JP3435393B2 - 無線通信方法および無線通信装置 - Google Patents

無線通信方法および無線通信装置

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  • Error Detection And Correction (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェージング環境
下の無線通信方法及び無線通信装置に関するものであ
る。例えば、TDMA(Time Division Multiple Acces
s)方式の公共業務用ディジタル移動通信システムにお
いて、多値QAM(Quadrature Amplitude Modulation:
直交振幅変調)方式で変調をする場合の、フェージング
歪補償技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】移動無線通信においては、フェージング
によって受信信号の振幅と位相が変動する。このフェー
ジングによる変動を補償する技術として「パイロット信
号挿入法」が、三瓶政一、“陸上移動通信用16QAM
のフェージングひずみ補償方式”、電子情報通信学会論
文誌B-II、Vol.J72-B-II,No.1,pp.7-15,1989-1等で
知られている。この方法は、既知の値のパイロットシン
ボルを情報シンボル区間に挿入して送信し、受信側でパ
イロットシンボルの受信信号から補間により情報シンボ
ル位置におけるフェージング変動を推定してフェージン
グ歪補償を行うものである。
【0003】図9は、「パイロットシンボル挿入法」を
用いた従来の無線通信装置のブロック構成図である。図
9(a)は送信機側、図9(b)は受信機側のブロック
構成図である。図9(a)において、2はシリアル・パ
ラレル変換器(S/P)であって、送信データを4ビッ
ト毎に並列データに変換する。3はベースバンド信号発
生部(BSG)であって、4ビットの並列データを16
QAM変調の1つのシンボルに対応したベースバンド信
号に変換する。51はフレーム信号生成部であって、情
報シンボル区間にパイロットシンボルを周期的に等間隔
に挿入する。パイロットシンボルとしては、16QAM
の信号空間ダイアグラムにおいて最大振幅をとる4個の
シンボルの中で、シンボルを適宜切り換えて用いる。5
はローパスフィルタ(LPF)であって、ベースバンド
信号を帯域制限する。6は直交変調器、7は局部発振器
である。局部発振器7から出力される基準周波数信号,
直交基準周波数信号を帯域制限されたベースバンド信号
で16QAM変調する。8は増幅器、9は送信アンテナ
であって、変調された信号を増幅して送信する。
【0004】一方、図9(b)において、11は受信ア
ンテナ、12はバンドパスフィルタ(BPF)であっ
て、後述するAGC13やAFC14を正常動作させる
ために、受信信号を帯域制限する。13は自動利得制御
部(AGC)であって、受信信号レベルを一定にする。
14は自動周波数制御部(AFC)であって、送信機側
と受信機側との間の周波数オフセットを粗調整する。1
5は直交復調器、16は局部発振器、17はローパスフ
ィルタ(LPF)である。周波数オフセットが粗調整さ
れた受信信号と、局部発振器16から出力される、基準
周波数信号,直交基準周波数信号とを乗算して16QA
Mの準同期検波を行い、LPF17で帯域制限すること
により、受信信号(I相,Q相の2チャネルのベースバ
ンド信号)を出力する。基準周波数信号の周波数は、図
9(a)の基準周波数信号の周波数と完全には一致しな
い状態で直交復調される。
【0005】18はフェージング歪推定・補償部であっ
て、パイロットシンボルを用いて、図11を参照して後
述するフェージング歪推定およびフェージング歪補償と
ともに、オフセット周波数の微調整も行う。19はシン
ボル判定部であって、フェージング歪が補償された受信
信号をシンボルタイミングで判定することにより、1シ
ンボルにつき4ビットの出力データを出力する。
【0006】図10は、「パイロットシンボル挿入法」
における送信データのフレーム構成を示す説明図であ
る。図示の例では、情報シンボル部の(N−1)シンボ
ル毎に、既知の1シンボルのパイロットシンボルを周期
的に挿入している。この1シンボルのパイロットシンボ
ルと(N−1)情報シンボル部とで1フレームが構成さ
れる。受信機側では、このパイロットシンボルを基準に
して振幅・位相変動補償を行う。パイロットシンボルの
受信信号により、時間的に変動するフェ−ジング変動を
推定する。次に、パイロットシンボル間の情報シンボル
に対して、内挿法を用いてフェ−ジング変動を推定す
る。内挿法には、ガウスの補間公式等が一般的に使われ
る。
【0007】図11は、図9(b)に示したフェージン
グ歪推定・補償部18を説明するためのブロック構成図
である。図中、18aはフェージング歪推定部、18b
はフェージング歪補償部である。61はサンプリングス
イッチであって、図9(b)におけるLPF17からの
受信信号U(t)をサンプリングする。62はフレーム
同期部であって、受信信号U(t)から、周期Tfのフ
レームタイミングを再生する。サンプリングスイッチ6
1は、フレーム同期部62によって、入力信号U(t)
中のパイロットシンボルのみを抽出して遅延部64に出
力する。63はクロック再生部であって、入力信号U
(t)から、周期TSのクロックタイミング(シンボル
タイミング)を再生する。フレーム長をNとしたとき、
f=NTSの関係がある。
【0008】64は遅延部であって、サンプリングスイ
ッチ61から出力されるパイロットシンボルを入力し、
これを予め定められたパイロットシンボルの値(例え
ば、最大シンボル振幅を有する3+j・3)で割ったフ
ェージング変動の推定値を、1シンボルタイミング、お
よび、2シンボルタイミングだけ遅延させて出力する。
なお、図11では、サンプリングスイッチ61の出力を
そのままパイロットシンボルの値で割ったフェージング
変動の推定値は、その遅延量はゼロであるが、遅延部6
4の第1番目の出力として図示している。遅延部64
は、CCD(Charge Coupled Device)などのアナロ
グ遅延素子、または、入力信号を、図示しないA/D変
換器を用いてディジタル値に変換することにより、シフ
トレジスタで実現される。
【0009】65,66,67は係数乗算器であり、サ
ンプリングスイッチ61が出力するパイロットシンボ
ル,これを1クロックタイミングだけ遅延させた出力、
2クロックタイミングだけ遅延させた出力に対し、それ
ぞれ、後述する係数Q1(m/N),Q0(m/N),Q
-1(m/N)を乗算する。ここで、Nは1フレーム中の
シンボル数、mは1フレーム内のシンボル位置であっ
て、m=0の位置にはパイロットシンボルが挿入されて
いる。加算器68は、係数乗算器65,66,67の出
力を加算する。逆数計算器69は、加算器68の出力の
逆数を計算して乗算器72に出力する。
【0010】70もサンプリングスイッチであって、図
9(b)におけるLPF17からの受信信号U(t)
を、クロック再生部63の出力によってサンプリングす
ることにより、フェージング歪補償部18bの遅延部7
1に出力する。71は遅延部であって、乗算器72にお
ける2入力のタイミング合わせのために用いられ、サン
プリングスイッチ70の出力を1フレームタイミングT
fだけ遅延させて乗算器72に出力する。
【0011】図11を参照し、フェージング歪の推定・
補償の動作を、数式を用いて説明する。クロックを再生
し、フレーム同期およびシンボル同期をとりながら、1
フレーム(Nシンボル)に1個のパイロットシンボルを
挿入した場合、k番目のフレームのm=0番目の位置の
パイロットシンボル(t=kTf,k=0.1,2…、
シンボル値3+j3)におけるフェージング変動の推定
値は、次式の通りである。
【数1】 ただし、サンプル値に含まれる雑音成分を零とみなして
いる。同様に、t=kTfの1シンボル前後の時間にお
ける、フェージング変動の推定値は、次式の通りであ
る。
【数2】
【0012】k番目のフレームのm番目の情報シンボル
(t=kTf+(m/N)Tf,k=0.1,2…,m=
1,2…,N−1)におけるフェージング変動の推定値
は、(k−1)番目のフレーム,k番目のフレーム,
(k+1)番目のフレームにおける各パイロットシンボ
ル(m=0)でのフェージング変動を基に、2次のガウ
ス補間公式を用いることにより、次式で示される。
【数3】 但し、
【数4】
【数5】
【数6】
【0013】上述した式(1)の値は、図11に示した
加算器68から出力される。受信信号U(k+(m/N))の各
情報シンボルを補償した信号は、複素ベースバンド信号
U(k+(m/N))を、式(1)の値で割ることにより、次式
の通りとなる。
【数7】 この(5)式の出力は、図11に示した乗算器72から
得られる。上述した「パイロットシンボル挿入法」は、
一様なレイリーフェ−ジング(直接波の後に、遅延波が
ないか、または、無視できる場合)を仮定している。遅
延波が存在すると遅延時間が大きくなるにつれて、遅延
歪の影響が大きくなり、フェージング歪補償がうまくい
かなくなる。
【0014】一方、遅延波が存在し遅延歪の影響が大き
い場合には、周波数選択性フェージングとなる。このと
きの遅延歪対策として、従来、適応等化器を用いる方法
が、例えば、笹岡編著“移動通信”、オーム社、(平成
10−5−25)、p.256−282等で知られてい
る。この適応等化器としては、判定帰還型等化器(DF
E:Decision Feedback Equalizer)と最尤系列推定(M
LSE:Maximum Likelihood Sequence Estimation)が挙
げられる。ただし、最尤系列推定は、16QAMのよう
に変調多値数が大きくなる場合には、演算量が増加して
しまう。適応等化器の初期引き込みのために、情報シン
ボル区間の前に、図13を参照して後述するトレーニン
グシンボル系列を付加する。また、移動通信のような時
間変動が激しい場合に、判定帰還型等化器には、追従性
のよいRLS(Recursive Least Squares)アルゴリズ
ムが用いられる。
【0015】図12は、適応等化器を用いた従来の無線
通信装置のブロック構成図である。図12(a)は送信
機側、図12(b)は受信機側の構成を示すブロック図
である。図中、図9と同様な部分には同じ符号を付して
説明を省略する。図12(a)において、81はフレー
ム信号生成部であって、情報シンボル区間にトレーニン
グシンボル系列を付加する。図12(b)において、2
0はRLSアルゴリズムが用いられた判定帰還型等化器
(RLS−DFE)などの適応等化器である。図13
は、適応等化器を用いた場合のフレーム構成図である。
適応等化器では、1フレーム期間において、情報シンボ
ル区間(Ndシンボル)の前に、既知の信号からなるト
レーニングシンボル系列(Ntシンボル)を付加する構
成になっている。
【0016】図14は、パイロットシンボル挿入法(P
SAM)とRLS判定帰還型等化器(RLS−DFE)
を使用したフェージング歪補償法のシミュレーション結
果を示す線図である。図中、横軸は直接波に対する遅延
波の遅延時間であり、1シンボル周期を最大としてい
る。縦軸はBER(ビット誤り率)である。ビット当た
りの受信変調波のエネルギー対雑音電力スペクトル密度
比(Eb/No)をパラメータとした特性を示してい
る。
【0017】400MHz帯の公共業務用ディジタル移
動通信システムにおけるシミュレーション結果を示す。
帯域幅12.5kHz/ch,9.6ksymbol/sec(104
μsec/symbol)の16QAMである。最大ドップラー
周波数fd=20Hzである。直接波と遅延波の電力は
等しくしている。フレームフォーマットは、本発明の実
施の一形態として後述する、図3のフレームフォーマッ
トを採用した。同期ワードSW,ユニークワードUWは
16シンボルである。RLS判定帰還型等化器のフィー
ドフォワード(FF)タップは4(タップ間隔1/2シ
ンボル)、フィードバック(FB)タップが2(タップ
間隔1シンボル)である。
【0018】図14からわかるように、適応等化器を用
いれば、遅延歪の影響を低減することができる。しか
し、遅延時間が短いときでもBERはさほど低下せず、
十分な等化効果が得られない。一方、遅延波の影響が無
視できる一様フェージング環境下ではパイロットシンボ
ル挿入法が有効であるが、遅延時間が長くなると、急激
にBERが悪くなり、フェージング歪補償効果が低下す
る。大ゾーン方式の公共業務用ディジタル移動通信シス
テム等での使用環境としては、都市部のように遅延波の
遅延時間が短い地域に限らず、例えば、甲府盆地等のよ
うな遅延波の遅延時間の長い地域もある。携帯機のよう
な移動端末機では、使用される地域が一定せず、また、
使用の時々で使用地域が変わる場合があるため、上述し
たフェージング歪補償法のいずれか一方を固定的に使用
したのでは、フェージング歪補償法を有効に使用してビ
ット誤り率を低くすることはできないという問題があっ
た。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、異なる伝搬環境
に適応したフェージング歪補償法を並列使用することに
より出力データの誤り率を低くすることができる無線通
信方法および無線通信装置を提供することを目的とする
ものである
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項に記
載の発明においては、無線通信装置において、送信デー
タを誤り検出可能な符号に符号化して送信符号化ビット
列が生成され、該送信符号化ビット列に基づいて情報シ
ンボル列が生成され、該情報シンボル列に基づいて情報
シンボル区間が形成され、少なくとも1つのパイロット
シンボルを前記情報シンボル区間に挿入およびまたは付
加されるとともに少なくとも1つのトレーニングシンボ
ル系列が前記情報シンボル区間に付加されたフレーム信
号により変調された信号を受信する受信手段と、受信信
号を復調する復調手段と、復調された前記パイロットシ
ンボルを用いてフェージング歪を推定することにより、
復調された前記情報シンボル列をフェージング歪補償し
た上で前記情報シンボル列を判定する第1の判定手段
と、該第1の判定手段と同時並行して動作するものであ
って、復調された前記トレーニングシンボル系列を用い
て適応等化を行うことにより、復調された前記情報シン
ボル列を判定する第2の判定手段と、前記第1の判定手
段の出力に基づいて得られる第1の受信符号化ビット列
と、前記第2の判定手段の出力に基づいて得られる第2
の受信符号化ビット列の、それぞれの誤りを検査して比
較する誤り検査手段と、該誤り検査手段の検査結果に応
じて、前記第1,第2の受信符号化ビット列のうち、両
方に誤りが検出されなかったときは、以前に選択されて
いた方の受信符号化ビット列を継続して選択し、いずれ
か一方に誤りが検出されなかったときは、誤りが検出さ
れなかった方の受信符号化ビット列を選択し、両方に誤
りが検出されたときは、以前に選択されていた方の受信
符号化ビット列を継続して選択することにより、前記送
信データを出力する出力選択手段を有するものである。
また、請求項2に記載の発明においては、請求項1に記
載の無線通信装置において、前記出力選択手段は、前記
誤り検査手段の検査結果に応じて、前記第1,第2の受
信符号化ビット列の両方に誤りが検出されなかったとき
は、以前に選択されていた方の受信符号化ビット列を継
続して選択するのに代えて、決めておいた、いずれか一
方の受信符号化ビット列を選択するものである。したが
って、誤り検査結果に応じて異なる伝搬環境に適応した
フェージング歪補償法を選択させることができる。その
結果、出力データの誤り率を低減することができる。異
なる特性のフェージング歪補償モードを並列動作させて
誤り検出を行って、現に誤りが検出されていない方のフ
ェージング補償法を採用しているので、さらに、出力デ
ータの誤り率を低くすることができる。
【0025】請求項に記載の発明においては、請求項
1または2に記載の無線通信装置において、前記誤り検
出可能な符号は、ブロック単位で前記送信データを符号
化するものであり、前記第1,第2の受信符号化ビット
列を前記ブロック単位で一時記憶するためのデータバッ
ファを有し、前記出力選択手段は、前記ブロック単位
で、前記第1の受信符号化ビット列と前記第2の受信符
号化ビット列との、それぞれの誤り検査結果に応じて、
前記データバッファに記憶された、前記第1,第2の受
信符号化ビット列のいずれか一方を選択することによ
り、前記送信データを出力するものである。したがっ
て、異なる特性のフェージング歪補償モードを並列動作
させ、かつ、ブロック単位で誤り検出を行っているの
で、誤り検査結果に応じた品質の良い出力データを、ブ
ロック単位で出力することができる。現に誤りが検出さ
れていない方のフェージング補償法を採用すれば、出力
データの誤り率を低くすることができる。
【0026】
【0027】請求項に記載の発明においては、請求項
1から3までのいずれか1項に記載の無線通信装置にお
いて、前記情報シンボル列は、前記送信符号化ビット列
に固定ビット挿入された後に畳み込み符号化されインタ
リーブされたものであり、前記第1,第2の判定手段の
出力を、デ・インタリーブした後にビタビ復号し固定ビ
ット除去をすることにより、前記第1,第2の受信符号
