JP3432415B2 - 振動管密度計 - Google Patents

振動管密度計

Info

Publication number
JP3432415B2
JP3432415B2 JP11238898A JP11238898A JP3432415B2 JP 3432415 B2 JP3432415 B2 JP 3432415B2 JP 11238898 A JP11238898 A JP 11238898A JP 11238898 A JP11238898 A JP 11238898A JP 3432415 B2 JP3432415 B2 JP 3432415B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibrating tube
vibration
vibrating
tube
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11238898A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11304681A (ja
Inventor
邦夫 新井
宏 猪股
リチャード・リー・スミス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Genesis Research Institute Inc
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Genesis Research Institute Inc
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Genesis Research Institute Inc, Toyota Motor Corp filed Critical Genesis Research Institute Inc
Priority to JP11238898A priority Critical patent/JP3432415B2/ja
Publication of JPH11304681A publication Critical patent/JPH11304681A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3432415B2 publication Critical patent/JP3432415B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】振動管内の被測定流体の密度
を測定する振動管密度計、特に光学式の振動検出手段を
有するものに関する。
【0002】
【従来の技術】流体の密度計測は、流体の性状を知る上
で非常に重要なものであり、各種の密度計が利用されて
いる。この密度計の1つとして、振動管密度計がある。
振動管密度計では、被測定流体を収容した振動管の固有
振動数がその質量に依存することを利用して、被測定流
体の密度を計測する。
【0003】例えば、雑誌「Rev.Sci.Inst
rum.,Vol.55,No.4,April 19
84 P.589〜593」には、このような振動管密
度計が示されている。この振動管密度計では、振動管に
ドライブワイヤ及びピックアップワイヤを取り付けてお
き、これらワイヤを永久磁石による一定磁場内に配置す
る。そして、ドライブワイヤへのドライブ電流によって
振動管を振動させるとともに、ピックアップワイヤに発
生される電流に応じてドライブ電流をフィードバック制
御することで、振動管の振動数を共振振動数(固有振動
数)にあわせる。そして、この共振振動数を計測するこ
とで、密度を求めている。
【0004】また、特開平5−142134号公報にこ
のような振動管密度計が示されている。この公報の振動
管密度計では、振動管に磁性体を取り付けておき、駆動
コイルによって振動管を振動させる。そして、ピックア
ップコイルにより、振動管の振動に基づいて発生する電
流を検出する。そして、この検出した電流を駆動コイル
に帰還する(フィードバック制御する)ことによって、
振動管を固有振動数において振動させ、この固有振動数
を求めている。
【0005】このような振動管密度計は、被測定流体を
振動管内に収容したままで、流体の密度が計測できる。
このため、各種のプロセスラインなどでの密度計測に広
く利用されている。特に、各種流体の超臨界状態での密
度計測は、超臨界状態における流体の性状を知る上で非
常に重要であり、これを計測したいという要望は大き
い。振動管密度計では、被測定流体を高温高圧下におい
ての密度計側が行えるため、このような流体の密度計測
に適していると考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、従来の振動管
密度計では、振動管の振動数をフィードバック制御によ
り制御している。従って、被測定流体の密度が変化した
時に、振動管の振動を固有振動数にあわせるまでの時間
がかなりかかり、追従性がよくないという問題点があっ
た。また、従来の振動管密度計では、振動数の計測にカ
ウンタを利用している。すなわち、検出電流のゼロクロ
スの回数と、その間の時間間隔から周期を測定し、振動
数を計測する。このため、振動数の計測自体に時間がか
かり、流体の過渡状態における振動数計測は困難であっ
た。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であって、追従性が改善された振動管密度計を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、振動管内の被
測定流体の密度を測定する振動管密度計であって、振動
に衝撃を与え加振するか、あるいは所定の範囲で加振
振動数を掃引して加振する加振手段と、振動管に光線を
照射してこの反射光を受光し、受光した反射光に基づい
て振動管の振動検出する光学式振動検出手段と、を有
し、検出した振動管の振動に基づき振動管の共振振動数
を求め、この共振振動数に基づいて、被測定流体の密度
を測定することを特徴とする。
【0009】このように、本発明によれば、光学式振動
検出手段により、振動管での反射波に基づいて、振動管
の振動数を検出する。従って、振動管は単に光を反射す
るだけでよく、振動管に余計な部材を取り付ける必要が
ない。そこで、正確な密度測定を行いやすい。また、振
動管近傍に余計な部材(例えば永久磁石等)を設置する
必要がないため、振動管がコンパクトになり恒温槽など
に収容しやすくなる。
【0010】また、本発明は、前記光学式振動検出手段
が、レーザ光を照射し、反射光におけるドップラシフト
を検出することによって、振動数を検出することを特徴
とする。このようにレーザ光のドップラシフトを検出す
ると、振動管の速度を瞬時に測定することができ、その
速度に基づいて、比較的短時間で振動数を検出すること
ができる。従って、振動数の測定をすぐに行うことがで
き、測定の追従性が向上する。そこで、被測定流体の密
度が速く変化する場合においても、これに追従すること
ができる。これによって、被測定流体の相変化などに対
しても追従が可能となる。
【0011】また、本発明は、前記加振手段が、圧電素
子を含み、この圧電素子の振動を振動管に伝えることを
特徴とする。圧電振動素子を利用することで、各種の加
振モード(衝撃波、正弦波、矩形波等)や加振振動数を
容易に変更できる。
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0014】図1は、実施形態に係る振動管密度計の全
体構成を示す図である。定流量ポンプ10は、シリンジ
ポンプで構成され、被測定液を定量的に圧送する。この
定流量ポンプ10の吐出端は、供給管12を介し、予熱
部14の一端に接続されており、被測定流体が予熱部1
4に送られる。この予熱部14の他端は振動管16の一
端に接続されている。
【0015】この振動管16は、全体としてU字に形成
されており、このU字の2本の管が平行に位置する側の
端部(基部)16aが固定部17に固定されている。固
定部17は、例えばボルトで結合される2枚の板状の部
材により構成し、振動管16を挟み込んで固定する。そ
して、振動管16はその中間部において、U字の先端部
16bが基部16a側に向くように折り曲げられてい
る。従って、振動管16の先端部16bは、自由端とな
っている。このような振動管16では、固定部17によ
って固定されている固定端とU字の先端の自由端の間に
折り曲げ部が存在するため、ここがバネとして作用し、
振動管16の先端の振動が振動管16(被測定流体を含
む)の質量に応じたものになり、密度測定に適した振動
が得られる。
【0016】振動管16の他端は排出管18に接続され
ており、この排出管18は、冷却部20を通過した後圧
力制御部22に接続されている。この圧力制御部22
は、系内の圧力を所定圧力に維持する。従って、定流量
ポンプ10によって、振動管16内の被測定流体の流量
が決定され、圧力制御部22によって、振動管内の被測
定流体の圧力が決定される。なお、圧力制御部22もシ
リンジポンプで構成することができる。
【0017】また、予熱部14及び振動管16は、恒温
槽24内に収容されており、振動管16内の被測定流体
の温度を所定温度に維持できる。冷却部20は、圧力制
御部22に流入する被測定流体の温度を下げるためのも
のである。また、固定部17は、振動管16の基部を恒
温槽24に固定している。なお、予熱部14は、振動管
16と同じ恒温槽24内に収容する必要はなく、別の予
熱槽を設け、ここに予熱部14を収容することも好適で
ある。
【0018】予熱部14の振動管16に接続される直前
の部分には、温度計26が接続されており、振動管16
に導入される被測定流体の温度を計測している。この計
測値に従って、定流量ポンプ10の流量や恒温槽24の
温度を制御することによって、被測定流体の温度を適切
なものに維持できる。特に、予熱槽を別に設けた場合に
は、予熱槽における加温状態を制御することによって、
より好適に温度制御を行うことができる。
【0019】さらに、排出管18には、圧力計28が設
けられており、振動管16内の圧力を計測することがで
きる。従って、この圧力計28の検出結果に応じ圧力制
御部22を制御することで、振動管16内の被測定流体
の圧力を正確に制御することができる。
【0020】また、振動管16の固定部17の近傍に
は、アクチュエータ30の振動伝達部材30aが配置さ
れている。この振動伝達部材30aは、振動管16に上
部から押しつけられており、振動伝達部材30aが振動
することによって、その振動が振動管16に伝達され
る。このように、本実施形態では、振動管16の弾性に
よって、振動伝達部材30aと振動管16が接触される
ようになっている。アクチューエータ30は圧電素子を
有しており、この圧電素子の振動を振動伝達部材30a
へ出力する。
【0021】このアクチュエータ30には、ファンクシ
ョンジェネレータ32が接続されている。このファンク
ションジェネレータ32は、アクチュエータ30に所定
の交流電圧を供給し、これによって圧電素子を駆動して
振動伝達部材30aを振動させる。ファンクションジェ
ネレータ32は、出力する交流電圧の振動数を所定の範
囲で変更する。すなわち、ファンクションジェネレータ
32で発生される電圧の振動数に応じてアクチュエータ
32が振動管16を振動させる。
【0022】また、振動管16のU字の先端部には、レ
ーザドップラ振動計40からのレーザ光が照射され、振
動管16の表面で反射された反射光がレーザドップラ振
動計40に受光されるようになっている。そして、反射
光は、振動管16のレーザ反射部分の速度(振動)に応
じたドップラシフトを受けている。そこで、レーザドッ
プラ振動計40は、受光した反射光の波長に基づいて、
振動管の速度を検出する。すなわち、速度の時間変化に
ついての信号(振動についての信号)を出力する。振動
管16の反射表面は、反射光がレーザドップラ振動計4
0に入射しやすくなるように、研磨して鏡面としたり平
坦にすることも好適である。なお、速度信号を積分し
て、変位についての信号を出力するようにしてもよい。
【0023】レーザドップラ振動計40において検出さ
れた振動についての信号は、電気信号としてFFTアナ
ライザ42に供給され、ここで振動数解析が行われ、振
動数軸上の強度信号が得られる。ここで、このFFTア
ナライザ42においては、広い振動数範囲で解析が可能
である。そこで、実際の振動数の3倍や5倍の高調波を
検出することも容易である。このような高調波の解析に
より、固有振動数のピークの検出の精度を上昇すること
ができる。すなわち、FFTアナライザ42において、
周波数軸上の解像度は基本的に同一であるため、3倍、
5倍の振動数での解析により、結果的にピークの振動数
解析の精度を高めることができる。
【0024】そして、ファンクションジェネレータ32
により、振動数を所定の範囲で、掃引することによっ
て、アクチュエータ30による加振周波数が振動管16
の固有振動数に一致したときに共振する。このため、F
FTアナライザ42において、共振時に固有振動数に大
きなピークが生じる。そこで、振動数解析結果から、ピ
ークの振動数を求めることで、振動管16の固有振動数
を求めることができる。そして、この振動管16の固有
振動数は、振動管16内部の流体の密度の関数であり、
検出した固有振動数から流体の密度を求めることができ
る。
【0025】このように、本実施形態の振動管密度計で
は、レーザドップラ振動計40を用い、その出力の振動
数解析から振動管16の固有振動数を求める。振動数解
析において必要な振動についてのデータ量(時間)は、
その振動数解析の範囲(振動数範囲)にもよるが、それ
ほど大きくない。従って、比較的早期に振動数を得るこ
とができ、振動管16内の被測定流体の変化に追従して
密度測定が行える。さらに、振動管16内の被測定流体
の相変化にも追従することができる。
【0026】また、本実施形態では、FFTアナライザ
42とファンクションジェネレータ32が接続されてい
る。従って、FFTアナライザ42は、ファンクション
ジェネレータ32から出力される電気信号の振動数を認
識している。そこで、ファンクションジェネレータ32
において発生する電気信号の振動数をレーザドップラ振
動計40からの信号に基づいてフィードバック制御する
こともできる。例えば、初期のピークサーチでは、FF
Tアナライザ42における解析対象とする振動数範囲
(ファンクションジェネレータ32の振動数掃引範囲)
を広くしておくことで、ピークが見つけやすくなる。そ
して、ピークが見つかったときに振動数範囲をそのピー
クの近傍に設定することで、解像度を上昇することがで
きる。また、被測定流体の相変化が起こるような密度が
急激に変化する状態では、ファンクションジェネレータ
32における振動数の掃引範囲を広くし、これに対応し
てFFTアナライザ42の解析対象振動数範囲を広くし
ておくことが好適である。
【0027】また、ファンクションジェネレータ32か
ら出力する電気信号は、正弦波の信号であることが好適
である。この電気信号によって、アクチュエータ30の
圧電振動子の振動をなめらかなものにでき、振動管16
における不要な高調波成分の発生を防止することができ
る。さらに、送信振動数の変化も正弦波でなめらかに行
うとよい。すなわち、掃引周波数範囲において、振動数
を正弦波に従い、時間的に変化させることで、アクチュ
エータ30による加振振動数の好適な掃引が行える。
【0028】ここで、振動管16は、ステンレス(SU
S316)のφ1/8インチ管(焼き入れ加工)などが
利用できるが、その他温度、圧力などに応じて、適切な
ものを採用することができる。例えば、ハステロイ(Ha
stelloy)、インコネル(Inconel)、白金・ロジウム、
チタンなどを使用できる。振動管16の肉厚が径に比し
て小さい程、被測定流体の重量の全体の重量に対する割
合が大きくなり、密度の測定感度を高くできる。これら
の条件を考慮して測定対象、測定条件などに応じて適切
な材質や管径、肉厚を選択することができる。
【0029】また、アクチュエータ30の振動伝達部材
30aは、恒温槽24内で振動管16に直接接触してい
る。そこで、この振動伝達部材30aも高温に強い物質
で構成する必要があり、かつ圧電振動素子に熱を伝達し
にくいものがよい。振動伝達部材30aは、例えばセラ
ミックで構成することができる。また、ステンレスなど
の金属で構成してた場合には、水などによる冷却装置を
取り付けることが好適である。
【0030】さらに、上述の実施形態では、加振手段と
して、圧電素子を利用したアクチュエータ30を利用し
た。しかし、加振手段は、これに限定されることなく、
モータで駆動するクランクなどを利用してもよい。ま
た、ハンマーやエアガンで振動管に衝撃を与え、その後
の振動管16の振動を計測してもよい。すなわち、1回
の強制的な変位により、振動管16を振動させれば、振
動管16の振動数は、固有振動数になる。このため、加
振振動数を掃引して、振動振幅の振動数変化を解析する
ことなく、直接的な振動数解析により、容易に固有振動
数を検出することができる。
【0031】次に、このような振動管密度計による実際
の測定について説明する。まず、振動管16の質量(密
度:ρ)とその共振振動数fには、次の式(1)の関係
がある。
【0032】 ρ=(k/f2−1)/w ・・・ (1) ここで、k,wは装置定数であり、管の温度、圧力の関
数になる。
【0033】そこで、密度が既知の少なくとも2つの流
体を利用して振動測定を行い、検量線を作成する。例え
ば、振動管16の内部にメタノール、水、窒素ガスなど
密度が既知の物質を満たしたり、内部を真空したりして
振動の測定を行う。これによって、装置定数k,wを求
め、検量線を求める。
【0034】そして、被測定流体を振動管密度計に流通
し、固有振動数(共振振動数)を検出することで、
(1)式により被測定流体の密度を計測する。なお、検
量線は、被測定流体を測定したい温度、圧力で行うこと
が好適であるが、必ずしもすべての温度圧力で検量線を
作成する必要はない。例えば、装置定数k,wを所定の
範囲で温度及び圧力の関数として求めておけば、その範
囲における被測定流体の密度測定に利用することができ
る。ここで、検量線を記憶しておき、密度を算出出力す
る機能をFFTアナライザ42に設けておくことが好適
であり、また別のデータ処理装置でこの処理を行っても
よい。
【0035】また、本実施形態の振動管密度計では、振
動管16の反射光を振動検出に用いている。従って、非
接触で振動数の検出を行うことができ、また検出用のケ
ーブルなどを取り付ける必要がなく、正確な振動検出が
行える。また、装置を全体として、小型化でき、既設の
装置への組み込みなどが容易となって汎用性が増す。さ
らに、永久磁石を利用していないため、キューリー点以
上の温度でも測定が行え、高温での測定に適している。
また、被測定流体の圧力も振動管16などに適切な強度
のものを選べば、高圧にできる。そこで、本実施形態の
振動管密度計は、超臨界溶媒などの高温高圧の流体の密
度測定に適している。
【0036】「レーザドップラ振動計」図2には、レー
ザドップラ振動計40の概略構成を示している。このよ
うに、レーザ光源50からのレーザ光は、音響光学変調
器52、レンズ54を介し、振動管16に照射される。
なお、音響光学変調器52は、レンズ54に至る光を変
調せずそのまま通過させる。そして、振動管16による
反射光はレンズ54、ビームスプリッタ56を介し受光
素子58で受光される。音響光学変調器52を通過する
残りの光は変調され、一定振動数シフトした参照光とし
て反射鏡62を介し、ビームスプリッタ56に入射され
る。このため、音響光学変調器52によって、一定振動
数シフトを与えられた参照光と、振動管16においてド
ップラシフトを受けた反射光との干渉光が受光素子58
によって受光される。従って、干渉光のビート振動数
は、音響光学変調器52によるシフト振動数を中心とす
るFM変調波になっている。これを受光素子58で電気
信号に変換し、変換器60においてFM復調することに
よって、振動管16の振動速度に比例した電圧信号が得
られる。ここで、本レーザドップラ振動計40は上述の
ように音響光学変調器52によって所定振動数シフトし
た参照光を利用しているため、正負の符号を持った速度
信号を得ることができ、これを振動管16の振動を示す
信号として出力する。このようなレーザドップラ振動計
は、例えば(小野測器(株)LASERVIBROME
TER LV−1300(商品名))がある。なお、速
度を積分した変位を検出する変位計を利用することもで
き、この場合最大共振状態を示す変位の周波数を検出し
てもよい。
【0037】
【実施例】実施形態の装置により、行った測定について
説明する。まず、メタノール(CH3OH)及び水(H2
O)を検定物質として採用して、測定を行った。ファン
クションジェネレータ32を用いて、振動数を0〜25
0Hzの範囲で掃引した場合にFFTアナライザ42に
おいて、図3(A),(B)の結果を得た。温度20
℃、大気圧におけるデータである。
【0038】この図3(A)、(B)より、水の共振振
動数として、219.7320Hzが得られ、メタノー
ルの共振振動数として、220.8667Hzが得られ
た。このときの水及びメタノールの密度は、文献から、
0.997g/cc、0.792g/ccである。
【0039】この値を上述の式(1)に代入することに
よって、k=50814.9、w=0.052616が
得られる。従って、この振動管密度計における密度ρ
と、共振振動数fの関係は、次の式(2)で表される。
【0040】 ρ=(50814.9/f2−1)/0.052616 ・・・ (2) となる。これを検量線として、被測定流体を振動管16
に流通してその密度を測定することができる。
【0041】n−アミルアルコール(C511OH)の
共振振動数を求めたところ、220.801であり、こ
れより算出密度(測定密度)として0.804が得られ
た。n−アミルアルコールの文献値密度は、0.810
であり、その差は0.006であり、かなりの高精度で
測定が行われていることがわかる。
【0042】なお、本実施形態では、FFTアナライザ
42として、2048チャンネルのものを用いた。FF
Tアナライザ42の分解能は、対象振動数範囲/チャン
ネル数であり、上述の例では、0〜250Hzを対象振
動数範囲としたため、分解能0.12207Hzであ
る。一方、実際には、3Hzを対象振動範囲として、上
述の測定を行うこともできる。この場合には、振動数の
分解能は、3Hz/2048=0.00146Hzとな
る。そこで、密度差=0.997g/cc−0.792
g/cc=0.205g/ccにこの振動数分解能を乗
算して、密度分解能は、理論的に概略2.6×10-4
/cc程度まで上昇できるはずである。さらに、本実施
形態の装置は、理論的には、FFTアナライザ42にお
ける解像度を上昇することで分解能を上昇できるはずで
ある。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光学式振動検出手段を利用したため、被測定流体の密度
変化への追従性がよく、密度の変化に追従して適切な測
定が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る振動管密度計の全体構成を示
す図である。
【図2】 レーザドップラ振動計の構成を示す図であ
る。
【図3】 振動数測定の例を示す図である。
【符号の説明】
10 定流量ポンプ、12 供給管、14 予熱部、1
6 振動管、16a基部、16b 先端部、17 固定
部、18 排出管、20 冷却部、22 圧力制御部、
24 恒温槽、30 アクチュエータ、30a 振動伝
達部材、32ファンクションジェネレータ、40 レー
ザドップラ振動計、42 FFTアナライザ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−296910(JP,A) 特開 平9−126851(JP,A) 特開 昭63−262526(JP,A) 実開 昭53−14570(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 9/00 G01F 1/00 G01H 13/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動管内の被測定流体の密度を測定する
    振動管密度計であって、 振動管に衝撃を与えて加振する加振手段と、 振動管に光線を照射してこの反射光を受光し、受光した
    反射光に基づいて振動管の振動を検出する光学式振動検
    出手段と、 を有し、 検出した衝撃付与後の振動管の自由振動数に基づき振動
    管の共振振動数を求め、この共振振動数に基づいて、被
    測定流体の密度を測定することを特徴とする振動管密度
    計。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の振動管密度計におい
    て、 前記光学式振動検出手段は、レーザ光を照射し、反射光
    におけるドップラシフトを検出することによって、振動
    を検出することを特徴とする振動管密度計。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の振動管密度計
    において、 前記加振手段は、圧電素子を含み、この圧電素子の振動
    を振動管に伝えることを特徴とする振動管密度計。
  4. 【請求項4】 請求項1〜のいずれか1つに記載の振
    動密度計において、 前記振動管はU字管により形成され、このU字管の2本
    の平行管からなる基部側を固定し、両平行管を平行な状
    態を保ったまま中間部分を半円状に折り曲げ、これによ
    ってU字管の閉じた先端部が基部側に向いている形状で
    あることを特徴とする振動管密度計。
  5. 【請求項5】 動管を、所定の範囲で加振振動数を掃
    引して加振する加振手段と、 振動管に光線を照射してこの反射光を受光し、受光した
    反射光に基づいて振動管の振動を検出する光学式振動検
    出手段と、 を有し、 検出した振動管の振動におけるピーク振動数に基づき振
    動管の共振振動数を求め、この共振振動数に基づいて、
    被測定流体の密度を測定する振動管密度計であって、 前記振動管はU字管により形成され、このU字管の2本
    の平行管からなる基部側を固定し、両平行管を平行な状
    態を保ったまま中間部分を半円状に折り曲げ、これによ
    ってU字管の閉じた先端部が基部側に向いている形状で
    あることを特徴とする振動管密度計。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つに記載の振
    動密時計において、 前記振動管の共振振動数を検出する際、基本振動の高調
    波を検出することで、被測定流体の密度を測定すること
    を特徴とする振動管密度計。
JP11238898A 1998-04-22 1998-04-22 振動管密度計 Expired - Fee Related JP3432415B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11238898A JP3432415B2 (ja) 1998-04-22 1998-04-22 振動管密度計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11238898A JP3432415B2 (ja) 1998-04-22 1998-04-22 振動管密度計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11304681A JPH11304681A (ja) 1999-11-05
JP3432415B2 true JP3432415B2 (ja) 2003-08-04

Family

ID=14585437

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11238898A Expired - Fee Related JP3432415B2 (ja) 1998-04-22 1998-04-22 振動管密度計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3432415B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT505937B1 (de) * 2007-11-16 2009-05-15 Messtechnik Dr Hans Stabinger Verfahren zur bestimmung der tatsächlichen dichte von fluiden medien
CN108240948A (zh) * 2016-12-23 2018-07-03 中石化石油工程技术服务有限公司 恒温型双压力振动管式钻井液密度在线测量仪及测量方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11304681A (ja) 1999-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1523653B1 (en) Noninvasive characterization of a flowing multiphase fluid using ultrasonic interferometry
US10704943B2 (en) Mass flow meter according to the coriolis principle and method for determining a mass flow
EP0501976B1 (en) Rheometer
JPS59107236A (ja) 粘度測定方法
US4032259A (en) Method and apparatus for measuring fluid flow in small bore conduits
CN107356320A (zh) 一种脉冲超声声场检测装置与方法
JP3432415B2 (ja) 振動管密度計
US8893544B2 (en) Viscosity measuring device and viscosity measuring method
Wang et al. Optical viscosity sensor using forward light scattering
JPH02228516A (ja) 長さの測定方法およびその測定装置
JP2004012149A (ja) 液体物性測定装置
JP2582137B2 (ja) 液体の物理的性質測定方法及びその装置
WO2007097456A1 (ja) 微少液量測定装置、及び微少液量測定方法
RU2688883C2 (ru) Акустический детектор текучей среды и способ его применения
JP4465473B2 (ja) 流体の高分解能音速測定方法および装置
Leighton et al. Bubble sizing by the nonlinear scattering of two acoustic frequencies
Feder An experimental technique for measurements of capillary waves
RU94025670A (ru) Способ контроля состава газовой смеси и жидких сред
RU2089859C1 (ru) Способ определения физических параметров газожидкостных систем и устройство для его осуществления
RU2052804C1 (ru) Способ определения коэффициента изотермической сжимаемости
RU2324150C2 (ru) Диагностическое устройство и способы диагностики расходомера кориолиса
Check et al. A New Method in Applying the Universal Wave Equation to Measure the Speed of Sound in Water as a Function of Temperature with Low Frequency Ultrasound
JP2003106978A (ja) 光放射圧測定装置
Kumar et al. Design of a tuning-fork liquid densitymeter
JPH0658862A (ja) 振動式密度計における温度補正方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080523

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090523

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100523

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees