JP3438771B2 - 光拡散部材、光拡散部材の製造法及び転写フィルム - Google Patents

光拡散部材、光拡散部材の製造法及び転写フィルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バックライトを必
要としない反射型液晶表示装置や表示装置前面に配置し
移り込みを防止するアンチグレアフィルムや高効率を必
要とされる太陽電池などに使用される光拡散部材、光拡
散部材の製造法及び光拡散部材の製造に使用される転写
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ(以下LCDと略す)
は、薄型、小型、低消費電力などの特長を生かし、現
在、時計、電卓、TV、パソコン等の表示部に用いられ
ている。更に近年、カラーLCDが開発されOA・AV
機器を中心にナビゲーションシステム、ビュウファイン
ダー、パソコンのモニター用など数多くの用途に使われ
始めており、その市場は今後、急激に拡大するものと予
想されている。特に、外部から入射した光を反射させて
表示を行う反射型LCDは、バックライトが不要である
ために消費電力が少なく、薄型、軽量化が可能である点
で携帯用端末機器用途として注目されている。
【0003】従来から反射型LCDにはツイステッドネ
マティック方式並びにスーパーツイステッドネマティッ
ク方式が採用されているが、これらの方式では直線偏光
子により入射光の1/2が表示に利用されないことにな
り表示が暗くなってしまう。そこで、偏光子を1枚に減
らし、位相差板と組み合わせた方式や相転移型ゲスト・
ホスト方式の表示モードが提案されている。図2は、反
射型LCDの断面図を示すもので、1はガラス基板、2
は薄膜層、3は反射膜、11はカラーフィルタ、12は
ブラックマトリクス、13は透明電極、14は平坦化
膜、15は配向膜、16は液晶層、17はスペーサ、1
8は位相差フィルム、19は偏光板である。
【0004】反射型LCDにおいて外光を効率良く利用
して明るい表示を得るためには、更にあらゆる角度から
の入射光に対して、表示画面に垂直な方向に散乱する光
の強度を増加させる必要がある。そのために、反射板上
の反射膜を適切な反射特性が得られるように制御するこ
とが必要である。基板に感光性樹脂を塗布しフォトマス
クを用いてパターン化して凹凸を形成し、金属薄膜を形
成して拡散反射板を形成する方法(特開平4−2432
26号公報)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記の方法では凹凸を
形成するために、各基板ごとにフォトマスクで露光し、
現像する工程があるため、工程が複雑であり、低コス
ト、高生産性とは言えなかった。またフォトマスクでは
現像、ポストベーク等の工程によって凹凸形状が変化し
やすく一定の反射特性を持つ拡散反射板を安定に生産す
ることが難しい。さらに反射特性を向上させる目的で、
凹凸の高さを複数もつ拡散反射板を得たい場合、前記の
方法では複数回の感光性樹脂の塗布、露光、現像が必要
であるため工程がより煩雑となる。本発明は、製造効率
が高く、反射型LCD用拡散反射板等の光拡散特性を良
好にする光拡散面を持つ光拡散部材、その製造に使用さ
れる転写フィルムを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光拡散部材は、
金属メッキ膜表面の凹凸形状を転写した面の光拡散面を
備える。また本発明の光拡散部材は、金属メッキ膜表面
の凹凸形状を転写した面を転写した面の光拡散面を備え
る。光拡散面には反射膜を形成することができる。本発
明の光拡散部材は、反射膜を形成した時の光拡散面の反
射光強度(R)と、完全拡散面の反射光強度(R0)と
の比(R/R0)が、拡散方向60度以上の領域で1未
満となり、拡散方向15度で1以上となる。金属メッキ
膜表面の凹凸形状は、平均ピッチ0.7〜150μmで
あることが好ましい。本発明の光拡散部材の製造法は、
ロール芯材表面、ベルト表面又は巻物表面の少なくとも
一部に被覆されている金属メッキ膜表面の凹凸形状を転
写する工程を備える。金属メッキ膜が、銅メッキ又は銅
メッキと他の金属薄膜の積層膜であり、銅メッキ工程
後、(1)銅エッチング工程及び(2)化学的に安定な
薄膜の積層工程の少なくともいずれかの工程を備えるこ