化ビット列を出力する第1,第2の受信符号変換手段を
有するものである。したがって、効率よく誤り訂正が可
能となる。
【0028】請求項に記載の発明においては、請求項
1から3までのいずれか1項に記載の無線通信装置にお
いて、前記情報シンボル列は、前記送信符号化ビット列
をスクランブルされた後に固定ビット挿入され畳み込み
符号化されたものであり、前記第1,第2の判定手段の
出力を、ビタビ復号した後に固定ビット除去しデスクラ
ンブルすることにより、前記第1,第2の受信符号化ビ
ット列を出力する第1,第2の受信符号変換手段を有す
るものである。したがって、効率よく誤り訂正が可能と
なる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態を示すブロック構成図である。図1(a)は送信機、
図1(b)は受信機のブロック構成図である。図中、図
9,図12と同様な部分には同じ符号を付して説明を省
略する。図1(a)の送信機構成において、1はCRC
符号化部である。図2は、CRC(Cyclic Redundancy
Check:巡回冗長検査)符号の説明図である。CRC
符号化部1においては、CRC符号化規則にしたがい、
図2に示すように、送信データの情報ビット列に冗長ビ
ット列を付加して1ブロックのCRC符号を作成する。
このCRC符号は、シリアル・パラレル変換器2により
4ビットの並列データに変換され、ベースバンド信号発
生部3において、16QAM変調の1つの情報シンボル
に対応したベースバンド信号に変換される。
【0030】図1(a)において、4はフレーム信号生
成部であって、情報シンボル列に基づいて少なくとも1
つの情報シンボル区間を形成し、少なくとも1つのパイ
ロットシンボルを前記情報シンボル区間に挿入およびま
たは付加するとともに、少なくとも1つのトレーニング
シンボル系列を前記情報シンボル区間に付加したフレー
ム信号を生成する。図3は、本発明の実施の一形態にお
けるフレームフォーマットを示す説明図である。図3に
おいて、SW(Sync Word)は同期ワード、UW(Unique W
ord)はユニークワードであって、いずれも既知のシンボ
ル系列であり、シンボル数は適宜決定される。p1〜p
10は各1シンボルのパイロットシンボル、Dataは各
15シンボルの情報シンボルである。パイロットシンボ
ルp2〜p5,p6〜p9は、それぞれ、各5個のData
からなる情報シンボル区間の前半部,後半部に挿入され
ている。パイロットシンボルp1,p10は、それぞれ、
情報シンボル区間の前半部の先頭、情報シンボル区間の
後半部の末尾に付加されている。ユニークワードUWの
最初と最後の各1シンボルはパイロットシンボルとして
も使用できる。
【0031】図示の例では、情報シンボル区間にパイロ
ットシンボルが周期的かつ等間隔に挿入されているが、
周期的に挿入されなかったり、不等間隔で挿入されたり
してもよい。また、情報シンボル区間の端部に付加する
ことは必ずしも必要でない。フレーム信号中に、少なく
とも1個のパイロットシンボルがあれば、各パイロット
シンボルが受けたフェージング変動の推定値から、補間
によって各情報シンボルのフェージング歪を推定してフ
ェージング補償をすることが可能である。1個のパイロ
ットシンボルの場合でも、例えば、このパイロットシン
ボルが受けたフェージング変動の推定値をそのまま各情
報シンボルの受けるフェージング歪の推定値として補償
することが可能である。同期ワードSWは、フレーム同
期のために使用されるだけでなく、適応等化器20を初
期引き込みするためのトレーニングシンボル系列として
も使用される。ユニークワードUWは、必要に応じて設
けられる。図示のように、情報シンボル区間を分割して
その中間に付加され、適応等化器20を情報シンボル区
間の中間で再トレーニングするためのトレーニングシン
ボル系列として使用される。なお、TDMA(Time Div
ision Multiple Access)方式の公共業務用ディジタル
移動通信システムにおいては、図3に示したフレームフ
ォーマットは、1つの移動端末の1スロット(1バース
ト)に対応する。この場合、移動端末から基地局に送信
される場合には、フレームの先頭部にガードシンボルや
ランプシンボル等が付加される。
【0032】ここで、16QAMの変調規則に従うシン
ボル系列について説明しておく。図4は、16QAMの
信号空間ダイアグラムを示す図である。図4に示すよう
に、16QAMにおいては、2値4ビットの送信データ
は、I相成分、Q相成分の値が、それぞれ、−3,−
1,1,3となる16シンボル点の1つに割り当てられ
る。パイロットシンボル、および、適応等化器のトレー
ニングシンボル系列としては、シンボルの振幅が最大で
ある、図示のA,B,C,Dのシンボルを使用する。
【0033】図1(b)の受信機構成において、フェー
ジング歪推定・補償部18,シンボル判定部19は、周
期的に挿入された既知のパイロットシンボルでの、受信
複素ベースバンド信号から内挿法によりフェージング歪
を推定し、この推定値に基づき、フェージング歪補償を
行い、シンボル判定部19において、多値QAMのシン
ボル判定を行う。一方、適応等化器20は、トレーニン
グシンボル系列を用いてフェージング利得を推定し、R
LSアルゴリズム等に基づいて、タップ係数の更新を行
い、情報シンボル列に対して、遅延歪およびフェージン
グ歪を補償し、多値QAMのシンボル判定を行う。
【0034】CRCチェックおよび誤り状態比較部21
は、フェージング歪推定・補償部18,シンボル判定部
19という第1のフェージング歪補償モードによる判定
出力、および、適応等化器20という第2のフェージン
グ歪補償モードによる判定出力に対して、CRC誤り検
出を行う。その結果、各モードの誤り状態を比較して比
較結果を出力するともに、冗長ビットが除去された各モ
ードの情報ビット列を出力する。なお、図1(b)にお
いて、判定器19,適応等化器20の内部において並直
列変換が行われており、情報ビット列に冗長ビット列が
付加されたCRC符号が、判定器19,適応等化器20
から出力されるものとする。
【0035】22は出力選択部であって、冗長ビットが
除去されたシンボル判定部19からの情報ビット列、お
よび、冗長ビットが除去された適応等化器20からの情
報ビット列という、2モードの情報ビット列を入力す
る。出力選択部22は、また、CRCチェックおよび誤
り状態比較部21から、各モードの誤り状態を示す信号
も入力している。出力選択部22は、各モードの誤り状
態を示す信号に基づいて、2モードの情報ビット列の一
方を選択して、出力データとする。
【0036】上述したように、図1(a)に示した送信
機側では、一様フェージングと周波数選択性フェージン
グの2つのフェージングタイプに対するそれぞれのフェ
ージング補償法が適用できるように、パイロットシンボ
ルの挿入と、適応等化器のためのトレーニングシンボル
系列を付加したフレーム信号形式で送信する。また、送
信機側では、情報ビット列に冗長ビットを付加して、C
RC符号等の誤り検出符号に符号変換した上で情報シン
ボル列に変換して送信している。
【0037】図5は、パイロットシンボル挿入法および
適応等化器使用の2つのフェージング歪補償法に対す
る、遅延時間対BER(ビット誤り率)の関係を模式的
に示す線図である。パイロットシンボル挿入によるフェ
ージング歪補償法では、遅延時間が小さいときにはBE
Rが低いが、遅延時間が長くなるにつれ急激にBERが
大きくなる。これに対し、適応等化器を使用するフェー
ジング歪補償法では、遅延スプレッドが小さいときには
BERがさほど低くならないが、遅延時間が長くなって
もBERの増加率は小さい。閾値τthを境にして遅延が
小さい場合にはパイロットシンボル挿入法を、遅延が大
きい場合には適応等化器による方法を選択すれば、効率
良くフェージング歪補償を行うことができる。しかし、
そのために、伝搬路の遅延量を精度良く推定する必要が
ある。
【0038】これに対し、本発明の実施の一形態では、
伝搬路の遅延量を直接的に推定することによってフェー
ジング歪補償法を切り換えるのではなく、予め情報ビッ
ト列に対して、CRC(巡回冗長検査)符号等の誤り検出
符号を付加しておき、受信機側で2つのフェージング補
償モードにしたがって、それぞれフェージング補償を行
って、その判定出力に誤りが検出されない方を選択して
出力するという手法をとる。すなわち、図1(b)に示
した受信機側では、パイロットシンボル挿入によるフェ
ージング歪補償モードと、適応等化器による方法の2つ
のフェ−ジング歪補償モードを用意して、両方のフェー
ジング歪補償モードでそれぞれシンボル判定を行い、判
定後のCRC符号列に対するチェック結果に基づいて、
一方のフェージング補償モードを適用された系統の情報
ビット列を出力データとして選択している。なお、以後
の説明では、CRC符号を用いるが、誤り検出符号であ
ればよく、CRC符号に限られるものではない。
【0039】図6は、CRCチェック結果に対する、パ
イロットシンボル挿入法(PSAM)による判定出力、
適応等化器(RLS−DFE)による判定出力という、
2つのフェージング補償モードによる2系統の判定出力
を選択する基準の一例を示す説明図である。ここで、C
RCチェックは、CRC符号のブロック単位(図2に示
した、情報ビット列+冗長ビット列)で行われ、各1ブ
ロック中に少なくとも1個の誤りがあるか否かが検出さ
れる。次に、各ブロックにおけるCRCチェック結果に
基づいて、そのブロック中の情報ビット列を出力データ
として選択するか否かが決定される。ブロックの長さ
は、図3に示したフレーム長とは、直接的には関連しな
い。したがって、1ブロックの2値ビット列が情報シン
ボルに変換されたときに、1フレーム分の情報シンボル
列に等しくなるように設計してもよいし、独立してブロ
ック長を決めてもよい。
【0040】誤り検出結果が2つのフェージング補償モ
ードで同じ場合、すなわち、両者のCRCチェック結果
が、共にNG(誤り有り)、あるいは、共にOK(誤り
なし)であるときは、それ以前のブロックで選択されて
いたフェージング補償モードの系統の出力を継続して選
択する。なお、共にOK(誤りなし)であれば、いずれ
か一方のモードの系統、例えば、モード1の系統の出力
を選択するように決めておいてもよい。これに対して、
いずれか一方のCRCチェック結果のみが、NG(誤り
有り)であるときには、CRCチェック結果がOK(誤
りなし)であるフェージング補償モードの系統の出力を
選択する。
【0041】1つのブロックに対するCRCチェック結
果に応じてそのブロック内の情報ビット列が選択される
ため、モード1,2の両系統の情報ビット系列を一時的
に保持しておく必要がある。そのため、CRCチェック
および誤り状態比較部21あるいは出力選択部22など
において、情報ビット系列を保持するためのデータバッ
ファを設けておく。
【0042】図7は、本発明の第2の実施の形態を示す
ブロック構成図である。図中、図9,図1と同様な部分
には同じ符号を付して説明を省略する。この実施の形態
は、図1〜図6に示した第1の実施の形態において、畳
み込み符号とインタリーブとを用いたものである。図7
(a)は、送信機側の部分構成図であって、図1(a)
におけるシリアル・パラレル変換器2の前に設けられ
る。31は固定ビット挿入部、32は畳み込み符号化
部、33はインタリーブ部である。CRC符号化部1に
おいて、誤り検出符号としてのCRC符号は、例えば、
次式に示す生成多項式により生成される。 冗長ビット列:6ビット 生成多項式:X6+X+1
【0043】固定ビット挿入部31では、CRC符号の
