JP3438505B2 - 帯電用部材 - Google Patents

帯電用部材

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JP3438505B2
JP3438505B2 JP00480697A JP480697A JP3438505B2 JP 3438505 B2 JP3438505 B2 JP 3438505B2 JP 00480697 A JP00480697 A JP 00480697A JP 480697 A JP480697 A JP 480697A JP 3438505 B2 JP3438505 B2 JP 3438505B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被帯電部材の表面
に接触させてその部材表面を帯電させる帯電用ロール等
の帯電用部材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真記録方式、静電記録方式等の画
像形成装置における感光体などの被帯電部材の帯電手段
として、コロナ帯電方式が、最も広く実用化されてい
る。しかし、この方式は、コロナ放電を利用しているた
め、オゾンやNOX 等の放電生成物が多量に発生し、こ
れらが、静電潜像保持体を劣化させたりする等の問題が
あった。また、コロナ電圧として5kV程度の高電圧が
必要であるため、電源装置の大型化や高電流容量化は避
けられない問題となっていた。
【0003】これに対し、静電潜像保持体に帯電用部材
を接触させ、帯電用部材より電圧を印可して、静電潜像
保持体に帯電を行う接触帯電方式は、放電生成物がほと
んど発生せず、また、電源電圧として、400V程度の
比較的低い印可電圧を用いることができる等の利点を有
している。
【0004】この帯電用部材には、金属製の芯材の外周
に導電性弾性体層を形成した構造からなる帯電用ロール
が用いられる。この帯電用ロールには、被帯電体を所定
の電位に保持させる機能が必要であり、そのため帯電ロ
ールの電気抵抗を一定の範囲に制御することが重要にな
る。この抵抗制御には、通常カーボンブラック、酸化ス
ズ、酸化チタン等の導電性フィラーが、一般に広く用い
られている。
【0005】帯電用ロール全体としての好ましい抵抗
は、1.0×103 〜1.0×109Ω・cmである。
ところが、この領域での抵抗値は、フィラー添加量の微
少な振れで大きく変化するので、上記の導電性フィラー
のみを使用して抵抗調整を行い、これにより、帯電用ロ
ールを安定して生産することは難しい。
【0006】このため、上記のような問題点を防止する
目的で、例えば、導電性フィラーと絶縁性金属酸化物を
含有させることにより、抵抗値を調整することを特徴と
する帯電用ロールが提案されている。(特開平7−20
685公報)
【0007】この帯電用ロールは、直接電圧を静電潜像
保持体に印加するため、静電潜像保持体の放電絶縁破壊
が、発生しやすいという問題点があった。この放電絶縁
破壊による1つの破壊点、例えば、円筒状静電潜像保持
体の場合、軸方向全体の帯電がその破壊点に流れ、静電
潜像保持体が帯電しなくなることがある。
【0008】このため、上記のような問題点を防止する
目的で、導電性弾性層上にアルキド樹脂を含有する樹脂
層を有することを特徴とする帯電用ロールが提案されて
いる。(特開平4−67067)
【0009】ところが、上記のような、帯電用部材を使
用した場合、初期使用では、なんら問題点が無いものの
耐久使用中にトナーが帯電用部材に体積して固着し、そ
の固着したトナーの影響で、カブリ等の画像異常が発生
するといった問題があった。
【0010】このため、上記のようなトナーの固着の問
題点を防止する目的で、例えば、表面層を導電材を配合
した可溶性フッ素樹脂により形成したことを特徴とする
帯電部材が提案されている。(特開平6−17547
0)
【0011】しかしながら、一般的に、フッ素樹脂は高
価であるため、可溶性フッ素樹脂のみで、表面層を形成
すると帯電部材のコストが高くなってしまうという欠点
があった。また、フッ素樹脂は、極性が非常に強いた
め、導電材、特にカーボンブラックをフッ素樹脂中に均
一に分散させることが非常に難しく、このため、帯電用
ロールの抵抗値を、一定の範囲に制御するのが、非常に
難しいといった欠点がある。
【0012】また、上記のようなトナー固着の問題点を
防止する目的で、例えば、粒径30μmの不溶性フッ素
樹脂微粉を配置したことを特徴とする帯電用ロールが提
案されている。(特開平8−123143)
【0013】しかし、フッ素樹脂微粉の配合量は、少な
すぎると、トナー固着防止等の効果が発現されず、多す
ぎると帯電用ロールの抵抗値が高くなり、良好な帯電が
行われなくなる。一方、帯電用ロールの抵抗値が、好ま
しい領域になるようにフッ素樹脂微粉の配合量を調整す
ると、帯電用ロール表面にフッ素樹脂微粉が十分に現れ
ず、トナー固着防止等の効果が発現しない場合があっ
た。
【0014】このため、上記のような問題点を防止する
目的で、導電性基体上にフッ化物粒子及び金属を含み、
純水に対する接触角が130度以上に設定されている複
合体層を形成したことを特徴とする帯電部材が提案され
ている。(特開平8−76557)
【0015】しかしながら、上記の帯電部材は、金属製
の中空芯金上に電気メッキすることで、形成されるもの
であるため、硬度が高く、硬くなってしまう。このた
め、上記のような接触帯電装置を使用した場合、帯電用
部材と静電潜像保持体とが、接触しているために振動音
が発生しやすくなり、プリンター等の動作時の騒音を低
減するためには、極めて不都合であるという問題が発生
する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抵抗
のムラがなく、耐放電絶縁破壊性の良い、また、長期使
用によっても、トナーの固着による画像異常が発生せ
ず、安定した帯電を行うことができる、簡易な層構造
で、低コストな、帯電用部材を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の帯電用部材は、
芯材に導電性弾性体層と導電性物質を分散させた表面層
とを順次積層した構造からなる帯電用部材において、上
記表面層が、脂肪族ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、
及びフッ素系高分子化合物を含有することを特徴とする
ものである。
【0018】脂肪族ポリエステル樹脂とメラミン樹脂と
の配合比は、脂肪族ポリエステル樹脂100重量部に対
し、メラミン樹脂30〜70重量部であることが好まし
く、フッ素系高分子化合物は、脂肪族ポリエステル樹脂
とメラミン樹脂との合計100重量部に対し、1〜10
0重量部含有されていることが好ましい。
【0019】また、導電性物質がカーボンブラックから
なり、このカーボンブラックが、脂肪族ポリエステル樹
脂とメラミン樹脂との合計100重量部に対し、5〜5
0重量部含有されていることが好ましい。さらにフッ素
系高分子化合物は、粒子径15μm以下のフッ素系高分
子化合物微粉であることが好ましい。さらに、表面層の
水に対する接触角が100度以上であり、粒子径15μ
m以下のフッ素系高分子化合物微粉の表面層の表面に占
める割合(表面占有率)が40%以上であることが好ま
しい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳しく説明す
る。本発明の帯電用部材は、被帯電体と接触し、被帯電
体を帯電するための部材であればよく、例えば、帯電用
ロール、帯電用プレート、帯電用ブラシ、帯電用プレー
ト等が挙げられる。
【0021】図1は、本発明の帯電用部材としての帯電
用ロールの一実施の形態とこの帯電用ロールの使用形態
を示す。この帯電用ロール1は、芯材2の外周面に導電
性弾性体層3が設けられ、さらに導電性弾性体層3の外
周面に脂肪族ポリエステル樹脂とメラミン樹脂からなる
樹脂中にカーボンブラックとフッ素樹脂微粉を分散状態
で、含有せしめたものからなる塗膜で形成されている表
面層4が設けられた3層構造からなっている。
【0022】本発明において、表面層に含有される脂肪
族ポリエステル樹脂としては、主鎖部のメチレン鎖が鎖
状に結合しており、分子量が10,000〜30,00
0のポリエステル樹脂であれば、すべて使用することが
できるが、これらの中で特に線状飽和ポリエステル樹脂
(商品名:バイロン200、東洋紡製、商品名:バイロ
ン300、東洋紡製)などが好適である。
【0023】また、本発明において、表面層に含有され
るメラミン樹脂としては、n−ブチルアルコール変性メ
ラミン樹脂、iso−ブチルアルコール変性メラミン樹
脂、メチルアルコール変性メラミン樹脂等が挙げられる
が、これらの中で特にn−ブチルアルコール変性メラミ
ン樹脂または、iso−ブチルアルコール変性メラミン
樹脂が好適である。
【0024】本発明において、脂肪族ポリエステル樹脂
とメラミン樹脂との配合比は、脂肪族ポリエステル樹脂
100重量部に対し、メラミン樹脂30〜70重量部で
あることが好ましい。メラミン樹脂の含有量が30重量
部未満では、未架橋分が残り、得られる表面層は粘着性
があり、被接着物とのタックが発生しやすくなり、一
方、70重量部を越えると、高架橋度になり、得られる
表面層は脆く、かつ硬くなってクラックが発生しやすく
なり好ましくない。
【0025】また、本発明で使用するフッ素系高分子化
合物としては、フッ素樹脂として、ポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体(EPE)、テトラフルオロエチレン−エチ
レン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエ
チレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン−
エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフル
オライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PV
F)等が挙げられる。また、フッ素ゴムとして、フッ化
ビニリデン−3フッ化塩化エチレン共重合体、フッ化ビ
ニリデン−6フッ化プロピレン共重合体フッ化ビニリデ
ン−6フッ化プロピレン−4フッ化エチレン三元共重合
体等が挙げられる。
【0026】このフッ素系高分子化合物の含有量は、脂
肪族ポリエステル樹脂とメラミン樹脂との合計100重
量部に対し、1〜100重量部、特に20〜60重量部
が好ましい。フッ素系高分子化合物の含有量が、1重量
部より少ないと、トナー固着防止等の効果が少なく、一
方、100重量部を越えると、表面層の占有率が高くな
り、抵抗値が109 Ω・cmを上回り、塗布加工性が大
幅に低下し、好ましくない。また、このフッ素系高分子
化合物の粒径は、15μm以下、好ましくは、6μm以
下、更に好ましくは、3μm以下が適当である。フッ素
系高分子化合物の粒径が15μmを越えると、塗布後の
表面層の平滑性が悪くなり、却って紙粉、摩耗物等が生
じやすくなり、好ましくない。
【0027】本発明で使用する導電性物質としては、特
にカーボンブラックが好ましく、このカーボンブラック
としては、ファーネスブラックとしてSAF、HAF、
GPF、SRFなどのハードカーボンやソフトカーボ
ン、及びアセチレンブラック、ケッチンブラック、チャ
ンネルブラック等が挙げられる。この導電性物質として
のカーボンブラックの含有量は、脂肪族ポリエステル樹
脂とメラミン樹脂との合計100重量部に対し、1〜5
0重量部、特に5〜20重量部が好ましい。カーボンブ
ラックの含有量が1重量部未満では抵抗値にばらつきが
生じたり、また、製造安定性が悪くなりやすく、一方、
50重量部を越えると、塗料製造時に粘度が上昇し、分
散不良になりやすく加工性が低下し好ましくない。
【0028】また、表面層4は、水に対する接触角が1
00度以上、好ましくは110度以上になるように、フ
ッ素系高分子化合物微粉の表面占有率が、40%以上と
なるように表面層が形成される。表面層4の水に対する
接触角が大きい程、トナー固着防止効果が高く、このた
めにはフッ素系高分子化合物微粉の表面占有率が大きい
程、トナー固着防止効果が高くなる。ただし、表面層4
の水に対する接触角が100度未満、また、フッ素系高
分子化合物微粉の表面占有率が40%未満ではトナー固
着防止効果を所望のものすることが困難となる。