とが好ましい。化学的に安定な薄膜は、ニッケル、クロ
ム又はニッケルとクロムの積層メッキ薄膜が好ましい。
前記の光拡散面が形成された仮支持体に、薄膜層を積層
し、薄膜層の仮支持体に積層されていない面が被転写基
板への接着面を構成する転写フィルムとすることができ
る。本発明により、前記の光拡散面が形成された反射型
液晶ディスプレイ用拡散反射板、アンチグレアフィル
ム、太陽電池用光拡散板が提供される。。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の反射型LCD用拡散反射
板等の光拡散面の形成方法によれば、基板の凹凸形成予
定面に薄膜層を形成しておき、その薄膜層に対して金属
メッキ膜表面を押しあてることによって、フォトマスク
でパターニングする方法よりも工程が単純かつ低コスト
で表面に多数の微細な凹凸を有する光拡散面を形成でき
る。これに更に金属薄膜等の反射膜を形成すれば所望の
拡散反射板が得られる。また、反射膜の代わりに光拡散
面を形成する媒質間に屈折率差を備えさせられれば、所
望の光拡散板が得られる。
【0008】また、金属メッキ膜に薄膜層を積層する工
程、前記基板の凹凸形成予定面に前記薄膜層を転写する
工程は、フォトマスクでパターニングする方法よりも単
純で、低コストに表面に多数の微細な凹凸を有する薄膜
層を形成できる。これに更に金属薄膜等の反射膜を形成
すれば所望の拡散反射板が得られる。また、反射膜の代
わりに光拡散面を形成する媒質間に屈折率差を備えさせ
られれば、所望の光拡散板が得られる。
【0009】また、金属メッキ膜を押し当てることによ
って表面に多数の微細な凹凸を有する状態に加工処理さ
れたベースフィルム、薄膜層、カバーフィルムが順次積
層された転写フィルムを用いて、カバーフィルムを剥が
しながら基板に薄膜層が接するようにラミネートして基
板上に薄膜層とベースフィルムを積層し、前記ベースフ
ィルムを剥離することで基板上に表面に多数の微細な凹
凸を有する薄膜層を形成できる。これに更に金属薄膜等
の反射膜を形成すれば所望の拡散反射板が得られる。ま
た、反射膜の代わりに光拡散面を形成する媒質間に屈折
率差を備えさせられれば、所望の光拡散板が得られる。
また、あらかじめ薄膜層とベースフィルムの間に反射膜
を積層した転写フィルムを用いて、カバーフィルムを剥
がしながら基板に薄膜層が接するようにラミネートし、
基板上に薄膜層、反射膜、ベースフィルムを積層し、前
記ベースフィルムのみを剥離すると所望の拡散反射板が
得られる。
【0010】また、ベースフィルムに、変形可能な下塗
り層を設け、この層に金属メッキ膜を押し当てる工程、
下塗り層を硬化する工程により形成したものをベースフ
ィルムの代わりに用いてもよい。金属メッキ膜は、その
表面の凹凸形状を使うために用いるので転写によって複
数回の使用が可能となる。これにより、金属メッキ膜そ
のものを用いる場合より安価に光拡散面を製造できる。
また、転写により金属メッキを施しにくい、例えばガラ
ス表面等の基材表面に光拡散面を効率よく製造できる。
【0011】金属メッキ膜は、シート状、ベルト状また
はロール状または巻物状または曲面の一部等の基材の表
面に全面または必要な部分に多数の微細な凹凸が形成さ
れたものを用いることができ、加圧装置に貼り付けた
り、凹凸を形成する面と加圧装置との間に挟み込んで用
いてもよい。押し当てる工程で熱、光等を与えてもよ
い。また、ベルト状、ロール状、巻物状金属メッキ膜を
シームレスに形成することで、光拡散面も容易にシーム
レス化が可能である。金属メッキ膜表面の凹凸の程度
は、通常、薄膜層を硬化することで変形することを考慮
し設計する必要がある。薄膜層の硬化による変形率をa
とすると、薄膜層の硬化後の形状として、凹部と凸部の
高さの差が0.1μm〜15μm、さらには、0.1μ
m〜5μm、凸部のピッチが0.7μm以上150μm
あるいは画素ピッチのいずれか小さい方以下、さらには
2μm以上150μmあるいは画素ピッチのいずれか小
さい方以下であることが好ましい。
【0012】図1は本発明の光拡散面を備えた拡散反射
板の断面図、図3は本発明の光拡散面の形成に使用され
る金属メッキ膜の断面図、図4は本発明の光拡散面の形
成に使用される金属メッキ膜の断面図、図5は本発明の
光拡散面の形成に使用される金属メッキ膜の断面図であ