ビット列の末尾に5ビットの固定ビット“0”を挿入す
る。畳み込み符号化部32は、誤り訂正符号として、固
定ビット挿入後のビット列を入力として、例えば、以下
に示す畳み込み符号化を行う。 符号化率R=1/2の畳み込み符号化(拘束長K=6) 生成多項式:G1(D)=1+D+D3+D5 G2(D)=1+D2+D3+D4+D5
【0044】移動通信では、フェージングにより発生す
るバースト誤りをランダムにし、誤り訂正符号を有効に
動作させて、ビット誤り率の向上を図るために、インタ
リーブが導入される。インタリーブ処理には様々な方式
があるが、例えば、行列の行と列の変換による方法を採
用する。インタリーブ処理を行うためには、行×列サイ
ズに対応したデータをメモリに蓄積しておく必要があ
る。送信機側のインタリーブ部33ではメモリに行方向
に書き込み、列方向に読み出して、図1(a)のシリア
ル・パラレル変換器2に出力する。このインタリーブの
1周期長は、上述したCRC符号のブロック長よりも長
くされるのが通常である。
【0045】図7(b)は受信機側の部分構成図であっ
て、図1(b)の判定部19および適応等化器20と、
CRCチェックおよび誤り状態比較部21との間に設け
られる。34a,34bはデ・インタリーブ部、35
a,35bはビタビ復号部、36a,36bは固定ビッ
ト除去部である。添字aはモード1の出力系統を示し、
添字bはモード2の出力系統を示す。図7(a)に示し
たように、送信機側でCRC符号挿入の後に畳み込み符
号及びインタリーブを行って誤り率の向上を図る場合
に、受信機側では、デ・インタリーブ部34a,34
b、および、畳み込み符号を復号するためのビタビ復号
部35a,35bを設ける。
【0046】ビタビ復号されたデータは、固定ビット除
去部36a,36bにおいて、5ビットの固定ビット
“0”が除去されて、CRCチェックおよび誤り状態比
較部21に出力される。なお、インタリーブの周期を単
位としてデ・インタリーブ処理が行われるため、CRC
チェックを行えるのは、最短でもインタリーブの周期で
ある。したがって、インタリーブの周期よりも、(CR
C符号+固定ビット)からなる1ブロックの長さが短け
れば、1度のチェックで複数のCRCチェック結果が出
る場合がある。
【0047】また、別の構成として、送信機側でスクラ
ンブル処理および畳み込み符号化を行い、受信機側で
は、この逆の順序でビタビ復号およびデスクランブル処
理を行うこともできる。図8は、本発明の第3の実施の
形態を示すブロック構成図である。図中、図9,図1と
同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。図8
(a)は、送信機側の部分構成図であって、図1(a)
におけるシリアル・パラレル変換器2の前に設けられ
る。41はスクランブル処理部41である。CRC符号
化部1において、誤り検出符号としてのCRC符号は、
例えば、次式に示す生成多項式により生成される。 冗長ビット列:17ビット 生成多項式:X17+X16+X15+X13+X12+X8+X7
+X5+X2+1 送信データを82ビットとすると、1ブロック長は99
ビットとなる。
【0048】スクランブル処理は、通信制御動作の干渉
に対する保護を目的として導入される機能で、データの
配列をランダムにし、これによって誤り訂正能力を向上
させる。スクランブル処理部41では、シフトレジスタ
PN(9,5)の出力とスクランブルされるデータ列、
すなわち、CRC符号化部1でのCRC符号のビット列
との、ビット毎の排他的論理和(EXOR)演算を行
う。固定ビット挿入付加部31では、誤り訂正符号化前
に、スクランブル処理されたCRC符号のビット列の末
尾に5ビットの固定ビット“0”を付加する。1ブロッ
ク長は、104ビットとなる。
【0049】畳み込み符号化部32は、固定ビット挿入
後のビット列(上述した具体例では、104ビット)を
入力として、誤り訂正符号として、例えば、以下に示す
畳み込み符号化を行う。出力ビットは1,2の順に交互
に読み出す。 符号化率R=1/2の畳み込み符号化(拘束長K=6) 生成多項式:G1(D)=1+D+D3+D5 G2(D)=1+D2+D3+D4+D5
【0050】図8(b)は受信機側の部分構成図であっ
て、図1(b)の判定部19および適応等化器20と、
CRCチェックおよび誤り状態比較部21との間に設け
られる。42a,42bはデスクランブル処理部であ
る。受信機側では、モード1、モード2の2系統の判定
出力に対して、ビタビ復号とデスクランブル処理とを行
い、その判定結果に対して、CRCチェックおよび出力
選択を行う。デスクランブル処理は、スクランブルされ
た符号列を復元する処理で、送信側で、CRC符号のビ
ット列をスクランブルしたときに設定したレジスタ初期
値を設定して得られるスクランブルパターンと、スクラ
ンブルされた符号列とを、1ビットずつ加算する方法で
可能である。
【0051】次に、上述した本発明の第2,第3の実施
の形態における上述したCRCチェックおよび誤り状態
比較部21および出力選択部22について説明する。上
述した本発明の第3の実施の形態においても、上述した
CRCチェックおよび誤り状態比較部21および出力選
択部22は、上述した第1の実施の形態と同様に動作す
る。しかし、第2の実施の形態においては、インタリー
ブの周期が長ければ、このインタリーブの周期を単位と
して処理を行う。出力選択部22における出力選択は、
最短でも、インタリーブの周期で行うことになる。そし
て、各CRC符号の1ブロックに対し、CRCチェック
結果のNG(誤り有り)、OK(誤りなし)に応じてそ
のブロック中の情報ビット列を選択するか否かが決定さ
れる。
【0052】別法として、インタリーブの周期内に、複
数のブロックがあるときに、各ブロックのCRCチェッ
ク結果を総合した判定、例えば、多数決等によって、各
