JP3440303B2 - 繊維強化熱可塑性樹脂製の安全靴用先芯及びその製造方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂製の安全靴用先芯及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化熱可塑性樹脂
複合材料を成形して得られる力学的に優れた安全靴用先
芯、並びにその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】安全靴用先芯は靴の甲から靴の先にかけ
ての強度と剛性を向上させるもので、重量物の落下等に
対する足の保護のため重要視されている。従来、その材
料としては鋼製のものが実用化されていたが、靴の重量
が大きくなるため、着用者の作業性が悪く、繊維強化樹
脂複合材料による軽量化等が行なわれてきた。
【0003】繊維強化樹脂複合材料には樹脂として熱硬
化性樹脂を用いた複合材料と熱可塑性樹脂を用いた複合
材料があるが、前者の繊維強化熱硬化性樹脂複合材料製
の安全靴用先芯の場合は脆性で、マトリックスにクラッ
クが入り易く、重量物が落下した場合などに本来の衝撃
強度が発現できない等の危険がある。これに対し後者の
繊維強化熱可塑性樹脂複合材料製の安全靴用先芯の場合
はマトリックスにクラックが入り難いため、上記の危険
を回避でき、本来の衝撃強度を充分に発現することが可
能である。
【0004】これら繊維強化樹脂複合材料製の安全靴用
先芯としては、ガラス繊維等の強化繊維を織物、組物、
編物、不織布などにしたものを、熱硬化性樹脂や熱可塑
性樹脂と複合した繊維強化樹脂複合材料を、プレス成形
などによって成形した安全靴用先芯などが提案されてい
る。例えば、実開昭59−162003号にはガラス繊
維長繊維を熱可塑性樹脂マトリックスで複合した基材で
加熱、加圧成形した安全靴の先芯において、先芯の甲部
先端に外方に突出して薄肉部を形成した複合強化樹脂製
安全靴先芯、実開昭62−64304号には先芯部が長
繊維強化樹脂からなる安全靴、実開昭62−73706
号には炭素繊維叉は炭素繊維を含む繊維強化材と樹脂と
からなる繊維強化樹脂を成形してなる炭素繊維強化樹脂
製靴用先芯が提案されている。
【0005】しかし、これら従来の繊維強化樹脂複合材
料製の安全靴用先芯の強度はJIST8101号に規定
される革靴安全靴L種の規格を満たすことができず、そ
の強度が不十分であった。
【0006】このため、特開平05−147146号に
は、12mm乃至100mm程度の強化繊維をランダム
に配したもので強化した熱可塑性樹脂シ−トと織物など
の強化繊維で補強した熱可塑性樹脂シ−トとをサンドイ
ッチ構造にした成形用シートを加熱、加圧成形して作製
した安全靴用先芯が提案されているが、積層に手間が掛
かり、高い成形圧力が必要とされ、また織物などを使用
するためコスト高となる等の問題がある。
【0007】このように、低い成形圧力で容易に成形で
き、軽量、かつ、安全靴の規格(JIS T8101革
製安全靴L種)に適合した強度を有する樹脂製安全靴用
先芯、並びにその製造方法は、未だ得られていないのが
実状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、強化繊
維及び熱可塑性樹脂からなる複合材料を成形して得ら
れ、安全靴の規格に適合した強度を有すると共に低い成
形圧力で容易に成形することが可能な安全靴用先芯を得
るために、複合材料の組成及びその成形方法について鋭
意検討した結果、複合材料を2段階(テープ状材料、シ
ート状材料)に分けて作成することとし、まず第1段階
で熱可塑性樹脂による強化繊維の濡れの程度をある値以
上としたテープ状材料を作製し、次にこのテープ状材料
を用いてシート状とした複合材料を作製することによ
り、その後このシート状材料を成形して安全靴用先芯を
製造する場合に、低い成形圧力で成形しても、強化繊維
が熱可塑性樹脂中に均一に分散し、その結果極めて優れ
た強度を有した安全靴用先芯が得られることを見い出し
た。
【0009】本発明者らは、かかる知見に基づき更に重
ねて検討した結果、本発明を完成するに至ったものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記A〜Dの要件を満たすシート状材料を成形してなるこ
とを特徴とする安全靴用先芯、 A.上記シート状材料が強化繊維及び熱可塑性樹脂から
なり、 B.上記シート状材料中の強化繊維の体積含有率が30
%乃至80%であり、 C.上記強化繊維が実質的に無撚であり且つその平均繊
維長が10mm乃至50mmであり、 D.上記強化繊維が上記熱可塑性樹脂中に均一に分散さ
れている 並びに、強化繊維および熱可塑性樹脂からなるテープ状
材料を作製し切断する工程、該切断したテープ状材料を
均一に分散、堆積させる工程、該堆積させたテープ状材
料を一体化しシート状材料を作製する工程と該シート状
材料をプレス成形する工程とからなることを特徴とする
安全靴用先芯の製造方法を提供するものである。
【0011】本発明の安全靴用先芯の成形材料として用
いられるシート状材料中の熱可塑性樹脂の素材として
は、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン66等に代表
されるポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレ−トや
ポリブチレンテレフタレ−トなどのポリエステル樹脂、
ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系
樹脂、ポリエ−テルエ−テルケトン樹脂、ポリフェニレ
ンサルファイド樹脂、ポリエ−テルイミド樹脂、ポリカ
−ボネ−ト樹脂などが挙げられるが、特にこれらに限定
されるものではなく、また、これらの熱可塑性樹脂を2
種以上併用して用いてもよい。なお、熱可塑性樹脂の素
材は安全靴の用途に応じて選択するのが好ましく、例え
ば、物性及び価格の観点からポリオレフィン系樹脂等、
耐吸湿性が必要な場合はナイロン12等を選択するのが
好ましい。
【0012】本発明の安全靴用先芯の成形材料として用
いられるシート状材料中の強化繊維の素材としては、ガ
ラス繊維、炭素繊維などの無機繊維、アラミド繊維、ポ
リエチレン繊維などの有機繊維、更に、ボロン繊維、ア
ルミナ繊維などの金属繊維などがあるが、特に、これら
に限定されるものではなく、また、これらの強化繊維を
2種以上併用して用いてもよい。なお、強化繊維の素材
は安全靴の用途に応じて適宜選択するのが好ましく、例
えば、非磁性が必要な場合には炭素繊維等、静電性が必
要な場合は金属繊維等を用いるのが好ましいが、通常は
性能及びコストの点からガラス繊維等を用いるのが好ま
しい。
【0013】本発明の安全靴用先芯の成形材料として用
いられるシート状材料中の強化繊維は、実質的に無撚で
あることが必要である。強化繊維に撚がある場合、安全
靴用先芯の強度及び弾性率が低下するため好ましくな
い。
【0014】本発明の安全靴用先芯の成形材料として用
いられるシート状材料中の強化繊維の長さは、10mm
乃至50mmであることが必要である。強化繊維の長さ
が10mmより短い場合は強化繊維による安全靴用先芯
の強化効率が低下し、50mmより長い場合は強化繊維
を熱可塑性樹脂中に均一に分散させることが困難となる
ためである。また、強化繊維の長さは15mm乃至45
mmであればより好ましい。
【0015】本発明の安全靴用先芯の成形材料として用
いられるシート状材料中の強化繊維は熱可塑性樹脂中に
均一に分散されていることが必要である。強化繊維が熱
可塑性樹脂中に均一に分散されていないシート状材料を
用いて安全靴用先芯を成形した場合、該安全靴用先芯中
の強化繊維も偏在することとなり、強化繊維の少ない部
分は強度が不十分となり、また、強化繊維の多い部分は
強度は高いが逆に弾力性が低いため割れを生じ易くなる
ためである。なお、強化繊維が熱可塑性樹脂中に均一に
分散されている状態とは、強化繊維の分布状態に斑がな
く、且つ、強化繊維に方向性がない状態をいう。ここ
で、強化繊維の分布状態に斑がないとは、例えばシート
状材料を2〜3gの大きさに5箇所以上切りとり、JI
S K7052に従って計測した体積含有率の最大値と
最小値の差が3%以内であることをいう。但し、上記の
評価方法は強化繊維の種類によって異なるので特に限定
されるものではなく、上記と実質的に同様な分布状態で
あればよい。また、強化繊維に方向性がない状態とは、
シート状材料を目視により観察した場合に、殆どの強化
繊維の長手方向が互いに非平行に存在することをいう。
さらに、強化繊維が熱可塑性樹脂中に均一に分散されて
いる状態を得る方法としては、例えば、まず強化繊維及
び熱可塑性樹脂からなるテープ状材料を作製し、これを
