JP3443993B2 - 孔版印刷用スタンプインキ - Google Patents

孔版印刷用スタンプインキ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は孔版印刷方式を用いるス
タンプインキに関する。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷は製版後、孔版原紙の穿孔部分
からインキが出て紙に転写され、画像が形成される方式
のものである。孔版印刷用インキには、成分として、顔
料、樹脂、溶剤からなる油性インキタイプ(例えば特公
昭33−6516号公報)と、これにさらに水、活性剤
などを加えたエマルションタイプとがある。そして両タ
イプともインキが乾くと孔版原紙の穿孔部分が目づまり
してインキが出なくなってしまうので、溶剤としては高
沸点の鉱油、植物油では、綿実油、ヒマシ油といった不
乾性油、半乾性油を用いて乾燥を防いでいる。
【0003】一方、スタンプ用インキは顔料または染
料、樹脂、溶剤、活性剤等から成り、水性インキ、油性
インキがある。常時、蓋をして、インキを密閉するスタ
ンプ器(主としてインキを含浸させた印肉と印刷面であ
る版面が一体化した簡易タイプ)に使うインキには、押
印後の乾燥性がいいように、揮発性のあるアルコール系
溶剤、低分子量芳香族系溶剤が使用されている。また蓋
をしないで、インキを開放系で使用するスタンプ器(主
として印肉と版面を別々に使用するタイプ)に使うイン
キには、印肉の表面が乾かないように、グリコール系溶
剤を使用し、水分の蒸発と吸収を平衡に保つものがほと
んどである。
【0004】しかしながら、上記のインキを孔版印刷式
のスタンプインキに使用しても良好な印刷物は得られな
い。すなわち、孔版印刷用の油性インキは、経時で増粘
し、ひどい場合は油分離(顔料が沈降)してしまう。孔
版印刷用のエマルションインキは、チキソ性または塑性
が強く最初からインキの出が悪く、また紙への浸透も遅
いので定着性が劣り、セット(紙面の乾燥)も遅い。ま
た、経時で水分が蒸発して粘度が低下すると、今度は逆
にインキが出すぎて、印刷物に滲みが出たり、乾燥が遅
くなったりする。揮発性のある溶剤を使用した系のスタ
ンプインキは、瞬時にインキが乾いて、孔版原紙は目づ
まりしてしまう。揮発性のない溶剤を使用した系のスタ
ンプインキは、経時で増粘し、ひどい場合は油分離して
しまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで従来の孔版イン
キやスタンプインキに比べて、孔版印刷式のスタンプイ
ンキに必要とされる性能は経時での粘度安定性と定着性
の向上およびセットするまでの時間(紙面が乾燥するま
での時間)の短縮である。インキ粘度が高すぎたり、チ
キソ性または塑性が強すぎたりすると、インキの出が悪
く、印刷画像がかすれたり、薄くなったりする。またイ
ンキの紙への浸透が遅くなり(セットが遅くなり)、擦
れて紙を汚したり手が汚れたりしてしまう。またインキ
粘度が低すぎると、インキが出すぎて、印刷画像が滲ん
だり、印刷表面の乾燥が遅くなり、擦れて紙を汚したり
手が汚れたりしてしまう。インキが油分離すると、油分
が紙にしみ出て印刷物を汚したり、沈降した顔料が孔版
原紙を目づまりさせてしまう。またインキの定着性が劣
っていると、擦れて紙面が汚れたり手が汚れたりしてし
まう。本発明は、捺印するのに適した粘度で長期間安定
であり、かつニュートン流体に近づけることで紙への浸
透を速くし、その結果として定着性が良く、セットが速
いスタンプインキを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、全
インキ組成物中、テレフタル酸と多価アルコールと油脂
とを縮合した油長60から90の油変成アルキッド樹脂
成分30重量%から97重量%、溶剤が0重量%から5
0重量%、および着色剤が1重量%から30重量%から
なることを特徴とする孔版印刷用スタンプインキであ
る。
【0007】本発明に関わる孔版印刷方式によるスタン
プ器は図1に示したように、インキがそのまま、または
紙や布、樹脂スポンジ等でインキを含浸させたものが容
器に入っていて、印刷面に孔版原紙が張りつけてあるも
ので、製版後容器を手で持って紙に押しつけると、この
孔版原紙の穿孔部分からインキが滲み出て、印刷される
ものである。
【0008】本発明のアルキッド樹脂は油脂と多塩基酸
と多価アルコールを構成成分とする。油脂としては、ヤ
シ油、パーム油、オリーブ油、ひまし油、綿実油等の不
乾性油あるいは半乾性油が好ましい。アルキッド樹脂の
油長は60から90、より好ましくは70から80であ
り、上記数値より短くても長くても貯蔵安定性は低下す
る。また短い場合はさらにインキの定着性が劣り、セッ
トも遅くなる。本発明では多塩基酸としてテレフタル酸
を使用する。このことによって他種の多塩基酸を使用し
た場合に比べて大幅にインキの貯蔵安定性が優れ、定着
性が良くセットが速い。ただし本発明の効果を損なわな
い範囲で、すなわち、全多塩基酸量の30重量%以下範
囲でイソフタル酸、無水フタル酸、コハク酸、アジピン
酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸、無水トリメリ
ット酸等を併用することができる。
【0009】本発明では多価アルコールとしてペンタエ
リスリットを使用することがインキの貯蔵安定性、定着
性、セットの上で好ましいが、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、
ネオペンチルグリコール、ジグリセリン、トリグリセリ
ン、ジペンタエリスリット、マンニット、ソルビットで
あっても良い。本発明において、樹脂として他のアルキ
ッド樹脂、ロジンエステル、ロジン変成フェノール樹
脂、石油樹脂、ギルソナイト等を併用することができ
る。
