JP3440338B2 - ハーフトーン型位相シフトフオトマスク - Google Patents

ハーフトーン型位相シフトフオトマスク

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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,超LSI、超々LSI
等の高密度集積回路の製造に用いられるフオトマスクに
係わり、特に微細なパターンを高密度に形成する、ハー
フトーン型の位相シフトフオトマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の高集積化にとも
なって、この回路作製に用いられるレチクルにも、一層
の微細化が求められるようになってきた。現在では、1
6MのDRAM用の5倍レチクルから転写されるデバイ
スパターンの線幅は、0.6μmと微細なものである。
64MのDRAMのデバイスパターンの場合には、0.
35μm線幅の解像が必要となってきており、従来のス
テッパーを用いた光露光方式ではもはや限界にきてい
る。この為、光露光におけるレチクルから転写されるデ
バイスパターンの解像性を上げることができ、現状のス
テッパーにて使用できる方式の位相シフトフオトマスク
が注目されるようになってきた。位相シフトフオトマス
クについては、特開昭58−17344号、特公昭62
−59296号に、すでに、基本的な考え、原理は記載
されているが、現状の光露光のシステムをそのまま継続
できるメリットが見直され、各種タイプの位相シフトフ
オトマスクの開発が盛んに検討されるようになってき
た。ハーフトーン型の位相シフトフオトマスクもその一
つであり、詳しくは、特開平4−136854号等に開
示されている。ウエーハ上レジストへのマスクからの転
写は、通常、ステッパーと称する露光装置を用い、機械
的なシヤッターにて露光領域を設定し、ステップアンド
レピートして縮小投影露光するが、ステッパーの位置精
度、シヤッターの精度の関連から、正規パターンの外周
部に幅1〜10mm程度の遮光帯を設け、この遮光帯と
機械的なシヤッターとにより、各ステップ露光の境界部
の重なり露光を防いでいる。尚、以降、遮光とは、転写
用の露光光に対しほぼ0%の透過率であることを言う。
しかしながら、遮光層を有する、通常のフオトマスクと
異なり、ハーフトーン型の位相シフトフオトマスクの場
合、素材となるブランクスやその作製工程にも遮光層を
用いる工程はないのが一般的で、マスク作製時に正規の
パターン部外周部に、ステッパーによる露光時の各ステ
ップ露光境界における重なり露光を防ぐための遮光性の
帯を作製することができない。仮に、正規のパターン部
外周部にあたる半透明の位相シフター層部を残存した状
態でマスクを作製し、上記のようにステッパーの機械的
シヤッターとあわせて、各ステップ露光の境界部の重な
り露光を防いで露光したとしても、半透明の位相シフタ
ー層部の光透過率が約20%と高い為、ウエーハ上レジ
ストの、各ステップ露光の境界部においては、場所によ
っては、透過率で約80%相当の光量を受けることにな
り、本来感光されるべきでない境界部が感光されてしま
う。この為、ハーフトーン型の位相シフトフオトマスク
の場合には、マスクパターン部作製とは別に、正規パタ
ーンの外周部に遮光帯またはそれに相当するものを設け
る必要性がでてきた。これに対しては、図2に示すよう
に、正規のパターン32の外周部に、半透明の位相シフ
ター層により、半透明シフター層からなる四角形状のパ
ターン4を約2μピッチで格子状に設ける方法が提案さ
れている。この方法は、半透明部である四角形状パター
ン4を透過する半透明部透過光と透明部であるガラス5
を透過する透明部透過光とは、位相が180度ズレてお
り、両光を干渉させてウエーハ上への光強度を互いに弱
め合うようにしている。そして、マスクからウエーハへ
の転写を、i線(365nmの波長)で、ウエーハ上へ
縮小投影させる際に、1μm□の四角形状パターン4を
2μmピッチで配列したパターンを用いて、光学的に解
像しないパターンを投影させている。これにより、マス
クから投影される四角形状パターン4とガラス部5に相
当するウエーハ上レジストの領域のほぼ全域において、
光の強度を弱めることができ、結果として、ウエーハ上
の感光性レジストへの正規のパターンの外周部に照射さ
れた光の大部分を遮蔽し、ウエーハ上の感光性レジスト
がステップアンドレピート露光されても、本来感光され
るべきでない境界部は、現像にて膜減りは殆どなく、解
像されないのである。この方法は、投影露光時に正規パ
ターンの外周部に解像されないパターンを配置し、パタ
ーン開口部からの±1次回折光をレンズ瞳に入射させ
ず、且つ、残った0次光をハーフトーン部からの光で消
去するようにしたものである。スリット状のパターンを
用いたものについては、第54回応用物理学会学術講演
会予稿集(日立中研、長谷川他)にて発表されている。
したがって、前記の四角形状パターン4については、1
μm□に限定されるわけではなく、配列のピッチについ
ても2μmに限定されるものではなく、転写時に使用す
る光(通常i線365nm)で解像せず、投影時に遮光
性を有するものであれば、作製上からはできるだけ大き
いものが良い。ところが、この方法は、1μm□の四角
形状パターン4を2μmピッチで格子状に設けたり、微
細なスリット状のパターンを多数設ける必要があり、微
小なパターンを多数描画作製することが必要で、電子ビ
ーム露光装置を用いた場合、作製のための時間がかかり
過ぎる為、問題となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ハーフ
トーン型の位相シフトフオトマスクにおいては、正規パ
ターンの外周部に遮光帯またはそれに相当するものを設
ける必要性があり、その作製には、時間のかからない、
簡単な方法が求められていた。本発明は、このような状
況のもと、ステッパー露光の際、ステッパーの機械的シ
ヤッターとあわせて重なり露光を防ぐことができる、正
規パターンの外周部に遮光帯を設けたハーフトーン型位
相シフトフオトマスクを提供するもので、簡単な方法に
より精度良く作製できるマスクを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のハーフトーン型
の位相シフトフオトマスクは、感光性レジストを塗布し
たウエーハに、ステップアンドレピート露光するため
の、投影転写用のハーフトーン型の位相シフトフオトマ
スクであって、ステップアンドレピートの際、ウエーハ
上の感光性レジストが、各ステップ露光毎の境界部にて
感光されないように、正規のパターンの外周部に所定幅
の遮光帯を、設けてあるものであり、正規のパターンを
作製後に、正規のパターンの外周部に、カーボン膜を堆
積して遮光帯を設けたもの、および遮光性のシールで遮
光帯を設けたものである。遮光帯は、通常、ステッパー
に備えた機械的なシヤッターとあわせて、正規パターン
の外周部全域を遮光し、各ステップ露光による光の重複
露光を防ぐためのもので、遮光帯の幅は、ステッパーの
位置精度、シヤッターの精度等に合わせたもので、通常
幅1〜10mmであれば充分である。そして、遮光帯の
内側領域により各ステップ露光の露光領域をきめるもの
で、遮光帯の内側部は精度良く作製することが必要であ
るが、上記のカーボン膜を堆積する方法やリフトオフ法
は、精度的には十分これに対応できるものであり、遮光
性のシール方式の場合も位置合わせマーク等を利用すれ
ば対応できるものである。尚、場合によっては、機械的
シヤッターの代わりに、マスクのガラス面側に遮光性の
フイルム、テープやシールを貼ることもある。カーボン
膜の堆積による遮光帯の作製は、ピレン等の有機化合物
をガス銃にて噴射しながら、Ga、Si、Ar等のイオ
