JP3435919B2 - 誘導電動機のベクトル制御装置 - Google Patents

誘導電動機のベクトル制御装置

Info

Publication number
JP3435919B2
JP3435919B2 JP20193895A JP20193895A JP3435919B2 JP 3435919 B2 JP3435919 B2 JP 3435919B2 JP 20193895 A JP20193895 A JP 20193895A JP 20193895 A JP20193895 A JP 20193895A JP 3435919 B2 JP3435919 B2 JP 3435919B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
time constant
induction motor
secondary time
heat sink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20193895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0951698A (ja
Inventor
幸治 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Original Assignee
Meidensha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meidensha Corp filed Critical Meidensha Corp
Priority to JP20193895A priority Critical patent/JP3435919B2/ja
Publication of JPH0951698A publication Critical patent/JPH0951698A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3435919B2 publication Critical patent/JP3435919B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導電動機のベク
トル制御装置に係り、特に温度補償した誘導電動機の二
次時定数測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機のベクトル制御は、電動機の
一次電流を励磁電流と二次電流に分けて制御し、磁束と
二次電流(トルク電流)ベクトルを常に直交させること
で直流機と同等以上の可変速性能を得ようとする。
【0003】図4は従来のベクトル制御装置を示す。速
度指令Nと誘導電動機1の速度検出器2から速度演算部
3が求める速度ωnとを突き合わせて速度演算部4に比
例積分(PI)演算でトルク電流指令Itを求める。こ
のトルク電流と励磁電流設定値I0とから一次電流演算
部5に一次電流値I1を求める。一方、位相演算部6は
トルク電流Itと励磁電流I0との位相角φ
【0004】
【数1】φ=tan-1(It/Io) を求める。すべり周波数演算部7は、トルク電流It
励磁電流I0と電動機の二次時定数τ2
【0005】
【数2】τ2=L2/R22=二次自己インダクタンス R2=二次抵抗 とから、すべり周波数ωsを求める。
【0006】
【数3】ωs=It/(Ioτ2) このすべり周波数ωsは加算器8によって速度検出値ωn
との加算によって一次角周波数ω0を求める。
【0007】一次電流演算部9は、一次電流値I1と位
相角φと角周波数ω0から電動機1の一次電流Ia,I
b,Icを求め、この電流をインバータ10の電流指令
として該インバータ10が電動機1に一次電流を供給す
る。演算部9の演算は下記式に従って行われる。
【0008】
【数4】θ=∫ωodt Ia=21/2|I1|sin(θ+φ) Ib=21/2|I1|sin(θ+2π/3+φ) Ic=21/2|I1|sin(θ−2π/3+φ) このようなベクトル制御装置において、すべり周波数ω
sを求めるための二次時定数τ2は電動機1の定数R2
2によって決められるが、電動機の温度による二次抵
抗R2の変動が二次時定数τ2の変動、ひいては一次電流
位相のずれとなってしまう。
【0009】そこで、従来から二次時定数τ2の温度補
償が行われ、この補償装置として、図4では、11〜1
3を設けている。温度補償時には誘導電動機に定電流又
は定電圧を印加し、この印加に対する電圧又は電流の過
渡的な変化(図5参照)を検出器11で検出する。この
過渡的な電圧変化は、
【0010】
【数5】 V1=i1(r1+r2・exp(−t/τ2)) で近似される。そこで、電圧V1の検出値をA/D変換
器12で一定時間Δt毎のディジタル量V1(t1),V
1(t2)さらにはV1(t3)を求め、これらディジタル
値と既知のi1,r1から二次時定数演算部13が対数演
算により二次時定数τ2を求める。
【0011】他の温度補償装置として、温度検出器を誘
導電動機に直接に取り付け、この検出温度から二次抵抗