【0029】本発明の表面層は、スプレー塗装、浸漬塗
装、ワイヤーバー塗装、ブレード塗装などの塗装により
形成することができるが、この際、希釈溶剤の種類や配
合量、塗装条件、乾燥条件等を最適化することや、表面
層を形成した後に表面層を研磨し、フッ素系高分子化合
物微粉を帯電部材表面に露出させることで、水に対する
接触角が100度以上になるように、また、フッ素系樹
脂化合物微粉の表面占有率が40%以上になるように表
面層が形成される。
【0030】表面層4の抵抗値は、103 〜109 Ω・
cmの範囲が好ましい。また、この表面層4の膜厚は、
100μm以下、特に30〜60μmの範囲が好まし
い。上記カーボンブラックとフッ素系高分子化合物微粉
の配合比率は、この抵抗値の範囲になるように調整され
る。
【0031】また、本発明において、導電性弾性体層3
は、弾性材料に導電性付与のためにカーボンブラックを
添加し、その体積抵抗が10-00〜10-10 Ω・cm、
硬度が45〜55度(JIS A硬度)となるように設
定されることが望ましい。
【0032】弾性体材料としては、ポリブタジエン、天
然ゴム、ポリイソプレン、ブチルゴム、SBR(スチレ
ンブタジエンゴム)、CR(クロロプレン)、NBR
(ニトリルブタジエンゴム)、シリコンゴム、エピクロ
ルヒドリン等のゴムや、BR(ブタジエンゴム)、SB
S(スチレン−ブタジエン−スチレンエラストマー)等
のポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系
ポリウレタン系、PVC(ポリ塩化ビニル)、ニトリル
ゴム等の熱可塑性エラストマーや、ポリウレタン、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、PVC、ア
クリル系樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体等のエラ
ストマー材料などを用いることができる。耐オゾン性が
良好であるゴムとしては、ウレタンゴム、EPDM等が
使用される。
【0033】導電性弾性体層3に使用されるカーボンブ
ラックとしては、前記した表面層4で使用するものを同
様に使用できる。カーボンブラックの含有量は、弾性材
料100重量部に対して1〜100重量部が好ましく、
この含有量が特に100重量部を越えるゴムの場合には
ゴムが硬くなりすぎ、1重量部未満では体積抵抗の調整
が困難となる。この導電性弾性体層3は、押し出し形成
法、注型法、射出形成法等の常法手段により形成され
る。
【0034】また、表面層を形成するに際しては、脂肪
族ポリエステル樹脂とメラミン樹脂とフッ素系高分子化
合物と導電性物質とをそれぞれ所定量十分に混合分散し
て得られた混合分散物を溶媒に溶解した塗料を、上記の
導電性弾性体層3に塗布して所定の温度、時間を乾燥す
ることによって所定の厚みの表面層が形成される。この
方法では、表面層を簡便に、かつ一定の厚で形成するこ
とができ、しかも表面層を塗装にて形成することにより
下層の導電性弾性体層における成形ムラや継ぎ目ライン
等の吸収隠蔽して表面平滑性に極めて優れた表面層を得
ることができ、その成形ムラや継ぎ目ライン等による帯
電不良、ひいては画像劣化を防止することができる。
【0035】表面層を形成する際の乾燥条件は、温度が
100〜180℃、望ましくは140〜170℃が好ま
しく、時間は、10〜200分、望ましくは、20〜6
0分が好ましい。温度が低すぎ、また、時間が短く過ぎ
ると、表面層の固化が十分でなく、トナー固着が生じや
すくなる。
【0036】帯電用ロール1を用い帯電を行うに当たっ
ては、電源6を介して感光体5に100〜5000Vの
電圧を印可して帯電される。また、本発明においては、
画像露光、現像及びクリーニング等のプロセスは静電写
真の分野に公知の任意の方法を採用することができ、現
像剤の種類など特定のものに限定されるものではない。
本発明の帯電用ロールは、複写機だけでなく、レーザー
プリンターや、CRTプリンター、ファックスなどの電
子写真応用分野にも用いることができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明につ
いてさらに詳細に説明する。文中の「部」は「重量部」
を示す。 〔実施例1〕EPDM原料ゴム(ムーニー粘度20)1
00部に、加硫剤(ジクミルパーオキサイド)1部、メ
タクリル酸エステル3部、酸化亜鉛1部、及びケッチン
ブラック10部とファーネスブラックSAF20部を添
加して2本ロール上にて30分混練、混合してゴム原料
を準備した。
【0038】これを外径6mmのSUS芯材(ステンレ
ス棒、または、鉄棒にニッケルメッキしたものなど)を
取り付けた金型中に測り取り、プレス成形してから16
0℃の温度にて30分間加熱して一次加硫を行った後、
金型から取り出して160℃の温度にて30分間加熱し
て二次加硫を行い、導電性弾性体層としての導電性ゴム
層をSUS芯材(3mm厚)の周囲に形成した。この導
電性ゴム層は、ゴム硬度が55度(JIS.A硬度)、
その層厚方向の抵抗値が1.0×104 Ω・cm(22
℃、55%RH)であった。
【0039】次に、直鎖ポリエステル樹脂(商品名:バ
イロン30SS、東洋紡製)80部、及びメラミン樹脂
(商品名:スーパーベッカミンG−821−60 大日
本インキ社製)20部に、導電性カーボン(商品名:F
W200、デグサ社製)5部、フッ素樹脂微粉(商品
名:ルブロンL−5、ダイキン工業社製)10部をサン
ドミルを用いて、混合分散させ、表面層形成用塗料を準
備した。
【0040】そして、この表面層形成用塗料100部に
対し、キシレン150部の割合で、表面層形成用塗料を
希釈し、粘度調整を行った後、ベル型静電塗装機(ラン
ズバーグインダストリー社製)を用い、導電性ゴムロー
ルに乾燥時膜厚が35μmとなるように表面層を形成さ
せた後、この表面層を160℃で、30分間乾燥させ、
図1に示すような帯電用ロールを作成した。図中、2は
芯材、3は導電性弾性体(ゴム)層、4は静電塗膜から
なる表面層である。この帯電用ロールの体積抵抗は、1
5.2 Ω・cmを示し、放電絶縁破壊を起こす電圧を測
定したところ、2200Vであった。また、この表面層
と水との接触角は110度であり、フッ素樹脂微粉の表
面占有率は、45%であった。
【0041】この帯電用ロールを図1に示すように複写
機における感光体5に対して、接触回転するように設置
し、その芯材2に電源6から500VのDC電源と2k
Vで2kHZのAC電源を重畳したものを印可しつつ、
23度、55%RHの環境下で、連続4万枚の帯電試験
を行ったところ、トナーの固着はほとんどなく、均一で
良好な帯電が行われた。このとき感光体5の表面の汚染
状態を調べたところ、滲みだし成分による汚れはなかっ
た。さらに、この帯電用ロールを感光体に接触させ、4
0℃、95%RHで30日間保管テストを行ったとこ
ろ、ブリードによる感光体の汚染は、発生しなかった。
【0042】〔実施例2〕実施例1におけるフッ素樹脂
微粉(商品名:ルブロンL−5、ダイキン工業社製)の
配合量を6.5部とした以外は、実施例と同様の帯電用
ロールを作成した。次に#1000のサンドペーパーを
用い、この帯電用ロールの表面層を1〜5μm研磨した
のち、実施例と同様のテストを行った。この帯電用ロー
ルの体積抵抗は、106.4 Ω・cmを示し、放電絶縁破
壊を起こす電圧を測定したところ、2200Vであっ
た。また、水との接触角は112度であり、フッ素樹脂
微粉(商品名:ルブロンL−5、ダイキン工業社製)の
表面占有率は45%であった。この帯電用ロールを用
い、連続4万枚の帯電試験を行ったところ、トナーの固
着はほとんどなく、均一で良好な帯電が行われた。この
とき感光体5の表面の汚染状態を調べたところ、滲みだ
し成分による汚れはなかった。
【0043】〔比較例1〕実施例におけるカーボンブラ
ック配合量を4部、また、フッ素樹脂微粉の代わりに、
シリカ微粉(アエロジルR972;日本アエロジル社
製)2.5部を配合した以外は、実施例1と同様の帯電
用ロールを作成し、同様のテストをおこなった。この帯
電用ロールの体積抵抗は、105.0 Ω・cmを示し、放
電絶縁破壊を起こす電圧を測定したところ、2200V
であった。また、この表面層と水との接触角は70度で
あった。この帯電用ロールを実施例1と同様に帯電試験
を行ったところ、トナー固着による画像不良が著しく、
また、ローラー表面はトナーでかなり汚れていた。 〔比較例2〕実施例におけるカーボンブラック配合量を
4部とし、また、フッ素樹脂微粉の配合量を0部とした
以外は、実施例1と同様の帯電用ロールを作成し、同様
のテストをおこなった。この帯電用ロールの体積抵抗
は、104.5 Ω・cmを示し、放電絶縁破壊を起こす電
圧を測定したところ、1700Vであった。また、この
表面層と水との接触角は60度であった。この帯電用ロ
ールを実施例1と同様に帯電試験をおこなったところ、
絶縁放電破壊の発生による帯電不良が発生した。
【発明の効果】以上説明したように、本発明の帯電用ロ
ールは、脂肪族ポリエステル樹脂とメラミン樹脂を配合
したバインダー樹脂に導電性物質とフッ素系高分子化合
物微粉を分散状態で含有せしめた表面層を設けたもので
あり、このような表面層は、導電性物質とフッ素系高分
子化合物の配合量を最適にすることで、容易に帯電部材
の電気抵抗を一定の範囲に安定して製造することができ
る。また、絶縁物質であるフッ素系高分子化合物微粉を
配合しているため、電荷が、表面層の表面にそって流れ
てしまうのを防止でき、放電絶縁破壊による破壊点に、
帯電部材の軸方向全体の電荷が流れ込み、帯電しなくな
るという問題点を防止できるようになった。また、この
帯電用ロールは、2層という簡易な層構造であるうえ
に、その表面層を1回の塗装工程で容易に形成すること
ができるため、製造工程が少なく、短時間でかつ低コス
トで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電部材としての帯電ロールの断面構
造と帯電ロールの使用形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 帯電用ロール 2 芯材 3 導電性弾性体層 4 表面層 5 感光体 6 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−148995(JP,A) 特開 平8−227206(JP,A) 特開 平4−184370(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/16 103 G03G 15/08 501

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材に導電性弾性体層と導電性物質を分
    散させた表面層とを順次積層した構造からなる帯電用部
    材において、上記表面層が、脂肪族ポリエステル樹脂、
    メラミン樹脂、及びフッ素系高分子化合物を含有するこ
    とを特徴とする帯電用部材。
  2. 【請求項2】 脂肪族ポリエステル樹脂100重量部に
    対し、メラミン樹脂が30〜70重量部含有されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の帯電用部材。
  3. 【請求項3】 フッ素系高分子化合物が、脂肪族ポリエ
    ステル樹脂とメラミン樹脂との合計100重量部に対
    し、1〜100重量部含有されていることを特徴とする
    請求項1に記載の帯電用部材。
  4. 【請求項4】 導電性物質がカーボンブラックからな
    り、このカーボンブラックが、脂肪族ポリエステル樹脂
    とメラミン樹脂との合計100重量部に対し、5〜50
    重量部含有されていることを特徴とする請求項1乃至請
    求項3のいずれかに記載の帯電用部材
  5. 【請求項5】 フッ素系高分子化合物が、粒子径15μ
    m以下のフッ素系高分子化合物微粉であることを特徴と
    する請求項3に記載の帯電用部材。
  6. 【請求項6】 上記表面層の水に対する接触角が100
    度以上であることを特徴とする請求項1に記載の帯電用
    部材。
  7. 【請求項7】 フッ素系高分子化合物微粉の上記表面層
    における表面占有率が、40%以上であることを特徴と
    する請求項1に記載の帯電用部材。
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