JP3424858B2 - ナチュラルロック装置 - Google Patents

ナチュラルロック装置

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JP3424858B2
JP3424858B2 JP23220894A JP23220894A JP3424858B2 JP 3424858 B2 JP3424858 B2 JP 3424858B2 JP 23220894 A JP23220894 A JP 23220894A JP 23220894 A JP23220894 A JP 23220894A JP 3424858 B2 JP3424858 B2 JP 3424858B2
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哲也 桶谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワークを適切な位置で支
えて撓みを防止し、切削加工時におけるビビリ発生によ
る精度不良を防止するためのナチュラルロック装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来一般に、剛性が小さいワークWの面
加工を行う場合、ワークWのクランプ部分を治具ベース
等に固定のパッド等の上に載置クランプし、かつ、ワー
クWの治具ベースから浮いている部分をナチュラルロッ
ク装置で支えて加工による撓みを防止し、ビビリの発生
を抑えるようにしている。このナチュラルロック装置3
において、常時突出型といわれるものは、図8に示すよ
うに治具ベース1上の適切な位置に取付けられる本体1
0AにワークWを支える支持ロッド12Aを垂直方向に
移動自在に支持すると共に支持ロッド12Aの下部に装
着したばね14Aにより支持ロッド12Aを上方に付勢
してあって、支持ロッド12AがワークW下面より上方
に突出している。そして治具ベース1上に固定のパッド
2上にワークWを載置すると、ワークWの下面に突出状
態の支持ロッド12Aが当接して下降するようにしてあ
る。ナチュラルロック装置3はピストンロッド16Aの
押し斜面16Bと支持ロッド12Aの係止斜面12Bと
の間に、両斜面方向に移動自在なロック部材20Aを介
在させてロックシリンダ15Aの作動によりピストンロ
ッド16Aの押し斜面16Bがロック部材20Aの傾斜
面から成る押し面20Bを押してロック部材20Aの傾
斜面から成るロック面20Cを係止斜面12Bに圧接し
てワークWに当接した位置の支持ロッド12Aを固定し
てワークWを支持するようにしていた。又、このような
常時突出型に対して、ワークWがパッド上に載置された
後、支持ロッド12Aが下方から上昇してきてワーク下
面を支えるようにした常時引込型のものがある。この装
置は図9に示すように本体10Bに支持ロッド12Dを
垂直方向に移動自在に支持して、ばね14Bで突出方向
へ付勢する一方支持ロッド12Dに引込みシリンダ61
Aを接続し、ワークWをパッド上にセットする時には、
引込みシリンダ61Aを引込んで、支持ロッド12Dを
ワーク下面より下方に離しておき、ピストンロッド12
Dの引込みを解除することでばね14Bのばね力により
支持ロッド12Dを押し出してワークW下面に当接させ
るようにしてある。そして支持ロッド12Dと平行に備
えたロックシリンダ15Bのピストンロッド16Cを引
側に作動させることによりピストンロッド16C先端の
連結したトグル機構60を介してロック部材20Dの傾
斜面から成る押面20Eが支持ロッド12Dの係止斜面
12Eを圧接してワークW下面に当接した状態の支持ロ
ッド12Dを固定するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、常時引
込み型、常時突出型のいずれも、支持ロッドの係止斜面
にロック部材の傾斜面から成るロック面を面当りで圧接
して支持ロッドを固定するようになっているが、製作誤
差等により、互いに接触すべき係止斜面とロック面とが
片当りすることが多く、その結果、支持ロッドの固定が
不安定となって、ワーク加工時に、ナチュラルロック装
置を用いているにもかかわらず、ビビリ等が発生する第
1の問題があった。また、従来のナチュラルロック装置
では、ロックシリンダが支持ロッドと平行に、垂直に設
けてあるので装置全体の高さが高く、ワーク下方の狭い
取付空間への取り付けが制限される第2の問題があっ
た。また、図8に示す従来のものでは、ロックシリンダ
のピストンロッドと支持ロッド間に所定長さのロック部
材が配置されているため、加工中にワークに上方から加
わる荷重によって、支持ロッドを介してロック部材に大
きなひずみが生じ、その分、支持ロッドが押し下げられ
てワークを精度よく支持できない第3の問題があった。
加えて、従来の常時引込み型のナチュラルロック装置で
は、支持ロッドの引込みのために、ロックシリンダの他
に、引込みシリンダを別途備えているために、装置が一
層大きくなるうえに、引込みシリンダのための配管も必
要となる第4の問題もあった。本発明の第1の課題は、
ワークを支持する支持ロッドの位置固定が確実なナチュ
ラルロック装置を得ることにある。また、第2の課題
は、装置全体の高さを低くして小型化し、狭い取り付け
空間に設置できるナチュラルロック装置を得ることにあ
る。また、本発明の第3の課題は、加工時に大きな荷重
が加わっても、支持ロッドの押し下げ量を極めて小さく
できて、ワークを精度よく支持でき、かつ部品点数を少
なくできるナチュラルロック装置を得ることにある。ま
た、第4の課題は、引込み用シリンダを不要とする、常
時引込み型のナチュラルロック装置を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1では、係止斜面
に圧接するロック部材のロック面を、垂直方向の円弧ロ
ック面としたことを特徴とする。ロックシリンダのピス
トンロッドに形成した押し斜面の上昇により、ロック部
材の押し面を押してロック部材のロック面を係止斜面に
圧接して、ワーク下面に当接した位置の支持ロッドを固
定してワークを支えるようにしたナチュラルロック装置
においては、請求項2のように、請求項1の構成に加え
て、ロック部材の押し面も円弧押し面とすることによ
り、この円弧押し面と押し斜面間での片当りも無くなっ
て好ましい。又、請求項3では、ロック部材を支持ロッ
ド側方で支持ロッドに対して直交方向に進退自在に本体
に配設すると共に、このロック部材をロック部材の進退
方向と平行に設けたロックシリンダと連繋し、このロッ
ク部材のロック面を垂直方向の円弧ロック面とすると共
に、この円弧ロック面をロック部材の進退方向に傾斜し
て設け、かつ、前記係止斜面は、円弧ロック面の傾斜に
あわせて、ロック部材の進退方向に傾斜していることを
特徴とする。さらに請求項2,3では、ロックシリンダ
と支持ロッドとを、ロックシリンダがアンロック動作し
たときに、支持ロッドを強制的に引き込む戻し機構で連
繋している。請求項4では、請求項3のロック部材の軸
方向両端に夫々大、小のピストンを直接接続してロック
シリンダを構成したことを特徴とする。
【0005】
【作用】請求項1によればワークを支えた位置に支持ロ
ッドがあるとき、ロックシリンダの作動によりロック部
材の垂直方向の円弧ロック面が支持ロッドの係止斜面に
線当りで圧接し、支持ロッドを確実に固定する。請求項
2によればワークを支えた位置に支持ロッドがあるとき
ロックシリンダの作動によりピストンロッドが上昇し、
ロック部材を水平方向に移動させて支持ロッドに圧接す
る。ロック部材の垂直方向の円弧押し面はピストンロッ
ドの押し斜面と線接触し、又ロック部材の垂直方向の円
弧ロック面も支持ロッドの係止斜面と線当りで圧接し、
支持ロッドを確実に固定する。請求項3によればワーク
を支えた位置に支持ロッドがあるときロックシリンダの
動作によりピストンロッドが支持ロッドに対して直交方
向に進退し、そのピストンロッドと連繋されるロック部
材の垂直方向の円弧ロック面が支持ロッドの係止斜面に
線当りで当接し、支持ロッドを確実に固定する。ロック
シリンダが水平なので、装置全体の高さが低くなる。
求項2,3では、更にロックシリンダのアンロック作動
で、支持ロッドが機械的に引込まれる。請求項4では、
ロック部材の両端にピストンを接続してロックシリンダ
とし、ロックシリンダがロック部材を有する構成とした
ので、請求項2の装置のように、ロックシリンダと全く
別にロック部材を持つものよりも、加工時に支持ロッド
に加わる荷重に対して、ひずむ部分が少なくなり、加工
時の支持ロッドの押し下げが少なくなって、精度よく支
持できる上に、ロック部材装置全体が一層コンパクトに
なる。
【0006】
【実施例】図1,2,3において1は面加工等を行う工
作機械の治具ベースで、ワークWを載置するための複数
のパッド2が上方に向けて立設され、このパッド2にワ
ークWを載置してクランプし、加工が行われるようにな
っている。ワークWは鋳造品で剛性が小さく加工時に撓
みが発生しないように例えばパッド2との間を治具ベー
ス1上の適切な位置に配設されたナチュラルロック装置
3により支えられている。ナチュラルロック装置3は本
体10がほぼ円型棒状で両側が平行に削成された形状で
下部が支持台11上に締着されている。支持台11は締
付ボルト6(図2に示す)により治具ベース1上に締着
されている。
【0007】本体10には垂直に貫通孔10aが穿設さ
れ、貫通孔10aにワークWを支える支持ロッド12が
先端に当金13を固着して垂直方向移動自在に挿通して
ある。支持ロッド12は下部の小径部12aの段差と支
持台11の間に介在した圧縮ばね14により上方に付勢
されて図1に示すように最も引き込まれた2点鎖線の位
置と最も突出した1点鎖線の位置との間を移動可能でこ
の間でワークWを支えるようにしてある。又、小径部1
2aの下端に後述の戻しレバー25と係合する引き込み
係合部12bが設けてあり、この部分は支持台11の、
下面側が開放され、前記貫通孔10aに連通する収容空
間11a内に位置している。更に支持ロッド12外周面
には本体10内に位置する部分に上から下へ向けて軸心
に近づくように傾斜した係止斜面12c(傾斜角度6
度)が削設してある。
【0008】この支持ロッド12と平行に本体10内に
はロックシリンダ15が設けられる。ロックシリンダ1
5のピストンロッド16には前記支持ロッド12の係止
斜面12cと対向して係止斜面12cと逆勾配の押し斜
面16a(傾斜角度8度)が形成されている。そして係
止斜面12cと押し斜面16aとの間には、ロック部材
20が介在され、前記両斜面12c,16a方向に水平
移動自在になっている。ロック部材20は概ね長方形で
支持ロッド12の係止斜面12cに当接するロック面を
垂直方向の円弧ロック面20aに形成し、又、ロック部
材20押し斜面16aと当接する押し面を垂直方向の円
弧押し面20bに形成してある。ロック部材20には給
油孔21が設けられ、円弧ロック面20a、円弧押し面
20b及び本体10との接続部に供給油路10bを通じ
て潤滑油が供給(供給源省略)されるようになってい
る。
【0009】ピストンロッド16は本体10のロッド孔
17に挿通され、このピストンロッド16と一体のピス
トン16aがロッド孔17と連通するピストン室18に
挿通され、垂直方向に移動自在に支持してある。ピスト
ン室18は上部空室18aと下部空室18bを有しそれ
ぞれに油圧通路19a,19bが設けてあり、圧力供給
源からの圧力供給によりピストンロッド16が上下移動
するようになっている。この油圧通路19a,19bの
途中にはロックシリンダ15の移動速度を制御するオリ
フィスを備えている。ピストン16aの下端部は、支持
台11の収容空間11a内に突出している。
【0010】戻しレバー25は支持台11に固着された
ピン26により基端25aが支持されて上下揺動自在と
なっており、先端25bが支持ロッド12下方に位置
し、前記引き込み係合部12bに上側から当接してい
る。また、戻しレバー25の中間部には、押し下げ係合
部25cが設けられ、ピストン16aの下端に当接可能
にしてあり、ロックシリンダ15のピストン16aをア
ンロック位置Xとするアンロック作動により、押し下げ
係合部25cがピストン16aにより押し下げられて、
支持ロッド12を待機位置A(ワークWの下面より、支
持ロッド12が下方となる位置)に強制的に引込む戻し
機構28が構成されている。この押し下げ係合部25c
とピストン16a下面間には、ピストンロッド16の上
昇により、ロック部材20が支持ロッド12をロックし
た状態では隙間が生じるようにしてある。
【0011】次に作用について説明する。まずロックシ
リンダ15のピストン16aを下降してアンロック位置
Xとして支持ロッド12を図1に示すように2点鎖線で
示す待機位置Aに引込む。ついでワークWの面加工を行
うため、パッド2上にワークWが載置される。この状態
において、ロックシリンダ15のピストンロッド16を
上昇させると、ピストン16a下面に押し下げ係合部2
5cが圧接しているから、ピストンロッド16の上昇速
度に合せて支持ロッド12は圧縮ばね14のばね力で戻
しレバー25を引掛けつつ、支持ロッド12の先端がワ
ークW下面と当接する位置Bまで上方へ突出し、停止す
る。この時、ピストン16a下面と押し下げ係合部25
c間は未だ接触しており、また、ロック部材20は支持
ロッドをロックする位置まで水平移動していない。引き
続きピストンロッド16が上昇し、ピストン16a下面
と押し下げ係合部25c間に隙間が生じ、ピストンロッ
ド16の押し斜面16aはロック部材20の円弧押し面
20bに圧接し、円弧ロック面20aは支持ロッド12
の係止斜面12cに圧接してワークWを支えた支持ロッ
ド12を固定する。
【0012】この時ロック部材20の円弧ロック面20
a及び円弧押し面20bは支持ロッド12の係止斜面1
2cとピストンロッド16の押し斜面16aとにそれぞ
れ線当りで圧縮し、従来のように面当りによる片当りを
起こすことなく確実にワークWを支えた支持ロッド12
を固定する。従って、加工時のビビリ、振動防止が確実
となる。又、ワークWの面加工を終えるとロックシリン
ダ15が作動し、ピストンロッド16が下降し戻し機構
28の戻しレバー25を介して支持ロッド12を押し下
げ待機位置Aに戻す。このように支持ロッド12を待機
位置Aに引き込む戻し機構28を、ロックシリンダ15
で作動するようにしたので、引込みシリンダが不要とな
った。
【0013】次にナチュラルロック装置3の他の実施例
を説明する。図4,5,6においてナチュラルロック装
置3の本体31はブロック状で下部が治具ベース1上面
に締着されている。本体31には垂直に貫通孔31aが
穿設され、貫通孔31aにワークWを支える支持ロッド
32が先端に当金33を固着して上下移動自在に挿通し
てある。支持ロッド32は下部の小径部32aとの段差
と本体31の下面に取付けたプレート33の間に介在し
た圧縮ばね34により上方に付勢されている。そして支
持ロッド32には本体31内に位置する部分に上から下
へ向けて、軸心に近づくように傾斜した係止斜面32b
(傾斜角6度)が設けてある。
【0014】この係止斜面32bは図5に示すように水
平方向にも傾斜し後述のロック部材41のロック面41
aの傾斜に合せてある。係止斜面32bのすぐ下には案
内ピン35がセットボルト36により締着してある。案
内ピン35は両端が支持ロッド32の外周面より突出
し、一端35aが本体31の長溝37に挿通され、ま
た、他端35bが本体31の半円に切欠かれた逃げ溝3
8内に挿通され上下方向移動自在にしてある。又、本体
31には、支持ロッド32側方で支持ロッド32に対し
て直交方向に進退自在にロック部材41が支持してあ
る。
【0015】ロック部材41は支持ロッド32の係止斜
面32bに圧接するロック面が垂直方向の円弧の形状を
した円弧ロック面41aとしてある。また、円弧ロック
面41aはロック部材41の進退方向に傾斜し(傾斜角
度8度)、図5に示すように矢印方向の右下がりで、こ
の前進方向にロック部材41が移動したとき支持ロッド
32の係止斜面32bに圧接するようになっている。ロ
ック部材41の軸方向の一端には、本体31の大シリン
ダ室44に配設された大ピストン42が、他端には本体
31の小シリンダ室45に配設された小ピストン43が
直接接続され、大小シリンダ室44,45の端部が大小
のキャップ48,49に塞がれてロックシリンダ40が
構成されている。又、大シリンダ室44の圧力孔46及
び小シリンダ室45の圧力孔47からの圧力供給により
大小のピストン42,43を移動させてロック部材41
が進退するようになっている(排出孔は図省略)。ま
た、図7に示すようにロック部材41の下面にはロック
部材41が後退(矢印S方向)したとき前記案内ピン3
5の他端35bを押し下げるようにした押し下げ斜面5
1が形成されて、アンロック時案内ピン35を押し下げ
支持ロッド32を強制的に引き込み、実線で示す待機位
置Aに戻す戻し機構50が構成されている。
【0016】次に作用について説明する。大シリンダ室
44に圧油供給して押し下げ斜面51がピン35と係合
することにより図7に示すように支持ロッド32が待機
位置A(実線の位置)として、パッド2上にワークWが
載置される。この状態においてロックシリンダ40の作
動で大,小ピストン42,43と共にロック部材41が
前進し(矢印G方向)、ロック部材41の押し下げ斜面
51と案内ピン35との係合が外れて支持ロッド32は
圧縮ばね34のばね力により押し上げられて、2点鎖線
で示す支持ロッド32の最大突出位置との間で、ワーク
W下面と当接する位置Bまで突出し、停止する。この
時、ロック部材41によるロックは行われていない。引
き続きロック部材41が前進し、ロック部材41の円弧
ロック面41aが支持ロッド32の係止斜面32bを圧
接してワークWを支えた支持ロッド32を固定する(図
6の状態)。
【0017】この例でも、前記実施例同様に支持ロッド
32の係止斜面32bとロック部材41の円弧ロック面
41aは線当りで圧接し確実に支持ロッド32を固定す
る。また、この実施例では、ロックシリンダ40を支持
ロッド32に直交させ、水平方向に向けたので、装置全
体の高さが低くなり、狭い取付スペースに取付できる。
しかも、ロックシリンダ40がロック部材41の軸方向
両端にピストン42、43を直接接続して、ロックシリ
ンダ40がロック部材41を含む構造であり、ロックシ
リンダ40と全く別の部材として、所定長さのロック部
材41を持たないので、加工中に支持ロッド32に荷重
が加わっても、ロック部材41のひずみを一層小さくで
き、支持ロッド32の押し下げ移動量を微小に抑えるこ
とができ、ワークWを精度よく支持できる上に、ロック
部材41をロックシリンダ40に含む構造としたので、
部品点数も少なくなる。また、ロックシリンダ40の作
動によりロック部材41の押し下げ斜面51を介して案
内ピン35の移動速度をピストンロッド41の移動速度
に合せるようにしたので、ロック時支持ロッド32のワ
ークWの急激な突き上げがない上に、引込みシリンダが
不要である。
【0018】尚、これらの実施例では、常時引込み型の
ナチュラルロック装置で説明したが、これらの実施例か
ら戻し装置を省略することで、常時突出型のナチュラル
ロック装置となることはいうまでもなく、そのようにし
たときでも、本願においては、支持ロッドの係止斜面に
対するロック部材のロック面が円弧ロック面に形成され
ることは勿論である。また、ロックシリンダを支持ロッ
ドと平行に備えた型のナチュラルロック装置では、ロッ
クシリンダの動作をロック部材の移動に変換する機構
は、従来のようにトグル機構を用いてもよい。
【0019】次に本願発明において、戻し機構の好適な
実施態様について、まとめて記載する。 (1)本体には、ピストンロッドの下方であってロック
シリンダに対して支持ロッドと逆側に戻しレバーの一端
を揺動自在に軸支し、この戻しレバーは、中間部にピス
トンの下端により押し下げられる押し下げ係合部を備え
ると共に、その先端が支持ロッド下方に位置し、支持ロ
ッドには戻しレバーの先端下側に引き込み係合部を備え
て戻し機構を構成したことを特徴とする請求項2記載の
ナチュラルロック装置。 (2)ロック部材の円弧ロック面下側に戻し傾斜面を設
け、支持ロッドには、ロックシリンダがアンロック動作
したときに前記戻し傾斜面に係合して支持ロッドを引き
込む係合ピンを一体に設けて戻し機構を構成したことを
特徴とする請求項3記載のナチュラルロック装置。
【0020】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明では支持ロ
ッドを固定するロック部材のロック面を垂直方向の円弧
ロック面としたので、支持ロッドの係止斜面と線当りで
圧接させることができ、従来のように片当りを起こすこ
とはなく支持ロッドを確実に固定できビビリ振動が防止
できる。また、請求項3の発明では垂直な支持ロッドに
対してロック部材を直交方向に移動させるロックシリン
ダの作動によりロック部材の円弧ロック面を支持ロッド
の係止斜面と線当りで圧接させたので、支持ロッドの固
定が確実で、しかもロックシリンダを平行に取付けたの
で、高さが低くなって小型化され、狭い取付空間への取
付けが可能になった。また請求項2,3では、ロックシ
リンダの作動で支持ロッドを引込むようにしたので、常
時引込型のナチュラルロック装置において、引込みシリ
ンダを不要にでき、配管等が省略できる利点がある。
た、請求項4では、ロックシリンダがロック部材を含む
構造であり、ロックシリンダと別にロック部材を持たな
いので、部品点数を少なくできるうえに、支持ロッドに
加工時加わる荷重で、ロック部材が大きくひずむことが
なく、ワークを精度よく支持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のナチュラルロック装置の断面図であ
る。
【図2】図1のII視図である。
【図3】図1のIII−III断面図である。
【図4】本発明の他の実施例の断面図である。
【図5】図6のV−V断面図である。
【図6】図4のVI−VI断面図である。
【図7】図4のナチュラルロック装置の作動説明図であ
る。
【図8】従来のナチュラルロック装置の説明図である。
【図9】従来のナチュラルロック装置の説明図である。
【符号の説明】
3 ナチュラルロック装置、 10,31 本体、1
2,32 支持ロッド、 12c,32b 係止斜面、
14,34 圧縮ばね、 15,40 ロックシリン
ダ、16 ピストンロッド、 16a 押し斜面、 2
0,41 ロック部材、20a,41a 円弧ロック
面、 20b 円弧押し面、25 戻しレバー、 2
8,50 戻し機構、 W ワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 3/06 B23Q 3/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体にワークを支える支持ロッドを垂直
    方向に移動自在に支持すると共に上方へ付勢し、この支
    持ロッドには、下方に向かって軸心に近づくように傾斜
    した係止斜面を設け、この係止斜面に、本体に設けたロ
    ックシリンダの動作によりロック部材のロック面を圧接
    して、ワーク下面に当接した位置の支持ロッドを固定し
    てワークを支えるようにしたナチュラルロック装置にお
    いて、係止斜面に圧接するロック部材のロック面を、垂
    直方向の円弧ロック面としたことを特徴とするナチュラ
    ルロック装置。
  2. 【請求項2】 本体にワークを支える支持ロッドを垂直
    方向に移動自在に支持すると共に上方へ付勢し、この支
    持ロッドには、下方に向かって軸心に近づくように傾斜
    した係止斜面を設け、本体には、この支持ロッドと平行
    にロックシリンダを設け、このロックシリンダのピスト
    ンロッドには、前記係止斜面と対向して押し斜面を形成
    し、係止斜面と押し斜面との間には、両斜面方向にロッ
    ク部材を移動自在に介装し、押し斜面の上昇により、ロ
    ック部材の押し面を押してロック部材のロック面を係止
    斜面に圧接して、ワーク下面に当接した位置の支持ロッ
    ドを固定してワークを支えるようにしたナチュラルロッ
    ク装置において、ロック部材のロック面を垂直方向の円
    弧ロック面に、また押し面を垂直方向の円弧押し面に
    し、本体には、ピストンロッドの下方であってロックシ
    リンダに対して支持ロッドと逆側に戻しレバーの一端を
    揺動自在に軸支し、この戻しレバーは、中間部にピスト
    ンの下端により押し下げられる押し下げ係合部を備える
    と共に、その先端が支持ロッド下方に位置し、支持ロッ
    ドには戻しレバーの先端下側に引き込み係合部を備え
    て、ロックシリンダと支持ロッドとを、ロックシリンダ
    がアンロック動作したときに、支持ロッドを強制的に引
    き込む戻し機構で連繋したことを特徴とするナチュラル
    ロック装置。
  3. 【請求項3】 本体にワークを支える支持ロッドを垂直
    方向に移動自在に支持すると共に上方へ付勢し、この支
    持ロッドには、下方に向かって軸心に近づくように傾斜
    した係止斜面を設け、この係止斜面に、本体に設けたロ
    ックシリンダの動作によりロック部材のロック面を圧接
    して、ワーク下面に当接した位置の支持ロッドを固定し
    てワークを支えるようにしたナチュラルロック装置にお
    いて、ロック部材を支持ロッド側方で支持ロッドに対し
    て直交方向に進退自在に本体に配設すると共に、このロ
    ック部材をロック部材の進退方向と平行に設けたロック
    シリンダと連繋し、このロック部材のロック面を垂直方
    向の円弧ロック面とすると共に、この円弧ロック面をロ
    ック部材の進退方向に傾斜して設け、かつ、前記係止斜
    面は、円弧ロック面の傾斜にあわせて、ロック部材の進
    退方向に傾斜し、さらに、ロック部材の円弧ロック面下
    側に戻し傾斜面を設け、支持ロッドには、ロックシリン
    ダがアンロック動作したときに前記戻し傾斜面に係合し
    て支持ロッドを引き込む係合ピンを一体に設けてロック
    シリンダと支持ロッドとを、ロックシリンダがアンロッ
    ク動作したときに、支持ロッドを強制的に引き込む戻し
    機構で連繋したことを特徴とするナチュラルロック装
    置。
  4. 【請求項4】 ロック部材の軸方向両端に夫々大、小ピ
    ストンを直接接続して大、小ピストンを、本体の大ピス
    トン室、小ピストン室に配設してロックシリンダを構成
    したことを特徴とする請求項3記載のナチュラルロック
    装置。
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