JP3441664B2 - 屋根材の構造 - Google Patents

屋根材の構造

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JP3441664B2
JP3441664B2 JP02539499A JP2539499A JP3441664B2 JP 3441664 B2 JP3441664 B2 JP 3441664B2 JP 02539499 A JP02539499 A JP 02539499A JP 2539499 A JP2539499 A JP 2539499A JP 3441664 B2 JP3441664 B2 JP 3441664B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根材の構造に関
し、詳しくは隣接する屋根材の接続部の外観を向上させ
ようとする技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば図26に示すように、
巾方向Mに山部2と谷部3とが連続して形成されている
屋根材1の巾方向Mの一端部に断面略逆U字状の支持片
4、他端部に断面略逆U字状の接続片5をそれぞれ設
け、巾方向Mにおいて隣接する一方の屋根材1の支持片
4の上に他方の屋根材1の接続片5を重ね合わせるよう
にした屋根材1の構造が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、屋根材1の
4辺のうちの隣り合う2辺には、一般にエッジ防止のた
めの折り返し部6,7が設けられており、このため屋根
材1の2隅部では図27(c)に示すように、折り返し
部6,7の重ね合わせ部9によって屋根材1の4枚分の
厚みとなり、このため、軒先に配置される屋根材1,1
間においては、支持片4と接続片5との重ね合わせ部
(図26のイ部)が肉厚となって上方に盛り上がるよう
になる。一方、中間側に配置される屋根材間においては
前後左右に隣接する4枚の屋根材1の接続片5と支持片
4との重ね合わせ部(図26のロ部)の厚みがさらに肉
厚となって上方に盛り上がり、この結果、屋根面に盛り
上がりによる凹凸が生じて外観が損なわれるという問題
があった。さらに上記盛り上がりによって支持片4と接
続片5の間に隙間が生じて雨水が浸入するという防水面
での問題もあった。
【0004】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、折り返し部の重ね合わ
せ部による屋根面の盛り上がりを防止でき、外観の向上
を図ると共に、防水性を確保できる屋根材の構造を提供
するにあり、また別の目的とするところは、接続片の強
度向上及び浮き上がり防止を図ることができる屋根材の
構造を提供するにあり、また別の目的とするところは、
屋根材の断熱耐火性及び耐候性を向上させることができ
る屋根材の構造を提供するにあり、また別の目的とする
ところは、屋根材の下面側に仮りに雨水が浸入した場合
でも、その雨水が芯材内部に浸入するのを簡単に防止す
ることができる屋根材の構造を提供するにあり、さらに
また別の目的とするところは、大型化される屋根材に小
割り感を持たせて外観性及び強度の向上を図ることがで
きる屋根材の構造を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、巾方向Mに山部2と谷部3とが連続して形
成されている屋根材1の巾方向Mの一端部に断面略逆U
字状の支持片4を設け、他端部に支持片4に下方から支
持される断面略逆U字状の接続片5を設け、巾方向Mに
おいて隣接する一方の屋根材1の支持片4の上側に他方
の屋根材1の接続片5を重ね合わせるようにした屋根材
の構造であって、屋根材1の軒側端部1aの全長に亘っ
て第1の折り返し部6が設けられると共に、軒側端部1
aと直交する一側端部1bの全長に亘って第2の折り返
し部7が設けられ、少なくとも軒側Pの左右両端部に、
第1の折り返し部6と第2の折り返し部7との重ね合わ
せ部9を切り欠いた軒側切欠部10,11を形成したこ
とを特徴としており、このように軒側Pの両端部に軒側
切欠部10,11を形成することで、軒側Pにおいて隣
接する一方の屋根材1の支持片4と他方の屋根材1の接
続片5とを上下に重ね合わせた場合でも、従来のような
重ね合わせ部9による盛り上がりが発生せず、軒側Pの
屋根材1の外観を良好にできると共に、盛り上がりによ
る雨水の浸入を防止できるようになる。
【0006】また上記接続片5に設けられる軒側切欠部
10の前端縁13が支持片4に設けられる軒側切欠部1
1の前端縁14よりも軒側Pに突出するように、両軒側
切欠部10,11の切り欠き寸法d,dを異なら
たので、支持片4の上に接続片5を重ね合わせた状態
で、接続片5の上に流れ落ちる雨水が支持片4の軒側切
欠部10の前端縁13から、接続片5と支持片4との隙
間に浸入することなく、下に流れ落ちることができる。
従って、屋根材1の軒側端部1aの一部を切り欠いた構
造でありながら、防水性を高めることができる。
【0007】また上記第2の折り返し部7が設けられて
いる一側端部1bとこれに直交する棟側端部1cとのな
す棟側コーナー部に沿って、略L字状に切り欠いた棟側
切欠部12が形成されているので、軒棟方向Nに複数の
屋根材1を配置する場合において、軒側Pの屋根材1の
後端部の上に棟側Qの屋根材1の前端部とを重ね合わせ
たときに、棟側切欠部12によって盛り上がりが発生す
るのを防止でき、棟側Qにおいても屋根材1の外観を良
好にすることができると共に、棟側切欠部12によって
上階の外壁との取り合いを良くすることができる。
【0008】また上記断面略逆U字状の接続片の上り傾
斜部19に、接続片5の略全長に亘って断面略U字状の
くびれ部23を凹設するのが好ましく、この場合、略U
字状のくびれ部23によって接続片5の強度を簡単に高
めることができる。
【0009】また上記屋根材1が上下二枚の外皮24と
内皮25間に芯材26を介装させたサンドイッチパネル
で構成されると共に、少なくとも下面1d全体が平面状
に形成されているのが好ましく、この場合、芯材26に
よって屋根材1の断熱耐火性及び耐候性が向上すると共
に、下面1dのフラット化によって屋根下地材との気密
性が向上する。
【0010】また上記内皮25の端部に芯材26の外端
面に沿って立ち上げる立ち上がり部27を設けて成るの
が好ましく、この場合、屋根材1の下面1d側に仮りに
雨水が浸入した場合でも、内皮25の立ち上がり部27
を利用して芯材26内部に浸入するのを防止できるよう
になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
すると、屋根材1は、図25に示すように、巾方向Mの
複数箇所に断面略逆U字状の山部2が隔設されており、
山部2と山部2の間は平坦な谷部3となっている。本例
では上下二枚の外皮24と内皮25間に芯材26を介装
させたサンドイッチパネルで構成されており、下面1d
全体が平面状に形成されている。また、屋根材1の上面
には巾方向Mと直交する方向Nに間隔を隔てて例えば6
〜7段の段差部30が形成されている。なお段差部30
の数は特に限定されない。ここでは段差部30は、屋根
材1の各山部2、各谷部3、接続片5及び支持片4を含
む全長に亘って横一線上に形成されており、段差部30
によって大型化される屋根材1に小割り感を持たせて外
観を高めることができると同時に、パネル強度を高める
ことができる構造となっている。
【0012】上記外皮24の巾方向Mの一端部には、断
面略逆U字状の支持片4が設けられ、他端部に支持片4
に下方から支持される断面略逆U字状の接続片5が設け
られており、巾方向Mに複数の屋根材1を設置したとき
に隣接する一方の屋根材1の支持片4にて他方の屋根材
1の接続片5を支持できるようになっている。なお外皮
24及び内皮25の材質は特に限定されないが、一例と
して亜鉛めっき鋼板、アルミニウム板、アルミニウム亜
鉛合金めっき鋼板、ステンレス鋼板、チタン鋼板、或い
はこれら金属板に一般の塗料で着色したものや、塩化ビ
ニル樹脂、アクリルフィルム、フッ素樹脂などを被覆し
たものを用いることができる。
【0013】図5は屋根材1A,1B,1C,1Dの配
置レイアウトの一例を示している。本例では、軒側Pに
配置される屋根材1A,1B(図2(a)(b))と、
中間側に配置される屋根材1C(図2(c))と、棟側
Qに配置される屋根材1D(図2(d))とを備えてい
る。軒側Pの屋根材1Aは、軒先に配置される、いわゆ
る縦継ぎ無しの屋根材である。軒側Pの屋根材1Bは、
軒先に配置され、且つ後部には屋根材1C又は屋根材1
Dのいずか一方が配置される、いわゆる後部縦継ぎ有り
の屋根材である。中間側の屋根材1Cは、前部に屋根材
1Bが配置され、且つ後部に屋根材1D(或いは2階の
外壁31)が配置される、いわゆる上下部縦継ぎ有りの
屋根材である。棟側の屋根材1Dは、前部に屋根材1C
が配置され、且つ後部には屋根材は配置されない、いわ
ゆる下部縦継ぎ有りの屋根材である。もちろん、屋根材
1A〜1Dの配置レイアウトは図5の例に限定されるも
のではない。
【0014】上記各屋根材1A〜1Dには、図1、及び
図2(a)〜(d)の破線で示すように、外皮24の軒
側端部1aの全長に亘って第1の折り返し部6が設けら
れ、軒側端部1aと直交する一側端部1bの全長に亘っ
て第2の折り返し部7が設けられている。
【0015】上記軒先に配置される縦継ぎ無しの屋根材
1Aにおいては、図1(a)、(b)、図2(a)、図
6〜図10に示すように、軒側Pの左右両端部に第1の
折り返し部6と第2の折り返し部7との重ね合わせ部9
を略矩形状に切り欠いた軒側切欠部10,11がそれぞ
れ形成されている。この軒側切欠部10,11は、折り
返し部6,7を設ける前にプレカットにより形成される
ものであり、支持片4の上に接続片5を重ね合わせた場
合においてその重ね合わせ部9が上方に盛り上がるのを
防止する働きをする。また本例では、両軒側切欠部1
0,11の切り欠き寸法d1,d2を異ならせてある。例
えば図3(a)に示すように、折り返し前の軒側切欠部
10の軒棟方向Nの寸法D1を例えば25mm、軒側切
欠部11の軒棟方向Nの寸法D2を例えば27mmと
し、その後、図3(b)に示すように、軒側端部1aを
その全長に亘って所定寸法d3(例えば12mm)で折
り返すと共に、一側端部1bをその全長に亘って所定寸
法d4(例えば12mm)で折り返す。これにより、軒
側端部1aの軒棟方向Nの突出寸法d1(図1(a))
が13mmとなり、一側端部1bの軒棟方向Nの突出寸
法d2(図1(b))が15mmとなる。これにより、
後述のように一方の屋根材1Aの支持片4の上に他方の
屋根材1Aの接続片5を重ねた場合には、接続片5側
(上側)に配置される形成される軒側切欠部10の前端
縁13が支持片4側(下側)に配置される軒側切欠部1
1の前端縁14よりも軒側Pに突出するようになり、前
端縁13が庇の役割を果たすようになり、接続片5の上
を流れる雨水が接続片5と支持片4との隙間に浸入する
のを防止できるようになっている。もちろん、軒側切欠
部10,11の切り欠き寸法、軒側端部1a及び一側端
部1bの折り返し寸法は上記数値に限定されないもので
ある。
【0016】次に、軒先に配置される後部縦継ぎ有りの
屋根材1Bにおいては、図2(b)、図11、図12に
示すように、軒側Pの左右両端部には、第1の折り返し
部6と第2の折り返し部7との重ね合わせ部9を略矩形
状に切り欠いた軒側切欠部10,11がそれぞれ形成さ
れていると共に、軒側Pの一端部と対角線上の棟側Qの
一端部には、上記第2の折り返し部7が設けられている
一側端部1bとこれに直交する棟側端部1cとのなす棟
側コーナー部に沿って、略L字状に切り欠いた棟側切欠
部12(図1(c))が形成されている。この棟側切欠
部12は上記軒側切欠部10,11と同様、折り返し部
6,7を設ける前にプレカットされる。この後部縦継ぎ
有りの屋根材1Bでは、2階が外壁31との取り合いを
良くするために略L字状に切り欠かれている。
【0017】次に、中間側に配置される上下部縦継ぎ有
りの屋根材1Cにおいては、図13〜図17に示すよう
に、軒側Pの一端部には、第1の折り返し部6と第2の
折り返し部7との重ね合わせ部9を略矩形状に切り欠い
た軒側切欠部10(図1(a))が形成され、軒側Pの
他端部には折り返し部が設けられていない他側端部1b
と軒側端部1aとのなす軒側コーナー部に沿って、略L
字状に切り欠いた軒側切欠部11(図1(c))が形成
され、さらにこの略L字状の軒側切欠部11が設けられ
る軒側Pの他端部と対角線上の棟側Qの一端部には、上
記第2の折り返し部7が設けられている一側端部1bと
これに直交する棟側端部1cとのなす棟側コーナー部に
沿って、略L字状に切り欠いた棟側切欠部12(図1
(c))が形成されている。
【0018】次に、棟側に配置される下部縦継ぎ有りの
屋根材1Dにおいては、図18〜図20に示すように、
軒側Pの一端部には、第1の折り返し部6と第2の折り
返し部7との重ね合わせ部9を略矩形状に切り欠いた軒
側切欠部10(図1(d))が形成され、軒側Pの他端
部には第1の折り返し部6が設けられた軒側端部1aと
折り返し部が設けられていない他側端部1bとのなす軒
側コーナー部に沿って、略L字状に切り欠いた棟側切欠
部11(図1(d))が形成されている。
【0019】ここで、上記屋根材1A,1Bの芯材26
は、図8〜図10に示すように、軒側端面26aが外皮
24の軒側端部1aよりも棟側Qに向かって所定の寸法
で凹ませてある。そして軒側Pからの見栄えが良くなる
ように、芯材26の軒側端面26aはフラットに形成し
てある。一方、屋根材1C,1Dの芯材26の軒側端面
26aは、図14に示すように、外皮24の軒側端部1
aよりも棟側Qに大きく凹ませてあり、この芯材26の
軒側端面26aに凹状の嵌合部28、棟側端面26bに
は凸状の嵌合部29がそれぞれ設けられており、図14
(b)のように嵌合部28,29によって屋根材1Cの
芯材26同士を確実に嵌合させることができる。これら
芯材26は、例えば表裏の外皮24と内皮25間にウレ
タン系樹脂を注入して形成されている。
【0020】また、上記屋根材1A,1Bの軒方向の全
長Lは、図4(a)に示すように、例えばL1 [300
×N(N=3〜7:段差部30の数)mm]+L2(80
mm)+L3(40mm)とされ、外皮24の軒側端部
1aから芯材26の軒側端面26aまでの寸法L5が例
えば35mmとされる。一方、屋根材1C,1Dのサイ
ズは、図4(b)に示すように、外皮24の軒棟方向N
の全長Lが、例えばL 1[300×N(N=3〜7:段差
部30の数)mm]+L2(80mm)+L3(40m
m)とされ、外皮24の軒側端部1aから芯材26の軒
側端面26aまでの寸法L6が例えば145mmとされ
ているが、もちろん、これらの数値に限定されるもので
はない。
【0021】しかして、上記各屋根材1A〜1Dにおい
て、外皮24の加工前(平板状態)において、予め軒側
Pの左右両端部に軒側切欠部10,11をそれぞれ設け
ておく。さらに中間側に配置される屋根材1B,1Cに
は棟側Qの一端部に棟側切欠部12を設けておく。次
に、各屋根材1A〜1Dに折り返し部6をそれぞれ形成
し、その後、ロール成形により折り返し部7、山部2、
支持片4及び接続片5を同時に形成する。これにより、
複数の屋根材1A〜1Dを葺設したときには、従来のよ
うな盛り上がりが発生するのを防止できる。つまり、軒
先に配置される屋根材1A,1Bの場合は、巾方向に隣
接する支持片4と接続片5との重ね合わせ部分(図10
のイ部)において盛り上がりが発生するのを防止できる
ものであり、一方、中間側或いは棟側に配置される屋根
材1C,1Dの場合は、巾方向と軒棟方向とに隣接する
支持片4と接続片5との重ね合わせ部分(図14、図1
5のロ部)において盛り上がりが発生するのを防止でき
るものであり、従って、屋根全体の外観が向上すると共
に、盛り上がりによる雨水の浸入防止を図ることができ
るようになる。
【0022】また本例では、隣接する一方の屋根材1A
の支持片4の上に他方の屋根材1Aの接続片5を重ねた
場合において、接続片5に設けられた軒側切欠部10の
前端縁13が支持片4に設けた軒側切欠部11の前端縁
14よりも軒側Pに突出するように、両軒側切欠部1
0,11の切り欠き寸法d1,d2(図1(a)(b))
を異ならせているので、支持片4の上に接続片5を重ね
合わせることで、支持片4の軒側切欠部10の前端縁1
3が庇の機能を有するようになる。従って、接続片5の
上に流れ落ちる雨水は支持片4の軒側切欠部10の前端
縁13から接続片5と支持片4との隙間に浸入すること
なく、下に流れ落ちるようになるので、支持片4及び接
続片5の軒側端部1aの一部を切り欠いた構造でありな
がら、雨水の浸入を防いで防水性を確保できるものであ
る。さらに、軒側切欠部10,11及び棟側切欠部12
は、それぞれ、接続片5及び支持片4がロール成形によ
り形成される前にプレカットされるので、断面略逆U字
状の接続片5或いは支持片4がカット工程によって潰れ
たり、変形したりすることがなく、高品質の屋根材が得
られるようになる。
【0023】図24は他の実施形態を示している。この
例では図24(a)に示すように、折り返し前の軒側切
欠部10の巾方向Mの寸法L1を軒側端部1aの折り返
し寸法(例えば12mm)と略同一とし、且つ軒側切欠
部10の軒棟方向Nの寸法L 2を一側端部1bの折り返
し寸法(例えば12mm)よりも長くしてある。これに
より、図24(b)に示すように、軒側端部1aをその
全長に亘って所定寸法d3(例えば12mm)で折り返
し、一側端部1bをその全長に亘って所定寸法d4(例
えば12mm)で折り返すようにすれば、図24(c)
に示すように、屋根材1のコーナー部に重ね合わせ部が
生じなくなり、前記実施形態と同様、盛り上がりが発生
するのを防止できるという効果が得られる。なお図24
の実施形態は軒側切欠部10に限らず、棟側切欠部11
においても同様に適用できるものである。
【0024】次に、隣接する屋根材1,1の接続部の断
面構造を図22に示す。隣接する一方の屋根材1の断面
略逆U字状の支持片4上面には固定金具16が配置さ
れ、固着具18を固定金具16から支持片4を貫通して
屋根下地材17に打入すると共に、固定金具16の上面
を断面略逆U字状の接続片5で被覆してある。接続片5
の上り傾斜部19には、図21に示すように、接続片5
の略全長に亘って断面略U字状のくびれ部23が凹設さ
れていると共に、接続片5の先端に折曲部47が設けら
れ、この折曲部47を固定金具16の一方の係止部43
に係止させ、接続片5の上り傾斜部19に設けたくびれ
部23を固定金具16の他方の係止部44に係止させて
ある。図21中の40は支持片4と接続片5との隙間に
介在されるクッション材、図22中の41は嵌合部パッ
キン材である。
【0025】しかして、接続片5の上り傾斜部19に、
接続片5の略全長に亘って断面略U字状のくびれ部23
を凹設したので、接続片5の強度を高めることができる
と共に、くびれ部23が固定金具16の係止部44に引
掛かることで、接続片5を固定金具16に係止させただ
けの構造でありながら、固定金具16に対して接続片5
が浮き上がるのを確実に防止できるようになる。従っ
て、接続片5を固定具などを用いて固定する必要がなく
なり、支持片4に固定された固定金具16に対して簡単
に取り付けることができるので、施工がきわめて容易と
なり、そのうえ経年後のリフォーム時には接続片5の取
り外しが簡単にできるので、リフォーム作業も容易に行
えるものである。
【0026】また、施工時において、固定金具16に固
着具18の頭部18aを収納できる凹部16aが設けら
れているので、接続片5の頂部20をフラットに形成す
ることが可能となり、固着具18の存在を意識させるよ
うなことがなくなり、外観が一層良くなる。さらに、屋
根材1の下面1d全体を平坦状に形成してあるので、屋
根下地材17との気密性が向上すると共に、内皮25を
波形に加工成形する手間を省略できるので、生産面でも
有利となる。また内皮25の両端部に芯材26の外端面
に沿って立ち上げる立ち上がり部27が設けられている
ので、仮りに屋根材1と屋根下地材17の隙間に雨水が
浸入しても、その雨水が芯材26内部に浸入するのを防
止でき、従って、内皮25を利用して屋根材1の水密性
を高めることができる。また立ち上がり部27には、左
右方向に波形状に屈曲した5〜6個の波形リブ50が形
成されている。波形リブ50は立ち上がり部27の全長
に亘って形成されており、立ち上がり部27が補強され
ている。なお、波形リブ50の数は任意に設定自在であ
る。
【0027】図23はサンドイッチパネルの内皮25の
他例を示している。前記実施形態では、内皮25の下面
部全体を平坦面とした場合を説明したが、本例では、左
右両端部から左右方向に波形状に屈曲した5〜6個の波
形リブ50を有する立ち上がり部27がそれぞれ立設さ
れていると共に、内皮25の下面部には所定間隔をあけ
て複数個の段差部51が形成されている。段差部51の
数は任意に変更自在である。ここで、内皮25の全幅L
が例えば597mmの場合は、段差部51の幅L1は4
9mm、段差部51の両端傾斜幅d2は3mm、段差部
51の中央平坦幅d1は43mm、平坦部52の幅L2
44mmとされており、また、立ち上がり部27の高さ
3は例えば25mmとされている。なおこれらの数値
は一例であり、サンドイッチパネルの仕様に応じて適宜
変更自在である。
【0028】また、前記各実施形態では屋根材1とし
て、上下二枚の外皮24と内皮25間に芯材26を介装
させたサンドイッチパネルを例示したが、必ずしもこれ
に限らず、例えば折版屋根等にも広く適用されるもので
ある。また屋根材の上面に軒棟方向Nに間隔を隔てて段
差部30を設けた場合を例示したが、もちろん表面全体
をフラットに形成したものであってもよい。
【0029】
【発明の効果】上記のように本発明のうち請求項1記載
の発明は、巾方向に山部と谷部とが連続して形成されて
いる屋根材の巾方向の一端部に断面略逆U字状の支持片
を設け、他端部に支持片に下方から支持される断面略逆
U字状の接続片を設け、巾方向において隣接する一方の
屋根材の支持片の上側に他方の屋根材の接続片を重ね合
わせるようにした屋根材の構造であって、屋根材の軒側
端部の全長に亘って第1の折り返し部が設けられると共
に、軒側端部と直交する一側端部の全長に亘って第2の
折り返し部が設けられ、少なくとも軒側の左右両端部
に、第1の折り返し部と第2の折り返し部との重ね合わ
せ部を切り欠いた軒側切欠部を形成したので、軒側の両
端部に軒側切欠部を形成することで、軒側において隣接
する一方の屋根材の支持片と他方の屋根材の接続片とを
上下に重ね合わせた場合でも、従来のような重ね合わせ
部による盛り上がりが発生せず、軒側の屋根材の外観を
