JP3420088B2 - カメラの磁気記録装置 - Google Patents

カメラの磁気記録装置

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JP3420088B2
JP3420088B2 JP32052198A JP32052198A JP3420088B2 JP 3420088 B2 JP3420088 B2 JP 3420088B2 JP 32052198 A JP32052198 A JP 32052198A JP 32052198 A JP32052198 A JP 32052198A JP 3420088 B2 JP3420088 B2 JP 3420088B2
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順一 伊藤
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正弘 代
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラの磁気記録
装置に関し、特に、撮影情報が磁気的に記録される磁気
記録部を有する感光性フィルムを用いるカメラの磁気記
録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感光性フィルムの一部に撮影情報を磁気
的に記録するための磁気記録部を有するカメラの一例と
して特開平3−223737号公報がある。この公報
は、RAM等の情報記憶手段に各コマの撮影情報を記憶
し、撮影終了後の巻戻し動作中にRAMデータを磁気ト
ラックに記録することを開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たカメラの磁気記録装置においては、フィルムの巻き戻
しに連動してRAMデータの記録動作を行う際に、各コ
マの撮影情報を情報記憶手段に記憶しておく必要があ
り、よって情報記憶手段としてメモリー容量の大きなも
のが要求されることになる。
【0004】一般に、カメラでは情報記憶手段のメモリ
ー容量が大きくなると、カメラが格別に高価になってし
まうという欠点がある。本発明はこのような課題に着目
してなされたものであり、その目的とするところは、メ
モリー容量の小さい情報記憶手段であっても、磁気トラ
ックに記録される撮影情報を有効に記憶することができ
るカメラの磁気記録装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明に係るカメラの磁気記録装置は、磁気
的に情報記録が可能な記録部を有するフィルムを使用す
るカメラにおいて、撮影コマごとに変化する可能性のあ
る第1のデータを記憶する第1記憶部と、撮影者による
変更が不可能な第2のデータを記憶する第2記憶部と、
上記第1のデータと上記第2のデータの両方を合成した
データを、対応する撮影コマの記録部へ記録する磁気記
録手段と、を具備し、上記第2のデータは、データの信
頼性を向上させるためのデータと、この信頼性向上のた
めのデータと上記第1のデータとの境界を識別するため
のマークデータとを含み、上記第2のデータと上記第1
のデータとが合成される際には、上記第1のデータの先
頭アドレスと末尾アドレスとに上記信頼性向上のための
データと上記マークデータとが付加される
【0006】また、第2の発明に係るカメラの磁気記録
装置は、第1の発明に係るカメラの磁気記録装置におい
て、上記第1記憶部が記憶する第1のデータは、日付デ
ータ、シャッタ値、絞り値、写真の焼き付けに必要なデ
ータの中の少なくとも1つを含む。
【0007】すなわち、本発明のカメラの磁気記録装置
においては、各撮影コマに記憶するデータのうち各撮影
コマごとに変化する可能性のあるデータと、撮影者によ
る変更が不可能データとを各々別に記憶するようにす
る。また、撮影者による変更が不可能なデータは、デー
タの信頼性を向上させるためのデータと、この信頼性向
上のためのデータと各撮影コマごと変化する可能性のあ
るデータとの境界を識別するためのマークデータとを含
む。更に、各撮影コマごとに変化する可能性のあるデー
タと撮影者による変更が不可能なデータとが合成される
際には、各撮影コマごとに変化する可能性のあるデータ
の先頭アドレスと末尾アドレスとに信頼性向上のための
データとマークデータとが付加される
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態を示す
ブロック構成図である。本実施形態が適用されるカメラ
の全体制御を行なうマイクロコンピュータ(以下、μC
OMと称す)100には、液晶(LCD)を用い、駒数
等を表示する表示装置101と、フィルムに日付けを写
し込むデート写し込み装置(磁気記録手段)102と、
電気的に消去可能なE2 PROM等によって構成され、
撮影駒数、各種調整値等を記憶する不揮発性記憶手段と
しての記憶装置103(以下、単にE2 PROMと呼
ぶ)が接続されている。また、このμCOM100に
は、モータ制御回路104が接続され、このモータ制御
回路104はμCOM100から送られてくる信号をデ
コードして、モータM1(51),M2(52)を駆動
するモータ電圧の設定や、モータの選択及び動作(回
転、逆転、ブレーキ、オフ)の選択を行なう。モータM
1はフィルム巻上及び巻戻しに使用される。モータM2
は、フィルム送り出しに使用される。
【0009】このモータ制御回路104とモータM1、
モータM2の間にはトランジスタ105〜108、20
0〜203が接続され、これらのトランジスタによって
モータブリッジ回路が構成される。モータM1は、トラ
ンジスタ105と108のオンで時計方向に回転し、ト
ランジスタ106と107のオンで反時計方向に回転
し、トランジスタ106と108のオンでブレーキがか
かる。モータM2は、トランジスタ200と203のオ
ンで時計方向に回転し、トランジスタ201と202の
オンで反時計方向に回転し、トランジスタ201と20
3のオンでブレーキがかかる。
【0010】また、上記μCOM100には、フィルム
感度読み取り装置115とセクタ駆動装置121が接続
され、フィルム感度読み取り装置115はフィルムパト
ローネに設けられているフィルム感度情報や、フィルム
枚数を読み込み、μCOM100にこれらのデータを送