変化を求め、二次時定数を温度補償するものがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の二次時定数の温
度補償装置において、印加された電流や電圧の過渡変化
から二次時定数を温度補償するものは、電圧又は電流の
検出器を必要とするし、誘導電動機の運転を一旦停止し
て測定する必要がある。また、過渡的な電圧検出から二
次時定数を求めるには複雑な演算手段を必要とする。
【0013】また、温度検出器を誘導電動機に直接に取
り付けるものは、誘導電動機の二次巻線温度を直接に検
出するためには、電動機の内部に温度検出器(温度セン
サとセンサアンプ)を設けることを必要とし、誘導電動
機自体が温度検出器を内蔵できる構造でなければならな
い。また、誘導電動機と制御装置との間に比較的長い配
線(信号線と電源線)を必要とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、誘導電動機の
二次時定数を測定し、この二次時定数を使って誘導電動
機のすべり周波数を求めてベクトル制御を行う誘導電動
機のベクトル制御装置において、誘導電動機を駆動する
インバータの逆変換部を構成する主スイッチ素子の放熱
板の温度を検出する温度検出器と、前記放熱板の温度と
誘導電動機の巻線温度との関係を変換係数として持ち、
前記温度検出器の検出温度と該変換係数から該巻線温度
を求め、この巻線温度で補正した二次抵抗を使って二次
時定数を求める二次時定数演算手段とを備えたことを特
徴とする。
【0015】この構成により、誘導電動機の巻線温度を
直接的に求めるのに代えて、インバータの逆変換部の放
熱板温度が誘導電動機に供給する電力に対応することを
利用し、該放熱板温度から巻線温度を間接的に求め、こ
の温度検出値から二次抵抗を温度補正し、この補正した
二次抵抗を使って二次時定数を求める。
【0016】また、前記二次時定数演算手段は、インバ
ータの通常運転状態で想定される放熱板温度の上限値と
下限値で前記検出温度範囲を制限して二次時定数を求め
ることにより、検出温度がノイズ等で異常に高い又は低
いときに二次時定数の測定に誤りの発生を防止する。
【0017】また、前記二次時定数演算手段は、インバ
ータの通常運転状態で想定される放熱板温度の上限値と
下限値で前記検出温度範囲を制限し、かつ該検出温度範
囲を複数の領域別に区分して二次時定数を求めることに
より、検出温度による変換係数の数を少なくすると共
に、二次時定数の演算に要する時間を少なくする。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態を示
す装置構成図である。同図が図4と異なる部分は、二次
時定数測定装置である。
【0019】本実施形態による二次時定数測定装置は、
14〜16により構成される。温度検出器14は、サー
ミスタなどの温度検出素子で構成され、該温度検出素子
がインバータ10の逆変換部を構成する主スイッチ素子
の放熱板に取り付けられる。サーミスタを使う場合に
は、放熱板の温度変化に伴い抵抗値が変化し、この抵抗
値変化を放熱板温度に対応した電圧変化として検出する
ことができる。
【0020】なお、温度検出器14は、インバータ自体
の過熱保護のための温度検出器を利用することができ
る。
【0021】A/D変換器15は、温度検出器14で検
出する温度検出信号をアナログ/ディジタル変換し、デ
ィジタル量の温度検出値を得る。
【0022】二次時定数演算部16は、A/D変換器1
5で得るディジタル量の温度検出値から、誘導電動機1
の二次時定数τ2を求める。これらA/D変換器15及
び演算部16は、ベクトル制御装置が持つマイクロコン
ピュータ等のディジタル演算手段又はソフトウェアを利
用できる。
【0023】上記の構成において、インバータ10の主
回路スイッチ素子の温度は、インバータ10で逆変換し
た電力の大小に応じて変化する。この温度変化は、放熱
板にも熱時定数を有して温度変化として現れる。また、
インバータ10で逆変換した電力は、誘導電動機で消費
した電力に比例している。
【0024】したがって、放熱板の温度検出は、誘導電
動機の巻線温度を間接的に求めることができ、演算部1
6により温度検出値から誘導電動機の二次抵抗を補正
し、この補正した二次抵抗を使って補正した二次時定数
を求めることができる。
【0025】演算部16による演算は、主回路放熱板の
温度と誘導電動機の巻線温度の関係を実験的に測定し、
これらの間の変換係数を予め求めておき、放熱板温度か
ら係数演算により電動機の巻線温度を求め、二次抵抗を
補正する。
【0026】本実施形態によれば、電動機の一次電圧等
の過渡的な変化により二次時定数を温度補償する従来方
法に比べて、電動機運転を継続したままの測定ができる
など、二次時定数の測定及び演算が簡単になる。
【0027】また、誘導電動機の温度を直接的に求める
従来方法に比べて、電動機の内部に温度検出器を設ける
ことなく、制御装置に近接するインバータの放熱板に設
けることで済み、二次時定数測定装置を簡単にするし、
演算は係数演算という簡単な演算で済む。
【0028】図2は、本発明の他の実施形態を示し、図
1の二次時定数測定装置における検出温度にリミット範
囲を設けた場合を示す。
【0029】図1の二次時定数測定装置は、温度検出器
14の検出温度の全範囲にわたって二次時定数の補正演
算を行う場合であるのに対し、本実施形態では、検出温
度に上限と下限を設けて制限する。
【0030】この検出温度制限により、検出温度が下限
値又は上限値を越えるときは、それら制限値による二次
時定数演算を行う。なお、検出温度の制限値は、インバ
ータの通常運転状態で放熱板に想定される上限と下限温
度に設定される。
【0031】本実施形態によれば、ノイズ等により温度
検出値が異常に高く又は低くなるときに、そのままの二
次時定数演算では測定誤りの発生でベクトル制御の特性
を著しく悪くするのを防止できる。また、検出範囲を制
限することにより、演算部16に用意する係数演算デー
タを少なくできる。
【0032】図3は、本発明の他の実施形態を示し、図
1の二次時定数測定装置における検出温度を領域別に段
階毎に区分し、かつ図2のリミット範囲に制限した場合
を示す。
【0033】本実施形態では、リミット範囲内の温度を
低温領域と常温領域及び高温領域の3つに区分し、各領
域別に二次抵抗の係数演算をし、二次時定数を求める。
【0034】本実施形態によれば、検出温度に対する二
次抵抗の係数演算が領域を越えたときのみ行えばよく、
係数演算が数種類(領域の区分により決まる)に極端に
少なくなり、係数データ数の削減と演算頻度の削減にな
る。
【0035】なお、本発明は、二次時定数を温度補償し
て求める各種のベクトル制御装置に適用して同等の作用
効果を奏する。
【0036】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、誘導電
動機の巻線温度を直接的に求めるのに代えて、放熱板温
度から巻線温度を間接的に求め、この温度検出値から二
次抵抗を温度補正し、この補正した二次抵抗を使って二
次時定数を求めるようにしたため、誘導電動機の一次電
圧や電流の過渡的な変化を検出することが不要になる
し、誘導電動機に直接に温度検出器を設けることが不要
になる。
【0037】また、二次時定数演算は、検出温度範囲を
制限して二次時定数を求めるため、検出温度がノイズ等
で異常に高い又は低いときに二次時定数の測定に誤りの
発生を防止できる。
【0038】また、二次時定数演算は、検出温度範囲を
複数の領域別に区分して二次時定数を求めるため、検出
温度による変換係数の数を少なくすると共に、二次時定
数の演算に要する時間を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すベクトル制御装置構
成図。
【図2】本発明の他の実施形態を示す検出温度のリミッ
ト範囲例。
【図3】本発明の他の実施形態を示す検出温度の段階区
分例。
【図4】従来のベクトル制御装置構成図。
【図5】従来の電圧測定による二次時定数測定の説明
図。
【符号の説明】
1…誘導電動機 7…すべり演算部 10…インバータ 14…温度検出器 15…A/D変換器 16…二次時定数演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/408 - 5/412 H02P 7/628 - 7/632 H02P 21/00 H02P 6/00 - 6/24 B60L 1/00 - 3/12 B60L 7/00 - 13/00 B60L 15/00 - 15/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導電動機の二次時定数を測定し、この
    二次時定数を使って誘導電動機のすべり周波数を求めて
    ベクトル制御を行う誘導電動機のベクトル制御装置にお
    いて、 誘導電動機を駆動するインバータの逆変換部を構成する
    主スイッチ素子の放熱板の温度を検出する温度検出器
    と、 前記放熱板の温度と誘導電動機の巻線温度との関係を変
    換係数として持ち、前記温度検出器の検出温度と該変換
    係数から該巻線温度を求め、この巻線温度で補正した二
    次抵抗を使って二次時定数を求める二次時定数演算手段
    とを備えたことを特徴とする誘導電動機のベクトル制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記二次時定数演算手段は、インバータ
    の通常運転状態で想定される放熱板温度の上限値と下限
    値で前記検出温度範囲を制限して二次時定数を求めるこ
    とを特徴とする請求項1記載の誘導電動機のベクトル制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記二次時定数演算手段は、インバータ
    の通常運転状態で想定される放熱板温度の上限値と下限
    値で前記検出温度範囲を制限し、かつ該検出温度範囲を
    複数の領域別に区分して二次時定数を求めることを特徴
    とする請求項1記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
JP20193895A 1995-08-08 1995-08-08 誘導電動機のベクトル制御装置 Expired - Fee Related JP3435919B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20193895A JP3435919B2 (ja) 1995-08-08 1995-08-08 誘導電動機のベクトル制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20193895A JP3435919B2 (ja) 1995-08-08 1995-08-08 誘導電動機のベクトル制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0951698A JPH0951698A (ja) 1997-02-18
JP3435919B2 true JP3435919B2 (ja) 2003-08-11

Family

ID=16449276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20193895A Expired - Fee Related JP3435919B2 (ja) 1995-08-08 1995-08-08 誘導電動機のベクトル制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3435919B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100303005B1 (ko) * 1999-08-30 2001-11-01 이종수 유도 전동기의 회전자 시정수 측정방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0951698A (ja) 1997-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7839108B2 (en) Electric motor stator winding temperature estimation
US4413325A (en) Methods and apparatuses for determining the temperature of an asynchronous motor
US4672288A (en) Torque controller for an AC motor drive and AC motor drive embodying the same
US7071649B2 (en) Active temperature estimation for electric machines
US6900607B2 (en) Combined feedforward and feedback parameter estimation for electric machines
US7782641B2 (en) Frequency converting apparatus and control method for the apparatus
US7576506B2 (en) Feedforward parameter estimation for electric machines
US20030076064A1 (en) Feedforward parameter estimation for electric machines
JP3183759B2 (ja) 負荷測定装置
US20030071594A1 (en) Feedback parameter estimation for electric machines
US5708336A (en) Thermal control system for a motor
JPH07135731A (ja) 半導体素子の過熱保護装置
JP3668666B2 (ja) 同期電動機とそれを用いた電気車及びその制御方法
JPH0654572A (ja) 電動機の熱保護装置
KR900001961B1 (ko) 엘리베이터의 속도 제어장치
JP3435919B2 (ja) 誘導電動機のベクトル制御装置
US6879130B2 (en) Controller for induction motor
JP3076911B2 (ja) 誘導電動機の2次抵抗演算方法、制御方法、2次巻線温度推定方法、保護方法、異常検知方法
US5172041A (en) Method and device for asynchronous electric motor control by magnetic flux regulation
US7952311B2 (en) Method and apparatus for variation of a rated current
JP2850096B2 (ja) 定数測定設定機能付きインバータ制御方法
JP3132378B2 (ja) 電線路の温度推定方法
JPH0767400A (ja) 誘導電動機の定数推定装置
JP3849857B2 (ja) 交流電動機の抵抗測定方法
JP2850091B2 (ja) 抵抗変動補償付きセンサレスインバータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees