JP3427418B2 - エンジンの蓄熱装置 - Google Patents

エンジンの蓄熱装置

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JP3427418B2
JP3427418B2 JP13807093A JP13807093A JP3427418B2 JP 3427418 B2 JP3427418 B2 JP 3427418B2 JP 13807093 A JP13807093 A JP 13807093A JP 13807093 A JP13807093 A JP 13807093A JP 3427418 B2 JP3427418 B2 JP 3427418B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダヘッドとシリ
ンダブロックとを有するエンジンの冷却水通路に蓄熱器
が介設されたエンジンの蓄熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジン始動時には、エンジン
が暖まっていないので、燃料の霧化の悪化、燃焼室の壁
面での消炎等が生じ、そのため、エンジン暖機時に比べ
エミッション性能及び燃費性能が著しく悪化している。
【0003】ところで、冷間状態でのエンジン始動時に
おけるエミッション性能及び燃費性能の悪化の原因とな
る燃料の霧化不良及び燃焼室内での消炎等はエンジン温
間時には解消されるものであるから、燃焼室が形成され
るシリンダヘッド並びに該シリンダヘッドに近接する吸
気及び燃料の供給系統の温度がエンジン始動に際して先
ず暖機されていれば、上記原因は排除されるはずのもの
である。
【0004】そこで、このような状態を改善するため、
例えば図24に示すように、ウォータポンプによってエ
ンジンaのシリンダヘッドbから送り出される冷却水を
エンジンaのシリンダブロックcに導入する冷却水通路
dにヒータe及び蓄熱器fを設け、ヒータeによる加熱
に併せて蓄熱器fからの放熱によってエンジン冷間時の
冷却水の温度を上昇させ、これによりエンジンaの早期
暖機を促進する技術が知られている。尚、図24におい
て、gはサーモスタット、hはラジエータである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな技術では、冷却水通路に設けられた蓄熱器からの放
熱によって昇温したエンジン冷却水が、先ず、エンジン
のシリンダブロックに導入され、次いでシリンダヘッド
へ到達するようになっているので、蓄熱器から放出され
る、限られた熱量は熱容量の大きなシリンダブロックに
吸収されることとなり、それによってエンジン冷却水の
温度が低下してシリンダヘッドの暖機が十分に行われな
い。
【0006】また、例えば実公昭51−41318号公
報に記載されるように、エンジンの冷却水通路にエンジ
ン予熱機を設け、該予熱機における灯油等の燃焼によっ
て得られる熱によりエンジン冷却水の温度を上昇させる
技術が知られており、このようなエンジン予熱機を用い
ることも考えられるが、このようなエンジン予熱機は蓄
熱機能を備えていないため、別途供給される燃料の燃焼
によらない限り、エンジン冷却水を加熱することはでき
ない。
【0007】本発明は、エンジンの冷却水通路に設けた
蓄熱器から放出される熱量を、エンジン冷間時のエミッ
ション性能及び燃費性能の悪化の原因を生起する部分の
暖機に集中的に活用し、これによりエンジン冷間時の燃
料の燃焼効率を改善し、さらにエミッション性能を向上
させるエンジンの蓄熱装置とすることを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、シリ
ンダヘッドとシリンダブロックとを有するエンジンの冷
却水通路に蓄熱器が介設されたエンジンの蓄熱装置を前
提とするもので、上記冷却水通路は、ウォータポンプに
より供給される冷却水を、少なくともエンジン温間時
に、シリンダブロックに導入する第1冷却水通路と、ウ
ォータポンプにより供給される冷却水を、少なくともエ
ンジン冷間時に、上記シリンダブロックとは独立させて
シリンダヘッドに導入する第2冷却水通路とを備え、上
記蓄熱器は、第2冷却水通路に介設されている構成とす
る。
【0009】そして、請求項2の発明は、請求項1の発
明において、第1冷却水通路は上流端がシリンダヘッド
に接続され、第2冷却水通路は上流端が上記第1冷却水
通路に接続され、上記第2冷却水通路に、上記第2冷却
水通路をエンジン冷間時に開放しかつ温間時に閉塞する
流路開閉弁が設けられている。また、請求項3の発明
は、請求項1の発明において、第1冷却水通路は上流端
がシリンダブロックに接続され、第2冷却水通路は上流
端がシリンダヘッドに接続され、上記第1冷却水通路
に、上記第1冷却水通路をエンジン冷間時に開放しかつ
エンジン温間時に閉塞する第1流路開閉弁が設けられ、
上記第2冷却水通路に、上記第2冷却水通路をエンジン
冷間時に開放しかつエンジン温間時に閉塞する第2流路
開閉弁が設けられ、上記第1冷却水通路と第2冷却水通
路とが連通路にて連通され、該連通路に、上記連通路を
エンジン冷間時に閉塞しかつエンジン温間時に開放する
連通路開閉弁が設けられている。
【0010】さらに、請求項4の発明は、請求項1の発
明において、第1冷却水通路は上流端がシリンダヘッド
に接続され、第2冷却水通路は上流端が上記第1冷却水
通路に流路切換弁を介して接続され、シリンダヘッド及
びシリンダブロックに対しそれらに関連した温度を検出
する第1及び第2温度センサが設けられ、上記流路切換
弁が、エンジン冷間時であって第1及び第2温度センサ
によって検出された温度が共に所定温度以下であるとき
に、第2冷却水通路を連通し第1冷却水通路の連通を遮
断するものである。そして、請求項5の発明において
は、流路切換弁はシリンダブロックに連通路を介して接
続され、流路切換弁が、エンジン冷間時であって第1及
び第2温度センサによって検出された温度のうち少なく
とも一方が所定温度を越えるときに、第2冷却水通路を
連通すると共にシリンダブロックを上記連通路を介して
第2冷却水通路に連通させる。
【0011】請求項6の発明は、シリンダヘッドとシリ
ンダブロックとを有するエンジンの冷却水通路に蓄熱器
が介設されたエンジンの蓄熱装置において、上記冷却水
通路は、ウォータポンプにより供給される冷却水をシリ
ンダブロックに導入する第1冷却水通路と、ウォータポ
ンプにより供給される冷却水を蓄熱器を介してシリンダ
ヘッドに導入する第2冷却水通路と、第2冷却水通路に
設けられエンジン冷間時でかつ蓄熱完了時には第2冷却
水通路からシリンダヘッドに冷却水を導入すると共に、
エンジン冷間時でかつ蓄熱未完了時には第2冷却水通路
からのシリンダヘッドへの冷却水の導入を制限する流路
開閉弁とを備える構成とする。
【0012】
【作用】請求項1の発明によれば、エンジンから送り出
される冷却水は、少なくともエンジン温間時に、第1冷
却水通路を通じてエンジンのシリンダブロックに導入さ
れる。また、蓄熱器が介設される第2冷却水通路によっ
て、エンジンから送り出される冷却水が、少なくともエ
ンジンの冷間時に、エンジンのシリンダヘッドに導入さ
れる。このとき、蓄熱器から放出される熱は、冷却水を
介してシリンダヘッドへ集中的に伝達され、熱損失をほ
とんど生ずることなく、シリンダヘッドは迅速に暖機さ
れる。
【0013】また、請求項2の発明によれば、エンジン
冷間時には、流路開閉弁によって第2冷却水通路が開放
され、シリンダヘッドから送り出される冷却水は第2冷
却水通路を流れ、蓄熱器から熱を付与されて、再びシリ
ンダヘッドに導入される。これによって、上記蓄熱器か
ら放出される熱は、集中的にシリンダヘッドに伝達され
る。
【0014】請求項3の発明によれば、エンジン冷間時
には、連通路開閉弁によって連通路が閉塞され、第1流
路開閉弁及び第2流路開閉弁によって第1及び第2冷却
水通路がそれぞれ開放され、第1冷却水通路と第2冷却
水通路とは実質的に互に独立した二系統の冷却水通路を
形成することとなる。エンジンのシリンダヘッドから送
り出された冷却水は、第2冷却水通路を流れる途中、蓄
熱器から熱を付与され、エンジンのシリンダヘッドに再
び導入される。これにより、蓄熱器から放出される熱は
冷却水を介して集中的にシリンダヘッドへ伝達され、シ
リンダヘッドは迅速に暖機される。
【0015】請求項4の発明によれば、エンジン冷間時
であって、シリンダヘッド及びシリンダブロックの温度
に関連した温度である、第1及び第2温度センサによっ
て検出された温度が共に所定温度以下であると、流路切
換弁が、第2冷却水通路を連通する一方、第1冷却水通
路の連通を遮断する。これにより、蓄熱器から放出され
る熱は冷却水を介して集中的にシリンダヘッドへ伝達さ
れ、シリンダヘッドは迅速に暖機されると共に、シリン
ダブロック内の冷却水が停止し、シリンダブロックが早
期に暖機される。
【0016】請求項5の発明によれば、エンジン冷間時
であって第1及び第2温度センサによって検出された温
度の少なくとも一方が所定温度を越えるとき、流路切換
弁によって第2冷却水通路を連通すると共に連通路を介
してシリンダブロックが第2冷却水通路に連通される。
これにより、蓄熱器から放出される熱は、冷却水を介し
て集中的にシリンダヘッド及びシリンダブロックへ伝達
され、シリンダヘッド及びシリンダブロックは迅速に暖
機される。
【0017】請求項6の発明によれば、エンジン冷間時
でかつ蓄熱完了時には、流路切換弁によって第2冷却水
通路からシリンダヘッドに冷却水を導入するようにな
り、蓄熱器から放出される熱は冷却水を介して集中的に
シリンダヘッドへ伝達される。また、エンジン冷間時で
かつ蓄熱未完了時には、流路切換弁によって第2冷却水
通路からのシリンダヘッドへの冷却水の導入が制限さ
れ、蓄熱器が冷却水から吸熱することがなく、暖機が促
進される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0019】ー実施例1ー 図1に概略構成を示すエンジンの蓄熱装置1Aにおい
て、2は第1冷却水通路、3は第2冷却水通路で、第2
冷却水通路3の上流端が第1冷却水通路2に接続されて
いる。
【0020】第1冷却水通路2は、その上流端がエンジ
ン4のシリンダヘッド5に、下流端がシリンダブロック
6にそれぞれ接続されている。そして、エンジン冷却水
は、第1ウォータポンプ7によって、シリンダブロック
6→シリンダヘッド5→第1冷却水通路2→シリンダブ
ロック6と順に循環して供給され、その間に必要に応じ
て室内用ヒータ8によって予熱されるように構成されて
いる。また、エンジン冷却水が所定の温度以上に上昇す
ると、サーモスタットの温度感知により作動する流路切
換弁9の作動によって流路が切換えられ、エンジン冷却
水はラジエータ10を流通することによって積極的に冷
却される。
【0021】一方、第2冷却水通路3には、上流側から
下流側へ向かって、流路開閉弁11、第2ウォータポン
プ12及び蓄熱器13が順に設けられ、蓄熱器13から
放出される熱がエンジン冷却水を介してシリンダヘッド
5に伝達される際の熱損失が少くなるようにしている。
尚、蓄熱器13としては、例えば水酸化バリウムを蓄熱
媒体とするものが好ましく、また、第2ウォータポンプ
12は、エンジン始動前にも作動させることが可能なる
ように、通常のエンジン出力の伝動駆動によるウォータ
ポンプではなく、電磁式のウォータポンプ等を用いるこ
とが好ましい。
【0022】また、蓄熱器13から放出される熱をエン
ジンの吸気系統等にも伝達し、それによって良好な燃料
の燃焼状態が得られるようにするために、第2冷却水通
路3は、蓄熱器13により熱を付与されて温度が上昇し
たエンジン冷却水をシリンダヘッド5に導入する過程
で、シリンダヘッド5に近接して位置するインテークマ
ニホールド14を経由するように構成されており、イン
テークマニホールド14にも熱を付与するようになって
いる。
【0023】このように構成されたエンジンの蓄熱装置
1Aにおいては、冷間状態におけるエンジン始動時に流
路開閉弁11が開放されので、第2ウォータポンプ12
を作動させることにより、エンジン冷却水が第2冷却水
通路3内とシリンダヘッド5内とを循環し、蓄熱器13
から放出される熱を重点的にシリンダヘッド5に付与
し、該シリンダヘッド5を早期に暖機することができ
る。そして、その過程において、第2冷却水通路3が経
由するインテークマニホールド14にも熱を付与して、
その温度も上昇させるようになっている。
【0024】エンジン4の始動後の冷間状態における燃
料の霧化の悪化、燃焼室の壁面での消炎等によるHCの
発生に起因するエミッション性能の悪化は、エンジン始
動後30秒〜1分間程度の時間内に発生し、上記時間を
経過すると、エミッション性能は良化する傾向にあるこ
とから、エンジン始動時においてあるいはエンジン始動
後きわめて短時間のうちにおいて、燃焼室が位置するシ
リンダヘッド5及びインテークマニホールド14等の暖
機が行われる。
【0025】よって、エンジンの蓄熱装置1Aによっ
て、エミッション性能の悪化が改善され、さらに燃費性
能の低下も解消される。
【0026】また、エンジン4が暖機され、定常運転状
態となった後は、冷却水温度又はエンジン始動後の経過
時間等に基づく制御によって流路開閉弁11が閉塞され
る。これにより、エンジン4のシリンダヘッド5から送
り出されるエンジン冷却水がシリンダブロック6へ導入
される通常の冷却水通路が形成されることになるので、
自動車の安定走行が得られ、さらにこの走行中において
蓄熱器13は、昇温したエンジン冷却水から熱を収受す
ることによって熱を蓄積する。
【0027】ところで、蓄熱器13の蓄熱媒体として用
いられる、例えば水酸化バリウムは、78〜90℃程度
に昇温すると液体となって蓄熱する一方、放熱すれば固
体となり、例えば50℃程度の温度では固体で熱を放出
しないものである。ところが、寒冷地における車両の走
行時又は走行が短距離である場合等にはエンジン冷却水
の温度は上記蓄熱作用が行われる温度範囲まで上昇しな
いおそれがある。
【0028】そのため、上記実施例では、第2冷却水通
路3内を流通する冷却水の温度をエンジンの暖機運転時
の伝熱による温度以上に上昇させ、蓄熱器13において
蓄熱が行われる温度まで冷却水温度を確実に上昇させる
ために、第2冷却水通路3の蓄熱器13の上流側に補償
ヒータ20を配設している。この補償ヒータ20は電気
を熱源とするものが好ましく、また、冷却水が常に流通
する、例えばシリンダヘッド5の冷却水送出口付近の冷
却水通路に補償温度センサ21を設け、該補償温度セン
サ21によって冷却水温度を測定し、その測定温度に基
づいて補償ヒータ20をON,OFFすることで冷却水
の温度制御を行うようになっている。
【0029】尚、上記蓄熱器13は、直接又は間接の放
射熱によって運転者及び搭乗者の保温を行うために、キ
ャビン(図示せず)内に設置されている。そして、蓄熱
器12がキャビン内に設置されることにより、蓄熱器1
3の保温性が向上する。
【0030】ー実施例2ー 図2に概略構成を示すエンジンの蓄熱装置1Bは、第1
冷却水通路2aと第2冷却水通路3aとによって、エン
ジン冷間時には実質的に互いに独立した二系統の冷却水
通路を形成するように構成されている。
【0031】第1冷却水通路2aは上流端がシリンダブ
ロック6に、第2冷却水通路3aは上流端がシリンダヘ
ッド5にそれぞれ接続され、そして第1冷却水通路2a
と第2冷却水通路3aとが、連通路開閉弁15を備えた
連通路16によって接続されている。そして、第1冷却
水通路2aには第1流路開閉弁17が、第2冷却水通路
3aには第2流路開閉弁18がそれぞれ設けられてい
る。
【0032】尚、図2において、実施例1におけるエン
ジンの蓄熱装置1Aと同様の構成要素で、同様の機能を
果すものは、同一の符号を用いて示し、その詳細な説明
を省略する。
【0033】上記のように構成すれば、エンジンの蓄熱
装置1Bにおいては、冷間状態におけるエンジン始動時
には、連通路開閉弁15が閉塞される一方、第1流路開
閉弁17及び第2流路開閉弁18がそれぞれ開放される
ことにより、シリンダブロック6のみに冷却水を流通す
る第1冷却水通路2aと、シリンダヘッド5のみに冷却
水を流通する第2冷却水通路3aとの実質的に独立した
二系統の冷却水通路が形成される。
【0034】この状態において、第2ウォータポンプ1
2を作動することにより、蓄熱器13から放出される熱
は、冷却水を介して重点的にシリンダヘッド5に伝達さ
れて、これを暖機する。そして、その過程において、第
2冷却水通路3aが経由するインテークマニホールド1
4の温度も上昇することとなる。
【0035】また、エンジン4が暖機されて定常運転状
態となった後は、上記実施例1における制御と同様の制
御を行うために、連通路開閉弁15が開放される一方、
第1流路開閉弁17及び第2流路開閉弁18がそれぞれ
閉塞される。
【0036】これにより、エンジン4のシリンダヘッド
5から送り出される冷却水がシリンダブロック6へ導入
される通常の冷却水通路が形成され、自動車の安定走行
及び蓄熱器13への熱の蓄積が行われる。
【0037】また、第2冷却水通路3aに設けられた蓄
熱器13において、放熱後の蓄熱を速やかに行わせるこ
ともできる。
【0038】即ち、エンジン始動後に車両に用いられて
いる液体のうちで最も早く温度が上昇するのは自動変速
機のオイルであり、短時間のうちに120〜130℃程
度に達する。従って、このオイルの熱を蓄熱器13の温
度上昇に活用すれば、蓄熱を促進して蓄熱時間を短縮す
ることができる。
【0039】具体的には、図2に示すように、第2冷却
水通路3aにおける蓄熱器13の上流側に熱交換加熱器
22を配設し、加熱油源23から誘導される自動変速機
のオイルが、熱交換加熱器22において、第2冷却水通
路3a内を流通する冷却水と熱交換して冷却水を昇温さ
せ、さらにオイルクーラ24によって冷却された後、加
熱油源23に戻る閉通路を循環するようになっている。
その循環の間に冷却水の温度が78〜90℃の範囲に到
達したならば、オイル切換弁25は切換えられ、オイル
は熱交換加熱器22には流入しなくなる。尚、熱交換加
熱器22の加熱油源23としては、自動変速機のオイル
のほか、エンジンオイルも用いることもできる。
【0040】ー実施例3ー 図3に示すエンジンの蓄熱装置1Cにおいては、蓄熱器
13が設けられた第2冷却水通路3内を流通する冷却水
が、蓄熱器13から熱を付与されシリンダヘッド5に導
入される過程において、インテークマニホールド14の
暖機に併せて燃料系デリバリパイプ19の暖機をも行う
ようにしたものである。
【0041】蓄熱器13から放出される熱を冷却水を介
して燃料系デリバリパイプ19に伝達するには、後述す
るように燃料系デリバリパイプ19にウォータジャケッ
トを設け、このウォータジャケット内に、第2冷却水通
路3内を流通する、昇温した冷却水を流通させることに
より行われ、第2冷却水通路としては、図3に示される
ものの他、実施例2に示される第2冷却水通路3aを始
め、種々の第2冷却水通路に対して適用可能である。
【0042】このような構成となされたエンジンの蓄熱
装置1Cでは、燃料系デリバリパイプ19の暖機も行わ
れ、燃料の温度が上昇するので、燃料噴射時の燃料の霧
化が促進され、エミッション性能は大幅に改善される。
【0043】ー実施例4ー 図4に示すエンジンの蓄熱装置1Dは、第2冷却水通路
3bの上流端が第1冷却水通路2bにおける第1ウォー
タポンプ7aに接続されている。
【0044】第2冷却水通路3bには、上流側から流路
開閉弁11a及び蓄熱器13が順に配設されてなり、流
路開閉弁11aの開放により、蓄熱器13から熱を付与
された冷却水をシリンダヘッド5に導入できるように構
成されている。
【0045】このようにすれば、エンジン冷間時に、流
路開閉弁11aを開放することにより、ウォータポンプ
7aから第2冷却水通路3bへの流路が連通され、蓄熱
器13から熱を付与された冷却水がシリンダヘッド5内
に導入される一方、エンジン温間時には、流路開閉弁1
1aを閉じることにより、ウォータポンプ7aからシリ
ンダブロック6への流路が閉鎖され、通常の冷却水通路
が形成されることとなる。
【0046】この実施例4においては、流路開閉弁11
aが設けられた第2冷却水通路3bの上流端をウォータ
ポンプ7aに直接接続しているが、それに代えて、ウォ
ータポンプ7aの排出側に流路切換弁を設け、該流路切
換弁の切換えによってエンジン冷間時に第2冷却水通路
3bの上流端をウォータポンプ7aに接続させるように
することもできる。
【0047】また、この実施例4において使用するウォ
ータポンプ7aも、第2ウォータポンプ12と同様に、
エンジン始動前において作動してシリンダヘッド5の暖
機を行う必要があることから、エンジン出力の伝動駆動
によるものでなく、例えば電磁式等のものが好ましい。
【0048】尚、この実施例4においても、実施例2と
同様に、第2冷却水通路3bを流れるエンジン冷却水が
インテークマニホールド及び燃料デリバリパイプを経由
するように構成することにより、シリンダヘッド5の暖
機と共に上記各部の暖機を行うことが可能となる。
【0049】上記エンジンの蓄熱装置1A〜1Dにおい
て、エンジン4から送り出される冷却水を該エンジン4
のシリンダヘッド5に導入する第2冷却水通路3,3a
が、自動車に実際に装備されるときの具体例を図5〜図
9に例示する。
【0050】例えばエンジンの蓄熱装置1Aにおける第
1冷却水通路又は従来のエンジンの冷却水通路は、その
上流端がシリンダヘッド5に接続されるため、シリンダ
ヘッド5には、図5に示すように、冷却水送出口5aが
予め設けられている。さらに、蓄熱器13が設けられた
第2冷却水通路3,3aはその下流端がシリンダヘッド
5に接続され、昇温した冷却水をシリンダヘッド5に導
入することができるように、上記シリンダヘッド5にお
ける上記冷却水送出口5aの反対側には冷却水導入口5
bが設けられている。
【0051】図5において、第2冷却水通路3,3aに
は、ウォータポンプ12及び蓄熱器13が設けられると
共にインテークマニホールド14を経由してシリンダヘ
ッド5の冷却水導入口5bに接続されるようになってい
る。尚、各開閉弁は図示が省略されている。
【0052】また、第2冷却水通路3,3a内を流通す
る、昇温した冷却水によってインテークマニホールド1
4を暖機するために、図6及び図7に示すように、イン
テークマニホールド14の外壁体の外面に接して暖機用
通路14aが設けられている。この暖機用通路14aを
第2冷却水通路3,3aの中間に介在せしめて直列に接
続するか、又は第2冷却水通路3,3aに側路を設け、
該側路の中間に介在せしめて並列に接続することによ
り、暖機用通路14a内に昇温した冷却水を流通させる
ことができ、それによってインテークマニホールド14
の暖機を行うことができる。
【0053】また、燃料系デリバリパイプ19を暖機さ
せるためのウォータジャケットは、図8及び図9に示す
ように、好ましくは燃料系デリバリパイプ19がインジ
ェクタに接続される部分に設けられており、このような
ウォータジャケット19aに第2冷却水通路3,3aが
直列に又は側路を介して並列に接続され、昇温した冷却
水が流通可能となされることによって燃料系デリバリパ
イプ19の暖機が行われる。
【0054】ー実施例5ー 図10に示すエンジンの蓄熱装置1Eにおいては、上流
端がエンジン4のシリンダヘッド5に、下流端がシリン
ダブロック6にそれぞれ接続された第1冷却水通路2c
に、上流側から、第1流路切換弁31、第2流路切換弁
33及び第1ウォータポンプ7が順に配設されている。
そして、第1流路切換弁31には連通路32を通じてシ
リンダブロック6も接続されている。第2冷却水通路3
cは、その上端が第1流路切換弁31を介してシリンダ
ブロック6に接続され、上流側から蓄熱器34、電磁式
ポンプである第2ウォータポンプ35、室内用ヒータ3
6及び第3流路切換弁37が順に配設され、下流端がシ
リンダヘッド5に接続されている。また、第3流路切換
弁37は、通路38を通じて第2流路切換弁33に接続
されている。蓄熱器34の上流側の第2冷却水通路3c
にはシリンダヘッド5に関連する温度を検出する第1温
度センサ39が、シリンダブロック6には第2温度セン
サ40がそれぞれ設けられている。尚、第1〜第3流路
切換弁31,33,37はサーモスタットの温度感知に
より作動するようになっている。
【0055】上記のように構成すれば、エンジン冷間時
であって、第1及び第2温度センサ39,40によって
検出された温度が共に所定温度以下であるとき即ちシリ
ンダヘッド5及びシリンダブロック6の温度が所定温度
以下であるモード1の場合(エンジン始動直後よりシリ
ンダヘッド5又はシリンダブロック6の温度が所定温度
以上になるまで)には、図11に示すように、第1及び
第2流路切換弁31,33によって第2冷却水通路3c
を連通する一方、第1冷却水通路2cの連通を遮断し、
第2ウォータポンプ35にて冷却水を供給するようにな
っている。よって、シリンダブロック6内には冷却水が
循環しない。これによって、蓄熱器34の熱をシリンダ
ヘッド5の暖機に集中させ、シリンダヘッド5を早期に
暖機できる。また、シリンダブロック6内の冷却水の流
れを止めることで、シリンダブロック6の早期暖機も図
られる。
【0056】それから、冷間時であって、第1及び第2
温度センサ39,40によって検出された温度のうち少
なくとも一方が所定温度を越えるモード2の場合(シリ
ンダヘッド5又はシリンダブロック6のどちらかが所定
温度以上になった後、シリンダヘッド5、シリンダブロ
ック6の両方が所定温度以上になるまで)は、図12に
示すように、第1及び第2流路切換弁31,33によっ
て、第2冷却水通路3cを連通すると共に、連通路32
を介してシリンダブロック6が第2冷却水通路3cに連
通され、第2ウォータポンプ35にて冷却水が供給され
る。これによって、シリンダヘッド5及びシリンダブロ
ック6の暖機が促進される。また、シリンダブロック6
の冷却水が直接にシリンダヘッド5に入らず、シリンダ
ヘッド5の熱衝撃が低減される。
【0057】そして、冷間時であって、両温度センサ3
9,40によって検出される温度が所定温度以上である
モード3の場合(シリンダヘッド5及びシリンダブロッ
ク6の両方が所定温度以上となった後、暖機が完了する
まで)は、図13に示すように、第1冷却水通路2cが
連通すると共に、第3流路切換弁37が第2冷却水通路
3cの連通を遮断して通路38を連通し、第2ウォータ
ポンプ35を停止し第1ウォータポンプ7によって冷却
水を供給するようになり、蓄熱器34を常に高温状態と
し、温間時であるモード4の場合(暖機完了後)は、図
14に示すように、第1冷却水通路2cの連通が遮断さ
れ、シリンダブロック6からシリンダヘッド5を経てラ
ジエータ10へと循環される通常の冷却水通路が形成さ
れる。
【0058】続いて、モードを決定する制御の一例につ
いて図15に沿って説明する。
【0059】先ず、スタートすると、第2ウォータポン
プ35がONされ(ステップS1 )、温度センサ39,
40によってシリンダヘッド5及びシリンダブロック6
に関連した温度T1 ,T2 を読み込む(ステップS2
)。
【0060】それから、シリンダヘッドに関連した温度
T1 が設定温度TSHよりも高いか否かが判定され(ステ
ップS3 )、もし高くなければ、続いてシリンダブロッ
クに関連する温度T2 が設定温度TSBよりも高いか否か
を判定する(ステップS4 )。高くなければ、モード1
とする(ステップS5 )一方、高ければ、モード2とし
て(ステップS6 )、リターンする。
【0061】一方、シリンダヘッド5に関連した温度T
1 が設定温度TSHよりも高ければ、シリンダブロック6
に関連する温度T2 が設定温度TSBよりも高いか否かを
判定する(ステップS7 )。
【0062】高くなければ、モード2として(ステップ
S6 )、リターンする一方、高ければ、シリンダヘッド
5に関連する温度T1 が設定温度TS よりも高いか否か
を判定する(ステップS8 )。高くなければ、冷間状態
であるので、モード3とする(ステップS9 )一方、高
ければ、温間状態であるので、モード4として(ステッ
プS10)、リターンする。
【0063】ー実施例6ー 図16に示すエンジンの蓄熱装置1Fは、第1冷却水通
路2dの上流端がシリンダヘッド5に、下流端がサーモ
スタット9及び第1ウォータポンプ7を介してシリンダ
ブロック6に接続されている。第2冷却水通路3dは上
流端が第1冷却水通路2dに接続され、下流端がシリン
ダヘッド5に接続され、上流側から流路開閉弁11、蓄
熱器12及び第2ウォータポンプ13が順に配設されて
いる。また、第1冷却水通路2dと第2冷却水通路3d
の上流端との接続部分は、室内用ヒータ8が介設された
連通路42を介してウォータポンプ7の上流側に接続さ
れている。そして、蓄熱器12の上下流には温度センサ
43,44が配設され、その温度センサ43,44によ
って検出される冷却水温度によって、蓄熱器12の蓄熱
完了、未完了を判断するようになっている。
【0064】上記のように構成すれば、エンジン始動直
後から蓄熱器12の蓄熱完了までのモ−ド5の場合(即
ち、冷間状態で蓄熱未完了状態の場合)は、図17に示
すように、エンジン始動又はそれ相当の信号により第2
ウォータポンプ13がONされ、流路開閉弁11が開と
される。これによって、蓄熱器12の熱がシリンダヘッ
ド5に集中的に投入される。
【0065】それから、蓄熱が完了した後、温間状態
(流路切換弁9開)までのモード6の場合(即ち、冷間
状態で、蓄熱完了状態の場合)は、図18に示すよう
に、、第2ウォータポンプ13がOFFとされ、流路開
閉弁11も閉とされる。これにより、第2冷却水通路3
dには冷却水が流れず、蓄熱器12の高温状態が維持さ
れる。
【0066】また、エンジンが温間状態であっても、蓄
熱が未完了であるモード7の場合は、図19に示すよう
に、第2ウォータポンプ13をONとし、流路開閉弁1
1を開として、第2冷却水通路3dに冷却水を流し、確
実に蓄熱を完了させることになる。
【0067】さらに、蓄熱が完了して、温間状態にある
モード8の場合は、図20に示すように、第2ウォータ
ポンプ13がOFF、流路開閉弁11が閉とされ、シリ
ンダブロック6からシリンダヘッド5を経てラジエータ
10へと循環される通常の冷却水通路が形成される。
【0068】続いて、モードを決定する制御の一例につ
いて図21に沿って説明する。
【0069】先ず、スタートすると、第2ウォータポン
プ13がONされ(ステップS11)、温度センサによっ
てシリンダヘッド及びシリンダブロックに関連した温度
T1,T2 を読み込む(ステップS12)。
【0070】それから、シリンダヘッドに関連した温度
T1 が設定温度TS よりも高いか否かが判定され(ステ
ップS13)、もし高ければ、第2ウォータポンプ13の
ON状態を維持して(ステップS14)、モード7とし、
続いてシリンダヘッドに関連した温度T1 がシリンダブ
ロックに関連した温度T2 よりも低いか否かかが判定さ
れる(ステップS16)。もし高ければ、タイマーをスタ
ートする(ステップS16)一方、高くなければ、ステッ
プS2 に戻る。
【0071】タイマーをスタートした後、所定時間ts
経過したか否かを判定し(ステップS17)、所定時間t
s 経過すれば、第2ウォータポンプ13を停止して(ス
テップS18)、モード8として終了する一方、経過して
いなければ、経過するまでその判定を繰り返す。
【0072】一方、シリンダヘッド5に関連した温度T
1 が設定温度TS よりも高くなければ、シリンダヘッド
5に関連した温度T1 が、シリンダブロック6に関連す
る温度T2 よりも高いか否かが判定される(ステップS
19)。もし高ければ、第2ウォータポンプ13を停止し
て(ステップS20)、モード6とし、高くなければ、第
2ウォータポンプ13の作動を維持して(ステップS2
1)、モード5として、ステップS2 に戻る。
【0073】図16に示す実施例6では、2つの温度セ
ンサを用いているが、サーモスタットの温度感知により
作動する2つの流路切換弁を用いることで、温度センサ
を省略することもできる。この場合は、図22に示すよ
うに、エンジンの蓄熱装置1Gは、第1冷却水通路2d
の上流端がシリンダヘッド5に、下流端が第1流路切換
弁9、ウォータポンプ7及び第2流路切換弁51を介し
てシリンダブロック6にそれぞれ接続されている。ま
た、第2冷却水通路3dの上流端が第1冷却水通路2d
に、下流端が第1流路切換弁9下流の第1冷却水通路2
dにそれぞれ接続され、その途中に蓄熱器12が介設さ
れている。また、第2冷却水通路3dの第1冷却水通路
2dとの接続部分は、室内用ヒータ8が介設された連通
路42を介して接続されている。そして、第1流路切換
弁9は設定温度T1 までは第1冷却水通路2dを第2ウ
ォータポンプ7に接続するが、設定温度T1 を越える
と、第1冷却水通路2dを閉鎖し、ラジエータ10から
の冷却水を第2ウォータポンプ7に供給するようになっ
ている。一方、第2流路切換弁51は、設定温度T2
(T1 <T2 )までは閉鎖して通路52を通じて冷却水
がシリンダヘッド5へのみ流れるようにし、設定温度T
2 を越えると開放してシリンダブロック6にも冷却水が
供給されるようになっている。
【0074】上記実施例において、蓄熱器はその重量が
12〜13kg程度に達するものである。一方、車両に
おいては重量が大きい、例えばラジエータ、スペアタイ
ヤ等の部品を懸架装置を介して車体の可能な限り前後端
部に取付けダイナミックダンパとすることが知られてい
る。従って、図23に示すように、蓄熱器13を懸架装
置26を介してエンジン4よりも前位の車両前端部に配
設することによってダイナミックダンパとしての機能を
果せるようにすることもできる。
【0075】
【発明の効果】請求項1の発明は、上記のように、エン
ジン冷間時における冷却水の導入がシリンダブロックと
シリンダヘッドとに分けて第1及び第2冷却水通路によ
って別々に行われるようにし、そして冷却水をシリンダ
ヘッドへ導入する第2冷却水通路に蓄熱器を設けること
によって、該蓄熱器から放出される熱をシリンダヘッド
に集中的に付与するようにしたため、上記蓄熱器から放
出される熱によってシリンダヘッドを集中的にかつ迅速
に暖機することができ、燃料の霧化が促進されると共に
燃焼室壁面での消炎も解消され、エミッション性能を著
しく改善することができ、燃費性能も向上する。また、
シリンダヘッドと共に該シリンダヘッドに近接する吸気
系統及び燃料供給系統も迅速に暖機することができるの
で、エミッション性能の一層の向上を図ることができ、
さらには、蓄熱器における蓄熱時間を短縮させることが
可能となる。
【0076】また、請求項2の発明は、シリンダヘッド
から送り出された冷却水をシリンダブロックに導入する
ように設けられた第1冷却水通路から分岐せしめて、エ
ンジンのシリンダヘッドから送り出された冷却水を該シ
リンダヘッドに導入する第2冷却水通路を形成すること
により、この第2冷却水通路に介設される蓄熱器から放
出される熱を冷却水を介して直接シリンダヘッドに付与
するようにしているので、蓄熱器から放出される熱をシ
リンダヘッドに集中的に付与するすることができる。
【0077】請求項3の発明は、エンジン冷間時におい
ては第1冷却水通路と第2冷却水通路との間の冷却水の
流通を阻止するようにしているので、エンジンの冷間時
におけるシリンダヘッドの暖機を効率よく行うことがで
きる。
【0078】さらに、請求項4及び請求項5の発明は、
シリンダヘッド及びシリンダブロックに関連した温度を
検出し、それに基づいて冷却水の流れを制御するように
しているので、シリンダヘッドだけでなく、シリンダブ
ロックの暖機も効率よく行うことができる。特に請求項
5の発明は、シリンダブロックの冷却水が直接にシリン
ダヘッドに入らないようになっているので、シリンダヘ
ッドの熱衝撃が低減される。
【0079】請求項6の発明は、蓄熱未完了時は蓄熱器
への冷却水の流れを制限するので、冷却水より蓄熱器が
吸熱することがなく、暖機が促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す概略構成図である。
【図2】実施例2を示す概略構成図である。
【図3】実施例3を示す概略構成図である。
【図4】本発明に係る実施例4を示す概略構成図であ
る。
【図5】上記実施例1〜4におけるシリンダヘッドの側
面図である。
【図6】上記実施例1〜4におけるインテークマニホー
ルドの平面図である。
【図7】図6のVII −VII 線断面図である。
【図8】上記実施例3における燃料系デリバリパイプの
平面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】実施例5の概略構成を示す図である。
【図11】動作の説明図である。
【図12】動作の説明図である。
【図13】動作の説明図である。
【図14】動作の説明図である。
【図15】制御の流れを示すフローチャート図である。
【図16】実施例6の概略構成を示す図である。
【図17】動作の説明図である。
【図18】動作の説明図である。
【図19】動作の説明図である。
【図20】動作の説明図である。
【図21】制御の流れを示すフローチャート図である。
【図22】変形例の概略構成を示す図である。
【図23】蓄熱器をダイナミックダンパとして用いた例
を示す概略側面図である。
【図24】従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
1A〜1F エンジンの蓄熱装置 2,2a〜2d 第1冷却水通路 3,3a〜3d 第2冷却水通路 4 エンジン 5 シリンダヘッド 6 シリンダブロック 7,13 ウォータポンプ 9 流路切換弁 11 流路開閉弁 12 蓄熱器 14 インテークマニホールド 15 連通路開閉弁 16 連通路 17 第1流路開閉弁 18 第2流路開閉弁 19 燃料系デリバリパイプ 31,33,37 流路切換弁 32 連通路 39,40 温度センサ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−298616(JP,A) 特開 平4−269323(JP,A) 実開 昭61−43926(JP,U) 実開 昭62−150532(JP,U) 実開 昭63−83419(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 3/20 F01P 7/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドとシリンダブロックとを
    有するエンジンの冷却水通路に蓄熱器が介設されたエン
    ジンの蓄熱装置において、 上記冷却水通路は、ウォータポンプにより供給される冷
    却水を、少なくともエンジン温間時に、シリンダブロッ
    クに導入する第1冷却水通路と、ウォータポンプにより
    供給される冷却水を、少なくともエンジン冷間時に、上
    記シリンダブロックとは独立させてシリンダヘッドに導
    入する第2冷却水通路とを備え、上記蓄熱器は、第2冷
    却水通路に介設されていることを特徴とするエンジンの
    蓄熱装置。
  2. 【請求項2】 第1冷却水通路は上流端がシリンダヘッ
    ドに接続され、第2冷却水通路は上流端が上記第1冷却
    水通路に接続され、上記第2冷却水通路に、上記第2冷
    却水通路をエンジン冷間時に開放しかつ温間時に閉塞す
    る流路開閉弁が設けられているところの請求項1記載の
    エンジンの蓄熱装置。
  3. 【請求項3】 第1冷却水通路は上流端がシリンダブロ
    ックに接続され、第2冷却水通路は上流端がシリンダヘ
    ッドに接続され、上記第1冷却水通路に、上記第1冷却
    水通路をエンジン冷間時に開放しかつエンジン温間時に
    閉塞する第1流路開閉弁が設けられ、上記第2冷却水通
    路に、上記第2冷却水通路をエンジン冷間時に開放しか
    つエンジン温間時に閉塞する第2流路開閉弁が設けら
    れ、上記第1冷却水通路と第2冷却水通路とが連通路に
    て連通され、該連通路に、上記連通路をエンジン冷間時
    に閉塞しかつエンジン温間時に開放する連通路開閉弁が
    設けられているところの請求項1記載のエンジンの蓄熱
    装置。
  4. 【請求項4】 第1冷却水通路は上流端がシリンダヘッ
    ドに接続され、第2冷却水通路は上流端が上記第1冷却
    水通路に流路切換弁を介して接続され、シリンダヘッド
    及びシリンダブロックに対しそれらに関連した温度を検
    出する第1及び第2温度センサが設けられ、上記流路切
    換弁が、エンジン冷間時であって第1及び第2温度セン
    サによって検出された温度が共に所定温度以下であると
    きに、第2冷却水通路を連通し第1冷却水通路の連通を
    遮断するところの請求項1記載のエンジンの蓄熱装置。
  5. 【請求項5】 流路切換弁はシリンダブロックに連通路
    を介して接続され、流路切換弁が、エンジン冷間時であ
    って第1及び第2温度センサによって検出された温度の
    うち少なくとも一方が所定温度を越えるときに、第2冷
    却水通路を連通すると共にシリンダブロックを上記連通
    路を介して第2冷却水通路に連通させるところの請求項
    4記載のエンジンの蓄熱装置。
  6. 【請求項6】 シリンダヘッドとシリンダブロックとを
    有するエンジンの冷却水通路に蓄熱器が介設されたエン
    ジンの蓄熱装置において、 上記冷却水通路は、ウォータポンプにより供給される冷
    却水をシリンダブロックに導入する第1冷却水通路と、
    ウォータポンプにより供給される冷却水を蓄熱器を介し
    てシリンダヘッドに導入する第2冷却水通路と、第2冷
    却水通路に設けられエンジン冷間時でかつ蓄熱完了時に
    は第2冷却水通路からシリンダヘッドに冷却水を導入す
    ると共に、エンジン冷間時でかつ蓄熱未完了時には第2
    冷却水通路からのシリンダヘッドへの冷却水の導入を制
    限する流路開閉弁とを備えることを特徴とするエンジン
    の蓄熱装置。
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