良好にすることができるという効果が得られ、さらに盛
り上がりによる雨水の浸入を防止できて防水性を確保で
きるものである。
【0030】また上記接続片に設けられる軒側切欠部の
前端縁が支持片に設けられる軒側切欠部の前端縁よりも
軒側に突出するように、両軒側切欠部の切り欠き寸法を
異ならせたので、支持片の上に接続片を重ね合わせた状
態で、支持片の軒側切欠部の前端縁が庇の機能を有する
ようになる。従って、接続片の上に流れ落ちる雨水が支
持片の軒側切欠部の前端縁から、接続片と支持片との隙
間に浸入することなく、下に流れ落ちるようになるの
で、屋根材の一部を切り欠いた構造でありながら、雨水
の浸入を防いで防水性を確保できるものとなる。
【0031】また上記第2の折り返し部が設けられてい
る一側端部とこれに直交する棟側端部とのなす棟側コー
ナー部に沿って、略L字状に切り欠いた棟側切欠部が形
成されているので、軒棟方向に屋根材を配置する場合に
おいて、軒側の屋根材の後端部の上に棟側の屋根材の前
端部を重ね合わせたときに、棟側切欠部によって盛り上
がりが発生するのを防止できると共に、この棟側切欠部
によって上階の外壁との取り合いも良くなる。
【0032】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、断面略逆U字状の接続片の上り傾斜部
に、接続片の略全長に亘って断面略U字状のくびれ部を
凹設したので、接続片の強度向上を図ることができると
共に、くびれ部を利用して接続片を支持片側、例えば支
持片を屋根下地材に固定するための固定金具に係止させ
ることが可能となり、この場合、接続片を固着具を用い
ずに支持片側に係止させることができて施工がきわめて
容易となり、さらに経年後のリフォーム時には接続片の
取り外しが簡単にできるので、リフォーム作業も容易に
行えるものとなる。
【0033】また請求項3記載の発明は、請求項1又は
請求項2記載の効果に加えて、屋根材が上下二枚の外皮
と内皮間に芯材を介装させたサンドイッチパネルで構成
されると共に、少なくとも下面全体が平面状に形成され
ているので、芯材によって屋根材の断熱耐火性及び耐候
性が向上すると共に、下面のフラット化によって屋根下
地材との気密性が向上する。
【0034】また請求項4記載の発明は、請求項3記載
の効果に加えて、内皮の端部に芯材の外端面に沿って立
ち上げる立ち上がり部を設けて成るので、屋根材の下面
側に仮りに雨水が浸入した場合でも、内皮の立ち上がり
部を利用して芯材内部に浸入するのを防止でき、屋根材
の水密性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示し、(a)(b)
は軒側切欠部の説明図、(c)は棟側切欠部の説明図で
ある。
【図2】(a)〜(d)は同上の軒側切欠部及び棟側切
欠部の説明図である。
【図3】(a)は同上の折り返し前の軒側切欠部を説明
する平面図、(b)は折り返し後の軒側切欠部を説明す
る平面図である。
【図4】(a)は同上の軒先に配置される屋根材の一部
省略側面図、(b)は中間側或いは棟側に配置される屋
根材の一部省略側面図である。
【図5】同上の屋根材の配置レイアウトの一例を説明す
る平面図である。
【図6】同上の軒先に配置される縦継ぎ無しの屋根材の
外皮の斜視図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図6の屋根材の切り欠き斜視図である。
【図9】図6の屋根材の側面断面図である。
【図10】図6の屋根材の接続状態の斜視図である。
【図11】同上の軒先に配置される後部縦継ぎ有りの屋
根材の外皮の斜視図である。
【図12】図11の平面図である。
【図13】同上の中間側に配置される上下部縦継ぎ有り
の屋根材の外皮の斜視図である。
【図14】(a)は図13の側面断面図、(b)は縦継
