JP3436467B2 - 溶融炉立ち上げ方法 - Google Patents

溶融炉立ち上げ方法

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JP3436467B2
JP3436467B2 JP35238596A JP35238596A JP3436467B2 JP 3436467 B2 JP3436467 B2 JP 3436467B2 JP 35238596 A JP35238596 A JP 35238596A JP 35238596 A JP35238596 A JP 35238596A JP 3436467 B2 JP3436467 B2 JP 3436467B2
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哲夫 明石
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、焼却炉で発生した
焼却灰を溶融処理する溶融炉における操業再開始時の立
ち上げ方法に関する。 【0002】 【従来の技術】焼却炉で発生した焼却灰を図2に示した
構造の溶融炉により溶融処理することが行われている
(図2には、操業再開始時の立ち上げ状態が示されてい
る。)。 【0003】この溶融炉は、いわゆる電気抵抗式のもの
である。電極2は、複数本設けられ、炉内に上下動可能
に駆動され且つ炉外から電力が供給されるようになって
いる。降下した複数本の電極2が溶融物を介して通電
し、ジュール熱が発生し、投入口3から投入された焼却
灰を溶融する。溶融物は、比重差により、下層の溶融金
属と、上層の溶融スラグとに分離される。 【0004】この溶融炉の操業を停止するときには、ス
ラグ排出口5と金属排出口6とを開放し、溶融スラグと
溶融金属とを別途炉外に排出する。このとき、溶融スラ
グおよび溶融金属を極力全量、炉外に排出するようにす
る。ところが、溶融スラグは、温度が下がると粘性が高
まるため、全量を排出し切ることができない。そのた
め、溶融スラグは、排出し切れずに、結果的に炉底に残
留してしまうことになる。この溶融スラグと共に、溶融
金属も、若干量だが、炉底に残留する。このような金属
が混入したスラグのことを、ここでは、金属混入スラグ
と称するものとする。この金属混入スラグは、時間の経
過とともに凝固する。 【0005】操業再開時には、図2に示すように、炉底
に凝固した金属混入スラグS2の層の上面をわずかに掘
って平面を形成し、その平面に導電性素材からなる通電
材8を敷いて、次いで電極2を降下させて通電材8に当
接させ、次いで炉内に焼却灰Aを投入して通電材8を覆
うようにする。 【0006】炉の立ち上げは、炉の熱容量を所定以上に
達するようにする必要がある。つまり、炉内を所定量以
上の溶融物で満たさなければ、焼却灰を連続して投入し
て溶融する通常操業することができない。したがって、
炉立ち上げ時には、この溶融物をつくり得る量の焼却灰
Aを投入する。 【0007】電極2が当接した通電材8は、通電されて
通電材粒子間に微小アークを発生し、通電材8に接した
焼却灰Aを溶融させる。次いで、溶融スラグに通電され
てジュール熱を発生しその熱で焼却灰Aを順次溶融させ
る。加熱された焼却灰Aから発生したガス(一酸化炭素
COなど)は、排ガス口4から排出された後、排ガス処
理設備(図示省略)で燃焼されて無害化される。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例にあっては、炉の操業再開始時の炉立ち上げに
次のような問題がある。 【0009】炉底に、凝固した金属混入スラグS2の比
較的浅い層が形成される。そして、通電材8を敷く平面
を形成するため、この金属混入スラグS2を掘る必要が
ある。ところが、この金属混入スラグS2は、金属を含
有しているので、硬度が高く、掘る作業が比較的難しい
ものとなる。また、金属混入スラグS2は、炉底に形成
された浅い層なので、掘るとき、誤って炉本体1を傷つ
けてしまうおそれがある。 【0010】また、炉立ち上げ時には、炉底に凝固した
金属混入スラグS2の浅い層が形成されているだけであ
るので、通常操業に必要な量の溶融物をつくるために
は、多量の焼却灰Aを炉内に投入する必要がある。とこ
ろが、このように多量の焼却灰Aを加熱すると、発生す
るガスの量が通常操業時に比べて多くなり、炉外でこの
ガスを燃焼処理する排ガス処理設備にとって負荷が大き
くなる。それに応じて、立ち上げ時のみのために排ガス
処理設備の処理能力を高めなければならず、コスト高に
つながる。 【0011】本発明は、このような従来例の問題点を解
消するため創案されたものである。 【0012】本発明の目的は、炉内に凝固した物を掘る
作業負担の軽減、この凝固した物を掘る作業のときの炉
本体の保護、発生ガス量を低減することにより排ガス処
理設備の負荷を軽減することを図った溶融炉立ち上げ方
法を提供することにある。 【0013】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、溶融炉内に配された電極により炉内の溶
融物に通電することにより投入された焼却灰を溶融して
下層をなす溶融金属及び上層をなす溶融スラグを別途炉
外に取り出すこととする溶融炉の立ち上げ方法におい
て、溶融炉の操業停止時に溶融スラグを適宜深さだけ炉
内に残しておき、操業再開始時には、凝固しているスラ
グの上面を若干掘って凹部を形成し、該凹部内に通電材
を配し、電極を該通電材に当接するまで降下せしめ、上
記凹部に焼却灰もしくは粉砕スラグを供給して通電材を
覆った後に電極により該通電材に通電するものである。 【0014】この溶融炉の立ち上げ方法にあっては、硬
度の低いスラグを掘るので、硬度の高い金属混入スラグ
を掘る従来例に比べて掘る作業の負担が少なてすむ。ま
た、そのスラグは炉内に適宜深さ残っているので、凹部
を掘る作業のとき、炉本体を傷つけるおそれがない。 【0015】また、スラグに形成された凹部に配された
粉砕スラグまたは焼却灰が加熱されて溶融し、その後、
その溶融物の熱によって、炉内に適宜深さ残されたスラ
グと金属とが溶融される。炉内に残されたスラグおよび
金属から得られる溶融物の量が多いので、最初に加熱、
溶融される粉砕スラグまたは焼却灰の量は少なくてす
む。その結果、最初の加熱により発生するガス量が少な
いものとなる。凝固したスラグは、前に溶融されたとき
中のガスが既に放出されているので、立ち上げ時、溶融
したときに発生するガスはほとんどない。 【0016】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を図1を参照して説明する。 【0017】図1に、本発明の溶融炉立ち上げ方法を説
明するための溶融炉が示されている(図1には操業再開
始時の立ち上げ状態が示されている)。 【0018】この溶融炉は、炉本体1と、この炉本体1
の内部に上下動可能に駆動され且つ炉外から電力が供給
される複数本の電極2と、炉本体1の上部に開口して設
けられた焼却灰の投入口3と、同じく炉本体1の上部に
開口して設けられた排ガス口4と、炉本体1の側壁の中
間部を貫通して設けられたスラグ排出口5と、炉底レベ
ルで側壁を貫通して設けられた金属排出口6とを備えて
いる。 【0019】排ガス口4は、下流側に排ガス処理設備
(図示省略)が接続されている。この排ガス処理設備
は、一酸化炭素COなどのガスを燃焼させて無害化する
ものである。 【0020】この溶融炉の操業、操業停止、操業再開始
時の立ち上げは、それぞれ次のように行われる。 【0021】まず、溶融炉の通常操業時について述べる
と、降下した電極2が溶融物を介して通電し、ジュール
熱を発生させ、投入された焼却灰を溶融させる。溶融物
は、比重差により、下層の溶融金属と、上層の溶融スラ
グとに分離される。溶融スラグは、オーバーフロー口
(図示省略)からオーバーフローすることにより、上面
レベルが定格レベルLに保持される。 【0022】この操業を停止する時には、スラグ排出口
5を開放して溶融スラグを排出し、溶融金属については
排出せずに炉内にそのまま残すものとする。しかしなが
ら、溶融スラグは、温度が下がると、粘性が高くなるの
で、ある程度排出されたところで、排出が止む。結局、
溶融スラグは、適宜深さだけ炉内に残るものとなる。 【0023】この炉内に残留した溶融スラグおよび溶融
金属は、時間の経過とともに、凝固する。ここでは、こ
れを凝固スラグ、凝固金属と称するものとする。 【0024】次に、操業を再開始するときには、図1に
示したようにして溶融炉を立ち上げる。まず、凝固スラ
グSの上面を、電極2の下方位置にあたるところだけを
部分的に若干掘って凹部7を形成する。この凹部7内
に、例えばカーボン粒からなる通電材8を配する。次い
で、電極2を通電材8に当接するまで降下させる。そし
て、凹部7にスラグS1を供給して通電材8を覆うよう
にする。つまり、凹部7を形成するとき掘り出したスラ
グS1を凹部7に戻すようにする。 【0025】本実施形態では、凹部7に粉砕スラグを配
したが、これと共に、またはこれとは別に単独に、焼却
灰を配するようにしてもよい。 【0026】電極2が通電材8に当接し、通電材8が通
電されて、微小アークがが発生する。この通電材8の熱
により、粉砕スラグS1が溶融し、次いで溶融スタグに
通電されて、ジュール熱を発生しその熱により凝固スラ
グSが溶融し、更にその溶融したスラグの熱により凝固
した金属Mが溶融する。 【0027】このように炉内に大量に残された凝固した
スラグおよび金属が溶融物となるので、立ち上げ最初の
段階における電極2により加熱される粉砕スラグS1、
焼却灰が少量で足りる。その結果、粉砕スラグS1、焼
却灰が加熱されたとき発生するガス量が少量となる。凝
固したスラグは、前に溶融されたとき中のガスが既に放
出されているので、立ち上げ時、溶融したときに発生す
るガスはほとんどない。これにより、排ガス処理設備に
かける負荷が軽減されることになる。 【0028】 【発明の効果】以上説明した本発明の溶融炉立ち上げ方
法によると、スラグを掘るので、金属混入スラグを掘る
従来例に比べて掘る作業の負担が少なてすむ。また、炉
内に適宜深さ残っているスラグを掘るので、炉本体を傷
つけるおそれがなく、炉本体の保護を全うできる。 【0029】また、炉内に残されたスラグおよび金属か
ら得られる溶融物の量が多いので、最初に加熱、溶融す
る粉砕スラグまたは焼却灰の量は少なくてすみ、その結
果、最初の加熱により発生するガス量が少ないものとな
る。したがって、排ガス処理設備の負荷を軽減でき、そ
れにより排ガス処理能力を軽減でき、もってコストダウ
ンを実現できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の溶融炉立ち上げ方法を説明するための
溶融炉の縦断面図である。 【図2】従来例の溶融炉立ち上げ方法を説明するための
溶融炉の縦断面図である。 【符号の説明】 1 炉本体 2 電極 3 投入口 4 排ガス口 5 スラグ排出口 6 金属排出口 7 凹部 8 通電材 S 凝固スラグ S1 粉砕スラグ S2 金属混入スラグ M 凝固金属 L 定格レベル A 焼却灰
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−61626(JP,A) 特開 昭60−263007(JP,A) 特開 昭56−80613(JP,A) 特開 平5−172472(JP,A) 特開 昭59−102229(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23J 1/00 F23G 5/50 F23G 5/00 F27B 3/08 F27D 11/08

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 溶融炉内に配された電極により炉内の溶
    融物に通電することにより投入された焼却灰を溶融して
    下層をなす溶融金属及び上層をなす溶融スラグを別途炉
    外に取り出すこととする溶融炉の立ち上げ方法におい
    て、溶融炉の操業停止時に溶融スラグを適宜深さだけ炉
    内に残しておき、操業再開始時には、凝固しているスラ
    グの上面を若干掘って凹部を形成し、該凹部内に通電材
    を配し、電極を該通電材に当接するまで降下せしめ、上
    記凹部に焼却灰もしくは粉砕スラグを供給して通電材を
    覆った後に電極により該通電材に通電することを特徴と
    する溶融炉立ち上げ方法。
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