JP3428492B2 - 青色カラーフィルターおよび有機エレクトロルミネッセンス板 - Google Patents

青色カラーフィルターおよび有機エレクトロルミネッセンス板

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染料または顔料を
含有し、特に有機エレクトロルミネッセンス素子(以下
EL素子と略記する)と組み合わせて用いられる青色の
カラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のブラウン管(CRT)に代わるフ
ラットパネルディスプレイの需要の増加に伴い、各種表
示素子の開発および実用化が精力的に進められている。
エレクトロルミネッセンス素子( 以下EL素子とする)
もこうした需要に即するものであり、特に全固体の自発
光素子として、他のディスプレイにはない高解像度およ
び高視認性により注目を集めている。
【0003】フラットパネルディスプレイのマルチカラ
ーまたはフルカラー化の方法としては、赤(R)、青
(B)、緑(G)の三原色の発光体をマトリクス状に分
離配置し、それぞれ発光させる方法(特開昭57-157487
号公報、特開昭58-147989 号公報、特開平3-214593号公
報など)がある。この方法を用いて有機EL素子をカラ
ー化する場合、RGB用の3種の発光材料をマトリクス
状に高精細に配置しなくてはならないため、技術的に困
難で、安価に製造することができない。また、3種の発
光材料の寿命が異なるために、時間と共に色度がずれて
しまうなどの欠点を有している。また、現在知られてい
る青色の有機EL素子のCIE色度座標はおよびx=0.1
6 、y=0.15(特開平8-286033号公報)程度であり、N
TSC色相(CRTにおける基準青色の色相であり、C
IE色度座標におけるx=0.14 、y=0.08である)と比
較すると青色の純度が不足している。
【0004】また、白色発光するバックライトにカラー
フィルターを重ね、三原色を透過させる方法(特開平1-
315988号公報、特開平2-273496号公報、特開平3-194895
号公報等)が知られているが、高輝度のRGBを得るた
めには高輝度の白色光が必要であるが、現在、高輝度お
よび長寿命を満たす白色発光の有機EL素子は得られて
いない。
【0005】発光体からの発光を平面的に分離配置した
蛍光体に吸収させ、それぞれの蛍光体から各色の蛍光を
発光させる色変換方構造式(特開平3-152897号公報等)
も知られており、CRTやプラズマディスプレイ等にも
応用されている。近年では有機EL素子の発光域の光を
吸収し、可視光域の蛍光を発光する蛍光材料をフィルタ
ーに用いる色変換方式が開示されている(特開平3-1528
97号公報、特開平5-258860号公報等)。有機EL素子の
発光色は白色に限定されないため、より輝度の高い有機
EL素子を光源に適用でき、青色発光の有機EL素子を
用いた色変換方構造式(特開平3-152897号公報、特開平
8-286033号公報、特開平9-208944)は青色光を緑色光や
赤色光に波長(色)変換している。このような蛍光色素
を含む蛍光変換膜を高精細にパターニングすれば、発光
体の近紫外光ないし可視光のような低いエネルギーの光
を用いてもフルカラーの発光型ディスプレイが構築でき
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】カラーフィルターおよ
び色変換フィルターと有機EL素子を構成要素とする色
変換方式を用いたカラーディスプレイにおいて、そのカ
ラーフィルターとしては、染色法、印刷法、顔料分散法
等によって三原色の画素や黒色のマトリックスをガラス
基板上に形成したものが使用される。
【0007】ここで、染色法にあっては、ゼラチン等の
天然感光樹脂や、アミン変性ポリビニルアルコール等の
感光性合成樹脂に、酸性染料等を用いて染色を施したも
のをガラス基材上に塗工してカラーフィルターを作成す
るが(特公平1-5273号公報等)、塗膜の物性は耐候性、
耐熱性、耐湿性等の信頼性に問題がある。また、印刷法
にあっては、熱硬化性樹脂、または紫外線硬化性樹脂に
顔料を分散したインクを用いてカラーフィルターを作成
するが(特開昭62-54774号公報、特開昭63-129303 号公
報等)、印刷時に3色のフィルターパターンの位置合わ
せを正確に行なうには表面平滑性に問題がある。
【0008】現在、カラーディスプレイの製造工程で要
求される耐熱性や、ディスプレイとして使用される際の
耐候性、ならびに高精細度の画像が要求されるものに対
しては、顔料分散法で作成されたカラーフィルターを用
いるのが主流となっている。
【0009】顔料分散法にあっては、感光性樹脂溶液中
に赤色、青色または緑色の顔料を粒径1μm 以下に微分
散したものをガラス基板上に塗布した後、フォトリソグ
ラフィーにより所望のパターンで画素を形成している
(特公平4-37987 号公報、特公平4-39041 号公報等)。
【0010】最近のカラーディスプレイの高精細化、フ
ルカラー化等の性能向上および低消費電力化(カラーデ
ィスプレイの電力のほとんどは表示のためのバックライ
トで消費される)等の要求に対して、カラーフィルター
の色純度、彩度、光透過量の向上が求められている。こ
のような要求に対して、従来は、光透過量の向上を目的
として、画像形成用材料中の感光性樹脂に対する着色顔
料の含有量を減らすか、もしくは画像形成用材料により
形成される画素の形成膜厚を薄くするというような方法
が採られてきた。
【0011】しかしながら、これらの方法ではカラーフ
ィルター自身の彩度が低下し、ディスプレイ全体が白っ
ぽくなって表示に必要な色の鮮やかさが犠牲となってし
まい、逆に彩度を優先して着色顔料含有量をあげるとデ
ィスプレイ全体が暗くなり、明るさを確保するためにバ
ックライトの光量を大きくしなければならず、ディスプ
レイの消費電力増大を招いてしまうという問題がある。
【0012】これに対して、光透過量の向上を目的とし
て、顔料粒子の粒径をその呈色波長の1/2以下にまで
微分散する方法が知られているが(橋爪清、色材協会
誌、1967年12月、p608)、青色顔料は他の赤色、緑色顔
料に比較して呈色波長が短いため、この場合にはさらな
る微分散を必要として、コストアップならびに分散後の
安定化が問題となる。
【0013】さらに、青色顔料としては、α型、β型、
ε型の結晶形態を有する銅フタロシアニン系ブルーが広
く用いられているが(色材工学ハンドブック、色材協会
編集、p333 )、青色顔料としてα型の銅フタロシアニ
ンブルーを単独でカラーフィルターに用いた場合には、
その着色力が低く、目的の彩度を呈するには感光性樹脂
に対して多くの顔料を混合せねばならず、カラーフィル
ターを形成した後のその耐熱変色、ならびにガラス基板
との密着性に課題が残り、そればかりか、波長600nm 以
上の透過光量が多く、色純度が低下してしまうという問
題がある。
【0014】一方、ε型の銅フタロシアニンブルーを青
色顔料として単独で用いた場合には、その優れた着色力
から感光性樹脂に対する添加量を少なくすることが可能
ではあるが、目的の彩度を得るまで顔料の混合量を増加
してゆくと、感光性樹脂の硬化波長である365nm の遮光
性が高まり、光硬化感度が低下して現像時の膜へり、パ
ターン流れをおこすという問題がある。
【0015】また、β型の銅フタロシアニン系ブルー
は、緑味のある青色であるために、これを青色顔料とし
て単独で使用すると、目標とするNTSC色相からのず
れが大きくなってしまうという問題がある。
【0016】また、銅フタロシアニン系ブルーにジオキ
サジン系バイオレット混合した顔料をカラーフィルター
に用いることも知られており(特公平6-95211 号公報、
特開平1-200353号公報、特公平4-37987 号公報等)、前
記3種類の銅フタロシアニンブルーのいずれか1種とジ
オキサジン系バイオレットであるI.C.ピグメントバ
イオレット23との混色を利用すると、500 〜550nm の
光透過を抑えられ、色純度を向上させることができる
が、目的とする青色領域420 〜500nm の光透過が抑えら
れて、ディスプレイとしたときの明るさが低下するとい
う問題がある。さらに、ディスプレイとした時に、偏光
板によって青色領域の光透過率は他の色の領域に比較し
て 70 〜80%に抑えられてしまうため、青色フィルター
の光透過量の向上が求められている。
【0017】本発明の目的は、青色の透過率が高く、ま
たさらに緑色の透過率の低い青色カラーフィルターおよ
び青色純度の良い有機エレクトロルミネッセンス板を提
供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、感光性樹脂と染料を含有する青色カラーフィルター
において、前記染料は少なくとも構造式(1)で示され
るシアニン系色素を含有することとする。
【0019】
【化3】 前記シアニン系色素は感光性樹脂100 重量部に対し0.5
ないし30重量部であると良い。前記染料にはさらに構造
式(2)で示されるシアニン系色素が含有されていると
良い。
【0020】
【化4】 前記シアニン系色素の含有量は前記シアニン系色素の1
重量部に対し0.5 ないし1.5 重量部であると良い。感光
性樹脂と顔料を含有する青色カラーフィルターにおい
て、前記顔料は少なくとも構造式(1)で示されるシア
ニン系色素を含有することとする。前記顔料は銅フタロ
シアニン系ブルーを含有すると良い。
【0021】少なくとも有機エレクトロルミネッセンス
素子とカラーフィルターが積層された有機エレクトロル
ミネッセンス板において、前記カラーフィルターは請求
項1ないし5に記載の青色カラーフィルターであること
を特徴とする有機エレクトロルミネッセンス板。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明者らは、目的とする色純度
と輝度とをバランスさせた青色有機EL板を提供し、カ
ラーディスプレイの高精細化や低消費電力化を図るべく
鋭意研究を重ねた結果、構造式(1)で示されるシアニ
ン系色素を混合することにより500 〜550nm の光透過を
抑えて色純度を向上させることできるとともに、銅フタ
ロシアニン系ブルーからなる青色画像形成用材料から形
成された青色カラーフィルターに比較して、光透過量の
高いフィルターを与えることを見出し、このカラーフィ
ルターを有機EL素子と組み合わせて用いることにより
本発明を完成するに至った。
【0023】すなわち、本発明は、青色の有機EL素子
と組み合わせて用いられるカラーフィルターにおいて、
感光性樹脂に青色染料を含有させてなる青色画像形成用
材料が構造式(1)で示されるシアニン系色素を混合し
たものを染料の主体とし、これを感光性樹脂に配合した
ものを青色カラーフィルターとして用いることを特徴と
している。
【0024】本発明の青色カラーフィルターに用いられ
る染料として、構造式(1)で示されるシアニン系色素
が挙げられるが、この色素は単独で用いても良いし、そ
の他複数の染料を組み合わせても良い。構造式(1)の
シアニン系色素はそれ自体の化学的および熱的安定性が
高いので、顔料分散法によらなくても青色カラーフィル
ターの耐熱性は高い。もちろん、銅フタロシアニン系の
青色顔料等と2種類以上組み合わせても良い。
【0025】本発明の青色画像形成用材料は、感光性樹
脂に含有される構造式(1)で示されるシアニン系色素
を主体とするものである。本発明の青色画像形成用材料
を得るにあたって、構造式(1)で示されるシアニン系
色素の混合比は好ましくは0.1 〜40重量部である。構造
式(1)で示されるシアニン系色素を混合し、これを主
体とすることにより、500 〜550nm の光透過を抑え、色
純度を向上することができる。感光性樹脂に構造式
(1)で示されるシアニン系色素のより好ましい配合す
る割合は、感光性樹脂100 重量部に対して0.5 〜30重量
部である。この配合割合は青色フィルターを作成する際
に、本発明の青色画像形成用材料を用いて基板上に形成
される青色画素の所望の膜厚1 〜20μm において、構造
式(1)で示されるシアニン系色素が30重量部よりも多
い割合で混合されると、目的とする青色領域420 〜500n
m の光透過までも抑えられてしまう傾向にある。また、
構造式(1)で示されるシアニン系色素を混合する割合
が0.5 重量%よりも少ないと、500 〜550nm の光透過を
十分に抑えられず、膜厚1 〜20μm で目的とする色純度
の向上が得られなくなってしまう。そして、後述するよ
うに、かかる青色染料を感光性樹脂に所望の組成比で配
合すれば、本発明の青色画像形成用材料を得ることがで
きる。
【0026】また、構造式(1)で示されるシアニン系
色素は顔料化して用いることもでき、青色顔料分散体の
製造法としては公知の方法を利用することができ、例え
ば、銅フタロシアニン系ブルーと構造式(1)で示され
るシアニン系色素とを、有機溶剤、必要に応じて添加し
て分散安定化を図る顔料誘導体、および分散剤ととも
に、サンドミル等の分散機を用いて顔料の微分散・安定
化を行うことにより、銅フタロシアニン系ブルーと構造
式(1)で示されるシアニン系色素とを含む青色顔料分
散体としても良い。
【0027】本発明の青色カラーフィルターに用いる感
光性樹脂は、アルカリ現像性を有する有機樹脂バインダ
ー、光重合性を有する多官能架橋剤、光重合開始剤およ
び増感剤等を組成成分として含有するものである。
【0028】アルカリ現像性を有する有機樹脂バインダ
ーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、無水
マレイン酸、マレイン酸、クロトン酸等の1分子中に1
つの重合性二重結合と1つ以上のカルボキシル基を持つ
不飽和有機酸化合物と、エチルメタクリレート、2-ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、スチレン、イソブチルビニルエーテル等の1分子中
に重合性二重結合を1つ持つ不飽和化合物とを共重合さ
せたものが挙げられる。なお、有機樹脂バインダーがカ
ルボキシル基を持つとアルカリ現像性を可能とするが、
上記したような有機樹脂バインダーは造膜性を与えるも
のであり、これ自身は光重合性には関与しない。
【0029】光重合性を有する多官能架橋剤としては、
1分子中に重合性二重結合を2つ以上持つ化合物であっ
て、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレ
ート等の(メタ)アクリル酸エステル類や、2,2-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、9,9-ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)フルオレン等のビスフェノールエポキ
シ類のアクリル酸エステル等が挙げられ、これらの化合
物は単独で、または2種以上のものを組み合わせて用い
ることができる。なお、本発明の詳細な説明において、
例えば、「(メタ)アクリル酸エステル」とあるのは、
「アクリル酸エステルまたはメタアクリル酸エステル」
を示すものとする。
【0030】また、本発明において、アルカリ現像性を
有する有機樹脂バインダーと、光重合性の多官能架橋剤
の役割を1分子中にもつ化合物、すなわち、カルボキシ
ル基等のアルカリ現像性を有する官能基と、光重合性を
有するエチレン性不飽和二重結合とを同一分子中に各々
1個以上持つ化合物を有機樹脂バインダーとして用いる
と、露光により架橋性露光部と未露光部との溶解度差が
大きくなり、パターニング性良好な青色画素を与え、さ
らに硬化膜の物性として、より高い耐熱性、耐アルカリ
性を発揮するため好ましい。
【0031】カルボキシル基等のアルカリ現像性を有す
る官能基と、光重合性を有するエチレン性不飽和二重結
合とを合わせ持つ化合物の具体例としては、エポキシ化
合物と(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキ
シ(メタ)アクリレートのヒドロキシ基に、多塩基酸、
またはその酸無水物を反応させたエポキシ(メタ)アク
リレート酸付加物を挙げることができる。
【0032】この反応に供せられるエポキシ化合物の具
体例としては、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、
ビス(4-ヒドロキシ-3,5- ジメチルフェニル)ケトン、
ビス(4-ヒドロキシ-3,5- ジクロロフェニル)ケトン、
ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒド
ロキシ-3,5- ジメチルフェニル)スルホン、ビス(4-ヒ
ドロキシ-3,5- ジクロロフェニル)スルホン、ビス(4-
ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス
(4-ヒドロキシ-3,5- ジメチルフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5- ジクロロフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシフェ
ニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5- ジメ
チルフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシ-
3,5- ジクロロフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-
ジクロロフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-
ジブロモフェニル)メタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5- ジメ
チルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5
- ジクロロフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキ
シ−3 メチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロ
キシ−3 クロロフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキ
シフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシ-3,5- ジメ
チルフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシ-3,5- ジ
クロロフェニル)エーテル、またはフルオレン骨格を含
む9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-
ビス(4-ヒドロキシ-3- メチルフェニル)フルオレン、
9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3- クロロフェニル)フルオレ
ン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3- ブロモフェニル)フル
オレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3- フルオロフェニ
ル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3- メトキシ
フェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-
ジメチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキ
シ-3,5- ジクロロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-
ヒドロキシ-3,5- ジブロモフェニル)フルオレン、さら
には4,4'- ビフェノール、3,3'- ビフェノール等のビス
フェノール成分をエポキシ化したエポキシ樹脂や、フェ
ノールノボラック型エポキシ、クレゾールノボラック型
エポキシ、ポリカルボン酸グリシジルエステル、ポリオ
ールポリグリシジルエステル、脂肪族または脂環式エポ
キシ樹脂、アミンエポキシ樹脂等が挙げられる。これら
には、グリシジルエーテル化の際に、オリゴマー単位が
混入することになるが、本樹脂組成物の性能には問題は
ない。
【0033】また、エポキシ(メタ)アクリレート分子
中のヒドロキシ基と反応し得る多塩基酸、またはその酸
無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水コハク
酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロ
フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエン
ドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水クロレンド酸、
メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット
酸、または無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物等
の芳香族多価カルボン酸無水物が挙げられる。
【0034】さらに、無水マレイン酸と、エチレン、プ
ロピレン、イソブテン、スチレン、ビニルフェノール、
またはそのエーテル誘導体もしくはエステル誘導体、ア
クリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド等の無
水マレイン酸と共重合可能なモノマーとを共重合した共
重合体の無水マレイン酸部に、ヒドロキシエチルアクリ
レート等のアルコール性ヒドロキシル基を持つアクリレ
ートや、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を持
つアクリレートを反応させハーフエステル化した化合
物、または(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エ
ステルとヒドロキシエチルアクリレート等のアルコール
性ヒドロキシル基を持つアクリレートの共重合体のヒド
オキシル基に、さらに(メタ)アクリル酸を反応させた
化合物等が挙げられる。
【0035】なお、このようなエチレン性不飽和二重結
合とカルボキシル基を有する光重合性化合物は、必ずし
も上述したものに限定されるものではなく、また、これ
らの化合物は単独で、または2種以上を組み合わせて用
いても良い。
【0036】また、光重合開始剤および/または増感剤
としては、例えば、アセトフェノン、2,2-ジエトキシア
セトフェノン、p-ジメチルアセトフェノン、p-ジメチル
アミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、ト
リクロロアセトフェノン、p-tert- ブチルアセトフェノ
ン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2-クロロベ
ンゾフェノン、p,p'- ビスジメチルアミノベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエー
テル類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、
2-クロロチオキサンソン、2,4-ジエチルチオキサンソ
ン、2-メチルチオキサンソン、2-イソプロピルチオキサ
ンソン等のイオウ化合物、2-エチルアントラキノン、オ
クタメチルアントラキノン、1,2-ベンズアントラキノ
ン、2,3-ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン
類、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオキ
サイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2-メル
カプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾオキサ
ゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化
合物等が挙げられ、これらの化合物は、単独、または2
種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0037】また、それ自体では光重合開始剤として作
用しないが、上記の化合物と組み合わせて用いることに
より、光重合開始剤の能力を増大させ得るような化合物
を添加することもできる。そのような化合物としては、
例えば、ベンゾフェノンと組み合わせて使用すると効果
のあるトリエタノールアミン等の第3級アミンを挙げる
ことができる。このような光重合開始剤の配合割合は、
光重合性化合物の100重量部に対して0.1 〜30重量部で
あるのが好ましく、配合割合が0.1 重量部未満の場合に
は、光重合の速度が遅くなって、感度が低下する。一
方、30重量部を超える場合には、光が内部まで達しにく
いため、例えば基板と樹脂との密着性が悪くなるなどの
未硬化部による物性低下がおこる。
【0038】そして、これらの組成成分を溶剤中に溶解
または分散させ、必要に応じて熱重合禁止剤、可塑剤、
充填材、溶剤、レベリング剤および消泡剤等の添加剤を
配合することにより、本発明で用いられる感光性樹脂を
得ることができる。
【0039】ここで、溶剤としては、例えば、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類、酢酸ブチ
ル、エチスセロソルブアセテート、乳酸エチル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエス
テル類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類等が挙げら
れる。熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、 tert-ブ
チルカテコール、フェノチアジン等が挙げられる。可塑
剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレー
ト、トリクレジル等が挙げられる。充填材としては、カ
ーボンブラック、酸化バリウム、シリカ、マイカ、アル
ミナ等その目的に合わせて添加することも可能である。
消泡剤および/またはレベリング剤としては、例えば、
シリコン系、フッ素系およびアクリル系の化合物が挙げ
られる。
【0040】本発明の青色カラーフィルターに用いられ
る青色画像形成用材料は、例えば、所定の透光性感光性
樹脂、光重合開始剤、および増感剤を所定の割合で配合
して、これを所定の溶剤中に溶解して感光性樹脂溶液を
調製するとともに、この感光性樹脂溶液と構造式(1)
で示される染料の混合物を主体とする青色染料とを目的
の組成となるように混合し、必要に応じて所望の固形分
濃度に希釈することによって得ることができる。
【0041】そして、このようにして得られた青色画像
形成用材料を、ガラス基板等の透明基板上に所望の膜厚
で塗布した後に、フォトリソグラフィーにより所望のパ
ターンで青色画素を形成して、必要に応じて赤色または
/および緑色の画素形成材料を用いて青色画素形成する
前、またはその後に、赤色画素または/および緑色画素
を形成することによって多色カラーフィルターを作製す
ることができる。さらに、このカラーフィルター上にバ
ックライトとなる有機EL素子を形成することによっ
て、多色の有機EL板を得ることができる。
【0042】以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に
説明する。 実施例1 青色フィルターの作製 透明性光重合性樹脂固形分100 重量部に対して、青色染
料として構造式(1)で示されるシアニン系色素を2 重
量部含む透明性光重合性樹脂(新日鉄化学 (株) 製、25
9PAP5 )を青色画像成型材料とした。スピンコートによ
り塗膜し、オーブンで乾燥した。乾燥後の厚さを8 μm
とした。0.33 mm ラインピッチ、0.12mmギャップのスト
ライプパターンが得られるマスクを介して高圧水銀灯を
光源とする露光機にてコンタクト露光し、さらにアルカ
リ水溶液で現像処理することにより、ストライプパター
ンを形成した。次に、オーブンで乾燥することにより、
0.33 mm ラインピッチ、0.07 mm ギャップのストライプ
パターンの青色のカラーフィルターを得た。
【0043】得られた青色カラーフィルターについて分
光透過率を測定した。図2は本発明に係る青色のカラー
フィルターの分光透過率を示すグラフである。以下に述
べる比較例の分光透過率も併記してある。カーブaは本
発明に係る実施例1の青色カラーフィルターである。
【0044】有機EL板の作製 図1は本発明に係る青色カラーフィルターを備えた有機
EL板の断面図である。ガラス基板1の1面に形成され
た青色フィルター2上に有機保護層3および無機酸化層
4を介して有機発光素子が形成されている。有機発光素
子は陽極5a/正孔注入層5b/正孔輸送層5c/発光
層5d/電子注入層5e/陰極fからなる6層からで構
成されている。
【0045】上記の青色フィルター上にアクリレート系
光硬化樹脂( 新日鉄化学 (株) 製、259PAP5 )からなる
厚さ10μm の保護層5a塗布乾燥させて形成し、その上
にスパッタによりSiO2からなる厚さ100nm の無機酸化層
4を形成し、次いで透明電極層(ITO)を基板全面に
成膜した。パターニングはITO上にレジスト剤(東京
応化 (株) 製、OFRP-800)を膜厚100 nmに塗布した後、
フォトリソグラフにより、0.33 mm ラインピッチ、0.07
mm ギャップのストライプパターンである陽極5aを得
た。
【0046】次いで、この基板を抵抗加熱蒸着装置内に
装着し、正孔注入層5b、正孔輸送層5c、発光層5d
および電子注入層5eを真空を破らずに順次成膜した。
成膜時の真空槽内圧は1 ×10-4Paまで減圧した。表1に
各有機層に用いた材料の構造式を示す。正孔注入層5b
は厚さ100 nmの銅フタロシアニン(CuPc)層である。正
孔輸送層5cは厚さ20 nm の4,4'- ビス[N-(1-ナフチ
ル)-N- フェニルアミノ] ビフェニル(α-NPD)層であ
る。発光層5dは厚さ30 nm の4,4'- ビス(2,2-ジフェ
ニルビニル)ビフェニル(DPVBi )層である。電子注入
層5eは厚さ20 nm のトリス(8- ヒドロキシノリン) ア
ルミニウム錯体(Alq )層である。この有機EL素子は
470nm にピークをもつ青色光を発光する。
【0047】
【表1】 この後、この基板を真空槽から取り出し、マスクを装着
して、抵抗加熱蒸着により、Mg/Ag(1/10の重量比率) か
らなる厚さ200 nmで、ITOラインと垂直な0.33 mm ラ
インピッチ、0.07 mm ギャップのストライプパターンの
陰極5fを形成した。
【0048】この青色フィルターを備えた有機EL板
を、グローブボックス内乾燥窒素雰囲気下において、封
止ガラスをUV硬化接着剤を用いて接着封止した。得られ
た有機EL板について、変換効率および色度計を用いて
CIE座標のx、y値を測定した。
【0049】青色フィルターを具備してない以外は上記
と同じ有機EL板を同時に作製し、これを点灯させ、輝
度が100cd/m2となる電流値を標準電流として、青色フィ
ルターを備えた有機EL板に標準電流を流した時に得ら
れる輝度を変換効率と定義した。すなわち、変換効率
(%)=(青色を備えた有機EL板の輝度/有機EL板
の輝度)×100 =青色を備えた有機EL板の輝度、であ
る。
【0050】また、CIE色度座標は、有機EL板に上
記の標準電流を流し、青色カラーフィルターを透過した
ときに得られる青色光を色度計(大塚電子 (株) 製、MC
PD-1000 )を用いて測定して、得た。
【0051】表2に本発明に係る実施例の青色カラーフ
ィルターの変換効率、CIE座標のx、y値および470n
m と500nm における透過率を示す。また、他の実施例や
比較例のそれらも付記してある。
【0052】
【表2】 実施例2 青色画像成型材料として、透明性光重合性樹脂固形分10
0 重量部に対して、青色染料として構造式(1)で示さ
れるシアニン系色素を2 重量部、および600 〜700 nmに
吸収帯を持つ構造式(2)に示される染料を2 重量部を
含む透明性光重合性樹脂(新日鉄化学 (株) 製、259PAP
5 )を青色画像成型材料として用いた以外は、実施例1
と同様にして青色カラーフィルターを作製し、分光透過
率を測定した(図2におけるカーブb)。そして実施例
1と同様にして有機EL板を作製し、変換効率、CIE
座標のx、y値を測定した。
【0053】実施例2における変換効率、CIE座標の
x、y値および透過率をそれぞれ表2に示す。 比較例1 青色カラーフィルターの顔料として銅フタロシアニン系
ブルーを用いた以外は、それぞれ実施例1と同様にして
カラーフィルターを作製し、分光透過率を測定した。こ
のカラーフィルターの分光透過率を図2のカーブcで示
す。
【0054】次いで実施例1と同様にして、有機EL素
子を形成して有機EL板を作製した。そして、色度計を
用いてCIE座標のx、y、値および変換効率を測定し
た。変換効率、CIE座標のx値、y値および透過率を
それぞれ表2に示す。 比較例2 透明性光重合性樹脂固形分100 重量部に対して、青色染
料としてベーシックバイオレッド15を2 重量部含む透
明性光重合性樹脂(新日鉄化学 (株) 製、259PAP5 )を
スピンコートして成膜し、オーブンで乾燥した。0.33 m
m ラインピッチ、0.12 mm ギャップのストライプパター
ンが得られるマスクを介して高圧水銀灯を光源とする露
光機にてコンタクト露光し、さらにアルカリ水溶液で現
像処理することにより、ストライプパターンを形成し
た。次に、オーブンで乾燥することにより、0.33 mm ラ
インピッチ、0.07 mm ギャップのストライプパターンの
青色カラーフィルターを得た。
