JP3425222B2 - 筋切延身装置、及び該装置に使用する筋切ローラー - Google Patents

筋切延身装置、及び該装置に使用する筋切ローラー

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JP3425222B2 JP14642294A JP14642294A JP3425222B2 JP 3425222 B2 JP3425222 B2 JP 3425222B2 JP 14642294 A JP14642294 A JP 14642294A JP 14642294 A JP14642294 A JP 14642294A JP 3425222 B2 JP3425222 B2 JP 3425222B2
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憲一 鈴木
俊夫 宮坂
洋史 宮野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は筋切延身装置、更に詳細
には牛肉、豚肉、魚肉等の塊状肉の筋肉繊維を切断する
と共に、切断した塊状肉を所定の厚さに扁平に延身する
筋切延身装置、及び該装置に使用する筋切ローラーに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等の塊
状肉を柔らかくしたり、調味液の均一吸収をよくするた
めに種々の方法や装置が提案されており、その一つにテ
ンダーライザーと称される筋切装置が知られる。
【0003】この筋切装置は、円筒体の外周面の全体に
おいて、周方向に沿ってカッター刃の刃背が同一周線上
に並ぶように、また軸方向には各カッター刃が対向して
並立するように多数のカッター刃を一律に立設した一対
のカッターローラーからなり、これを回転させ該カッタ
ーローラー間に投入した塊状肉に無造作にミシン目状の
切目を直線に入れるように構成されている。
【0004】また、一般に上記筋切装置にて処理された
塊状肉には、所定の厚さに延身するために肉叩き用ハン
マー(図示せず)で叩いて扁平に整える処理(延身処
理)が更に施される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記筋
切装置による筋切後に行なわれる延身処理は、上述のよ
うに塊状肉を肉叩き用ハンマー(図示せず)で叩いて扁
平に整えるといった手作業によって行なわれているた
め、多大な手間と時間がかかるという欠点があり、これ
に伴って作業効率を悪化させる他、製造コストを増大さ
せてしまうなどの問題が起こっている。
【0006】また、上記従来の筋切装置は、各カッター
ローラーの基体としての円筒体の外周面に立設された各
カッター刃が例えば厚み1.5〜2.0ミリメートル、刃渡り
6ミリメートル、刃背の高さ15ミリメートルの平板形状
に形成されており、各カッター刃の間隔は約5.0 ミリメ
ートルであるなど著しく狭く、これによって塊状肉に切
目を入れた場合には、その塊状肉の筋肉繊維を極端に狭
い間隔で切断してしまい、肉の食感が全く無くなってし
まうといった欠点がある。更に、このように無造作に多
数の切目を入れた塊状肉は保型性が悪く、特に加熱する
などの調理をした場合に一面が他面にい引っ張られて反
るなど変型してしまうことが度々あった。
【0007】上述のような多くの問題をかかえた当業界
においては、塊状肉の筋肉繊維を切断する筋切処理、及
び該処理後に行なう延身処理の双方の処理を一環して自
動的に行なうことができる装置の開発が切望されてい
る。
【0008】本発明は上述の従来の技術の欠点に着目
し、これを解決せんとしたものであり、その目的は塊状
肉の筋切、及び延身の双方の処理を一環して行なうこと
ができる筋切延身装置を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、塊状肉の筋肉繊維を
所定間隔毎に確実に切断することができる上述の筋切延
身装置を提供することにある。
【0010】本発明の更に他の目的は、塊状肉の筋肉繊
維の切断を効率よく行うことができる上述の筋切延身装
置を提供することにある。
【0011】また、本発明は、塊状肉の筋肉繊維を所定
間隔毎に確実に切断することができる筋切延身装置に使
用する筋切ローラーを提供するを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的に鑑
みてなされたものであり、その要旨とするところは、外
周面に複数のカッター刃を立設し、回転しながら塊状肉
を挟持して、該塊状肉に切目を入れる一対の第1ローラ
ーからなるカッターと、該カッターによって切目が入れ
られた塊状肉を崩す第2ローラー、該第2ローラーによ
って崩された塊状肉を広げる第3ローラー、及び該第3
ローラーによって広げられた塊状肉を所定の厚さに扁平
に整える第4ローラーからなる延身部材と、塊状肉を上
記一対の第1ローラー間に供給する供給手段と、上記一
対の第1ローラーによって切目が入れられた塊状肉を上
記第2〜第4の各ローラーへ順次搬送する搬送手段と、
上記供給手段、搬送手段及び第1〜第4の各ローラーを
駆動する駆動源とを備えてなることを特徴とする筋切延
身装置にある。
【0013】上記カッター部材を構成する各第1ローラ
ーとしては、円筒体の外周面に立設した複数のカッター
刃が、外周面の全体において、その周方向、及び軸方向
に各所定間隔毎に一律に立設されることが好ましい。こ
れによって塊状肉に切目を入れても、塊状肉が保型性を
喪失することがない。
【0014】次に、延身部材を構成する第2〜第4ロー
ラーについて、まず第2ローラーとしては、上述したよ
うなカッター部材によって切目が入れられた塊状肉を効
率良く崩すために、外周面に例えば該外周面から突出
し、かつ軸方向に延長した凸部を周方向に沿って放射状
に設けた構造のものを用いることができる。また第3ロ
ーラーとしては、第1ローラーによって崩された塊状肉
を効率良く広げるために、該第2ローラーの基体として
の円筒体の外周面に例えば軸方向に延びる棒状体を周方
向に沿って環状に配設すると共に、この時、該棒状体を
軸方向両端部より中央部を回転方向に対して先行するよ
うに屈曲して形成した構造のものを用いることができ
る。更に第4ローラーとしては、上記第3ローラーによ
って広げられた塊状肉を扁平に整えるために、円筒体の
外周面に縦横に等間隔毎に溝を設けた構造のものを用い
ることができる。
【0015】上記供給手段は、自動的に塊状肉の筋切処
理を行なうと共に、一対の第1ローラー間への塊状肉の
作業者による直接供給を避けることにより作業中の事故
を防止するといった目的を兼ねて設けたもので、ベルト
コンベヤーや、ネットコンベヤー、オートリフト等の種
々の手段を用いることができる。
【0016】搬送手段は、第1ローラーによって切目が
入れられた塊状肉を上記第2〜第4の各ローラーへ順次
搬送し得るようなベルトコンベヤーや、スチールコンベ
ヤー等の種々の手段を用いることができる。特にベルト
コンベヤーでは、各ローラーが処理を施すための作業台
として利用することができる。こうすることによって自
動的に塊状肉の延身処理を行なうことができる。
【0017】駆動源は、上述した第1〜第4の各ローラ
ー、供給手段、及び搬送手段を駆動するためのもので、
装置規模に応じて適当なモーターを用いることができ
る。また、第1〜第4の各ローラー、供給手段、及び搬
送手段は、各々チェーン等によって適当に組み分けて複
数の駆動源によって駆動することができる。
【0018】このように構成された本発明にかかる筋切
延身装置によれば、塊状肉の筋切、及び延身の双方の処
理を一環して行なうことができ、従来の方法で要してい
た多大な手間と時間を軽減することができる。
【0019】本発明の他の要旨は、上記カッター部材
が、ローラーの外周面の全体において、周方向、及び軸
方向に各所定間隔毎に複数のカッター刃を一律に立設
し、回転しながら塊状肉を挟持して、これに切目を入れ
る一対の第1ローラーからなり、回転しながら塊状肉を
挟持する際、少なくとも一方のローラーに立設した複数
のカッター刃が、他方のローラーに立設した複数のカッ
ター刃間のローラー面に当接するように構成したことを
特徴とする上述の筋切延身装置にある。
【0020】本発明の更に他の要旨は、上記第1ローラ
ーの回転による塊状肉の巻き上げを防止するガイド部材
を更に備えてなることを特徴とする上記の筋切延身装置
にあり、各ローラーの表面形状に応じた種々の構造のも
の、例えば各カッター間のローラー面に沿って配置可能
な先端部が爪形状に形成されたガイド部材(図4参
照)、該ガイド部材の爪形状先端部を可動し得るように
したガイド部材(図10参照)、若しくは上記一対の第
1ローラーにより挟持されて切目が入れられた塊状肉を
搬送手段へ案内し得るように配設した巻込防止ベルトか
らなるガイド部材(図11(a)(b)参照)などを用
いることができる。こうすることによって各ローラーの
回転による塊状肉の巻き込みを確実に防止することがで
きる。
【0021】更にまた、本発明は、一対の円筒体と、こ
れら円筒体の外周面において周方向と軸方向にそれぞれ
複数のカッター刃を設けた筋切ローラーであって、前記
カッター刃が刃渡りを有する塊状肉を貫通する高さで所
定間隔毎に立設したものからなり、かつ少なくとも前記
円筒体の一方に立設した複数のカッター刃を、他方の円
筒体に立設した複数のカッター刃間の円筒体の外周面
当接して構成することにより、前記筋切ローラーをそれ
ぞれ上方から見て内側に、かつ塊状肉を噛み込む方向に
回転して塊状肉に貫通する多数の切目を設けるようにし
たことを特徴とする筋切延身装置に使用する筋切ローラ
にある。
【0022】上述の各カッター刃は、刃渡りに交差して
切断した断面が裾広の三角形状となるように、刃渡りと
高さとの比率を 6〜12:8〜15、刃先角度を20〜60度に
形成し、円筒体の周方向においては近隣するカッター刃
の刃背が対向するように所定間隔毎に立設し、軸方向に
おいても該軸方向とカッター刃の刃渡りが平行になるよ
うに所定間隔毎に立設することが望ましく、具体的には
刃渡り、周方向のカッター刃間隔、及び軸方向のカッタ
ー刃間隔の比率が 6〜12:10〜15:20〜30であることが
最も好ましい。こうして上記第1ローラー(ローラー)
を歯車形状に形成することで、一対の第1ローラー(ロ
ーラー)によって塊状肉の表裏面を貫通する切目を入れ
ると同時に凹みを形成することで、肉の食感を喪失しな
い程度に塊状肉の筋肉繊維を確実に切断し、調味液の吸
収を良くすることができる。
【0023】特に、ここでは少なくとも一方のローラー
に立設した複数のカッター刃が、他方のローラーに立設
した複数のカッター刃間のローラー面に当接するように
しているので、ローラー面がカッター刃に対してまな板
の役割をして塊状肉には切目が十分に入れられ、筋肉繊
維を確実に、しかも所定間隔毎に切断することができ
る。
【0024】
【作用】本発明の筋切延身装置は、まず塊状肉を供給手
段によって、外周面に複数のカッター刃を立設した一対
の第1ローラーからなるカッターへ供給し、回転しなが
ら塊状肉を挟持する該一対の第1ローラーによって、該
塊状肉に切目を入れる。切目が入れられた塊状肉を第2
ローラーによって崩した後、第3ローラーによって広
げ、更に第4ローラーによって所定の厚さに扁平に整え
る。この時、カッター部材によって切目が入れられた塊
状肉を、搬送手段によって第1〜第4ローラーへ順次搬
送し、そして各処理を施した後、該塊状肉を搬出する。
このように、塊状肉の筋切、及び延身の双方の一環処理
を可能にする。
【0025】また、上記各第1ローラーの周方向及び軸
方向の各所定間隔毎に一律に設けると共に、一方の第1
ローラーに立設したカッター刃が、他方の第1ローラー
に立設したカッター刃間のローラー面に当接するように
したので、塊状肉の筋肉繊維の各所定間隔での確実な切
断を可能にする。
【0026】更に、ガイド部材によって、上記各第1ロ
ーラーの回転による塊状肉の巻き込みを防止し、塊状肉
の筋肉繊維の切断を効率よく行うことができる。
【0027】更にまた、少なくとも一方のローラーに立
設した複数のカッター刃が、他方のローラーに立設した
複数のカッター刃間のローラー面に当接するようにした
一対のローラーからなるカッターによって、該塊状肉の
筋肉繊維を所定間隔毎に確実に切断することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0029】ここで、図1は本発明にかかる筋切延身装
置の実施例を示す概略斜視図、図2は図1の筋切延身装
置の概略平面図、図3は図1の筋切延身装置の概略側面
図である。
【0030】図1〜図3において10は本発明にかかる
筋切延身装置であって、該装置10は、回転しながら塊
状肉9を挟み込み、該塊状肉9の筋肉繊維を切断し得る
切目を入れるための一対の筋切ローラー11,12と、
該筋切ローラー11,12によって切目が入れられた塊
状肉9を崩すための圧崩ローラー13と、該圧崩ローラ
ー13によって崩された塊状肉9を広げるための圧広ロ
ーラー14と、該圧広ローラー14によって広げられた
塊状肉9を扁平に整えるための圧延ローラー15と、上
記各ローラー11〜15の回転による塊状肉9の巻き上
げを防止するためのガイドフレーム16,17と、上記
一対の第1ローラー間へ塊状肉を投入するための投入用
ベルトコンベヤー18と、上記一対の筋切ローラー1
1,12によって切目が入れられた塊状肉9を上記圧崩
ローラー13、圧広ローラー14、及び圧延ローラー1
5に順次搬送し、各処理を施すための作業台を兼ねる搬
送用ベルトコンベヤー19と、投入用ベルトコンベヤー
18及び上記各ローラー11〜15をチェーン23〜2
7、筋切ローラー11,12に設けた後述するギア11
c,12d(図2参照)を介して駆動するためのモータ
ー20と、搬送用ベルトコンベヤー21をチェーン28
を介して駆動するためのモーター21とで構成される。
また、上記投入用ベルトコンベヤー18には、該投入用
ベルトコンベヤー18上に載置した塊状肉9を筋切ロー
ラー11,12間へ投入する際、該投入用ベルトコンベ
ヤー18から塊状肉を剥離し、スムーズに上記筋切ロー
ラー11,12間へ投入するためのスクレーパー22を
設けている(図2、図3参照)。
【0031】筋切ローラー11,12は、図4に示すよ
うに、直径70ミリメートルの円筒体11’,12’と、
該円筒体11’,12’の外周面において、周方向には
13ミリメートル毎に同一周線上に24枚、軸方向には20
ミリメートル毎に一律に立設されたカッター刃11a,
12aとによって構成されている(上記同一周線上に立
設したカッター刃11a,12aは、筋切ローラー11
の軸方向には所定間隔毎に5環、筋切ローラー12の軸
方向には所定間隔毎に4環備えられている)。また、カ
ッター刃11a,12aは、刃渡り 6ミリメートル、高
さ15ミリメートル、刃先角度30度の三角形状に形成され
ている。
【0032】各筋切ローラー11,12は、互いの各外
周面に設けられた各カッター刃11a,12aが、他方
のローラー11、或いは12のカッター刃間11b,1
2bの外周面(円筒体外周面)に、当接し得るように
対向して並設されており、図中において示す矢印方向へ
回転するように設定されている。また、筋切ローラー1
1,12の軸方向の一端には従動スプロケット11d,
12cを設け(図1、図3参照)、他端には互いに噛合
して回転するギア11c,12dを設けており(図2参
照)、後述するモーター20によって回転駆動される。
投入用ベルトコンベヤー18によって投入される塊状肉
9は、回転している筋切ローラー11,12によって挟
持され、筋肉繊維が等間隔に切断された後、該塊状肉9
を搬送用ベルトコンベヤー19上に落下し、モーター2
1によって回転する搬送用ベルトコンベヤー19で圧崩
ローラー13の下方へ搬送される(図3参照)。また、
筋切ローラー11,12の下方には、ガイドフレーム1
6が設けられており、該ガイドフレーム16は、これに
一体に設けた爪部16aが筋切ローラー11,12のカ
ッター刃間11b,12bに沿うように配置されており
(図3と図4参照)、これによって該筋切ローラー1
1,12による塊状肉の巻き込みを防止している。ここ
では、上述したようなガイドフレーム16(ガイド部
材)を用いたが、この他図10に示すように上記ガイド
フレーム16を進退し得るように、或いは爪部16aを
枢動し得るようにしてもよく、図11(a)及び(b)
に示すように筋切ローラー11,12により切目が入れ
られた塊状肉を搬送用ベルトコンベヤー上に案内し得る
ように上記筋切ローラー11,12に回巻配設された巻
き込み防止ベルト34を用いることもできる。
【0033】上記一対の筋切ローラー11,12によっ
て切目が入れられた塊状肉9を崩すための圧崩ローラー
13は、図5に示すように、直径80ミリメートルの円筒
型の外周面に、先端部に半径 3ミリメートルの面取りを
施した高さ10ミリメートルの凸部13aを等間隔で放射
状に設けたもので、その軸方向の一端には該圧崩ローラ
ー13を回転させるための従動スプロケット13b,1
3cを一体に備えている(図1参照)。搬送用ベルトコ
ンベヤー19によって搬送される塊状肉9は、上記外周
面に設けられた凸部13aによって崩された後、搬送用
ベルトコンベヤー19で更に圧広ローラー14の下方へ
搬送される(図3参照)。
【0034】図6には上記圧崩ローラー13によって崩
された塊状肉9を広げるための圧広ローラー14が示さ
れており、該圧広ローラー14は、内径82ミリメートル
の円筒型の外周部に沿って、軸方向に延びる複数の棒1
4a(直径 9ミリメートル)を環状に配設したもので、
該棒14aは隣接して筋状溝14bを成形しており、該
各筋状溝14bは、軸方向両端部より中央部を回転方向
に対して先進させるように前方に屈曲して形成してい
る。また該圧広ローラー14の軸方向の一端には該圧広
ローラー14を回転させるための従動スプロケット14
c,14dを一体に備えている(図1参照)。この圧広
ローラー14の下方に搬送された塊状肉9は、上記外周
面に配設した棒14aによって広げられ、更に搬送用ベ
ルトコンベヤー19で更に圧延ローラー15の下方へ搬
送される(図3参照)。
【0035】圧広ローラー14によって広げられた塊状
肉9を扁平に整えるための圧延ローラー15は、図7に
示すように、その表面に幅 2ミリメートル、深さ 1ミリ
メートルの溝15aを縦横に等間隔で設けたもので、該
溝15a以外には凹凸はない。また軸方向の一端には該
圧延ローラー15を回転させるための従動スプロケット
15b,15cを一体に備えている(図1参照)。上記
圧広ローラー14によって広げられた塊状肉9は、ここ
で所定の厚さに扁平に整えられ、搬送用ベルトコンベヤ
ー19で搬出される(図3参照)。
【0036】このように構成された上述の筋切延身装置
10は、図8に示すように、事故防止のための安全カバ
ー32によって上述した各処理部材11〜28が被覆さ
れ、支持柱33によって支承されている。また、搬送用
ベルトコンベヤー19に対する上記各ローラー13〜1
5のクリアランスは、各ローラー13〜15の上部に設
けられた調整ネジ29〜31によって各々(圧崩ローラ
ーにあっては 5〜15ミリメートル、圧広ローラーにあっ
ては 4〜8 ミリメートル、圧延ローラーにあっては 4〜
8 ミリメートル)調整することができるようになってお
り、ここでは、ベルトコンベヤー19に対する圧崩ロー
ラーのクリアランスは10ミリメートル、圧広ローラーの
クリアランスは 6ミリメートル、圧延ローラーのクリア
ランスは5ミリメートルに設定してある。上記筋切ロー
ラー11,12の両側には、自動洗浄用ノズル(図示せ
ず)を設けることができ、これによって筋切ローラーの
洗浄を容易に行なうことができる。
【0037】次に、上記ローラー11〜15、及びベル
トコンベヤー18,19の回転駆動を図3を参照して更
に詳細に説明する。まず、駆動源として用いるモーター
20は、回転軸に一体化した駆動スプロケット20a
と、該駆動スプロケット20aを所望の回転速度に調節
し得る機構とを備えている。該モーター20は、駆動ス
プロケット20aを回転駆動することでチェーン23を
介して圧延ローラー15の従動スプロケット15bが該
圧延ローラー15及び従動スプロケット15cと共に回
転する。そして従動スプロケット15cがチェーン24
を介して圧広ローラー14の従動スプロケット14dを
回転させることで圧広ローラー14及びこれに設けた従
動スプロケット14cが一体に回転する。この従動スプ
ロケット14cがチェーン25を介して更に圧崩ローラ
ー13の従動スプロケット13bを該圧崩ローラー13
及び従動スプロケット13cと一体に回転させる。そし
て従動スプロケット13cの回転は、チェーン26を介
して筋切ローラー12に設けた従動スプロケット12c
に作用し、該筋切ローラー12に設けたギア12dが筋
切ローラー11に設けたギア11cと噛合して該筋切ロ
ーラー11を回転させ、筋切ローラー11と共に回転す
る従動スプロケット11dが、チェーン27を介して投
入用ベルトコンベヤー18の従動スプロケット18aを
回転させる。このようにモーター20によってローラー
11〜15、及び投入用ベルトコンベヤー18を同期し
て回転駆動することができる。一方、モーター21は駆
動スプロケット21aを備えており、この駆動スプロケ
ット21aはチェーン28を介して搬送用ベルトコンベ
ヤー19のプーリーに一体化した従動スプロケット19
aを回転させ、上記搬送用ベルトコンベヤー19の周回
運動を可能にする。
【0038】また、図9(a)〜(c)には、筋切延身
装置10にて処理された塊状肉9が示されており、該塊
状肉9の表面にはカッター刃12aによって切目9aが
入れられ、その切目9aに沿って該切目9aを頂部とす
る三角形状の凹み9bが瞬時的に形成されている。ま
た、その裏面にはカッター刃11aによって切目9cが
入れられ、上記表面と同様に切目9cに沿って該切目9
cを頂部とする三角形状の凹み9dが形成されている。
上記切目9a,9cは互いに塊状肉9を貫通しており、
該塊状肉9の筋肉繊維を等間隔毎に確実に切断してい
る。
【0039】上述した本実施例の筋切延身装置10を用
いて、上記条件下、幅 80 ミリメートル、長さ 90 ミリ
メートル、厚み 12.5 ミリメートルの三角形状の鶏ムネ
肉を処理したところ、幅 120ミリメートル、長さ 140ミ
リメートル、厚み 8ミリメートルの平板状に延身された
鶏ムネ肉を得ることができた。この1枚の鶏ムネ肉を得
るのに要した作業時間は作業員1人で 3秒であった。ま
た同様の作業を従来の方法で1人の作業員にて行なった
ところ、同程度の平板状鶏ムネ肉を得るために15秒間を
要した。
【0040】
【発明の効果】本発明の筋切延身装置では、塊状肉の筋
切、及び延身の双方の処理を一環して行なうことがで
き、これに伴い手作業によって行なわれていた延身処理
にかかる多大な手間と時間を大幅に軽減することができ
るうえ、作業効率の向上させて、製造コストの低廉化を
可能にする。
【0041】また、本発明の筋切延身装置では、塊状肉
の筋肉繊維を所定間隔毎に確実に切断することができ、
これによって塊状肉が柔らかくなると共に調味液の均一
吸収をよくし、肉の食感喪失を防止することができる。
【0042】更に、本発明の筋切延身装置では、カッタ
ーを構成する一対のローラーの回転による塊状肉の巻き
込みを防止し、効率よく塊状肉の筋切を行うことができ
る。
【0043】更にまた、本発明の筋切ローラーは、塊状
肉の筋肉繊維を所定間隔毎に確実に切断することがで
き、これによって塊状肉が柔らかくなると共に調味液の
均一吸収をよくし、肉の食感喪失を防止することができ
る。また、当該処理を施した塊状肉は保型性を有するの
で、加熱等の処理を行なった場合における該塊状肉の変
型防止を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる筋切延身装置の実施例を示す概
略斜視図である。
【図2】図1の筋切延身装置の概略平面図である。
【図3】図1の筋切延身装置の概略側面図である。
【図4】図1の一対の筋切ローラー(一対の第1ローラ
ー)、及びガイドフレームの分解して示す概略斜視図で
ある。
【図5】(a)は図1の筋切延身装置に使用する圧崩ロ
ーラー(第2ローラー)の概略側面図、(b)は(a)
の圧崩ローラーの概略正面図である。
【図6】(a)は図1の筋切延身装置に使用する圧広ロ
ーラー(第3ローラー)の概略側面図、(b)は(a)
の圧広ローラーの概略正面図である。
【図7】(a)は図1の筋切延身装置に使用する圧延ロ
ーラー(第4ローラー)の概略側面図、(b)は(a)
の圧延ローラーの概略正面図である。
【図8】周囲に安全カバーを装備した図1の筋切延身装
置の概略斜視図である。
【図9】(a)は図1の筋切延身装置によって処理した
塊状肉の概略平面図、(b)は(a)の塊状肉の透視斜
視図、(c)は(a)の該塊状肉の透視側面図である。
【図10】本発明にかかるガイド部材の他の態様を示す
側面図である。
【図11】(a)は本発明にかかるガイド部材の更に他
の態様を示す側面図、(b)は(a)の概略平面図であ
る。
【符号の説明】
9 塊状肉 10 筋切延身装置 11,12 筋切ローラー 13 圧崩ローラー 14 圧広ローラー 15 圧延ローラー 16,17 ガイドフレーム 18 投入用ベルトコンベヤー 19 搬送用ベルトコンベヤー 20 スクレーパー 21,22 モーター 23〜28 チェーン 29〜31 調整ねじ 32 安全カバー 33 支持柱 34 巻き込み防止ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮坂 俊夫 東京都千代田区外神田2−3−1 宮坂 機械株式会社内 (72)発明者 宮野 洋史 東京都国立市谷保602−11 (56)参考文献 実開 昭55−55093(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A22C 9/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面にカッター刃を立設し、回転しな
    がら塊状肉を挟持して、該塊状肉に多数の切目を入れる
    一対の第1ローラーからなるカッターと、該カッターに
    よって切目が入れられた塊状肉を崩す第2ローラー、該
    第2ローラーによって崩された塊状肉を広げる第3ロー
    ラー、及び該第3ローラーによって広げられた塊状肉を
    所定の厚さに扁平に整える第4ローラーからなる延身部
    材と、塊状肉を上記一対の第1ローラー間に供給する供
    給手段と、上記一対の第1ローラーによって切目が入れ
    られた塊状肉を上記第2〜第4の各ローラーへ順次搬送
    する搬送手段と、上記供給手段、搬送手段、及び第1〜
    第4の各ローラーを駆動する駆動源とを備えてなること
    を特徴とする筋切延身装置。
  2. 【請求項2】 上記カッターが、ローラーの外周面の全
    体において、周方向、及び軸方向に各所定間隔毎に複数
    のカッター刃を一律に立設し、回転しながら塊状肉を挟
    持して、これに切目を入れる一対の第1ローラーからな
    り、回転しながら塊状肉を挟持する際、少なくとも一方
    のローラーに立設した複数のカッター刃が、他方のロー
    ラーに立設した複数のカッター刃間のローラー面に当接
    するように構成したことを特徴とする請求項1記載の筋
    切延身装置。
  3. 【請求項3】 上記第1ローラーの回転による塊状肉の
    巻き上げを防止するガイド部材を更に備えてなることを
    特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の筋切延身
    装置。
  4. 【請求項4】 一対の円筒体と、これら円筒体の外周面
    において周方向と軸方向にそれぞれ複数のカッター刃を
    設けた筋切ローラーであって、前記カッター刃が刃渡り
    を有する塊状肉を貫通する高さで所定間隔毎に立設した
    ものからなり、かつ少なくとも前記円筒体の一方に立設
    した複数のカッター刃を、他方の円筒体に立設した複数
    のカッター刃間の円筒体の外周面に当接して構成するこ
    により、前記筋切ローラーをそれぞれ上方から見て内
    側に、かつ塊状肉を噛み込む方向に回転して塊状肉に貫
    通する多数の切目を設けるようにしたことを特徴とする
    筋切延身装置に使用する筋切ローラー。
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