【0010】溶剤は0重量%から50重量%が適してお
り、揮発性が極端に少ないものが好ましい。揮発性があ
ると、経時で粘度が上昇してしまうからである。例え
ば、沸点が300℃以上の炭化水素系溶剤、スピンドル
油、流動パラフィン、モーターオイル、ギヤオイル、マ
シン油等の石油系溶剤、およびエチレン、プロピレン、
ブテン、等の不飽和炭化水素の重合によって得られる合
成油が上げられる。またヒマシ油、トール油、大豆油、
オリーブ油、鯨油といった動植物油も使用可能である。
【0011】本発明のインキ中に含まれる着色剤として
は、カーボンブラック、二酸化チタン、紺青等の無機顔
料、フタロシアニン顔料、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔
料、キナクリドン顔料等の有機顔料を使用することがで
きる。顔料濃度は1重量%から30重量%が適してい
る。少なすぎると印刷時の色は薄くなり、多すぎると顔
料の紙への浸透が遅く、(定着性が劣り、セットが遅く
なり)擦れて紙を汚したり、手を汚したりしてしまう。
【0012】また必要に応じて各種添加剤も本発明の効
果を損なわない範囲で用いることができる。例えば、体
質顔料、増量剤、顔料分散剤、耐摩擦性向上剤、酸化防
止剤、裏移り防止剤、チキソ性付与剤等である。チキソ
性付与剤は、インキ中に、または樹脂作成時に添加する
ことができる。本発明の孔版印刷用スタンプインキは、
着色剤を樹脂や溶剤の全部あるいは一部に添加し、三本
ロールミル、サンドミル等の分散機で練肉、分散し、そ
の後、押印しやすいように、またインキが適度に出やす
いように粘度を調整するため、残りの樹脂や溶剤を添加
することで得られる。以下、本発明を実施例に基づいて
より詳細に説明する。
【実施例】
実施例
【0013】攪拌機付4ツ口フラスコにやし油76部、
ペンタエリスリット7部、水酸化ナトリウム0.05部
を仕込み、窒素気流下で240℃でエステル交換反応を
行い、その後、テレフタル酸17部を仕込み、さらに反
応させアルキッド樹脂Aを得た。同様にして、原料を変
えて、アルキッド樹脂B、C、D、Eを得た。アルキッ
ド樹脂Aとともに仕込み量を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】実施例1 樹脂Aを55部、モーターオイル10部、ファーネスカ
ーボンブラック5部を混合し、三本ロールで練肉する。
その後、粘度調整のため、およびインキ濃度調整のため
樹脂Aを5部、モーターオイル25部を加え、ディスパ
ーで攪拌し、孔版印刷用スタンプインキを得た。
【0016】実施例2、3および比較例1、2 実施例1と同様にして、樹脂AをB、C、D、Eに変え
てインキを作成した。インキ組成をまとめたものを表2
に示す。
【0017】
【表2】
【0018】実施例または比較例に示されたインキの粘
度値、および貯蔵安定性を表3に示す。表3の試験項目
の試験条件は下記のとおりである。 BH型 2rpm:BH型粘度計の2rpmでの粘度
ずり速度0.5/sec コーンプレート:コーンプレート粘度計 ずり速度0.
5/sec 冷熱促進 : −20℃6時間、60℃6時間を繰り返
【0019】
【表3】
【0020】これより、本発明のアルキッド樹脂を用い
た場合、インキはよりニュートン流体に近いものであ
り、また経時増粘や、油分離が抑えられ、貯蔵安定性が
良好であることがわかる。また各例で作成したインキを
それぞれ図1に示したスタンプ器に充填し、孔版原紙と
して理想スクリーンマスター(理想化学工業株式会社
製)を使用して製版した後、上質紙に押印した。印刷直
後に印刷物を消しゴムで擦ったところ、実施例ものは比
較例のものに比べて紙の汚れが少なく、またインキが擦
れ落ちることもほとんどなかった。
【0021】
【発明の効果】本発明の孔版印刷器用スタンプインキは
製版前、製版後を問わず、粘度安定である。そのため、
経時でインキが出なくなったり、油分離して紙を汚した
り、乾燥が遅く手を汚したりすることなく、長期間に渡
って良好な印刷物を得ることができる。また定着性が良
好でありセットも速いので、インキで紙を汚したり、乾
燥が遅く手を汚したりすることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 孔版印刷方式を用いたスタンプ器を説明する
図面
【符号の説明】
1 インキ又はインキ含浸体を充填した容器 2 孔版原紙 3 紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−85031(JP,A) 特開 平6−328875(JP,A) 特開 平8−176484(JP,A) 特開 平6−293873(JP,A) 特開 平6−145577(JP,A) 特開 平6−107998(JP,A) 特公 昭33−6516(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20 B41M 1/00 - 5/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全インキ組成物中、テレフタル酸と多価
    アルコールと油脂とを縮合した油長60から90の油変
    成アルキッド樹脂成分30重量%から97重量%、溶剤
    が0重量%から50重量%、および着色剤が1重量%か
    ら30重量%からなることを特徴とする孔版印刷用スタ
    ンプインキ。
  2. 【請求項2】 多価アルコールがペンタエリスリットで
    ある請求項1記載の孔版印刷用スタンプインキ。
JP31969294A 1994-12-22 1994-12-22 孔版印刷用スタンプインキ Expired - Fee Related JP3443993B2 (ja)

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