ブロックの情報ビットを選択するか否かを決定すること
も可能である。上述した第2,第3の実施の形態におい
ても、CRCチェック結果に応じて情報ビット列が選択
されるため、モード1,2の両系統の情報ビット系列を
一時的に保持しておく必要がある。そのため、CRCチ
ェックおよび誤り状態比較部21あるいは出力選択部2
2において、情報ビット系列を保持するためのバッファ
を設けておく。第2の実施の形態においては、インタリ
ーブの周期を単位として処理が行われるため、バッファ
が記憶しなければならない容量が大きくなる。
【0053】上述した第1ないし第3の実施の形態にお
ける説明では、2つのフェージング補償モードを同時並
行動作させている。2つのフェージング歪補償モードの
系統において同時に誤りが発生する確率は小さい。した
がって、OK(誤りなし)と判定された系統の情報ビッ
ト系列を選択して出力することにより、出力データの誤
り率が減少する。この作用は、伝搬路のフェージング環
境が、図5に示した遅延時間のどの範囲にあってもいえ
る作用である。特に、2つのフェージング歪補償モード
の系統において、それぞれのBERが近接している、図
示のτthの近傍においてその作用が著しい。
【0054】一方、第1ないし第3の実施の形態におけ
る、出力選択の第2の方法として、受信機側で、選択さ
れたモードの誤りチェック結果の履歴情報から、2つの
フェージング補償法に対して一定時間の間、あるいは、
以後継続して、一方の動作を停止させる等の制御を行う
こともできる。動作を停止させた側では、信号処理をソ
フトウエアで行っている場合に、ソフトウエアの処理負
荷を低減させることができる。信号処理をハードウエア
で行っている場合に、電源供給を遮断して消費電力を低
減させることができる。次の所定の切り換えタイミング
において、再び、2つのフェージング補償法に対してC
RCチェックと誤り状態を比較して、出力選択をやり直
すことができる。また、この場合、CRCチェックの対
象となったブロックの情報ビット列をバッファに一時記
憶しておく必要は必ずしもない。以降に受信されるブロ
ックについて出力選択を行えばよい。
【0055】移動端末が移動しても、フェージング環境
が急激には変化しない場合において、上述した出力選択
の第2の方法は有効である。CRCチェックによって切
り換え選択を可能とするタイミングとしては、所定の複
数ブロック間隔で、あるいは、ある定期的な時間間隔を
設定することができる。通信開始時の呼設定シーケンス
において、あるいは、ゾーンを切り換えるハンドオフ時
としてもよい。あるいは、基地局の受信機のように、一
旦設置されれば、使用環境が変わらない使用形態におい
ても有効である。最初の設置時にCRCチェックを行え
ばよい。ただし、上述した出力選択の第2の方法では、
2つのフェージング補償モードを同時並行動作させるこ
とによる利点はなくなる。
【0056】上述した説明では、第2の実施の形態を除
いて、CRCチェックを、CRC符号の1ブロック単位
で行っていた。これに代えて、特に、上述した出力選択
の第2の方法においては、所定の期間、例えば、複数の
ブロック期間についてのCRCチェック結果に基づい
て、ビットエラーが少なくなると推定される側の、いず
れか一方のフェージング補償モードの系統の出力を選択
するようにしてもよい。例えば、所定の複数のブロック
期間におけるOK(誤りなし)の数の多い方のフェージ
ング補償モードの系統を選択したり、連続して所定回数
OKが出る方のフェージング補償モードの系統を選択し
たりすればよい。また、送信側において冗長ビットを付
加してCRC符号化するのは、およびまたは、受信側に
おいてCRCチェックを行うのは、出力を切り換えるか
どうかを判断する必要のあるときにのみ行うようにして
もよい。
【0057】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、本発
明によれば、2つのフェージング補償モードの判定結果
に対する誤り検査結果から、誤りのない方を選択するよ
うな構成にしたので、異なる伝搬環境に適応して、フェ
ージング歪補償を精度よく行えるという効果がある。ま
た、異なる特性のフェージング歪補償モードを並列使用
しているので、ビット誤り率が低くなるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック構成図で
ある。
【図2】CRC符号の説明図である。
【図3】本発明の実施の一形態におけるフレームフォー
マットを示す説明図である。
【図4】16QAMの信号空間ダイアグラムを示す図で
ある。
【図5】パイロットシンボル挿入法および適応等化器使
用の2つのフェージング歪補償法に対する、遅延時間対
BER(ビット誤り率)の関係を模式的に示す線図であ
る。
【図6】CRCチェック結果に対する、パイロットシン
ボル挿入法による判定出力、適応等化器による判定出力
という、2つのフェージング補償モードによる2系統の
判定出力を選択する基準の一例を示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態のブロック構成図で
ある。
【図8】本発明の第3の実施の形態のブロック構成図で
ある。
【図9】「パイロットシンボル挿入法」を用いた従来の
無線通信装置のブロック構成図である。
【図10】「パイロットシンボル挿入法」における送信
データのフレーム構成を示す説明図である。
【図11】図9(b)に示したフェージング歪推定・補
償部18を説明するためのブロック構成図である。
【図12】適応等化器を用いた従来の無線通信装置のブ
ロック構成図である。
【図13】適応等化器を用いた場合のフレーム構成図で
ある。
【図14】パイロットシンボル挿入法とRLS判定帰還
型等化器を使用したフェージング歪補償法のシミュレー
ション結果を示す線図である。
【符号の説明】
1…CRC符号化部、2…シリアル・パラレル変換器、
3…ベースバンド信号発生部、4…フレーム信号生成
部、5…ローパスフィルタ、6…直交変調器、7…局部
発振器、8…増幅器、9…送信アンテナ、11…受信ア
ンテナ、12…バンドパスフィルタ、13…自動利得制
御部、14…自動周波数制御部、15…直交復調器、1
6…局部発振器、17…ローパスフィルタ、18…パイ
ロットシンボルによるフェージング歪推定・補償部、1
9…シンボル判定部、20…適応等化器、21…CRC
チェックおよび誤り状態比較部、22…出力選択部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H03M 13/41 H04B 3/10 C H04B 3/10 H04J 3/00 G 7/26 H04L 1/00 B H04J 3/00 27/00 K H04L 1/00 H04B 7/26 C (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/00 H03M 13/00 H04B 3/00 - 7/26 H04J 3/00 H04L 1/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信データを誤り検出可能な符号に符号
    化して送信符号化ビット列が生成され、該送信符号化ビ
    ット列に基づいて情報シンボル列が生成され、該情報シ
    ンボル列に基づいて情報シンボル区間が形成され、少な
    くとも1つのパイロットシンボルを前記情報シンボル区
    間に挿入およびまたは付加されるとともに少なくとも1
    つのトレーニングシンボル系列が前記情報シンボル区間
    に付加されたフレーム信号により変調された信号を受信
    する受信手段と、 受信信号を復調する復調手段と、 復調された前記パイロットシンボルを用いてフェージン
    グ歪を推定することにより、復調された前記情報シンボ
    ル列をフェージング歪補償した上で前記情報シンボル列
    を判定する第1の判定手段と、該第1の判定手段と同時並行して動作するものであっ
    て、 復調された前記トレーニングシンボル系列を用いて
    適応等化を行うことにより、復調された前記情報シンボ
    ル列を判定する第2の判定手段と、 前記第1の判定手段の出力に基づいて得られる第1の受
    信符号化ビット列と、前記第2の判定手段の出力に基づ
    いて得られる第2の受信符号化ビット列の、それぞれの
    誤りを検査して比較する誤り検査手段と、 該誤り検査手段の検査結果に応じて、前記第1,第2の
    受信符号化ビット列のうち、両方に誤りが検出されなか
    ったときは、以前に選択されていた方の受信符号化ビッ
    ト列を継続して選択し、いずれか一方に誤りが検出され
    なかったときは、誤りが検出されなかった方の受信符号
    化ビット列を選択し、両方に誤りが検出されたときは、
    以前に選択されていた方の受信符号化ビット列を継続し
    選択することにより、前記送信データを出力する出力
    選択手段、 を有することを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】 前記出力選択手段は、前記誤り検査手段
    の検査結果に応じて、前記第1,第2の受信符号化ビッ
    ト列の両方に誤りが検出されなかったときは、以前に選
    択されていた方の受信符号化ビット列を継続して選択す
    るのに代えて、決めておいた、いずれか一方の受信符号
    化ビット列を選択する、 ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 【請求項3】 前記誤り検出可能な符号は、ブロック単
    位で前記送信データを符号化するものであり、 前記第1,第2の受信符号化ビット列を前記ブロック単
    位で一時記憶するためのデータバッファを有し、 前記出力選択手段は、前記ブロック単位で、前記第1の
    受信符号化ビット列と前記第2の受信符号化ビット列と
    の、それぞれの誤り検査結果に応じて、前記データバッ
    ファに記憶された、前記第1,第2の受信符号化ビット
    列のいずれか一方を選択することにより、前記送信デー
    タを出力する、 ことを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装
    置。
  4. 【請求項4】 前記情報シンボル列は、前記送信符号化
    ビット列に固定ビット挿入された後に畳み込み符号化さ
    れインタリーブされたものであり、 前記第1,第2の判定手段の出力を、デ・インタリーブ
    した後にビタビ復号し固定ビット除去をすることによ
    り、前記第1,第2の受信符号化ビット列を出力する第
    1,第2の受信符号変換手段を有する、 ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項
    記載の無線通信装置。
  5. 【請求項5】 前記情報シンボル列は、前記送信符号化
    ビット列をスクランブルされた後に固定ビット挿入され
    畳み込み符号化されたものであり、 前記第1,第2の判定手段の出力を、ビタビ復号した後
    に固定ビット除去しデスクランブルすることにより、前
    記第1,第2の受信符号化ビット列を出力する第1,第
    2の受信符号変換手段を有する、 ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項
    記載の無線通信装置。
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