JP3433823B2 - 偏向ヨーク - Google Patents
偏向ヨークInfo
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- JP3433823B2 JP3433823B2 JP19610093A JP19610093A JP3433823B2 JP 3433823 B2 JP3433823 B2 JP 3433823B2 JP 19610093 A JP19610093 A JP 19610093A JP 19610093 A JP19610093 A JP 19610093A JP 3433823 B2 JP3433823 B2 JP 3433823B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- deflection coil
- slit
- horizontal deflection
- bobbin
- deflection yoke
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はテレビジョン受信機等に
用いられる偏向ヨークに関するものである。 【０００２】 【従来の技術】近年、テレビの高密度化への要求に応じ
て高周波偏向化のための偏向ヨークについても種々の技
術開発がなされている。従来の偏向ヨークの構成につい
て図６乃至図８を参照しながら説明する。図６は、従来
の偏向ヨークの内部構成を示す一部切欠斜視図である。 【０００３】ここで１はスリットボビンで、その内周面
にスリット状の巻線枠を有し、一対のＳＰ型（Slot wou
nd Precision）水平偏向コイル３が対向設置されてい
る。ＳＰ型水平偏向コイル３は導線をスリット状の巻線
枠に巻線することにより、巻線時のバラツキを少なく
し、精度を上げるようにされている。スリットボビン１
はポリカーボネイト等の樹脂を用いた成形品であり、ス
リット状の巻線枠として機能すると共にＳＰ型水平偏向
コイル３の電気絶縁部品としての役割も果たしている。
４は一対のセミトロイダル型垂直偏向コイルで、対向設
置され、フェライトコア５に巻線されている。このフェ
ライトコア５は前後に巻線位置規制のための溝を有する
樹脂成形品を取付け、スリットボビン１の外周面に設け
られている。 【０００４】上記ＳＰ型水平偏向コイル３とこの外周に
設置されたセミトロイダル型垂直偏向コイル４等によ
り、セルフコンバーゼンス方式の偏向ヨークが構成され
ている。上記のよう構成された偏向ヨークにおいて、高
周波偏向化に伴う温度上昇に対する対策として、ＳＰ型
水平偏向コイル３及びセミトロイダル型垂直偏向コイル
４の導線を単線よりリッツ線に変え、又、スリットボビ
ン１の成形品の色を白から熱の吸収、放射のよい黒に変
える試みがなされている。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、３２ＫＨｚの水平偏向電流を流した時に
は、テレビセット内の温度を基準として、最高でプラス
５０℃近く上昇し、５０℃のテレビセット内の状況下で
は１００℃位まで偏向ヨーク自身の温度が上昇するとい
う難点がみられた。このように高周波になるに従って温
度上昇が高くなるのは、偏向コイルで表皮損失及びうず
電流損が発生し発熱として現われるためである。 【０００６】このような温度上昇の影響を受けて、ＳＰ
型水平偏向コイル３のリッツ線のねじれや、スリットボ
ビン１の変形が生じ、ミスコンバーゼンスの起因となっ
たり、又、導線皮膜が溶けレアーショートを引き起す原
因となり、さらに、ＳＰ型水平偏向コイル３及びセミト
ロイダル型垂直偏向コイル４にインピーダンスの変化が
発生することもあり、これらの現象からみても機器の信
頼性に影響を及ぼす等の問題点を有していた。 【０００７】本発明の目的は上記従来の問題点を解決
し、温度上昇を抑え、信頼性を向上させることができ、
特別のコストアップを伴わない偏向ヨークを提供しよう
とするものである。 【０００８】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明では、内周部に水平偏向コイルが巻線された樹脂
による一体成形の巻線枠（以下スリットボビンという）
の外周部に垂直偏向コイルを設置してなる偏向ヨークに
おいて、前記水平偏向コイルの巻線部分に対応するスリ
ットボビンの外周面で垂直偏向コイルに接触しない高さ
のクロス状のリブ群を立設した放熱部を設けた偏向ヨー
クとした。 【０００９】 【作用】本発明は上記構成によって、水平偏向コイルの
巻線部分に対応して、スリットボビンの外周面にクロス
状のリブ群からなる放熱部を立設したことにより、表面
積が効率的に増し水平偏向コイルからの発熱を効率よく
放熱することができ、さらにこのリブ群の高さを垂直偏
向コイルに接触しないようにしたので、垂直偏向コイル
へ影響することなく効率よく放熱できるようになった。 【００１０】 【実施例】以下、本発明の一実施例について図１および
図４を参照しながら説明する。１はスリットホビン、３
はＳＰ型水平偏向コイル、４は一対のセミトロイダル型
垂直偏向コイル、５はフェライトコアであること、従来
例と同一である。２は放熱部で、クロス状のリブ群から
構成され、スリットボビン１の外周面に設けられてい
る。この放熱部２は、ＳＰ型水平偏向コイル３の巻線さ
れた部分の裏側に均等に立設され、セミトロイダル型垂
直偏向コイル４には接しないよう約２mmの高さに設けら
れている。 【００１１】本発明の実施例からなる偏向ヨークを３２
インチのシャドウマスク式カラーＣＲＴに装着し、５０
℃の雰囲気で３２ＫＨｚの周波数で駆動したときの水平
偏向コイル３の温度上昇の測定結果を図５に示した比較
例と共に［表１］に示す。 【００１２】 【表１】 【００１３】図５の比較例は実施例と同一面積だけ表面
積を増加可能なリブを実施例と同一箇所にスリットボビ
ン１の円周方向に沿って立設したものである。従来例は
図６に示すリブなしのスリットボビンで構成した偏向ヨ
ークを上記と同様のシャドウマスク式カラーＣＲＴに装
着したものである。上記［表１］から本実施例はクロス
状リブ群を立設した放熱部２を設けたことにより、スリ
ットホビンにおいて、外周部の表面積を効率よく向上さ
せ、従来例よりも温度上昇が低減されていることが分
る。 【００１４】又、本実施例は比較例と比較して、クロス
状のリブ群を設けることにより、リブ立設部分の表面積
を各ポイントにおいて平均的にアップさせることがで
き、温度上昇がさらに低減されていることが分る。 【００１５】 【発明の効果】上記のように本発明は、スリットボビン
外周部の水平偏向コイル巻線部分に対応してクロス状の
リブ群を立設した放熱部を設けたことにより、前記巻線
部分の表面積を効率よく増加することができ、水平偏向
コイルからの発熱を効率よく発散することができる偏向
ヨークを提供できた。
用いられる偏向ヨークに関するものである。 【０００２】 【従来の技術】近年、テレビの高密度化への要求に応じ
て高周波偏向化のための偏向ヨークについても種々の技
術開発がなされている。従来の偏向ヨークの構成につい
て図６乃至図８を参照しながら説明する。図６は、従来
の偏向ヨークの内部構成を示す一部切欠斜視図である。 【０００３】ここで１はスリットボビンで、その内周面
にスリット状の巻線枠を有し、一対のＳＰ型（Slot wou
nd Precision）水平偏向コイル３が対向設置されてい
る。ＳＰ型水平偏向コイル３は導線をスリット状の巻線
枠に巻線することにより、巻線時のバラツキを少なく
し、精度を上げるようにされている。スリットボビン１
はポリカーボネイト等の樹脂を用いた成形品であり、ス
リット状の巻線枠として機能すると共にＳＰ型水平偏向
コイル３の電気絶縁部品としての役割も果たしている。
４は一対のセミトロイダル型垂直偏向コイルで、対向設
置され、フェライトコア５に巻線されている。このフェ
ライトコア５は前後に巻線位置規制のための溝を有する
樹脂成形品を取付け、スリットボビン１の外周面に設け
られている。 【０００４】上記ＳＰ型水平偏向コイル３とこの外周に
設置されたセミトロイダル型垂直偏向コイル４等によ
り、セルフコンバーゼンス方式の偏向ヨークが構成され
ている。上記のよう構成された偏向ヨークにおいて、高
周波偏向化に伴う温度上昇に対する対策として、ＳＰ型
水平偏向コイル３及びセミトロイダル型垂直偏向コイル
４の導線を単線よりリッツ線に変え、又、スリットボビ
ン１の成形品の色を白から熱の吸収、放射のよい黒に変
える試みがなされている。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、３２ＫＨｚの水平偏向電流を流した時に
は、テレビセット内の温度を基準として、最高でプラス
５０℃近く上昇し、５０℃のテレビセット内の状況下で
は１００℃位まで偏向ヨーク自身の温度が上昇するとい
う難点がみられた。このように高周波になるに従って温
度上昇が高くなるのは、偏向コイルで表皮損失及びうず
電流損が発生し発熱として現われるためである。 【０００６】このような温度上昇の影響を受けて、ＳＰ
型水平偏向コイル３のリッツ線のねじれや、スリットボ
ビン１の変形が生じ、ミスコンバーゼンスの起因となっ
たり、又、導線皮膜が溶けレアーショートを引き起す原
因となり、さらに、ＳＰ型水平偏向コイル３及びセミト
ロイダル型垂直偏向コイル４にインピーダンスの変化が
発生することもあり、これらの現象からみても機器の信
頼性に影響を及ぼす等の問題点を有していた。 【０００７】本発明の目的は上記従来の問題点を解決
し、温度上昇を抑え、信頼性を向上させることができ、
特別のコストアップを伴わない偏向ヨークを提供しよう
とするものである。 【０００８】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明では、内周部に水平偏向コイルが巻線された樹脂
による一体成形の巻線枠（以下スリットボビンという）
の外周部に垂直偏向コイルを設置してなる偏向ヨークに
おいて、前記水平偏向コイルの巻線部分に対応するスリ
ットボビンの外周面で垂直偏向コイルに接触しない高さ
のクロス状のリブ群を立設した放熱部を設けた偏向ヨー
クとした。 【０００９】 【作用】本発明は上記構成によって、水平偏向コイルの
巻線部分に対応して、スリットボビンの外周面にクロス
状のリブ群からなる放熱部を立設したことにより、表面
積が効率的に増し水平偏向コイルからの発熱を効率よく
放熱することができ、さらにこのリブ群の高さを垂直偏
向コイルに接触しないようにしたので、垂直偏向コイル
へ影響することなく効率よく放熱できるようになった。 【００１０】 【実施例】以下、本発明の一実施例について図１および
図４を参照しながら説明する。１はスリットホビン、３
はＳＰ型水平偏向コイル、４は一対のセミトロイダル型
垂直偏向コイル、５はフェライトコアであること、従来
例と同一である。２は放熱部で、クロス状のリブ群から
構成され、スリットボビン１の外周面に設けられてい
る。この放熱部２は、ＳＰ型水平偏向コイル３の巻線さ
れた部分の裏側に均等に立設され、セミトロイダル型垂
直偏向コイル４には接しないよう約２mmの高さに設けら
れている。 【００１１】本発明の実施例からなる偏向ヨークを３２
インチのシャドウマスク式カラーＣＲＴに装着し、５０
℃の雰囲気で３２ＫＨｚの周波数で駆動したときの水平
偏向コイル３の温度上昇の測定結果を図５に示した比較
例と共に［表１］に示す。 【００１２】 【表１】 【００１３】図５の比較例は実施例と同一面積だけ表面
積を増加可能なリブを実施例と同一箇所にスリットボビ
ン１の円周方向に沿って立設したものである。従来例は
図６に示すリブなしのスリットボビンで構成した偏向ヨ
ークを上記と同様のシャドウマスク式カラーＣＲＴに装
着したものである。上記［表１］から本実施例はクロス
状リブ群を立設した放熱部２を設けたことにより、スリ
ットホビンにおいて、外周部の表面積を効率よく向上さ
せ、従来例よりも温度上昇が低減されていることが分
る。 【００１４】又、本実施例は比較例と比較して、クロス
状のリブ群を設けることにより、リブ立設部分の表面積
を各ポイントにおいて平均的にアップさせることがで
き、温度上昇がさらに低減されていることが分る。 【００１５】 【発明の効果】上記のように本発明は、スリットボビン
外周部の水平偏向コイル巻線部分に対応してクロス状の
リブ群を立設した放熱部を設けたことにより、前記巻線
部分の表面積を効率よく増加することができ、水平偏向
コイルからの発熱を効率よく発散することができる偏向
ヨークを提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例を示すスリットボビンの斜視図
【図２】本発明スリットボビンの要部平面断面図
【図３】本発明偏向ヨークの一部切欠斜視図
【図４】本発明スリットボビンの縦断面図
【図５】本発明との比較例を示す斜視図
【図６】従来例の偏向ヨークの一部切欠斜視図
【図７】従来例のスリットボビンの斜視図
【図８】従来例のスリットボビンの縦断面図
【符号の説明】
１ スリットボビン
２ 放熱部
３ 水平偏向コイル
４ 垂直偏向コイル
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
H01J 29/76
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 内周部に水平偏向コイルが巻線された樹
脂による一体成形の巻線枠（以下スリットボビンとい
う）の外周部に垂直偏向コイルを設置してなる偏向ヨー
クにおいて、前記水平偏向コイルの巻線部分に対応する
スリットボビンの外周面で垂直偏向コイルに接触しない
高さのクロス状のリブ群を立設した放熱部を設けたこと
を特徴とする偏向ヨーク。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19610093A JP3433823B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 偏向ヨーク |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19610093A JP3433823B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 偏向ヨーク |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0757659A JPH0757659A (ja) | 1995-03-03 |
| JP3433823B2 true JP3433823B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=16352228
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19610093A Expired - Fee Related JP3433823B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 偏向ヨーク |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3433823B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1040505A2 (en) * | 1998-07-21 | 2000-10-04 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Cathode ray tube having a deflection unit provided with a fan |
-
1993
- 1993-08-06 JP JP19610093A patent/JP3433823B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0757659A (ja) | 1995-03-03 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |