JP3438604B2 - 電磁制御弁装置 - Google Patents

電磁制御弁装置

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JP3438604B2
JP3438604B2 JP24731998A JP24731998A JP3438604B2 JP 3438604 B2 JP3438604 B2 JP 3438604B2 JP 24731998 A JP24731998 A JP 24731998A JP 24731998 A JP24731998 A JP 24731998A JP 3438604 B2 JP3438604 B2 JP 3438604B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁制御弁と、そ
の電磁制御弁への供給電気エネルギを制御する電気エネ
ルギ制御装置とを含む電磁制御弁装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電磁制御弁を含む電磁制御弁装置の一例
が、特開平5─92760号公報に記載されている。こ
の公報に記載の電磁制御弁装置は、電磁制御弁と、その
電磁制御弁に供給すべき電気エネルギ量を決定する電気
エネルギ供給量決定手段と、その電気エネルギ供給量決
定手段からの指令値に応じた量の電気エネルギを前記電
磁制御弁に供給する駆動回路とを含むものである。この
電磁制御弁装置においては、電磁制御弁には、供給すべ
き電気エネルギ量が多い場合にも、必ず駆動回路を介し
て供給される。その結果、駆動回路を、電気エネルギ量
の制御範囲の上限値が大きなもの(耐破壊電流値が大き
なもの)とする必要があり、高価になる等の問題があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,解決手段,作用および
効果】そこで、本発明の課題は、駆動回路のコストダウ
ンを図ることであり、本発明によって下記各態様の電磁
制御弁装置が得られる。各態様は請求項と同様に、項に
区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号
を引用する形式で記載する。これは、本明細書に記載の
技術的特徴およびそれらの組合わせを例示するためであ
り、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わ
せが以下のものに限定されると解釈されるべきではな
い。 (1)供給された電気エネルギに応じた電磁駆動力と、
自身の前後の差圧による差圧作用力とに基づいて開閉す
る電磁制御弁と、前記電気エネルギを制御する電気エネ
ルギ制御装置とを含む電磁制御弁装置であって、前記電
気エネルギ制御装置が、前記電磁制御弁に指令値に応じ
た量の電気エネルギを供給する可変電気エネルギ供給回
路と、その可変電気エネルギ供給回路によって供給可能
な最大電気エネルギ量より多くかつ予め定められた量の
電気エネルギを供給する固定電気エネルギ供給回路と
前記電気エネルギを制御することによって前記電磁制御
弁の高圧側と低圧側とのいずれか一方の側の液圧を制御
する手段と、その手段によって決定される前記いずれか
一方の側の液圧の要求変化勾配が設定勾配より大きい場
合に、前記固定電気エネルギ供給回路を選択する手段
を含むことを特徴とする電磁制御弁装置(請求項)。
本項に係る電磁制御弁装置に含まれる電気エネルギ制御
装置は、可変電気エネルギ供給回路と固定電気エネルギ
供給回路とを含むものであり、これら可変電気エネルギ
供給回路と固定電気エネルギ供給回路とのいずれか一方
が、電磁制御弁に供給される電気エネルギ量に基づいて
選択される。電気エネルギの供給量が上述の最大電気エ
ネルギ量より多い場合は、固定電気エネルギ供給回路が
選択されるのである。最大電気エネルギ量より多い電気
エネルギを供給する場合には、その供給量の多少が問題
となることは少ない。大きな電磁駆動力が発生させられ
ればよく、予め定められた量の電気エネルギが供給され
ればよいのである。その結果、可変電気エネルギ供給回
路における電気エネルギの制御範囲の上限値を小さくす
ることができ(耐破壊電流値を小さくすることがで
き)、可変電気エネルギ供給回路のコストダウンを図る
ことができる。また、可変電気エネルギ供給回路におけ
る発熱量を少なくし得るため、寿命を長くすることがで
きる。可変電気エネルギ供給回路は、上述のように、指
令値に応じた量の電気エネルギを供給する回路で、前記
〔従来の技術〕の項に記載の駆動回路に対応するもので
ある。そのため、電気エネルギの制御範囲の上限値が大
きいものとするとコストが高くなる。それに対して、固
定電気エネルギ供給回路は、予め定められた量の電気エ
ネルギを供給する回路であるため、その供給量が多い場
合でも、コストはそれほど高くならない。電磁制御弁
は、それの前後の差圧による差圧作用力と、供給される
電気エネルギに応じた電磁駆動力とに基づいて開閉させ
られるものである。例えば、電磁駆動力が閉方向に付勢
するばね等付勢装置の付勢力から差圧作用力を差し引い
た差との関係において大きい場合に開状態とされ、小さ
い場合に閉状態とされる常閉の電磁制御弁としたり、逆
に、電磁駆動力が差圧作用力との関係において小さい場
合に開状態とされ、大きい場合に閉状態とされる常開の
電磁制御弁としたりすることができる。このように、電
磁制御弁において発生させるべき電磁駆動力、すなわ
ち、必要な電気エネルギの供給量が、電磁駆動力と差圧
作用力との関係に基づいて決まる。そのため、電磁制御
弁の前後の液圧差に基づいて、直接可変電気エネルギ供
給回路と固定電気エネルギ供給回路とのいずれか一方を
選択することが可能である。しかし、この場合でも、液
圧差による差圧作用力と上述の関係とに基づいて決まる
電気エネルギ供給量が、最大電気エネルギより多いか否
かに基づいて選択されるのであり、液圧差自体に意味が
あるわけではない。また、後述するように、電磁制御弁
の前後のいずれか一方の側の液圧の制御態様等に基づい
て、可変電気エネルギ供給回路と固定電気エネルギ供給
回路とのいずれか一方を選択することも可能であるが、
この場合においても、制御態様に基づいて必要となる電
気エネルギ量が推定され、その推定された電気エネルギ
量が最大電気エネルギ量より多いか否かに基づいて選択
されるのである。このように、電磁制御弁の前後の液圧
差やいずれか一方の側の液圧の制御態様等に基づいて供
給回路の選択を行うことが可能であるが、いずれの場合
においても、電気エネルギの所要量が可変電気エネルギ
供給回路の最大電気エネルギ量より多いか否かに基づい
て選択されるのであり、本項に係る発明に含まれること
になる。 (2)前記電気エネルギ制御装置が、前記電磁制御弁に
供給すべき電気エネルギ量を決定する電気エネルギ供給
量決定手段を含み、前記供給回路を選択する手段が、そ
の電気エネルギ供給量決定手段によって決定された供給
量が前記最大電気エネルギ量より多い場合に、前記固定
電気エネルギ供給回路を選択する固定供給回路選択手段
を含む(1) 項に記載の電磁制御弁装置。電気エネルギ供
給量決定手段は、電気エネルギの供給量を、前述のよう
に、電磁制御弁前後の液圧差やいずれか一方の側の制御
態様等に基づいて決定するものとすることができる。 (3)前記電磁制御弁が、弁座と、その弁座に対して着
座・離間可能に設けられた弁子と、その弁子に、弁子を
前記弁座に着座させる向きの付勢力を付与する付勢装置
と、前記弁子に、前記付勢力の向きとは反対向きに前記
供給電気エネルギに応じた電磁駆動力を付与する電磁駆
動力付与装置とを含み、かつ、前記弁子の前後の差圧に
よる差圧作用力が、弁子に弁子を弁座から離間させる向
きに作用する状態で使用される電磁制御弁であって、前
記弁子が前記弁座から離間させられる際、前記電磁駆動
力が大きい場合に小さい場合より開口面積が大きくなる
ものであ(1) 項または(2) 項に記載の電磁制御弁装置
(請求項1)。電磁制御弁が、例えば、ブレーキシリン
ダと定液圧源としての高圧源との間に設けられている場
合には、電磁制御弁の開閉により低圧側の液圧(ブレー
キシリンダ液圧)が制御され、ブレーキシリンダと定液
圧源としての低圧源との間に設けられている場合には、
高圧側の液圧(ブレーキシリンダ液圧)が制御される。
電磁制御弁において、電磁駆動力が閉方向の付勢力と開
方向の差圧作用力との差との関係において大きい場合は
開状態とされ、高圧側から低圧側へ作動液が流れさせら
れる。電磁駆動力が大きい場合は開口面積が大きくなる
ため、作動液の流量が大きくなり、高圧側と低圧側との
いずれか一方の側の液圧の変化勾配が大きくなる。液圧
の要求変化勾配は、前回の目標液圧と今回の目標液圧と
の差とすることができ、その場合には、その差が設定勾
配に対応する設定差以上か否かに基づいて供給回路の選
択が行われることとなるが、ブレーキシリンダの液圧制
御態様に基づいて、要求変化勾配が設定勾配以上か否か
が決定されるようにすることもできる。例えば、緊急
時ブレーキアシスト制御が行われている場合には、要
求変化勾配(要求増圧勾配)が設定勾配以上であると決
定されたり(請求項2)、アンチロック制御開始時の減
圧時には、要求変化勾配(要求減圧勾配)が設定勾配以
上であると決定されたり(請求項3)するようにするこ
とができる。電磁制御弁が高圧源とブレーキシリンダと
の間に設けられている場合において開状態とされれば、
低圧側であるブレーキシリンダの液圧が増加させられ
る。開口面積が大きくされた場合は、低圧側の増圧勾配
が大きくなり、ブレーキシリンダ液圧が急増させられ
る。したがって、低圧側の液圧の増加勾配を設定勾配以
上にする要求がある場合(例えば、ブレーキシリンダ液
圧について緊急時ブレーキアシスト制御が行われている
場合)には、固定電気エネルギ供給回路が選択される。
多量の電気エネルギが供給され、開状態とされるが、そ
の場合の開口面積が大きいため、低圧側の液圧が大きな
勾配で増加させられる。電磁制御弁が低圧源とブレーキ
シリンダとの間に設けられている場合ににおいて開状態
とされれば、高圧側であるブレーキシリンダの液圧が減
少させられる。開口面積が大きい場合は、高圧側の減圧
勾配が大きくなる。そのため、高圧側の液圧の要求減少
勾配が設定勾配以上である場合(例えば、アンチロック
制御開始時)に固定電気エネルギ供給回路が選択され
る。なお、固定電気エネルギ供給回路が選択された場合
には、電磁制御弁が全開とされるようにすることができ
る。 (4)前記電磁制御弁が、前記電磁駆動力が前記差圧作
用力との関係において小さい場合に開状態とされ、差圧
作用力との関係において大きい場合に閉状態とされるも
のであり、前記供給回路を選択する手段が、前記電磁制
御弁の高圧側と低圧側との液圧差が予め定められた設定
差圧より大きい場合に、前記固定電気エネルギ供給回路
を選択する固定供給回路選択手段を含む(1) 項または
(2) 項に記載の電磁制御弁装置。電磁制御弁は、電磁駆
動力Fs が差圧作用力Fp より大きい場合(Fs >F
p)に閉状態に保たれる。そのため、差圧が大きい場合
に閉状態に保つためには、大きな電磁駆動力が必要とな
り、電気エネルギの供給量を多くする必要がある。本項
に記載の電磁制御弁制御装置においては、これらの差圧
が設定差圧より大きい場合に固定電気エネルギ供給回路
が選択されて、予め定められた大きな電磁駆動力が付与
されるため、確実に閉状態を保つことができる。 (5)前記固定電気エネルギ供給回路が、少なくとも、
第1設定量とそれより多い第2設定量との電気エネルギ
を、それぞれ前記予め定められた量の電気エネルギとし
て供給する第1固定電気エネルギ量供給回路および第2
固定電気エネルギ量供給回路を含む(1) 項ないし(4) 項
のいずれか1つに記載の電磁制御弁装置第1固定電気
エネルギ供給回路が選択されれば、第1設定量の電気エ
ネルギが供給され、第2固定電気エネルギ供給回路が選
択されれば、第1設定量より多い第2設定量の電気エネ
ルギが供給される。したがって、電気エネルギの供給量
が少なくてよい場合に過剰な電気エネルギが供給される
ことを回避し得、電気エネルギの消費量の低減を図るこ
とができる。例えば、電気エネルギの供給量が、可変電
気エネルギ供給回路における最大供給電気エネルギ量よ
り多く第1設定量より少ない場合に第1電気エネルギ供
給回路が選択され、第1設定量より多い場合に第2電気
エネルギ供給回路が選択されるようにすることができ
る。なお、固定電気エネルギ供給回路は、第1,第2の
2つの電気エネルギ供給回路の他に、第1設定量,第2
設定量以外の設定量の電気エネルギを供給可能な第3,
第4・・・の電気エネルギ供給回路を有するものとする
ことができる。また、本項に記載の技術は、(1) 項ない
し(4) 項のいずれか1つに記載の技術とは無関係にも実
施し得る。 (6)前記電気エネルギ制御装置が、前記電気エネルギ
の供給量に応じて、前記可変電気エネルギ供給回路と、
前記第1固定電気エネルギ供給回路と、前記第2固定電
気エネルギ供給回路とのうちの1つの供給回路を選択す
供給回路を選択する手段を含む(5) 項に記載の電磁制
御弁装置。供給回路を選択する手段は、電気エネルギの
供給量に応じて上述の3つの供給回路のうちの1つの供
給回路を直接選択するものであっても、まず、可変電気
エネルギ供給回路と、固定電気エネルギ供給回路とのい
ずれか一方を選択し、固定電気エネルギ供給回路が選択
された場合に、さらに、第1,第2電気エネルギ供給回
路のいずれか一方を選択するものであってもよい。 (7)前記第1固定電気エネルギ供給回路が、前記電磁
制御弁に電源と抵抗器と第1スイッチとが直列に接続さ
れた回路であり、前記第2固定電気エネルギ供給回路
が、前記電磁制御弁に電源と第2スイッチとが直列に接
続された回路であり、前記供給回路を選択する手段が、
前記第1スイッチと前記第2スイッチとのいずれかを閉
状態にするか、前記可変電気エネルギ供給回路を電流供
給状態にする電流供給指令手段を含む(5) 項または(6)
項に記載の電磁制御弁装置。電流供給指令装置が可変電
気エネルギ供給回路を電流供給状態にすれば、電磁制御
弁装置に可変の電流が供給され、第1スイッチを閉状態
とすれば電磁制御弁に可変電気エネルギ供給回路の最大
電流より大きい電流が供給され、第2スイッチを閉状態
とすればさらに大きい電流が供給される。第1スイッ
チ,第2スイッチとしてはリレー等の有接点スイッチも
採用可能であるが、トランジスタ等の無接点スイッチが
望ましい。 (8)前記電気エネルギ制御装置が、前記弁子を前記弁
座から離間させるのに必要な最小の電磁駆動力と前記差
圧作用力との間の、差圧作用力が大きい場合に小さい場
合より最小の電磁駆動力が小さくなる関係である作動特
性であって、電磁制御弁個々の実際の作動特性である個
別作動特性を記憶する記憶部と、その記憶部に記憶され
た個別作動特性に基づいて前記電気エネルギの供給量を
決定する電気エネルギ供給量決定手段とを含む(1) 項な
いし(7) 項のいずれか1つに記載の電磁制御弁装置(請
求項)。本項に係る電磁制御弁装置に含まれる電磁制
御弁においては、電磁駆動力Fsと差圧作用力Fp との
和が付勢装置による付勢力Fk より大きい場合(Fs +
Fp >Fk )に、弁子が弁座から離間させられる。弁子
を弁座から離間させるためには、差圧作用力が小さい場
合は大きい場合より、大きな電磁駆動力が必要なのであ
り、差圧作用力が決まれば、必要な電磁駆動力が決まる
ことになる。この差圧作用力と電磁駆動力(最小電磁駆
動力)との関係である作動特性に基づけば、弁子を弁座
から離間させるために必要な電気エネルギ量を求めるこ
とができる。この作動特性が、本項に記載の電磁制御弁
装置においては、当該電磁制御弁について実際に取得さ
れた実作動特性とされるのであり、設計上の作動特性や
平均的あるいは代表的に取得された作動特性ではない。
電磁制御弁個体間においては、付勢装置を構成するばね
の荷重特性や、弁子と弁座との着座面積のバラツキ等に
起因して、作動特性が異なるため、設計上の作動特性等
一律の作動特性に基づいて電気エネルギの供給量が決定
されると制御誤差が大きくなる場合がある。それに対し
て、作動特性が実際に個別に取得され、その取得された
実作動特性(個別作動特性)に基づけば、電気エネルギ
の供給量を精度よく決定することができる。 (9)ブレーキシリンダの液圧を制御可能な電磁制御弁
と、その電磁制御弁を制御することによりブレーキシリ
ンダの液圧を制御する電磁制御弁制御装置とを含むブレ
ーキ液圧制御装置であって、前記電磁制御弁が、当該電
磁制御弁前後の液圧差による差圧作用力と、供給される
電気エネルギに応じた電磁駆動力との関係で開閉するも
のであり、前記電磁制御弁制御装置が、前記電磁制御弁
に指令値に応じた量の電気エネルギを供給する可変電気
エネルギ供給回路と、その可変電気エネルギ供給回路に
よって供給可能な最大電気エネルギ量より多い予め定め
られた量の電気エネルギを供給する固定電気エネルギ供
給回路と、前記ブレーキシリンダ液圧の制御要求に基づ
いて前記可変電気エネルギ供給回路と前記固定電気エネ
ルギ供給回路とのいずれか一方を選択する供給回路選択
装置とを含むブレーキ液圧制御装置。ブレーキシリンダ
液圧の要求値,要求変化勾配等の制御要求が決まれば、
電気エネルギ供給量が最大電気エネルギ量より多いか否
か決まるため、制御要求に基づいて固定電気エネルギ供
給回路と可変電気エネルギ供給回路とのいずれか一方を
選択することができる。例えば、電磁制御弁が前記(3)
項に記載のものである場合において、ブレーキシリンダ
の液圧の要求変化勾配が大きい場合、例えば、緊急時ブ
レーキアシスト制御が行われている場合、アンチロック
制御が開始された場合に固定電気エネルギ供給回路が選
択されるようにすることができる。
【0004】(10)2つのホイールシリンダの間に設
けられた電磁開閉弁と、その電磁開閉弁を制御する電磁
開閉弁制御装置とを含む電磁開閉弁装置であって、前記
電磁開閉弁が、当該電磁開閉弁の前後の差圧による差圧
作用力と、供給される電気エネルギに応じた電磁駆動力
とに基づいて開状態と閉状態とに切り換えられるもので
あり、前記電磁開閉弁制御装置が、前記2つのホイール
シリンダ間の液圧差に基づいて前記電気エネルギの供給
量を制御する液圧差対応電気エネルギ制御装置を含むこ
とを特徴とする電磁開閉弁装置。従来の電磁開閉弁にお
いては、開状態と閉状態との切り換え時には、差圧作用
力の大小に関係なく最大の電気エネルギが供給されるよ
うにされており、電気エネルギの供給量の制御は行われ
ていなかった。そのため、電気エネルギの消費量が多
く、発熱量が多いという問題があった。それに対して、
本項に記載の電磁開閉弁装置においては、差圧に基づい
て電気エネルギの供給量が制御され、常に最大の電気エ
ネルギが供給されるわけではない。そのため、電気エネ
ルギの消費量を少なくし、発熱量を少なくすることがで
きる。液圧差対応電気エネルギ制御装置は、2つのホイ
ールシリンダ液圧の差を取得する差圧取得装置を含むも
のとすることができるが、差圧取得装置は、ホイールシ
リンダの液圧を実際に検出する2つの液圧センサを含む
ものとしたり、差圧を直接検出する差圧センサとした
り、2つのホイールシリンダの少なくとも一方の液圧に
ついての制御指令を発するコンピュータを主体とする液
圧制御装置を含むものとしたりすることができる。例え
ば、2つのホイールシリンダの少なくとも一方の液圧に
ついてアンチロック制御,トラクション制御が行われて
いる場合には、液圧差は大きいと推定することができ
る。また、両方のホイールシリンダの液圧について、通
常制動時ブレーキ液圧制御あるいは左右制動力配分制御
が行われている場合には、液圧差は小さいと推定するこ
とができる。このように、液圧差を取得する液圧差取得
装置は、液圧差の絶対値を取得する必要は必ずしもない
のである。なお、左右制動力配分制御は、例えば、旋回
中に制動が行われた場合に実ヨーレイトを目標ヨーレイ
トに近づけるために行われる。電気エネルギの供給量
は、差圧に応じて連続的に変化させられるようにして
も、段階的に変化させられるようにしてもよい。連続的
に変化させられる場合には、液圧差対応電気エネルギ制
御装置を、例えば、(1) 項に記載の可変電気エネルギ供
給回路を含むものとすることができる。また、段階的に
変化させられる場合には、例えば、(5) 項に記載のよう
に、第1固定電気エネルギ供給回路と第2固定電気エネ
ルギ供給回路とを含むものとしたり、可変電気エネルギ
供給回路を含むものとして、指令値が段階的に変化させ
られるようにしたりすることができる。 (11)前記電磁開閉弁が、弁座と、その弁座に対して
着座・離間可能に設けられた弁子と、その弁子に、弁子
を弁座から離間させる向きに付勢力を付与する付勢装置
と、前記弁子に、弁子を弁座に着座させる向きに電磁駆
動力を付与する電磁駆動力付与装置とを含み、前記2つ
のホイールシリンダのうちの一方の液圧が他方の液圧よ
り大きい場合に、前記弁子に、弁子を弁座から離間させ
る向きの差圧作用力が作用し、前記一方の液圧が他方の
液圧より小さい場合に、弁子を弁座に着座させる向きの
差圧作用力が作用するものである(10)項に記載の電磁開
閉弁装置。一方のホイールシリンダの液圧が他方の液圧
より大きく、差圧作用力が弁子を弁座から離間させる向
きに作用する場合には、電磁駆動力Fs が、差圧作用力
Fp と付勢装置による付勢力Fk との和より大きい場合
(Fs >Fp +Fk )に閉状態とされる。2つのホイー
ルシリンダ間の液圧差が大きい場合は小さい場合より差
圧作用力が大きくなるため、閉状態に保つために必要な
電磁駆動力が大きくなる。差圧が大きい場合に電気エネ
ルギの供給量が大きくされるのである。それに対して、
一方のホイールシリンダの液圧が他方の液圧より小さ
く、差圧作用力が弁子を弁座に着座させる向きに作用す
る場合には、電磁開閉弁が開いている状態で電磁駆動力
Fs が付勢力Fk より大きくなれば(Fs >Fk )閉じ
られ、電磁開閉弁が閉じている状態では、電磁駆動力F
s と差圧作用力Fp との和が付勢装置による付勢力Fk
より小さくなれば(Fs +Fp <Fk )開かれる。した
がって、閉状態に保つためには、電磁駆動力Fs と差圧
作用力Fp との和を付勢装置による付勢力Fk より大き
く保つ(Fs +Fp >Fk )必要がある。2つのホイー
ルシリンダ液圧間の差圧が大きい場合は小さい場合より
閉状態に保つための電磁駆動力は小さくてよいのであ
り、この場合には、差圧が大きい場合に電気エネルギの
供給量が小さくされる。 (12)前記電磁駆動力付与装置が、2つ以上のコイル
を含み、前記液圧差対応電気エネルギ供給装置が、前記
液圧差に応じて決定された前記2つ以上のコイルのうち
の少なくとも1つに電気エネルギを供給するものである
(11)項に記載の電磁制御弁装置。本項に記載の電磁開閉
弁装置によれば、電気エネルギが供給されるコイルの個
数により、電磁開閉弁に供給される電気エネルギ量を段
階的に変更することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、請求項1ないし3に記載に
発明の共通の一実施形態である電磁制御弁装置を含む液
圧制動装置について図面に基づいて詳細に説明する。図
2に示すように、液圧制動装置は、右前輪20,左前輪
22のホイールシリンダ24,26、右後輪30,左後
輪32のホイールシリンダ34,36、ホイールシリン
ダ24,26,34,36各々に対応して設けられたリ
ニアバルブ装置50〜56、マスタシリンダ60、定液
圧源62等を含むものである。マスタシリンダ60は2
つの加圧室を有するものであり、これら2つの加圧室に
は、それぞれ、ブレーキペダル64の操作力に応じた同
じ大きさの液圧が発生させられる。一方の加圧室には、
液通路66を介して駆動輪である前輪20,22のホイ
ールシリンダ24,26が接続され、他方の加圧室に
は、液通路68を介して後輪30,32のホイールシリ
ンダ34,36が接続されている。液通路66,68は
途中で分岐させられ、それぞれの先端にホイールシリン
ダが接続されているのである。前輪側の2つのホイール
シリンダ24,26は、液通路66の分岐位置より下流
側の部分によって互いに接続され、後輪側の2つのホイ
ールシリンダ34,36は、液通路68の分岐位置より
下流側の部分によって互いに接続されることになる。液
通路66の分岐位置より下流側の2つのホイールシリン
ダ24,26を接続する部分を液通路70とし、液通路
68の分岐位置より下流側のホイールシリンダ34,3
6を接続する部分を液通路72とする。
【0006】定液圧源62は、マスタリザーバ78、ポ
ンプ80、アキュムレータ82、2個の圧力スイッチ8
4,85、モータ86、リリーフ弁88等を含むもので
あり、マスタリザーバ78の作動液がポンプ80によっ
て汲み上げられてアキュムレータ82に蓄えられる。圧
力スイッチ84,85のうち一方の圧力スイッチは、ア
キュムレータ82に蓄えられた液圧が設定範囲から外れ
たことを検出するものであり、他方の圧力スイッチはア
キュムレータ82の液圧が下限値より小さくなったこと
を検出するスイッチである。アキュムレータの液圧が上
限値より大きくなれば、作動液がリリーフ弁88を介し
てポンプ80の汲上側に戻される。アキュムレータ82
の液圧が設定範囲に保たれるようにポンプ80を駆動す
る電動モータ86が制御されるのであり、アキュムレー
タ82には、設定圧力範囲の作動液が常時蓄えられるよ
うにされているのである。
【0007】前記液通路66の分岐位置より上流側には
電磁開閉弁89が設けられており、この電磁開閉弁89
の開閉により、ホイールシリンダ24,26とマスタシ
リンダ60とが連通させられたり、遮断されたりする。
電磁開閉弁89は、リニアバルブ装置50,52の制御
中には閉状態に保たれるが、非制御中には(非通電時に
は)開状態に保たれる。電気系統に異常が生じた場合に
は、開状態に切り換えられ、ホイールシリンダ24,2
6にマスタシリンダ60が連通させられ、マスタシリン
ダ60の液圧によりブレーキが作動させられる。
【0008】また、前述の液通路70の途中には電磁開
閉弁90が設けられており、ソレノイド91の励磁によ
り、開状態から閉状態に切り換えられる。電磁開閉弁9
0は、図3に示すように、シーティング弁92と電磁駆
動力付与装置93とを含むものである。シーティング弁
92は、弁子92aおよび弁座92bと、弁子92aを
弁座92bから離間させる方向に付勢する付勢装置とし
てのスプリング92cとを含むものである。シーティン
グ弁92においては、弁座92bが形成される弁座部材
92eの中央部に、弁座92bに連通させられる第1ポ
ート92fが形成され、弁座部材92eの外周部に第2
ポート92gが形成されている。第1ポート92f側の
液圧が第2ポート92g側の液圧より大きい場合には、
弁子92aを弁座92bから離間させる向きの差圧作用
力が加えられ、第1ポート92f側の液圧が第2ポート
92g側の液圧より小さい場合には、弁子92aを弁座
92bに着座させる向きの差圧作用力が加えられる。本
実施形態においては、第1ポート92fにホイールシリ
ンダ24が接続され、第2ポート92gにホイールシリ
ンダ26が接続されている。そのため、ホイールシリン
ダ24の方が大きい場合には、弁子92aを弁座92b
から離間させる向きの差圧作用力が加えられ、ホイール
シリンダ26の方が大きい場合には、弁子92aを弁座
92bに着座させる向きの差圧作用力が加えられること
になる。
【0009】電磁駆動力付与装置93は、上記ソレノイ
ド91と、ソレノイド91の励磁により、弁子92aを
弁座92bに接近させる向きの電磁駆動力が付与される
被電磁付勢体93aとを含むものである。被電磁付勢体
93aに付与される電磁駆動力は、ソレノイド91への
印加電圧が大きいと大きくなる。電磁開閉弁90が開状
態にある場合には、ホイールシリンダ24,26が互い
に連通させられ、ホイールシリンダ24,26の液圧は
定常状態において同じになる。ホイールシリンダ24,
26の液圧が異なる大きさに制御される場合には、閉状
態に保たれ、これらの差圧に応じた大きさの電磁駆動力
が付与される。
【0010】第1ポート92fの液圧が第2ポート92
gの液圧より大きい場合には、電磁駆動力Fs が、差圧
作用力Fp とスプリング92cの付勢力Fk との和より
大きい場合に閉状態に保たれる。逆に、第1ポート92
fの液圧が第2ポート92gの液圧より小さい場合に
は、電磁駆動力Fs が、スプリングの付勢力Fk より大
きくなれば、開状態から閉状態に切り換えられ、電磁駆
動力Fs と差圧作用力Fp との和をスプリング92cの
付勢力Fk より大きく保たれれば、閉状態に保たれる。
電磁開閉弁90も電磁開閉弁89と同様に常開弁である
ため、電気系統の異常時には、連通状態に戻され、左右
ホイールシリンダ24,26の液圧が同じ大きさにされ
る。
【0011】液通路68についても同様に、分岐位置よ
り上流側に電磁開閉弁94が設けられ、分岐位置より下
流側の液通路72に電磁開閉弁96が設けられている。
ソレノイド97が励磁されると、開状態から閉状態に切
り換えられ、ホイールシリンダ36,38が互いに連通
させられる連通状態から遮断される遮断状態に切り換え
られる。電磁開閉弁96は、電磁開閉弁90と同じ構造
のものであり、第1ポート92fにホイールシリンダ3
4が接続され、第2ポート92gにホイールシリンダ3
6が接続される。
【0012】前記定液圧源62と各ホイールシリンダ2
4,26,34,36との間には、それぞれ前記リニア
バルブ装置50,52,54,56が設けられている。
リニアバルブ装置50,52,54,56については後
述するが、リニアバルブ装置50,52,54,56の
制御により、各ホイールシリンダ24,26,34,3
6の液圧が独立に制御可能とされている。
【0013】前記液通路68の途中にはストロークシミ
ュレータ104が、電磁開閉弁105を介して設けられ
ており、ブレーキペダル64の踏込み時に、マスタシリ
ンダ60の作動液がホイールシリンダ24,26,3
4,36に供給されなくても、運転者が違和感を感じる
ことが回避される。電磁開閉弁105は、電気系統の異
常時等ホイールシリンダ24,26,34,36がマス
タシリンダ60に連通させられている間は閉状態に保た
れ、マスタシリンダ60の作動液がストロークシミュレ
ータ104に流入することが回避される。なお、ストロ
ークシミュレータは、ブレーキペダル64とマスタシリ
ンダ60との間に設けることができる。
【0014】本液圧制動装置には、ブレーキペダル64
が踏み込まれた状態にあることを検出するブレーキスイ
ッチ106、マスタシリンダ60のそれぞれの加圧室の
液圧を検出する液圧センサ110,111、定液圧源6
2の出力液圧を検出する液圧センサ112、ホイールシ
リンダ24,26,34,36の液圧をそれぞれ検出す
る液圧センサ114〜117等が設けられている。制動
時には、マスタシリンダ60の液圧が、運転者の意図す
る所要制動力に応じた大きさになるため、液圧センサ1
10,111によって検出された液圧に対応する制動力
に基づいて目標制動力が決定される。本実施形態におい
ては、目標制動力が、液圧センサ110,111の検出
液圧の平均値に基づいて決定される。このように、マス
タシリンダ60の液圧が2つの液圧センサ110,11
1によって検出されるようにすることによって、いずれ
か一方のセンサのフェールを検出することも可能とな
る。また、各車輪20,22,30,32の車輪速度を
検出する車輪速センサ120〜126が設けられてい
る。アンチロック制御、トラクション制御、左右制動力
配分制御において、これらの検出結果に基づいて、推定
車体速度,各車輪のスリップ状態等が取得される。
【0015】次に、上記リニアバルブ装置50〜56に
ついて図4に基づいて説明する。リニアバルブ装置50
〜56は、それぞれ、増圧リニアバルブ150および減
圧リニアバルブ152を含むものである。増圧リニアバ
ルブ150はアキュムレータ82とホイールシリンダ2
4,26,34,36とを接続する液通路158の途中
に設けられ、減圧リニアバルブ152はホイールシリン
ダ24,26,34,36とマスタリザーバ78とを接
続する液通路160の途中に設けられる。これらリニア
バルブ装置50〜56は構造が同じものであるため、リ
ニアバルブ装置50についてのみ説明し、他のリニアバ
ルブ装置についての説明は省略する。
【0016】増圧リニアバルブ150は、シーティング
弁190と、電磁駆動力付与装置194とを含むもので
ある。シーティング弁190は、弁子200と、弁座2
02と、弁子200と一体的に移動する被電磁付勢体2
04と、弁子200が弁座202に着座する向きに被電
磁付勢体204を付勢するスプリング206とを含むも
のであり、電磁駆動力付与装置194は、ソレノイド2
10と、そのソレノイド210を保持する樹脂製の保持
部材212と、第一磁路形成体214と、第二磁路形成
体216とを含むものである。ソレノイド210の巻線
の両端に電圧が印加されると、ソレノイド210の巻線
に電流が流れ、磁界が形成される。ソレノイド210,
第一磁路形成体214,被電磁付勢体204,被電磁付
勢体204と第二磁路形成体216との間のエアギャッ
プ,第二磁路形成体216,第一磁路形成体214を経
る磁路が形成される。また、被電磁付勢体204の第二
磁路形成体216側の端面には、嵌合突部220が形成
されており、第二磁路形成体216の被電磁付勢体20
4側の端面には、その嵌合突部220と軸方向に相対移
動可能な状態で嵌合する嵌合穴222が形成されてい
る。これら嵌合突部220,嵌合穴222によって、被
電磁付勢体204と第二磁路形成体216との軸方向の
距離の減少、すなわち接近に伴って磁気抵抗が加速度的
に減少し、両者の間に作用する磁気力が加速度的に増大
することが回避される。
【0017】この被電磁付勢体204と第二磁路形成体
216との間に作用する磁気力は、ソレノイド210の
巻線に印加される電圧の変化に伴って変化させられる。
ソレノイド210に印加される電圧が一定であれば、被
電磁付勢体204を第二磁路形成体216方向へ付勢す
る磁気力(以下、電磁駆動力と称する)が、被電磁付勢
体204と第二磁路形成体216との軸方向の相対的な
移動に関係なくほぼ一定となる。それに対して、スプリ
ング206による被電磁付勢体204を第二磁路形成体
216から離間する方向へ付勢する付勢力(以下、スプ
リングの付勢力と称する)は、被電磁付勢体204と第
二磁路形成体216との接近に伴って増大する。したが
って、弁子200に増圧リニアバルブ150の前後の液
圧差に基づく付勢力(以下、差圧作用力と称する)が作
用していない状態では、被電磁付勢体204の第二磁路
形成体216方向への移動が、上記スプリングの付勢力
と電磁駆動力とが等しくなることにより停止することと
なる。
【0018】この電磁駆動力の大きさは、ソレノイド2
10の巻線に印加される電圧の大きさと共に増加し、そ
れら印加する電圧と電磁駆動力との関係は予め知ること
ができる。したがって、印加電圧をその関係にしたがっ
て連続的に変化させることにより、電磁駆動力を変更す
ることができる。印加電圧を増加させると電磁駆動力が
増加し、弁子200を弁座202に押し付ける向きの力
が小さくなり、弁子200が弁座202から離間し易く
なる。弁子200を弁座202から離間させる方向に作
用する差圧作用力が、被電磁付勢体204に作用する力
(電磁駆動力とスプリングの付勢力との合力であるが、
電磁駆動力とスプリングの付勢力とは互いに反対向きの
力である)よりも大きくなると、離間させられるのであ
り、差圧作用力が同じ場合には、電磁駆動力が大きくな
れば、弁子200と弁座202との間の距離が大きくな
り、増圧リニアバルブ150を流れる作動液の流量が大
きくなる。減圧リニアバルブ152も、増圧リニアバル
ブ150と同じものであり、減圧リニアバルブ152の
前後の液圧差に応じた差圧作用力が、印加電圧に応じた
電磁駆動力とスプリング206の付勢力との合力より大
きくなると、弁子200が弁座202から離間させられ
る。
【0019】図5に示すように、増圧リニアバルブ15
0の弁子200には、スプリング206の付勢力Fk ,
差圧作用力Fp ,電磁駆動力Fs が作用し、差圧作用力
Fpと電磁駆動力Fs との和が、スプリングの付勢力Fk
より大きくなると弁子200が弁座202から離間さ
せられる。図6(a)には、増圧リニアバルブ150に
おける電磁駆動力Fs に対応した印加電圧Va と差圧作
用力Fp に対応した液圧差ΔPinとの関係が示されてい
る。印加電圧Va は、増圧リニアバルブ150の前後に
おける液圧差ΔPinが生じている場合における最小開弁
電圧である。図に示すように、液圧差ΔPin(差圧作用
力)が大きい場合は印加電圧Va (電磁駆動力)が小さ
くても開弁させることが可能である。この最小開弁電圧
と差圧との関係が、作動特性の一例である。液圧差ΔP
inは液圧センサ112によって検出された入力液圧と、
液圧センサ114(115,116,117)によって
それぞれ検出された出力液圧との差である。入力液圧は
ほぼ一定の大きさであると考えることができる。
【0020】減圧リニアバルブ152についても同様
に、弁子200には、スプリング206の付勢力Fk ,
減圧リニアバルブ前後における液圧差ΔPout に応じた
差圧作用力Fp ,電磁駆動力Fs が作用する。液圧差Δ
Pout は、ホイールシリンダ側液圧とマスタリザーバ側
液圧との差であるが、マスタリザーバ側の液圧はほぼ大
気圧で一定であるため、ホイールシリンダ側液圧と同じ
大きさとなる。図6(b)には、減圧リニアバルブ15
2における最小開弁電圧Vr と液圧差ΔPout との関係
である作動特性が示されている。図に示すように、減圧
リニアバルブ152の前後における液圧差ΔPout が大
きい場合は小さい場合より印加電圧Vr が小さくても開
弁させることができる。
【0021】本液圧制動装置は、入力部224,出力部
225,RAM226,ROM227,CPU228等
を備えたコンピュータを主体とする液圧制御装置230
を備えている。液圧制御装置230の入力部224に
は、前述のブレーキスイッチ106、各液圧センサ11
0〜117、車輪速センサ120〜126の他、車両の
ヨーレートを検出するヨーレートセンサ232、図示し
ないステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角セ
ンサ233、車両の横方向の加速度を検出する横加速度
センサ235、図示しないアクセル操作部材が操作され
たことを検出するスロットルセンサ236等が接続され
ている。出力部225には、リニアバルブ装置50〜5
6のソレノイド210が図1に示す可変電気エネルギ供
給回路としての可変電気回路240および固定電気エネ
ルギ供給回路としての固定電気回路242を介して接続
されている。ソレノイド210には、可変電気回路24
0を経て電流が供給されたり、固定電気回路242を経
て供給されたりする。また、電磁開閉弁90,96のソ
レノイド91,97は、図7に示す電気エネルギ供給回
路として固定電気回路246を介して接続されている。
それ以外の電磁開閉弁89,94のソレノイドは図示し
ない電気回路を介して接続される。
【0022】可変電気回路240は、液圧制御装置23
0からの指令値に応じた電圧をソレノイド210に印加
するものであり、電源248とソレノイド210とが、
可変電気回路240,ダイオード249を介して接続さ
れる。ダイオード249への印加電圧を制御することに
よってソレノイド210への印加電圧を制御することが
できる。固定電気回路242は、抵抗器252,2つの
トランジスタ254,256,電源258等を含むもの
であり、そのうちの、電源258,抵抗器252,第1
スイッチとしての第1トランジスタ256を含む回路が
第1固定電気回路260とされ、電源258,第2スイ
ッチとしての第2トランジスタ254を含む回路が第2
固定電気回路262とされる。
【0023】液圧制御装置230によって、第2トラン
ジスタ254にベース電流が供給されると、それに応じ
たエミッタ電流が第2固定電気回路262に流れさせら
れ、第1トランジスタ256にベース電流が供給される
と、エミッタ電流が第1固定電気回路260に流れさせ
られる。第1固定電気回路260には抵抗器252が含
まれるが、第2固定電気回路262には含まれないた
め、第1固定電気回路260における方が、ソレノイド
210に印加される電圧が、抵抗器252における電圧
降下分だけ小さくなる。ソレノイド210に印加される
電圧が電気エネルギの一例であり、第1トランジスタ2
56に電流が供給された場合に第1固定電気回路260
を経てソレノイド210に印加される電圧が第1設定量
としての第1設定電圧であり、第2トランジスタ254
に電流が供給された場合に第2固定電気回路262を経
てソレノイド210に印加される電圧が第2設定量とし
ての第2設定電圧であり、第2設定電圧は第1設定電圧
より大きい。このように、固定電気回路242によっ
て、ソレノイド210に第1設定電圧と第2設定電圧と
のいずれか一方の予め定められた大きさの電圧が印加さ
れることになる。また、第1設定電圧は、可変電気回路
240によってソレノイド210に印加し得る最大印加
電圧(最大電気エネルギ量に対応)より大きい。そのた
め、可変電気回路240の耐破壊電流値を小さくするこ
とができ、可変電気回路240のコストダウンを図るこ
とができる。固定電気回路242による印加電圧は大き
いが、印加電圧は固定であるため、固定電気回路242
のコストはそれほど高くなるわけではない。
【0024】前記固定電気回路246は、図7に示すよ
うに、2つのトランジスタ266,268、抵抗器27
0、電源272等を含むものであり、そのうちの、第1
トランジスタ268,抵抗器270,電源272を含む
回路が第1固定電気回路274とされ、第2トランジス
タ266,電源272を含む回路が第2固定電気回路2
76とされる。上述の固定電気回路242と同様に、第
1,第2トランジスタ268,266に選択的に電流を
供給することにより、第1固定電気回路274に電流が
流れさせられる状態と、第2固定電気回路276に電流
が流れさせられる状態とに切り換えられ、電磁開閉弁9
0,96のソレノイド91,97に印加される電圧が2
段階に変更される。
【0025】前述のように、第1ポート92f側の液圧
が第2ポート92g側の液圧より高い場合(ホイールシ
リンダ24(34)の液圧がホイールシリンダ26(3
6)より高い場合)には、差圧作用力Fp が、弁子92
aを弁座92bから離間させる方向に作用するため、弁
子92aを着座状態に保つためには、差圧作用力Fpと
スプリング92cの付勢力Fk との和より大きな電磁駆
動力Fs を付与する必要がある(Fp +Fk <Fs )。
この場合に、差圧作用力Fp が大きい場合は小さい場合
より、電磁駆動力Fs を大きくしなければならない。そ
のため、差圧作用力Fp が小さい場合は、第1固定電気
回路274に電流が流れる状態とされ、差圧作用力Fp
が大きい場合は、第2固定電気回路276に電流が流れ
る状態とされる。本実施形態においては、差圧の大きさ
を液圧センサ114,115の検出結果から求めること
が可能であるが、行われている制御態様に基づいて差圧
が設定差圧より大きいか否かが推定されるようにされて
いる。具体的には、通常制動時ブレーキ液圧制御,左右
制動力配分制御が行われる場合には、差圧が設定差圧よ
り小さく、アンチロック制御,トラクション制御,ビー
クルスタビリティ制御が行われている間は、差圧が設定
差圧より大きいとされる。設定差圧は、第1固定電気回
路274を介してソレノイド91に印加される電圧(第
1設定電圧)に対応する電磁駆動力Fs が、設定差圧に
対応する差圧作用力Fp とスプリングの付勢力Fk との
和と同じ大きさになるような大きさである。
【0026】また、第1ポート92f側の液圧が第2ポ
ート92g側の液圧より低い場合(ホイールシリンダ2
4(34)の液圧がホイールシリンダ26(36)より
低い場合)には、差圧作用力Fp が、弁子92aを弁座
92bに着座させる方向に作用するため、弁子92aを
着座状態に保つためには、差圧作用力Fp と電磁駆動力
Fs の和がスプリング92cの付勢力Fk より大きくな
るような(Fp +Fs>Fk )、印加電圧を加える必要
がある。差圧作用力Fp が大きい場合は小さい場合よ
り、電磁駆動力Fs は小さくてよい。そのため、差圧作
用力Fp が大きい場合は、第1固定電気回路274に電
流が流れる状態とされ、差圧作用力Fp が小さい場合
は、第2固定電気回路276に電流が流れる状態とされ
る。
【0027】また、ROM228にはフローチャートの
図示は省略するが、通常制動時ブレーキ液圧制御プログ
ラム,左右制動力配分制御プログラム,緊急制動時ブレ
ーキアシスト制御プログラム,アンチロック制御プログ
ラム,トラクション制御プログラム,ビークルスタビリ
ティ制御プログラム,リニアバルブ装置制御プログラ
ム,図12,13のフローチャートで表されるリニアバ
ルブ装置用供給回路選択プログラム,図14のフローチ
ャートで表される電磁開閉弁用供給回路選択プログラム
等を含む種々のプログラム、図6のマップで表されるテ
ーブルを含む種々のテーブル等が記憶されている。
【0028】以上のように構成された液圧制動装置にお
ける作動について説明する。非液圧制御中においては、
各電磁開閉弁89〜96は図示する原位置に保たれる。
ブレーキペダル64が踏み込まれると、通常制動時ブレ
ーキ液圧制御プログラムが実行され、各ホイールシリン
ダ24,26,34,36の目標液圧が求められる。電
磁開閉弁89,94は閉状態に切り換えられ、ホイール
シリンダ24,26,34,36はマスタシリンダ60
から遮断されて定液圧源62に連通させられる。ホイー
ルシリンダ24,26,34,36には、定液圧源62
の液圧がリニアバルブ装置50〜56によって制御され
て伝達される。
【0029】リニアバルブ装置50〜56は、フィード
バック制御とフィードフォワード制御とを組み合わせた
制御によって制御される。フィードバック制御において
は、目標液圧と液圧センサ114〜117によって検出
されたホイールシリンダ24,26,34,36の液圧
である実液圧との偏差が小さくなるようによく知られた
PID制御が行われる。フィードフォワード制御におい
ては、増圧リニアバルブ150のソレノイドに印加され
る電圧Vcaと減圧リニアバルブ152のソレノイドに印
加される電圧Vcrとが、それぞれ、図8に示すように、
一定電圧Va ,Vr に変化電圧Vga,Vgrを加えた大き
さとされる。変化電圧Vga,Vgrは、目標液圧Pref の
変化分に定数GAINa ,GAINr を乗じた大きさと
される。増圧制御においては、ホイールシリンダ液圧の
増圧につれて液圧差ΔPinが小さくなるが、さらに、ホ
イールシリンダ液圧を増圧する必要がある場合には、増
圧リニアバルブ150を開状態に保たなければならず、
前述のように、大きな電圧を印加する必要が生じるので
ある。減圧リニアバルブ152においても同様に、ホイ
ールシリンダ液圧の減圧に伴って液圧差ΔPout が小さ
くなるが、さらに減圧する必要がある場合には、減圧リ
ニアバルブ152を開状態に保つのに必要な印加電圧が
大きくなるのである。
【0030】増圧リニアバルブ150に印加される一定
電圧Va は、図6(a)のグラフで表されるテーブルに
基づいて決定される。増圧制御が開始される場合は、増
圧リニアバルブ150のソレノイド210への印加電圧
は0とされ、閉状態にある。例えば、増圧制御が行われ
る直前には、保持制御あるいは減圧制御が行われていた
のであるが、保持制御あるいは減圧制御においては、増
圧リニアバルブ150は閉状態に保たれていたからであ
る。ここで、増圧リニアバルブ150を開状態に切り換
えるためには、ソレノイド210に最小開弁電圧以上の
電圧を印加する必要がある。最小開弁電圧の大きさは、
増圧制御開始時の液圧差ΔPin、すなわち、減圧制御
(保持制御)終了時における増圧リニアバルブ150の
液圧差ΔPinに基づいて決まる。増圧リニアバルブ15
0のソレノイド210への印加電圧を0から増加させる
と、最小開弁電圧に達するまで閉状態に保たれることに
なり、増圧遅れが生じるが、本実施形態においては、減
圧制御終了時の増圧リニアバルブ150の前後の液圧差
ΔPinに応じた最小開弁電圧Va に基づいて決定される
ため、増圧遅れを小さくし得る。減圧リニアバルブ15
2についても同様に、増圧制御(保持制御)が終了した
時点における減圧リニアバルブ152の前後の液圧差Δ
Pout に応じた一定電圧Vr が図6(b)のグラフで表
されるテーブルに基づいて決定され、印加電圧Vr が一
定電圧Vcrに基づいて決定されるため、減圧制御開始時
に、減圧リニアバルブ152が直ちに開状態に切り換え
られ、減圧遅れが小さくなる。
【0031】本実施形態においては、図6に示す上述の
関係である作動特性が、予め平均的あるいは代表的に一
律に定められた作動特性でなく、リニアバルブ150,
152毎に求められた実作動特性(個別作成作動特性)
が記憶される。そのため、リニアバルブ各々のバラツキ
に起因する作動特性のバラツキをなくすることができ、
制御精度を向上させることができる。
【0032】増圧リニアバルブ150,減圧リニアバル
ブ152の作動特性は、リニアバルブ装置50〜56を
車両に組付けた状態で、出荷前に工場において、図9の
手順図に従って取得され、液圧制御装置230のROM
228に書き込まれる。工程1(以下、C1と略称す
る。他の工程においても同様とする)において、イグニ
ッションスイッチをON状態に切り換え、C2におい
て、液圧制御装置230に図示しないトリガ発生器(S
2000)を接続し、C3において、テストモードを選
択する。その後、C4〜7において実作動特性が取得さ
れ、液圧制御装置230に書き込まれる。
【0033】実作動特性を取得する際には、図10に示
すように、液圧センサ112の出力液圧が一定Pa に保
たれた状態で、増圧リニアバルブ150のソレノイド2
10に印加される電圧が漸増させられ、液圧センサ11
4(115,116,117)の検出結果が読み取られ
る。リニアバルブ装置50についての実作動特性を求め
る場合には、液圧センサ114の検出結果に基づいて実
作動特性が取得される。印加電圧が小さく、電磁駆動力
Fs が小さい場合には、増圧リニアバルブ150は閉状
態に保たれるため、液圧センサ114の検出液圧は一定
(0)であるが、印加電圧が電圧Va1に達すると、開状
態とされ、液圧センサ114による検出液圧が大きくな
る。この印加電圧Va1は、差圧Pa に対応する差圧作用
力Fp が加えられていた場合の最小開弁電圧である。さ
らに印加電圧を大きくしていけば、液圧センサ114の
検出液圧は大きくなる。印加電圧が、印加電圧Va2の場
合には、差圧ΔP2 は、一定液圧Pa と検出液圧Pw1と
の差( Pa −Pw1) として求めることができる。以下同
様に繰り返すことにより、図6(a)のグラフで表され
るテーブルが取得される。この取得されたテーブルが、
液圧制御装置230のROM228に記憶されるのであ
る。なお、本実施形態においては、ROM228が書換
え可能なものとされているため、実作動特性がROM2
28に書き込まれるようにされているが、RAM227
がバックアップ可能なものであれば、RAM227に書
き込むことも可能である。
【0034】次に、増圧リニアバルブ150を閉状態に
戻し、減圧リニアバルブ152についての実作動特性を
取得する。減圧リニアバルブ152については、印加電
圧を大きくすると、図11に示すように、液圧センサ1
14の検出液圧が小さくなるが、同様にして実作動特性
を取得することができる。このように取得された実作動
特性は、液圧制御装置230のRAMに格納される。す
べてのリニアバルブ装置50〜56における増圧リニア
バルブ150,減圧リニアバルブ152各々について実
作動特性が取得されて、液圧制御装置230のROM2
28に書き込まれた後、C8において、通常モードに戻
された後、C9において、S2000が外される。
【0035】なお、増圧リニアバルブ150,減圧リニ
アバルブ152の作動特性は、リニアバルブ装置50〜
56が車両に組付けられる以前に取得することも、車両
が販売された後、車両の停車中に取得することも、走行
中に取得することもできる。走行中に書き換えない場合
には、書換え不能なROM(ユーザによって1回だけ書
き込み可能なもの)を使用することもできる。これらに
ついての説明は、本願出願人によって先に出願された特
願平9─314770号明細書に記載されているため、
詳細な説明は省略する。
【0036】制動が旋回中に行われた場合には、左右制
動力配分制御プログラムが実行され、目標液圧が決定さ
れる。ヨーレイトセンサ232,操舵角センサ234の
検出結果等に基づいて旋回特性,目標ヨーレイト等が求
められ、旋回特性に基づいてアンダステア傾向かオーバ
ステア傾向かが判定される。アンダステア傾向であると
された場合には、旋回内輪の制動力が旋回外輪の制動力
より大きくされ、オーバステア傾向であるとされた場合
には、旋回外輪の制動力が旋回内輪の制動力より大きく
される。この場合の左右車輪の制動力配分比が、横加速
度センサ235の検出結果等に基づいて決定される。実
ヨーレイトが目標ヨーレイトに近づくように、目標液圧
が決定されるのである。ブレーキペダル64の操作速度
が設定速度以上である場合には、緊急制動時ブレーキア
シスト制御プログラムが実行され、各ホイールシリンダ
24,26,36,38の目標液圧が決定される。目標
液圧は、操作速度等に応じて(緊急度に応じて)大きく
される。緊急制動時ブレーキアシスト制御時には、電磁
開閉弁90,96は、閉状態に保たれる。閉状態に切り
換えた方が、ホイールシリンダの増圧勾配を大きくする
ことが可能だからである。
【0037】制動中に制動スリップ状態が過大になると
アンチロック制御プログラムが実行され、各ホイールシ
リンダの目標液圧が求められる。電磁開閉弁89〜96
が閉状態に保たれた状態において、リニアバルブ装置5
0〜56が制御されることにより、各車輪20,22,
30,32の制動スリップ状態が適正状態に保たれるよ
うに、各ホイールシリンダ24,26,34,36の液
圧が制御される。本実施形態においては、アンチロック
制御においては、各ホイールシリンダ24,26,3
4,36の液圧が独立に制御されるため、電磁開閉弁9
0,96は閉状態に保たれる。
【0038】車両のスピン傾向あるいはドリフトアウト
傾向が大きくなった場合には、スピン抑制制御あるいは
ドリフトアウト抑制制御が行われる。スピン抑制制御に
おいては、駆動輪のうちの旋回外輪のホイールシリンダ
液圧が増大させられ、ドリフトアウト抑制制御において
は、左右駆動輪の両ホイールシリンダ液圧および非駆動
輪のうちの旋回内輪のホイールシリンダ液圧が増大させ
られる。スピン抑制制御,ドリフトアウト抑制制御はよ
く知られた制御であるため、詳細な説明を省略するが、
ヨーレイトセンサ232,操舵角センサ234の検出結
果等に基づいてスピンバリュー,ドリフトアウトバリュ
ーが求められ、これらに基づいて制御対象輪のホイール
シリンダの目標液圧が求められるのである。ビークルス
タビリティ制御は、ブレーキペダル64が踏み込まれて
いる場合にも、踏み込まれていない場合にも行われる。
【0039】駆動輪としての前輪20,22の少なくと
も一方の駆動スリップ状態が過大になる等トラクション
制御開始条件が満たされた場合には、トラクション制御
プログラムが実行され、前輪20,22のホイールシリ
ンダ24,26の目標液圧が求められる。電磁開閉弁8
9が閉状態とされることにより、駆動輪としての前輪2
0,22のホイールシリンダ24,26がマスタシリン
ダ60から遮断された状態で、リニアバルブ装置50,
52の制御により、駆動スリップ状態が適正状態に保た
れるように制御される。駆動輪のホイールシリンダ2
4,26の液圧は共通に制御されるため、電磁開閉弁9
0は開状態に保たれる。また、リニアバルブ装置50,
52の両方が制御されなくても、いずれか一方が制御さ
れるだけでよい。なお、アクセル操作部材が操作された
か否かは、スロットルセンサ236の状態に基づいて検
出することができる。
【0040】リニアバルブ装置50〜56には、前述の
ように、フィードバック制御とフィードフォワード制御
との組み合わせによって決定された電圧が印加される
が、その場合に、可変電気回路240を経て供給する
か、固定電気回路242を経て供給するかが、図12に
示すフローチャートに従って選択される。ステップ1
(以下、S1と略称する。他のステップについても同様
とする。)において、液圧制御中か否かが判定される。
例えば、目標液圧が0より大きい場合は制御中であると
される。液圧制御中である場合には、判定がYESとな
り、S2において、通常制動時ブレーキ液圧制御中か左
右制動力配分制御中か否かが判定される。いれか一方の
制御が行われている場合には、判定がYESとなり、S
3において、可変電気回路240が選択される。これら
の制御が行われている場合には、急増圧,急減圧が要求
されることは殆どないため、印加電圧がそれほど大きく
なるわけではない。そのため、可変電気回路240が選
択されるのである。それに対して、それ以外の制御が行
われている場合には、S4において、急増圧,急減圧要
求中か否かが判定される。急増圧,急減圧要求中である
場合には、判定がYESとなり、S5において、固定電
気回路242が選択される。大きな電圧を印加する必要
があるからである。急増圧,急減圧要求中か否かは、例
えば、今回の目標液圧と前回の目標液圧との差の絶対値
が設定値以上か否かに基づいて判定される。
【0041】固定電気回路242が選択された場合に
は、さらに、S10において、フィードバック制御およ
びフィードファワード制御によって決定された印加電圧
の大きさが読み取られ、その値が第1設定電圧より大き
いか否かが判定される。第1設定電圧より大きい場合に
は、S11において、第2トランジスタ254に電流が
供給され、第2設定電圧が印加される。それに対して、
第1設定電圧以下の場合には、S12において第1トラ
ンジスタ256に電流が供給され、第1設定電圧の電圧
が印加される。このように、ある程度大きな電圧が印加
される場合には、印加電圧の大きさを精度よく制御する
必要はなく、大きな開口面積で開状態に切り換えればよ
い場合が多いのである。また、その場合においても、印
加電圧の大きさに応じて、第1設定電圧と第2設定電圧
とのいずれか一方の電圧が印加されるため、常に一定の
大きさの電圧が印加される場合に比較して、液圧制御を
良好に行いつつ、電気エネルギの消費量の低減を図るこ
とができる。
【0042】このように、印加電圧が大きい場合に固定
電気回路が選択されれば、可変電気回路240の耐破壊
電流値を小さくすることができ、コストダウンを図るこ
とができる。また、可変電気回路240の発熱量を少な
くすることができ、寿命を長くすることができる。
【0043】次に、電磁開閉弁90,96の制御につい
て説明する。S21において、S1と同様に、液圧制御
中か否かが判定され、制御中である場合には、判定がY
ESとなり、S22において、第1ポート92fの液圧
が第2ポート92gの液圧より大きいか否かが判定され
る。第1ポート92fの液圧の方が大きい場合には、S
23において、通常制動時ブレーキ液圧制御中か左右制
動力配分制御中かが判定される。いずれの制御でもない
場合には、判定がNOとなり、S24において、第2ト
ランジスタ266にベース電流が供給される。2つのホ
イールシリンダの液圧差が大きいと推定されるのである
が、その液圧差による差圧作用力が、離間状態に保つ方
向に作用するため、着座状態に保つには、その差圧によ
る差圧作用力に対抗し得る大きな電磁駆動力を発生させ
る必要があるのである。通常制動時ブレーキ液圧制御中
あるいは左右制動力配分制御中である場合には、判定が
YESとなり、S25において第1トランジスタ268
にベース電流が供給される。差圧はそれほど大きくない
ため、大きな電磁駆動力を発生させる必要がないのであ
る。
【0044】それに対して、第2ポート92gの液圧の
方が大きい場合には、S22における判定がNOとな
り、S26において、S23における場合と同様な判定
が行われる。通常制動時ブレーキ液圧制御中,左右制動
力配分制御中であって、差圧が小さいと推定される場合
には、S24において、第2トランジスタ266にベー
ス電流が供給される。差圧による差圧作用力が、弁子9
2aを弁座92bに着座させる向きに作用するが、その
差圧作用力が小さいため、着座状態に保つためには、大
きな電磁駆動力が必要なのである。また、通常制動時ブ
レーキ液圧制御,左右制動力配分制御のいずれでもない
場合には、差圧が大きく、その差圧作用力が大きいた
め、着座状態に保つために小さな電磁駆動力が付与され
ればよいため、S25において、第1トランジスタ26
8にベース電流が供給される。このように、電磁開閉弁
90,96のソレノイド91,97に印加される電圧
が、差圧に応じて決定されれば、常に最大の電圧が印加
される場合に比較して、電気エネルギの消費量を低減さ
せることができる。なお、第2ポート92gの液圧の方
が高い場合には、第1ポート92fの液圧の方が高い場
合に比較して、着座状態に保つために必要な電磁駆動力
は小さくてよいため、S26における判定を行わない
で、常に、S25において、第1トランジスタ268に
ベース電流が供給されるようにしてもよい。
【0045】以上のように、本実施形態においては、可
変電気エネルギ供給回路としての可変電気回路240,
固定電気エネルギ供給回路としての固定電気回路242
および液圧制御装置230のトランジスタ254,25
6を制御する部分,電磁制御弁としてのリニアバルブ装
置50〜56のソレノイド210への印加電圧を決定す
る部分等によって電気エネルギ制御装置が構成される。
この電気エネルギ制御装置のうちの、作動特性に基づい
て印加電圧を決定する部分等により電気エネルギ供給量
決定手段が構成され、液圧制御装置230のS11〜1
3を実行する部分およびトランジスタ254,256等
により供給回路選択装置が構成されることになる。
【0046】なお、上記実施形態においては、固定電気
回路242と可変電気回路240とのうち固定電気回路
242が選択された場合に、第1固定電気回路260と
第2固定電気回路262とのいずれか一方が選択される
ようにされていたが、1回の選択で、可変電気回路24
0,第1固定電気回路260,第2固定電気回路262
の3つの回路のうちの1つが選択されるようにしてもよ
い。また、図6に示すマップに従って求められる最小開
弁電圧Va,Vr が設定値(可変電気回路240によって
印加され得る最大印加電圧に対応する値)以上の場合
に、固定電気回路242が選択されるようにすることが
できる。印加電圧Va,Vr が設定値以上の場合に、実際
に印加される電圧Vca, Vcrがそれより小さくなること
はないからである。設定値は、上述の最大印加電圧より
多少小さい値とすることもできる。
【0047】さらに、固定電気エネルギ供給回路が、2
つの電気回路でなく、3つ以上の電気回路を含むものと
することができる。逆に、2つの電気回路を含むものと
する必要はない。例えば、ソレノイド210に電圧を印
加する電気回路を、図15に示す可変電気回路300と
固定電気回路302とを含むものとすることができる。
液圧制御装置230から可変電気回路300に指令値を
発すれば、可変電気回路300においては、ダイオード
306に印加される電圧が制御され、それによって、ソ
レノイド210に印加される電圧が制御される。液圧制
御装置230によってトランジスタ308にベース電流
が供給されれば、それに応じたエミッタ電流が固定電気
回路302に流れさせられ、コイル210に電圧が印加
される。固定電気回路302を介して印加される電圧
が、可変電気回路300を介して印加される最大電圧よ
り大きくなるようにされている。
【0048】また、図16に示すように、電磁開閉弁9
0,96の電磁駆動力付与装置93を、2つのコイル3
10,311を含むものとすることができる。本実施形
態においては、2つのコイル310,311のうちの一
方のコイルに電圧を印加する状態と両方のコイル31
0,311に印加する状態とに切り換えることによっ
て、電磁駆動力が2段階に制御されることになる。さら
に、ブレーキペダル64のストロークを検出するストロ
ークセンサを設け、ストロークセンサの検出結果に基づ
くマスタシリンダ液圧と、液圧センサ110,111に
よって検出されるマスタシリンダ液圧との3つの値を比
較することによって、これらセンサのフェールを検出す
ることも可能である。ストロークセンサは、本液圧制動
装置に新たに設けてもよいが、ブレーキスイッチ106
の代わりに設けてもよい。
【0049】また、アキュムレータ82は不可欠ではな
く、アキュムレータ82を含まない液圧源とすることも
できる。この場合には、ポンプ80を駆動するモータ8
6の作動状態の制御により、液圧源の出力液圧を制御す
ることができる。液圧源は、低圧用,高圧用の2つ以上
のポンプを含むものとすることもできる。さらに、リニ
アバルブ装置50〜56には、各々増圧リニアバルブ1
50と減圧リニアバルブ152との両方が含まれていた
が、いずれか一方でもよい。いずれか一方であっても、
ホイールシリンダ液圧を増圧制御したり減圧制御したり
することができる。また、液圧制動装置は、前後配管で
なく、X配管とすることもできる。その場合には、電磁
開閉弁90,96が、右前輪のホイールシリンダと左後
輪のホイールシリンダとの間,左前輪のホイールシリン
ダと右後輪のホイールシリンダとの間に設けられること
になるが、この場合においては、前後制動力配分制御時
に、差圧が小さい場合の制御が行われるようにすること
ができる。その他、いちいち例示することはしないが、
当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様
で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である電磁制御弁装置に含
まれる電気エネルギ制御装置を表す回路図である。
【図2】上記電磁制御弁装置を含む液圧制動装置の回路
図である。
【図3】上記液圧制動装置に含まれる電磁開閉弁の断面
図である。
【図4】上記液圧制動装置に含まれるリニアバルブ装置
の一部断面図である。
【図5】上記リニアバルブ装置に含まれる増圧リニアバ
ルブに作用する力の関係を示す図である。
【図6】上記電気エネルギ制御装置のROM228に格
納された増圧リニアバルブ,減圧リニアバルブ各々にお
ける作動特性を示す図である。
【図7】上記液圧制動装置に含まれる駆動回路の一部を
示す回路図である。
【図8】上記電気エネルギ制御装置による制御態様の一
例である。
【図9】上記増圧,減圧リニアバルブの実作動特性を取
得するための手順図である。
【図10】上記増圧リニアバルブの作動特性を取得する
際の液圧変化,電圧変化を説明する図である。
【図11】上記減圧リニアバルブの作動特性を取得する
際の液圧変化,電圧変化を説明する図である。
【図12】上記電気エネルギ制御装置のROM228に
格納されたリニアバルブ装置用供給回路選択プログラム
の1部を表すフローチャートである。
【図13】上記リニアバルブ装置用供給回路選択プログ
ラムのS5の内容を表すフローチャートである。
【図14】上記電気エネルギ制御装置のROM228に
格納された電磁開閉弁制御プログラムの1部を表すフロ
ーチャートである。
【図15】本発明の別の一実施形態である電磁制御弁装
置に含まれる電気エネルギ制御装置の全体を示す回路図
である。
【図16】本発明の一実施形態である電磁制御弁装置を
含む別の液圧制動装置に含まれる電磁開閉弁の断面図で
ある。
【符号の説明】
50〜56 リニアバルブ装置 90,96 電磁開閉弁 150 増圧リニアバルブ 152 減圧リニアバルブ 230 液圧制御装置 240 可変電気回路 242 固定電気回路 254 第2トランジスタ 256 第1トランジスタ 260 第1固定電気回路 262 第2固定電気回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−59456(JP,A) 特開 平8−189315(JP,A) 特開 平5−193492(JP,A) 実開 昭53−78625(JP,U) 実公 昭55−52082(JP,Y1) 実公 昭59−14802(JP,Y1) 実用新案登録2503928(JP,Y2) 実用新案登録2538563(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/06 - 31/11 B60T 8/36 B60T 13/66

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁座と、その弁座に対して着座・離間可能
    に設けられた弁子と、その弁子に、弁子を前記弁座に着
    座させる向きの付勢力を付与する付勢装置と、前記弁子
    に、前記付勢力の向きとは反対向きに前記供給電気エネ
    ルギに応じた電磁駆動力を付与する電磁駆動力付与装置
    とを含み、かつ、前記弁子の前後の差圧による差圧作用
    力が、弁子に弁子を弁座から離間させる向きに作用する
    状態で使用される電磁制御弁であって、前記弁子が前記
    弁座から離間させられる際、前記電磁駆動力が大きい場
    合に小さい場合より開口面積が大きくなるものと、 前記電気エネルギを制御する電気エネルギ制御装置とを
    含む電磁制御弁装置であって、 前記電気エネルギ制御装置が、前記電磁制御弁に指令値
    に応じた量の電気エネルギを供給する可変電気エネルギ
    供給回路と、その可変電気エネルギ供給回路によって供
    給可能な最大電気エネルギ量より多くかつ予め定められ
    た量の電気エネルギを供給する固定電気エネルギ供給回
    路と、前記電気エネルギを制御することによって前記電
    磁制御弁の高圧側と低圧側とのいずれか一方の側の液圧
    を制御する手段と、その手段によって決定される前記い
    ずれか一方の側の液圧の要求変化勾配が設定勾配より大
    きい場合に、前記固定電気エネルギ供給回路を選択する
    手段とを含むことを特徴とする電磁制御弁装置。
  2. 【請求項2】前記電磁制御弁が、ブレーキシリンダと高
    圧源との間に設けられ、前記液圧を制御する手段が、緊
    急制動時に前記ブレーキシリンダの液圧を制御する緊急
    制動時ブレーキアシスト制御手段を含み、前記供給回路
    を選択する手段が、前記緊急制動時ブレーキアシスト制
    御手段の作動時に前記固定電気エネルギ供給回路を選択
    する手段を含む請求項1に記載の電磁制御弁装置。
  3. 【請求項3】前記電磁制御弁が、ブレーキシリンダと低
    圧源との間に設けられ、前記液圧を制御する手段が、車
    輪の制動スリップ状態が適正状態に保たれるように前記
    ブレーキシリンダの液圧を制御するアンチロック制御手
    段を含み、前記供給回路を選択する手段が、前記アンチ
    ロック制御手段によるアンチロック制御開始時の減圧時
    に前記固定電気エネルギ供給回路を選択する手段を含む
    請求項1に記載の電磁制御弁装置。
  4. 【請求項4】 前記電気エネルギ制御装置が、前記弁子を
    前記弁座から離間させるのに必要な最小の電磁駆動力と
    前記差圧作用力との間の、差圧作用力が大きい場合に小
    さい場合より最小の電磁駆動力が小さくなる関係である
    作動特性であって、電磁制御弁個々の実際の作動特性で
    ある個別作動特性を記憶する記憶部と、その記憶部に記
    憶された個別作動特性に基づいて前記電気エネルギの供
    給量を決定する電気エネルギ供給量決定手段とを含む請
    求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁制御弁装
    置。
  5. 【請求項5】 供給された電気エネルギに応じた電磁駆動
    力と、自身の前後の差圧による差圧作用力とに基づいて
    開閉する電磁制御弁と、 前記電気エネルギを制御する電気エネルギ制御装置とを
    含む電磁制御弁装置であって、 前記電気エネルギ制御装置が、前記電磁制御弁に指令値
    に応じた量の電気エネルギを供給する可変電気エネルギ
    供給回路と、その可変電気エネルギ供給回路によって供
    給可能な最大電気エネルギ量より多くかつ予め定められ
    た量の電気エネルギを供給する固定電気エネルギ供給回
    路と、前記電気エネルギを制御することによって前記電
    磁制御弁の高圧側と低圧側とのいずれか一方の側の液圧
    を制御する手段と、その手段によって決定される前記い
    ずれか一方の側の液圧の要求変化勾配が設定勾配より大
    きい場合に、前記固定電気エネルギ供給回路を選択する
    手段とを含むことを特徴とする電磁制御弁装置。
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