10乃至50mmの長さに切断し、該切断テープ状材料を
箱のような空間内で空気等によって飛翔させたり、液状
流体内で撹拌させた後に、堆積させる方法等が挙げられ
るが、均一に分散させる方法は特にこれらの方法に限定
されるものではない。
【0016】本発明の安全靴用先芯の成形材料として用
いられるシート状材料中の強化繊維の体積含有率は、3
0%乃至80%であることが必要である。体積含有率が
30%未満の場合、目的の物性を得ることが困難であ
り、体積含有率が80%を超える場合、安全靴用先芯の
表層に強化繊維が暴露し易くその外観を損なう可能性が
高いためである。
【0017】本発明の安全靴用先芯の製造方法に用いら
れるテープ状材料中の強化繊維は、その総本数の少なく
とも70%が熱可塑性樹脂により濡らされた状態である
ことが必要である。70%以下の場合、シ−ト状材料を
作製する際に強化繊維の毛羽などにより作業性が損なわ
れたり、強化繊維が暴露して強度の低下を生じたり、シ
−ト状材料から成形品を成形する際に強化繊維に熱可塑
性樹脂を含浸させるために高い成形圧力や長い成形時間
が必要とされるためである。なお、ここでいう濡らされ
た状態とは任意に選択したテ−プ状材料の断面に於いて
強化繊維の周囲の長さの50%以上が樹脂と接触した状
態をいい、テープ状材料中の強化繊維の総本数の少なく
とも70%が熱可塑性樹脂により濡らされた状態である
とは任意に選択したテ−プ状材料の断面に存在する強化
繊維の総本数に対する前記濡らされた状態の強化繊維の
本数が70%以上であることをいう。
【0018】本発明の安全靴用先芯の製造方法において
テープ状材料からシート状材料を作製する方法は特に限
定されるものではないが、好ましくは、強化繊維および
熱可塑性樹脂からなるテープ状材料を作製し、これを所
定の長さに切断し、この切断したテープ状材料を均一に
分散、堆積した後、加熱、加圧してテープ状材料を構成
する熱可塑性樹脂の少なくとも一部、好ましくは全部を
溶融させ、冷却固化して一体化することによりシート状
材料を作製する。この一体化の方法としては、加熱、加
圧の他に熱可塑性バインダ−やエラストマ−等でテ−プ
状材料の一部あるいは全部を固着させして一体化させる
方法が挙げられるが、特にこれらに限定されるものでは
ない。
【0019】本発明の安全靴用先芯の製造方法において
シ−ト状材料をプレス成形して安全靴用先芯を製造する
方法としては、前記シ−ト状材料を加熱して熱可塑性樹
脂を溶融させプレス成形して安全靴用先芯を得るもので
あれば、特に何等限定されるものではないが、プレス成
形時の成形圧力は5kgf/cm2 〜50kgf/cm
2 の範囲であることが好ましい。成形圧力が上記範囲で
あることが好ましいのは、プレス成形としては、従来の
ホットスタンピング成形、高速圧縮成形などが考えられ
るが、その際、成形圧力が5kgf/cm2 以下の場
合、材料流動が完全に行なわれず、強化繊維の均一分散
が困難となるためであり、また、成形圧力が50kgf
/cm2 を超える場合、材料流動により大量のバリが発
生するためである。なお、強化繊維と樹脂の組み合わせ
等によって、上記範囲で適切な成形圧力を選択すればよ
い。
【0020】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに何等限定されるものではな
い。なお、参考例1乃至6で得られたシ−ト状材料の断
面状態、物性、外観を評価した結果は表1に、実施例1
及び比較例1至乃4で得られた安全靴用先芯のガラス繊
維分布状態、静的強度、衝撃強度を評価した結果は表2
に示した。
【0021】各評価については以下の通りに行なった。
測定に使用したシート状材料の大きさはいずれの場合も
250mm×250mmのものである。シート状材料の含浸
状態は、5枚のシート状材料を用いて、各シート状材料
の角部(4点)と中央部(1点)の5点について、各点
ごとに幅20mm、長さ20mmの試料を5個ずつ計2
5個採取し、その各試料の断面において観察される強化
繊維のうち、周囲長の50%以上が樹脂と接触した状態
にある強化繊維の含有率(%)の平均値を求め、その平
均値が95%以上の場合は○、75〜95%の場合は
△、75%未満の場合は×とした。シート状材料のボイ
ドは、上記と同様に試料を採取し、その各試料の断面に
おいて認められる直径0.1mm以上のボイドの個数の
シート1枚あたりの平均値を求め、その平均値が1個以
