JP3419232B2 - 波数計数方法及びこれを用いた振動測定装置 - Google Patents

波数計数方法及びこれを用いた振動測定装置

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JP3419232B2 JP02205097A JP2205097A JP3419232B2 JP 3419232 B2 JP3419232 B2 JP 3419232B2 JP 02205097 A JP02205097 A JP 02205097A JP 2205097 A JP2205097 A JP 2205097A JP 3419232 B2 JP3419232 B2 JP 3419232B2
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波数計数方法に係
り、特に、計測分野でのデジタル信号処理で用いられる
波数計数方法に関する。さらに、本発明は、振動測定装
置に係り、特に、対象物の構造解析の基礎となる当該対
象物の振動を非接触で測定する振動測定装置に関する。
【0002】振動測定装置は、エンジン、ボディ、ド
ア、窓、マフラーなど、騒音や車体特性を測定するとき
のみならず、ドリル、バイトなど加工機器の異常振動の
検出にも用いる。また、その他振動解析が必要な種々の
対象物を含む。
【0003】波数計数方法は、しきい値を用いて波数を
数える装置や、時間を計時する装置に使用できる。例え
ば、超音波距離計測での超音波の飛行時間の計測や、光
干渉距離計の波数計測や、周波数計測で使用する波長計
測カウンタに用いられる。
【0004】
【従来の技術】従来より、車体の振動計測は、対象物に
設置する加速度ピックアップや、スリット光を用いたモ
アレ振動計により行っている。振動測定装置で測定した
対象物の振動は、当該対象物の振動解析に利用される。
共振周波数での振幅に基づいて対象物の構造を解析する
ことにより、測定対象物の剛性の判定(例えば、溶接の
良否の判定)などを行う。
【0005】また、ドリルモータなどの加工機の異常振
動検出は、モータの駆動電流変化による検出や、AE
(Acoustic Emission)による衝撃音の検出や、また、取
付治具をを介して設置したピックアップセンサにより行
っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、加速度ピック
アップは接触式であるため、センサや接続ケーブルの重
量が振動に影響を与えるため、正確な測定が困難とな
る。さらに、モアレ振動計では、全体の振動傾向は判る
が、対象物の振動の変位を測定することができない。
【0007】また、モータなど加工機の振動測定につい
ては、モータの駆動電流変化による検出では、後付けが
難しく、ドリル径が3mm以下になると検出が難しい。
このため、正常な対象物の振動解析結果との比較による
モータのギヤの欠けなどの検出が難しく、特に、小型モ
ータでは振動測定装置及び振動解析装置による異常判定
を行うことができない、という不都合があった。
【0008】さらに、衝撃音による検出は、歯が折れた
衝撃音を検出するものであるが、装置が高価であり、周
囲騒音の影響を受けやすく衝撃音の検出が難しい、とい
う不都合があり、さらに、ピックアップマイクロホンを
接触させる面は平面が望まれることなど条件が厳しい。
【0009】また、センサとケーブルの重量によって振
動特性が変化し、センサを取り付ける位置で異常振動検
出条件が変化してしまうため、対象物の構造を安定して
良好に解析することができなくなる。このため、非接触
式での振動測定装置が望まれるが、非接触式で振動の変
位までも測定する振動測定装置は知られていない。
【0010】さらに、車体ボディから小型モータまで振
動測定の対象は広く、さらに、溶接の良否検査や加工機
の良否検査などは製造工程に組み込むことが望まれるた
め、振動測定装置も、コンパクトで設置が容易でかつ安
価なものが望まれる。
【0011】このため、出願人は、測定対象物から反射
したレーザ光を観測する光検出手段と、この光検出手段
から出力された波形信号を解析すると共に鋸歯状波を検
出する信号処理手段と、この信号処理手段によって検出
された各鋸歯状波毎の波長差に基づいて測定対象物の振
動方向の切り替わり時を算出する演算手段と、この演算
手段によって算出された切り替わり時情報に基づいて前
記各鋸歯状波の波長を前記対象物の変位データに変換す
るデータ変換手段とを備えた振動計測装置を開発し、既
に出願している(特願平8−185576号)。
【0012】図10に示すように、信号処理手段は、測
定対象物の振動面aの変位量bに応じた鋸歯状波dを検
出する。鋸歯状波は、振動面がレーザ波長の半分の距離
(λ/2)変位したとき、一波発生する。このため、こ
の鋸歯状波の波数を計数すると、測定対象物の変位を計
測することができる。
【0013】しかしながら、鋸歯状波のカウントにより
測定対象物の変位を測定する手法では、図11に示すよ
うに、レーザを光電変換するフォトダイオードや増幅器
の温度ドリフトや電磁誘導などによって、鋸歯状波の中
心電圧レベルが変動する場合がある(図11の符号nで
示す二点鎖線部分)。このとき、鋸歯状波形で波数をカ
ウントする位置が一定でなくなるため、測定振動変位が
不正確になる。さらに、鋸歯状波の中心電圧レベルがグ
ランドレベルを大きく越えると、鋸歯状波形はグランド
レベルを横切らなくなり、波数がカウントされない。
【0014】また、振動面の移動方向が変化するときに
は、移動速度がゼロに近づき、波形が間延びした状態に
なる。図12に示すように、この波形が間延びした状態
でノイズが加わると、グランドを横切る時に波数を誤カ
ウントしてしまう(図12の符号nで示す二点鎖線部
分)。
【0015】
【発明の目的】本発明は、係る従来例の有する不都合を
改善し、特に、入力信号にノイズが含まれていても精度
良く波数を計測することのできる波数計数方法を提供す
ることを、その目的とする。さらに、本発明は、入力信
号にノイズが含まれていても、精度良く測定対象物の振
動を非接触で測定することのできる振動測定装置を提供
することをも、その目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1に係る
発明では、測定対象物から各種媒体を介して入力される
入力信号の変化量を計測する計測工程と、この計測工程
で計測された波形と所定の基準値との交差の回数を当該
波形の受信時間に応じて計数する交差数計数工程とを備
えている。しかも、計測工程の後で前記交差数計数工程
の前に、前記計測工程で計測した入力信号の上下の包絡
線を検出する包絡線検出工程と、この包絡線検出工程に
よって検出された上下の包絡線に基づいて当該包絡線の
略中間レベルを中間線として抽出する中間線抽出工程
と、この中間線抽出工程によって抽出された中間線と前
記計測工程で計測した入力信号波形とによって当該中間
線の上部又は下部に一波毎に形成される面積を一波毎に
算出する面積算出工程と、この面積算出工程によって算
出された面積が予め定められた面積より大きい場合に当
該面積の一波を計数対象の有効な波形と特定する波形特
定工程とを備えている。そして、交差数計数工程が、前
記中間線抽出工程によって抽出され中間線と前記波形特
定工程で特定された波形とが上方向又は下方向で交差し
たときに計数する、という構成を採っている。これによ
り前述した目的を達成しようとするものである。
【0017】請求項1に係る波形計数方法では、包絡線
抽出工程によって包絡線を抽出した後、包絡線の中間レ
ベルとなる中間線を算出する。さらに、面積算出工程
は、この中間線と入力波形信号とによって形成される面
積の上部分(図4(A))又は下部分(図4(B))を
算出する。そして、波形特定工程が、予め定められた面
積よりも小さい面積の波形を破棄し、このしきい値とな
る面積よりも大きい面積の波形のみを有効な波形として
特定する。このため、交差数計数工程は、ノイズの影響
を除去して波数を計数(カウントアップ)する。
【0018】請求項2に係る発明では、測定対象物から
反射したレーザ光を観測する光検出手段と、この光検出
手段から出力された波形信号を解析すると共に所定の有
効な鋸歯状波を検出する信号処理手段と、この信号処理
手段によって検出された鋸歯状波の一波毎の波長に応じ
て前記測定対象物の変位データを生成する変位データ生
成手段とを備えている。しかも、信号処理手段が、前記
鋸歯状波の上下の包絡線を検出する包絡線検出部と、こ
の包絡線検出部によって検出された上下の包絡線に基づ
いて当該包絡線の略中間レベルを中間線として抽出する
中間線抽出部と、この中間線抽出部によって抽出された
中間線と前記鋸歯状波とによって形成される上側又は下
側の面積を一波毎に算出する面積算出部と、この面積算
出部によって算出された面積が予め定められた面積より
大きい場合に当該面積を有する波を有効な鋸歯状波と特
定する鋸歯状波特定部とを備え、という構成を採ってい
る。
【0019】この請求項2に係る振動測定装置では、鋸
歯状波特定部が、面積算出部によって算出された面積が
予め定められた面積以下の鋸歯状波を破棄し、予め定め
た一定面積以上の鋸歯状波を計数対象として特定する。
さらに、変位データ生成手段が、鋸歯状波特定部によっ
て特定された鋸歯状波の波長に基づいて測定対象物の変
位を求める。
【0020】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕以下、本発明の実施の形態を図面を参
照して説明する。図1は、本発明による波数計数方法の
構成を示すフローチャートである。波数計数方法は、測
定対象物から各種媒体を介して入力される入力信号の変
化量を計測する計測工程S1と、前記計測工程S1で計
測した入力信号の上下の包絡線を検出する包絡線検出工
程S2と、この包絡線検出工程S2によって検出された
上下の包絡線に基づいて当該包絡線の略中間レベルを中
間線として抽出する中間線抽出工程S3とを備えてい
る。
【0021】さらに、中間線抽出工程S3によって抽出
された中間線と前記計測工程S1で計測した入力信号波
形とによって当該中間線の上部又は下部に一波毎に形成
される面積を一波毎に算出する面積算出工程とS4、こ
の面積算出工程S4によって算出された面積が予め定め
られた面積より大きい場合に当該面積の一波を計数対象
の有効な波形と特定する波形特定工程S5とを備えてい
る。
【0022】そして、この波形特定工程S5で特定され
た波形と所定の基準値との交差の回数を当該波形の受信
時間に応じて計数(カウント)する交差数計数工程S6
を備えている。この交差数計数工程S6は、中間線抽出
工程S3によって抽出された中間線と波形特定工程S5
で特定された波形とが上方向又は下方向で交差したとき
にカウントアップする。
【0023】図2は波数計数の対象となる波形の一例を
示す説明図である。図2を参照して、図1に示す各工程
の動作を説明する。計測工程S1は、計測対象からの電
波、光波、音波等の種々の媒体を通じて入力された計測
量を電気信号に変換して出力する。図2に示すように、
本実施形態ではこの電気信号(入力信号k)が鋸歯状波
となる信号を計数の対象とする。本実施形態では、計測
工程で計測S1された入力信号kを増幅してデジタルデ
ータに変換する。
【0024】次いで、包絡線抽出工程S2は、この入力
信号kの包絡線hを抽出する。この包絡線hは、入力信
号kの上部と下部とで生成される。さらに、中間線抽出
工程S3は、一定時間間隔毎に包絡線hの略中間レベル
の値を算出し、これを中間線cとする。さらに、面積算
出工程S4は、ここでは上側の面積を算出するため、図
2に示すハッチング部分の面積を算出する。
【0025】さらに、波形特定工程S5は、当該各波毎
の面積が予め定められた一定面積以上であるか否かを判
定し、一定面積以上の波形を計数対象の波形とする。す
ると、図2の符号nで示す二点鎖線部分について、右側
の細い波形は面積が一定以下であるため波形として扱わ
ない。波形特定工程S5は、このとき、当該破棄した波
形部分の波長を2分割してその前後の一波の波長に加え
る。
【0026】そして、このようにノイズ部分の影響を除
去したのち、交差数計数工程S6は、波形特定工程S5
で特定した波と中間線cとの交差数をカウントする。こ
のように、第1の実施形態によると、図2に示すような
ノイズ成分を含み電圧レベルの変動がある波形であって
も、デジタル信号処理により有効に波数を計数すること
ができ、このため、各種の計測や、また画像処理での精
度を大幅に増大させることができる。
【0027】〔第2実施形態〕図3は本実施形態による
振動測定装置の構成を示すブロック図である。図3に示
すように、振動測定装置は、測定対象物から反射したレ
ーザ光を観測する光検出手段10と、この光検出手段1
0から出力された波形信号を解析すると共に所定の有効
な鋸歯状波を検出する信号処理手段20と、この信号処
理手段20によって検出された鋸歯状波の一波毎の波長
に応じて測定対象物の変位データを生成する変位データ
生成手段30とを備えている。
【0028】しかも、信号処理手段20が、前記鋸歯状
波の上下の包絡線を検出する包絡線検出部21と、この
包絡線検出部21によって検出された上下の包絡線に基
づいて当該包絡線の略中間レベルを中間線として抽出す
る中間線抽出部22と、この中間線抽出部22によって
抽出された中間線と前記鋸歯状波とによって形成される
上側又は下側の面積を一波毎に算出する面積算出部23
と、この面積算出部23によって算出された面積が予め
定められた面積より大きい場合に当該面積を有する波を
有効な鋸歯状波と特定する鋸歯状波特定部24とを備え
ている。
【0029】図4は、図3に示す構成での面積の算出の
例を示す説明図である。図4に示すように、面積算出部
23は、包絡線hから求められた中間線で鋸歯状波kを
上下に分割する。そして、図4(A)に示すように鋸歯
状波kと中間線cによって上側に形成される面積を算出
