JP3425357B2 - p型窒化ガリウム系化合物半導体層の製造方法 - Google Patents
p型窒化ガリウム系化合物半導体層の製造方法Info
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イオード,紫外・青色レーザダイオード等の発光デバイ
スの製造技術に係わり、特に気相成長法によってp型窒
化ガリウム系化合物半導体層を形成するためのp型窒化
ガリウム系化合物半導体層の製造方法に関する。
料として、ZnSe,SiC,GaNなどに関し、多く
の研究が成されてきた。その中で最近、窒化ガリウム系
化合物半導体層(Gax Al1-x N(0≦x≦1))
が、常温で強い青色発光を示すことが注目されている
(特開平5−183189号公報)。
方法としては、トリメチル・ガリウム(TMG),トリ
メチル・アルミニウム(TMA),アンモニア等を原料
ガスとして用いる有機金属化学気相成長法(MOCVD
法)が用いられている。ドナー不純物としてはSi、ア
クセプタ不純物としてはZn,Cd,Be,Mg,C
a,Ba等が用いられる。このとき、窒化ガリウム系化
合物半導体層に格子整合する良い基板がないため、通常
サファイア基板上に600℃程度の低温で、AlN,G
aN等からなるバッファ層を成長した後、温度を900
〜1100℃に昇温し、n型層,p型層を順次積層して
発光デバイスを作成する。
プして低抵抗p型層を成長しようとしても、成長後に何
らかのプロセスを加えないとアクセプタを活性化できな
いため、比抵抗が108 Ωcm以上のi層しか得られな
かった。この理由は、MOCVD法による成長中に反応
ガス、或いは雰囲気ガス中から水素が結晶中に入り込
み、アクセプタ不純物を不活性化するものと考えられて
いる。
e,Ar単独、若しくはそれらの混合ガス中で、400
℃以上でアニールし、水素を結晶中から蒸発することで
p型窒化ガリウム系半導体層を低抵抗化することが行わ
れていた(特開平5−183189号公報)。
つ発光デバイス用基板をアニールする場合、本来アニー
ルが必要でないn型窒化ガリウム系化合物半導体層まで
昇温してしまうため、n型層が劣化する問題が発生す
る。即ち、温度が比較的高温の場合、n型層からNの蒸
発が起こり、N空孔を含む非発光中心が生成する。この
ため、n型層の内部量子効率が低下し、発光デバイスと
しての特性が著しく劣化する。
の原因となっているp型結晶内の水素の、結晶表面から
の蒸発があまり進まないため、低抵抗化するために必要
な時間が長くなるだけでなく、表面から遠いpn接合近
傍のp型層が完全に低抵抗化されなくなる。このため、
n型層への正孔の注入効率が低下し、発光デバイスの特
性が劣化する。
発光デバイス等の製造においては、p型窒化ガリウム系
化合物半導体層を低抵抗化するためには、400℃を超
える温度でアニールして結晶中から水素を蒸発させる必
要があるが、このような温度では下地のn型窒化ガリウ
ム系化合物半導体層の劣化を招く問題があった。
ので、その目的とするところは、アニール中に下層のn
型窒化ガリウム系化合物半導体層の劣化を招くことな
く、p型窒化ガリウム系化合物半導体層を短時間に、厚
さ方向に均一に低抵抗化できるp型窒化ガリウム系化合
物半導体層の製造方法を提供することにある。
するために本発明は、次のような構成を採用している。
即ち本発明は、p型窒化ガリウム系化合物半導体層の製
造方法において、n型窒化ガリウム系化合物半導体層上
に気相成長法によってp型不純物をドープした窒化ガリ
ウム系化合物半導体層を成長する工程と、窒素ガスを流
しながら20〜1000パスカルの減圧下で、前記成長
した窒化ガリウム系化合物半導体層に該半導体層の禁制
帯幅以上のエネルギーの光を照射しながら、該半導体層
を200〜400℃の温度でアニールする工程とを含む
ことを特徴とする。
は次のものがあげられる。 (1) n型窒化ガリウム系化合物半導体層上に成長した窒
化ガリウム系化合物半導体層を光照射と共にアニールす
る前に、該半導体層上に光に対して実質的に透明である
キャップ層を形成すること。 (2) 窒化ガリウム系化合物半導体層として、Gax Al
1-x N(0≦x≦1)を用いること。 (3) 気相成長法として、MOCVD法を用いること。
型不純物をドープした窒化ガリウム系化合物半導体層を
成長した後、窒素ガスを流しながら20から1000パ
スカルの減圧下で、成長した窒化ガリウム系化合物半導
体層の禁制帯幅以上のエネルギーの光を該半導体層に照
射しながら、200〜400℃の温度でアニールを行
う。
り低くなると窒化ガリウム系化合物半導体層からのNの
蒸発を防ぐことができず、また1000パスカルより高
くなると水素の蒸発が抑えられるので、この範囲が望ま
しい。この方法によって、結晶からの窒素の蒸発を防ぐ
と同時に、結晶からの水素の蒸発を加速することができ
る。
リウム系化合物半導体層の禁制帯幅以上のエネルギーの
光を該半導体に照射する理由は、p型層のみに光エネル
ギーを与えるためである。p型層のみに選択的に与えら
れた熱エネルギーは、結晶欠陥で再結合し、それによっ
て放出されたフォノンが水素の結晶内移動を助け、外へ
蒸発することを可能にする。
た理由は、200℃未満の温度であると水素の蒸発が起
こらず、低抵抗化しないためであり、400℃以上の温
度であると、カーボン,ナトリウムなどの低抵抗化する
のに有害な元素がGaN表面に付着するからである。
導体層からの窒素の分解,蒸発を十分に防ぐことができ
るが、p型窒化ガリウム系化合物半導体層上に光に対し
て実質的に透明なキャップ層を設ければ、窒化ガリウム
系化合物半導体層からの窒素の蒸発をさらに防ぐことが
可能となる。
形態によって説明する。図1は、本発明の一実施形態方
法を適用する窒化ガリウム系化合物半導体の積層構造を
示す断面図である。
イア基板11に対し、TMG,TMA,アンモニアを原
料ガスとして用いるMOCVD法で、GaNバッファ層
12を介してSiドープn型GaN層13を20μm成
長し、さらにその上にMgドープp型GaN層14を2
0μm成長した。このウェハを二分割し、その一つに
は、波長337nm,エネルギー密度2000W/cm
2 の窒素レーザを照射しつつ、窒素を流しながら300
パスカルの減圧下で、350℃で30分間のアニールを
施した。他の一つには、常圧の窒素を流しながら、80
0℃で15分間のアニールを施した。
した後、電極を付け、発光ダイオードを作成した。駆動
電流30mAの両者の発光スペクトルを、図2に示す。
実線1は前者の試料であり、破線2は後者の試料であ
る。前者のバンド端発光は大変強かったが、後者のバン
ド端発光は弱く、しかも深い順位に起因する発光が観察
された。前者のウェハをアニールするときに、p型Ga
N層14上にSiO2 からなるキャップ層を100nm
付けておくと、付けないものよりもさらにバンド端発光
は強くなった。
N層14をアニールする際に、光を照射すると共に、窒
素ガスの圧力及びアニール温度を最適化することによ
り、n型GaN層13を劣化させずに、p型GaN層1
4を短時間に、且つ厚み方向に均一に低抵抗化すること
ができる。また、p型GaN層14のみに集中的に熱エ
ネルギーを与えることができ、アニール温度を低くする
ことができる。しかも、III族とV族の化学量論比が
1:1となる結晶を得ることができる。従って、発光ダ
イオードはもとより青色発光デバイスの製造に極めて有
効である。
照射光に対して透明なキャップ層を設けることにより、
GaN層13,14からのNの蒸発をさらに防ぐことが
可能となる。
れるものではない。実施形態では、GaNの製造につい
て説明したが、これに限らずGaAlNに適用すること
ができ、さらに各種の窒化ガリウム系化合物半導体の製
造に適用することが可能である。
00パスカル程度に何ら限定されるものではなく、結晶
からの窒素の蒸発を防ぐと同時に、結晶からの水素の蒸
発を加速する減圧条件であればよい。具体的には、窒素
ガスの圧力が20パスカルより低くなると窒化ガリウム
系化合物半導体層からのNの蒸発を防ぐことができない
ので、20パスカル以上とすればよい。さらに、窒素ガ
スの圧力が1000パスカルより高くなると、水素の蒸
発が抑えられるので、1000パスカル以下とすればよ
い。
は、p型窒化ガリウム系化合物半導体層で十分吸収され
るものであればよく、該半導体層の禁制帯幅以上のエネ
ルギーを有する波長であればよい。
限定されるものではなく、仕様に応じて適宜変更可能で
ある。但し、アニール温度が200℃未満の温度である
と水素の蒸発が起こらず低抵抗化しないため、アニール
温度は200℃以上が望ましい。さらに、アニール温度
が400℃を越えるとカーボン,ナトリウムなどの低抵
抗化するのに有害な元素が窒化ガリウム系化合物半導体
層の表面に付着するので、アニール温度は400℃以下
が望ましい。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施することができる。
相成長法によってn型窒化ガリウム系化合物半導体層上
にp型不純物をドープした窒化ガリウム系化合物半導体
を成長した後、窒素ガスを流しながら20から1000
パスカルの減圧下で、p型窒化ガリウム系化合物半導体
の禁制帯幅以上のエネルギーの光を該半導体に照射しな
がら、200〜400℃の温度でアニールすることによ
り、窒素の結晶からの蒸発を防ぐと同時に、水素の蒸発
を加速するとができ、これによりアニール中にn型層の
劣化が発生せず、p型窒化ガリウム系化合物半導体を短
時間に、厚さ方向に均一に低抵抗化することが可能とな
る。
ドの発光スペクトルを従来例と比較して示す図。
層) 14…p型GaN層(p型窒化ガリウム系化合物半導体
層)
Claims (2)
- 【請求項1】n型窒化ガリウム系化合物半導体層上に気
相成長法によってp型不純物をドープした窒化ガリウム
系化合物半導体層を成長する工程と、窒素ガスを流しな
がら20〜1000パスカルの減圧下で、前記成長した
窒化ガリウム系化合物半導体層に該半導体層の禁制帯幅
以上のエネルギーの光を照射しながら、該半導体層を2
00〜400℃の温度でアニールする工程とを含むこと
を特徴とするp型窒化ガリウム系化合物半導体層の製造
方法。 - 【請求項2】前記成長した窒化ガリウム系化合物半導体
層をアニールする前に、該半導体層上に前記光に対して
実質的に透明であるキャップ層を形成することを特徴と
する請求項1記載のp型窒化ガリウム系化合物半導体層
の製造方法。
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