【0055】この青色カラーフィルターの分光透過率を
測定した後(図2におけるカーブd)、実施例1と同様
に有機EL形成し、有機EL板を作製した。そして、C
IE色度座標および変換効率を評価した。これらの値を
表2に示す。
【0056】以上の実施例および比較例の測定値から次
のことが結論できる。図2において実施例1の透過率ピ
ークは450nm にあり、比較例1より青色の純度への寄与
が高いことを示唆している。また比較例1および2より
青色透過率が高く、青色カラーフィルターとしてエネル
ギー効率が良いことを示唆している。また、実施例2で
は長波長側の透過率は小さく、このため次に説明する色
純度への寄与はさらに高い。
【0057】また、表2における青色純度の指標である
x、yの値はNTSC色相(0.14、0.08)より小さい程
色純度は良いが、小さくなると同じ光源に対する透過光
の輝度は低下する。実施例1、2と比較例1を比較して
みると、実施例1のカラーフィルターを用いることによ
り、x、yの値が小さくなっており、構造式(1)の染
料を用いることは青色純度を高めるのに有効であること
が確認された。構造式(2)のシアニン系色素を混合す
る実施例2ではさらにy値はNTSC色相に近づいてい
る。
【0058】また変換効率は大きいほど高い輝度が得ら
れる。実施例1、2と比較例2を比較してみると、比較
例2はx、yの値が小さくなっているが変換効率が低い
が、実施例1、2のカラーフィルターを用いることによ
り変換効率が高くなり、高輝度の青色光が得られてい
る。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、感光性樹脂と染料を含
有する青色カラーフィルターにおいて、前記染料に少な
くとも構造式(1)で示されるシアニン系色素を含有さ
せたので、500 〜550nm の光透過率は低く、450nm の光
透過率は高い、青色純度の良い青色カラーフィルターを
得ることができる。
【0060】この青色カラーフィルターを有機EL素子
と積層した有機EL板は、純度の良い、輝度の高い青色
を発光できる。また、構造式(1)のシアニン系色素は
それ自体の化学的および熱的安定性が高いので、顔料分
散法によらなくても青色カラーフィルターの耐熱性は高
い。また、顔料分散法を採らなくてもよく、製造工程は
簡便となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る青色カラーフィルターを備えた有
機EL板の断面図である。
【図2】本発明に係る青色のカラーフィルターの分光透
過率を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基板 2 青色カラーフィルター 3 保護層 4 酸化層 5a 陽極(透明電極) 5b 正孔注入層 5c 正孔輸送層 5d 有機発光層 5e 電子注入層 5f 陰極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/20 101 G02B 5/22 H05B 33/12 H05B 33/14

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性樹脂と染料を含有する青色カラーフ
    ィルターにおいて、前記染料は少なくとも構造式(1)
    で示されるシアニン系色素を含有することを特徴とする
    青色カラーフィルター。 【化1】
  2. 【請求項2】前記シアニン系色素は感光性樹脂100 重量
    部に対し0.5 ないし30重量部であることを特徴とする請
    求項1に記載の青色カラーフィルター。
  3. 【請求項3】前記染料にはさらに構造式(2)で示され
    るシアニン系色素が含有されていることを特徴とする請
    求項1または2に記載の青色カラーフィルター。 【化2】
  4. 【請求項4】前記シアニン系色素の含有量は前記シアニ
    ン系色素の1 重量部に対し0.5 ないし1.5 重量部である
    ことを特徴とする請求項3に記載の青色カラーフィルタ
    ー。
  5. 【請求項5】感光性樹脂と顔料を含有する青色カラーフ
    ィルターにおいて、前記顔料は少なくとも構造式(1)
    で示されるシアニン系色素を含有することを特徴とする
    請求項1に記載の青色カラーフィルター。
  6. 【請求項6】前記顔料は銅フタロシアニン系ブルーを含
    有することを特徴とする請求項5に記載の青色カラーフ
    ィルター。
  7. 【請求項7】少なくとも有機エレクトロルミネッセンス
    素子とカラーフィルターが積層された有機エレクトロル
    ミネッセンス板において、前記カラーフィルターは請求
    項1ないし5に記載の青色カラーフィルターであること
    を特徴とする有機エレクトロルミネッセンス板。
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