ンビームを照射することにより、イオンビーム照射領域
にカーボンを堆積させるものである。そして、遮光性の
シールによる遮光帯の作製は、ベースフイルムの一方面
に、易剥離性の遮光性フイルムを設けたフイルムの、剥
離性の遮光性フイルム部をカッテイングして剥離して、
シールとしてフオトマスク面に貼り付ける方式の、紫外
線を透過しない遮光性のフイルムからなるシールを用い
るもので、剥離性の遮光性フイルム部に予め位置合わせ
ークと所定のパターン(遮光帯)をカッテイングし、こ
れを剥離してフオトマスク面の所定の位置に貼りつける
ものである。尚、ここで使用するシールの代わりとし
て、ペリクル枠のようなものを位置決めして、貼りつけ
ても良い。
【0005】
【作用】本発明のハーフトーン型の位相シフトフオトマ
スクは、正規のパターンの外周部に幅1〜10mmの遮
光性の帯を設けてあることにより、ステップアンドレピ
ート露光の際、機械的シャッターと併せて所定領域以外
の露光を防ぎ、ウエーハ上の感光性レジストが、各ステ
ップ露光毎の境界部にて、感光されないようにしてい
る。そして、遮光帯を正規のパターンの外周部に、カー
ボン膜等を主体とする金属膜で形成していることによ
り、遮光帯の作製には、イオンビーム照射によるカーボ
ン膜堆積方法による金属膜の形成方法が適用でき、従来
フオトマスクの白欠陥修正に用いられていた方法をその
まま使え、比較的簡単に、短時間に遮光性の帯を作製す
ることを可能にしている。そして、遮光性のシールを用
いることにより、更に簡単に短時間に遮光部を作製する
ことを可能とするものである。結局、このような構成に
することにより、比較的簡単に、短時間に作製でき、品
質的にも問題のない遮光性の帯を正規パターンの外周部
に設けたハーフトーン型位相シフトフオトマスクの提供
を可能にしている。
【0006】
【実施例】本発明のハーフトーン型位相シフトフオトマ
スクの実施例および参考実施例を図1に示す。 (イ)は、参考実施例で、リフトオフ法により遮光性の
クロム膜3を作製したもの、(ロ)は実施例1で、遮光
性のカーボン膜13を堆積させたもの、(ハ)は実施例
2で遮光性のシール23を貼り付けたものである。図1
中において、1、11、21はハーフトーン型の位相シ
フトフオトマスク、2、12、22は正規パターン領
域、3、13、23は遮光性の膜で、3はクロム膜、1
3はカーボン膜、23はシールである。以下、参考実施
例のリフト法によるクロム膜の作製方法を説明する。先
ず、正規のパターン部が、既に作製されているハーフト
ーン型位相シフトフオトマスク1にポジ型のEBレジス
トEBR−9(東レ株式会社)レジストを塗布し、乾燥
した後、ベクター型の電子ビーム描画装置によって、所
定の位置を検出しながら、正規パターンの全外周を5m
m幅の帯領域全面を露光した。露光後、現像して、露光
領域のレジストを除去し、軽くデスカム処理してから、
低温スパッタにてマスクのレジスト面側の先の露光領域
を含む部分にクロム膜を付着させた。次いで、このマス
ク上のレジストをMEK(メチルエチルケトン)にて溶
解除去し、同時にレジスト上の不要のクロム膜も除去
し、先の露光領域部分にのみ遮光性のクロム膜を形成し
た。この後、マスクを洗浄処理して、正規パターン部外
周部に遮光性の帯を設けたハーフトーン型の位相シフト
フオトマスクを完成した。次いで、この遮光性の帯を設
けたハーフトーン型の位相シフトフオトマスクを用い、
実際にステッパーにて、ウエーハ上のポジ型の感光性レ
ジストへのステップアンドレピート露光を、正規パター
ンの外1mm程度の領域が重複露光されるように設定し
て行い、現像してみたが、ウエーハ上のレジストパター
ンには、フオトマスクの外周部の影響はなく、完全に重
複部は遮光されており、問題はなかった。
【0007】実施例1のカーボン膜の堆積方法を以下簡
単に説明する。先ず、正規のパターン部が、既に作製さ
れているハーフトーン型位相シフトフオトマスク12
を、Gaイオン集束イオンビーム装置のステージ上にセ
ットし、真空中で、ガス銃にてピレンを所定の位置に噴
射しながら、イオンビームをマスクの所定の位置に照射
し、位置制御しながらステージを移動させて、正規パタ
ーンの全外周の5mm幅の帯の全域にカーボン膜を堆積
させた。この遮光性の帯を設けたハーフトーン型の位相
シフトフオトマスクを用い、参考実施例と同様に、正規
パターンの外1mm程度の領域が重複露光されるように
設定して、実際にステッパーにて、ウエーハ上のポジ型
の感光性レジストへのステップアンドレピート露光を行
ったが、結果は実施例1と同様に、マスクの外周部の影
響はなく、完全に重複部は遮光されており、問題はなか
った。
【0008】実施例2の遮光性のシールを貼り、遮光性
の帯23を作製する方法を以下説明する。ベースフイル
ムの一方面側に易剥離性の遮光フイルムを設けたフイル
ムから、易剥離性の遮光フイルムを所定形状に合わせカ
ッテテイングしたものを、ベースフイルムから除去して
遮光性のシールとし、フオトマスク面に貼りつけるシー
ルを用いた。この易剥離性の遮光フイルム部に予め、位
置合わせ用のマークとパターン部領域に合わせた遮光帯
を作成しておいたものを、位置合わせ用のマークにより
位置合わせしながら、フオトマスク面の所定の位置に貼
りつけた。この遮光性シールの帯を設けたハーフトーン
型の位相シフトフオトマスクを用い、参考実施例、実施
例1と同様に、正規パターンの外1mm程度の領域が重
複露光されるように設定して、実際にステッパーにて、
ウエーハ上のポジ型の感光性レジストへのステップアン
ドレピート露光を行ったが、結果は参考実施例、実施例
と同様、マスクの外周部の影響はなく、完全に重複部
は遮光されており、問題はなかった。
【0009】
【発明の効果】上記のような構成にすることにより、本
発明のハーフトーン型の位相シフトフオトマスクは、比
較的簡単で、短時間にて作製が可能であり、ステップア
ンドレピート露光の際、品質的にも問題のない、正規パ
ターン外周部の遮光性の帯を設けた本発明のハーフトー
ン型の位相シフトフオトマスクの提供を可能としてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のハーフトーン型位相シフトフオ
トマスクの概略図
【図2】従来のハーフトーン型位相シフトフオトマスク
の概略図
【符号の説明】
1 、11、21、31 ハーフトーン型位相
シフトフオトマスク 2 、12、22、32 正規のパターン部 3 クロム膜からなる遮
光性の帯 13 カーボン膜からなる
遮光性の帯 23 遮光性シールからな
る遮光性の帯 33 格子状パターン領域 4 四角形状パターン 5 ガラス

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性レジストを塗布したウエーハに、
    ステップアンドレピート露光するための、投影転写用の
    ハーフトーン型の位相シフトフオトマスクで、且つ、正
    規のパターンの外周部に所定幅の遮光帯を設けてあるハ
    ーフトーン型位相シフトフオトマスクであって、遮光帯
    が、正規のパターンを作製後に、デポジッションにより
    設けたカーボン膜であることを特徴とするハーフトーン
    型位相シフトフオトマスク。
  2. 【請求項2】 感光性レジストを塗布したウエーハに、
    ステップアンドレピート露光するための、投影転写用の
    ハーフトーン型の位相シフトフオトマスクで、且つ、正
    規のパターンの外周部に所定幅の遮光帯を設けてあるハ
    ーフトーン型位相シフトフオトマスクであって、遮光帯
    が、正規のパターンを作製後に、設けたシールであるこ
    とを特徴とするハーフトーン型位相シフトフオトマス
    ク。
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