り、1はガラス基板、2は銅メッキ膜、3は反射膜、4
は薄膜層、5は化学的に安定な薄膜、6は芯材である。
【0013】図8に本発明の拡散反射板の反射特性の測
定装置を示す。反射光線21と入射光線22のなす角度
をθとすると、必要とされるθの範囲で拡散反射板の法
線方向で観測される輝度すなわち反射強度を大きくすれ
ば反射特性に優れる拡散反射板が得られる。必要とされ
るθの範囲が−60°〜60°である場合、図9に示す
ような凹曲面で凹凸が形成されている拡散反射板は、図
10に示したように凹部と凸部の高さHと、凸部のピッ
チPの関係がP=7×Hの関係式で示される直線付近で
あれば、反射特性に優れる拡散反射板が得られる。ま
た、θが−15°〜15°の場合は、P=30×Hの関
係式で示される直線付近であれば反射特性に優れる拡散
反射板が得られる。このことは、法線に対し拡散反射を
60度の範囲の光源で得ようとし、さらに15度の範囲
でより強く得ようとする場合、P=7×Hの関係式とP
=30×Hの関係式で示される2つの直線付近の領域を
複合した形状にできればよいことを示す。むろん、前述
の2つの直線付近の範囲にすべての凹凸が含まれるとは
限定しない。なぜなら凹凸形状作製プロセス上複数の形
状が形成されることは当然であるからである。また、液
晶層のギャップ均一性や光の干渉の影響を考慮しなけれ
ばならない。
【0014】したがって、金属メッキ膜表面の凹凸の程
度は、凸曲面で凹部と凸部の高さの差が0.1×aμm
〜15×aμm、さらには、0.1×aμm〜5×aμ
m、凸部のピッチが0.7μm以上150μmあるいは
画素ピッチのいずれか小さい方以下、さらには2μm以
上150μmあるいは画素ピッチのいずれか小さい方以
下であることが好ましい。aの値は、薄膜層の材質によ
り異なり、例えば、2であったり、1あるいは0.7で
あることもある。以上は図9に示すような凹曲面で拡散
反射板の凹凸を形成した場合の例であるが、図11に示
すような凹凸複合の曲面で拡散反射板の凹凸を形成した
場合、法線に対し60度以内の光源からの拡散反射は、
図12に示すような凹部と凸部の高さHと、凸部のピッ
チPの関係がP=3.5×Hの関係式で示される直線付
近であれば反射特性に優れる。凹凸形状は、面内に周期
的に並んでいる必要はなく、不規則であってもよい。ま
たLCDの場合、画素ピッチと異なる周期性が凹凸形状
にあるとモアレが発生するので、凹凸の周期性は、画素
ピッチと同じかまたは整数で割れる周期、あるいは不規
則な配列で凹凸が並んでいることが好ましい。なお、金
属メッキ膜表面の凹凸形状は不規則な配列で並んでいる
ので、故意に周期性をつけない限りLCDに用いてモア
レが発生することはない。
【0015】また、凹凸の面形状は特に限定されない
が、複合平面だけでなく凹曲面あるいは凸曲面、凹凸複
合の曲面、さらには球面や放物面に近似した凹曲面ある
いは凸曲面、凹凸複合の曲面であることが好ましい。な
ぜなら、曲面とすることで、より広範囲の光源位置から
の拡散光を期待できるからである。
【0016】特に反射型LCD用拡散反射板の場合、L
CDセル内に光拡散面を形成する必要から、平均高低差
Hは、セルギャップやΔndを考慮し、小さいほど好ま
しい。しかし、凸部のピッチPを、光の干渉が生じるほ
ど小さくはできないので、前述のPとHの関係式から、
平均高低差Hの下限が求まる。以下では、理解しやすい
ようにθを絶対値で論じる。LCDセルの屈折率nは、
その構造により異なり、例えばn=1.3の場合必要と
される拡散方向θは、50.3度未満の領域である。5
0.3度以上の拡散方向は、LCDセルと大気の界面で
全反射を起こす。したがって、50.3度以上の拡散方
向の反射強度Rを低く抑え、50.3度未満の反射強度
Rを高める必要がある。例えばn=1.5の場合必要と
される拡散方向θは、41.8度未満の領域である。4
1.8度以上の拡散方向は、LCDセルと大気の界面で
全反射を起こす。したがって、41.8度以上の拡散方
向の反射強度Rを低く抑え、41.8度未満の反射強度
Rを高める必要がある。一般に人がLCDをみる場合、
LCDの正面から見る。この場合、人の目のある方向か
らLCDへ入射する光は少なく、人の目のある方向から
10度以上の角度をなす方向からの入射光が多い。例え
ば、n=1.5の場合、22.8度の大気からの入射光