信する。上記セクタ駆動装置121はμCOM100か
らの信号を受けてセクタ129の開閉を行なうと共に、
セクタ129の開閉状態をμCOM100へ送信する。
【0011】126は撮影用レンズ群用鏡枠であり、こ
の鏡枠の中にはフォーカシングレンズ123と、上記フ
ォーカシングレンズ123の動きをパルス信号に変換し
てμCOM100に伝えるためのレンズ駆動検知装置1
24と、フォーカシングレンズ123を駆動するために
モータM2からの駆動量を伝達するギヤ125が設けて
ある。さらに、鏡枠126内には露光量を制御するため
に、前述のセクタ駆動装置121によって駆動されるセ
クタ129が設けられている。
【0012】被写体131の距離を測定するための測距
装置128と、被写体輝度を測定するための測光装置1
27は、μCOM100に接続されている。また、この
μCOM100はフラッシュ制御装置132とも接続し
ている。
【0013】上記μCOM100には、オンとすると撮
影可能となるカメラのパワースイッチ(PWSW)13
4と、途中巻き戻し用のスイッチ(RWSW)135
と、露光動作を行なわせるためのレリーズスイッチ(R
ELSW)136と、裏蓋の開状態でオンとなる裏蓋の
開閉を検知するための裏蓋検知用スイッチ(BKSW)
137とが接続されている。またフィルムのパーフォレ
ーション検出用のフォトリフレクタ(WPR)69も上
記μCOM100に接続している。WPR69は、パー
フォレーション1個につき2つのパルス信号を発生して
μCOM100へ出力する。このパルス信号によりμC
OM100はフィルムの移動量と移動速度を検出する。
【0014】磁気情報制御回路116は、以下に述べる
ように、フィルム上に設けられた磁気トラックへのデー
タの記録、および磁気トラックからのデータの再生を行
なうために設けられている。図2は上記した磁気情報制
御回路116のブロック構成図である。
【0015】μCOM100は、制御ラインCS,D
L,D7〜D0,SEL1,SEL2により制御IC2
5をコントロールする。制御IC25はμCOM100
からの命令にもとづいて、フィルム72の一部に設けら
れた磁気記録部の磁気トラック1aへデータの記録,磁
気トラック1aからデータの再生を実行する。ここで、
上記磁気記録部はフィルム72の裏面全体に設けてもよ
い。
【0016】磁気ヘッド3aは、磁気トラック1aへの
データの記録とデータの再生のために使用される。バッ
ファ23aおよびバッファ23bは、データ記録時に制
御IC25のOUT1,OUT2の出力に応じて磁気ヘ
ッド3aへ電流を流す。ヘッドアンプ5aは、データ再
生時に磁気ヘッド3aが磁気トラック1a上の磁界に応
じて発生する信号を増幅する。この信号は、コンパレー
タ7a,コンパレータ9a,OR回路11aにより波形
整形されて、制御IC25のDTへ入力される。制御I
C25はDTへ入力される信号と同期信号とから磁気ト
ラック1a上のデータを再生する。
【0017】データの記録と再生に必要な同期信号とし
て、CLKへ入力されるクロック信号が使用される。デ
ータ記録時のクロック信号はクロックジェネレータ19
が出力するクロック信号を使用する。このクロック信号
は、データ記録動作と平行して、磁気トラック1bへ記
録される。この記録されたクロック信号は、データ再生
時の同期信号として使用される。クロックジェネレータ
19の出力は、フリップフロップ17で分周された後、
バッファ13aと13bへ出力される。バッファ13a
と13bは、この出力に応じて磁気ヘッド3bへ電流を
流す。
【0018】磁気ヘッド3bが磁気トラック1b上の磁
界に応じて発生する信号は、ヘッドアンプ5bにより増
幅される。増幅された信号は、コンパレータ7b,9
a、OR回路11bによって波形整形される。ゲート2
1aは、μCOM100のSEL1により制御される。
そしてデータ再生時にOR回路11bから出力されるク
ロック信号をCLKへ出力する。ゲート15a,15
b,21bはSEL2によって制御される。データ記録
時にゲート21bは、クロックジェネレータ19のクロ
ック信号をCLKへ出力する。そしてゲート15a,1
5bとは、フリップフロップ17の信号をバッファ13
a,13bへ出力する。図3(a),(b)はデータ記
録動作のタイムチャートである。
【0019】例えば、データ“10110011”を記
録するものとする。データの記録は、2進情報の一方
(この実施形態では“1”とする。)を磁化の反転に対
応させることで行なう。つまり“1”の時は、磁化の状
態をN→Sの飽和値(もしくはS→Nの飽和値)へ反転
させ、“0”の時はそのままにする。この記録方式は、
NRZ1(Non Return to Zero change to 1
)である。この動作を行なうために、制御IC25
は、“1”の時、Hi信号をOUT1→OUT2(もし
くは、OUT2→OUT1)へ変更することでヘッド電
流を反転させる。ヘッド3aには磁性体を飽和させるた
めに充分な電流が流れる。
【0020】制御IC25が各データ(“1”又は
“0”)を出力する時間は、クロックジェネレータ19
のクロック信号で決定する。このクロック信号の立ち下
がりに同期して制御IC25はOUT1,OUT2の状
態を変化させる。又、このクロック信号は、磁気トラッ
ク1bへ記録する必要がある。すなわち、クロック信号
はフリップフロップ17により分周されてQとQ(バ
ー)より出力される。クロック信号の立ち上がりに同期
して、QとQ(バー)の出力は反転する。この出力に応
じてバッファ13aと13bは、磁気ヘッド3bへ電流
を流す。したがって磁性体は、クロック信号の立ち上が
りに同期して、磁化状態がN→Sの飽和値(もしくは、
S→Nの飽和値)へ変化する。データの同期と異なる立
ち上がりを使用する理由は、データ再生時の便宜を考慮
するためである。データ記録と同時にクロック信号も磁
気トラックへ記録する理由は、フィルムの移動速度を一
定の状態でデータ記録をすることがむずかしいからであ
る。又、再生時にフィルム移動速度が一定である保障も
ない。したがって再生時にシリアルに出力されてくる信
号のインターバルは不規則なものとなり、一定のクロッ
ク信号を同期信号として使用出来ない。図4はデータ再
生動作のタイムチャートである。
【0021】磁化された磁性体がヘッドの前を移動する
と、磁気ヘッドを通る磁束が変化して、磁気ヘッドは磁
性体に記録されたデータに応じた電圧を発生する。図の
ように磁気トラック1aが磁化されていると、磁気ヘッ
ド3aは、磁化状態が反転する位置で電圧を発生する。
この電圧はヘッドアンプ5aにより増幅されて、コンパ
レータ7a,9aへ出力される。コンパレータ7aは、
+Vref により、コンパレータ9aは、−Vref により
それぞれヘッドアンプ5aの出力を比較する。ヘッドア
ンプ5aが出力する正の信号と負の信号は、両方ともデ
ータの“1”に対応している。
【0022】2つのコンパレータの出力は、OR回路1
1aにより合成されて制御IC25のDTへ出力され
る。制御IC25は、入力されたこの信号と同期信号よ
り、磁気トラック1aに記録されたデータを再生する。
同期信号は、磁気トラック1bに記録されているクロッ
ク信号が使用される。この信号は磁気ヘッド3bにより
検出される。磁気ヘッド3bの出力電圧は、ヘッドアン
プ5bにより増幅された後、コンパレータ7b,コンパ
レータ9b,OR回路11bによりクロック信号に変換
される。そして制御IC25のCLKへ出力される。ク
ロック信号上の2つのパルス信号の間に、DTへパルス
信号が入力する時、データは“1”である。そしてDT
へ入力するパルス信号がない時は、データは“0”であ
る。
【0023】以下に、図5〜7のタイムチャートにもと
づいて、制御IC25とμCOM100との通信方法に
ついて述べる。通信は、μCOM100がCSラインを
HiからLowへセットすることでスタートする。通信
要求は、μCOM100のみから発生するものとする。
CSラインをLowにセットした後、μCOM100は
DL信号に同期して8ビットのデータバスラインD7〜
D0へコマンドデータを出力する。コマンドデータは制
御IC25が通信モードの識別をするために使用され
る。したがってどの通信モードにおいてもコマンドデー
タは通信データの先頭に位置する。
【0024】図5はストアモードのタイムチャートであ
る。ストアモードは、磁気トラック1aへのデータ記録
に先立って、記録するデータを制御IC25のメモリへ
格納するモードである。μCOM100はコマンドデー
タ出力後、記録するデータを磁気トラック1aに記録す
る順番にしたがって制御IC25へ出力する。すべての
データの転送が終了するとμCOM100はCSライン
をLowからHiへセットして通信は終了する。
【0025】図6は、ライトモードのタイムチャートで
ある。ライトモードは、磁気トラック1aへデータを記
録するためのモードである。制御IC25はμCOM1
00からのコマンドデータを入力すると磁気ヘッド3a
へ電流を流す。μCOM100はコマンド出力後、SE
L2ラインをLowからHiへセットする。このことで
クロックジェネレータ19のクロック信号がCLKへ出
力される。制御IC25はメモリに格納されているデー
タをクロック信号に同期して1ビットづつ読み出す。そ
してデータが“1”の時は磁気ヘッド3aの電流を反転
する。制御IC25はメモリのデータをすべて記録する
とその動作は終了する。μCOM100は磁気ヘッド3
aに流れる電流を止めるために、CSラインをLowか
らHiへ、SEL2ラインをHiからLowへそれぞれ
セットする。
【0026】図7は、リードモードのタイムチャートで
ある。リードモードは、磁気トラック1aに記録された
データを再生するモードである。μCOM100はコマ
ンドデータ出力後、SEL1ラインをLowからHiへ
セットする。すると磁気トラック1bから再生されたク
ロック信号がCLKへ出力される。μCOM100はこ
のクロック信号に同期して磁気トラック1aからデータ
を読み込む。そして8ビット分のデータを入力すると、
バスラインD7〜D0へ出力する。制御IC25はデー
タラッチのために、DLラインに信号を出力するのでμ
COM100は、DLラインの信号に同期してデータを
取り込めばよい。データの再生動作は、μCOM100
がCSラインをLowからHiへセットするまでつづ
く。
【0027】図8乃至図10は本実施形態におけるカメ
ラのフィルム給送装置を後方より透視した斜視図であ
り、図8はフィルムパトローネ70をカメラ本体に装填
した直後の状態を、図9はフィルム72を巻取スプール
57に巻き付けた状態を、図10はフィルム72をフィ
ルムパトローネ70内に巻き戻している状態をそれぞれ
示している。又、図11は本実施形態におけるカメラの
裏蓋を除いた背面図、図12は本実施形態におけるカメ
ラの水平断面図である。更に、図13は本実施形態にお
けるカメラにて使用するフィルムパトローネ70を示す
斜視図である。
【0028】図11に示すカメラ本体31内に設けられ
たフィルム巻上げ・巻戻しモータ51(M1)の出力軸
には、ピニオンギヤ53が設けられており、このピニオ
ンギヤ53は太陽ギヤ54と噛合している。更にこの太
陽ギヤ54は、遊星ギヤ55と噛合しており、該遊星ギ
ヤ55はギヤアーム56を介して太陽ギヤ54の回転軸
周りに公転されるように支持されている。
【0029】又、カメラ本体31の、後方より向かって
右側に設けられたフィルム巻取室34には、フィルム7
2を巻き取る為の巻取スプール57が回転自在に設けら
れており、該巻取スプール57の上端面には、上記遊星
ギヤ55が反時計方向に公転した際に該遊星ギヤ55と
噛合するスプールギヤ57aが一体的に設けられてい
る。更に巻取スプール57の下方外周面より、後述する
フィルム72のパーフォレーションに係合するパーフォ
レーション係止爪57bが突出している。
【0030】上記遊星ギヤ55が時計方向に公転した際
に該遊星ギヤ55と噛合する位置に、アイドルギヤ67
が設けられており、この際、遊星ギヤ55はアイドルギ
ヤ67,66,65,62を介し、後述するカプラーギ
ヤ63に連結される。
【0031】カメラ本体31にはフィルム送出モータ5
2(M2)が設けられている。このフィルム送出モータ
52の出力軸には、ピニオンギヤ58が設けられてお
り、このピニオンギヤ58は太陽ギヤ59と噛合してい
る。更にこの太陽ギヤ59は、遊星ギヤ60と噛合して
おり、該遊星ギヤ60はギヤアーム61を介して太陽ギ
ヤ59の回転軸周りに公転されるように支持されてい
る。
【0032】又、カメラ本体31の後方より向かって左
側には、図8に二点鎖線で示すフィルムパトローネ70
が収納されるパトローネ収納室32が設けられている。
このパトローネ収納室32の上方には、図11に示す如
く先端が「−」状に突出して形成されたカプラー64を
有するカプラーギヤ63が回転自在に設けられている。
このカプラー64は、図13に斜視図にて示す如く、フ
ィルムパトローネ70に設けられた給送スプール71の
上端面に設けられた溝と係合し、該給送スプール71と
軸周りに一体にされる。このカプラーギヤ63は、上述
した如くアイドルギヤ62と常に噛合している。
【0033】又、巻取スプール57よりやや中央寄りの
フィルム72のパーフォレーションと対向する高さに
は、カメラ本体31に対して固定され、フィルム72の
パーフォレーションが通過するたびにパルス信号を出力
するフォトリフレクタ(以下WPRと略称する)69が
設けられている。
【0034】上記フィルムパトローネ収納室32とフィ
ルム巻取室34とは、図12に示す如く同一部材にて一
体的に成形されており、カメラ本体31内に収納され
る。両者の前方には、図12に示す如くシャッタ機構3
8,撮影レンズ37が設けられており、更にフィルム巻
取室34の右側にはバッテリー44,ストロボ用コンデ
ンサ43が収納されている。
【0035】フィルムパトローネ収納室32の後方に
は、カメラ本体31に対して開閉自在にされた裏蓋42
が設けられており、その右側にはフィルム72を前方に
押圧する圧板40が設けられている。又、圧板40と対
向する部分にはフィルムレール面35,圧板レール面3
6が設けられており、フィルム72はこれらに押圧され
ることにより平面性を保たれる。
【0036】又、圧板40,フィルムパトローネ収納室
32,圧板レール面36には、それぞれガイド斜面40
a,41,36aが設けられており、これらガイド斜面
40a,41,36aは、フィルム72がフィルムパト
ローネ70に設けられた給送スプール71により送出さ
れる際に、該フィルム72の高さ方向のガイドを行うも
のである。以下に、図14〜21を参照してμCOM1
00の動作を説明する。まず、図14にもとづいてメイ
ンルーチンの動作を説明する。
【0037】カメラにバッテリー44が装填されるとμ
COM100は、パワーONリセットされる。そしてS
100から動作を開始する。S100ではI/Oポート
の初期化、メモリの初期化等を行なう。S102では、
BKSWの状態を判定する。裏蓋が開から閉へ変化する
とBKSWの立上り信号が発生する。信号が検出される
とS104へ移行する。そしてS104では、装填され
たフィルム72を巻取スプール57へ巻き付ける動作で
ある“空送り”を実行する。BKSWの立上り信号が検
出されない時は、S106へ移行して、巻き戻しスイッ
チRWSWの状態を判定する。スイッチがONしている
時はサブルーチン“巻き戻し”を実行する。このサブル
ーチンの動作は後述する。スイッチがOFFしている時
は、S110へ移行して、パワースイッチPWSWの状
態を判定する。スイッチがOFFしている時は、μCO
M100はSTOPモードに入る。このモードに入ると
μCOM100は動作を停止する。
【0038】μCOM100の動作は、SWの操作によ
る割り込み信号の発生により再開する。PWSWがON
している時はS114へ移行する。S114では、カメ
ラの動作モード,コマ数等の表示を行う。S116で
は、レリーズスイッチRELSWの状態を判定する。O
Nの時は、S118へ移行してサブルーチン“レリーズ
処理”を実行する。サブルーチンの動作は後述する。R
ELSWがOFFの時はSWの状態をみるためにS10
2へ移行する。
【0039】以下、図19に基づいてサブルーチン“レ
リーズ処理”の動作について説明する。S200では、
AE,AF演算に必要なデータをE2 PROMから読み
出す。S202では、フィルム感度読み取り装置115
を介してフィルムパトローネ70からフィルム感度を読
み取る。S204では、測距装置128および測光装置
127を用いて、測距動作と測光動作を行い、測距値と
測光値を得る。S206では、測距値にもとづいてレン
ズ繰出し量を演算する。又、測光値から露光時間を演算
する。S208では、モータM2を時計方向に回転さ
せ、フォーカシングレンズの繰出しを行なう、繰出し量
は、レンズ駆動検知装置124が発生するパルス信号を
カウントすることで測定する。そして、カウント値がS
206で演算したレンズ繰出し量と一致したら、モータ
M2の駆動を停止する。なお一眼レフレックスカメラの
場合には、ここでミラーUPを行なう。
【0040】S210では、セクタ駆動装置121に信
号を送り、セクタ129を駆動し、露光を行なう。なお
必要に応じてフラッシュ制御回路132に信号を送り、
フラッシュの発光も行なう。露光が終了したらS212
では、日付けの写し込みを行なう。S214では、制御
IC25へストアモードのコマンドを出力する。S21
6では、磁気トラック1aへ記録するデータを制御IC
25へ転送する。S218では、CSラインをLowか
らHiへセットしてストアモードは終了する。S220
では磁気トラックへ記録するデータと同じものをE2
ROMへ書き込む。このE2 PROMのデータは後述す
るサブルーチン“巻戻し”において比較データとして使
用される。
【0041】S222では、サブルーチン“巻上げ”が
実行される。このサブルーチンでは、フィルムを1コマ
巻上げるとともに磁気トラック1aへデータを記録す
る。このサブルーチンの動作については後述する。S2
24ではフォーカシングレンズを初期位置へもどす。制
御IC25へ転送されるデータとE2 PROMへ記憶さ
れるデータについてここで述べる。
【0042】図15は制御IC25へ転送されるデータ
を示している。ナンバーの0からN8 の順番でデータは
転送される。そして制御IC25は、ナンバーの0から
8の順番でデータを磁気トラック1aへ記録する。ナ
ンバーの0からN0 の転送データは、“00”である。
したがって0〜N0 のデータが記録された磁気トラック
1aの領域には意味をもつデータはない。ナンバーのN
7 からN8 の転送データも、“00”である。したがっ
てN7 〜N8 のデータが記録されている領域にも意味を
もつデータは存在しない。
【0043】以下に、この2つの領域を設ける意味につ
いて述べる。磁気トラック1aへデータを記録しても、
データが正しく記録されていないときは、再度記録動作
を実行する必要がある。図1の磁気情報制御回路116
よりデータの記録動作を再度実行する時、磁気トラック
1aを消去する必要はない。なぜならば、データは磁性
体をN又はSの飽和値へ磁化することで行なう。したが
ってデータを記録する前の磁性体が磁化していても磁化
していなくても問題はない。
【0044】まず上記2つの領域を設けずに、記録動作
を2回実行する場合について考える。そして2回目の記
録動作におけるフィルム移動速度が1回目の移動速度よ
り遅いものと仮定する。
【0045】図20は、1回目と2回目における磁気ト
ラック1aの磁化状態を示している。B1 の斜線部が1
回目の記録動作により磁化された領域である。AとCの
領域は、フィルムの移動スピードの変化が大きいためデ
ータの記録が出来ない領域である。
【0046】記録動作は、1コマ巻き上げ中に実行する
ため、巻き上げ動作の開始時と終了時は、フィルム72
の移動スピードが安定していないので実行してはいけな
い。2回目の記録動作により磁化されるのは、B2 の斜
線部である。記録スピードが同じであるならば、2回目
は1回目よりフィルム移動スピードが遅いので、B1
2 となる。したがって、1回目の記録動作で磁化され
た領域の一部がB1 ′に残る。このB1 ′に残されたデ
ータは必要がないものである。したがってこのままデー
タを再開するとB2 に記録されているデータを正しく認
識できなくなる可能性もある。フィルム72の移動スピ
ードに応じて記録スピードを変化させることや、磁気ト
ラック1a上の記録開始位置を正確に制御することによ
り、B1′は減少出来る。しかし無くすことはむずかし
い。
【0047】次に上記2つの領域を設けて、記録動作を
2回実行する場合について考える。フィルム72の移動
スピードは、2回目が1回目より遅いものとする。図2
1を用いて説明する。この場合も1回目の記録動作で磁
化された領域の一部であるB1 ′が残る。しかし横線で
示された部分は、意味のないデータが記録されている領
域である。したがってデータ再生時にB1 ′の領域を読
み込んでも、斜線で示された領域に記録されたデータを
認識することは可能である。横線の領域は、図15のナ
ンバーの0〜N0 とN7 〜N8 のデータ“00”の数を
多くすることで拡大することが出来る。この領域が大き
ければ大きいほど記録されるデータの信頼性が向上する
ことになる。しかし記録出来るデータの数は減少する。
ナンバーN1 のデータ“FF”とナンバーN6 のデータ
“FF”は、意味のないデータの領域と意味のあるデー
タ領域を分離するための“マーク”である。データの
“FF”はバイナリ表現では“11111111”にな
る。図2の制御IC25は、データ再生動作においてD
Tへ8回連続してパルス信号が入力された時点で上記
“マーク”として判断する。
【0048】そして制御IC25は、これ以後8ビット
分のシリアルデータを磁気トラック1aより再生すると
パラレルデータにしてμCOM100へ転送する。ナン
バーN2 のデータ“02”はデータの開始を示すコード
である。そしてナンバーN5のデータ“03”はデータ
の終結を示すコードである。
【0049】ナンバーN3 〜N3 +13のデータは、日
付データである。データは、図16に示した文字コード
表によって変換されたデータが使用される。図16はA
NSIで規定されたASCIIコードである。ISOで
規定された文字コード表を用いてもかまわない。このよ
うなコードによりデータを記録することで、データは汎
用性がよくなる。したがってデータ利用時に便利であ
る。ただし記録データの量がふえてしまう欠点を有す
る。これらのコード表で文字を変換すると、データ長は
7ビットになる。しかしデータの記録は8ビット単位で
実行するため1ビット余りが出る。この1ビットをパリ
ティチェックに必要な冗長ビットとして利用してもよ
い。ここではパリティチェックに関する説明はしない。
もしパリティチェックをするならば、図2の制御IC2
5に実行させるようにすればよい。数値データに対して
は、その意味を識別するため文字データを付加する。
【0050】ナンバーN3 〜N3 +3の“DATE”
は、N3 +4〜N3 +13の数値データが日付データで
あることを識別するためにある。同様に“TV”,“A
V”,“EXP”がそれぞれ、絞り値,シャッタ秒時,
コマ数であることを示す。数値データの意味をデータの
記録順番により識別する方法もある。しかし記録順番を
知らない時は、識別が不可能になる。したがってデータ
の量が多くなっても識別のための文字データを付加した
ほうが、データ利用時に便利である。データの記録する
順番は、重要度の高いものほど早く記録されるように決
定しなければならない。データ記録中に何らかの理由で
フィルムが停止してしまっても、早い順番のデータは、
記録される確率が高くなるからである。たとえば日付デ
ータの「分」「時」と「日」「月」で比較すると、撮影
者は、撮影時刻を記憶していることはない。しかし撮影
月日はおぼえていることが多い。したがって「分」
「時」のデータを残すほうが都合がよいのである。
【0051】図17を用いてE2 PROMへ記憶される
データについて述べる。アドレス0〜AD1−1には、
フィルムの撮影コマ数,AE・AFの演算に必要な調整
データなどが記録されている。アドレスAD1〜AD2
−1には、1コマ目の撮影動作において磁気トラック1
aへ記録されたデータが記憶されている。以下同様に各
撮影動作に対応した領域にそれぞれのデータが記憶され
ている。
【0052】図15のデータは19コマ目のデータに対
応している。アドレスAD19〜AD20−1に記憶さ
れているデータを、左側の図に示す。左側の図のナンバ
ーは、図15で使用したナンバーと同じである。
【0053】E2 PROMへ記憶されるデータは、数値
データである。数値データの識別用データ(たとえばN
3 〜N3 +3の“DATE”)は、どの撮影データでも
共通に使用されるものである。したがってこのデータを
撮影を行なう毎にE2 PROMへ記憶することは、メモ
リのムダになる。したがって左側の図には、識別用デー
タに対応するナンバーは存在しない。カメラに使用され
るE2 PROMのメモリ容量は一般に小さい。したがっ
て効率よくメモリを使用する手段を考えなければならな
い。数値データは撮影ごとに変化する可能性があるので
2 PROMへ記憶する必要がある。又、数値データ以
外でも、撮影ごとに異なるデータがあるなら、このデー
タもE2 PROMへ記憶する必要がある。
【0054】識別用データの記憶は、μCOM100の
プログラムメモリ中に記憶される。図18により識別用
データの記憶方法について述べる。アドレスTAD0〜
TADnのデータは、図15のナンバーN3 〜N4 のデ
ータに対応する。ただし数値のデータに対応するアドレ
スには“00”がセットされる。“00”は、ASCI
Iコードでは意味をもたないデータとなる。磁気トラッ
ク1aへデータが正しく記録されたかを判定する時の便
宜を考えて、“00”をセットする。
【0055】上記実施形態では、E2 PROMへ数値デ
ータのみを記録することで、E2 PROMの容量がふえ
ないようにした。しかし、更に容量を減らすことも可能
である。数値データは、実際の数を一度文字コードに置
き換える操作を行なっているために、2倍のメモリを必
要とする。たとえば0〜9の数字は4ビットあれば表現
出来るが、コード表を用いて表現すると7ビットのデー
タとなる。7ビットのデータは、結局8ビット(1バイ
ト)データとして扱うことになる。したがって2倍のメ
モリを使うことになる。E2 PROMへ記憶されるデー
タは、磁気トラック1aへデータが正しく記録されてい
るかを判定する時の比較データとして使用される。した
がって比較時にコード表に対応するデータにもどせるな
らば、どのような型でデータを記憶してもよいのであ
る。たとえば図15のナンバーN3+4,N3 +5の
“5”“3”は、コード表にもとづいて記憶すると“3
5”[HEX]“33”[HEX]の2バイトデータに
なる。しかし“5”“3”をそのまま表現すれば“5
3”[HEX]となり1バイトのメモリ容量で済む。そ
して比較データとして使用する時にコード表にもとづい
て2バイトのデータに変換すれば問題は生じない。後述
する図24のサブルーチン“比較”はここで述べた記憶
方式を使っていない。しかしS406の処理にE2 PR
OMのデータをコード表にもとづいて変換する処理を追
加すれば実行できる。さらにE2 PROMへ記憶するデ
ータを少なくする方法もある。磁気トラック1aへ残す
データのすべてが正しく記録される必要があるわけでは
ない。図15におけるデータにおいて重要なものは日付
データである。又、写真の焼き付け時に必要なデータが
あればそれも重要である。したがってこれらのデータに
欠損があることはゆるされない。しかし、TV値やAV
値などのデータに異常があっても大きな問題にはならな
い。そこで磁気トラック1aへ記録するデータの中で重
要度の高いものだけをチェックするようにしてもよい。
そうなればE2 PROMに記憶すべき比較用のデータの
数はさらに減少する。以下に、サブルーチン“巻上げ”
について図22を用いて説明する。
【0056】S600は後述するタイマ2に対する比較
データTXをE2 PROMから読み出す。S602で
は、モータM1を時計方向に回転させることにより、巻
取スプール57がフィルム72の巻上げを開始する。S
604では、1コマ巻上げに必要な時間TWをタイマ1
にセットする。S606ではパーフォレーションカウン
タPFCをクリアする。S608ではタイマ2をクリア
する。タイマ2は、フィルム72の移動速度検出のため
に使用される。S610ではライトフラグWFをクリア
する。このフラグは制御IC25へライトコマンド(図
6)を出力するとセットされる。S612では、フォト
リフレクタ(WPR)69のパルス信号の判定を行な
う。パルス信号の立上がりを検出した時はS614へ、
検出しない時はS640へそれぞれ移行する。S640
ではタイマ1のカウントダウンを行なう。S642で
は、パルス信号の間隔を測定するためにタイマ2をカウ
ントアップする。S652ではタイマ1のカウント動作
が終了しているかを判定する。終了している時はS65
4へ、終了していない時はS612へそれぞれ移行す
る。S654,S656ではモータM1を停止させる。
そしてS658においてCS端子をLowからHiへセ
ットして制御IC25の記録動作を停止させる。そして
“巻戻し”のサブルーチンへ移行する。タイマ1のカウ
ント動作が終了したということは、1コマ巻上げるのに
必要な時間TWが経過しても、巻上げ動作が終了しない
ことを示す。すなわちフィルムの終端に到達したことを
示している。S652から“巻戻し”サブルーチンへ移
行することは、カメラが正常に動作していればありえな
い。通常は、後述するS638から移行する。
【0057】S612からS614へ移行した時は、タ
イマ2の値がTXより小さいかを判定する。TXはすで
にE2 PROMから読み出されているデータである。タ
イマ2の値は、フォトリフレクタ(WPR)69が出力
するパルスの間隔を示しているので、S614の判定結
果で、フィルム72の移動速度が所定値より速くなった
かでわかる。すなわち、所定値より速い時はS616
へ、遅い時はS622へそれぞれ移行する。
【0058】S616ではライトフラグWFの状態を判
定する。フラグがセットされている時はS622へ、ク
リアされている時はS618へそれぞれ移行する。S6
18では制御IC25へライトコマンド(図6で説明)
を出力する。
【0059】そしてライトフラグをS620でセットす
る。以後、フラグがセットされているのでS618の処
理は実行されない。以上述べたS614〜S620の処
理は、フィルム巻上げの初期におけるフィルム72の移
動スピードが安定していない領域において、データの記
録動作を禁止するための処理である。フィルム移動スピ
ードが安定しない領域は、フィルム72の種類や電源電
圧により変動する。したがってTXは変動を考慮して余
裕を持たせる。S622ではパーフォレーションカウン
タPFCをインクリメントする。S626ではフィルム
移動速度検出のために、タイマ2をクリアする。
【0060】S628では、パーフォレーションカウン
タが“16”であるかを判定する。“16”でないとき
は1コマ分の巻上げは終了していないのでS612へ移
行する。“16”の時はS630,S632の処理でモ
ータM1を停止させる。
【0061】S634ではCS端子をLowからHiへ
セットして制御IC25の記録動作を停止する。S63
6ではフィルムカウンタFCOをインクリメントする。
S638ではフィルムカウンタの値がEXPnであるか
判定する。EXPnは現在カメラに装填されているフィ
ルム72の規定コマ数である。この規定コマ数には、余
裕がある。したがって規定コマ数より多く撮影すること
が可能である。したがって巻き上げ動作が出来なくなる
まで撮影動作を実行することが通常行なわれている。し
かし巻き上げ動作が出来なくなるまで撮影するときの問
題点は、最終コマのデータを磁気トラック1aへ記録出
来なくなることである。なぜならば、フィルムを移動し
ながらデータを記録するからである。以上の理由により
S638の処理があり、カウンタの値がEXPnに一致
したら“巻戻し”のサブルーチンへ移行する。一致して
いなければリターンする。図23によりサブルーチン
“巻戻し”について説明する。
【0062】S300では、モータM1を反時計方向に
回転させ、フィルムの巻戻し動作を開始する。S304
では制御IC25へリードコマンドを出力する。これ以
後、制御IC25は、磁気トラック1aからデータを再
生するとD7〜D0ラインへデータを出力する。S30
6では、レジスタADRS1へE2 PROMのアドレス
データADENDをセットする。すでに説明したように
2 PROMには、磁気トラック1aへ記録されたデー
タの一部である数値データが記憶されている。ADEN
Dは、数値データが記憶されている領域のボトムアドレ
スを示す。S308では、レジスタADRS2へプログ
ラムメモリのアドレスTADnをセットする。
【0063】すでに説明したようにプログラムメモリに
は、磁気トラック1aへ記録されたデータの一部である
識別用データが記憶されている。TADnは、識別用デ
ータが記憶されている領域のボトムアドレスを示す。S
310ではエラーフラグERFをクリアする。ERF
は、磁気トラック1aから再生したデータに異常がある
とセットされる。ERFのセットはS316で実行され
る。S312では、パーフォレーションカウンタPFC
をクリアする。PFCは、フォトリフレクタ(WPR)
69の出力するパルス信号をカウントするためにある。
PFCの値が16になると1コマ分の巻戻しが終了した
ことになる。S314では、制御IC25がDLライン
にラッチ信号を出力してしないかを判定する。制御IC
25は、このラッチ信号に同期して再生データをD7〜
D0ラインへ出力する。ラッチ信号が出力されている時
は、S316へ移行する。S316ではサブルーチン
“比較”が実行される。このサブルーチンにおいて磁気
トラック1aより再生されたデータに異常がないかを判
定する。サブルーチンの動作は後述する。
【0064】S318では、WRRがパルス信号を出力
していないかを判定する。パルス信号が検出された時は
S320へ、検出されない時はS314へそれぞれ移行
する。S320へ移行するとPFCをインクリメントす
る。そしてS322ではPFCのカウント値が16にな
ったかどうかを判定する。PFCが16の時は、1コマ
分の巻戻しが終了したことになる。16でない時はS3
14へ、16である時はS324へそれぞれ移行する。
【0065】S324では、ERFの状態を判定する。
1コマ分の再生データ中に異常があれば、ERFがセッ
トされることになる。ERFが“1”の時はS330へ
移行する。S330ではサブルーチン“エラー処理”が
実行される。このサブルーチンの動作については後述す
る。
【0066】ERFが“0”の時は、S326へ移行す
る。S326ではフィルムカウンタFCOをデクリメン
トする。そしてS328では、表示装置101によりフ
ィルムコマ数を表示する。S332ではFCOが0であ
るかを判定する。0でない時はS308へ移行する。そ
して次のコマの再生データの判定のために、ADRS
2,ERF,PFCの初期セットを行なう。FCOが0
ならば巻戻し動作は終了したことになる。S334で
は、フィルム72がフィルムパトローネ70に完全に収
納させるために2秒間待つ。そしてS336でM1にブ
レーキをかけた後、S338でOFFする。S340で
はCSラインLowからHiへセットして、制御IC2
5の再生動作を停止させる。以下に、図24によりサブ
ルーチン“比較”について説明する。
【0067】S400では、制御IC25のD7〜D0
ラインより再生データを入力し、レジスタDrec へセッ
トする。S402ではDrec のデータをミラー反転す
る。データの記録時のフィルム72の移動方向は、再生
時の移動方向とは逆である。したがってデータの順番を
反転する必要がある。例えば、“10100001”を
再生すると“10000101”になってしまう。した
がってミラー反転しなければならない。ただしプログラ
ムメモリとE2 PROMに記憶されているデータがミラ
ー反転されていれば、S402の処理は不要である。S
404ではレジスタADRS2にセットされているアド
レスに対応するプログラムメモリのデータをレジスタD
ref へセットする。
【0068】S405では、Dref のデータが“00”
であるかを判定する。すでに説明したように数値データ
に対応するアドレスには“00”がセットされている。
rec データが“00”の時はS406へ移行し、E2
PROMから数値データを読み出す。そしてDref へこ
のデータをセットする。E2 PROMのアドレスは、レ
ジスタADRS1にセットされている。S408では、
次回の動作にそなえてADRS1のアドレスをデクリメ
ントする。
【0069】S405において、Dref のデータが“0
0”以外の時は、そのまま比較データとして使用出来
る。S410では次回の動作にそなえてADRS2のア
ドレスをデクリメントする。S412では、Drec の再
生データとDref の比較データが一致しているかを判定
する。一致している時はリターンする。一致していない
時は、S414でエラーフラグERFをセットした後リ
ターンする。図25によりサブルーチン“エラー処理”
について説明する。
【0070】S500ではレジスタFCOerr とフィル
ムカウンタFCOが一致していないかを判定する。一致
している時はただちにリターンする。一致していない時
は、S502へ移行してFCOのコマ数をFCOerr
セットする。S500の判定が必要な理由は、μCOM
100が無限LOOPへ落ち込むことを防止するためで
ある。FCOerr には前回異状があったコマ数が記憶さ
れている。前回異状があったコマ数とFCOが一致して
いるということは、磁気トラック1aの同じ場所へ2回
記録動作を実行したことを示す。そして2回とも正しく
データが出来なかったことを示す。このような状況は、
磁気トラック1aのキズなどにより発生する。このよう
な時、記録動作を何回くりかえしても、正しくデータが
記録されることはありえない。したがってS500,S
502の処理がないと記録と再生を無限にくりかえすこ
とになる。S504ではモータM1にブレーキをかけS
506ではOFFする。このことで巻戻し動作を一時中
止する。S508では制御IC25のCSラインをLo
wからHiへセットして、データ再生の動作を止める。
S501,S512では、所定時間,記録データに異状
があったことを表示装置101により表示する。例えば
図26のように表示する。この例では、コマ数を表示す
るセグメント上に“13”と“Fr”を交互に2秒間表
示している。これは13コマ目にERRORが発生した
ことを示している。発音素子をもつカメラならば、警告
音を発生させてもよい。S516では異状が発生したコ
マに対応するE2 PROMの数値データを読み出す。S
518ではプログラムメモリより識別用のデータを読み
出す。そしてS520では、2つのデータより図15に
示すような、転送データを合成する。S522では制御
IC25へストアコマンドを出力する。S524では合
成した転送データを制御IC25へ出力する。S526
ではCSラインをLowからHiへセットしてストアモ
ードの動作を停止させる。S528では再度、サブルー
チン“巻上げ”を実行する。“巻上げ”の中にデータ記
録の動作が含まれていることはすでに説明している。2
回目の記録動作が終了するとS530においてモータM
1を反時計方向へ回転させる。したがって再度巻戻しの
動作が開始する。次にS532で制御IC25へリード
コマンドを出力し、データの再生動作を開始させてから
リターンする。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、各撮影コマに記憶する
データのうち各撮影コマごとに変化する可能性のあるデ
ータと、撮影者による変更が不可能なデータとを各々別
に記憶するようにしたので、メモリー効率を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック構成図であ
る。
【図2】図1に示す磁気情報制御回路のブロック構成図
である。
【図3】データ記録動作のタイムチャートである。
【図4】データ再生動作のタイムチャートである。
【図5】ストアモードのタイムチャートである。
【図6】ライトモードのタイムチャートである。
【図7】リードモードのタイムチャートである。
【図8】フィルムパトローネをカメラ本体に装填した直
後の状態を示す図である。
【図9】フィルムを巻取スプールに巻き付けた状態を示
す斜視図である。
【図10】フィルムをフィルムパトローネ内に巻き戻し
ている状態を示す斜視図である。
【図11】カメラの裏蓋を除いた背面図である。
【図12】カメラの水平断面図である。
【図13】フィルムパトローネを示す斜視図である。
【図14】メインルーチンの動作を説明する為のフロー
チャートである。
【図15】制御ICへ転送されるデータを示す図であ
る。
【図16】ASCIIコードによる文字コード表であ
る。
【図17】E2 PROMに記憶されるデータを示す図で
ある。
【図18】識別用データの記憶方法を説明するための図
である。
【図19】レリーズ処理の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図20】磁気トラックの磁化状態を示す図である。
【図21】磁気トラックの他の磁化状態を示す図であ
る。
【図22】巻上げ処理の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図23】巻戻し処理の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図24】比較処理の動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図25】エラー処理の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図26】表示装置による表示の例を示す図である。
【符号の説明】
72…フィルム、 100…マイクロコンピュータ、 103…記憶装置、 116…磁気情報制御回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 代 正弘 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 戸泉 安司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−223737(JP,A) 特開 平4−73630(JP,A) 特開 平3−140935(JP,A) 特開 昭62−123550(JP,A) 特開 平4−246631(JP,A) 実開 平3−51582(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気的に情報記録が可能な記録部を有す
    るフィルムを使用するカメラにおいて、 撮影コマごとに変化する可能性のある第1のデータを記
    憶する第1記憶部と、 撮影者による変更が不可能な第2のデータを記憶する第
    2記憶部と、 上記第1のデータと上記第2のデータの両方を合成した
    データを、対応する撮影コマの記録部へ記録する磁気記
    録手段と、を具備し、 上記第2のデータは、データの信頼性を向上させるため
    のデータと、この信頼性向上のためのデータと上記第1
    のデータとの境界を識別するためのマークデータとを含
    み、上記第2のデータと上記第1のデータとが合成され
    る際には、上記第1のデータの先頭アドレスと末尾アド
    レスとに上記信頼性向上のためのデータと上記マークデ
    ータとが付加されることを 特徴とするカメラの磁気記録
    装置。
  2. 【請求項2】 上記第1記憶部が記憶する第1のデータ
    は、日付データ、シャッタ値、絞り値、写真の焼き付け
    に必要なデータの中の少なくとも1つを含むことを特徴
    とする請求項1記載のカメラの磁気記録装置。
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