ぎ状態の説明図である。
【図15】図13の縦継ぎ状態の斜視図である。
【図16】図13の屋根材の切り欠き斜視図である。
【図17】図13の平面図である。
【図18】同上の棟側に配置される下部縦継ぎ有りの屋
根材の外皮の斜視図である。
【図19】図18の平面図である。
【図20】図18の縦継ぎ状態の斜視図である。
【図21】同上の屋根材の正面断面図である。
【図22】同上の隣接する屋根材の支持片と接続片の接
続状態の断面図である。
【図23】同上の内皮の他例を示す側面図である。
【図24】同上の折り返し部の他例を示し、(a)は折
り返し前の軒側切欠部を説明する斜視図、(b)は折り
返し後の斜視図、(c)は平面図である。
【図25】(a)は同上の屋根材の段差部を説明する斜
視図、(b)は正面断面図である。
【図26】従来の屋根材の施工状態の斜視図である。
【図27】(a)は従来の屋根材の一部省略側面図、
(b)(c)は折り返し部を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1 屋根材 1a 軒側端部 1b 側端部 1c 棟側端部 1d 下面 2 山部 3 谷部 4 支持片 5 接続片 6 第1の折り返し部 7 第2の折り返し部 9 重ね合わせ部 10,11 軒側切欠部 12 棟側切欠部 13,14 前端縁 16 固定金具 17 屋根下地材 18 固着具 19 上り傾斜部 23 くびれ部 24 外皮 25 内皮 26 芯材 27 立ち上がり部 M 巾方向 N 巾方向と直交する方向 P 軒側 Q 棟側 d1,d2 切り欠き寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 3/24 E04D 3/35

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巾方向に山部と谷部とが連続して形成さ
    れている屋根材の巾方向の一端部に断面略逆U字状の支
    持片を設け、他端部に支持片に下方から支持される断面
    略逆U字状の接続片を設け、巾方向において隣接する一
    方の屋根材の支持片の上側に他方の屋根材の接続片を重
    ね合わせるようにした屋根材の構造であって、屋根材の
    軒側端部の全長に亘って第1の折り返し部が設けられる
    と共に、軒側端部と直交する一側端部の全長に亘って第
    2の折り返し部が設けられ、少なくとも軒側の左右両端
    部に、第1の折り返し部と第2の折り返し部との重ね合
    わせ部を切り欠いた軒側切欠部を形成すると共に、接続
    片に設けられる軒側切欠部の前端縁が支持片に設けられ
    る軒側切欠部の前端縁よりも軒側に突出するように、両
    軒側切欠部の切り欠き寸法を異ならせ、且つ、第2の折
    り返し部が設けられている一側端部とこれに直交する棟
    側端部とのなす棟側コーナー部に沿って、略L字状に切
    り欠いた棟側切欠部が形成されていることを特徴とする
    屋根材の構造。
  2. 【請求項2】 断面略逆U字状の接続片の上り傾斜部
    に、接続片の略全長に亘って断面略U字状のくびれ部を
    凹設してなることを特徴とする請求項1記載の屋根材の
    構造。
  3. 【請求項3】 屋根材が上下二枚の外皮と内皮間に芯材
    を介装させたサンドイッチパネルで構成されると共に、
    少なくとも下面全体が平面状に形成されていることを特
    徴とする請求項1又は2記載の屋根材の構造。
  4. 【請求項4】 内皮の端部に芯材の外端面に沿って立ち
    上げる立ち上がり部を設けて成ることを特徴とする請求
    項3記載の屋根材の構造。
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