下の場合は○、2〜10個の場合は△とした。シート状
材料の強度及び弾性率は、JIS K 7055に規定
される曲げ試験方法(ガラス繊維強化プラスチックの曲
げ試験方法)のA法により曲げ強さ、曲げ弾性率を測定
し、その平均値が参考例1で得られたシート状材料の値
と同程度の場合は○、半分程度の場合は△、それ以下の
場合は×とした。シート状材料のうきは、幅250m
m、長さ250mmのシート状材料5枚の表面を目視に
より観察した場合に、ガラス繊維がシート状成形材料の
表面に暴露していると認められる箇所の個数を求め、シ
ート状材料1枚あたりの平均値が0個の場合は○、1〜
3個の場合は△、4個以上の場合は×とした。シート状
材料の表面の光沢は、目視によって認められる白色蛍光
灯(18ワット)の投影状態(鉛直下1mに設置したシ
ート状成形材料に映る白色蛍光灯の境界状態)を観察
し、参考例1で得られたシート状材料での観察結果と比
較して、同程度の場合は○、半分程度の場合は△、それ
以下の場合は×とした。シート状材料中の強化繊維の分
散状態は、5枚のシート状材料を用いて、各シート状材
料の角部(4点)と中央部(1点)の計5点について、
各点ごとに幅20mm、長さ20mmの試料を5個ずつ
計25個採取し、その各試料中のガラス繊維の体積含有
率(JIS K 7052に従う)の最大値と最小値の
差(%)を測定し、さらにシート状材料の軟X線写真よ
り得られるガラス繊維の状態の評価を併せ、総合的に判
断した。上記体積含有率の最大値と最小値の差の測定値
の平均値が3%以内で、且つガラス繊維の状態が良好な
場合は○、それ以外の場合は×とした。
【0022】安全靴用先芯の成形時の手間は、成形材料
の金型への設置を完了するまでの時間と成形材料の取扱
性を総合的に判断した。安全靴用先芯中のガラス繊維の
分布状態は、5個の安全靴用先芯を用いて、各安全靴用
先芯の任意の5箇所から長さ約10mm、幅約10mm
の方形試料を5個ずつ計25個採取し、その各試料中の
ガラス繊維の体積含有率(JIS K7052に従う)
の最大値と最小値の差(%)を測定し、当該差の平均値
が3%以内の場合○、3%を越える場合は×とした。安
全靴用先芯の静的強度は、インストロン型万能試験機の
ロードセルに圧縮治具を設置し、クロスヘッド速度10
mm/分で先芯を押圧し、その時に得られた最大荷重値
を測定し、実施例1で得られた成形品での測定結果と比
較して、同程度の場合は○、少し悪い場合は△、悪い場
合は×とした。安全靴用先芯の衝撃強度は、ASTM
D3029(方式FB)に準拠した落錐衝撃試験を行な
い、その際に得られた最大衝撃荷重値を測定し、実施例
1で得られた成形品での測定結果と比較して、同程度の
場合は○、少し悪い場合は△、悪い場合は×とした。
【0023】参考例1. ガラス繊維とポリプロピレン樹脂とからなる厚さ0.1
mm、幅10mmで、ガラス繊維がポリプロピレン樹脂
に70%だけ濡らされた状態のテ−プ状材料(ガラス繊
維の体積含有率45%、ガラス繊維の配列方向:テ−プ
状材料の長さ方向)を平均長さ20mmに切断し、これ
を金型の中に無作為に分散、堆積してシート状物を形成
し、プレス成形で成形温度210℃、成形圧力10kg
f/cm2 、加圧時間10分の条件で厚さ3.5mmの
シ−ト状成形材料を作製した。
【0024】参考例2. 参考例1と同様のテ−プ状材料を平均長さ5mmに切断
し、これを参考例1と同様の条件でプレス成形を行ない
厚さ3.5mmのシ−ト状成形材料を作製した。
【0025】参考例3. 参考例1と同様のテ−プ状材料を平均長さ60mmに切
断し、これを参考例1と同様の条件でプレス成形を行な
い厚さ3.5mmのシ−ト状成形材料を作製した。
【0026】参考例4. 体積含有率が15%であること以外は参考例1と同様の
テ−プ状材料を平均長さ20mmに切断し、これを参考
例1と同様の条件でプレス成形を行ない厚さ3.5mm
のシ−ト状成形材料を作製した。
【0027】参考例5. 体積含有率が90%であること以外は参考例1と同様の
テ−プ状材料を平均長さ20mmに切断し、これを参考
例1と同様の条件でプレス成形を行ない厚さ3.5mm
のシ−ト状成形材料を作製した。
【0028】参考例6. ガラス繊維がポリプロピレン樹脂に50%だけ濡らされ
た状態であること以外は参考例1と同様のテ−プ状材料
を平均長さ20mmに切断し、これを参考例1と同様の
条件でプレス成形を行ない厚さ3.5mmのシ−ト状成
形材料を作製した。
【0029】実施例1. 参考例1に記したガラス繊維とポリプロピレン樹脂とか
らなるシ−ト状材料を適当な大きさに切り出し、遠赤外
線ヒ−タで220℃まで加熱した後、表面温度60℃に
設定した金型に設置し、成形圧力10kgf/cm2
1分間加圧し、安全靴用先芯を得た。
【0030】比較例1. テープ状材料の平均長さが60mmである参考例3で作
製したシート状成形材料を実施例1と同一条件で成形
し、安全靴用先芯を得た。
【0031】比較例2. テープ状材料の平均長さが5mmである参考例2で作製
したシート状成形材料を実施例1と同一条件で成形し、
安全靴用先芯を得た。
【0032】比較例3. ガラス繊維の平均長さが20mmのマットに不飽和ポリ
エステル樹脂を含浸させてから半硬化状態にした成形材
料(ガラス繊維の体積含有率45vf%)を表面温度1
20℃に設定した金型に設置し、成形圧力10kgf/
cm2 で20分間加圧し、安全靴用先芯を得た。
【0033】比較例4. ガラス繊維の綾織物(経糸56本/吋、緯糸26本/
吋)に不飽和ポリエステル樹脂を含浸させたプリプレグ
(ガラス繊維の体積含有率45vf%)を表面温度12
0℃に設定した金型に経緯交互に10層だけ設置し、成
形圧力10kgf/cm2 で20分間加圧し、安全靴用
先芯を得た。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】上記で説明したように本発明は、従来の金
属製のものに比べ格段に軽量でありながらJIS T8
101―1987革製安全靴L種の規格に適合する物性
強度を有し、且つ、熱硬化性樹脂製のものに比べて耐衝
撃性に優れた安全靴用先芯、並びに、低圧、且つ、容易
に上記安全靴用先芯を製造する方法を提供するものであ
る。このように、本発明の安全靴用先芯は、容易に作製
でき、JISの革靴安全靴の樹脂製先芯規格にも適合し
た物性強度を有するので、製造業、鉱業、運輸業、貨物
取扱業、林業等の作業現場において使用する革靴安全靴
に有用であり、またスポーツやレジャー用の靴等にも適
用することが可能であり、本発明の効果は大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−143810(JP,A) 特開 平5−269002(JP,A) 実開 昭62−73706(JP,U) 実開 昭54−171948(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A43B 23/08 - 23/17 B29C 43/02 C08J 5/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記A〜Dの要件を満たすシート状材料
    を成形してなることを特徴とする安全靴用先芯。 A.上記シート状材料が強化繊維及び熱可塑性樹脂から
    なり、 B.上記シート状材料中の強化繊維の体積含有率が30
    %乃至80%であり、 C.上記強化繊維が実質的に無撚であり且つその繊維長
    10mm乃至50mmであり、 D.上記強化繊維が上記熱可塑性樹脂中に、強化繊維の
    分布状態に斑がなく、 且つ、強化繊維に方向性がない状態で 分散されている
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシート状材料が、実質的
    に無撚の強化繊維および熱可塑性樹脂からなるテープ状
    材料を切断し、堆積し、一体化したものからなる安全靴
    用先芯。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のテープ状材料の強化繊維
    は、その総本数の少なくとも70%が熱可塑性樹脂によ
    り濡らされた状態である請求項1または2に記載の安全
    靴用先芯。
  4. 【請求項4】強化繊維および熱可塑性樹脂からなるテー
    プ状材料を作製し切断する工程、該切断したテープ状材
    料を均一かつ無作為に分散、堆積させる工程、該堆積さ
    せたテープ状材料を一体化しシート状材料を作製する工
    程と該シート状材料をプレス成形する工程とからなるこ
    とを特徴とする安全靴用先芯の製造方法。
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