように、2枚目の画像
の画像データを最初の画像の画像データに対してΔxだ
けずらせて被写体の輝度特性Pを一致させるものであ
る。
【0264】また、ステップ#319の処理は、画素密
度をn倍にした2枚の撮影画像相互で画素ピッチ単位で
位置合わせを行なうので、同一の画素位置に最初の撮影
画像のデータと2枚目の撮影画像のデータとが存在する
ことになるので、これらの平均値をその画素位置のデー
タとするものである。
【0265】図43に戻り、続いて、ステップ#321
〜#327でRの色成分の画像について、Gの色成分の
場合と同様の方法で画像データの合成処理が行なわれ、
ステップ#329〜#335でBの色成分の画像につい
て、Gの色成分の場合と同様の方法で画像データの合成
処理が行なわれる。
【0266】なお、Rの色成分の画像データは、図26
(a)に示すように(2h+1,2k+1)の画素位置
にしか画像データRがないから、同図(b)に示すよう
にこれ以外の画素位置(2h+2,2k+1),(2h
+1,2k+2),(2h+2,2k+2)の画像デー
タR’が補間された後、図46に示すように各行各列に
ついて、各画素位置の間に画素データR”が補間され
る。Bの色成分の画像データについても同様の方法で画
像データB’,B”が補間される。
【0267】そして、超解像処理後のR,G,Bの各色
成分の画像データを合成して画素密度がn倍(図45,
図46の例では4倍)の超解像画像g3が作成され(#
337)、その超解像画像g3が、図47に示すように
ディスプレイ702の画面全体に表示される(#33
9)。なお、超解像処理では、処理結果の効果を認識し
やすくするため、超解像画像g3をディスプレイ702
の画面全体に表示させるようにしている。処理効果が認
識できるものであれば、超解像画像g3をディスプレイ
702の一部画面に表示させるようにしても良い。
【0268】そして、保存ボタン21にカーソルKを移
動してマウス704がダブルクリックされると(#34
1でYES)、超解像画像g3の画像データがコンピュ
ータ本体7内の所定のメモリに保存される(#34
3)。
【0269】上記のように、デジタルスチルカメラ1で
ボケ味調整モード、階調調整モード及び超解像モードで
撮影された2枚一組の撮影画像はコンピュータからなる
画像処理装置6で、R,G,Bの色成分毎に互いに撮影
画像の位置合わせ処理が行なわれた後、所定の合成処理
により所望のボケ具合や階調特性を有する色成分画像や
解像度の高い色成分画像が作成され、更にこれらの色成
分画像を合成して所望のボケ具合や階調特性を有するカ
ラー画像や解像度の高いカラー画像が作成されるが、こ
の色成分毎の画像処理において、人間の視覚特性上解像
度に与える影響の大きいGの色成分については、全画素
位置の画像データを用いて位置合わせ処理を行ない、人
間の視覚特性上解像度に与える影響の小さいR,Bの色
成分については、Gの色成分で算出された位置合わせ情
報を利用することで位置合わせ処理の簡略化を行なうよ
うにしているので、R,G,Bの各色成分について同一
の位置合わせ処理を繰り返す場合に比して処理時間を短
くすることができる。
【0270】また、色成分毎のボケ味調整、階調調整及
び超解像処理等の所定の画像処理においても、Gの色成
分の画像については全画素位置の画像データを用いて画
像処理を行ない、R,Bの色成分の画像については、全
画素位置の画像データを用いないで画像処理を行なうよ
うにしているので、全ての各色成分の画像について全画
素位置の画像データを用いて画像処理を繰り返す場合に
比して処理時間を短くすることができる。
【0271】具体的には、本実施形態では、ベイヤー方
式の単板式カラーCCDを用いて画像が撮影されている
ため、撮影画像を構成するR,G,Bの各色成分の画像
は、不足する画素位置の画像データを補間する必要があ
るが、色成分毎のボケ味調整、階調調整及び超解像処理
等の所定の画像処理においては、Gの色成分の画像につ
いては補間処理により全画素位置の画像データを補間し
て画像処理を行ない、R,Bの色成分の画像について
は、補間処理をしないで、元の画像データを用いて画像
処理を行なうようにしているので、全ての各色成分の画
像について全画素位置の画像データを補間した後、画像
処理を行なう場合に比して処理時間を短くすることがで
きる。
【0272】なお、R,Bの色成分の画像については、
所定の画像処理が終了し、色成分画像を合成する際に不
足する画素位置の画像データを補間するようにしている
ので、合成後の画像の画質が劣化することはない。
【0273】また、上記実施形態では、画像処理をR,
G,Bの色成分で行なう場合について説明したが、Y,
Cr,Cbの色成分で行なう場合にも本発明は適用可能
で、Cr,Cbの色成分の画像に対する画像処理をYの
色成分の画像処理より簡略化するとよい。すなわち、一
般に人間の視覚特性上解像度に影響の大きい色成分と解
像度への影響は小さいが色再現性に影響の大きい色成分
とに分離して画像処理をする場合、後者の色成分の画像
に対する画像処理を前者の色成分の画像に対する画像処
理よりも簡略化する(例えば処理対象のデータ数を揃え
るための補間処理を省いたり、位置合わせ処理を省くな
ど)ようにすればよい。
【0274】また、上記実施の形態では、ボケ味調整モ
ード、階調調整モード及び超階調処理モードで撮影され
た2枚の撮影画像の合成処理をパソコン7で行なうよう
にしていたが、デジタルスチルカメラ1のROM108
aに上述したボケ味調整処理プログラム、階調調整処理
プログラム及び超解像処理プログラムを搭載し、全体制
御部108でこれらのプログラムに従って2枚の撮影画
像の合成処理を行ない、その処理結果を、図48に示す
ようにメモリカードMCに記録するようにしてもよい。
【0275】なお、図48は、図8に示すメモリカード
MC内の画像ファィルの構成例において、ボケ味調整モ
ード、階調調整モード及び超解像モードの撮影画像に対
するホルダにそれぞれ合成処理した画像の画像ファイル
「P000001.JPG」,「P000003.JP
G」,「P000005.JPG」,「P00000
7.JPG」を追加したものである。
【0276】これらのファィル名から分かるように、合
成処理後の画像データはJPEG方式で圧縮されてい
る。合成処理後の画像データだけでなく、撮影画像の生
のデータもメモリカードMCに記録しているのは、パソ
コン7でも画像処理を行なうことができるようにしてい
るためである。メモリカードMCの容量効率を高めるた
めに、合成処理後の画像データだけメモリカードMCに
記録するようにしても良い。
【0277】デジタルスチルカメラ1の画像処理機能を
搭載する際、ソフトウェアで全体制御部108により合
成処理を行なわせるようにすると、全体制御部108の
処理負担が大きくなるので、ハードウェアで合成処理が
行なわれる構成にしてもよい。
【0278】図49は、超解像モードを備え、このモー
ドでの超解像処理をハードウェアで実行するようにした
デジタルスチルカメラの内部構成を示すブロック図であ
る。また、図50は、複数画像処理部の内部構成を示す
ブロック図である。
【0279】同図は、図7において、信号処理部103
内に、超階調処理モードで撮影された2枚の撮影画像の
合成処理を行なう複数画像処理部111を設けたもので
ある。図7に示す部材と同一機能の部材には同一番号を
付している。
【0280】複合画像処理部111は、図50に示すよ
うに、R,G,Bの色成分の画像データを輝度(Y),
色差(Cr=R−Y),色差(Cb=B−Y)の画像デ
ータに変換するRGB/YCrCb変換部111a、フィ
ルタ111b,111c、補間処理部111d,111
e、レジストレーション処理部111f及び画像合成部
111gで構成されている。
【0281】RGB/YCrCb変換部111aは、全体
制御部108から最初の撮影画像及び2枚目の撮影画像
のR,G,Bの色成分の画像データが入力されると、一
旦、画像メモリ103fに格納した後、各撮影画像につ
いて、R:G:B=0.3:0.59:0.11の割合
で加算合成して輝度データYを作成するとともに、最初
の撮影画像について、R,Bの画像データからこの輝度
データYを減算して色差データCr,Cbのデータを作
成する。なお、色差データCr,Cbについて最初の撮
影画像だけを用いるのは、色差データCr,Cbについ
ては、解像度に与える影響が少ないので、最初の撮影画
像と2枚目の撮影画像との位置合わせ処理をしないで、
処理速度をできるだけ早くするためである。色差データ
Cr,Cbについて2枚目の撮影画像だけを用いるよう
にしてもよい。
【0282】両撮影画像の輝度データYが作成される
と、各撮影画像の輝度データYについて、フィルタ回路
111bによりノイズ成分が除去された後、補間処理回
路111dでデータの補間処理が行なわれる。この補間
処理は、図41で説明したデータC(1)’,C(2)’,
…、データD(1)’,D(2)’,…の補間処理に相当し、
図43,図44のフローチャートではステップ#30
7,#308の補間処理に相当している。
【0283】また、最初の撮影画像の色差データCr,
Cbが作成されると、この色差データCr,Cbについ
て、フィルタ回路111cによりノイズ成分が除去され
た後、補間処理回路111eでデータの補間処理が行な
われる。なお、この補間処理は、図41で説明したデー
タC(1)’,C(2)’,…、データD(1)’,D(2)’,…
の補間処理に相当し、図43,図44のフローチャート
ではステップ#321,#329の補間処理に相当して
いる。
【0284】輝度データYについては、補間処理が終了
すると、レジストレーション処理部111fで最初の撮
影画像と2枚目の撮影画像との位置合わせが行なわれ
る。この処理は、図43,図44のフローチャートのス
テップ#313〜#319に相当し、輝度データYにつ
いては解像度の高い画像データを得るものである。一
方、補間後の色差データCr,Cbについては、最初の
撮影画像と2枚目の撮影画像との位置合わせは行なわれ
ない。
【0285】そして、レジストレーション処理が行なわ
れた輝度データYと最初の撮影画像の色差データCr,
Cbとは画像処理部111gで合成され(図44のフロ
ーチャートのステップ#337に相当)、合成後の画像
データは画像データ103fに記憶される。
【0286】なお、この実施の形態では、処理速度をで
きるだけ早くするため、色差データCr,Cbに対して
はレジストレーション処理部は設けていないが、色差デ
ータCr,Cbに対してもレジストレーション処理部を
設けてもよい。
【0287】また、上記実施形態では、超解像処理にお
けるレジストレーション処理の初期値をサムネイル画像
を用いたシミュレーションで算出しているが、このシミ
ュレーションをしないで、直接撮影画像のレジストレー
ション処理を行なうようにしてもよい。
【0288】また、階調調整処理では、常にサムネイル
画像を用いてシミュレーションをしているが、ボケ味調
整処理と同様にシミュレーションの指示がされたときに
おこなうようしてもよい。
【0289】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カラー撮像装置で撮影された2枚のカラー画像に対し、
色成分毎に所定の画像処理を行なって1枚の色成分画像
を作成し、各色成分の画像を合成して1枚のカラー画像
を作成する画像処理システムであって、複数の色成分の
画像のうち、人間の視覚特性上解像度に与える影響の小
さい色成分に対する画像処理を他の色成分に対する画像
処理よりも簡略化するようにしたので、全ての色成分に
対して同一の画像処理を繰り返す場合に比して画像処理
の時間が短くなり、合成後の画像の画質を劣化すること
なく合成処理の時間を可能な限り短縮することができ
る。
【0290】また、同一の被写体に対して連続して2回
撮像し、それによって得られた2枚のカラー画像に対
し、色成分毎に所定の画像処理を行なって1枚の色成分
画像を作成し、各色成分の画像を合成して1枚のカラー
画像を作成するカラー撮像装置であって、複数の色成分
の撮影画像のうち、人間の視覚特性上解像度に与える影
響の小さい色成分に対する画像処理を他の色成分に対す
る画像処理よりも簡略化するようにしたので、全ての色
成分に対して同一の画像処理を繰り返す場合に比して画
像処理の時間が短くなり、合成後の画質を劣化させるこ
となく可能な限り短い時間で撮影画像と異なる画質の画
像を得ることができる。
【0291】また、上記画像処理方法からなる処理プロ
グラムを情報記録媒体に記録することにより、この情報
記録媒体を介してカラー撮像装置やコンピュータなどか
ら画像処理装置に画像処理方法の処理プログラムを搭載
することで、画像合成により撮影画像と異なる画質の画
像を得る機能を備えたカラー撮像装置や画像処理システ
ムを簡単に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像処理システムに適用される
デジタルスチルカメラのカメラ本体の正面図である。
【図2】 同デジタルスチルカメラの主要部材の配置を
示す図である。
【図3】 同デジタルスチルカメラに内蔵された主要部
材の配置を示す右側面図である。
【図4】 同デジタルスチルカメラの背面図である。
【図5】 カラー撮像素子の撮像面の構成を示す図であ
る。
【図6】 撮影モードの選択方法を説明するための図で
ある。
【図7】 デジタルスチルカメラの内部構成を示すブロ
ック図である。
【図8】 メモリカードに記録された画像ファイルの構
成例を示す図である。
【図9】 メモリカードへの画像ファイルの記録方法を
示す図である。
【図10】 ボケ味調整モードでの撮影手順を示すフロ
ーチャートである。
【図11】 階調調整モードでの撮影手順を示すフロー
チャートである。
【図12】 超解像モードでの撮影手順を示すフローチ
ャートである。
【図13】 画像処理装置の構成を示す外観図である。
【図14】 画像合成用の処理プログラムを起動するた
めの処理手順を示すフローチャートである
【図15】 ボケ味調整処理プログラムが起動したとき
のディスプレイに表示されるボケ味調整用のダイアログ
・ボックスの一例を示す図である。
【図16】 画像ファイルの読取処理のフローチャート
である。
【図17】 画像ファイルの読取処理の他のフローチャ
ートである。
【図18】 ボケ味調整処理に使用されるピント状態の
異なる2枚の画像を示すもので、(a)は近景合焦画像
であり、(b)は遠景合焦画像である。
【図19】 ボケ味調整処理に必要なパラメータを設定
するためにディスプレイに表示されるダイアログ・ボッ
クスの一例を示す図である。
【図20】 ボケ味調整処理の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図21】 ボケ味調整処理の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図22】 ボケ味調整処理の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図23】 サムネイル画像を用いたボケ味調整処理の
処理手順を示すフローチャートである。
【図24】 サムネイル画像を用いてボケ味調整処理を
シミュレートした場合のディスプレイにおける表示内容
を示す図である。
【図25】 Gの色成分について画像データの補間処理
を説明するための図で,(a)は補間前の画像データを
示す図、(b)は補間後の画像データを示す図である。
【図26】 Rの色成分の画像データを間引いて反復演
算処理用の画像データを作成する方法を示す図で、
(a)は間引く前の画像データを示す図、(b)は間引
き後の画像データを示す図である。
【図27】 Rの色成分について画像データを補間して
ボケ味調整画像を作成する方法を説明するための図で、
(a)は補間前の画像データを示す図、(b)は画像デ
ータを元の画素位置に復元した状態を示す図、(c)補
間後の画像データを示す図である。
【図28】 ボケ味調整画像を表示するためにディスプ
レイに表示されるダイアログ・ボックスの一例を示す図
である。
【図29】 ボケ味調整画像を保存するための条件を入
力するためにディスプレイに表示されるダイアログ・ボ
ックスの一例を示す図である。
【図30】 階調調整処理プログラムが起動したときの
ディスプレイに表示される階調調整用のダイアログ・ボ
ックスの一例を示す図である。
【図31】 バリエーションボタンにより予め設定され
た5種類の加算比率特性で階調調整をシミュレーション
したときのシミュレーション結果の表示例を示す図であ
る。
【図32】 露出オーバーの撮影画像と露出アンダーの
撮影画像のA/D変換レベルにおける相違を示す図であ
る。
【図33】 階調調整処理における露出オーバーの撮影
画像と露出アンダーの撮影画像との合成比率の一例を示
す図である。
【図34】 同一の被写体の輝度レベルに対する露出オ
ーバーの撮影画像、露出アンダーの撮影画像及び階調調
整画像のA/D変換レベルを示す図である。
【図35】 階調調整モードで撮影された露出値の異な
る2枚の撮影画像を用いた階調味調整処理のフローチャ
ートである。
【図36】 階調調整処理の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図37】 サムネイル画像を用いた階調調整処理の処
理手順を示すフローチャートである。
【図38】 バリエーション処理における加算比率特性
の一例を示す図である。
【図39】 作成された階調調整画像を表示するために
ディスプレイに表示されるダイアログ・ボックスの一例
を示す図である。
【図40】 超解像処理プログラムが起動したときのデ
ィスプレイに表示される超解像調整用のダイアログ・ボ
ックスの一例を示す図である。
【図41】 超解像処理を説明するための図である。
【図42】 超解像処理における補正方法の設定するた
めにディスプレイに表示されるダイアログ・ボックスの
一例を示す図である。
【図43】 超解像処理の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図44】 超解像処理の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図45】 Gの色成分の画像データの補間方法を説明
するための図である。
【図46】 Rの色成分の画像データの補間方法を説明
するための図である。
【図47】 超解像処理の処理結果の表示例を示す図で
ある。
【図48】 デジタルスチルカメラで画像合成処理まで
行なう場合のメモリカードへの画像ファイルの記録方法
を示す図である。
【図49】 画像処理機能を備えたデジタルスチルカメ
ラの内部構成を示すブロック図である。
【図50】 複数画像処理部の内部構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 デジタルスチルカメラ(カラー撮像装置) 101 レンズ 102 撮像部 103 信号処理部 104 発光制御部 105 レンズ制御部 106 表示部 107 操作部 108 カードI/F 108 全体制御部 109 カードインターフェース 110 通信用インターフェース 111 複数画像処理部(画像処理手段,画像合成手
段) 111a RGB/YCrCb変換部 111b,111c フィルタ 111d,111e 補間処理部 111f レジストレーション処理部 111g 画像合成部 2 カメラ本体 205 カラー撮像素子 206 シャッタボタン 207 表示部 208 電源スイッチ 209 4連スイッチ 210 スイッチ群 3 交換レンズ 4 電子ビューファインダ 5 フラッシュ 6 画像処理装置 7 パーソナルコンピュータ 701 コンピュータ本体(画像処理装置) 701b メモリカードリーダ 701c CD−ROMドライバ 702 ディスプレイ 703 キーボード 704 マウス 9 CD−ROM MC メモリカード(記録媒体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 9/04 H04N 9/64 R 9/07 9/69 9/64 101:00 9/69 1/40 D // H04N 101:00 1/46 Z (72)発明者 藤井 真一 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−131796(JP,A) 特開2000−50058(JP,A) 特開 平9−298660(JP,A) 特開2000−182022(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/38 - 1/393

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像合成により撮影画像と異なる画質の
    画像を得るべく同一の被写体に対して連続して2枚のカ
    ラー画像を撮影するカラー撮像装置と、上記カラー撮像
    装置で撮影された2枚のカラー画像に対し、色成分毎に
    所定の画像処理を行って1枚の色成分画像を作成する画
    像処理手段と、上記画像処理手段で作成された各色成分
    の画像を合成して1枚のカラー画像を作成する画像合成
    手段とを備えた画像処理装置とからなる画像処理システ
    ムであって、上記色成分毎の所定の画像処理は、撮影画
    像間の位置合わせを行う位置合わせ処理と、位置合わせ
    をした撮影画像間で画質に関する所定の演算を行って1
    枚の色成分画像を作成する演算処理とからなり、上記画
    像処理手段は、上記複数の色成分の画像のうち、人間の
    視覚特性上解像度に与える影響の小さい第1の色成分の
    画像に対する上記位置合わせ処理を他の第2の色成分の
    画像に対する上記位置合わせ処理よりも簡略化すること
    を特徴とする画像処理システム。
  2. 【請求項2】 上記画像処理手段は、上記第2の色成分
    の画像に対する位置合わせ処理で算出された位置ずれ情
    報を用いて上記第1の色成分の画像に対する位置合わせ
    処理を行うことで、上記第1の色成分に対する位置合わ
    せ処理の簡略化を行なうものであることを特徴とする請
    求項1記載の画像処理システム。
  3. 【請求項3】 上記成分毎の所定の画像処理には、上記
    位置合わせ処理の前に撮影画像毎にデータを補間して元
    の画像データ数を増加する補間処理を含み、上記画像処
    理手段は、上記第1の色成分の画像に対する補間処理を
    第2の色成分に対する補間処理よりも簡略化するもので
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 上記画像処理手段は、上記補間処理にお
    ける上記第1の色成分の画像のデータ補間数を上記第2
    の色成分の画像のデータ補間数より少なくすることで、
    上記第1の色成分に対する補間処理の簡略化を行なうも
    のであることを特徴とする請求項3記載の画像処理シス
    テム。
  5. 【請求項5】 上記画像処理手段は、上記演算処理にお
    いて、上記第1の色成分の画像のデータ数が上記第2の
    色成分の画像のデータ数と一致するように、当該第1の
    色成分の画像のデータ数を補間することを特徴とする請
    求項4記載の 画像処理システム。
  6. 【請求項6】 上記色成分はR(赤),G(緑),B
    (青)の色成分からなり、上記第1の色成分はR,Bの
    色成分で、上記第2の色成分はGの色成分であることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 上記色成分はY(輝度),Cr(赤の色
    差),Cb(青の色差)の色成分からなり、上記第1の
    色成分はCr,Cbの成分で、上記第2の色成分はYの
    成分であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載の画像処理システム。
  8. 【請求項8】 上記画質に関する所定の演算処理は、画
    像のピントのボケ具合を調整するボケ味調整処理である
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理システム。
  9. 【請求項9】 上記画質に関する所定の演算処理は、画
    像の階調を調整する階調調整処理であることを特徴とす
    る請求項1記載の画像処理システム。
  10. 【請求項10】 上記画質に関する所定の演算処理は、
    画像の解像度を高める超解像処理であることを特徴とす
    る請求項1記載の画像処理システム。
  11. 【請求項11】 被写体光像を画像信号に光電変換して
    出力する撮像手段と、画像合成により撮影画像と異なる
    画質の画像を得るべく同一の被写体に対して連続して2
    回、上記撮像手段の撮像動作を行なわせる撮像制御手段
    と、上記撮像手段で撮影された2枚のカラー画像に対
    し、色成分毎に所定の画像処理を行って1枚の色成分画
    像を作成する画像処理手段と、上記画像処理手段で作成
    された各色成分の画像を合成して1枚のカラー画像を作
    成する画像合成手段とを備えた撮像装置であって、上記
    色成分毎の所定の画像処理は、撮影画像間の位置合わせ
    を行う位置合わせ処理と、位置合わせをした撮影画像間
    で画質に関する所定の演算を行って1枚の色成分画像を
    作成する演算処理とからなり、上記画像処理手段は、上
    記複数の色成分の画像のうち、人間の視覚特性上解像度
    に与える影響の小さい第1の色成分の画像に対する上記
    位置合わせ処理を他の第2の色成分の画像に対する上記
    位置合わせ処理よりも簡略化することを特徴とする撮像
    装置。
  12. 【請求項12】 上記画像処理手段は、上記第2の色成
    分の画像に対する位置合わせ処理で算出された位置ずれ