する。また、図4(B)に示すように、下側としてもよ
い。
【0030】ここでは、中間線cを求めてから鋸歯状波
を分割するため、電圧レベルの変動により鋸歯状波のレ
ベルが全体的に変化した場合であっても、鋸歯状波の特
徴を損なわずに精度良く鋸歯状波を特定することがで
き、さらに、面積算出部23によって面積を算出してか
らこれを予め定めた一定面積と比較するため、ノイズに
より中間線cを越えてしまっても、これを有効に除去す
ることができる。
【0031】また、電圧レベルの変動が少ない場合など
には、中心線での分割を行わずに処理するようにしても
よい。この場合、信号処理手段20は、鋸歯状波の上部
又は下部の一方の包絡線を検出する包絡線検出部21
と、この包絡線検出部21によって検出された包絡線と
前記鋸歯状波とによって形成される面積を一波毎に算出
する面積算出部23とを備えた構成とする。
【0032】包絡線検出部21が下側の包絡線hを抽出
した場合、図5(A)に示すように、鋸歯状波の下側に
形成される面積を算出する。一方、包絡線検出部21が
上側の包絡線を抽出する場合、図5(B)に示すよう
に、鋸歯状波の上側に形成される面積を算出する。
【0033】次に、変位データ生成手段30の動作につ
いて図6及び図7を参照して説明する。図6に示すよう
に、鋸歯状波の一波は、測定対象物の振動面の変位λ/
2に対応する。図6に示す鋸歯状波から、振動面変位が
図示する如く生じていと計測することができる。振動面
が高速に変位しているときには鋸歯状波の波長が短くな
り、一方、波長が長い場合にはゆっくりと変位してい
る。図6に示す例では、鋸歯状波が上向きに中心線と交
差する時を基準として波数を計数している。
【0034】図7は鋸歯状波に電圧レベルの変動とノイ
ズとが生じた場合の例を示す説明図である。図7に示す
鋸歯状波に対して、図3に示す面積算出部23が面積を
算出すると、図7に示す如くとなる。ノイズ部分が中心
線と交差しているため、図6に示す手法で波数を計数す
ると、本来の波数より多い数を計数してしまうが、図7
に示すように、面積を算出して予め定めた一定面積以下
の面積となる波形を破棄すると、このノイズ部分を計数
してしまうという不都合が生じない。
【0035】また、この図7に示す例では、面積が予め
定めた任意の大きさ(しきい値)に満たないときにはこ
れを交差として扱わないため、ノイズとして破棄した波
形部分の波長は直前の波長に加えられることとなる。
【0036】面積を計算するタイミングとしては、鋸歯
状波が中心線cを上から下に横切るときや、下から上に
横切るときとする。また、図5に示した面積を算出する
ときには、鋸歯状波形のピークで面積を計算するように
しても良い。さらに、一律に設定電圧を越えるときに面
積を算出するようにしても良い。
【0037】交差として扱うタイミングは、図7に示す
例では、中間線を基準としている。このように、鋸歯状
波から振動面変位をプロットするタイミングは、面積の
算出と同様に中間線との交差時や、鋸歯状波のピーク
や、設定電圧を越えたときとする。
【0038】また、面積の算出を中間線cで分割した部
分ではなく、包絡線hで形成される部分で行う場合であ
っても、中間線cと鋸歯状波との交差を計数するとよ
い。
【0039】この場合、包絡線検出部21が、前記鋸歯
状波の上下の包絡線を検出する機能を備える。そして、
包絡線検出部21に、当該包絡線検出部21によって検
出された上下の包絡線に基づいて当該包絡線の略中間レ
ベルを中間線として抽出する中間線抽出部22を併設す
る。さらに、変位データ生成手段30が、前記中間線抽
出部22によって抽出された中心線に対して前記鋸歯状
波特定部24によって特定された有効な鋸歯状波が上方
向又は下方向に横切るときに当該波形を計数する中心線
計数機能を備える。
【0040】このように、本実施形態では、包絡線hに
基づいて生成した中間線cを、面積の算出と、波数の計
数の双方に用いている。これにより、電圧レベルの変更
が生じてもこの影響を有効に除去した処理が可能とな
る。
【0041】また、図7に示す例では、振動面が一方向
に変位しているときの例を示したが、変位の方向の切り
替わりの場合についても同様に面積による処理を行う。
このとき、方向の切り替わりが起こる部分は面積が小さ
くなるため、別に設ける方向切り替わり時判定手段によ
る判定結果に基づいて、予め定める面積を変化させると
よい。さらに、中間線による分割の面積ではなく、包絡
線による大きい面積とすると、方向切り替わり時であっ
ても他の部分との面積の差が生じにくいため、方向切り
替わり時判定手段の構成との関係によっては、包絡線に
よる面積に基づいてノイズの除去を行う方が有利なこと
もある(図12参照)。
【0042】図8は第2の実施形態のハードウエア資源
の構成を示すブロック図である。
【0043】図8に示すように、振動測定装置は、セン
サ・ヘッド41となるフォトダイオードと、このフォト
ダイオード41で検出した鋸歯状波を増幅するアンプ4
2と、このアンプ42によって増幅された信号をデジタ
ルデータに変換するA/Dコンバータ43と、このA/
Dコンバータ43によって変換されたデジタルデータを
蓄積するメモリ44と、このメモリ44に格納されたデ
ジタルデータである鋸歯状波の波数を計数するマイコン
45とを備えている。このマイコン45にかえて、FP
GAなどのデジタル回路で信号処理手段20を実現する
ようにしても良い。FPGAは、Field Programmable G
ate Arrayの略で、利用者が内部の回路構成を自由に書
き換え可能な集積回路である。
【0044】図9は図8に示したハードウエア資源によ
る振動測定装置の動作例を示すフローチャートである。
【0045】まず、鋸歯状波をデジタルデータに変換
し、メモリ44に格納する(ステップS21)。メモリ
44の波形データから鋸歯状波の包絡線を識別し(ステ
ップS22)、その中間の電圧レベルを波数のカウント
をするための中心レベルとする(ステップS23)。
【0046】さらに、中心レベルより高い鋸歯状波を取
り出し、中心レベルで区切られた面積を算出する(ステ
ップS24)。そして、予め定めた面積より小さい面積
を持つ波形は、鋸歯状波として扱わない。すなわち、そ
の波形による波数のカウントを無効にする(ステップS
24)。ノイズの面積は小さいため、波数カウントされ
ず誤計測を有効に防止することができる。そして、有効
な波形が、中心レベルを横切るとき、波数としてカウン
トする(ステップS27)。さらに、中心レベルを波形
が横切るとき、時間を記録すると共に波数としてカウン
トする(ステップS27)。
【0047】上述したように本実施形態によると、鋸歯
状波の包絡線から中心レベルを算出し、これで区切られ
る波形の面積により無効な波形の選別をし、有効波形が
中心レベルを横切るときに波数としてカウントするた
め、鋸歯状波の電圧レベルが変動したりノイズが信号に
乗っても波数を誤ってカウントすることがなく、正確な
変位計測を行うことができる。
【0048】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、請求項1に係る発明では、面積算
出工程が、この中間線と入力波形信号とによって形成さ
れる面積の上部分又は下部分を算出し、波形特定工程
が、予め定められた面積よりも大きい面積の波形のみを
有効な波形として特定するため、交差数計算工程は、ノ
イズの影響を除去して交差数を計数することができ、こ
のため、電圧レベルの変動やノイズの影響を有効に除去
して波形の発生数を計数することができる従来にない優
れた波形計数方法を提供することができる。
【0049】請求項2に係る発明では、鋸歯状波特定部
が、予め定めた面積以上の鋸歯状波を計数対象として特
定するため、電圧レベルの変動やノイズの影響を有効に
除去して鋸歯状波の一波を特定することができ、さら
に、し、変位データ生成手段がが、この鋸歯状波特定部
によって特定されたノイズの影響が除去された鋸歯状波
の波長に基づいて測定対象物の変位を求めるため、精度
良く測定対象物の変位を非接触で測定することができる
従来にない優れた振動測定装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示すフローチャー
トである。
【図2】図1のフローチャートにより波数を計数する対
象となる入力信号の一例を示す説明図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック
図である。
【図4】中間線を用いた面積算出の一例を示す説明図で
あり、図4(A)は上側の面積を算出する図で、図4
(B)は下側の面積を算出する図である。
【図5】包絡線を用いた面積算出の一例を示す説明図で
あり、図5(A)は下側の面積を算出する図で、図5
(B)は上側の面積を算出する図である。
【図6】入力波形信号と振動面の変位の関係を示す説明
図である。
【図7】入力波形信号に電源レベルの変動の影響とノイ
ズの影響が加わった場合の信号処理例を示す説明図であ
る。
【図8】図3に示した振動測定装置のハードウエア資源
の構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示した構成での動作を示すフローチャー
トである。
【図10】振動測定装置の概略構成を示す説明図であ
る。
【図11】電圧レベルの変動の影響を受けた鋸歯状波の
例を示す説明図である。
【図12】振動面の変位方向が切り替わる部分を含む鋸
歯状波の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 光検出手段 20 信号処理手段 21 包絡線検出部 22 中間線抽出部 23 面積算出部 24 鋸歯状波特定部 30 変位データ生成手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01H 9/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物から各種媒体を介して入力さ
    れる入力信号の変化量を計測する計測工程と、この計測
    工程で計測された波形と所定の基準値との交差の回数を
    当該波形の受信時間に応じて計数する交差数計数工程と
    を備えた波形計数方法において、 前記計測工程の後で前記交差数計数工程の前に、前記計
    測工程で計測した入力信号の上下の包絡線を検出する包
    絡線検出工程と、この包絡線検出工程によって検出され
    た上下の包絡線に基づいて当該包絡線の略中間レベルを
    中間線として抽出する中間線抽出工程と、この中間線抽
    出工程によって抽出された中間線と前記計測工程で計測
    した入力信号波形とによって当該中間線の上部又は下部
    に一波毎に形成される面積を一波毎に算出する面積算出
    工程と、この面積算出工程によって算出された面積が予
    め定められた面積より大きい場合に当該面積の一波を計
    数対象の有効な波形と特定する波形特定工程とを備え、 前記交差数計数工程が、前記中間線抽出工程によって抽
    出され中間線を基準値として当該中間線と前記波形特定
    工程で特定された波形とが上方向又は下方向で交差した
    ときに計数することを特徴とする波形計数方法。
  2. 【請求項2】 測定対象物から反射したレーザ光を観測
    する光検出手段と、この光検出手段から出力された波形
    信号を解析すると共に所定の有効な鋸歯状波を検出する
    信号処理手段と、この信号処理手段によって検出された
    鋸歯状波の一波毎の波長に応じて前記測定対象物の変位
    データを生成する変位データ生成手段とを備えた振動測
    定装置において、 前記信号処理手段が、前記鋸歯状波の上下の包絡線を検
    出する包絡線検出部と、この包絡線検出部によって検出
    された上下の包絡線に基づいて当該包絡線の略中間レベ
    ルを中間線として抽出する中間線抽出部と、この中間線
    抽出部によって抽出された中間線と前記鋸歯状波とによ
    って形成される上側又は下側の面積を一波毎に算出する
    面積算出部と、この面積算出部によって算出された面積
    が予め定められた面積よりも大きい場合に当該面積を有
    する波を有効な鋸歯状波と特定する鋸歯状波特定部とを
    備えたことを特徴とする振動測定装置。
  3. 【請求項3】 測定対象物から反射したレーザ光を観測
    する光検出手段と、この光検出手段から出力された波形
    信号を解析すると共に所定の有効な鋸歯状波を検出する
    信号処理手段と、この信号処理手段によって検出された
    鋸歯状波の一波毎の波長に応じて前記測定対象物の変位
    データを生成する変位データ生成手段とを備えた振動測
    定装置において、 前記信号処理手段が、前記鋸歯状波の包絡線を検出する
    包絡線検出部と、この包絡線検出部によって検出された
    包絡線と前記鋸歯状波とによって形成される面積を一波
    毎に算出する面積算出部と、この面積算出部によって算
    出された面積が予め定められた面積よりも大きい場合に
    当該面積を有する波を有効な鋸歯状波と特定する鋸歯状
    波特定部とを備えたことを特徴とする振動測定装置。
  4. 【請求項4】 前記包絡線検出部が、前記鋸歯状波の上
    下の包絡線を検出する機能を備え、 前記包絡線検出部に、当該包絡線検出部によって検出さ
    れた上下の包絡線に基づいて当該包絡線の略中間レベル
    を中間線として抽出する中間線抽出部を併設し、 前記変位データ生成手段が、前記中間線抽出部によって
    抽出された中心線に対して前記鋸歯状波特定部によって
    特定された有効な鋸歯状波が上方向又は下方向に横切る
    ときに当該波形を計数する中心線計数機能を備えたこと
    を特徴とする請求項3記載の振動測定装置。
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