がLCDセルと大気の界面通過で15度となる。したが
って、LCDセル内に形成する拡散反射板のθ=15度
方向付近の反射強度Rを特に高める必要がある。例え
ば、n=1.3の場合、19.7度の大気からの入射光
がLCDセルと大気の界面通過で15度となる。したが
って、LCDセル内に形成する拡散反射板のθ=15度
方向付近の反射強度Rを特に高める必要がある。反射型
LCD用拡散反射板に用いる光拡散面を製造するには、
以上のような反射強度特性を鑑み、関係式をたて、平均
高低差Hと、ピッチPを設計する必要がある。
【0017】本発明の金属メッキ膜は、銅メッキ膜、ニ
ッケルメッキ膜、クロムメッキ膜、銀メッキ膜あるい
は、これらの積層膜等が使用される。金属メッキ膜表面
の凹凸の制御は、通常、メッキ条件、エッチング条件あ
るいはメッキ条件とエッチング条件の両条件で制御す
る。金属メッキの方法は、一例が文献「現場技術者のた
めの実用めっき(1)(昭和53年発行、槇書店、日本
プレーティング協会編)」に示されている。例えば、鋼
管上に酸性銅メッキにより銅を20μmの厚さに形成
し、微細な凹凸形状を得る。また、日本電解、日光グレ
ード、福田金属箔粉工業、古河サーキットホイール、三
井金属等から市販のメッキ銅箔、メッキニッケル箔等の
メッキ箔を購入し、任意の凹凸形状をエッチングで得る
こともできる。
【0018】特に銅メッキ膜、特に好ましくは電気銅メ
ッキ膜は、安価である上、凹凸形状の平均ピッチが0.
7〜150μmの範囲が好ましく、メッキ膜厚、エッチ
ング等によって平均高低差を制御することで、転写後の
光拡散面による光拡散方向分布を容易に制御、最適化で
きる。エッチングの方法は、希硫酸、塩酸、クエン酸、
過硫酸アンモニウム、硫酸及び過酸化水素等を主成分と
するエッチング液を用いて容易にできる。また、イオン
ミリング、RIE等のドライエッチングによっても可能
である。化学的に安定な薄膜は、銅メッキ膜が大気雰囲
気で酸化されやすい為、必要となる。化学的に安定な薄
膜は、ニッケル膜、クロム膜等の金属膜あるいは、酸化
金属膜等がある。化学的に安定な薄膜の形成方法は、い
わゆる防錆処理、メッキ、真空蒸着、スパッタ、CVD
等がある。
【0019】以上反射型LCD表示装置で説明したが、
本発明の光拡散面は外部光線を拡散させることが必要な
デバイスに用いることが出来る。例えば太陽電池の効率
向上を目的とした拡散反射板の光拡散面がある。例えば
ディスプレイ表面の写り込みを防止することを目的とし
たアンチグレア処理表面がある。さらに、これらの製造
に使用される転写フィルムの光拡散面がある。図15
は、太陽電池の断面図であり、30は半導体層、31は
透明電極である。
【0020】
【実施例】実施例1 図6により説明する。ガラス基板1上に下記薄膜層形成
用溶液を、スピンコートし2μmの膜厚の薄膜層4を形
成する。次に、銅メッキ膜2(日本電解社製銅箔Y15
8商品名))を薄膜層に微細形状の凹凸面が接するよう
にラミネータ(ロールラミネータHLM1500、日立
化成テクノプラント社製商品名)を用いて基板温度90
℃、ロール温度80℃、ロール圧力7kg/平方cm、
速度0.5m/分でラミネートし、ガラス基板上に薄膜
層、銅箔が積層された基板を得た。次に、銅箔を剥離
し、ガラス基板上に不規則な凹凸形状の表面の薄膜層を
得た。次に、オーブンで230℃、30minの熱硬化
をし、真空蒸着法で、アルミニウム薄膜を0.2μmの
膜厚になるよう積層し反射層を形成した。図13には方
位角(φ)を一定とした場合の反射強度(標準白色板に
対する相対強度)の入射角度依存性を示す。入射角度−
60°〜60°の範囲で十分な反射強度が得られ、反射
特性にすぐれた拡散反射板を得ることができることが分
かった。 薄膜層形成用溶液:ポリマーとしてスチレン、メチルメ
タクリレート、エチルアクリレート、アクリル酸、グリ
シジルメタクリレート共重合樹脂を用いた(ポリマー
A)。分子量は約35000、酸価は110である。部
は重量部(以下同じ)。 (ポリマー) ポリマーA 70部 (モノマー) ペンタエリスリトールテトラアクリレート 30部 (光開始剤) イルガキュアー369(チバスペシャルティーケミカルズ) 2.2部 N,N−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン 2.2部 (溶剤) プロピレングリコールモノメチルエーテル 492部 (重合禁止剤) p−メトキシフェノール 0.1部 (界面活性剤) パーフルオロアルキルアルコキシレート 0.01部
【0021】実施例2 図7により説明する。鋼管に銅メッキを20μm施した
のち、1wt%の希硫酸で20secソフトエッチング
し、メルテックス社のカパーグリーム125Aを5倍に
希釈した溶液により防錆処理し、微細形状のロール原盤
とした。次に、ベースフィルム7に厚さ100μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムを用い、このベース
フィルム上に下記組成の感光性樹脂組成物を溶剤(プロ
ピレングリコールモノエチルエーテルアセテート)で溶
解し、コンマコーターで20μmの膜厚になるよう塗布
乾燥し下塗り層9とした。次にロール原盤を押しあて紫
外線を照射し光硬化性樹脂を硬化しロール原盤を分離
し、不規則な凹凸形状を光硬化性樹脂層(下塗り層)の
表面に形成した。次に光硬化性樹脂層(下塗り層)上に
下記薄膜層形成用溶液をコンマコーターで2μmの膜厚
になるよう塗布乾燥し薄膜層4を形成し、カバーフィル
ム8としてポリエチレンフィルムを被覆して転写フィル
ムを得た。
【0022】次に、この転写フィルムのカバーフィルム
を剥がしながら、薄膜層4がガラス基板1に接する様に
ラミネータ(ロールラミネータHLM1500、日立化
成テクノプラント社製商品名)を用いて基板温度90
℃、ロール温度80℃、ロール圧力7kg/平方cm、
速度0.5m/分でラミネートし、ガラス基板上に薄膜
層、光硬化性樹脂層(下塗り層)、ベースフィルムが積
層された基板を得た。次に、光硬化性樹脂層(下塗り
層)、ベースフィルムを剥離し、ガラス基板上に不規則
な凹凸形状の表面の薄膜層を得た。次に、オーブンで2
30℃、30minの熱硬化をし、真空蒸着法で、アル
ミニウム薄膜を0.2μmの膜厚になるよう積層し反射
層を形成した。図14には方位角(φ)を一定とした場
合の反射強度(標準白色板に対する相対強度)の入射角
度依存性を示す。入射角度−60°〜60°の範囲で十
分な反射強度が得られ、反射特性にすぐれた拡散反射板
を得ることができることが分かった。 感光性樹脂溶液(%は重量%): アクリル酸ーブチルアクリレートービニルアセテート共重合樹脂 33% ブチルアクリレート(モノマー) 53% ビニルアセテート(モノマー) 8% アクリル酸(モノマー) 2% ヘキチンジオールアクレレート(モノマー) 1% ベンゾインイソブチルエーテル(光開始剤) 3% 薄膜層形成用溶液:ポリマーとしてスチレン、メチルメ
タクリレート、エチルアクリレート、アクリル酸、グリ
シジルメタクリレート共重合樹脂を用いた(ポリマー
A)。分子量は約35000、酸価は110である。部
は重量部(以下同じ)。 (ポリマー) ポリマーA 70部 (モノマー) ペンタエリスリトールテトラアクリレート 30部 (光開始剤) イルガキュアー369(チバスペシャルティーケミカルズ) 2.2部 N,N−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン 2.2部 (溶剤) プロピレングリコールモノメチルエーテル 492部 (重合禁止剤) p−メトキシフェノール 0.1部 (界面活性剤) パーフルオロアルキルアルコキシレート 0.01部
【0023】
【発明の効果】本発明の反射型液晶表示装置等の光拡散
部材では、良好な反射特性を有する拡散反射板等の光拡
散部材を効率良く製造することができ、かつ微細形状の
凹凸をあらかじめ任意に適切に設定しておくことによっ
て、反射特性を自由に制御でき、かつ再現性のよい反射
特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光拡散面を用いた拡散反射板の断面
図。
【図2】 反射型LCDの断面図。
【図3】 本発明の光拡散面の形成に使用される金属メ
ッキ膜の断面図。
【図4】 本発明の光拡散面の形成に使用される金属メ
ッキ膜の断面図。
【図5】 本発明の光拡散面の形成に使用される金属メ
ッキ膜の断面図。
【図6】 本発明の実施例1の光拡散面を形成した薄膜
層の断面図。
【図7】 本発明の実施例2の光拡散面を形成した転写
フィルム、転写フィルムで形成した拡散反射板の製造工
程を示す断面図。
【図8】 本発明の光拡散面の反射光特性を測定する装
置の斜視図。
【図9】 本発明による拡散反射板の断面図。
【図10】 本発明の図9に示す拡散反射板の正面と光
源がなす角度と凹凸部の高さの差と凸部のピッチとの関
係を示す図。
【図11】 本発明による拡散反射板の断面図。
【図12】 本発明の図11に示す拡散反射板の正面と
光源がなす角度と凹凸部の高さの差と凸部のピッチとの
関係を示す図。
【図13】 本発明の実施例1の拡散反射板の反射特性
の入射角依存性を示すグラフ。
【図14】 本発明の実施例2の拡散反射板の反射特性
の入射角依存性を示すグラフ。
【図15】 太陽電池の断面図。
【符号の説明】
1.ガラス基板 2.銅メッキ膜 3.反射膜 4.薄膜層 5.化学的に安定な薄膜 6.芯材 7.ベースフィルム 8.カバーフィルム 9.下塗り層 12.アンチグレアフィルム 13.画素電極 14.薄膜トランジスタ 15.配向膜 16.液晶層 17.スペーサ 18.位相差フィルム 19.偏光板 20.試料 21.反射光線 22.入射光線 23.輝度計 30.半導体層 31.透明電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木沢 桂子 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株 式会社 筑波開発研究所内 (56)参考文献 特開 平1−145639(JP,A) 特開 昭61−208072(JP,A) 特表 平10−512513(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/02

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属メッキ膜表面のメッキ膜自体の凹凸
    形状を転写した面の光拡散面を備える光拡散部材。
  2. 【請求項2】 金属メッキ膜表面のメッキ膜自体の凹凸
    形状を転写した面を転写した面の光拡散面を備える光拡
    散部材。
  3. 【請求項3】 光拡散面に反射膜を形成した請求項1又
    は2記載の光拡散部材。
  4. 【請求項4】 反射膜を形成した時の光拡散面の反射光
    強度(R)と、完全拡散面の反射光強度(R0)との比
    (R/R0)が、拡散方向60度以上の領域で1未満と
    なり、拡散方向15度で1以上となる請求項1〜3各項
    記載の光拡散部材。
  5. 【請求項5】 金属メッキ膜表面のメッキ膜自体の凹凸
    形状が、平均ピッチ0.7〜150μmである請求項1
    〜4各項記載の光拡散部材。
  6. 【請求項6】 ロール芯材表面、ベルト表面又は巻物表
    面の少なくとも一部に被覆されている金属メッキ膜表面
    メッキ膜自体の凹凸形状を転写する工程を備える請求
    項1〜5各項記載の光拡散部材の製造法。
  7. 【請求項7】 金属メッキ膜が、銅メッキ又は銅メッキ
    と他の金属薄膜の積層膜である請求項6記載の光拡散部
    材の製造法。
  8. 【請求項8】 金属メッキ膜が、銅メッキ工程後、
    (1)銅エッチング工程及び(2)化学的に安定な薄膜
    の積層工程の少なくともいずれかの工程を備える請求項
    7記載の光拡散部材の製造法。
  9. 【請求項9】 化学的に安定な薄膜が、ニッケル、クロ
    ム又はニッケルとクロムの積層メッキ薄膜である請求項
    8記載の光拡散部材の製造法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜5記載の光拡散面が形成さ
    れた仮支持体に、薄膜層が積層されており、前記薄膜層
    の前記仮支持体に積層されていない面が被転写基板への
    接着面を構成する転写フィルム。
  11. 【請求項11】 請求項1〜5各項記載の光拡散面が形
    成された反射型液晶ディスプレイ用拡散反射板。
  12. 【請求項12】 請求項1〜5各項記載の光拡散面が形
    成されたアンチグレアフィルム。
  13. 【請求項13】 請求項1〜5各項記載の光拡散面が形
    成された太陽電池用光拡散板。
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