    情報を用いて上記第1の色成分の画像に対す る位置合わ
    せ処理を行うことで、上記第1の色成分の画像に対する
    位置合わせ処理の簡略化を行なうものであることを特徴
    とする請求項11記載の撮像装置。
  13. 【請求項13】 上記色成分毎の所定の画像処理には、
    上記位置合わせ処理の前に撮影画像毎にデータを補間し
    て元の画像データ数を増加する補間処理を含み、上記画
    像処理手段は、上記補間処理における上記第1の色成分
    の画像のデータ補間数を上記第2の色成分の画像のデー
    タ補間数より少なくすることで、上記第1の成分の画像
    に対する補間処理の簡略化を行なうものであることを特
    徴とする請求項11又は12記載の撮像装置。
  14. 【請求項14】 上記画像処理手段は、上記演算処理に
    おいて、上記第1の色成分の画像のデータ数が上記第2
    の色成分の画像のデータ数と一致するように、当該第1
    の色成分の画像のデータ数を補間することを特徴とする
    請求項13記載の撮像装置。
  15. 【請求項15】 上記色成分はR(赤),G(緑),B
    (青)の色成分からなり、上記第1の色成分はR,Bの
    色成分で、第2の色成分はGの色成分であることを特徴
    とする請求項11〜14のいずれかに記載の撮像装置。
  16. 【請求項16】 上記画質に関する所定の演算処理は、
    画像のピントのボケ具合を調整するボケ味調整処理であ
    ることを特徴とする請求項11記載の撮像装置。
  17. 【請求項17】 上記画質に関する所定の演算処理は、
    画像の階調を調整する階調調整処理であることを特徴と
    する請求項11記載の撮像装置。
  18. 【請求項18】 上記画質に関する所定の演算処理は、
    画像の解像度を高める超解像処理であることを特徴とす
    る請求項11記載の撮像装置。
  19. 【請求項19】 画像合成により撮影画像と異なる画質
    の画像を得るべく同一の被写体を連続的に撮像して得ら
    れる複数枚のカラー画像に対し、色成分毎に所定の画像
    処理を行って1枚の成分画像を作成する画像処理ステッ
    プと、上記画像処理ステップで作成された各色成分の画
    像を合成して1枚のカラー画像を作成する画像合成ステ
    ップとからなる画像処理方法であって、上記画像処理ス
    テップにおける色成分毎の所定の画像処理は、撮影画像
    間の位置合わせを行う位置合わせ処理と、位置合わせを
    した撮影画像間で画質に関する所定の演算を行って1枚
    の色成分画像を作成する演算処理とからなり、上記画像
    処理ステップは、上記複数の色成分の画像のうち、人間
    の視覚特性上解像度に与える影響の小さい第1の色成分
    の画像に対する上記位置合わせ処理を他の第2の色成分
    の画像に対する上記位置合わせ処理よりも簡略化するこ
    とを特徴とする画像処理方法。
  20. 【請求項20】 画像合成により撮影画像と異なる画質
    の画像を得るべく同一の被写体を連続的に撮像して得ら
    れる複数枚のカラー画像に対し、色成分毎に所定の画像
    処理を行って1枚の成分画像を作成する第1の画像処理
    と、上記画像処理ステップで作成された各色成分の画像
    を合成して1枚のカラー画像を作成する第2の画像処理
    とを、コンピュータに実行させるためのプログラムを記
    録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、上記
    第1の画像処理における色成分毎の所定の画像処理は、
    撮影画像間の位置合わせを行う位置合わせ処理と、位置
    合わせをした撮影画像間で画質に関する所定の演算を行
    って1枚の色成分画像を作成する演算処理とからなり、
    上記第1の画像処理は、上記複数の色成分の画像のう
    ち、人間の視覚特性上解像度に与える影響の小さい第1
    の色成分の画像に対する上記位置合わせ処理を他の第2
    の色成分の画像に対する上記位置合わせ処理よりも簡略
    化することを特徴とする記録媒体。
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